うるま市女性殺人事件 日米地位協定の「軍属」の範囲をはっきりさせよ
「米軍属女性死体遺棄事件で、死体遺棄容疑で逮捕された元米海兵隊員のシンザト・ケネス・フランクリン容疑者(32)が「乱暴しようと思った。首を絞め刃物で刺した」などと供述していることが20日、捜査関係者への取材で分かった。」(琉球新報5月21日)
「元海兵隊員で米軍属の男による女性遺体遺棄事件を受けて20日、沖縄県内は怒りや悲しみに満ち、幾度となく繰り返される米軍絡みの事件に抗議が相次いだ。
男の働く米軍嘉手納基地の第1ゲート前(北谷町砂辺)では午後0時すぎから、第3次嘉手納爆音訴訟原告団などが抗議集会を開催。200人以上が参加し「最悪の事件だ。沖縄から全ての基地を撤去せよ」と訴えた。」(沖縄タイムス5月21日)
琉球新報5月20日 キャプション 「人殺し基地は沖縄から出て行け」 嘉手納基地に250人、憤り頂点」
地元2紙と沖縄左翼は、この事件を「全基地撤去」、つまり日米同盟の廃棄に結びつけたいようです。
シンザト容疑者が「元海兵隊員」だったということを必要以上に強調して、「基地があるから殺人事件が起きる」という論法です。
いいですか、かつては海兵隊員であったとしても、今はただの基地に関わる民間会社の会社員にすぎません。
こういう「元○○」という表現が再三なされてきたのは、自衛隊員です。
自衛隊員は退官して十年立とうと、何か犯罪に関われば「元自衛隊員の犯罪」として報じられます。
これは悪質な職業差別ではありませんか。「元市役所職員の○○が犯罪」という表現はしませんからね。
シンザトが海兵隊に在籍していたことは事実でしょうが、別に海兵隊員がこの犯罪を犯したわけではありません。
彼らは自衛隊や海兵隊を絶対「悪」と見立てて、バッシングしたいわけです。
シンザトがいつ海兵隊を辞めたのかわかりませんが、退職後まで「元海兵隊」という肩書で書かれるのだから、たまったもんじゃありません。
※追記 シンザトの母親によれば2007~14年に米海兵隊に所属http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160521/dms1605211544013-n1.htm
地元2紙は、今回の事件と無関係な在沖海兵隊とを結びつけたいための印象操作しています。
ですから、「元海兵隊員」ということを強調したいために、シンザトの日米地位協定上の地位である「軍属」をスルーしてしまっています。
大方、「軍属」程度ではパンチがないと思ったんでしょうね。
「軍出入り業者社員」ではインパクトが薄いんで、「軍」と被せたかったようです。
シンザトの職業は、基地に勤める民間人の「軍属」(シビリアン・コンポーネント)です。もっと正確にいえば、「米軍と契約を結んだ民間会社の社員」です。
琉新はこう書いています。
「同容疑者は米軍属で、米兵と軍属の保護などを定めている日米地位協定で保護される権利を有しているが、今回の事件を巡っては(1)公務外の犯行(2)基地外に居住し、日本側当局が先に身柄を確保した-などの条件が重なり、起訴前の身柄の引き渡しなど、地位協定を巡る問題は生じていない。」(前掲)
琉新はシンザトが「軍属」だが、公務外で、沖縄県警が先に逮捕したので、地位協定の枠外だと言いたいようです。
枠外なのは確かですが、シンザトの「軍属」の地位は元々地位協定とは関係のないものです。
では改めて米軍がいう「軍属」は何か、押さえておきましょう。
日米地位協定第1条(b)は、「軍属」をこう定義しています。
日米地位協定 - Ministry of Foreign Affairs of Japan
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/
「(b) 「軍属」とは、合衆国の国籍を有する文民で日本国にある合衆国軍隊に雇用され、これに勤務し、又はこれに随伴するもの(通常日本国に居住する者及び第十四条1に掲げる者を除く。)をいう。この協定のみの適用上、合衆国及び日本国の二重国籍者で合衆国が日本国に入れたものは、合衆国国民とみなす。」
