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国連を使って「琉球民族自立宣言」を発した翁長氏

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HN「沖縄のおばぁ」さん、ご退院おめでとうございます。お加減はいかがでしょうか。無理なさらないでご自愛下さい。 

伊波普猷ですか。懐かしい。学生の頃、読みました。

沖縄学の先駆者でいながら、戦後、彼ほど不当な評価で葬り去られた人はいないでしょう。そのうち書いてみたいテーマです。 

またぜひ滋味あふれる投稿を頂ければ、幸いです。 

さて、日本という国には奇妙な種族が住んでいます。 

国連大好き族とでも呼んだらいいのか、とまれ何につけ自分たちの政治主張を、国連という世界学級委員会に持ち出す手合いです。 

なぜかって? 

国内では相手にされないので、「国連」ブランドに世界一弱いわが国の特性を利用して、「下がれぇ!頭が高い。この国連の印籠が見えぬか!」とやるためです。 

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慰安婦問題は日本をとことん苦しめましたが、その発端を作ったのは朝日新聞でした。

しかし朝日がやったのは吉田証言と植村記事であって、「性奴隷」というおぞましい言葉を作り出し、それを国際社会に定着させたのは、日弁連の戸塚悦朗という人物でした。 

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 上の写真はデマッターで有名な岩上安身と上杉隆が主宰する自由報道協会のインタビューですが、身内意識のためか自分の奮闘努力のかいあって「世界が性奴隷だと認識するようになったぜぇ」と鼻を高くしています。 

戸塚氏のやり口は、慰安婦問題を当時国際問題と化していたボスニア・ヘルツゴビナ紛争における集団レイプや、民族浄化とまったく同質の犯罪だ、と訴えたことです。 

もちろん欧米は、日本の慰安婦制度なんてこれっぽっちも知りませんから、「そうか、かつて日本軍は韓国女性を20万人強制連行してレイプした挙げ句、全員虐殺したのか」と信じることになります。 

今や火元の朝日すら恥ずかしくて言えなくなったような、まじりっけ無しの純粋デマです。 

しかし、この戸塚氏の思惑どおり国連で取り上げられ、現代奴隷制作業部会(スゴイ名前だね)などで審議された結果できたのが、これまた100%デタラメなクマラスワミ報告書でした。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-51a9.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-d3cf.html

戸塚氏はこう得意気に述べています

「数多くの国連人権会議に参加して、この問題(慰安婦)を提起し続けた。現代奴隷制作業部会、差別防止少数者保護小委員会(人権小委員会)、人権委員会(人権理事会)には毎年参加した。そのほか、ウィーン世界人権会議(93年)とその準備会、北京世界女性会議(95年)とその準備会など参加した関係国際会議を数えるだけでも気が遠くなるほどの数になった」
(『日本が知らない戦争責任』)

国内では朝日新聞や赤旗くらいしか相手にしてもらえなくても、国連を使えば虎の威を借りるナントカになれる、そう左翼業界の皆さんは沸き立ったわけです。

続々と有名無名の戸塚フォロワーズが誕生します。 その中のひとりが、「オール沖縄」のリーダーのひとりである社会大衆党の糸数慶子氏と、知念ウシ氏です。

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彼女たちは琉装を着て国連に登場しました。仕掛けは充分です。

私は琉装が大好きなので、こういう使い方はカンベン願いたいもんですが、これが国連先住民族世界会議とやらでは受けるということを計算し尽くしています。

ここで糸数氏は、3つのことを言っています。

①日本政府は琉球民族を先住民族だと認めよ。
②先住民族は自己決定権を有する。
③米軍基地が74%あるのが「明らかな差別」の証拠だ。

糸数氏はこの後、2014年10月10日、参院で「先住民族の権利と沖縄の現状に関する質問主意書」を提出し、まったく同じ内容を質問しています。
糸数けいこ公式サイト|国政報告|質問主意書・答弁書|2014/10/10

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そして2015年9月2日、国連人権理事会に真打ちが登場します。翁長氏です。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-d7ca.html

翁長氏は選挙公約には一行もなく、県議会にはかったわけでもない「民族自決」を、糸数氏とまったく同じ文脈で演説しました。
翁長知事の国連での口頭説明(訳) - 沖縄県

