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2015年9月16日 (水)

尖閣問題 「地方政府同士の交渉」は罠だ

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今日あたりは国会前が荒れそうですが、こちらはこちらのペースでということで、まずはコメントにお答えする中から、考えていきましょう。 

山口さんから頂戴したものです。 

「佐藤優氏が、尖閣は地方政府同士の問題として沖縄と台湾で交渉させれば中国は手出しできないと言っていましたが、それも非現実的な気がします」 

はい、私も同感です。ただ私は非現実的というより、危険な提案だと思っています。

佐藤さんは、ロシアや東欧を語らせると信頼性が高いんですが、沖縄が絡むとハーフウチナンチュー丸出しでバランスを欠いたことを平気で言います。 

彼は、沖縄に住む沖縄県民より、住んでいない分だけ観念的になっています。

Photo(写真 佐藤優氏。顔を見ると、確かにウチナーの血がまざっている。顔はコワイが声はカン高くてかわゆい。彼は左翼だったか、偽装転向者のような気がする)

こういう「本土にいるほうが過激になる」という逆転現象は、基地問題での本土の県民会の若い人たちによく見られました。 

実際の県民は、様々な利害関係もありますし、けっこうしたたかでテーゲーに生きているものです。 

普天間基地のオープンデイには子供を連れて遊びに行き、マスコミから「基地は反対ですか」と聞かれれば、「やっぱり困るよね。危ないし。うるさいし。自衛隊なら我慢するけど」と答えるわけです。 

そのうち息子が、基地の従業員に受かったりすると、思わずやったとオリオンビールで乾杯したりします。県内では、給料いいですからね。 予備校まであります。

しかし、「日本」に居るとこのしがらみから一時的に解放されますから、どんどん「沖縄人」として純化していくことになります。 

結果、「琉球独立」などという、どこから見ても空理空論を平気で口走るようになります。 

佐藤氏は母親が久米島ですが、自分は生れも育ちも関西なので、妙な思い入れというか、ピュアウチナンチューに対するコンプレックスでもおありのようです。 

ですから、こと沖縄問題だと、ひどい左翼バイアスがかかったことを平気で言って、沖縄では地元紙指定「良心的知識人」の座を占めています。 

さて、佐藤氏の意見ですが、そもそも「地方政府」ってなんですか。沖縄県は、地方自治体ですが、「地方政府」ではありませんよ。 

地方政府というのは、ドイツのような連邦国家において語られるべきもので、日本はそのような連邦制をとったことなどかつて一度もありません。 

近代化のプロセスが、まったくドイツと日本は違います。

戦争に明け暮れていた小邦が、強国プロイセンによって統一されて近代的民族国家になったドイツとは違って、日本は中央政権が封じた領主による封建体制が進化して、近代国民国家になりました。 

そのために、たとえば日本の沖縄県と、ドイツのバイエルン州政府とは、権限や財源の幅がまったく異なっています。

そのドイツにおいても外交と国防という外国との交渉事を含む分野は、連邦政府に委譲されています。 

いわゆる「国の専権事項」です。 

翁長氏は政府が沖縄県をハレモノのようにしていることをいいことに、「沖縄県駐米大使」すら派遣しています。

そうそう、よく地元紙は沖縄が「アベ政権の力づくの強権政治」の犠牲者になっていると書き立てますが、力つくで移転をやる気だったら10年以上前に「新基地」はできていますって。

橋本ポマードが言い出してから、 17年もかかっているのは、沖縄県や地元との調整に大変な時間を費やしてきたからです。

力づくでやる気なら成田のように、とうに機動隊を入れて強制代執行で処理しています。

普天間の基地の危険除去という本土政府の「好意」が仇となって、かえって逆に恨まれることになったという悲喜劇です。

それはさておき、翁長知事は沖縄県ワシントン事務所という面妖なものを作って、「初代大使」に在沖米国総領事館のスタッフだった平安山英雄(へんざ)氏を任命しています。 

やれやれ。こんなことをするから翁長氏は、「琉球王」などと揶揄されるのですよ。

フツーの県の在外事務所は、もっぱら県産品の輸出振興ていどのもので、こんな「県外交」をする所ではありません。 

Pickh20150402_a0002000100200003_l(写真 平安山氏に2年の駐在員辞令を出す翁長氏) 

