• 20241203-102657
  • S047_20220805050201
  • 20241203-154005
  • 20241202-153219
  • 20241202-153305
  • 20241202-163004
  • 20241201-153909
  • S1812-009
  • 1812-022_20241130001201
  • Dsc_5966_20241130001301

« 「一色」はなぜ3年の時効前に「告発」したのか? | トップページ | 辺野古移転反対運動 よそ者のよそ者による、よそ者のための闘争 »

2016年2月 2日 (火)

宜野湾市長選を潮目に状況は逆転した

003
宜野湾市長選以降の沖縄の状況は、大きく変化しました。まるで、サッカーの一発のゴールが、それまでの試合の流れを逆転させるようなものです。

政府は工事の再着工を来年春にまで延ばして、翁長知事と話あう用意があると言っています。

数カ月の遅れなど意に介していません。ガツガツしないよ、余裕だよ、というわけです。

さぞかし翁長氏は、古巣がいかにしたたかだか思い出して歯噛みしていることでしょう。

前回はお前が寝返った奇襲だから負けたのだ、もう次はないと政府は言っています。

「防衛省が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古移設で、辺野古沖の護岸工事の着手を当面見送ることが31日、分かった。埋め立て事業に詳しい国土交通省の技官が移設担当として防衛省に出向したことを受け、工事の進め方や土砂など資材の調達方法を見直す方針で、一定の時間がかかるため護岸着工も春以降にずれ込む。平成32年10月までの埋め立て工期に遅れが生じないよう、着手後は作業を加速させる。」(産経2月1日)

去年の夏に続く、2度目の休戦呼びかけとなりますが、この背景には下の写真で晴れやかに踊る宜野湾市長選によって生まれた巨大な力関係の逆転があります。

Photo_8琉球新報1月24日より引用

「安倍晋三政権は、1月24日の宜野湾市長選で支援候補が勝利したことで、翁長氏の反対攻勢に一定の歯止めをかけることができたと判断。移設を効率的に進めるため「計画を磨く余裕を得た」(政府高官)とみている。
当面は法廷闘争に全力を傾けつつ、翁長氏との対話にも乗り出す方針だ。(略)
移設をめぐる対話でも、政府と沖縄県の攻守が逆転しつつある。」(同)

※http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160201-00000043-san-pol