「日本の沖縄県の知事、翁長雄志です。
私は、沖縄の自己決定権がないがしろにされている辺野古の現状を、世界の方々にお伝えするために参りました。
沖縄県内の米軍基地は、第2次大戦後、米軍に強制的に接収され、建設されたものです。私たちが自ら進んで提供した土地は全くありません。
沖縄の面積は日本の国土のわずか0・6%ですが、在日米軍専用施設の73・8%が沖縄に集中しています。
戦後70年間、沖縄の米軍基地は、事件、事故、環境問題の温床となってきました。
私たちの自己決定権や人権が顧みられることはありませんでした。
自国民の自由、平等、人権、民主主義も保証できない国が、どうして世界の国々とこうした価値観を共有できると言えるのでしょうか。
日本政府は、昨年、沖縄で行われた全ての選挙で示された民意を無視して、今まさに辺野古の美しい海を埋め立て、新基地建設を進めようとしています。
私は、考えられうる限りのあらゆる合法的な手段を使って、辺野古新基地建設を阻止する決意です。
今日はこのようにお話しする場を与えて頂き、まことにありがとうございました。 」

この発言はきわめて重要ですので、太字部分を理事会で発言した英文ママで表記しておきます。

゛Henoko where Okinawans’ right to self-determination is being neglected.゛をあえて直訳します。

「沖縄人の自主決定権が拒否されているところの辺野古」となります。

まちがいなく、翁長氏は糸数氏とまったく同質同文脈の、「基地が74%集中する」ということを「構造的沖縄差別」ととらえ、「琉球民族の自主決定権」問題として辺野古問題を語り始めたことがお分かりいただけたと思います。

このセルフ・デターミネーション(self-determination )という概念は、県訳がぼやかそうとしているように単なる「県民の自己決定権」のことではありません。

県内ならそれで通じるでしょうが、国連の「先住民世界会議」なる場所で発言すれば、それ相応の意味をもちます。

国際法上の権利用語で、セルフ・デターミネーションとは、そのものズバリ民族の分離・独立の権利を意味します。 

このような重大な言葉を、知念ウシ氏のような分離主義運動家が口にするのは勝手ですが、公人であり、しかも政府との係争事案をかかえている知事が、こともあろうに国連の場で口にした以上、もう後戻りはできません。

すなわち、辺野古問題は既に国と県との基地問題の交渉ではなく、今や<琉球民族vs日本政府>の独立闘争に転換したと、翁長知事は国際社会に発信したのです。

かくして翁長氏は、本来、国の安全保障上の問題として争われるべき移転問題を、禁断の<民族紛争>にすり替えてしまったわけです。

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沖縄問題」カテゴリの記事

コメント

石平さんが産経の記事に書いていましたが、先月、中国で「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」なるものが開かれたようです。

「沖縄と中国の歴史研究者らが一堂に会して琉球・沖縄の歴史や現状を議論した」そうです。

ここまであからさまにやるとは驚きです。
英文記事も出しているので、国際的にアピールするつもりなのでしょう。

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-279665.html

投稿: 山口 | 2016年6月 2日 (木) 10時51分

日本にとって難儀なのは韓国中国といった「外敵」だけでなく
内なる「敵」の存在があります。
朝日新聞や日弁連など、こういう手合いは本当に多いですね。
かつてインドネシアにわざわざ赴いて、補償金をエサに慰安婦探しをした
高木某とかいう馬鹿な弁護士がいたそうですが、
結果名乗りを上げた元慰安婦が2万人近くに上ったとか。
当時インドネシアに駐留していた日本兵がほぼ2万人だったそうですから、
何と各兵隊に専属の慰安婦がいたことになります。んな馬鹿な。
その上、そんな馬鹿話に乗じて番組を制作した馬鹿なローカル局があったとか。
地元の英字紙の会長が「我々は事あるごとに他国にたかるような国では無い。
かつての宗主国であるオランダからさえびた一文貰ったことはない。
それはインドネシア人として誇りを持っているからだ」
と語ったそうですが、いやいや溜飲の下がる思いではあります。

