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2015年6月23日 (火)

安保法制議論 日米安保の是非を問え

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本日6月23日は、沖縄慰霊の日です。黙祷。 

さて、5月26日からはじまった安保法制の審議は、これが今の日本の安全保障の議論水準かと思うと、そうとうに悲惨です。 

私は思春期には、押しも押されもせぬリッパな「反戦少年」でしたから、反安保の理屈は柔らかかった頭にたっぷりと染み込んでいます。 

今、野党の皆さんが言っていることは、既視感かあるなどという生易しいものではなく、まったく半世紀の間、なにひとつ進化していなかったことがありありとわかります。 

まずは、定番の「憲法に違反している」から始まり、「戦争に巻きこまれる」「戦前の時代がくる」「自衛官のリスクが高まる」「死者が出る」といったものです。

おまけに、なんとまぁ「この法制が通れば徴兵制になる」というレトロな主張さえする民主党議員が現れたのには、さすがビックリしました。

私が、恥ずかしくも高校の時に言っていたのは、「徴兵制が来るぞ。オレたち若者は、米軍に巻き込まれてベトナム送りになるぞ。だから、アンポ反対」でした。

辻本のオバちゃん、まったく同じじゃないですか。私が17才だった当時から、1センチも進歩していないね。

日本を取り囲む国際情勢がこれほどまでに変化しているのに、なにひとつ変わろうとしていない。 

いったいこの人たちにとって、この半世紀はいったいなんだったのでしょうか。 

この国会審議前半の中心は、「巻き込まれ論」でした。 後半は憲法論議ですから、議論すればするほど幼児退行現象の一途を辿っています。

私は失笑してしまいました。だって、「巻き込まれる」もなにも、この法案の本質は、米軍が提供しているアジアの安全保障インフラの活動を、いかに自衛隊が支援し、協力していくのかを、パッチワークしたものだからです。

パッチワークだから、その本質議論がおざなりにされ、国民の反発を招きました。これは政府の失敗です。 

この法制の目的は、いかにして今そこにある中国の軍事膨張に、日米同盟が立ち向かうのかです。 

刺激的言い方をすれば、「巻き込まれるのが心配」ではなく、真逆に「いかに米軍を巻き込むのか」「米軍をいかに摩擦なく巻き込めるか」こそが、この安保法制審議のテーマでなくてはならないのです。 

だから、ホルムズ海峡がどうしたの、中東がどうしたのというのは、議論をわかりにくくさせる煙幕でしかありません。 

そんな場所に行くかどうかなどという議論より先に、ただ今現在、南シナ海や、東シナ海で起きている、中国の軍事的勃興に、どのような国際的なブロックを築いていくのか、そこが大事なのです。 

わが国の半世紀前で思考か止まった野党諸氏と違って、アジア諸国はこの法整備をクールに見ています。 

下の図は、アジア諸国の反応です。いかがですか。反対はただ2国、中韓のみです。

逆説的に言えば、中韓が反対するから、正しい方向の法整備なのだとわかるでしょう(笑)。 中国が大賛成するような法律だったら、即刻取り下げねばなりませんものね。

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そもそも、日米安保条約がなく、したがって在日米軍が存在していなければ、集団的自衛権などということは問題にもならないはずです。 

私が何度か指摘してきているように、日米安保条約の第5条には、既に集団的自衛権が書き込まれており、それを大前提として日米同盟は動いています。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-ba93.html 

■日米安全保障条約 第五条 
各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。

ただ、このような条約を結びながらわが国は、お家の事情でそれを十全に履行していないどころか、その意味することを真面目に議論さえしてきませんでした。 

それが今になって、アジア情勢が緊張したために、そのつけがドッと廻ってきただけです。

ですから、この法制審議は、既に日本がビルトインされている日米軍事体制を、「いかにスムーズに動かすのか」がテーマでなければなりません。 

もっと煎じ詰めれば、「日米安保を真面目にやる気があるんですか。イヤなら止めて個別的自衛権の道に進みますか」という分岐でもあります。

ただし、これも何度か言ってきているように、個別的自衛権のみで、今の中国の軍事圧力に抗するには、国防費を5倍にして、空母、核兵器などの攻撃用兵器を所有せねばなりません。