翁長氏が「オール沖縄」という名の共産党の御神輿に乗っている限り、この「休戦」においてもなんの前進もないでしょう。

翁長氏は「絶対反対」以外、なにも言うことを許されていないに等しい哀しい「裸の王様」にすぎないからです。

もし、彼がタフネゴシエーターだったのなら、いくらでも選択できるオプションはあります。

このブログでかねがね言ってきているように、シュワブ陸上案などその最たるものです。

海を汚したくないという県民の気持ちに寄り添って、しかもシュワブ基地の敷地内に作るのですから、文句のつけようがありません。

これだったらグリーンピースもこないよね(←ホントに来た)。

しかし、政府はいままでの名護市や土建業者、そして漁協、辺野古地区との信頼関係から、そう簡単に元には戻れません。

ですから、翁長側からこういう正論を提案された場合、政府もたじろぐでしょう。

貰った県からの提案をムゲにはできませんから、その間、「休戦」期間は延々と伸びてしまいます。事実上の着工の一時停止です。

こういう脇腹をえぐるがごとき一発(←明日のジョー)が、翁長氏にはできません。

ただ、ボーッと、ハンタイ、ハンタイと言っているだけです。

思わず翁長氏に、勝ちたかったら得意の腹芸を見せろよ、と叫びたくなります。

しかし彼にはできません。

なぜなら、翁長氏が共産党に担がれた「裸の王様」だからにすぎないからで、共産党の方針からはずれることはできないからです。

その貧相な状態を暴露することこそが、政府の狙いです。

そしてこんな硬直した首長を戴いていいのですか、と県民に問うています。

ここで翁長氏が蹴るということでもしてくれれば、また別の意味で面白いのですが、来沖した菅氏を相手にネチネチと厭味を垂れるのが関の山でしょう。

政府はこういう厭味しか垂れられない、解決能力を喪失した翁長氏の惨めな姿を、県民に見せることが「休戦」の目的といっていいのです。

ですから、どんどん突っ張って下さい、というのが政府の本音です。

勢力の均衡が破れたことは、かの沖縄タイムス(2月1日)すら渋々認めています

共同通信社が30、31両日に実施した全国電話世論調査によると、米軍普天間飛行場名護市辺野古に移設する政府方針を「支持する」は47・8%、「支持しない」は43・0%だった。」
※http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=152138

●共同通信 全国世論調査
・移設賛成・・・47.8%
・   反対・・・43%

沖タイに「本土は冷たい」と言われようが、全国の判断は辺野古に移設するのが最も合理的だという結論です。

では沖縄ではどうかといえば、NHKは出口調査の結果をこう報じています。
※http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/236229.html

「アナ)辺野古移設反対が多数を占めなかったということですか。
安達)NHKの出口調査でもはっきりしています。辺野古への移設によって、基地の危険性を除去することの是非を聞いたところ、賛成57%、反対43%と賛成が反対を上回り、賛成と答えた人のうち、およそ80%が佐喜真さんに投票しています。」

●NHK 宜野湾市長選出口調査結果
・移設賛成・・・57%
・   反対・・・43%

Photo_9日本共産党赤嶺候補サイトより引用
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-12-11/2014121101_01_1.html

これで見えてくるのは、移設=新基地=基地負担の増大=移設反対、という「オール沖縄」の論理のデタラメさが全国だけではなく、沖縄においても認識され始めてきているという事実です。

「負担を軽減しろ!だから移設反対」では、まるっきり矛盾しているじゃないか、と思う国民が多数になりつつあるのです。

そして、「オール沖縄」の結論は、ナンのことはない、共産党の言っていたままの「安保粉砕・基地全面撤去」にすぎないこともバレました。

そして、上の写真の街宣車に並ぶ人たちのように、「オール沖縄」とは共産党を主力とする左翼陣営の偽装表示だということもわかってきました。

宜野湾市民の方たちは、宜野湾市長選で走り回る、大量の共産党運動員をごらんになったはずです。

反対派がとり得る方法は、今や二つしかありません。

ひとつは法廷闘争の乱訴です。

これもまた、訪沖した菅さん相手のイヤミと一緒です。

法廷闘争というのは、法律の運用と解釈をめぐって行わます。当該法は、地方自治法と公有水面法です。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-1bb4.html