この翁長氏行為は、地元紙がお好きなはずの憲法に違反しています。憲法は9条だけじゃないんだよ、地元紙さん。 

日本国憲法第73条「内閣の事務」は、2項に「外交関係を処理すること」と定めて、外交を国の専権事項に指定しています。
※関連記事 http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-4348.html

したがって、沖縄県という地方自治体に、外国との交渉を進める権限はありません。 

まして、佐藤氏は台湾を「地方政府」と言っていますが、事実歪曲です。

一度として中国が台湾を実効支配した事実はありません。

何度も台湾侵攻を試みましたが、すべて撃退されています。ですから、この台湾を「地方政府」とする佐藤氏の考え自体か、中国政府の主張そのものです。

これを認めると、中央政府が、台湾という地方政府に軍隊を配備するのは自由だということになってしまい、武力侵攻の口実を与えてしまいます。

大変に危険な考えで、外交官だった人だとは思えません。

Kina(写真 喜納昌吉氏。かつてのファンとしては彼が政治家になった時にはたまげた。実際はかなり強引なこともやって民主党県連内部でも批判を浴びていたと聞く。政治主張は、まぁ、ご想像どおりです。)

実は、このような「地方政府同士の交渉」という考えは、既に沖縄にあります。 

たとえば、民主党県連の会長をしていた喜納昌吉氏などはかねてから、「尖閣は沖縄のものだから、沖縄が主体となって、中国との共同開発をすればいい」と述べていました。

喜納氏の考えは、やがて独立する「琉球共和国」の資産として、尖閣海域にあるとされる資源を、中国の豊かな資金を引き込んで開発し、財源とするつもりです。

まぁ、現実にこんなことをやれば、ミュージシャン崩れの甘い幻想など、中国にいいように利用されて乗っ取られるのがオチです。 

佐藤氏の案は、これとほとんど同じです。百歩譲って、台湾が中国の「地方政府」だとして、沖縄県と直接交渉した場合、中国は間接的にパペットの馬英九を介して、影響力を行使します。

「共同開発」に、中国政府のヒモが着いた台湾籍の中国資本を入れることなど朝飯前です。

そしてなにより、警戒せねばならないのは、これは主権侵害につながることだということです。

彼らは、領土問題は「棚上げ」にして平和的に共同開発しましょう」、と言ってくるでしょうが、それ自体が現在の日本政府の「領土問題は存在してい」という立場からの大きな後退です。

つまり主権の切り崩しにほかなりません。こんなことを沖縄県が「県外交」で始めれば、本土政府は沖縄が独立コースに入ったと判断するでしょう。

また、台湾とは良好な関係を続けてきましたが、ここまで中国政府の意図が背後にあるとなれば、警戒感を高めると思われます。

かくして、中国は一粒で四つの美味しいものを食べることができるわけです。

ひとつは、うまくいけば中国資本の尖閣海域での資源開発。
ふたつめには、仮に失敗しても日本の領土主権の切り崩し。
三つ目は、日台関係の分断。
そして四つ目は、沖縄県の「独立」による冊封国としての取り込み。

こういうことを、外務省主任分析官だった人が言うこと自体がありえないことです。孫崎氏や天木氏など、外務省という官庁は大丈夫なのかと心配になります。

■写真 沖縄に咲き乱れているブーゲンビリアです。ごく普通に丹羽に割いています。最近は、ドラゴンフルーツまで庭木になっています。おそるべし、沖縄。

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コメント

「知事は尖閣に言及を」 市議会決議、野党反発 国連演説で意見書
http://www.yaeyama-nippo.com/

「野党は反発し、意見書に対する質疑では与野党の怒号が議場に響いた。」

翁長知事には是非耳を傾けていただきたいものです。あからさまな人権侵害国家だし。しかし、反発する野党って意味不明。どこの国の人達なんですかね。

那覇市と名護市を除く「保守市長の会」が「チーム沖縄」名乗ってますし、「オール沖縄」のなんとそらぞらしいことよ。

あの名曲「花〜すべての人の心に花を〜」で知られる喜納昌吉さん。
私も大好きな曲で、その作者である彼も尊敬に値する人だと思っておりました。
それが政治家へ転身したあたりから雲行きがあやしくなり、
先日出ておられたTV番組「そこまで言って委員会NP」での発言を聞いてあんぐり。
ほとんどゴロツキと変わりない印象で、ある意味民主党の凄さを再確認。
民主党って良く言えば「懐が深い」、悪く言えば「何でもあり」という感じ。
こんな魑魅魍魎がうじゃうじゃ跋扈するような烏合の衆に
再び政権をとらせるようなことがあっては絶対いけません。