かつてのNATOなきフランスのように、ハリネズミのような重武装国家になるしかありません。その覚悟があって安保廃棄を言っているのですね、と私は問うています。

かつて、そのような道を選ばなかったから、日本は日米安保を選んだのであって、それを「対米従属国家」と卑下する保守の人たちがいるのには驚きました。

そういう言い方をすれば、中露を除く世界中のほぼすべての国は、「対米従属国家」になってしまいます。

この人たちは、日本が戦前のように「自主独立」して、米国相手に5年間も戦争ができるような強大な軍事大国をまた見たいのでしょうか。

その意味で、反戦運動家諸氏の言う、「15年安保闘争」というのは正解です。問われているのは安保条約そのものだからです。

日米安保というものが既にありながら、それが「違憲か合憲か」などという議論はまるで形而上学的神学です。

もし、日米安保を憲法論議してまで否定したいのならば、憲法学者と野党は直ちに自衛隊を違憲訴訟するか、あるいは、日米安保の一方的廃棄宣言運動をすることです。

私はなにも極論を言っているのではなく、論理的にはそうならざるをえないからです。

安保に守られていながら、それを現実に合わせてバージョンアップするのがイヤならば、条約そのものを止めることです。その権利は日本にあるのですから。

「日本は平和憲法があるから平和が守られたのだ」という憲法学者と共産党が大好きな説がありますが、これはひとつの錯覚から生れています。

それは、相手国が自分と同じ立憲主義国だと、無意識のうちに前提にしていることです。

わが国ほうは、立憲主義民主国家で議会も正常に機能しています。

共産党は「アベヒトラー」などと言っていますが、そう言うことができる自由は保障されていて、集会・結社・言論・出版の自由は十全に保障されています。

もし相手国たる中国が、日本と同じ民主国家ならば、民主主義国家間の戦争はなかなか起きにくいとは言えます。

間違った場合のフィードバックが機能しているからです。

しかし 中国や北朝鮮は、合憲違憲論議以前に、国家権力は憲法で統制されていません。

権力の中心は、一党支配の中国共産党であり、さらにその権力の中核には「鉄砲から権力が生れる」という毛沢東のテーゼどおりに軍隊があります。

そしてこの軍隊は中国共産党の私的軍隊で、国軍ですらありません。

このような国と対峙していかねばならず、その軍事膨張をアジア諸国が連携して防いでいこうという時に、わが国のみが「私たちの国には憲法9条がありますぅ」と叫んでも、まったくなんの意味もないのです。

相手見て、ものを言えです。

 

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コメント

「バカか」と野次を飛ばされた辻本さん。
「公明党さんに言われるとはショック」
相手が自民党だったら納得したんでしょうかねぇ。

「議論が尽くされていない!」
「では、異例ですが95日の大延長して議論しましょう」
「いやだ、ハンターイ」
と、岡田さん。
全く、こんなやり取りばかりでウンザリします。

与党側も進め方がまずいし、野党は…先日谷垣さんが言ってたように、正に旧態依然。反対のための反対。

自衛隊員のリスクが高まる云々という民主党の主張には正直辟易とします。
こんな馬鹿な政党が政権を握っていたのかと思うとゾッとしますし、
またそのお粗末な党に一票投じたことがある自分の不明にも恥じ入るばかり。
管理人さんの仰るとおり、憲法違反憲法違反と声高に叫ぶのなら、
自衛隊の存在自体を問題にすべきですが、それには一切触れない。
大体民主党は護憲政党なのか、それとも改憲を目指しているのか
まったく判然としない。
というかそれを鮮明にしないことで繋がっているともいえるわけです。
昨年朝日新聞だかが行った調査では、
民主党議員の6割が概ね改憲に賛成だったとか。
枝野幸男、原口一博の両氏が「どちらともいえない」と
回答していることには笑ってしまいました。然もありなんと。


いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って…

昨年でしたか尖閣諸島は安保の範囲だとアメリカ側のコメントがありましたよね。
在日米軍が攻撃を受けたならアメリカは即座に対応するのが当然の流れですが、この5条を読むと仮に尖閣諸島が他国に武力で占拠された場合、アメリカは自国の平和や安全を危うくするものと判断しないですよね。
議会も国民も認めようとするか?

