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2015年6月 4日 (木)

翁長知事の論功報償 MICEを盟友呉屋氏に

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沖縄は今後10年ていどの期間、大型公共建築物とインフラの建設ラッシュ期に突入します。 

その目玉は、昨日書いたように、沖縄県の「総合リゾート計画」に記されていますが、ユニバーサルスタジオ・ジャパン、IR(公営カジノ)、MICE(会議、研修複合施設)、そして南北鉄道です。
※沖縄県  I統合リゾートに関する検討について(PDF:442KB)  

ここに巨額の国費が投じられ、それを巡って例によって例の如く、巨大な利権が発生します。 

したがって、土建業と観光を主力産業とするこの島において、昨年の県知事選の真の争点が「ジュゴンを守れ」などというムード的なものであるはずがありません。 

辺野古移設反対などは、その真の争点から眼を逸らすカモフラージュでしかなかったのです。 

そりゃそうでしょう。辺野古移設を否定してしまったら、普天間に固定化される、それこそが米軍も望むところだ、ということを、「根っからの保守」(←ウソコケ)を自称する翁長氏が知らないはずもないじゃないですか。 

F6237e3d3dc54e9910fb1118e4887054_2(写真 辺野古基金設立記者会見における呉屋氏と翁長氏。呉屋氏は研修と称して現地集会に社員を動員している。「平和運動」のかたわらキャンプシュアブの工事は落札したりして、まったく抜け目がない)

さて、翁長氏は知事になるやいなややったことは、この沖縄のミニ関が原で勝利した股肱の臣たちに論功報償を取らせることでした。 

翁長氏はためらう様子もなく、金とポストを精力的に配りまくりました。 

まず翁長氏は、毎年50億円もの観光予算を扱う沖縄コンベンションビュロー(OCVB)会長職を、翁長氏の選挙対策本部を支えた、かりゆしグループの平良朝敬氏に渡します。

このあまりの露骨な利権人事は、県内観光業界から大いに不評ですが、さすがに見かねたのか、あの沖縄タイムス(5月28日)ですらこう報じたほどです。

「(県人事の)透明性の確保も課題だ。翁長雄志知事の選挙を支えた企業グループからの登用が目立ち『選挙功労』の指摘もくすぶる」
「沖縄都市モノレール社長に、知事選のを支えた金秀グループから美里義雄が内定。
沖縄物産公社の人事には、知事選と同様の枠組みだった昨年4月の沖縄市市長選に出馬した島袋芳敬氏が内定した。
県庁OBのひとりは『2人とも人物としては有能だが、周囲が選挙功労だと見るのは避けられない』と指摘する」

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そして、トドメはやはりこれでした。 

5月22日、翁長県知事は、2万人収容予定の沖縄のMICEを、強引に金秀・呉屋守将氏のホームタウンである東浜(あがりはま)マリンタウンに建設することを発表します。 

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「翁長雄志知事は22日夕、沖縄県庁で記者会見を開き、大型MICE施設の建設地を与那原町、西原町にまたがるマリンタウン東浜地区に決定したと発表した。翁長知事は「MICE施設が東海岸地域全体の振興、県土の均衡ある発展につながる」と語り、リゾートホテルや商業施設が沖縄本島の西海岸に集中する観光インフラの格差是正を期待した」 (沖タイ5月23日 上下2枚も同じ) 

この報道は、県内の関係者に大きな衝撃を与えました。あまりに露骨な論功報償である上に、その立地がMICEにまったく向いていない不適格地なことは明々白々だったからです。 

そもそもMICE施設とは、大型国際会議や企業研修、コンサートなどを行うホールや展示場、ホテルなどを兼ね備えた複合型集客施設群のことです。 

そしてここを訪れる人たちは、海外や、県外だと想定されています。特に、中国からの訪問者を当て込んでいることは明らかです。 

沖縄は島であり、どこからでも県内に入って来れる土地ではないのです。 

すると、この利用者のアクセス・ルートは、ただひとつに限定されます。那覇空港以外にありえません。 

したがって、那覇空港からのアクセスこそが、このMICE選定の絶対的条件でなければならないはずです。 

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実は候補地は、最終的にふたつに絞られていました。ふたつの候補地の条件はこのようなものです。(沖タイ5月28日による。上図も同じ) 

①豊城市豊崎   ・・・15h
・利点        ・・・空港までのアクセスがよい
              リゾート性が高く民間活用が可能
・懸案材料     ・・・那覇空港が近いことによる飛行機の騒音
 