自国を貶めたいと思う人間がこれほどうじゃうじゃいる国も珍しいです。
別に有ったことを無かったことにしろとは言はないが、
少なくとも、有りもしなかったことを
さも有ったかのように捏造するのはいい加減にして貰いたい。

投稿: 右翼も左翼も大嫌い | 2016年6月 2日 (木) 12時55分

最近、国連を含む国際機関の怪しさが暴露されつつある。いずれも金まみれであり、国連事務総長にも汚職のうわさがある。最近では、国際情勢は国際機関では無く、パワーのある国によって決定されるようになってきている。

国連の周辺組織もほとんど権威と言うものは無く、活動をやっているふりをするためにやっているふしがあり、国際的にも全く注目されていないのは周知である。

そんなところにのこのこ出かけて行き日本人弁護士や地方自治体首長が反日活動をしても、その効果は限定的であり、ニュースにすらならない。逆に、海外に出かけてまで自国を貶めるような活動をする人間は、馬鹿にされるだけであり、軽蔑の対象となってしまう。

ところが本人達は、そんなことにも気がつかず海外に出かけて大活躍していると得意満面である。哀れと言うしかない。

国際交渉において日本を代表するのは日本政府であり、地方自治体の長が何をやろうが、海外でまともに相手にされる訳がない。これは常識である。

何が目的なのかさっぱり分からないのが翁長知事の行動であり、沖縄県民がこれをまともに支持するとは思えない。もしこれに拍手喝采を送る県民がいたとすれば、ただの馬鹿である。

投稿: 愛国命 | 2016年6月 2日 (木) 19時09分

琉装、和装、浴衣、漢服、韓服。私達にはひとめで違いが分かりますが、この会議に出ていたアジア以外の国々の人達にはちょっとしたデザイン違いの民族衣装としか認識できなかったでしょう。
東アジアのこの歴史戦争は、区別の付かない服を着て違う違うと言い合う中華圏の内輪揉めのように、見えるのだと思います。
え、何故そこで中華圏⁉︎と思うかもしれませんが、1番歴史が古くてデカイですからね。
それ位大雑把な認識しかできっこない団体だと分かった上で、国連に加盟し続けるべきと考えます。払い過ぎている負担金は欧米に習いサクサク減らしてもらいたい。
それにしても、同盟国がトランプ大統領、隣国が元世界大統領、に、なってしまったらと思うと吐き気が(>_<)。。。向こう8年、日本の首相は保守系でキープしないと保たないです。

投稿: ふゆみ | 2016年6月 2日 (木) 19時37分

私も、国際連盟の理想が崩壊して、戦後それをリニュー
アルした進化形が国際連合で、大国が常任理事国となっ
ているので国際連合はエライよ、と教えられたクチです。

ところが、常任理事国は戦いの勝者である連合国のこと
だし、それが現在3:2に割れてしまったので、国際連合
はレームダック状態です。大国のハンタイ一票でナンも
決まらん。これにお金を出す国は大馬鹿ですし、国連に
権威を感じる者は、モノ知らずにも程が無い底抜け脱糞
野郎ですわ。

それに、株式会社なら出資した額順に発言権を持ちます
が、国連は援助を受けている物貰い国も、多額の援助を
差し伸べている国も、一票は一票です。う、美しい制度
ですが、これでは汚職まみれになるのは目に見えています。
中共はこんなところでも抜け目ないです。国連に金
を出すなら、弱小加盟国に直接お金を渡して事実上の票
を買った方が賢い。さすが中国4000年の策略ですわ。

日本は他国並に援助すればいいのであって、常任理事国
入りをエサにされて多額のお金を出すのは鴨ネギです。
実際に、ゼニを出しては批判されているのですから・・
これも外務省管轄だとしたら、救いようのない馬鹿です。

投稿: アホンダラ1号 | 2016年6月 2日 (木) 23時29分

県議会で自民党議員からこの件を追求されてシドロモドロでしたが沖縄メディアは表沙汰にしませんね。

投稿: クラッシャー | 2016年6月 2日 (木) 23時46分

外務省のウェブサイトによると、国連通常予算分担率は、1位米国、2位日本は2015年、2016年とも変わらずですが、中国が6位から3位に上昇しています。
日本は2014,2015年は10.833%でしたが、2016年9.68%と減少。
米国は22%のまま変わらず。
中国は5.148→7.921%と増加しています。