翁長側の勝算はゼロです。今春から敗訴が続々と出るでしょう。控訴はしても、上級審ではもっと厳しくなります。

ならばもうひとつの頼みは、得意の「民意」です。「民意」は圧倒的多数で「オール沖縄」を支持している、という神話が崩壊の兆しを見せています。

新たな「民意」は、すでに今回の宜野湾選で出ています。次いで、沖縄市長選、県議会選、そして天王山の参院選で問われます。

沖縄市と県議会で翁長側が破れることになった場合、参院選に誰を推すかで、もめるはずです。

左翼陣営は、伊波氏を推すでしょうが、翁長側は志村氏のような保守変節組を持ってきたいはずです。ここで一悶着あります。

もし、伊波氏が立てば、それは、「オール沖縄」が、「保守と革新が手を結んだ島ぐるみ闘争」という仮面を自ら脱いだことになります。

そして敗訴の上に、これら三つの選挙に破れることがあれば、「オール沖縄」は総括をめぐって空中分解し、翁長氏は口先だけのレームダックに転落します。

反対派指導部が望んでいるものは、「民意」をかきたてるための引火物です。

何度となく書いてきていますが、端的に言って、それは「流血」です。それも外人部隊のプロ運動家よりも、県民、それも老人か子供といった社会的弱者が望ましいでしょう。

流血ほど人を狂わせるものはありません。

万が一、揉み合いの局面で、老人、子供の「流血」が出れば、三つの選挙はことごとく「オール沖縄」が征することでしょう。

仮に法廷で政府側が勝利しても、虚しいものになります。

なぜなら、「敵意に囲まれた外国軍隊の基地は孤立する」からです。

ですから、反対派はこの流血事件を誘引するために、さまざまな挑発を行っています。

ある時は座り込んで、老人を押し立ててゴボウ抜きさせてみたり、コンクリートブロックを子供に手伝わせて積んでみたりと、あれやこれやの戦術を駆使することでしょう。

反対派がしていることは、HN山路氏がいみじくも言ったように、「中国のサラミスライス戦術」のように、一歩一歩ジリジリとテロリズムへと陣地を延ばしていき、衝突する局面をさらに多く演出することです。

そのような時に、かつての私たちのように、「身体を張って米軍基地を攻撃し、撃たれて死ぬ」ことを選ぶような、短慮に走る若者が出ないことを祈るばかりです。 

※最初にあった前半の回想を含む部分は全部カットし、改題しました。ついでにアート風の扉絵も差し替えました。

時間をおいて読み直してみたら、いかにもジジィの言いそうなことで、実にくだらない(涙)。
今の若い人は、オレらの頃よりよほどクレバーだよ。

チバリヨ、ニセター!ただし、法の範囲で。

« 「一色」はなぜ3年の時効前に「告発」したのか? | トップページ | 辺野古移転反対運動 よそ者のよそ者による、よそ者のための闘争 »

沖縄問題」カテゴリの記事

コメント

管理人さん、朝一番で読んだ内容もすごく良かったですよ。カットされてちょっと残念です。
全然、ジジィっぽくなかったですよ!

いやいや!ミィさんがおっしゃるやうに、前半の当時の学生時代の話は貴重で、体験談は受け継がれて行くべきではないかと…。

ちなみに私の叔父が、たまたまフェンスの中で戦車を修理して送り出す技術者でした。

あれだけ左翼若者が盛り上がった時代の証言者の体験記として貴重です。運動が、どう分裂して力を失い、最後には凄まじい内ゲバに終始することになっていったのか、あの戦慄の内情。
今のシールズ初め山本太郎みたいな世代はまともに知らずにどんだけ迷惑かけているのかの前例として。

私も元レフトウイングの叔父を思い出してしみじみ読みましたよ(^^)。
今思い返すと父や祖母は地方大に出たっきり10年ほど活動にのめりこんだ叔父を見守り無事を祈り時折帰宅すればやわらかめに説得していました。(叔父も語らないけれど戦慄の恐怖体験をどこかでしているはずです。)
そんな父は己の受け持ち生徒達が貧困や差別・劣悪な家庭環境ゆえに暴力団やテキヤ右翼団体に吸い寄せられていくのを止めに奔走していたのですが(当時の大阪では小学5,6年でもうすでに中学グループから末端へと引きがきたそうです)
家に帰ったら怒ってもらえる子はええんや、それがおらへん子等を何とかしたらなあかん。
と卒業後も教え子を案じていました。今地域にそういう大人が少ないですね。教師も昔のように家庭にはいりこめないし。
今の沖縄の市政に最も必要なのは貧困への取り組みだと思うのですが、共産党は沖縄では基地>貧困で後回しなんですかね。基地より貧困格差のほうがみるみる拡大するというのに。

「語り継ぐ」って、戦争体験ばかりではないです。
貴重な追体験なので、自分も再掲を希望します。

ありがとうございます。
失敗と恥の記憶こそ伝えるべきだという気持ちと、う~んやっぱり封印したいという気持ちとがアンビバレンツになります。

やはり残しておくべきか・・・。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 「一色」はなぜ3年の時効前に「告発」したのか? | トップページ | 辺野古移転反対運動 よそ者のよそ者による、よそ者のための闘争 »