こばっいちさん。ありがとうございます。イラストはあっているのですが、その上の説明を「外側」としてしていました。修正しました。
感謝します。

島ナイチャーさん、ありがとうございます。過去記事も訂正しておきました。

承認取り消し当然さん。なるほどね。あなたは「沖縄県民の結論」を代表していないと思うけど、まぁいいか。どこかでお答えします。

森本さんや石破さんは現役防衛大臣の時に,「西日本のどこか」の案を自分で実行すればよかったのに,と思います。
特に森本さんなんか辺野古に再着地したときの防衛大臣は、あんただよ(苦笑)。辞めたあとに、「西日本のどこか」なんていわれてもねぇ(苦笑)。
こういう後出しジャンケンでいい顔したがるってスカンんなぁ。

石破さんの評論家気質は、安保法制の審議の土壇場で、内閣の一員でありながら、妙に客観的なことを言ってましたよね。
そして今回の大災害のその当日に派閥立ち上げ。なんともかとも・・・。
泥をかぶることをしたくない体質だから、石破壊さんは首相候補になれても、そこから先が難しいのです。

日本や英国などは島国なので独特のバイアスがかかり、
それを「島国根性」などと呼ばれてきました。安保法案
の国会内外の騒動も、侵略の歴史が連なる大陸国家では
ナンセンスな騒ぎでしかありません。防衛を法的に整備
して、今はもうとっくに実務レベルで詰める時期です。

翁長さんが個人的野望で三味線を弾いているだけなのか
も知れません、地元二紙が先の大戦でヒドイ目に合った
民衆に新聞をより多く売る口実に使っているのかも知れ
ません、盛を過ぎたミュージシャンが食い扶持を得る為
のポーズかも知れませんが、沖縄も大概「島国根性」の
ようです、良くも悪くも。今回は悪い方で・・

私が幼少の頃、子供仲間で火遊びが流行りw、ついには
花火の類だけでなく、まるまる古工場を焼いてしまいま
した。私達とは別の子供グループでしたけど。そら大騒
ぎとなった現場では、「もう、子供だけで火遊びしません!
ご免なさい~」と思いましたわ。てっきり数人焼け
死んだと思いましたが、スグ逃げたwのが幸いでした。

沖縄県を子供扱いするつもりは、あまり無いのですが、
火遊びするなら水を入れたバケツを用意しておくとか、
ちゃんとした大人に同行願うとか、万が一の逃げ道を
確保しておくとか、万全の備えをして本土とTom&Jerry
して欲しいものです。

「島国根性」は、現実が見えておらず、独りよがりに
なりがちです。蛇蝎の如く嫌うその旧大日本帝国陸海
軍の様に沖縄県がならないようにお願いしたいです。

「喜納昌吉さん、政治家なんてならずに、純粋にミュージシャンだけやってればよかったのに」
 ↑
「オール沖縄」より「沖縄の総意」に近いと思われます。

こんにちは、はじめまして。鬼怒川氾濫検索で貴ブログに出合いました。内容の高度さと解りやすさに感動し、僭越ながら書き込みしてしまいました。
私は茨城の北寄り在住です。管理人様が同じ茨城との事で、嬉しい限りです。
今後も学ばせて頂きたいと思います。有難うございます。

私のコメントに対し丁寧に説明して頂きありがとうございます。
佐藤氏の発言について説明不足でしたので補足させてください。

これは、「新・戦争論」(池上彰、佐藤優)の中での発言ですが、佐藤氏がまず「尖閣問題を軟着陸させるウルトラCのシナリオがある」と切り出します。
それによると、
・日本が連邦制を布き、沖縄に外交権を一部付与し、交渉権を持たせる。
・領有に関する問題は、東京と北京で交渉するが、海上事故防止協定と漁業と尖閣諸島の使用に関しては、那覇の政府と当該の中国の地方政府と交渉すると区別する。
・漁業問題がクリアできれば軍も易々とは出て来れず、そういう体制を作ってしまえば現地も文句は言えない。
・主権の問題に関しては、日本は「棚上げにしていない」と言い続ければいい。
という内容でした。
説明不足でごめんなさい。

いずれにしても、一部とはいえ外交権を与えるのは、翁長さんのような首長がいる限り危険な考えに違いはないでしょうが。

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