下のGoogle Earthで、豊城市と空港の距離関係を見てみましょう。懸念材料に航空騒音があげられているほどで、まさに空港の隣接地といっていいでしょう。 

Photo_3(写真 豊城。すぐ北に那覇空港が見える。アクセスは言うに及ばず、ホテルも飲み屋もたくさんある。県内関係者も豊城で決まりだとおもっていた。落された理由が分からない)

②マリンタウン東浜・・・13.9h
・利点・・・東西観光格差是正につながる
      周辺地域への経済波及効果
・懸念材料・・・空港までのアクセス道路が整備されておらずアクセスが悪い
・周囲にホテルなどの施設が少ない
 

マリンタウン東浜は、空港からの距離が実に30分です。もはやこれだけで、東浜は候補から除外されるべきでした。 

Photo_6(写真 東浜が中央右端の赤点。那覇空港は真西の左端に見える。わざわざ距離30分をかけて会議に来るとは思えない。しかもアクセス道路もない、宿泊ホテルもない、観光地もない、買い物はスーパーかねひでがあるだけの、ただの空き地。翁長支持、反翁長に関係なく関係者が全員唖然となったという)

 この空港からのアクセス道路の不在という致命的欠陥を、なんと翁長氏はまったく無視して、強引に東浜に決定してしまいました。 

それはこのマリンタウン東浜は、県内でも有名な雑草しか生えない塩漬けの土地で、その管理者が、他ならぬ翁長陣営の選対本部長呉屋氏率いる金秀グループだったから以外に考えられません。 

11(写真 日本共産党の知事選チラシ。沖縄物産公社社長になった島袋氏、MICEを得た呉屋氏の顔が見える。欲の皮がつっぱった呉屋、平良氏を推すのが共産党というのが、「オール沖縄」の姿であることがわかってしまう哀しい一枚http://maesato5688.ti-da.net/e6931959.html

「問題は、2つに絞られていた候補地の中で、翁長知事が今回下した決断だ。デベロッパー幹部が解説する。
『本命とされていたのは、那覇空港から車で15分の豊見城市の豊崎地区でした。しかし、30分以上かかるマリンタウン地区(与那原町・西原町)が選ばれた。知事は『西高東低の格差是正』を強調していますが、知事選の論功行賞でしょう。マリンタウンの埋立地には、翁長氏を支援した金秀グループの大型スーパーやマンションが点在します。しかし、その隣の土地は、企業誘致が進まず塩漬けになっていた。そこにMICE建設が決まったのです』(週刊文春6月4日号)
 

呉屋氏の名前が「守将」、つまりは「将を守る」というのはちょっと出来すぎかもしれませんね。「将を守った」んで、分け前がもらえたというわけです。

ああ、なんと分かりやすい。

長くなりましたので、次回に続けますが、革新陣営の皆さん、これであなたがたは唯一の売り物の「クリーンな政治」とおさらばしてしまいましたね。

 

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コメント

豊見城の人たちはガッカリでしょうね、決定先に金秀が無関係なら騒がれ方も違う形に。

翁長がカジノは沖縄に不要と辞退して菅はすぐ横浜に内定だしたとか、私は日本にカジノは不要と考えますのでこの点は翁長を評価します。

共産党は翁長に何も云わず静観なのでしょうか、他と同じく利権のおこぼれを貰ってるのか興味あるところです。

記事と違う話でスミマセン、昨日の那覇空港、先走りした自衛隊ヘリが結果的に旅客機同士の事故を防いだ形で報道されていました。
共用の那覇空港、早く滑走路を増設しないと旅客機だけに事故が起きた時は米軍基地以上の被害が素人でも予測出来ます。
辺野古より急務だと思いました。

沖縄は行ったことがないのであくまで客観的に見て気になったのですが、道路(バス)というのは大量輸送に適さないので鉄道とか引くんですかね?モノレール延伸とか。

県益を無視した人事、かりゆしの平良 金秀の呉屋、騙されたのは 沖ハムの長浜のじっちゃん? 悲し過ぎる。

那覇ー南風原ー与那原の国道329号線は、そんなに太くない道ですし、基本的にメインの生活道路なので混んでいます。
広げることも何十年計画になるでしょうし、モノレールで頑張ってもMICEより早く出来る事はありえないでしょうね。糸満経由も時間がかかるし、それだと元第一候補地通っちゃう。
あとは船で南回りぐらいですね。

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