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« 名無しさんに答えて 「核の傘幻論」の間違い | トップページ | 日本は核兵器を開発できるか?その技術的難点とは »

2016年8月23日 (火)

平和国家2・0

002
核兵器をめぐって何回か考えてきました。 

すると、結局ひとつのことに突き当たります。 

「日本は<平和国家>であることを止める意志を持てるのか?」という疑問です。 

世界の中で、「核廃絶」を唱える道義的資格を有するのはわが国のみです。 

忘れがちですが、日本は国際社会の中で、国際協調派のアイコンなのです。 

よくイラク復興に従事した自衛隊が、サマーワ・キャンプでオランダ軍によって一方的に守られていた、ということのみが話題になりますが、オランダ軍は自衛隊を驚嘆の眼で眺めていました。 

それは、紛争地において力による抑止だけではなく、地元の人々の要求をよく聞き、危険をおかして民生復興に励む自衛隊に、損害が1名も出なかったことです。 

それは、イラクにおいて軍用犬を連れて宗教施設に乱入するような米軍と対象的でした。 

イラクに派遣された多くの軍隊の中で、地元から帰らないでほしいという声を貰った唯一の外国軍は自衛隊のみです。 

Photo
オランダ軍は自衛隊の地元から信頼されようと努力する姿勢に影響を受け、積極的に取り入れます。 

そして自衛隊から学んだオランダ軍は、多国籍軍においてもっとも少ない人的被害しか出しませんでした。 

これが私たち日本が誇る<平和国家>モデルです。 

先日もコメントで「米国は核を持ているのに、なぜ自分たちはもてないのか」というものがありましたが、現実にそのような核新興国が現れました。 

イランと北朝鮮です。

あるいは既に核を保有している、イスラエル、パキスタン、インドなどの国です。 

その時に、「いやアメリカに核を捨てさせるためには、核をこれ以上拡散してはいけないのだ」と諭すことができるのは、本来わが国だけしかいません。 

私たちの国は米国とは違ったアプローチをします。

それは「私たちはあなた方の国の発展に協力するから、その上で核不拡散を進めていきましょう」というやり方です。

もちろん、<核クラブ>と呼ばれる米露英仏中に対しては、厳しい核軍縮のロードマップを提案せねば片手落ちです。

ある段階で核をゼロにするために、今どうしたらいいのか、具体的に何から始めたらいいのかを計画せねばなりません。

もちろんいきなりゼロにするのは空論ですから、段階を踏まねばなりません。

信頼醸成から始めて、核兵器の情報開示などやるべきことは山積しています。

その時に、私たちにとっての「武器」は核兵器を持つことではなく、<平和国家2・0>を提起することです。

今までの引きこもり型の<平和国家>ではなく、核軍縮、核拡散について平和へのイニシャチブをとれる国になるべきです。

私は<平和国家>ブランドは捨ててはならないと思います。

ただし、それは丸腰で中国・北朝鮮の核に怯えることを意味しません。

と同時に、独自核武装もまた現状において不可能です。

私もいろいろと考えてみましたが、結論としては独自核武装すべきではありません。

その瞬間、日米同盟は瓦解し、悪い意味での「普通の国」に堕するからです。

もし独自核武装の手段を取るなら、それが成立する前提は唯一、日米同盟が崩壊していて、この手段しかないという最悪の状況です。

つまり、独自核武装とは最悪時緊急オプションなのです。

長くなりますので、その理由についての説明は別途にします。

現実の世界は、先日書いたように<核の均衡>で成立しています。

そして彼ら核保有国は、いわば千日手のように拮抗して膠着してしまっています。

これを解きほぐし核廃絶へのロードマップを作ることは、本来わが国が課せられた歴史的使命なのです。

その上で眼前の脅威を直視し、現実的な「適応」をどのようにしたらよいのか考えたいと思います。 

« 名無しさんに答えて 「核の傘幻論」の間違い | トップページ | 日本は核兵器を開発できるか?その技術的難点とは »

コメント

いつも興味深く拝見してます。今回も同意と賛辞を送ります。ただ、「私たちはあなた方の国の発展に協力するから、その上で核拡散を進めていきましょう」の文中は核拡散ではなく、核不拡散だと思いますが。

ありがとうございます。直しました。

新しい戦前とか、資本主義は戦争によってでしか成長できないとかという対談をどこかで読んで、
切なくなっていたのですが、今朝のこのブログの記事を読んで、戦争の時代を終わらせるために、日本の自衛隊が貢献していることを知り安心しました。

