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2016年2月11日 (木)

日本の自称「リベラル」は世界基準のリベラルではない

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今回の北朝鮮「人工衛星」発射を受けて、「あれは米国を協議に引き込むためのもので、日本には関係がない。それを利用して軍拡に走るアベ政権のほうこそ問題だ」という意見がでています。

典型的な意見は、人権・環境ジャーナリストの志葉玲氏のものです。

北朝鮮の脅威を過剰に演出し、パニックを招いた結果、安保法制推進や改憲に利用されるなど、ジャーナリズムとして恥ずべき行為だ。また、むしろ安倍政権が安保法制や、およそ憲法とは言えないような自民党改憲案での改憲などを推し進めていくことこそ、むしろ日本の安全保障上の脅威や人権上の問題をより深刻化させるだろうことを、あらためて肝に銘じてもらいたいのである。 」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/shivarei/

この間、よく聞きませんでした、この手の言説。 

言説だけならともかく、民主党は維新、共産、社民、生活各党といった「オール日本」のメンツたちが、安全保障関連法の廃止法案を来週中にも共同提出するようです。

まったく、やれやれです。 

Photo_2http://www.asyura2.com/15/senkyo191/msg/730.html

震災などにおける日本国民の団結心は実証済みですが、こういう外部の軍事的脅威に対しては、なぜかまとまれないのが、ウチの国の最大の弱みではないでしょうか。 

なにもよりによって、国民の生命、財産、自由が犯されようとしていて、それに対して国際社会が一致団結して立ち向かおうとするその時にタイミングを合わせなくてもよさそうなものです。 

この人たちが「戦争法案」と呼んでいた平和・安保法制は、まさにこういう事態に対応したものなのです。

Photo防衛省

簡単にご説明しておきます。

今回、北朝鮮のミサイル発射に備えて、海自は迎撃ミサイルSM3を搭載した「きりしま」など3隻を日本海に1隻、2隻を東シナ海に振り分けて配置しました。

これは、予想される飛行経路に近いエリアの備えを手厚くするためです。

上の防衛省の解説図には、他国の海軍艦艇が出ていませんが、もちろん現実には違います。

今回も米海軍は、米海軍横須賀基地に配備している弾道ミサイル防衛(BMD)が可能な艦艇6隻のうち「ベンフォールド」など数隻を、海自と協同の警戒態勢に入れたと思われます。
※NHKニュース2月7日http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160207/k10010400361000.html

韓国海軍もまたBMD能力はありませんが、レーダー探知のためにイージス艦を出したようです。

つまり、2月初めには、この朝鮮半島周辺の公海上に、日米韓の三カ国の艦艇が、北朝鮮のミサイル発射に備えて共同行動を取っていたことになります。

これら3カ国のイージスを中心として、米国の高感度の赤外線センサーを搭載した警戒衛星による早期探知、空自の高性能レーダー国内「FPS5」レーダーサイト4カ所の追跡、あるいは米海軍ミサイル追跡艦「ハワード・ローレンツェン」などが、一体のものとして機能して、初めて有効なミサイル迎撃体制を取れるわけです。

このような各国が共通の脅威に対して、共同の行動をとるという状況こそが、まさに集団的自衛権が想定している状況です。

別に、野党が言っていたような、「米国の戦争に世界の裏側までついて行くこと」でも、ましてや「徴兵制を敷く」ために安保法制を作ったわけではありません。

こういうアサッテのことばかり言っているから、現実の脅威が目の前に来ても鈍感なのですよ。

日米韓3カ国が共通の安全保障上の協力関係を築こうとしている時に、「戦争法案廃止案」を提出するという政治センスが、もうまったく危機対処能力を喪失しています。

勘違いしていただきたくないのは、日本ではこういう類の人たちを「リベラル」と呼び習わしていますが、まったくリベラルの世界基準じゃありませんから。

Photo_3(ロイター=共同) 