問題はこのシンザトが、この「軍属」のうちのSOFA(ソファーJapan Status of Forces Agreement)の地位かどうかです。
AGREEMENT UNDER ARTICLE VI OF THE TREATY OF MUTUAL
「軍属」という表現は実はあいまいで、米軍が直接雇用しているのか、それとも軍が契約する会社の社員なのかの違いを明確にしておらず、区別は米国籍かの違いだけです。
これでは今回のような事件が起きた場合、欠陥条文となってしまいます。
米軍は3種類の「軍属」を持っていますが、日米地位協定ではただ「軍属」とあるだけで、その区別がつきません。
米軍がいう「軍属」には3種類あります。
①米軍基地に配属されている教育や行政職の米国公務員(ジェネラル・スケジュール)
②米軍と契約のある民間会社に雇用されている米国の文民(コントラクター)
③現地雇用の日本人従業員(ローカル・ハイヤー)
つまり、①はSOFAですから地位協定内ですし、③は日本人従業員ですからもちろん枠外です。
しかしシンザトのような②の契約会社社員まで日米地位協定の枠内である、「軍属」規定が及ぶかどうかが明確にされていません。
米軍はNATOとの地位協定では、「軍属」とは「締約国の軍隊に雇用される」(who are in the employ of an armed service)と厳密に規定していますから、シンザトのような民間会社社員はただの「基地に働く労働者」にすぎず、「軍属」とは見なされません。
日本においてもシンザトは、基地のインターネット保守業務をしている会社に雇われただけの「社員」ですから地位は、米軍と契約している民間会社に雇用されている米国籍の契約文民(コントラクター)にすぎません。
当然、NATO流にシンザトを解釈すれば、日米地位協定による保護から外れるはずです。
日米地位協定の玉虫色的性格のために、この「軍属」規定もまたあいまいなまま放置されています。
及ばないとするのが、国際的通念ではないでしょうか。
もし、日米合意が②の契約文民にまで含めるのなら、この事件を受けてすっきりとNATOの国際通念に合わせるべきです。
日米地位協定第17条5(c)は、「刑事裁判手続に係る日米合同委員会合意」(平成7年10月)の中で、こう述べています。
日米地位協定第17条
「合衆国は、殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合に日本国が行うことがある被疑者の起訴前の拘禁の移転についてのいかなる要請に対しても好意的な考慮を払う」
しかし、今回のケースは米国の「好意的配慮」を頂戴しなくとも、日本の司法権が100%及ぶと考えるほうが自然です。
ですから、このような翁長氏の「日本政府は当事者能力がない」という言い分は、間違いです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160520-00000012-ryu-oki
「この70年間、基地のある市町村長は訴えているが、政府は当事者能力がなくただ米軍に伝えるだけで今日まで来ている。
本当に憤まんやる方ない形で抗議しているが、今日まで残念ながら聞く耳を持たなかった。今回も多くの関係者が抗議するが、今のままではいけないということにつなげていかなければならない」(琉球新報(5月20日)
翁長氏はことさらこの事件を基地問題や普天間移転問題に結びつけたいために「政府には当事者能力がない」と言っていますが、なんかねぇ~です。
日本政府は、今、見てきたように完全にシンザトを逮捕し、裁く権利という「当事者能力」を持っています。
今回、シンザトの重大犯罪は、「基地があるから」という事自体は間違いではありません。
なるほど米軍に広義の意味での、監督責任はあるでしょう。
そしてそれの規律の弛緩を抗議する資格は、昨日首相が「今後、徹底的な再発防止など厳正な対応を米国側に求めたい」というように、とうぜん日本政府にあります。
このような米軍がらみの事件は日米同盟そのものを揺さぶってしまうために、逆に同盟国だからこそ、厳しく抗議せねばなりません。