ところで平和国家2.0の2.0にはどういう意味が込められているのですか。

私はブログ主の考えに賛同します。
独自核武装となるような事態はそれこそ日本が世界から孤立するような緊急時にしかありえません。唯一の被爆国であることを含めて極めて冷静に観察された記事だと思います。

那覇市民さん。
ようは、これまでの共産系左翼や労組・日教組等ががひたすら『平和のためには武装反対!自衛隊反対!米軍基地反対!』とにかくなんでも反対!!
ばかり言ってきた戦後の『平和を造り上げるための概念(そのためならアベ殺せとか内ゲバ殺人もいとわない)』を、次のステップでちゃんと議論できるようにバージョンアップしましょう、ということのイマドキの表現だと思います。

山形さん、ありがとうございます。
『平和を作り上げる概念』のバージョンアップ、1.0から2.0にレベルが上がることですね!
経験値アップだ。

リオのオリンピックも終わりましたが、後味の悪さも残りました。どの競技でも審判の恣意的なジャッジを感じました。しかしそう感じるのは日本人だけです。オリンピックに限らず世界は不正に満ちています。

犯罪発生率の少ない日本ですが、在日外国人だけを見るとその犯罪率は飛び抜けて高いことが知られています。新聞では通名報道しかしないので在日韓国人の犯罪が目立たないだけです。

今、世界中で核廃絶で最も強力なリーダーシップを発揮できるのは、米露の2大国です。決して、日本ではありません。力と力がぶつかり合う国際社会では力のないものの遠吠えは無視されます。

ちなみに戦前の日本軍は占領地での略奪や強姦を厳密に禁止していました。これは日本軍の誇りとするところです。戦地で売春宿を管理していたのも兵士の性犯罪を防止するためです。しかし戦後、日本軍は占領地で暴虐の限りを尽くしたとして、南京大虐殺や従軍慰安婦の問題を提起され、日本人の誇りはズタズタです。戦争に負けてしまえば、どんなに立派な行為も全部無にされてしまうのです。

日本は平和国家だと言って見ても自衛隊があるじゃないか、日米軍事同盟もあるじゃないか、これらを全部無くしてから平和国家と言えと言われてしまえば、返す言葉は無いと思います。

核武装するしないは置いておいて、いつでも核武装できると言うポテンシャルは十分に抑止力になります。日本は平和を守る国家だから核武装はしませんと言えば、護憲派は喜ぶでしょうが、実効性があるとは思えません。中国を喜ばせるだけです。

何時でも必要があれば核武装すると言うメッセージは核抑止力にはかなわないまでも、ある程度の抑止力にはなるはずです。原発反対、核武装反対などの美辞麗句ですが、国民の命を預かる日本政府としては到底飲める考え方ではないはずです。平和国家を叫ぶことだけで国の安全を確保することは大きな賭けです。国民の生命と財産をサイコロに委ねる訳には行きません。

世界は邪悪に満ちています。日本人はそろそろお人好しな日本人から卒業すべきです。

私にも言えることですが、ただただ溢れる情報だけを受け止め続けていると、愛国命さんのような思考に陥ってしまいます。ある意味思考停止。

表現は下手ですが、私はその思考停止状態を解きほぐすためにこちらのブログを訪れています。たまに言いたいことを書いたりしますが。

ものごとには順番とタイミングがあり、世界のリーダーになるわけではなく唯一の核被害国である日本だからこそ出来るアプローチがあり、それを続けることで少しずつ核に縛られた世界を変えることが可能なのではないか、そのために考えよう。

という記事だと私は受け止めました。
続きが早く読みたいです。

愛国命さん。
ちょっと落ち着きましょう。

私は後半のコメントや「世界は悪意に満ちている」という貴方に大方同意できるんですが、
今回のオリンピックなんか、今までに無く公正だったとおもいます。まだまだ改善の余地はあるでしょうけどね。
ソウル1988のボクシング座り込み事件と同様なレスリングでのモンゴルコーチ裸抗議とかありましたけど、以前なら笑われて終わりだった「採点競技」が少しずつでも進歩していますよ。特に柔道。

ちなみに私も「採点競技は嫌い」なほうです。
陸上みたいなタイムや距離でバシッと決まる方がすっきりしますよね。(為末や末松の話だとチョコチョコと東洋人嫌がらせがあったそうですが)

