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2016年1月28日 (木)

もやもやする甘利大臣疑惑

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今日あたり、文春から例の甘利疑惑の第2弾が出ます。「甘利秘書の威圧録音テープ」を出るようで、すでにネットで見ることができます。
※文春記事http://shukan.bunshun.jp/articles/-/5795

本記事は文春1月21日号を基にして書くことにします。

さて、安倍さんは続投を決めたようですので、文春の記事の根拠を覆すなんらかの説明ができると読んでのことでしょう。 

私なら、ここまで文春に自慢たらしく、「膨大な資料やメモ、50時間に及ぶ録音データ」がロイヤルストレートフラッシュよろしく並べられたら、さっさと手を挙げて大臣を辞任させて、政権本体をガードしますが、まぁ、いいか。 

それにしても、なにかモヤモヤするテーマですね。多くの人がそう思うように、証拠がありすぎるのですよ。 

普通は後ろめたい金を渡すのですから、そんな証拠は後日に残さないもんです。司直に捜査されたら、自分までお縄を頂戴しますからね。 

それなのに、ご丁寧には札のナンバーまで並べてコピーするわ、隠し撮りやテープを仕掛けるわというのは、いくらなんでも念が入りすぎです。 

これは暴力団が、政治家を恐喝するときによくやる手口です。 

モヤモヤするなぁ。整理してみます。 

まずは、金を渡した方です。千葉県白井市清戸に所在する「薩摩興業」という従業員5人の型枠大工の工務店です。 

まぁ写真を見れば、よくある田舎の工務店ですね。しかもあまり儲かっていそうもない。 

Y出所不明

 もう一枚、グーグルマップで空から見ると、閑散としたヤードしか見えません。ほんとうに営業しているのかしら、って雰囲気です。 

272

 ネットではこのような企業の概要です。 

・薩摩興業株式会社
・設立 1973年9月
・資本金 1000万円
・従業員5名
・代表者 寺床博好
・住所 千葉県白井市清戸272

 この会社が1200万円の金を贈賄したというわけです。 

私も零細企業の代取やったことがありますが、資本金1千万ていどの会社の年間売り上げはせいぜいがよくて数億円規模でしょう。 

こんな会社が1千万の賄賂を捻出するとしたら、よほどの資金ストックがなければなりません。

それも税務署に踏み込まれても簡単に見つからないような、「秘密のゲンナマ」でなければなりません。現金でなければ、相手に渡すつど銀行に記録が残ってしまいますからね。 

寺床社長は、自宅の庭の池にでも沈めておいたんでしょうか(笑)。 

ちなみに寺床氏は、千葉中小企業同友会(千葉中同協)の副支部長をしており、この中同協は、共産党系大衆団体だと言われている組織です。 

ま、だからと言って共産党が裏でこの事件に関わったとも思いませんが、薩摩興業とはそこはかとなく臭い企業なのは確かなようです。

一方寺床氏は、大日本青嵐同志社という街宣車を乗り回す任侠右翼のメンバーなことが明らかになっています。

寺床社長は共産党とも関わりながら、街宣右翼でもあり(笑)、後述しますが、千葉県を恐喝したこともあるといったマルチな御仁のようで、その部下の「総務担当」がこれも後述しますが、今回の「告発者」にして恐喝常習犯の一色武氏だというわけです。

おお、こわぁ。

社長は街宣右翼、総務は恐喝常習者。この会社、どう見ても、カタギの建設業者じゃありませんね。

この人物が、「池に沈めておいた隠し金」(←勝手な憶測)を、総務担当者の一色武氏が甘利氏に渡したと、文春に証言しているわけです。 

PhotoANNニュースより

私の狭い経験から言えば、ハッキリ言ってありえないですね。甘利氏を弁護するとかいうことではなく、零細企業経営者の心理として考えにくいのでよ。 

まずこの薩摩興業は大きな工事を請け負ったという経歴がないとされている以上、資金繰りにそうとうに詰まっていたはずです。 

だから、甘利氏に泣きついて、UR(都市再生機構) との仲介に入ってくれ、言ったわけですから、尚更そんな潤沢な金がどこから湧いてでてきたのと思いたくなります。 

湯水のように金を使って甘利大臣秘書の清武健一氏を遊ばせたり、現金を菓子折りの下に隠して渡したというのですから、おいおい、そんな金があるなら従業員に賃金払ってやれよ、とかつてのビンボー代取としては思いたくなります。 