しかし、米軍の監督責任は、あくまでも間接責任でしかないことも事実なのです。
ここで翁長氏が言う日本政府の当事者能力うんぬんは、この事件に便乗して、日本政府との交渉を有利に運びたいという下心が見え見えで、うんざりします。
翁長氏が「基地があるから危険だ」と言うこと自体は判らないではありませんが、ならば一刻も早く住宅地のど真ん中にある普天間基地を、より安全な過疎地に移転すべきなのです。
翁長氏の言うことは、「基地があるから女性殺人事件が起きたんだ。だから危ない米軍基地は移転させないぞ」というハチャメチャな言い分になってしまいます。
逆です。だからこそ、辺野古移転は進めねばならないのです。
同じように、事件が起きたから「日米同盟は廃棄だ」と短絡するのではなく、「同盟国だからこそ」その同盟関係を守るためには、より厳しく抗議せねばならないのです。
※本当に申し訳ありません。本日の記事は、「軍属」にテーマを絞るために、アップ後に全体に大鉈を振るい加筆しました。6時にごらんなったかたはビックリするほど書き換えてあります(汗)。
いつもすいません。朝のなけなしの時間で書いているもんで、焦れば焦るほどグチグチャになってしまいました。
私の夢。まったりとのんびりと記事を書くこと。(午前10時45分)
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コメント
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同感です。
この問題は犯人対し日本の警察権が完全に及び、日本の裁判所で公正に裁かれ、日本国内で刑に服する事が完全に実行されるかどうかです。
これだけの凶悪事件なので、刑期満了のその日まで完全に日本の行政権を侵される事無く履行出来るかどうかです。
外務省あたりが刑期途中にでもなれば、引渡し条約の曲解と加害者の人権の美名のもと、米国の要請を入れ受刑者の引渡しを仕掛けてくるだろう事が予想されます。
日本のマスコミの無能力さも相まって、我々はそれを知ることすら出来ない立場におかれる危険性がある。
警察権、司法権、行政権の完全な行使が成されないと「日本は主権国家ではない」とメドベージェフに言われても仕方がない。
また、県や県紙の対応は明らかに狂っている。
ひとつの事件を在日米軍の存在の是非にまで根拠なく転化していく方法は論点のすりかえであり、全体主義を招きかねない。
こういった事件があると県民として、「米軍基地さえなければ」と思うのが普通でしょうが、それを冷静に突き放す目線が必ず必要です。
いわんや迎合するどころか、煽るというのは大問題だ。
戦争に突っ込んでいった、戦前の大新聞と軍部の関係に酷似している。
そして私が心配なのは、シンザト容疑者が溶け込んで、その一員として生活していた地域社会です。
県や県紙が提示してみせる架空の沖縄社会とちがい、生で真実の地域社会の事です。
よく知られているとおり、沖縄の地域社会には他所者に対する警戒心があまりなく、その一員にさえなれば朝鮮人であろうが黒人であろうが、差別しないふうが残っており、域外から転居して来た人々にとっても帰属意識が得やすい居心地のいい社会でもあります。
今回の事件で地域の人々の複雑で言い知れない感情は、伝統的な精神性にまで大きくキズを残したのではないか、これが心配です。
投稿: 山路 敬介 | 2016年5月21日 (土) 09時53分
全くひどい事件です。ゾッとしますね。
私も見るだけでウンザリするような法律用語の地位協定の軍属に関して改めて昨日調べてました。あ、これは一般企業なら逮捕時点で一発クビ。そして完全に日本の警察権と司法権の範囲だと。現在の裁判なら無期懲役相当。
さて、数々の凶悪犯を野に放ってきた「人権派弁護士」さんは稼ぎ時じゃないですかね?
自殺未遂を繰り返して連日救急搬送されるなどは「強い罪悪感で情状酌量」もしくはお約束の「心神耗弱」の主張の元になるのではないかと。
もちろん皮肉ですよ。人権派という方々の全てがそんな人達では無いことくらいは分かります。
あらためて被害者とご遺族や同居の彼氏さんにお悔やみ申し上げます!
