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2015年5月16日 (土)

土曜雑感 翁長知事 中国から「沖縄の馬英九」と呼ばれた男

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週刊文春が翁長知事を連載しています。

言ってはナンですが、「中国ロビイスト・美人弁護士」うんぬんという部分を除けば、8割は私のブログで既報のことばかりでしたが、「沖縄の民意を聞け」一色の本土メディアの中で、唯一気を吐いたと言っていいでしょう。 

そりゃ、沖縄にはうじゃうじゃ中国ロビイストはいるでしょう。ただ、問題はそんな「美人弁護士」といった雑魚ではなく、翁長氏自身がその代表格だということです。 

このテーマについては、そのうち詳しく書きたいのですが、翁長氏は自民党所属の那覇市長時代から、中国経済圏に沖縄を入れることを目指してきました。

文春は、このように翁長氏を馬英九にたとえています。

「中国の傀儡の如く、あの国への経済依存度を高め、台湾そのものを売り飛ばしかねない政策を続けている」

「台湾」の部分を沖縄に読み替えればマンマです。しかも翁長氏を馬英九に例えたのが、中国政府筋だというのですから、大笑い。

既に日本からは引き出せる金やモノは引き出していますし、デフレ地獄で苦悶するような国はもう用済みだというわけです。

この辺の乗り換え感覚は、東アジアのもうひとつの冊封国である韓国のパククネ大統領に酷似しています。

そのための河野シニアとの訪中です。河野シニアと行けば、どうなるのか、わかりすぎるほど分かっていたからこそ、行ったのです。 

訪中の目的は表面上は、福建-那覇空路の開設や、福建の自由貿易特区と、沖縄経済特区の交流ですが、それはただの表看板にすぎません。

真の目的はただひとつです。今や半独立国のようになった翁長王朝の、旧宗主国による「承認」です。平たくいえば、「ご機嫌伺い」にすぎません。

未だ翁長氏を、かつての田舎県連の幹事長ていどに思って「上目線」でいる官邸に対して、オレのバックには興隆する中華帝国がついているんだゾ、という所を見せつけたかったのでしょう。

下の官邸訪問時の写真をみると、大人の対応をしている首相に対して、滑稽なまでにふんぞりかえりたい翁長氏のルサンチマンが透けて見えます。

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同時にこれは、県内の政敵である国場氏たち自民党国会議員たちにも、いいしめしになります。

方や中華帝国に対しては、下の写真のように緊張しきった顔で恭しく手を舐めんばかりの様子です。あんがい、翁長さんは小心な人なのかもしれませんね(笑)。

将来「独立」した時にどんな主従関係になるのか、よく分る貴重な一枚です。

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さて、この時の李首相とのやりとりを、朝日は「親中的に見られないように配慮した」と報じていますが、翁長氏の広報誌の琉球新報は次のように伝えています。

「翁長知事は中国と沖縄の交流の歴史について述べた上で、(略)福建省の琉球人墓地や北京の琉球学館で琉球王府の留学生が学んだ歴史などに触れ「これらの人材が中枢を支え、琉球王国はアジアの懸け橋となった」と説明。
福建省の自由貿易経済試験特区を挙げ『日本には沖縄だけの経済特区があり、ぜひ、交流を促進させたい』と働き掛けた。さらに『那覇市と福 州市の定期便も願っている』と空路拡大に期待した。
李首相は『(沖縄との)歴史も学ぶ必要がある。中国は日本の地方との交流を積極的に支持している』と答えた」
(琉球新報 2015年4月15日)
 

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翁長氏は、この李氏との会見でひとことも尖閣を議題にしませんでした。

尖閣は沖縄県石垣市のはずですが、当該自治体の代表者が「取り上げない」ということは外交的には、今のまま中国公船や、軍用機が侵犯してくれて結構、いやむしろドンドンやってくれ、という意味となります。