私はきっと管理人さんと愛国命さんの中間地点位の立ち位置なのかなと思いながら今朝も拝読しました。

まず第一に己の土地に核をぶち込まれないこと。
傘が本当にあるかどうかを確かめる術は、傘が使われる時ですので、これはもう、建前としてある事を前提に、あとはどれだけダブスタでも国際協調+平和アピール+自国通常軍備増強で米軍は勿論引き続き駐留(沖縄の方々には申し訳ないです)かな、と思っています。
あと日本人はもっともっと自衛隊を誇りに思うべきですね。

今より強い軍になっても自衛隊が侵略行為をせずに、あちこち派遣しながらも日本はあくまで平和と核不拡散アピールを崩さず、でもいざとなったら「あっという間に核武装してしまいそうな技術大国日本」だと思われているのが現状最善では。
できれば改憲しても、というのを足したいけれどちょっと荷が重いように感じます。

>日本は平和国家だと言って見ても自衛隊があるじゃないか、日米軍事同盟もあるじゃないか、これらを全部無くしてから平和国家と言え

これにまともに返答しようと思うから返す言葉がなくなるわけで、この点で現政権は実に堅実に日本のイメージを崩さずにしらばっくれて米国のヒモを「だよね、だよねー」と引けていると思います。まともに取り合わない時は違う話にしてしまえばよいのです。

一昔前と違って、秘密のキープが世界中でむつかしくなっています。秘密が全部ではなくともその存在+中身数割バレバレになるまでの期間が短くなってますよね。
第二次大戦の時のように強い同盟や密約がキープできない、そこらへんは日本に心強いです。
日本もひそかに核開発とか準備できないのですけどね。

先日からの核の傘の話、非常に興味深く拝見しております。自分としては、日本は核を持つ必要はないのではと思います。日本国内に核が存在するか否かはわかりませんが(日本の立場上非核三原則を破棄するわけにはいかないので)、少なくとのメイドインジャパンの核爆弾は必要なこととは思いません。日本には、何時でも核を作れる原料と、技術が存在していると言うことを他国が理解してくれることが重要なのではと考えます。その上で、日本に対して核攻撃することが、何の利にもならないと理解してもらえば十分かと。国内の戦略上重要な拠点には、恐らく米軍も駐留していると思うのですが、そうではないのでしょうか?そこを核攻撃すると言うことは、すなわちアメリカを核攻撃すると言うことと同義と私は考えるのですが?それこそが、核の傘なのでは?と思っていました。アメリカ本土から遠い日本が核攻撃受けても、アメリカは反撃しないとは考えられないのですが、お人よしな考えなのか?

一宮崎人さん、おそらく皆が案じているのは日米同盟が相当縮小もしくは消滅した際に他国から被る核攻撃なのだと思います。

 「ありんくりん」さんと意見は異にします。

 私は、核装備の準備にもう取り掛かるべきだと思いますね。まずは、長距離ミサイルの研究開発に取り込むこととします。その段階では核を保有するということは明言しません。アメリカや友好国が反対するのであれば、核保有はしないということでも構わないわけです。

 アメリカが強く反対するのであれば、核武装はやらなくてイイわけで、アメリカが日本の核武装に反対するからには、こちらの安全保障を確保する義務があるということになりましょう。核の傘をちゃ-んと張ってくれなければなりませんね。

 日本の安全保障はアメリカと一体化しても構いません。そんな状況に今はなっているのでしょう。そうでなくて、アメリカが自国防衛は自分たちでやれという態度であれば、日本は核武装をしなければなりませんね。

 今後の日本の平和主義も、アメリカと協力しての平和主義でもいいでしょう。アメリカに不満は多くありますが、日米両国で世界をリードしてもいいと思います。

 アメリカが中国と一体化して日本に悪さをするのであれば、日本はロシアと結ぶべきでしょう。ロシアもダメならインドの核を利用しようと思いますね。

 ともかく、日本の安全保障が図れるのなら、どんなことも厭ってはなりませんね。

 最強国アメリカと組むのが一番の選択肢ではあります。

一宮崎人さん

ふゆみさんが答えて下さいましたが、私も日米同盟が相当縮小もしくは消滅した際に他国から被る核攻撃が恐ろしいのです。
私もちょっと前までは日本には核兵器は必要ないという考えでしたが、こないだの北のミサイルのとび具合と、中国の軍事力の向上を見ていると、もし、日米同盟の大幅な縮小もしくは消滅になった場合、いまのままの自衛隊では専守防衛さえも難しいのでは?と思います。
もちろん、これは最最悪のパターンの考えですので。

