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2015年11月 3日 (火)

東アジアの暗い絵

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日中韓首脳会議が終わりました。もちろん、なにも解決はするはずがないし、顔を合わせたということ自体に意味があるというところです。 

本来出席せねばならない習はあえて、格下の李首相を送り込むことで、「オレが行くほどの場所じゃないから」とばかりに、地域覇権国のメンツを保とうとしたようです。 

Photo_8(写真 日中韓首脳会談 当然ながら、なんの成果もあるはずがない。朝日新聞より)

今後、東アジアはすぐに戦争という事態にはならないでしょうが、今日の扉写真のように大量の雨水をたっぷりと含んだ暗雲が垂れ込める、非常に長い不安定な時期を迎えることになります。 

近代国家として幼年期にあった日本は、朝鮮半島を日本の安全保障の堤防と考えたために、朝鮮を領有するという重荷を背負い込むことになります。

このような、西欧人神父をして「はげ山の国」と言われた国をあえて領有する理由は、唯一安全保障上の理由があったからにすぎません。 

戦後、日本はこの重荷から解放されます。それは、米軍が常駐したからです。

米軍の存在が朝鮮半島にあってこそ、日本は始めて朝鮮半島を通じて来る、大陸の圧力から逃れることが可能となったのです。 

また、米国をカスガイにして、米日韓同盟を結ぶことができたために、安定した政治環境が生れました。

日本が独立した韓国に膨大な援助を与えたのは、ひたすら安定した隣国を得たいからでした。

さて、今、この構造は急激に崩壊に向っています。 

ひとつは、言うまでもありませんが、韓国の急激な中国への傾斜です。

Photo_3
これは、米軍の撤退という時期と同調して顕在化しました。 米軍は現在ソウル以北から完全に撤退し、実質的には1万人規模までに縮小させています。

Photo_5(図 平成15年防衛白書より)

もちろんその背景にあるのは、米国の衰退と、中国のめざましい台頭という時代背景があります。 

中国の海洋進出は、陸上においてすべての地域に進出してしまったために、海洋に押し出したと考えられています。 

中国は21世紀世界最大の大軍拡を行なっていることは、ご存じのとおりです。

Photo_6http://blog.jog-net.jp/201508/article_2.html

公表されただけで日本の3倍に達します。上図を見るかぎり、日本はまったく防衛費を増加させていません。 

つまり、中国は周辺国の脅威がないのにかかわらず、この10年で世界のいかなる国もしたことがない大軍拡をしていることがわかります。

さてこの中国は、米中間の干渉地帯としてしか朝鮮半島の意義を認めていません。 

中国はあの精神不安定な2国を領土とする気はさらさらありませんし、それは元、明の昔から変わらない一貫した中国の方針でした。 

中国が朝鮮半島統一のイニシャチブを握った場合、北の核の牙と米軍という楯を取り除いて無害化された、親中国家が誕生します。

このような中国主導で、朝鮮統一が行なわれた場合、日本にとって今までのように朝鮮半島を考えずに済んだ時期は終わり、対馬海峡で中国の力と対峙することになります。

まさに120年前の、日清戦争前段の構図の再現ですが、残念ながら、日本にはかつてと違い、外交的になす術もありません。

Photo_2(画 フランス人風刺画家ビゴーによる。この絵の中で中国人は「そろそろ、日本がおッ始めそうだが、小魚の歯切り。 恐るに足らん」と言っている。ビゴーのみならず、西欧列強は日本の惨敗を予想した)

では眼を海洋へと向けてみましょう。

中国の海洋に向けた膨張を、米国と日豪が南シナ海で停めることに失敗した場合、南シナ海は中国の内海と化し、そのまま東シナ海へと流れ込んできます。

いや、既に南シナ海を軍事制圧するに可能な3千m級滑走路すら建設され、海軍基地も着々と完成に向っています。

戦闘機部隊の配備は、早ければ1年以内と見られています。

Photo_7
このテンポは、朝鮮半島よりはるかに早い速度で進むでしょう。

早ければ東京オリンピックの後に、日本は米中の力の均衡点が、与那国まで下がったことに気がつくはずです。

つまり、今後の10数年のスパンで見た場合、日本は北は対馬海峡まで、南西は与那国まで、力の均衡点が大きく下がる可能性が大変に高いといえます。

この不安定に揺れ動くアジアの地殻の上に、沖縄の島々は浮いていることを、沖縄県民は知る必要があります。

今の安定は明日の安定ではなく、時代は大きく変化しつつあるのです。この流れの中で、「米軍は出て行け」ということが、何を意味するのか、もう一回問うてみてください。

コメントで紹介戴いたように、果たして屋良朝博・沖国大講師の言うように、「(南シナ海における米中間の緊張は)沖縄とは関係ない遠い所の出来事」なのでしょうか。

沖縄よ、舵取りをまちがえないように、慎重に聡くあれ。

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沖縄問題」カテゴリの記事

コメント

管理人さんの心温まる思いのこもった記事に涙しそうになります。
最近では重箱の隅をつつくようなあら探しコメントが飛び込んで来ますが、言葉の間違い勘違いなどそんな小さな問題ではないのです。