一方、中国側がどのように沖縄を見ているのか、はっきりわかる環球時報の論説がありますので、長いですが紹介しておきます。 

なお、環球時報は、人民日報傘下の共産党準機関紙です。

中国は、要人が慎重な言い回しをする代りに、党の機関紙や外郭団体、あるいは御用知識人を使って本音を言わせて、どのように相手国が反応するのか見る習慣があります。

「中国のアジアとの運命共同体の理念や一帯一路構想、そしてアジアインフラ投資銀行の設立は多くの国の支持を受けつつあるが、日本では様々な複雑な理由により、中国の平和的理念が歪曲、あるいは無視されている。
それに対して沖縄は、中国の主張を比較的容易に受け入れることができる。その理由は第一に沖縄が歴史的に中国と深い関係があること。
第二に清明節(祭)を重視するなど中国とは風俗習慣において共通点があること。
第三に第二次大戦中、集団自決をさせられるなど軍国主義の被害を受けていること。
第四に米軍基地が集中しており、安全への不安を中国と共有していること。
日本国内では最近、政府の対中政策を批判し、正確に中国に向き合うべきだとする声が高まりつつあるとともに、沖縄での米軍の新基地建設への反対に同情、支持する声も絶えず高まっている。翁長知事の今回の訪中は、こうしたエネルギーを後押しするとともに、沖縄が今後中日間で橋梁の役割を果たすための基礎を作ることになる」
(環球時報2015年4月14日)

それにしても、おいおい、翁長さん、環球時報に、「米軍基地が集中しており、安全への不安を中国と共有している」と書かれるようになったら、そりゃ中国の勢力圏にようこそ、という意味ですよ。

かつて環球時報は、こう述べたことがあります。 

「琉球は明治政府が中国から強奪したものだ。今でも日本政府は琉球独立を弾圧している。琉球人は中国の福建と浙江、台湾の人間だ」(環球時報 2010年9月19日)

つまり、翁長氏が、「オレたちは明、清に朝貢していた琉球王国のように中国の冊封国に戻りたいのだ。そのためにはまずは、中国の経済圏に入れいただいて下地を作りたい」と言ったことに対して、李氏は「歴史も学ぶ必要がある」、つまりは「まんざらでもない」と阿吽の呼吸で応じたわけです。

週刊文春(4月23日号)は、中国が翁長沖縄に対して、このような見方をしていることを伝えています。

「中国で琉球独立を担っている機関の一つに「中国社会科学院」中国の内閣にあたる国務院の傘下にあり、国家政策の立案に深く関わる巨大シンクタンクである。その最高顧問である戴汝為氏が注目すべき発言を行っている。
『翁長知事在任中に琉球独立の流れを作ることが必要だ。中国共産党幹部の中には、翁長知事を“沖縄の馬英九”と呼ぶ者もおり、期待は大きい。日本政府に対する沖縄の経済的依存度を下げ、中国の影響力を強めることが有効だ』
台湾の馬英九総統と言えば、中国の傀儡の如く、あの国への経済依存度を高め、台湾そのものを売り飛ばしかねない政策を続けているが、翁長氏はその沖縄版だと見られている訳だ。国家の安全、主権をも顧みず中国に尻尾を振る姿は、確かに『沖縄の馬英九』である」
(週刊文春4月23日号)
 

中国は、翁長氏の任期中に「独立」まで行かないにしても、さまざまな工作を施してその「流れ」を作る時期だと認識しているようです。

そのために、日本の経済圏から引っこ抜いて、中華経済圏の影響下に置くということです。

既に沖縄のメディアは、八重山日報を除き、完全に親中派の掌握下にありますから、中国支配は政治-経済-マスコミにまで及んだと見るべきでしょう。

とまれ、翁長氏は、これで中国を後ろ楯にしたと認識したはずです。その昂りが帰国後第一声の「アジアのエネルギーをもらった」という言葉に現れています。

もちろんここで言う「アジア」とは、中国のことです。

これで後背地を得た気になった翁長氏は、今や「敵国」でしかない日本政府に対して、次の一手を打ってくるはずです。それはたぶん、埋め立て作業本格着工の夏前になるでしょう。

私はそれは、着工の是非を問う県民投票だと考えています。

もしこれに翁長氏が勝利すれば、次はいつの時期か分かりませんが、「高度な自治権要求」の住民投票となるでしょう。

おそらく、そうとう程度に中国の経済力が、沖縄県に浸透した頃合いを見計らってということになるでしょう。

 

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