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2016年4月 9日 (土)

トランプ 不都合な大統領候補 その4 トランプ「核容認発言」の原文に当たる

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「トランプが日韓に核兵器を容認した」という言い方をする前に、もう少し彼の発言を押さえておきましょう。 

これはニーヨークタイムス(2016年3月27日)の、トランプへのインタビューです。
Highlights From Our Interview With Donald Trump on Foreign Policy  

PhotoNYタイムス3月26日より引用

トランプは、北朝鮮の脅威に対して、日韓に核兵器を容認するのか、という問いに対してこう答えています。
 

TRUMP: Well, you know, at some point,there is going to be a point at which we just can’t do this anymore. 

どこかの時点で、要するに我々(米国)が現状をもはや続けられなくなる時が来る。 

この部分は非常に大きい意味を持っています。もう少し後の方でトランプは同じことを別の言い方でこう述べています。 

at some point, we cannot be the policeman of the world. And unfortunately, we have a nuclear world now. 

どこかの時点で、我々は世界の警察官を続けられなくなる。そして不運なことに、いまや核の世界だ。」

  「the policeman of the worldを続けられなくなる」、このトランプの認識は、実はすでにオバマが、シリア問題で2015年9月10日に口にした言葉とまったく同じ文脈です。

このオバマの言葉がどのような結果を引き起こしたのか、トランプは知って言っているはずです。

この時オバマは、シリア内戦に関するテレビ演説で、退役軍人などから、「米国は世界の警察官でなければいけないのか」という書簡を受け取ったことを引きながら、こう述べました。

「米国は世界の警察官ではないとの考えに同意する。」

このオバマ発言の背景には、深刻な不況により、国際的な危機が起こっても、ただちに米軍を投入することはできないという財政の問題があります。

そしてもうひとつは、2001年から2010年にかけてのアフガニスタンやイラクへの「対テロ戦争」て、巨額な財政出血だけではなく実に4千名以上の米兵が戦死し、それを数倍する兵士が深刻な後遺症を抱える傷病兵になってしまいました。

米国内には、このように多数の米兵が犠牲になったにもかかわらず、脅威が根絶できないという厭戦気分が蔓延しています。

そうであったとしても、第2次世界大戦後、このオバマのひと言ほどおそろしいほどの破壊力をもって国際社会を混乱に叩き込んだものはなかったでしょう。

米国は世界の安全保障を担ってきました。いうまでもなく、それが「世界のポリスマン」という意味です。

冷戦期においては米ソ両陣営は、核の均衡の刃の下で、世界秩序を統制してきました。

そして冷戦終結以後は、従来の米ソの統制の効かなくなった民族紛争や宗教紛争が続発します。

それだけでも十分なのに、このオバマの 「世界の警官卒業宣言」は、警官がバッジと拳銃を捨てて家に引きこもることにした、と国際社会は理解しました。

そして始まったのが、もはや無秩序といっていいような世界秩序の混沌の幕開けと、さらなる米国の権威と衰退です。

この発言自体は直接にはシリア内戦に介入しないといういかにもオバマらしい優柔不断な消極姿勢でしたが、もちろん事態はシリア介入だけにはとどまりませんでした。

この後に世界を襲った玉突き的悪夢を、思い出すだけでうんざりましす。

たとえば、ロシアはそれまで考えられもしなかったクリミア併合に走り、さらには東部ウクライナも時事実情の占領下に置いています。

この行動は、仮にウクライナが当時ソ連領であったとしても、冷戦期ならば第3次世界大戦を招きかねないものでしたし、ポスト冷戦期ならば、米海軍はトルコの支持を受けて黒海まで進出したでしょう。

それが「警官卒業宣言」をしてしまったオバマには,なんの打つ手もなしです。

Photo_2http://twinavi.jp/topics/news/532ec6ae-dc80-46c7-9...

