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2015年6月 6日 (土)

土曜雑感 増補版ゴーヤチャンプルーの作りかた

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今日は土曜日なので固い話しはやめて、朝から、むしょうに食べたくなったゴーヤチャンプルーのことをお話しましょう。 

私はチャンプルーに関してはプロです(←えばることか)。 

ですから、内地に帰ってきて食わされる自称ゴーヤチャンプルーという名の訳の分からないものには、年中怒っています。 

よくあるのは、汁だくゴーヤ入り炒めを、卵でとじたものを「お待たせしました。ゴーヤチャンプルーでございます」などと出されると、星一徹のようにお膳ごとひっくり返したくなります。 

こういう店は、絶対にポークを使いません。ポークのないゴーヤチャンプルーなど、ゴリがいないガレッジセールのようなものです。(最近どうしたんだ。ケンミンショー以外で見ないんで、心配しているぞ) 

あるいは、豆腐を何をトチ狂ったかグチャグチャにしてしまった「豆腐の和え物炒め」まがいにも、許しがたいものがあります。 

島豆腐がないのはしかたがないとしても、豆腐は角が立つくらいの気持ちで炒めてほしいものです。 

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さて、チャンプルーは沖縄が誇るテーゲー料理の帝王ですが、いちおうレシピらしきものが存在します。 

テーゲーでいいのは、その食材にマーミナ(もやし)、タマナー(キャベツ)、ソーミン(そーめん)、いっそ庭のパパヤー(パパイヤ)かナーベラ(へちま)にするのか、という冷蔵庫と財布とのご相談だけで、料理方法には王道があるのです。 

あ、すいません、私がいばることではなかった(笑)。 

よく内地の沖縄居酒屋で出るチャンプルもどきの失敗の原因は、なんと言っても汁で煮てしまうという外道にあります。 

そして、あろうことか卵とじにする愚挙に至っては、怒りすら覚えます。ま、まったくとんでもない間違えです!(←怒りで過呼吸状態) 

チャンプルーの一番の鉄則は、中華鍋をこれでもか、というほどチンチン、ボーボーに焦がすことにあります。 

水滴を垂らせば、瞬時にチュンと言って蒸発するまで炙ります。ですから、当然テフロン加工は、焦げなくて便利ですが適しません。 

次に、よ~く水切りをした豆腐を使います。私は電子レンシで2分ていど加熱して水を出して、中までいったん予熱しています。 

あたりまえですが、豆腐は木綿です。絹豆腐でやったら、グチグチャな代物になること必定です。 

できたら、島豆腐という荒縄でくくって沖縄では売っている(ウソ)堅い豆腐が望ましいのですが、本土で入手は困難でしょうから、せめて水切りくらいしておきましょう。 

島豆腐は、冷や奴向きというより、やはり本領はチャンプルーでしょうね。工程そのものがちがっていて、手にするとズシっと重いのにびっくりします。 

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この水切りをした豆腐を、チンチンに炙られた鍋に投入します。 

シュンっといったら、すかさず軽く塩を振って、ちぎるように一口大に割ります。そして焦げ目がついたら、鍋から出してしまいます。 

メンドーでもいったん出して下さい。一緒にこれから入れるゴーヤやポークなどと炒め合わせると、さすがに島豆腐でもグチャグチャになります。 

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 次に主役のゴーヤを縦半分に割り、スプーンで種を出して半月に切ります。 

苦みがイヤなら水で晒して、と言いたいところですが、苦みがイヤならゴーヤなんか食べなさんな、と言いたいですね。 

「苦み」という、本源的に人間が忌避する味を逆手にとって、夏を乗り切るあくなき挑戦こそが、このゴーヤチャプルーなのです(そんな大層なもんか?)。 

苦みがないふぬけのゴーヤも出回っています、というか、今や、本土で出回っているゴーヤは、苦みがないほうが主流になってしまいました。

まるで自称保守政治家の誰かさんみたいです。いや、ゴーヤに失礼でした。

ああ、私が沖縄で作っていた超苦いゴーヤを喰いたい。 

次にわき役のポークを短冊に切ります。ポークと言われても、豚肉そのままではありません。ポーク缶です。 

正式にはランチョンミート、いわゆるスパム・メールの名の起こりとなったスパム缶です。

最近は本土のスーパーでも売っていて、セブンにも置いてあった時にはさすがびっくりしました。 

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スパムは、米軍が戦後沖縄に大量に持ち込んだ食品で、粗雑な肉を合成保存料、発色剤などとともに固めたという、とんでもない食品です。 

