• 445
  • 064
  • 1810_056
  • 048_2
  • M_kyodo_nor2021102301000798
  • 20211023oyt1i501271
  • 5a1d63fc
  • 32b3007a
  • B64737c0
  • 995efefb

« 「振興予算」の分かりにくさ | トップページ | 慰安婦問題は朝日の構造的体質から生れている »

2015年12月29日 (火)

慰安婦問題の日韓合意について

129
イヤー、たまげましたね。よもや妥結するなんて、まったく思いませんでした。

もちろん日韓外相会議のことです。 

年内妥結するというのは聞いていましたが、私は無理なほうに1万ウォン賭けていました。 

これを伝えるNHKニュース(12月28日)です。やや長いですが、省略できる場所がないのでそのまま掲載します。読みとばして下さってもかまいません。 

「安倍総理大臣は、韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領と電話で会談し、慰安婦問題について、おわびと反省の気持ちを表明したうえで、日韓外相会談での合意を歓迎する考えを伝え、日韓関係の改善を確かなものとしていくことを確認しました。
安倍総理大臣は、日韓外相会談を受けて、韓国のパク・クネ大統領と28日夕方、およそ15分間、電話で会談しました。
この中で、安倍総理大臣は「元慰安婦の方々の筆舌に尽くしがたい苦しみを思うと心が痛む。日本国の内閣総理大臣として、改めて、慰安婦としてあまたの苦痛を経験され、心身にわたり癒やし難い傷を負われたすべての方々に、心からおわびと反省の気持ちを表明する」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は「慰安婦問題を含め、日韓間の財産・請求権の問題は、1965年の日韓請求権協定で最終的かつ完全に解決済みであるとの、わが国の立場に変わりはないが、今回の合意により、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを歓迎したい」と述べました。
これに対し、パク大統領は「両国の最終合意がなされてよかった。日韓50周年のことし中に合意ができたことには大きな意味がある。慰安婦被害者たちの名誉と尊厳を回復し、心の傷を癒やす機会にしていかなければならない」と述べました。
そのうえで、パク大統領は「すでに合意したように、慰安婦被害者の名誉と尊厳と心の傷を癒やす事業が実施されれば、この問題が再び議論されることはない。この合意が日韓関係を安定的に発展させるための歴史的契機にしたい。来年からは、より未来志向の関係としたい」と述べ、今回の合意を歴史的契機として日韓関係の改善を確かなものとしていくことを確認しました」
 

Photo

 骨子は以下です。 

まず、日本国内でもっとももめそうな点は、日本政府は慰安婦問題について「軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」ことを認め、「心からのおわびと反省の気持ちを表明」した、という部分です。 

まず、ここですが、朝日が歴史的誤報を認めた後なので、「なんだ認めちゃったの」というイヤーな気分にさせられます。 

おそらく今日あたりの右方向のサイトは、「アベ死ね」一色になると思われます(苦笑)。 

しかし、実は既定の線から出ていません。既定の線とは、安倍政権が継承すると言った河野談話です。 

河野談話からその部分を抜粋します。
慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話 

「いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。 今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。」

 下線部分が、今まで大いに論争となった部分ですが、これに関しては官憲の直接関与はなく、あくまで間接的な関与だったことで、ほぼ決着しています。 

ただし、政権としては、談話が一回国際社会に日本政府の公式見解として出てしまった以上、これを継承するとしています。 

翁長氏のような革命政権や、かの宇宙人政権でない以上、それは当然のことです。

もし、政権が変わるごとに外国との条約や公式見解をヒックリ返してしまったら、日本政府の継続性と正統性が失われてしまうからです。 

ですから河野談話のやり直しではなく、その作られた経緯を調査するという手段で外堀を埋めました。 

これについては、検証報告書を8回に渡って丹念に読み込みましたのでそちらをご覧ください。ブログ界広しといえど、こんな暇をことをやったのはこの私くらいです(えへん)。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-60e7.html 

今回もこの流れに沿っています。つまり、「継承するが、核心部分では妥協しない」ということです。 

注意していただきたいのは今回も「関与していた」とは言っていますが、それは慰安所の「運営」に軍が関与していただけだとしています。 

これは韓国側にとっては、強制性を認めさせたと解釈して、一見ポイントをゲットという気分になるでしょうが、よく読めば日本側は河野談話を薄めただけの線を追認しているにすぎません。 

次に、「韓国政府が元慰安婦の方々に支援を目的とする財団を設立し、これに日本政府の予算10億円を資金として一括拠出し、日韓両政府が協力し、すべての慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷を癒すための事業をします」、としています。

これも、新しい線ではありません。

かつてアジア女性基金という方法で、すでに一回実施しており、頓挫しています。その経過についてはこの過去記事をご覧下さい。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-09c8.html