中国は公然と南シナ海での積極的な領土拡大主義を開始し、いまや人工島に軍事滑走路やミサイルまで配備する無法ぶりなことはご承知のとおりです。

米国がしっかりしてさえいれば、このような中国の増長はありえないことでした。

Photo_32016年2月24日Newsweek 2016年2月23日、米FOXニュースは、米政府高官2人の発言として、中国が南シナ海に戦闘機を派遣したと伝えた。イメージサット・インターナショナル社提供のウッディー島(永興島)の衛星写真。14日撮影http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/02/post-4573.php

 
事態はそれだけでは済まず、シリア内戦は手がつけられない状況となり、崩壊国家の内部にISという悪魔のようなテロ集団を生み出しました。

ISはいまや史上かつてない狂信的テロリスト集団と化して、パリ連続テロやブリュセルテロなどを連続して引き起こしています。

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また、全土を焦土とかすシリア内戦から逃れるシリア難民は、いまやUNHCRの発表でも400万人に昇っています。
【UNHCR Japan】シリア難民、400万人を突破

Photo_4mamanoko.jp

この大量の難民の流入を防ぐためにEU各国は入管制限を厳しくし、EU理念の大前提であるはずのシェンゲン協定で定めた国境の廃止の無効化につながる可能性すらでてきました。

シェンゲン協定はEUの核心的理念ですから、この崩壊はすなわちEU崩壊の導火線となるかもしれないとすら考える識者が増えています。

「アラブの春」移行の混乱は、ほぼすべてのアラブ諸国に及び、とうとうスンニ派の盟主サウジとシーア派の盟主イランの戦争すらありえる状況になってきています。

このように大雑把に見ただけでも、いかにオバマの「世界の警察官ではない」というひとことが、それ以後の国際秩序の雪崩的崩壊現象を引き起こした引き金となったのかお分かりいただけたかと思います。

すなわち、このオバマ発言は国際社会の問題に米国は関わりたくない、軍事介入などとんでもないとする世界の警官の職務放棄宣言だったわけです。

そして彼が開いてしまったのが、世界規模の地獄の釜の蓋だったわけです。

では、この状況をトランプはどう見ているのでしょうか。

because I don’t think they feel very secure in what’s going onwith our country, David. You know,  if you look at how we backed our enemies, ithasn’t – how we backed our allies – it hasn’t exactly been strong.
When youlook at various places throughout the world, it hasn’t been very strong. And Ijust don’t think we’re viewed the same way that we were 20 or 25 years ago, or30 years ago. And, you know, I think it’s a problem. You know, something likethat, unless we get very strong, very powerful and very rich, quickly, I’m surethose things are being discussed over there anyway without our discussion

.「なぜなら、我が国との間で起きていることに関して、彼らが強い安心感を持っているとは思えないからだ。同盟諸国に対する我々の支援に関していえば、文字通り強力とは言えなかった。
世界中の様々な場所を見れば、非常に強力ではなかった。そして私は、我々が20年か25年前、あるいは30
年前と同じ目で見られているとは、まったく思っていない。そう、それが問題だ。例えば我々が、急速に、非常に強く、非常に強力に、非常に豊かにならない限り、我々の議論を抜きにして、この問題が向こうで論議されているのは確かだ。」

トランプが言っていることは、非常にシンプルです。

この先、米国は’we’re viewed the same way’ではないよ、ということです。

だからどうするのか、米国か豊かにならない限り同盟国に対する責任は果たせなくなるだろうと述べているのです。

その文脈でトランプは核拡散が止まらずに、アジア全域に拡がろうとしていることを指摘しています 

And youhave, Pakistan has them. You have, probably, North Korea has them. I mean, theydon’t have delivery yet, but you know, probably, I mean to me, that’s a bigproblem.

パキスタンが持っている。たぶん、北朝鮮も持っている。まだ運搬手段は持っていないが、核を持っている。私にとって、これは大問題だ。

この北朝鮮の「(核の)運搬手段」という部分が微妙で、おそらく早晩、北朝鮮は再突入実験を強行して、完全な核抑止力を保有したと宣言するはずです。

しかしそれは、むしろ米国に到達可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦前段に達したという米国の側の問題で、日本にとってはとっくにノドンという中距離弾道ミサイル(IRBM)は実戦段階に入っています。

こういう「わがこと」を、「ひとごと」のように微妙に問題をすり替えるのが、この人らしいテクニックです。

それはさておき、そうなった場合、トランプは米国がどうするべきだというのでしょうか。 

何もできない、とトランプはあっさり言います。各国が自分の能力でやるのが一番だというのが、トランプです。

But right now we’re protecting, we’rebasically protecting Japan, and we are, every time North Korea raises its head,you know, we get calls from Japan and we get calls from everybody else, and “Dosomething.” And there’ll be a point at which we’re just not going to be able todo it anymore.