オレが20代で彼氏だったらなどと無駄な想像をすると「自分はどうなってもいいから、アイツだけはブッ殺してやる!」と考えたとしても不思議はありません。
投稿: 山形 | 2016年5月21日 (土) 10時43分
ごぶさたしております。
時々読ませていただいておりましたが。
管理人さんのおっしゃることはもっともだと思います。
しかし、多くの沖縄県人にとって、今回の事件を過去(基地問題だけでなく)と切り離して冷静には考えることは難しいと感じます。
このままでは、怒りの空気が支配していきます。
早く、政府が米国と協議のうえ具体的な対応、改善策を示すことを望みます。謝罪するのなら、どう改善するのか示してほしい。
犯人を日本国内で裁くのは当然として、軍人も含めた日米地位協定のさらなる見直しを約束することが、最低限必要なことだと思います。
投稿: ある沖縄人 | 2016年5月21日 (土) 10時58分
今日の「ありんくりん」さんの記事を読み、軍属の意味について考えていました。私の考える軍属とは、自衛隊員の例で言えば、自衛官と事務官に大きく区別があり、双方ともに隊員であり防衛省の職員になりますが、その事務官(技官)に相当するものが軍属なんだということになります。旧軍も同じだったでしょう。米軍でも、事務などを行う専任の者たちが多数おりますが、これらが軍属だということになります。
今回のシンザトの場合は、軍属ではなくて、米軍契約業者の社員ということになりませんでしょうかね。ですから会社員ということでしょう。地位協定上の軍属ではないと言えるのでは。
そうであれば、政府も米軍も謝罪する必要は基本的にはないのだが、社会における広義の責任感(雰囲気)から謝罪をしているということなんでしょう。まさか、シンザトの個人的な責任だけに転嫁することもできないということなのか。しかし、法的にも倫理的にも、これは個人の責任であることは間違いのないことなのだ。
犯罪というのは、社会のシステムで完全に防止できるものではない。個人の心の内に起きる衝動はだれも制止することはできないのだ。県民大会を開催して、米軍を糾弾しても、根本的な解決は不可能なのだ。
この事件を材料に左翼運動を盛り上げることは可能であり、選挙前に左翼候補が多く当選できるような雰囲気を作っておきたいのが、左翼の今の狙いであろう。
投稿: ueyonabaru | 2016年5月21日 (土) 11時37分
ueyonabaruさん。
全く持っておしっしゃる通りです!
しかし、ある沖縄人さんの言うように「怒りや怨念」の島になりかねません。
昨夜から何度もNHKが流してた街角インタビューのオッサンは黄色いTシャツをきた典型的な団塊左翼で捲し立てていましたし。
他の民放も似たようなもんてす。フジはひたすら舛添追及になってましたが。
後はネットと新聞・週刊紙ね。
強姦殺人被害者のうら若き女性を平然と流してます。理解に苦しみます。この国の被害者保護にもかかわります。
身近で事件が起きたらどう思うか想像して下さい。許せませんよね。
一方で、乳児のいる容疑者の家族や境遇も気になりますが、そちらもいずれ分かってくることがあるでしよう。若いコにムラムラしたにしても何故そんな凶悪犯罪に及んでしまったのか?
この辺は検察が詳しく解明すべきことかと。
翁長演説。
一時的には政府やら米軍調整官までお辞儀して詫びる写真にニヤニヤでしょう。
怖いのはこれで「壊れかけた『オール沖縄』による米軍基地出ていけ‼」が、勢いだけで盛り上がってしまうことですね。
この運動がもし実を結んだら翁長は楽隠居。一部の取り巻き以外は「あんたらごくろうさんでした」と放り出されることになるでしょう。バックは中共でしょうね。
ある沖縄人さん。
地位協定改訂は悲願ですが道は極めて遠いです。NATOでの条件以上に日本は対抗的に強い立場までは作り上げてきました。
途上国の扱いなんか、完全に『地外法権』ですから。
しかも莫大な「思いやり予算」を投じながらですよ。
時の政府や外務省の役人が無能だと言ってしまえばそれまでですが、冷戦時代からアメリカの傘の下で極東の防波堤であるわが国が払ってきたコストなのだととしか言いようがありません。
近く劇的に変わるとしたら米国にトランプ大統領が実現した時でしょう。
投稿: 山形 | 2016年5月21日 (土) 12時40分
山形さん。
ありがとうございます。
そうですか・・・きわめて遠いですか。
不勉強なのですが、
「NATO並み以上」としても、ドイツのボン補足協定のようにはいかないのですね。
この辺のことは、ここの過去の記事にあるかもしれませんね。探してみます。
強い副作用というリスクも伴う、トランプという劇薬が働いたらどうなるのでしょう・・・
投稿: ある沖縄人 | 2016年5月21日 (土) 18時42分
痛ましい事件です。
うちの下の子と同じ年。
ご本人の無念さはもとより、親御さんの心中は計り知れない怒りと悲しみでいっぱいでしょう。
軍属の定義、分かりにくいですね。
元海兵隊で嘉手納基地勤務の軍属が起こした残忍な事件、軍属がー軍属がーの大合唱な報道陣。
基地関係者のアメリカンが犯罪→基地の存在が原因。
基地反対・安保破棄、米軍は出て行け!!