前回は実施主体はあくまでも日本政府でしたが、今回は財源は日本、実施主体は韓国政府にしたわけですが、これがどのように出るかです。

三番目として、たぶんこれが最大の日本政府の眼目だったと思われますが、「慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決することを確認した」、「国連等国際社会において、本問題について互いに非難・批判することは控える」という公式の言質です。

これを日本側は文書化することを提起し、今の段階ではそこまでに至っていません。

ただし、ここまで国際的に報道されてしまった以上、最終的には文書化で落ち着くと思われます。

四番目として、日本大使館前の慰安婦象です。これを作った挺対協の人たちこそが、韓国国内でこの問題の主導権を握って、頑として問題解決をさせなかった最大の勢力でした。

ちなみにこの団体は、隠れもない親北勢力です。

この人たちが作った慰安婦像、彼女たちの自称では「平和の碑」は日韓関係の喉に刺さったトゲになっていました。(なにが「平和の碑」だつうの)

このトゲを世界中に拡げるのが、このオバさんたちの願いだそうです(迷惑な)。 

141365177605358256179_2
なんせ、これだもんねぇ~。宗教的法悦しちゃっています。

ですから、これを見る日本人は、「イっちゃってるよね。これじゃあ話し合いもムダだよ」、というのがおおかたの意見だったと思います。

このオバさんたちにとって、超絶的思い入れのある慰安婦像が立っている場所が、自分たちの庭なら問題ないのですが、場所もあろうに施設として日本国を象徴するソウル大使館前です。

いうまでもなく、日本を攻撃対象とする象を外交使節前に建てることは、1961年に締結されたウィーン条約第22条2項が定める接受国義務違反です。

外交関係に関するウィーン条約
  第二十二条 1 使節団の公館は、不可侵とする。接受国の官吏は、使節団の長が同意した場合を除くほか、公館に立ち入ることができない。
  2 接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。
 

とまぁ、こういう常識が通らないのがかの国なわけですが、今回も韓国は明言を避けています。

日本側としては、何も妥協していないという韓国政府の国内向け言い分を立てた形にして、ボールを韓国側に投げて静観していることになります。

挺対協をどれだけ黙らせることができるのか、韓国側の「移転に対する努力」のお手並み拝見というわけです。

つまり、慰安婦像撤去とは、挺対協問題でもあるわけで、「挺対協をなんとかしろ」とは内政干渉ですから、わが国はこれについて何も言うことはできないのです。

右の人たちは、これについてもワーワー言うでしょうか、私は仕方がないと思います。

何の進展もなければ、話は振り出しに戻ることになるだけです。それもまたよし。

というわけで、いかにも安倍氏らしい微妙なコースを狙った外交ボールということでしょうか。

外交的懸案は強い長期政権の時にのみ解決するといいますが、本当ですね。

私は政治とは次善をいかに探るかという妥協の技だと思っていますが、左右の原理主義者の皆さんはそう思わないようです。

今回、この妥結にもっとも強い反対をするであろうのは保守派でしょうから、彼らを黙らせるには安倍氏しかいないということになります。

まぁ、不満もありますが、契約とか、約束という概念自体が欠落している国相手に、今後なにかまた起きたら黙らせることのできる外交的武器が手に入ったことは収穫だったとはいえるでしょう。

さてこのクセ弾、吉と出るか、凶と出るでしょうか。

« 「振興予算」の分かりにくさ | トップページ | 慰安婦問題は朝日の構造的体質から生れている »

コメント

今出ている情報を総合的につぶさに観察した範囲では、日本政府はなんら新しい事実を認めたものでないようです。
拠出する金員の性質も「償い金」ではなく、今も継続して行なっているフォローアップ事業(年1500万程度)の「前倒し金」だ、としていますね。
目玉は安倍総理自身の謝罪声明もしくはレターという事なんでしょうが、これの中身も目新しいものにはならないでしょう。

しかし、保守派が懸念しているのはたとえば、2003年(だったか忘れましたが)韓国憲法裁判所で出された慰安婦問題に関する韓国政府への義務的判決と、今回の韓国政府と日本政府の合意内容の整合性を韓国政府がどう処理するのか全く触れられていないこと、など合理的な疑問が多数残されています。
現今の国際関係を考えた場合、このような中途半端な合意は日本政府としてもやむを得ないものであったと考えますが、中国経済の先行き次第でこれから発せられると思われる米国の「歓迎声明」も無に帰す可能性も大きいと言わざるを得ません。この点も保守派の懸念は妥当に見えます。