ちなみに、仲介を依頼したURは、悪名高い官僚の天下り組織です。独立行政法人なので、国の管轄下にあるので、甘利氏が口利きできたとされています。 

これもまたまたうーん、です。甘利氏の選挙区は神奈川の厚木ですよ。これがどうして千葉の業者の口利きをせにゃならんのか、わかりません。 

普通は当該の選挙区の代議士に駆け込むのが常識で、どうしていきなり選挙区違いの神奈川の大臣で、しかもURの管轄大臣でもない甘利氏に泣きついたのでしょうか。 

しかも甘利大臣は、今をときめくTPP交渉の立役者です。

そんな田舎の型枠大工から金をもらわなくとも、その気になれば、TPP利権という巨大利権にいくらでもありつけます。 

たとえば、農業界の組織に有利に交渉を進めてやると甘利氏がささやけば、業界筋から50万円なんてハシタ金ではなく何十億も転がり込むでしょう。

それを菓子折りの底に入っていた50万円(古典的だなぁ)で大ニコニコですか。ありえないとは言いませんが、不自然ですね。 

甘利氏がこんなセコイことをやらないのは、現在の氏のポジションがポスト安倍を志している身だからです。 

その意味でも、脇が甘すぎるとは批判出来ますが、大いにヘンです。 

さて、ここで寺床氏から相談を受けた甘利事務所側は、URに対して「内容証明を送るようにアドバイス」をしたと言います。 

その結果、URとの交渉が前進してURから2億2千万の補償金をゲットしたので、お礼に500万円を甘利の事務所に持っていった、というストーリーです。 

あのね、甘利氏が「越前屋、お前もワルじゃのう」といった写真が掲載されているために、印象が強烈なのですが、あれは政治資金を50万円もらったというだけで、別にこの議員会館の授受自体は違法ではありません。 

政治資金報告書に記載されていなかったから問題となるだけで、単なる記載漏れと言えないこともありません。 

薩摩興業からの寄付は受けてるのですが、政治資金収支報告書に下のような記載があります。3http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/9400/H271126/0104jiyuuminsyutou/105_4834.pdf

また、一色氏からの資金の寄付の記録も、下の政治資金報告書にはあります。

献金元の一色氏の住所が神奈川県秦野になっていることにご注意下さい。これは彼の幽霊会社です。 .

Soehttp://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/151127/1134200117.pdf

300万ほど記載漏れがあるそうですが、記載漏れ自体は問題ですが、昨日の翁長選挙違反事件ではありませんが、立件できる範囲内なのかは微妙で、司直の判断を待つしかありません。

結局、このURに対する口利きが、収賄として成立するかどうかですが、そうとうに難しいように思えます。

国務大臣が独法のURの幹部を呼んで、「おい、薩摩興業に補償金払ってやれ」と命じたのなら話は別ですが、単に「内容証明郵便でやんなさいよ」ていどなら、至って初歩的なアドバイスにすぎません。 (※文春今週号によれば、秘書が威圧的な発言をURにしているという一色氏の録音があるそうです。)

しかしこんなていどのために、政治家秘書を豪遊させ、締めて1千万円も使うようなことかなと思ってしまいます。 

この甘利氏のアドバイスが、果たしてあっせん利得処罰法違反を形成するのか、難しいところではないでしょうか。 

さてこの「正義の告発者」の総務担当者・一色武氏の人となりが次第に明らかにされてきました。 

産経(1月27日)はこう報じています。
※http://www.sankei.com/affairs/news/160127/afr1601270031-n1.html 

「関係者によると、総務担当者らは、甘利氏側と接触する前、別の国会議員(引退)にトラブルの解決を依頼していたほか、複数の右翼団体にも補償交渉を持ちかけていたという。 その際、国会議員は「5億円は取れる」と話していたが、交渉が進展せず、甘利氏側に接近することになったという。」

このように「総務担当者」一色氏は、実にうさん臭さ100%の人物です。同記事はこう続けています。 

「総務担当者とは一体どんな人物なのか。関係者によると、総務担当者は一時期、東京都内にある右翼団体の構成員だったという。平成26年には、甘利氏の後援会「甘山(かんざん)会」の千葉県支部を立ち上げたいと甘利氏側に持ちかけ、発足式には甘利氏本人も出席していた。(同)

甘利氏もタチの悪い人物に引っかかったものです。ほんとうに脇が甘い。 

政治家は、「私、センセイの支持者です」と寄って来られると、来るものは拒まずという人気商売ですから、こういうことになります。 

この「総務担当者」は録音魔で、密かに録音したり写真を撮っては、相手を脅したりしたこともあるそうですが、千葉県も脅迫の対象にしていたことがわかっています。 

「千葉県関係者によると、同社はURとのトラブルとは別に、県有地を不法占拠したとして、19年3月に県企業庁から土地の明け渡しも求められていた。
これに対し、同社の社長は通知の原本の受け取りを拒否。コピーだけを受け取り、翌20年6月、移転に伴う用地代や資材移転費用を県に要求。この土地は後に明け渡されたが、県関係者は「移転料として、5億円もの法外な金額を要求された」と振り返る。」(同)
 