たとえば、上の写真は2015年11月16日、パリのソルボンヌ大で、同時多発テロの犠牲者を追悼し、黙とうするオランド大統領(中央)です。

フランスはパリ同時テロを受けて直ちに緊急事態を宣言し、「テロとの戦争状態」に入ったのですが、政権はフランソワ・オランド率いるフランス社会党でした。

ちなみに社会主義インターの中心政党が、このフランス社会党です。

保守であろうとも、革新(欧米にこのような言葉はありませんが)であろうとも、やることは一緒なのです。

だから政権交代しても、国民は安心していられます。

日本のように、政権交代した瞬間に外交・安全保障の機軸である日米同盟を揺るがすようなことは、欧米ではありえないことです。

またこの国家緊急事態法も、安倍氏が必要性を口にするやいなや、自称「リベラル」の人たちから「とうとうアベはヒトラーの全権委任法を目指し始めた」として批判されたものです。

おいおい、ではオランドもヒトラーですか。

きっとこの人たちは、日本でISのテロが起きたら、「ISにねらわれるようなことをしたアベがいけないんだ。アベはこのテロを利用して軍事大国の独裁者になるつもりなん,だ」。(←室井佑月さんの声でね)

欧米のリベラルは歴史的に、外国が国民の生命、自由、財産という基本的人権が犯されようとする時には、これと敢然と戦ってきました。

これをフランスでは、レジスタンスと呼びます。

それがあって初めて、国が国民の基本的人権を犯そうとした時に、戦うことが可能だったのです。

国という枠組みと、国民は対立する概念ではなく、国が国民の生命・自由・財産を保障する限りにおいて、共同して国を守るのが前提でした。

その意味で、欧米において保守とリベラルの差は単に国内政策上の違いだけであって、国民が危機に陥る時には、協力して国を守るというのは共通の価値観として定着しています。

Photo_4出所不明

しかし先進国において、わが国だけはその例外でした。

わが国では、危機においても「平和」を叫び、防衛体制に入ろうとする政府に抵抗することこそが、「リベラル」だと信じられてきました。

彼らは深いところで、勘違いをしています。

国民を守ろうとすることまでを「戦争」と呼んで忌避してしまったら、誰がいかなる手段で国民を守るのでしょうか。具体的に教えて下さい。

対話も結構ですが、北朝鮮のように対話も何も成立しない相手には、ひたすら防衛に徹するしかないはずです。

中国に対しては、犯されない守りを固めて、静かに毅然と話し合うべきです。守りがあるから外交交渉が可能なのです。

ところが、日本の自称「リベラル」は、防衛と対話を二項対立のように考えてしまっています。

左翼とリベラルの根本的な違いは、「国」という存在を前提にして考えるか、否かなのです。

日本の自称「リベラル」は、世界基準のリベラルが国という枠組みこそが、国民の基本的人権を守ると考えていることに対して、国家そのものを打倒することを目的とするただの「左翼」なのです。

だから、自由主義国家の打倒を究極の目的とする共産党が主導して、「オール日本」「戦争法案廃止政権」が提唱されたりします。

共産党を含む連立政権などは、イタリア以外ではありえないことです。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-1e0e.html

戦後日本社会に根強く残る、リベラルと左翼という本来相いれない概念の混同も、いいかげん脱皮していかねばなりません。

ただの左翼でしかない輩が、世界基準のリベラルを「ネトウヨ」と安易にレッテル貼りできるような価値観を変えていかねばなりません。

多少なりともその足しになったのが、今回の「キム坊やの冒険」の唯一の収穫だったのかもしれません。 

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コメント

日本以上にアメリカとは切っても切れない関係のカナダの場合、政権交代が起きて
「シリア空爆からは下りさせていただきます。でも今後もアメリカさんには協力していきますよ」
というような付き合い方もあるわけで。
つまり形や関わりの程度はあれど筋を通せばいいのです。
同盟関係をひっくり返すような政権はありえませんし、あってはなりません。

オール沖縄の次はオール日本ですか(嘲笑)

なんですか?この阿呆連合・・・・じゃなかった自称日本国民の民意をいっしんに集める野党連合。支持しなきゃ、日本人と生まれ、日本で生まれ育った人達の日本国籍剥奪でもする気なんでしょうか?やだーナチス・ヒトラーも真っ青ですわ。

