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2016年1月 9日 (土)

北朝鮮の「水爆実験」は「核物質を使わない核実験」だった

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北朝鮮の核実験について、もう少し考えていきましょう。 

まずは、「日本列島に放射能が飛んでくる」とおびえている脱原発ママに朗報です。 

北朝鮮が言うように、核実験が水爆とすれば、爆発させるためにコアの部分に原爆を使う必要があります。 

ですから、必ずセシウム137、クリプトン85、キセノン33などが検出されねばなりません。 

拡散するなら、1月6日午後から、偏西風に乗り日本海側に向けて拡散し、それは日本列島付近でも計測可能なはずです。

Photo「北朝鮮の核実験実施を想定した WSPEEDI-Ⅱによる放射能拡散予測結果

慌てないで下さいね。上図は、原子力規制委員会の北が核実験した場合の拡散シミュレーションですから、実際ではありませんよ。

北が原爆実験した場合には、最悪の場合、このような影響が出るということです。

Photo_2出典 http://newspointz.blogspot.jp

しかし、ご安心下さい。実にクリーンな「核実験」だったようです。 

日本上空の放射性物質を採集している空自からも,特に人工放射能は検出されていないようです。 

空自は、防衛大臣指示と放射能対策連絡会議の要請を受けて、百里のT-4と小牧のC-130Hが飛行しました。 

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出典 http://www.gonavy.jp/bbs1/index.cgi?page:285=v
1月6日、北朝鮮での核実験を受け、機体下部に調査のための集じんポッドをつけたT4練習機が離陸した。航空自衛隊百里基地)


「T-4は放射能じん収集を行うもので、西部空域、中部空域、北部空域などを飛行し、ゲルマニウム半導体検出器で測定します。C-130は日本周辺空域で高空のキセノンを収集、ガスフロー式比例計数装置でキセノン測定を行います」
http://flyteam.jp/news/article/58560

 結果は、防衛省は、「6日には人工的放射能の測定はみられなかった」(同上)と発表しています。 

一方、原子力規制委員会は、「一般的に、地下核実験の場合は大気中に放射性物質が放出されることは想定されず、仮に放出があったとしても放出源情報が不明である」としながらも、このようにプレスリリースしています。
北朝鮮による核実験実施発表に対する放射能 影響 ... - 原子力規制委員会 

「現在得られている測定結果は以下のとおりであり、特別な変化は見られませんでした。
1.空間線量率の測定結果
47都道府県、環境省及び公益財団法人日本分析センターが実施しているモニタリングポストによる空間線量率の測定結果(1月8日8時~1月8日13時)について、特別な変化は見られませんでした。
なお、空間線量率の連続の測定値については、原子力規制庁のホームページ
http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/)でご覧いただけます。
2.降下物(降水を含む)の採取・測定結果
47都道府県及び財団法人日本分析センターにおいて、降下物(降水を含む)の採取(平成28年1月6日13時頃~平成28年1月7日15時)を行い、核種分析を実施した結果、人工放射性核種は検出されなかった。」

 朝鮮半島も同様のようです。

「ソウル 6日 ロイター] - 韓国の聯合ニュースによると、韓国の情報機関は、北朝鮮が水爆実験を実施していない可能性があると指摘した。
また、
韓国気象庁によると、北朝鮮が水爆実験に成功したと発表してから、放射能は検出していないと明らかにした。」(ロイター1月6日)

すんばらしい!

さすがに偉大な指導者同志におかれましては、人体に有害な放射能類をまったく放出しない「核物質を使わない核兵器」の開発という人類の偉業に成功されたようです(パチパチ)。

今までも、北朝鮮は2009年の第2回、2013年の第3回「核実験」においても、放射性物質を検出されていません。

その時には、このような地震波形が観測されています。

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・2006年10月9日 第1回核実験 マグネチュード4.9
・2009年5月25日 第2回核実験 マグネチュード5.3
・2013年2月12日 第3回核実験 マグネチュード5.1
・2016年1月6日 第4回核実験  マグニチュード4.8