少し前に、テレビ番組で外務省が継続的に取り組んでいる韓国での「いわゆる元慰安婦」への支援を見ました。
日本からお土産を定期的にもらい、綺麗な施設で何不自由ない暮らしをしていて「幸せよ」「昔のこと?忘れちゃったわ」と穏やかな老女たちになっていました。
おそらく大多数の韓国の老人より良い暮らしをしていて幸せなのでしょう。日本政府と外務省の狙いはこれなのではと思いました。恨みの気持ちをなくさせること。
しかしそういった老女たちが穏やかな暮らしを手にすることを阻む団体が韓国にはあります。
今回の合意によって用意される日本の資金がどのように使用されるのか?
国全体が貧しく年金や補償制度も貧弱な国で出来れば手にしたい豊かな老後の暮らしを「あの団体」がどこまで阻むことができるのか注視していきたいと思っています。

「最終的かつ不可逆的」の言質が得られたことは有意義でしたね。
ただ、
South Korea says it will consider the matter resolved "finally and irreversibly" if Japan fulfils its promises (BBCニュース)
の、"if Japan fulfils its promises"の部分はいくらでも都合よく解釈されそうで不安があります。


海外の慰安婦問題報道に関しては、朝日が誤報を認めたあと、徐々に論調が変わりつつあるように感じます。

今日のCNNニュースに登場した元慰安婦のお婆さんも「縫製工場に連れて行くとだまされて慰安所に連れて行かれ、指示されて20歳以上だと嘘をついた」と言っています。
つまり悪徳業者に騙されて連れて行かれ、未成年だと慰安所で働けないから成人だと嘘をつくよう指示されたということで、以前のような「少女が軍によって強制連行され・・・」といった情報が誤りであることが世界に認知されているのかなと思います。

なでしこアクションの今日の記事で、連合軍翻訳通訳部局レポートに記載されている日本軍慰安所の規則が紹介されていましたが、こういった地道な啓蒙活動が徐々に実を結びつつあるのかもしれません。
http://nadesiko-action.org/?p=9445

まだ様子を見守らないとバシッとは意見をかけないのですが、文書化されないまま10億だけが出て海外で民によるジャパンディスカウントはこれを盾に続くに1万ウォン…です。
この合意会見の文書は精読すれば管理人さんの言う通りなのですが、海外の精読しない人々に「要するにこうだよ」とくだいた記事を日本のメディアも英語で随時発信しないと、韓国発信の曲解だけが認識されてしまいます。朝日は今度こそちゃんと書けばいいのに。

「韓国政府が設立した財団に日本政府が政府予算でこの資金を提供することになった。」というのがミソな気がします。挺対協などが激しく反発するんでしょうが、それらを説得して財団がきちんと運営できるようにする義務を負うのは韓国政府であって日本政府ではない。となると、財団がまともに運営できるようになる目処がたたなければ、日本が資金を出すことはないのではないかと。

クラッシャーさんがおっしゃる順に10億が渡るのが道理なのですが、目処が立つ前の立ち上げ時にもう渡してしまうのではと私は予想しています。基金であればファンドなどで運営すべき額ですが雲のように消え、前渡しのはずなのに外務省が追加で毎年フォローアップ金を上乗せしないのか、今後調べるべきです。
中国も正式に自国の分の慰安婦解決を要求してきました。日本人はこれから100年かけて人口60%減の道を歩むというのに政府は幾らどこまで出すつもりなのか。
過去に償い金をもらった人達ももう一度何がしか対応を求めてきてもおかしくない中途半端な合意声明に私には読めてしまいます。
韓国は条件闘争が成立しない、困った相手です。

私は楽観できません。今回の日韓交渉は、どう見ても
米国オヤブンの差し金ですわ。

「お前ぇら、ソコ極東がどんなにヤベェ所か解ってんの?
舎弟同士がドンパチする気かぁ?お? 手打ちせぇや!」
「しかしコイツは、敵対組織の軍事パレードにひょい
ひょい行くヤツですぜ、それに契約なんて守った試し
がねぇ。こんな奴たぁ、盃交わした意味がねぇぜ」
「俺りゃ、イザとなりゃ北と組んで、赤星組へ行くぜ。
鷲組にいても何も援助が無ぇじゃねえか、ウチはもう
シノギが出来そうにないんでぃ!」

で、舎弟がイヤイヤ出した妥協が今回のヤツ。日本は
いつも条約の内容というよりも、外交の技術で負ける。
名をとって実を盗られる、肉を残して骨を断たれる。
いつも私がボヤくように、外務省が内向きに仕事して
るから。ハッチャケた仕事をしてくれたら・・

まだ詳細な文書は出てないみたいですから、出てから
どうなるか?さっそく赤星組が「俺にも寄越せ」と言い
出して、撹乱させてきましたよ。

約束を反故にするが容易い奴ら、どうなることやら

過去記事も読ませていただきました

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 「振興予算」の分かりにくさ | トップページ | 慰安婦問題は朝日の構造的体質から生れている »