過去から現代未来、そして日本の一分としてアジアや世界単位での役割と、情勢を絡めて立体的に知識を得て、平和と責任義務は一対であることを知ることが大事ですね。

私もそういった考えに至るまでの過程で、隠謀論まで見たので迷い疑い先鋭的な発想になったこともありました。

管理人さんは、そういう過程があることも踏まえて解りやすいように丁寧に解説されてるところに感銘します。これからも沖縄の人が多く見に来ると思います。多くの日本人に知って貰いたいです。
管理人さん、いつもありがとうございます。

中国外交は、
李克強が交渉し、
習近平が握手し、
王毅がぶちこわす

のが役割分担だと思っています。
ここに李克強というのは、日本を手強いと思っているのでは、と邪推しておきます。

米軍駐留で重荷から解放された?
確かにその側面は、否定しないが、米軍に関する不利益を沖縄に過剰に押し付けて見ない振りはさせない
例え500億の札束で叩かれてもこれ以上の基地負担を拒否するという市民の声が名護市長選挙の結果だ
政治家が仕事をしないツケを沖縄に再び押し付けられても納得しませんよ
それが翁長知事が誕生した背景であり、それを支持する県民たちの意思の表れです
そこでネトウヨは、いつものごとく極論に持っていく、米軍基地が無くなったら中国に占領されるとね
単純に米軍基地は全部でていけという極端な人はむしろ少ない、そんな県民が多ければ喜納知事が誕生していたでしょう
抑止力なんて目に見えないものに、普天間飛行場の移設先は沖縄じゃないといけないという結論には必ずしもならない
結論ありきの屁理屈なんてのいくらでもつけられるかもしれないけどね


という、結論ありきの屁理屈ですね!よくわかります。
で、この記事をどう読んだらそんな結論になるのやら、全くわかりません!

「HN安全保障は日本全国の問題」とかいう事実上の名無しさんよ。あんたがこのブログ主旨・内容を把握してないのがよくわかりますぜ。沖縄二紙を妄信してるのかね。

>>例え500億の札束で叩かれてもこれ以上の基地負担を拒否するという市民の声が名護市長選挙の結果だ

当該地区が受け入れるといっているのに、何の影響も受けない名護市の人口の大部分の西海岸が民意か?当該地区の自己決定権は無視か?そもそも選挙ですらまともな両論併記すらしないで一方を善、他方を悪とするマスコミがまともなのか?

ネトウヨなんてレッテル貼りする時点でもうね。あんたらみたいな輩は本土からの差別を強調するが、現実に中国に生活を脅かされている八重山の漁師なんかどうでもいいのか?あんたらや翁長知事にとっては離島の住民は安全保障すべき沖縄県民じゃないんか?沖縄本島の離島差別・軽視といわれてもしょうがないだろう。

シンガポール建国の父、故リー・クアンユー氏も覇権主義の牙をむき出しにし始めた中国を念頭に「海兵隊は即応性が大事、近くでなければだめだ、グアムは遠い」という主旨の発言してる。沖縄だけの安全保障じゃないんだよ。

沖縄二紙の影響を過大評価し過ぎだな
そんなに影響力あるなら俺の両親は、基地反対しているよ
それに俺は、沖縄二紙なんてほとんど読まないし、本土で長らく住んでいた事もあるから本土がどんな風に沖縄を見ているか多少は、わかるつもりだ
沖縄二紙の影響なんてほとんどないと思うがね
辺野古で運用するのは航空機であり、辺野古を中心とした広範囲に事故等の危険性影響する
駐留する米兵は、沖縄のあらゆるところを行動し、トラブルになれば日米地位協定という不利益にさらされるのは沖縄県民である
東海岸の事だから、なんて理屈は通らないんだよ
そういえば、買収されていない沖縄の漁協組合が辺野古移設反対やっていたな
漁師に八重山も、沖縄本島の漁師も区別する必要ないだろう
同じ海で漁をするのだから


クラッシャーさん、ご苦労さま。
HN安全保障さん。「米軍駐留で重荷から解放された」のは、日本の朝鮮半島方面の話だ。よく読みなさい。沖縄のことじゃないよ。

あとは記事には書いていないことばかりだ。「米軍がいなくなったら中国に占領される」なんて短絡的なことも一切書いていない。
私、そんなに頭の中ショートしていないからね。
前に入れてきたHN「沖縄県民」さんもそうだったが、初めのほうだけちょっと読んで、カッとなって入れてくる。やれやれだ。