アメリカをいかにスムーズに巻き込むか、確かにこれに尽きますよ。

さらに米兵の犯罪者を日本の司法で裁けるように地位協定を改正できたら基地周辺の住民もある程度は納得がいくんですけどねぇ。

こうした議論は国会でされてないのか

サイパンで玉砕を経験した父が、憲法九条のおかげで70年間戦争が無く平和だったと聞き、「イラク、シリア」も 何で憲法九条を真似ないのかねと皮肉っていた。今日の追悼式典に出席された安部総理に対し、心無い野次が飛んだ事に対し
大変恥ずかしい思いをした県民が多数いたと思いたい。翁長さんには、絶望しました。

今回の記事も興味深く読ませて頂きました。
「米軍をいかに摩擦なく巻き込めるか」の一文にハッとさせられました。

集団的自衛権を巡る議論の中で憲法9条が注目を集めていますが、私は9条が日本の戦後史において果たしてきた役割を評価しています。
「憲法9条の理念が日本を戦争から守った!」とヒステリックに叫びたいわけではありません。
「平和国家」として再出発した日本が「侵略国家」の印象を払拭するためのイメージ戦略として9条の存在が極めて有効であったからです。
9条がもたらした対外イメージとしての「平和国家」は、日本の国家としてのブランドを高めることにも大きく貢献したと思います。
ただし、言い方は悪いのですが憲法9条それ自体では美しいハリボテであり、日米安全保障条約とセットであることが重要です。

「太陽の沈まない帝国」と呼ばれたイギリスがそうであったように、圧倒的な経済力と武力を背景としたアメリカの権勢もいつかは衰えます。
日米安保も然りです。
最近の米軍再編を見るにつけ「アメリカの平和」の終焉もそう遠くないのではないかと感じることがあります。
時間も予算も桁外れにかかる難題ですが、アメリカに依存しない「新しい国防の形」は今後の日本の課題であり、国家戦略としていずれは考えざるを得ないものでしょう。
恐らく、それは核武装すらも視野に入れたものになるのかも知れません(気乗りはしませんが)。

今回の安保法制の議論は今後の国防を考える上で極めて重要なものになると思います。
私は9条の条文をある種の「ユートピアSF」として愛していますが、日米安保とはセットであるべきだと考えているので、片方が変わるのであれば改憲も止むなし、の立場です。
可能であるならば、法治国家としての屋台骨を揺るがしかねない解釈改憲は止めて、改憲も視野に入れた議論が時間をかけて行われることを望みます。

長々と失礼いたしました。

 今日は沖縄慰霊の日ということで、老人達の戦争体験談、体験話を聞かされて育ったという子供達の平和にかける決意、NHKで一時間みっちりと付き合わされてしまいました。戦争が好きだ、戦争で楽しい思いをしたという人がいる筈もなく、語り継げばきっと平和に繋がるという予定調和には呆れかえってしまいました。情緒的な厭戦感や憲法九条ではすまない現実を直視してどう立ち向かっていくのか、とりわけ沖縄は地政学的な重要性(決して基地があるからではなく)から将来の紛争地域となる可能性も高いわけです。沖縄にも情緒的な反戦感を潔しとしない人達もきっといると思うのですが、そのような人の声は全く抹殺されていますね。ところで、基地反対派を鉦や太鼓を敲く人達と何かに書いてありましたが、日本人のメンタリティではないような。やはり、彼らがどのような人達なのかもはっきりさせて欲しいと思います。

本文「安保法制論議・・・・」の主張とそれに対する各位のコメントに99%以上賛同して、尚自説を表明します。
 野党諸氏の議論を聞いて「バカに付ける薬はない。」を地でゆくとはこれだとの思いです。まさに憲法を護るが第一義で、国及び国民の平和安全は二の次です。彼らと議論するのは徒労に終わるでしょう。但しバカはバカでも国民の一部で、民主主義国家ですから議論は避けられません。95日の会期延長でも野党が理解を示す筈はありませんが、
結果として採決は当然です。少数意見の尊重は当然ですがそれを以って採決出来ないでは決められない国会そのものです。
 ただ私の懸念するものは、1として政府の言う「集団的自衛権」の発動が、今までの説明を聞くと大変難しい事です。防衛行動はポジティブリスト(決してやってはならない事以外はやってよし。)でやる他なく、ネガティブリスト(やる事が出来る内容を決めてそれ以外はすべて不可。)では現場は動きようがありません。
 2として、安倍首相の存在です。ここ20年に亘る首相歴任者のなかで一番まともな政治指導者です。(マイナス評価点は多々ありますが。)余りのごり押しは評価を下げ政権の短命を招きます。祖父の岸首相は安保条約改定後に退陣せざるを得ませんでした。徒に反感を買って退陣に追い込まれないようにするべきです。長く続いて次の最大課題である憲法改正を進めて欲しいと考えます。

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