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訪米失敗を総括しない翁長陣営 

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翁長氏が帰国して、100人余の県民が迎えたと地元紙は報じています。ありがたいものです、コアなファンというものは。 

訪米の間に県民の利益に反する利権バラ撒きをやっても、何も見ずに盲目的について来てくれるのですから。 

さて、翁長氏は、「国と国との関係なので、中堅どころが『わかりました』と言うわけにはいかず、結論的には良い形にならなかった。だが、これだけ話をさせてもらったのは大きな結果だ」(朝日6月5日)と言っています。

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なぁに言ってんだか。「中堅」ていどしか会ってくれないということ自体が、米国の冷徹な回答なのですよ。

まるで次に行けば、もっと大物が会って「移設は止めましょう」と言ってくれるさ、とでもいうような口ぶりです。

ならば、次には大統領や長官にでも会えますか。政治的発言とはいえ、こういう総括をしているかぎり、翁長沖縄は必ず何度も「負け」続けることが宿命づけられています。

ほんとうに、哀しいほどの県内限定キャラです。夜郎自大は、県内だけにしておきなさい。みっともない。

そもそも、交渉の資格ホルダーでもないのに、「宗主国」詣でをすれば、どうなるのか、初めからわかりきった話です。

こういう地元紙の報道ぶりを見ると、今回のマスメディアのひいきの引き倒し報道が、逆に翁長氏の「交渉」不調の原因に転化していることに、まったく気がついていないようです。 

As20150529001204_comm(写真 翁長氏と握手するシャーツ議員。頼みにいった翁長氏のほうが無愛想にふんぞりかえっている、という不思議な写真。米国には笑顔を見せると、沖縄に帰れなくなると思っているみたいだ。朝日新聞) 

ハワイでのブライアン・シャーツ上院議員との面談後の沖タイ記事です。 

「名護市辺野古の新基地建設について、シャーツ氏は「沖縄のメッセージは明確に受け取った。日米両政府が計画を覆すか分からないが、私のできることに全力を尽くす」と沖縄の立場に理解を見せた。会談後、翁長氏は『私の話を真摯(しんし)に聞き、力強い言葉を頂いた』と議員の姿勢を歓迎した。(略)
シャーツ氏は上院歳出委員会で国防予算担当の小委員会に所属。問題がこじれていることに「直接聞くのは初めてで、書籍などを通して自分の考えてきたこととは違うものだった」と指摘し、「安全保障は地元のサポートが必要で、それがなければ普通はうまくいかない」と沖縄が反対する計画を強行することに懸念を示した。さらに「国防総省のどのレベルで意思決定しているかを早急に調べたい。沖縄と日米両政府が話し合うべきだ」と協力に前向きな姿勢を見せた。」(沖タイ5月30日)
 

この沖タイの記事だけ読むと、まるでシャーツ議員が、翁長氏の頼みを引き受けて「全力を尽くす」、さらには「移設 計画の再調査必要だ」とまで言っているようにしか読めません。 

しかもこのシャーツ氏は上院歳出委員会の国防予算小委員会だといいますから、これだけ読めば、まるで国防計画に強い影響力を持つシャーツ議員が翁長応援団に廻ったように聞こえてしまいます。

ため息が出ますね。この新聞に客観報道をしてくれとはいまさら頼みませんが、このような記事を配信してしまえば、ピリピリしている米国国務省筋がどのように身構えるかと、まったく考えなかったようです。 

翁長氏は前述した帰国メッセージの中で言うように、「国と国との関係なので、中堅どころが『わかりました』と言うわけにはいか」ないことは知り尽くしていたはずてす。 

さすがに,本土政府ならいくらでもため口を叩ける翁長氏も、米国相手になると、正面玄関から行ったのでは確実に一蹴される、と思っていたわけです。 

だから翁長氏陣営は、徹底して相手に、有利な言葉を出させて、その切れっ端をつかまえて、「ほら、米国議会有力議員はこう言ったぞ」という言質にし、自らの戦果とする戦術を立てていました。 

これは本土政府との交渉材料というよりも、ただの県民向けのパーフォーマンスにすぎなかったはずですが、それを大本営発表よろしくブチあげたのが、地元紙です。 

このような報道ぶりに朝日や毎日という本土の翁長応援団も追随し、ついにはロイターまでもが世界に配信してしまいました。 

たまげたのは当人のシャーツ氏です。軽いリップサービスのつもりだった外交辞令が、どのように増幅されて世界に発信されたのか知って、仰天したことでしょう。 

シャーツ氏は、慌てて報道を否定する声明文をだす始末です。 

Original(図 朝日新聞5月30日)

このやりとりをしっかり観察していたのは、これからワシントン上陸を迎撃せねばならない米国国務省と国防総省です。

翁長氏ときたら、「ヘノコ移転ソーシ」のシュプレッヒコールを上げながら、マスコミの大部隊を引き連れて上陸してくるんですから,まったくもう・・・(笑)。これで警戒されないと思っているのかね。