初めから色眼鏡をかけているので、まともに私が書いていることなど無関心だ。
だから書かないことを批判するわ、読み違えるわ・・・、キミ、そうとうに恥ずかしいね。

キミがやっているのは、空想の上で、現実的に国際政治の中で沖縄をみようとすることを、すべてを「ネトウヨ」に仕立て上げて、それに突っかかって行くことだ。

まったく不毛だ。
なぜなら、初めから読む気もなければ、他の人たちの意見を聞く気もない。
これではディベートにはならない。というか、初めからキミはディベート欠格なのだ。

素朴疑問だが、そんなに気に食わないなら、さっさと読まないで別のサイトへ行けばいいことなのに,どうして突かかっくるのか。

逆を考えてみよう。
たとえば穏健な基地反対派の作家の目取真俊さんの「海鳴りの底」というブログがあるが,そこに気に食わないからと言って、「お前は中国の侵略をそそのかしている極左だな」みたいな書き込みをしたら、した方が恥ずかしいだろう。
そして基地反対派は全部労組動員だとか、本土の奴らばかりだと書いたら、これまた短絡だ。
半分は事実だが、そんなに単純ではない。

実際、こういうことを書く人も本土には多いが、私はそれも間違っていると思っている。
それは「プレ・オナガ」の状況だ。今はもっと複雑になっている。

だから、私はひとつひとつ問題を解きほぐしたり、俯瞰図で見たりしているのだ。

相手の主張を、極端に短絡してそれを批判するのは、よくある詭弁論争術なのだ。別名プロパガンダともいう。
そのくらい覚えておきなさい

キミが書いてきたていどのことは、よくある反基地運動家の定番なので、いままでさんざん議論してきた。
まともに議論できる人ならお相手するが、これじゃぁね。

これ以上自説の開陳でコメント欄を使うなら無駄だから、やめてほしい。次に似た調子で入れたら削除するからね。

素朴な疑問なのですが、日米地位協定が適用されるのは、沖縄に駐留している在日米軍のみなのでしょうか?本土の佐世保や岩国、横須賀とかにも米軍は駐留していると思うのですが、それらには日米地位協定は適用されないのでしょうか?よく米軍兵士の犯罪の話で、地位協定が取りざたされているけど、犯罪を犯しているのは沖縄の米兵だけ?本土にいる米兵は?そこら辺どうなっでしょう?
仮に米軍全てに地位協定が有効だとすれば、沖縄の米兵の事件だけを報道するマスコミに問題があるのでは?不利益を被っているのは沖縄も本土も同じでは?
あるいは、本当に沖縄だけで米兵が悪さをしているのなら、それは沖縄に駐留している米兵の質では?同じ人間、本土だろうが沖縄だろうが悪さする奴は、どこでも悪さすると思うのですが。

一宮崎人さん。同じです。確か米軍人の地位と扱いは、世界共通だと思いました。
だから、日本だけ改訂しにくいのです。

しかしむしろ、私は沖縄だけを日米地位協定の外に置いて、日本国刑法の枠内で保護するべきだと思ってます。

管理人さん。私の些細な質問にお答えいただきありがとうございます。地位協定は世界共通なのですね。だから日本だけという訳にはいかなくて難しいのですね。理解しました。ありがとうございました。

失礼します!
まず知事どーにかして変えたいよな!
んで安保はやはり不平等の事もあるから積極的に首相等とより会話を重せられる、 そして何時までもアメリカを敵対視せずもっともっと交流して時代の流れに乗れる知事居ないかな。
そして安倍首相はもっと親身になって対沖縄の事を今からでもやって欲しい、首相的な観点からか大きく観すぎてやっぱそれが親身に欠けてるよーに思う、そしたら翁長も少しは柔軟に対応してたんじゃ?

昨日かな、沖縄のニュースで沖縄と米軍の裁判を多く請け負った裁判官が言ってたな、法廷に持ち込む事案ではないのではないかと、 俺もそー思う、首相、官房長官
各大臣、 沖縄に存在することでの抑止力やら重要性が本当に必要なら頼むからもっと沖縄を理解して接してくれ、そしたらある程度強行だろうが移設した後沖縄と本土の距離も縮まるはず。

でもあの翁長だから今更かな? とにかくオール沖縄とか、沖縄の民意とか恥ずかしいからやめてくれ、最近地元紙に沖縄の総意とか載ってたな、勘弁してほしい。

沖縄 本土 アメリカ仲良くなりますよーに!
中国は論外。

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