犬缶といい勝負ですが、戦時中にスパムを大量に補給されたイギリス人が、その不味さに厭戦気分になったという噂がある食品です。 

世界一の味オンチのイギリス人が不味さで太鼓判を押したこのスパムは、なぜか沖縄では大好評で受け入れられます。 

ウチナンチューが味オンチだからではなく、たぶんチャンプルーとの相性が抜群だったからに違いありません。 

上京したウチナンチューがまっさきに郷里から送ってもらったのがこのポーク缶で、内地在住のウチナーの間では等量の金と交換されていたと言われています(うそ)。 

きっと、復帰前に本土に留学に行った可愛いかったオナガ少年も、家から送ってもらったことでしょう。 

ちなみに同時期のチューカク派の立て看だらけの法政のキャンパスには、菅少年もいたはずで、ひょっとしたら接近遭遇していたかもしれません。 

もっとも今は、ポークの上をいくストー缶というものが島では全盛だそうですが、私はご勘弁。

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この「ストー」缶とは、沖縄の原音忠実主義でいうビーフシチューのことですが、味はまったく似て持って非なるどころか、縁もゆかりもないものです。

贈答箱の右下に見えるのがポークにぎりです。ハワイの沖縄移民からの逆輸入で、食育に熱心なお母さんには不評でしょうが、ガキは泣きながら食べます。

問答無用で、うまいんだよな、これ。美味しいのは、デンプンと脂肪とはよくいったもんです。

私は、こっそりとポークの下にマヨネーズなど塗っていますが、ああ、医者に怒られそう。

こんなものや、フライドチキンなどを喰いすぎて、島の男共は皆、ポリネシア体型になりつつあるようです。長寿の島は女性だけ。

わが家は、ことポークに関しては、一切の食品安全上の論評を差し控えています。だって、これを使わないと沖縄料理になりませんものね。 

さてもうレシピは最終段階です。豆腐を炒めて出した中華鍋を、ふたたびボーボーと強火で炙ります。 

黒煙があがった頃に、一気にゴーヤ、ポークを投入し、鍋をあおります。くれぐれも炒めすぎないように。せっかくのゴーヤがクタクタになります。 

豆腐を鍋に戻し、大きくかき混ぜます。カッコつけて鍋を煽ると、グチグチャになりますので、ご注意。

最後に軽く塩コショウをして、溶き卵2個分をかけまわします。卵は半熟ていどで火を止めます。

塩コショウはあくまでも軽めに。ポークがけっこう塩辛いので、按配してください。

はい、これで終了。 

皿に盛りつけ、カツオ節をふりかけてどうぞ。好みで、最後に醤油少々を鍋肌にいれて香りつけくらいしてもいいかもしれません。ただし、あくまで醤油は隠し味ていどです。

■写真 ハイビスカス。沖縄ではアカバナー。花言葉は、「常に新しい美」「勇ましさ」「勇敢」「新しい恋」「繊細な美」「上品な美しさ」「華やか」。
上品で繊細?ちょっと違うと思うぞ。
ちなみに黄色でもアカバナー。

 

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コメント

なるほど…
どうりで市内の沖縄居酒屋のゴーヤーチャンプルがビシャビシャで不味いわけだわ!と、納得。

わたくし、ガキの頃から親父の影響でよく山歩きしてましたが、ランチョンミート(明治屋のやつ)はごちそうでした。山の上でスプーンでそのまま食べる。
あのしょっぱくていかにも体に悪そうな物体は、母の影響でなかなか食べられませんでしたから。本土では値段高いし(沖縄では安いんですかね?)。
最近はハラール対策のターキースパム(あれ旨い)や、減塩・低脂肪のスパムライトなんてのもありますが、ライトは曲者!フライパンに多目の油をひいても、あっという間に油を吸い込んで貼り付きます。

でも、たまに無性に食いたくなるんですよねぇ~(苦笑)


もう、沖縄に帰って来てくださいヽ(^o^)丿

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