やるなら、平安山(へんざん)氏でも先に送って根回ししてからやれよ。

つまり、地元紙が翁長の「成果」を、県民向けに持ち上げれば持ち上げるほど国務省のガードは固まっていったわけです。

ほんと、井の中の蛙の連中が揃いも揃ったもんです。

国際交渉をしたいのなら、相手の動きを見てから交渉しろよ。緒戦で警戒させてどうする、ワシントンに着く前に投了しちまうだろう、と思わずアドバイスを送りたくなります。

ワシントンの国務省は、このような日本メディアの恣意的報道を封じるために、あらかじめ声明文まで作って待っていました。 

当然のこととして、これは異例です。琉球新報は怒ってこんなことを書いています。

「沖縄県知事の訪米要請行動はこれまで、西銘順治、大田昌秀、稲嶺恵一、仲井真弘多の4氏が計15回実施しており、翁長氏の訪米は16回目となった。今回、国務省が知事訪米で初めて声明を出したことは翁長知事の発言を警戒し、異例な対応を取ったことを鮮明にした」(琉球新報6月4日)。

これは、翁長氏の訪米が、今までの県知事と違って、外務省のサポートをまったく受けていないことを物語っています。

面会の相手も決めない行き当たりばったりの飛び込みツアーだったようで、よく行く気になったね、という内情がわかります。

おそらくは、平安山「駐米沖縄大使」が、奔走したのでしょうが、この人の手腕は国家機関がバックにあってのものだとバレてしまいました。

それはさておき、当該部局の国務省は翁長氏の「次官補を出せ」という図々しい要求を一蹴し、なんの権限もないヤング日本部長を面談させました。 

もちろんヤング氏が言うことはハナっから決まっていて、「日米両政府が共有する揺るぎない約束だ」という定型文を繰り返し、地元紙の印象報道に初めから太い釘を刺したわけです。 

国防総省も、国防副次官補代行という、「副」の「補」の、そのまた「代行」(爆笑)というわけの分からない肩書のアバクロンビー氏を面接させ、こちらのほうは「聞き役に徹した」と言いますから、会ってやっただけ有り難く思え、ということです。 

そして、注目すべきは、会談終了後わずか17分で声明文を配布し、国務省ハーフ戦略広報上級顧問が記者会見をしています。 

ここで注目すべきは、その発信の速さもさることながら、沖縄で定説の如く言われている「新基地」を完全否定したことです。

沖タイも無視するわけにもいかず、渋々と要旨のみを報じています。ただし、稲嶺名護市長のどうでもいい反論も乗せて溜飲を下げていますが。

「会談で、ヤング氏とアバクロンビー氏は、日米両政府は普天間飛行場の代替施設をキャンプ・シュワブに建設する確固たる約束を共有していると強調した。
代替施設は新基地ではなく、日米両政府は現存する基地に機能を加えるものだと指摘した。
米当局は、代替施設建設計画が運用上、政治的、財政的、戦略的な面から普天間飛行場の継続使用を回避する唯一の解決策だと繰り返してきた。代替施設の完成は、地域の同盟を強め、脅威を抑止し、平和と安定を強化する。
両氏は、訓練移転や岩国基地へのKC130空中給油機の移転、西普天間住宅地区の返還など負担軽減にも言及した」(沖タイ6月3日)

また翁長氏が重要と位置づけた国防総省も、このように切り捨てています。翁長氏と面会したパトリック・クローニン上席顧問です。

「アメリカ政府は問題のつまった『パンドラの箱』を開ける余裕はない。何度も決定と再検討が繰り返され、何度も合意された解決済みの政策だからだ」
知事はいったい何を期待しているのか。『我々だけで話をしてあの政策を変えよう』と、アメリカがそんなことを言うわけはない」

Img15147_15060409nkuro_3(写真 クローニン氏。まことに、うちの馬鹿がご迷惑をおかけして、なんともかとも申し訳ございません)

翁長氏のような国際政治のルールも礼儀にも無知なバーバリアンに対する、心底からのうんざり感が伝わってきます。

翁長さん、米国政府が日本政府の頭越しに、「そうか、では移転は止めよう」などと言ったら、その瞬間に日米同盟に亀裂が走りますよ。

そんな常識もわきまえないで,よく与党の県連幹事長なんかやっていましたね。

こんなくだらないパーフォーマンスに巨額の県民の血税を使っていないで、地道な米軍基地縮小に励むことです。

知事にできることはそれぐらいで、それこそがいちばんの「基地のない沖縄」に向けての近道だからです。

ま、と言っても、あなたは骨がらみのポピュリズム政治家だから無理でしょうが。

※お断り 記事中でフォントが大きくなりますが、原因不明です。意味はありません。なんなんでしょうね。きっと古賀茂明氏なら、県庁から妨害があったとでも言うんでしょうかね。
I am not Onaga(笑)。

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コメント

沖縄県外の石材不承認へ 那覇滑走路建設で翁長知事 経済界「不当な判断」反発も
http://www.sankei.com/politics/news/150608/plt1506080002-n1.html

訪米の成果どころかどんなに取り繕うとしても失態しかみられないことへの焦りなのか、総括どころか変なこと考えはじめました。これは総反発食うのではないですかね、左翼陣営以外からは。県内の石材が辺野古に優先的に使われたりして。

投稿: クラッシャー | 2015年6月 8日 (月) 17時18分

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