加熱してますね。
公務員が犯罪→役所の存在が原因…とはならない。
ちなみに在日朝鮮人などが起こせば、国交断絶しろ・在日は出て行け!!
と加熱します。
地位協定の早期改善が望まれます。
しかし改善され、米兵犯罪者を日本国の法律で裁けるようになっても一部の方の反米・反基地のスタンスは未来永劫変わらないでしょうね。
投稿: 多摩っこ | 2016年5月21日 (土) 20時22分
哀しい告別式、小さな町に800人の参列と報道にありました。ご遺族のそっとしておいて欲しいという告知もありました。
女性団体という連中が声明を発していたようですが、私はあの場で女性として私だったかもしれないとか、言えないです。デリカシーというか、悼む作法というか、心の底から失望しました。
下地氏がオバマが伊勢志摩前に沖縄に寄って謝罪しろと言っています。
では元刑務所監視員だった日本人の男が先日アメリカで日系アメリカ人の老女を殺した件で安倍総理か天皇陛下が日本の罪を謝罪するのか。
侵略を物差しに言うなら今後アジアで日本人が事件を起こす度に総理か陛下に謝罪要求がきます。
こういう錯乱した激情憤怒を是とするならば、俗に右翼が特亜と呼んで蔑むあの国々と、日本人の国民感情も同じでこれが東アジアの特徴なのかという結論に至ります。地位協定の改善は更に遠のくのではないでしょうか。
地元の方々がご遺族やもう一方の被害者である容疑者縁者を護り少しでも静かな時間を過ごせるよう、心をくだいてらっしゃるであろうと思いながら悼んでいます。
投稿: ふゆみ | 2016年5月21日 (土) 21時15分
ふゆみさん
>私はあの場で女性として私だったかもしれないとか、言えないです
同感です。
本来、「声明」という公式の発言の中でする事ではなく、あえてそれをしたのは、ある種の「あざとさ」を感じざるを得ません。
連中は、最初から死者のために静かに悼む気持ちなど全然、持ち合わせてはいないのです。
しかし、ご遺族なら多分、ふゆみさんと同じように感じたでしょう。
「あのとき、どうして家を出す事に同意してしまったか?」
「もっと周辺に用心するように言わなかったか?」
「私達が自由な育て方をしすぎた結果ではないのか?」
娘を守れなかった事を悔やんで、悔やんで、自らの責任とだけ考えて自らを追い込んでいく。
そういう取りとめもない自問自答を繰り返しておられるのが、父親や母親、遺族の現在の姿です。
周囲ができる事はただ、それを遠巻きにして静かに悼むことのみのはずです。
投稿: 山路 敬介 | 2016年5月22日 (日) 00時03分
今回の犯人には勿論怒りを覚えますが、ローカルとしてはまたまた異常な偏向報道にウンザリ。元より沖縄の婦女暴行事件は極めつ高い。年始めの殺人事件のほうが残虐だけど 知事周辺 沖縄世論も沸騰などしません。軍属や軍人 出入り業者絡みの犯罪は殆ど減少してるが、それ以上に沖縄人の犯罪のほうが遥かに多く問題は深刻なはずなのに 相変わらず盛り上がるのは米軍絡みのみ。騒音? 暴走族のガキ共のほうがやかましい。未成年のプーが多く いたたまれない程道徳理念が失われてるのが沖縄の現状。いつまでも米軍悪説してても無意味。それと本土からの運動家や移住者にいいようにされるのもコリゴリ。もう限界。
投稿: 偏向報道の極み | 2016年5月22日 (日) 12時09分
HN偏向報道の極みさん
では、直近の沖縄の強姦殺人事件はいつの事でしょうか?強姦殺人死体遺棄の凶悪事件は最近は無いと思いますが?