そして北朝鮮が鎌首をもたげるたびに、我々には日本から声がかかる。他の大勢からも声がかかる。そして、我々は「何か」をする。要するに、もはや我々にはそれができなくなる時点が訪れるだろう。

これはさきほどから述べているように、トランプに限らず米国の本音です。米国には、もはやそんな能力がないのだ、とトランプは言っています。

ただその言い方が、ひ弱な優等生タイプのオバマが言うのと違って、トランプは真正面から怒鳴るように言うので、ニュアンスが違って聞こえるだけです。 

そして日米同盟の片務性をこう言っています。

You know, one of the things with the, with our Japanese relationship, and I’m a big fan of Japan, by the way. I have many, many friends there. I do business with Japan. But, that, if we are attacked, they don’t have to do anything. If they’re attacked, we have to go out with full force. You understand. That’s a pretty one-sided agreement, right there. In other words, if we’re attacked, they do not have to come to our defense, if they’re attacked, we have to come totally to their defense. And that is a, that’s a real problem.

(意訳)私は日本のファンだ。私たちが攻撃されても、日本が何かをしてくれるわけではない。だが日本が攻撃されたら、米国は全力で救援に駆けつける。これはまったく一方的な取り決めだ。これこそが真の問題なのだ。

これについての解説は不要でしょう。徹底した「自国第1主義」です。

もしこの男が大統領になった場合、日本がせねばならないのは、米国の利害と日本の利害が合致して日米同盟が存在しているという事実です。

そして既に充分にわが国は接受国支援(俗にいう思いやり予算)をしているし、広大な基地群の提供とメンテナンスの支援も引き受けているのだと言い切りましょう。

それでダメなら、じっくりと話合いながら、その間に自主防衛ということが、米国にとって如何なる意味を持つのか、わからせてやらねばなりません。

「あなた方米国人は、また再び強い日本軍を見たいのでしょうか?」、と。

長くなりましたので、分析は次回に回しますが、いずれにしてもこのオバマの「世界の警官卒業宣言」のさらに純化したものが、トランプのようです。

 

※私設翻訳館様の和訳を参考にさせていただきました。分かりにくい俗語まじりの口語英語を、ありがとうございます。http://blogs.yahoo.co.jp/ookkmickey/20799927.html

※本日は翻訳で手をとられて、文章はメチャクチャ、そこかしこで舌たらずでした。(汗)すいません。できるだけ修正しました。ああ、のんびり記事書きたい。(午前10時3分)

※最終部分「もしこの男が」以降を追加しました。(午後5時)

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コメント

> 「あなた方米国人は、また再び強い日本軍を見たいのでしょうか?」、と。

 強い日本軍かどうかは分かりませんが、すこし強い日本軍ならアメリカも容認する時代になっていると私はおもいます。アメリカは集団的自衛権を日本とともに行使するようにはなりませんかね。中国の時代遅れの膨張主義、どこまでの膨張で終わるか分かりませんが、それまでは日米の協力で脅威を防ぐしかないだろうとおもいます。議員の先生方、安保法制で真面目に大騒ぎしましたが、今後はホントの安保法制の議論に入ってもらいたいです。岡田さんの議論などが空疎なものに思えて最近は無視するようになっています。

最後の方が、より物騒に補足されてますねf^_^;)強い日本軍と同盟組めるといいですね米国。あと豪も。
ただ、外務省の日本語を英語に直したような言い方だと相手には誤解を与えるでしょうね。昨夏の安倍米議会スピーチのような論法を使えるスタッフを備えてビジネスでやるようにタフに交渉すれはいいのです。
日本の強みは、国民の緻密さです。他国が呆れる程の潔癖なルールと道徳観念あってこそ、3.11の大災禍を乗り越える事ができました。何人かの外人とその話になった際、皆に「でもそれ不自由で疲れない?よくやるね」と聞かれ私は「だって地震くるもん、台風もくるし。きちきちしてないと死ぬよ」と答えてきました。彼等の答えは「そうかー、訪ねるのはいいけどずっとは住めないな俺
」でした。それで全然OKです。幸い歩いて入って来られないので、日本に同化できなければ災害時に守りきれないとエスニックな人々に今のうちに伝える事も、国内的に必要だと思います。


記事に移しかえました。

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