本当にアホンダラなんだな

アホンダラさん。

毎度HNに苦笑してしまいますが、あなたのコメントは大好きです。

今日の記事、ニュース用語ではよく「温度差」などと言われることです。
保守とリベラルなんて自国民を護るという場面では全く同じです。国際通念では。
私も「親米保守でありながらリベラル」だと宣言できます。

日本独特のリベラルを名乗る方々から見れば、親米なだけで、ノリで即座に『このネトウヨが!』となるでしょうし、実際に散々中傷されてきました。
日本の「リベラル」を名乗る方々は、あちらの土俵からまともなリベラルから見たら『醜いブサヨ』でしかありませんよね。
口の悪い私でも、こんな汚い言葉は使いたくないから控えてたんだけど、現実はそうです。
リベラル=日本の左翼という不思議なコンセンサスがありますね。

「オレは口が悪いから」なんて言った途端に「口が悪いんじゃ理解されませんよね(笑)」なんてそれこそ微細に悪意満点の口の悪い罵倒攻撃にもさらされました。

リベラルって何だ?
アメリカの「民主党」ってリベラルなんだけど。その米民主に近いとネトウヨ。共和党好きなら…どうなるんでしょうか。もうなんじゃそりゃ。
そろそろ真面目に考えられないものでしょうかねぇ。

>2月初めには、この朝鮮半島周辺の公海上に、日米韓の三カ国の艦艇が、北朝鮮のミサイル発射に備えて共同行動を取っていたことになります。

なるほど。事実上の集団的自衛権を発動したも同義だった、と言えますね。
同じ事実を目にしていて、私には気がつきませんでした。目からウロコです。

「レジスタンス」とは日本では単純に「抵抗者」という意味で用いられ、主に「国家権力に対する」という枕言葉付きに解釈されますが、欧州では国の内外いずこからを問わず、「国民の生命、自由、財産という基本的人権が犯されようとする時には、これと敢然と戦う者」を言うのでした。これは歴史的にも正確な解釈です。
感服致します。
ブロゴスや言論アリーナに寄稿されるものよりも、よほど冴えた記事でした。

海外では反政府デモでも我こそが愛国者とばかりに自国の国旗を振りかざしていますよね。日本の「リベラル派」のデモはどうでしょうか。

ローカルな話題で申し訳ありませんが、お昼頃にパレットくもじの広場で「沖縄解放」だの「天皇制反対」だのを唱える青帽子&マスクの連中がいて、通行人があからさまに連中を避けてて広場がより一層広くなってました。パレット久茂地の店舗にとっては迷惑きわまりないでしょうなぁ。それでも合法的に行われていればどうしようもないわけで、沖縄も平和な民主国家じゃんと思う次第でして。

帰り際にジュンク堂に寄りましたがロバート・D・エルドリッヂ氏の「オキナワ論」が新書の週間ベストセラーになってました。どうやら沖縄二紙の思惑と違う情報を求める沖縄県民も増えてきているように思います。

保守VSリベラルの新カテゴライズが日本で流行り出したのは9.11後しばらくしてからだった記憶があります。
VSテロというカテゴライズだと右も左も存在意義がなくなるからかと当時は思っていました。左翼にはいい感じにイデオロギーを隠せる絶好の呼び名だったらしく、確か週刊金曜日に出ていた政党カラー分けチャート表で民主社民辺りの政党の上に嬉しそうにリベラルと、そして記憶は定かではないのですが最もリベラルに振り切れてる場所に共産が置かれていたはずです。言い換えたい真意がはっきり見える良い表でした。
一歩遅れで右勢も極右じゃないよ街宣車とは別だしと保守宣言した印象でした。
どちらも自分達で言い換えたのです、右は軍国回帰しないと言ってますが左は国家転覆革命しないとは言ってないので私は信用ならないのです。

9:31のコメントは、私のじゃありませんや。
私はアホですけど、二重人格者じゃ無いし・・
偶然カブったんですかねぇ?? で、識別が
メンドーなので、ハンドルを変えました。