今の沖縄において県民と同列に考える人は殆どいないと私は思います。
投稿: 一沖縄県民 | 2016年5月22日 (日) 12時40分
一沖縄県民さん。その通りです。本土の保守系はすぐに県の犯罪率と米軍の犯罪率を比較しますが、米軍に特有なことはその残虐性と悪質性です。
ですから単純に発生率で比較するのは間違いです。
また今回の事件で在特会系サイトは、在日韓国人と比較しています。
在日韓国人は密航者の末裔であり、国同士の条約で駐留する米軍兵士のそれと比較すること自体がおかしいのです。
本来比較したいのなら、日本本土の在日米軍と比較するしかありません。
かつて本土でも悪質な米軍犯罪はありましたが今は絶えています。
いまも残るのは沖縄のみです。
投稿: 管理人 | 2016年5月22日 (日) 12時51分
日本以外の殆どの国々で、もっとたくさんの凶悪な強姦殺人が行われており、その犯人に軍人率が高いわけではなく、敢えてカテゴライズするなら米軍ではなく外国人凶悪犯罪です。
なので出て行けというならば外国人全体にです。
強姦に至るハードルが日本よりも低く、当地のターゲット達は自ずと身構え備える事で犯罪機会を減らします。ニューヨーカーが銃で武装し夜1人で歩かない地域を選別し、襲われたらもう諦めてレイプされる事で命を守るようにです。父と子、母と子、男同士、女同士でのといった恐怖のバリエーションがあります。
日本は治安が良いが故にターゲットが無防備で過ごす事で犯罪機会を増やしてしまうパラドックスが起きます。今国内邦人犯罪もその様に起きていて、凶悪さと平和な環境のギャップに皆戦慄している訳です。
国際化する中で治安を下げない為に出来る事、というのが今回必要な対策だと思います。
法の適用、厳罰徹底と周知はもとより、日本ではそんな事できないな、と心底思わせるような環境を、おもてなしでなく怖い位前に押し出してよいと思います。
元々堅苦しいの嫌な外人はあまり日本に来なかったんだし。
投稿: ふゆみ | 2016年5月22日 (日) 16時24分
沖縄における凶悪で悪質な米軍による強姦や殺人は95年以降何件起きているから絶えていないのか。
たしか管理人さんの過去記事では95年以降米兵による残忍な凶悪犯罪は無いように書かれていたと記憶しています。
事件にならないだけで今も残っている、要するに米兵にレイプされ泣き寝入りしている女子達が何人もいるのならば、左翼はフェンスにテープを貼り付けてるパワーを夜の路地や街道の巡回に向けるべきです。
米国人に限って言えば、とんでもないのは米兵よりも海兵隊よりもトランプに入れてる若い連中です。すれ違うのも嫌です。
投稿: ふゆみ | 2016年5月22日 (日) 18時14分
>枠外なのは確かですが、シンザトの「軍属」の地位は元々地位協定とは関係のないものです。
地位協定とは関係なくてもYナンバーを所有できるものなんでしょうか。
投稿: 那覇市民 | 2016年5月23日 (月) 14時40分
>ならば一刻も早く住宅地のど真ん中にある普天間基地を、より安全な過疎地に移転すべきなのです。
>逆です。だからこそ、辺野古移転は進めねばならないのです。
与那原に住んでいる人がうるま市まで女性を物色しに行き、恩納村で死体遺棄をしているのに、辺野古に移せば安全と考えるのは厳しくないですか?墜落による危険は減るとは思いますが。
辺野古から沖縄市などの市街地まで車で1時間もかかりませんよ。辺野古周辺に住むとも限らないし。米兵犯罪については、県内で基地を移動しても大して変わらないと思います。
投稿: 那覇市民 | 2016年5月23日 (月) 15時03分
那覇市民さん、移転について同感です。
墜落については住民に危険回避の仕様がなくどっちが退くのかで解決の道をたてられます。が、治安といつまでもひとまとめになっているのが私はずっと解せませんでした。
人目につかなければ多くの米兵や軍属や退役者要するに米国人が残虐な殺しを沖縄で「今も」しかねない状況であれば、むしろ衆人監視しないと辺野古の人達の命に関わります。しかし現実はそんな状況ではないからゲート前は先日まで左翼のルーティンワークの巣になっていたんですよね。