分担金を減らすのが得策なのかどうか?
国連が胡散臭い組織であることは慰安婦問題、沖縄問題等で衆目の一致するところではありますが。

投稿: 山口 | 2016年6月 3日 (金) 00時13分

翁長氏が"self-determination"という用語を持ち出した時には本当にびっくりしました。県民を代表すべき県知事が、

1)沖縄県民は独立した民族である。
2)沖縄県民はこの地域の先住民族である。
3)沖縄県は日本国の植民地である。
4)沖縄県には日本国から独立する権利がある。

と宣言したようにしか思えませんでした。

1970年代には共産党でさえこんなことは言わなかったように記憶しています。私の在学した高校の地理担当の教師は1年かけて「沖縄問題」「南京事件」「地形図」「在日朝鮮人問題」しか講義せず、ユーロコミュニズムを称揚する自他ともに認める共産党シンパでしたが、沖縄については「沖縄戦や祖国復帰運動に見る通り、沖縄では日本に対する帰属意識が強く、アメリカはそれを嫌って日本ではないエスニシティを示す『琉球』という用語を使っていた。だから琉球ではなく『沖縄』という日本への帰属(もしくはナショナリティ)を示す地名を使うべきだ。みんなも沖縄を琉球と言わないで欲しい。沖縄県民は日本人ではない、と言っているのに等しいから。」という立場をとっていました(その先生は「日本で一番新聞らしい新聞は赤旗と産経だが、まさか赤旗を購読しろと言っても保護者が納得しないだろうから、親に頼んで産経新聞を購読してもらうといい。」とか、「樺太は断じてサハリンではない」とか、共産党でも反ソ連派なのかとは思っていましたが)。

ところが、1985年につくばで科学博があったときに母と同じ職場に沖縄からバイトで来た若い子は二人中二人ともが「自分たちは『沖縄人』ではなく『琉球人』である。」とか、「『琉球王国』は両属状態で生きてきたのだから、ロシアや中国が攻めて来たら降伏して従属すればいい。」といった発言ばかりしていました。そういう子たちと一緒に働いたことで私の母は頑固な沖縄嫌いになってしまって現在に至っています。

そんなわけで、沖縄の教育が相当左側に振れているのでは、という印象を持っていたのですが、翁長知事が県知事でありながら「沖縄独立宣言」をやらかしたものですから、こんな知事をリコールしろと大きな声で言わない沖縄県民は本当に日本から独立したいのか、と沖縄という土地が分からなくなって恐怖感を覚えてしまいました。

現職の県知事ですから、その発言は非常に重いのですが、翁長知事は分かってやっているのでしょうか。また、沖縄県に住むどのくらいの人が翁長知事の発言が事実上の「民族闘争宣言」であり「独立宣言」であると認識しているのでしょうか。沖縄と特に所縁があるわけでもないのですが、それでも不安になります。そして、左翼がここまで反米親中一色になっているように見えることにも不安を覚えています。

長文失礼いたしました。

投稿: knorimoto | 2016年6月 3日 (金) 06時53分

翁長知事の行動は日本貶めるもので許されません。
独立に近いものを視野に入れてるのでしょうか?
単に辺野古阻止の手段として政府を困らせてやろうという発想からなのか?
日本にとりつく悪霊。

スイートルームやオープンカーでパレードした舛添知事が可愛く思えます。

ネット上では都民以外の方々がリコールしろ、百条委員会だ、都民は馬鹿だ、都民は選出した責任を取れと暑苦しほど騒いでます。

私は舛添知事を好きじゃありませんが都民は云々と言われた部分に腹が立ちます。
今回は沖縄以外の人が翁長知事について同じように騒ぎ、翁長知事の支持者でない沖縄の人の怒る気持ちが少し理解できました。

投稿: 多摩っこ | 2016年6月 4日 (土) 02時20分

分離主義者はいつも『国連では民族自決が認められている』と言うことを盾にしていますが、そもそも民族自決ってナチスドイツも使ってませんでしたっけ。

いくら国連のいう事は絶対といっても悪用されたら自分は国連に反旗を翻しますよ。

投稿: umigarsu | 2016年12月15日 (木) 21時03分

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