山本七平さんの著書を読み進めています。トイレ
の中(七平さんゴメンナサイ)なので、遅いですが。
ただ、下級将校としてルソンのジャングルで敗戦
まで戦った(米軍と比ゲリラと皇軍と)様子を知る
につけ、現在のサヨクがどうしてヘイワを連呼す
る奇獣になり、それが一部の支持を得るのか理解
できるようになりましたわ。

例。沖縄戦で、日本軍がガマの中にいた沖縄民間
人の赤ん坊が泣いた時、敵に見つかるとして赤ん
坊を殺した。
米軍兵器の科学力に目を見張っていた末端兵士の
ウワサ(戦場民話)では、米軍は超高性能のマイク
集音器を持っていて、僅かな物音でも探知されて
集中爆撃されると思い込んでいた。実は超高性能
という程でもなく、探知すると物量を超大量に投
下したので「ヘタな鉄砲数撃ちゃ」で、末端兵士
から見たらピンポイントで撃ってきたように錯覚
しただけ。彼等は赤ん坊を殺さないと、民間人も
含め全員が死ぬと本気で思っていたのかも。
一般徴兵された末端の兵士こそが、実は軍に一番
虐待されていた(詳細は略)。バターンでは捕虜に
5日間で約100km歩かせたら、後日虐待と言われた。
日本の兵士は重装備で毎日30km以上歩くことが珍
しくなかった。自分達より捕虜の方がラクなので、
捕虜虐待の意識はなかった。同様に、民間人らは
ラクしてるのだから、虐待されている自分達兵士
の言う事に従うのは当然だと思っていた。
何よりも、天皇(建前)や上官に奉仕するのが軍人
だと教えられていたので、民間人を守るなんて意
識がなかった。まさに軍の軍による軍の為の戦闘
だった。「もし日本本土が占領されても、関東軍
が100年でも200年でも抗戦して奪還する」なんて
事をエライさんが言っていた。日本ってなんだ?
軍そのものの事であった。

スイマセン、ウンチク長いなぁ。で、私が言いたい
のはコレ。沖縄の多くの人が、ヤマトが沖縄を差別
していたので沖縄戦下でヒドイ事をした、と思って
いたとしたら誤解です。差別なんて東京人の言う昔
の「チバラギ」(管理人さんゴメンナサイ)程度です
よ。旧陸軍は、米軍が四国に上陸しても静岡に上陸
しても千葉に上陸しても、民間人にヒドイ事をする
構造だったんです。

敗戦後、その旧軍に対する総括が中途半端な形とな
り(共産勢力の大勃興でソレドコロでなくなった)、
虐待されたり殺されたりした一般兵士とその家族の
恨み辛みの怨念は、今に続く左翼の「核」になって
しまっている。北朝鮮に文句言うより、自国に何か
と文句言うのは、彼等のリクツでは合ってるんです。

敗戦の古層は奥が深いと思いますので、将来のネタ
として管理人さんの筆を期待しています。

沖縄ネタ意外では初登場です(笑)

つい最近「リベラルとは何ぞや」と調べたばかりだったので書かせて下さい。

ネットで「リベラル」と検索すると「香山リカ」がトップで出ます。リカちゃん人形と同じフルネームですが似ても似つかぬ別人(人?)です。

芸名使いで精神科医の彼女の著書に「リベラルじゃいけないの?」だったかそんなタイトルの本があるようです。だから「リベラル」トップに出る。

在日韓国人との噂もあり、Twitterやテレビ出演での極左発言や戦争法案反対デモでの中指立てたパフォーマンスなど、彼女のような思想を「リベラル」と呼ぶのなら私には関係のない単語だと思い、これ以上調べなかったところでした。

絶妙なタイミングでの管理人さんの記事にて改めて勉強させていただきました。

本来のリベラルが分かりました、日本だけが特殊なんですね。

外国のデモを見ると自国の国旗を掲げてます、愛国心の表現の一つです。日本の左翼団体は反日反政府だし、右翼団体の街宣活動で日の丸のイメージはある意味で悪い。

我が国はこの先も外敵に対して国民が一つになることは無いのかもしれない。

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