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2015年7月 3日 (金)

ギリシャが強気でいられるわけ ロシア

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シプロス首相は、国民に向けて国民投票での否認を呼びかけました。

またギリシャ財務相が、「もう国の輪転機を壊したからドラクマ札は刷れねぇぞ、諦めてさっさと支援するきゃねぇっしょっ」とスゴんでいます。

「【アテネ時事】ギリシャのバルファキス財務相は2日、国内にはユーロに代わる紙幣を印刷する輪転機がなく、「通貨を発券する能力はない」と説明した。オーストラリアのABC放送での発言として、AFP通信が報じた」(7月2日時事通信)

一方ユーロ側は、「ふざけんじゃねぇ国民投票なんて、欧州議会の基準を満たしていないから無効だ」と怒っています。

「【ブリュッセル】ギリシャが5日に実施する国民投票に対し、予告期間が短すぎて欧州の基準を満たしていないと欧州評議会が警告する一方、投票の対象となる文書の翻訳に間違いがあるとメディアが指摘するなど、厳しい監視の目が注がれている」ウォールストリート・ジャーナル7月2日)

ギリシャのユーロ離脱(Grexitと寸詰めて呼びますが)、輪転機なんてもんじゃなくで、実際やるとなると大変です。

読み込み済みとはいえ、南欧への連鎖は計り知れないものがあり、ユーロシステム全体の根幹にかかわるかもしれません。

むしろ、余裕をこいているのは、ギリシャかもしれません。

Greece2thumb450x27962804_2(写真 苦境を楽しむチプラス首相とバルファキス財務相。この御両人は午後は昼寝と余暇に当てているという。ウソ。しかしドイツ人がムっとなるワンショットではある。ノーネクタイだが、別に夏だからというわけではなく、年中、どこに行くのもこのカッコ。ユーロに金借りに行くのも一緒。素敵との女性の応援も多い)

このギリシャの妙な余裕はなんでしょうか。理由は簡単。保険をかけてあるからです。

まずは、ギリシャとその周辺地域の地図を見て下さい。

Balkan2
ギリシャは西の端に見えますが、ギリシャが、トルコと並んで黒海に蓋をする位置にあるのが見えるでしょう。

その黒海には、地図東端に、そうあのクリミア半島があります。半島突端にあるのが、ロシアが軍事介入して、世界中の嫌われ者になることも辞せず死守したセヴァストポリ軍港が見えます。

この軍港を、ロシア最大の黒海艦隊は母港としています。ここから、エーゲ海を抜けて地中海に出張って、ヨーロッパににらみを効かせるのがロシアの軍事戦略です。

Img_0(写真 セヴァストポリ軍港のロシア黒海艦隊)

そもそもギリシャは歴史的に、ゲルマン(ドイツ)とスラブ(ロシア)の狭間で生きてきました。

もう少し大きなヨーロッパ地図を見てみましょう。

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アテネ-ベルリン間の距離は2400キロ、アテネ-モスクワ間がく3000キロです。みごとドンピシャで真ん中に位置するのがわかります。

ヨーロッパ大陸の二大勢力であるドイツとロシアという覇権国家に挟まったギリシャは、それ故にぐるりを海で囲まれたわが国が味わったことがない苦労をしました。

ある時は、どちらかの勢力の侵攻ルートに位置し、ある時は緩衝地帯にされました。通り道か、ブロック塀ですから、日本人のようなナイーブな天然ボケでいられるはずがありません。

「友愛」なんて言っていたら国が滅びます。現実に、近代までのギリシャ史は亡国の歴史でした。

ようやくトルコから独立したものの、第二次世界大戦中はドイツとイタリア(真横ですね)に軍事侵攻され、二度もはねのけたが敗北して占領され、やっと戦争が終わってホッとしたと思えば、今度は内戦に陥りました。

しかも、内戦は片や共産側には ユーゴスラビアとロシアがつき、片や自由主義陣営側には英国と米国がつきました。

まさに絵に描いたような代理戦争です。単純にギリシャが可哀相と思ってはいけませんよ。

お互いに自分と親和性のある勢力を国内紛争に呼び込んだともいえるのです。その意味で、大国が巻「き込まれた」とも言えます。

この構図は朝鮮戦争にも通じる性格で、朝鮮戦争は金日成の野望から始まっています。小国のしたたかさというと褒めすぎで、狡猾さと言ってやるべきでしょう。

内戦の結果は、共産側がスターリンの誤った軍事指導によって壊滅しています。

その結果、ギリシャはNATOに属し、ロシアの柔らかい下腹である黒海の入り口を塞ぐ「ブロック塀」の役割を果たして、その見返りとして、国力以上の軍隊と、これまた国力をはるかに越える社会保障を外国の援助で与えて貰えることになったわけです。