景気も世情も悪化して、世界中の治安が下がってきています。基地だけでない犯罪撲滅を考えないと誰かに誰かが殺されてしまいます。
投稿: ふゆみ | 2016年5月23日 (月) 16時37分
那覇市民さん。
軍属とYナンバー取得、私も気になってちょっとだけ調べてみましたが、
ダンナもしくは奥さんが「基地内勤務(仕事内容にかかわらず)」で、そちらの名義にすればごく簡単に取得できるようです。
15分の英語ビデオ講習。あとは一般的な必要書類(免許証に戸籍謄本や印鑑証明)があればすぐに発行されるとのこと。自賠責や車検・車庫証明は国内ルールと同じ(ただし基地内車検だと格安・登録地が基地内なら車庫証明不要)。自動車税は格安。基地内のスタンドで給油すればガソリン税免除等々。
変わってるのは任意保険証書をナンバー取得前に要提出ってとこですね。これも基地関係者を扱う米国系損保が手慣れたものですぐにやってくれるそうです。
今回のシンザト容疑者は典型的な例ですね。
地位協定を見直すなら、軍属の定義どうこうではなく軍人(さすがに外交官は無理でしょうから)全体に摘要できるようにしないとダメなわけですが、残念ながらそんなことアメリカじゃなくとも首を縦に振るわけがありません。
翁長さんは今日も官邸で同じようなことを繰り返していましたが、全く的外れです。
NHKや民放のニュースでもトップ扱いでしたが、被害者を悼む気持ちはもちろんですが、これと95年のマリンコどもの忌まわしい事件に絡めて『またもや!』とやるのは筋が違いです。
この20年で全国で「泣き寝入り」ではなくとも未解決の強姦殺人事件がどれだけあったでしょう?ことさら今回の事件を大きく取り上げて(沖縄の恨み!)とやるのは違うと思います。
投稿: 山形 | 2016年5月23日 (月) 19時36分
今回の事件と過去を切り離して考えられない沖縄県人は多いと思います。
昨日、母(普天間出身で沖縄戦の経験者)と話して感じましたし、私もそうです。
今回の事件は95年とは異なること、米軍に法的責任はないことはわかります。
管理人さんでさえ、頭に血が上り一時冷静さを失ったことを考えると、沖縄県人には冷静になるのは難しいのかもしれません。
今回の事件と米軍基地との関連について、管理人さんは完全に否定しないまでも、論調はほぼ否定的ですし、こちらのコメントの多くは「事件と基地は関係なし」ですね。米国や日本政府も基本的考えはそのようですが、沖縄県人の感情に配慮して対応を迷っている様子がうかがえます。
あと、今回の事件に抗議する人たち(母のような)が全て、左翼運動家や左翼に扇動された人たちとするのには抵抗を感じます。
投稿: ある沖縄人 | 2016年5月23日 (月) 20時54分
私も、今回の事件を基地問題とは全く別次元の問題と捉えるのは1人の沖縄県民として私は無理があると思います。
元米兵であり、現在も基地内で仕事をしていた事を踏まえると「基地さえなければ•••」少なからずもこの様な事件が起きる確率が減る。と思うのは県民感情としてごく普通だと思います。だとすればいくら政治利用だと言われようとも県側の一連の対応は多くの県民は理解していると私は思います。県の対応と韓国政府を同一視する人も一部に居ますが、全くそれとは別次元だと思います。
投稿: 一沖縄県民 | 2016年5月23日 (月) 21時20分
一沖縄県民さん
ありがとうございます。
多くの方と反対の意見を言うのは、とても勇気がいります。不勉強ですし。母を出したのも卑怯に思われるかもしれません。(私は沖縄を離れて長いのですが、親兄弟は沖縄です。)
でも沖縄の友人、同級生と接していて、空気は感じます。多くの人は普段は仕事があるので反対運動などしていませんが。
私は左翼運動家は嫌いですし、翁長知事も信用していません(ここを読んでいたらそうなります)。
でも思うのです。
95年の事件で、はたして沖縄の基地負担が軽減されたのか?と。
投稿: ある沖縄人 | 2016年5月23日 (月) 21時36分
ある沖縄人さん
95年以降 基地負担が軽減されたかは、
沖縄県民なら お分りでしょう。
普天間の移設と嘉手納以南の段階的
返還ですよ。
負担軽減になりませんか?