と、まぁ、こういう暴力団がよくやる手口を使ってきたのがこの薩摩興業で、その中心にいたのが「総務担当者」一色氏なようです。

現時点では憶測の域を出ませんが、この「総務担当者」こと一色氏は、おそらくは暴力団、ないしは極道系右翼の構成員、ないしは準構成員だと思われます。

ただし、切った張ったではなく、ゆすり恐喝が専門分野です。

この一色氏がURとの揉め事をネタにして数億の補償金をとろうと、企んだのだでしょう。

そのターゲットに据えたのが甘利氏でした。

一色氏は甘利後援会を作るという名目で大臣に接近し、大臣秘書の清原健一氏を「酒・金・女」の古典的罠で籠絡し、そのすべてを記録に取っておいたわけです。

もちろん、後で甘利氏の恐喝の道具に使うためです。これも憶測ですが、大臣秘書の清原氏に、数億円の金を要求したのではないでしょうか。

しかし、清原氏は、自分の不始末もあって、それを拒否したために、この「膨大な資料やメモと50時間に及ぶ録音データ」は文春の手に渡ったと思われます。

もちろん大枚な情報料と共に。

今、文春が匿っている、一色氏と清原秘書が現れて、東京地検特捜あたりに取り調べされたのなら、一気に真相は明らかになると思われます。

案外、大山鳴動ネズミ一匹。出てきたのは、恐喝常習犯と欲ボケ秘書、そしてえげつない雑誌屋だけだという気もします。

文春さん、今回はずいぶんと筋が悪いゴロツキばかり拾って来たもんだね。

それはさておき、あの狼狽ぶりをみると、甘利さんはこの清原秘書のご乱行をほんとうに知らなかったのでしょう。清原秘書の斡旋利得罪は免れないところです。

しかし、このような賄賂性のある遊興費をもらっていた清原秘書を管理出来なかったことによって、政権全体を揺るがしかねない事態を招いた罪は重いでしょう。

ですから、自民党は独自に第三者委員会を作って究明に乗り出すべきで、そのめどがたったら甘利氏はいったんケジメをつけて辞表を出すべきだと思います。

こんなことでいつまでも:国会審議を遅らせるわけにはいきません。来月4日のTPP署名式が花道ではないでしょうか。

それはそうとして、TPP交渉の具体的交渉経過を説明できる人が、甘利氏以外いるんですかね。

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コメント

とりあえず静観。
余りにも出来すぎた週刊誌報道。トラップの臭いがプンプン。
一方で「陰謀論」ではTPP交渉でタフネゴシエーターぶりを見せたので、アメリカや中国にハメられたなんて話もネットでは散らばっています。
まだなんともいえませんね。本当にモヤモヤします。
80年代だったら「秘書が勝手にやったこと」「親族が勝手に…」とかで済んだかもしれませんが(リクルート事件の加藤紘一とか)…現在ではそれでは済みません。

にしても、ここまで報道されている内容だけを考慮すると『公設秘書』とやらがこんなのでいいのか?という疑問。
党派に関係無くです。

確かにもやもやしますね。

最初騒いだ割に尻すぼみ感が強いです。
一昨年の「撃ち方やめ」事件のように、民主党または共産党の金玉を握るような何かを政権側が持っているのではないかと邪推します。

今朝の朝日新聞の下段広告は文春と新潮が仲良く?向かい合わせでガチ広告合戦。党派キャリアに関係なくどんな現状なのか私達は知りたいですね。政治家達は知られたくないでしょうね。
同じ人気商売でもジャニーズネタは右にならえで足並み揃ってるところを見ると、ヤクザより右翼より政治家より怖い芸能事務所なんだなあとか、横道にそれてしまいました。

やはり辞任されましたね。
文春翁長知事の選挙違反も記事にしてくれないかなぁ。
今TV見ながら思ってしまいました。
その時我が県の知事さん。
会見するかな。
オール沖縄と沖縄全マスコミが立派にほろうするんでしょうね。

私は、モヤモヤなぞしていませーん。これは、ハッキ
リ、クッキリ、バッチリと「おとり」に引っ掛かって
いますわ。以下は、すべて私の妄想です。

初めから、ドーモ胡散臭いと思いました。管理人さん
の言うように証拠が揃い過ぎで、甘利さんがいくら脇
が甘いと言っても、ここまでズルズルと決定的な証拠
がロイヤルストレートフラッシュせんでしょう。

偶然、町のダニみたいな小物が政権の大物議員の懐へ
ダメ元で飛び込んだら、そこに素晴らしいパートナー
が偶然居た。たまたま意気投合してお互いを利用した。
何かで諍いが起こり、小悪党が分裂し、裏切りが起こ
った。売る悪党に、素早く買い喰い付くマスコミ。

ビックリしたのが甘利さん、あまりのことに意気消沈。
「おい、この甘利が50万円ポッチで前科モンかよ~、
あ~情けなや~」「もうイヤや、辞めたるワイ」

ヤンヤヤンヤと喜ぶ野党。政策立案能力が無いので、
スキャンダルは格好のエサとなり、もうピラニア状態。

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