この第2回核実験の際に観測された地震波形は、自然地震とはまったく異なります。人工地震はいきなり冒頭の強震から始まるのが特徴です。

一方、下が自然地震波形です。

まず伝わる速度が速く、エネルギーが小さいP波が到着して、小さな縦揺れが発生し、その後、速度の遅く大きなエネルギーを持つS波が到達し、横揺れが発生します。

報道機関で発表される「震度」とは、主にこのS波によるものです。

Photo
(出典 http://www.jjjnet.com/jishin_PwaveSwave.html

ですから、大きなエネルギーを放出した爆発があり、地震になったことだけは確かです。

おそらく、今回も同じく「何かしらの爆発物」を爆破したことだけはホントでしょう。それが何かは、ほぼ解明されています。

憶測の域を抜けませんが、フェイクの手法は、TNTなどといった高級なものではなく、中国からの支援でもらった硝酸アンモニウム系肥料を大量にかき集めて、油脂とまぜてチュドーンとかましたものだと思われています。

TNTより硝酸油脂バクダンはガス量が多いために、地下の洞窟で数百トン爆発させた場合、数キロトン級の原爆そっくりの地震波形を作ることが可能だと言われています。

第1回は実際に核分裂までもっていった結果、放射性物質が検出されています。

これに味をしめて、第2回、第3回では、よせばいいのに、より高度な技術が必要な爆縮型原爆に挑戦しましたが、核分裂自体には失敗し、爆縮用のTNTと硝酸爆薬だけが爆発した結果、「放射能なしの核実験」という珍しいものになってしまっていました。

あの国の精神発達度は中二ていどですから、ほんとうに核爆弾を実用化したのならば、「ほら見ろ。すげぇだろー」と誇示するはずです。

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そして、かつて兄貴分だった中国と同じで、人命の価値や人権意識という概念そのものが欠落しています。

かつて中国は自国内のウイグル人居住区付近で、地上すれすれで原爆を爆破させ、膨大な人命を奪いました。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-cd1f.html

世界ウイグル会議はこうべています。
※http://www.uyghurcongress.org/jp/?p=131 上写真も同じ

「中国政府は長年、現地を公開せず、核実験の事実や被害の実態を公表してこなかった。長年隠蔽され続けた中国の危険極まりない核実験の実態は、札幌医科大の高田純教授の科学的調査研究によって明らかになってきた。
高田純教授は、世界で最も不透明な中国の核実験災害の科学的な分析・評価を行い、ロプノルで実施された核実験の影響で周辺に居住するウイグル人らの急性死亡は19万人にのぼるほか、急性の放射線障害(特に白血病、甲状腺がんなど様々ながん、死産や奇形児)など甚大な影響を受けた被害者は129万人に達するとの調査結果をまとめている。
しかも、これはメガトン級の大型地表核爆発がもたらした被害状況を反映している調査結果であり、ほかの核実験もあわせると犠牲者数はそれ以上となるという。中国共産党機密情報では核実験で75万人死亡説も流れているほどである」

その時には、人民解放軍部隊を原爆実験エリアに突入させることまでして、「放射能にも負けない無敵ぶり」を誇っています。(似たことは米国もしていますが)

北朝鮮ならば、まず間違いなく自信作ならば、地上実験を選ぶでしょう。人民軍兵士も数百人ほど突撃させれば、「素晴らしい」プロパガンダになったはずです。

ただし、彼らの大部分は急性被曝で死亡するでしょうが、そのようなことを気にする国ではありません。

それをしないのは、地上でやぐらを組んで行う核実験の場合、偵察衛星から丸見えになるために、失敗した場合、すぐにバレて恥をかくからです。

洞窟ならバレませんもんね。

お前ら、もらった化学肥料爆発させてんのか、と脱力します。

また、百歩譲って北朝鮮がいずれの核兵器実験に成功していたとしても、まだ超えねばならない壁はいくつもあります。

核兵器は「持っている」だけではダメなのです。実用段階に入っていなければ、国際社会から保有国と見なされないのです。

それは航空機からの投下実験、あるいはミサイルに搭載した投射実験、水中発射実験、核兵器を運用する部隊の演習などです。

これらにはまるで手が届いていない以上、北朝鮮が「相互確証破壊」(MAD)の初期に達したという私の昨日の評価は下方修正します。

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コメント

北朝鮮は旧式な軍備のため最新兵器の他国に対抗するには核兵器や弾道ミサイルなどに力を入れるしかないんでしょうが迷惑なことです

潜水艦も外洋で使い物になるのか怪しいですね

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