ストップさせているのが、反対派の
運動じゃ無いですか?
犯人は許せないです、しかし全ての
アメリカ人が悪いのですか?
私たちの周りには、昔から良きアメリカ
人がいたじゃないですか。隣人、知り合
い、友人 。 殆どのうちなーんちゅは、
アメリカ人と上手く付き合って来たし
好意を持っていると思いますが。
投稿: 宜野湾市民 | 2016年5月23日 (月) 22時10分
ある沖縄人さん、一沖縄県民さん、私は現在から未来へ向けての策として反対の事を書いていますが、米軍への不信感自体が間違いだとは全く思っていません。個人的に友好関係になれた相手以外、脅威と嫌悪が底にあって当然だと思っています。恨みも有りだと思います。その感情を持ちつづける自由があり、重なる骸の上に私達日本人は暮らしています。沖縄、広島、長崎は尚更だと思います。
ただ、それを前に押し出しても犯罪件数が減らないのであれば大切な人の命の役にたつ別の手段はないのかと思いました。
島が怒号に覆われデモ後にゴミが散乱し、基地の周りにテープや落書きが溢れる。モラルの低い人間はそういう風景自体が犯罪チャンスなのだそうです。特に何時間もターゲットを物色するような加害者候補にとって。
今何万人も集めて集会を開いたりゲートの前で暴力沙汰を日本人同士で繰り広げる、その背景自体も理解できない輩にはただの何でも出来そうな街に見え、誰かの犯罪スイッチがオンになるのではないかと危惧します。
女性にとって、この種の恐怖は全男性に対してあるのです。誰にレイプされるのも嫌です。その話を書くのも言うのも嫌で、事件があるたびに男自体への嫌悪感で一杯になりますが、当然ですがぐっと堪えています。それは黙っていてもわめいても、件数を減らせないと思うからです。
投稿: ふゆみ | 2016年5月23日 (月) 22時32分
コメントありがとうございます
>宜野湾市民さん
そうでうね、負担軽減は、未だ果たされない普天間移設と嘉手納以南の段階的返還、それと地位協定における「好意的な考慮」です。
普天間移設を阻んでいるのが移設反対派というのはここを読んである程度理解はしているつもりです。
それをわかったうえでの意見です。
また、全ての米国人が悪いなんて言っていませんよ。
>ふゆみさん
今の基地問題の混沌がこの事件を引き起こす背景というのはいささか飛躍しています。
言いたくないですが、どこの国にも凶悪犯や性的倒錯者はいます。昔の話を蒸し返しますが、小学生を大人3人がそろってレイプするなんて、これは明らかに個人の資質以上の問題です。
あと沖縄は広島・長崎と違って、現在は同盟国でも戦後ずっとそこにいるということです。
投稿: | 2016年5月23日 (月) 22時58分
すみませんHN書き忘れました。
冷静に冷静に・・・とは思うのですが。
申し訳ありません。
考えると眠れなくなりますね。
投稿: ある沖縄人 | 2016年5月23日 (月) 23時02分
ある沖縄人さん、私も重すぎて眠れないです。
背景ではなく今の方向での盛り上がりが次への防犯対策になっていないのではと危惧しています。
加害者候補は米国人とは限りません。
沖縄と広島長崎の違いは理解していますが、広島長崎の人達だって沖縄と同じ位米国に嫌悪感があって当然だ、と私は思います。
投稿: ふゆみ | 2016年5月23日 (月) 23時43分
>ふゆみさん
気分を重くして申し訳ありません。
ご意見はとてもありがたく思います。
どうしても自分の願望に沿った方向に向かいがちですからね。ここへ来ると勉強不足を反省しています。でもなかなか時間がないですね・・
明日のために眠りましょう!
投稿: ある沖縄人 | 2016年5月24日 (火) 00時07分