ただし、国内には共産勢力が根強く残り続け、社会主義政権も誕生させています。今のシプラス政権は、その中でも最も左寄りと言われているようです。

このようにして、経済はユーロ、軍事面はNATOに属しながらも、ギリシャはしっかりと「保険」をかけるだけの担保を残していたのです。

その保険の相手は、いうまでもなくロシアです。

2015年1月に急進左派連合が政権を獲得するやいなや、ロシアに積極的に接近を開始しました。

これは、ひとつには心理的当てつけです。厳格な女教師よろしく緊縮財政を迫るメルケル・ドイツに対して、「いいもん。プーチンさんは優しくしてくれるし」という所を見せたかったのです。

ガキか、と思いますが、あんがい国家外交というのは、こういうメンタルな要素が抜ききれないのですよ。

というわけで、今や、ギリシャとロシアは蜜月です。

As20150620000315_comm(写真 215年4月8日。ペテルスブルクで会談するシプロス首相とプーチン大統領。相性がよさそうだ)

今年の4月には、シプララス首相はペテルスプルクで、プーチンと会談し、天然ガスパイプラインについて合意を得ています。

「[モスクワ 8日 ロイター] - ギリシャのチプラス首相は8日、訪問先のモスクワでロシアプーチン大統領と会談し、ロシアによる提携強化に向けた確約を取り付けた。
ただ、両首脳ともにギリシャは
ロシアに金融支援を要請していないと言明。プーチン大統領は欧州連合(EU)の対ロシア制裁への対抗措置の一環として導入している農産品の禁輸措置について、ギリシャのみを例外として解除しない方針を示した。
クレムリンでチプラス首相との共同記者会見に臨んだ
プーチン大統領は、「ギリシャ側から支援要請の話は出なかった」とする一方、「エネルギー部門を含む経済のさまざまな分野での協力について協議した」と述べた。
両首脳が協議した提携案件の1つが、
ロシア産天然ガスを黒海経由でトルコに供給するパイプライン、「ターキッシュストリーム(TS)」をギリシャまで延長する計画。
チプラス首相はこれについて、「トルコとの国境から天然ガスをギリシャ本土に運ぶパイプラインの建設事業に関心を持っている」と述べた。

プーチン大統領はまた、協議されているエネルギー関連プロジェクトにロシアが融資することも考えられると指摘。ロシア企業がギリシャの民営化プログラムに関心を寄せる可能性もあると述べた」(ロイター2015年4月8日)

このように公然ともっともドイツか嫌がるプーチン・ロシアにすり寄り、両天秤をかけて有利にことを運ぼうとしています。

なにか既視感があるなぁと思ったら、クネさんの二股外交にそっくりですが、地政学的に似た位置にあるからでしょうか。

それはさておき、チプラスはこのプーチン会談で、国有資産をロシアに売却すること念頭において貸付を要請したと言われています。

ロシアからのパイプラインを通して、安く天然ガスが貰うことも手筈が整ったようです。

そして、なによりユーロからの脱退とj同時にNATOからも脱退し、ギリシャに港を貸して、ロシアのグリミア占領を助けるという仰天のシナリオも、あながち否定できない様相になってきました。

いずれにせよ、ギリシャからすればどちらにつこうとどうでもいいと内心思っているはずで、今後もいっそう露骨にロシアカードを使っていくことになるでしょう。 

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コメント

結構前のネットの書き込みに
国名を漢字で表記すると何という質問があり
アメリカ=米国 イギリス=英国
ギリシャ=岩朝鮮って書いてあったのは笑った ちなみにロシアは酒朝鮮 中国は親朝鮮ってあった。

元本部町民さん。

ロシア=酒朝鮮のとこで爆笑しました!
正にその通りですわ。

あー、ズブロッカをキンキンに冷やしてグイッとやりたいわ。わたしの青春の思い出。
たまたまですが、大学の担当教官が、ロシア語の先生でした。

山形さん
よろしくお願いしますm(_ _)m
此までの沖縄問題の情のあるコメント感謝します。 中には県民馬鹿にしてると反論する方もいるでしょうが、気にせず熱いコメントお願いします。

中国の一路一帯構想などもあり一気にホットスポットになりましたね、ギリシャ
天然ガスの関係もあってロシアにあまり強気に出れないEUですが、ギリシャまで手放せばどうなるか、少し不安です

しかし、なんとまあチプラスの浅ましいことよ。世間知らずのお坊ちゃんにしか見えない。ロシアさんがいつまでも優しいままとは思えんのですがね

ギリシャ国民も目が醒めたというような報道がありました。
チプラス氏の国民投票宣言が裏目に出たら、早速ロシアから見捨てるのではないでしょうか。

中国はどうなのでしょうか?
数日前、習主席がギリシャを支援しても良いと発言したという報道が出てましたね。
そうかと思えば、今日の産経ニュースでは「中国危機、ギリシャより深刻 株暴落止められない習政権 逃げ出す欧米マネー」という記事が出ていたり・・・
ただ、産経以外ではそういった報道も見ないので信頼していいものなのかとも思ってみたり・・

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