実際に核攻撃を受けた国である日本こそが、核不拡散を訴えるのに、立場的に最重要であると言う意見には同意できます。
また、日本独自の核武装に反対というのも、同意です。


しかしながら、原子力発電所の多い日本では、核弾頭の材料となるものが非常に多い。
そして、それを懸念する国が多いのも事実、一部の政治家が核軍備を推進しようとするのも事実です。


核弾頭を作る為に必要なものは、簡単に言えばウラン235の濃縮と、プルトニウム。
そして六ヶ所村には、ウラン濃縮工場と、使用済み燃料から取り出すプルトニウムがある。
嘗ては技術的問題から、使用済み燃料から取り出すプルトニウムは、核弾頭に使用するには不純物が多くて不安定という欠点がありました。
しかし、それも技術の進歩により核弾道に転用できるようになりました。
中国なんかがプルサーマル推進に対して文句を言うのも、使用済み燃料からプルトニウムを取りだした後、核兵器に転用できるからです。
ある意味、「いつでも核兵器を作れるんだぞ」という抑止力になるのかもしれませんが……そう思わない政治家も居るからこそ、未だに核兵器保有論が出るのでしょうね。

プルサーマルなんて利に合わないと言われ続けてきたものを行うのは、使用済み燃料からプルトニウムを取り出す為の理由を作る為であり、いつでも核兵器を準備できる余地を残すと言うこと。
再処理しなければプルトニウムは取り出されず、兵器に再利用されることも無い。核不拡散を訴える立場なら、この使用済み燃料からプルトニウムを取り出す事業を止めなければいけないのです。

台風で雨をしこたまかぶったせいか、風邪ぎみなので簡単に。詳しくは記事で。

核武装については技術的にはほぼクリアされています。
ですからその気にさえなれば10年くらいで可能です。
もちろんネックはいくつもありますので、念のため。

日米同盟の縮小はありえますが、通常兵器と核兵器は別枠です。
よろこんでいいのかどうかわかりませんが、米国が核兵器を放棄するのは、露中が放棄した時に限られます。
そうである以上、一定の「核の傘」は残存し続けます。

同盟の縮小を気にしておられますが、増強することはありえませんが、米国が「オフショア・バランシング」戦略を放棄しないかぎり日本の基地もまた残存します。

沖縄は前方展開基地なので、限定的ですが、米国の世界戦略の最重要拠点である横須賀軍港は最後まで残ります。
露悪的言い方をすれば、横須賀は日米同盟の「人質」です。
米国が横須賀まで返すと言い出したら、本気で核武装をかんがえねばなりません。
それは世界の秩序構造が根底から変化するということで、その場合は本気で自前の核の傘が必要となります。

その最悪シナリオに備えて、核武装についての議論と技術的な手当てについては今からでも始めねばなりません。

私が言っている「平和国家」は護憲派のそれと根本的に別物です。
私は核兵器が持てない以上、むしろ逆手に取って戦略的武器にしろと言っています。

また無法国家に対して、話し合いだけに頼れと言っているのではありません。
話しあいには、それなりの「実力」が必要でだと考えています。
ただしそれは非核兵器に限定するということです。

あ、そうそう。「平和国家2.0」はルトワックの「中国4.0」のもじりで、バージョン2ていどのという意味です。

ueyonabaru さんに同意ですね。
実際に核攻撃を受けた国である日本こそ
が、核不拡散を訴えるのに、立場的に最
重要である事は十分理解しますが、アメ
リカ抜きには、将来も本音で近所付き合
い出来る相手では無いと思いますが。
お隣さんは。

ゴメンなさい、操作ミスしちゃいまし
た。

ueyonabaruさん他の皆様。
そうくるかとはおもってましたが…、多少の見解の相違(当然あって然るべき)ですが大きな違いではないかと思います。

自主核武装をするかしないか、日米同盟がシュリンクした場合、ということも含めてまずは外交のお仕事です。
私は一宮崎人さんやふゆみさんに近い考えです。
青竹ふみさんが一歩踏み込みましたが、原発の燃え残りのプルトニウムが国内に大量に存在してますし、減らすにもプルサーマル程度では「焼け石に水」なのも理解しています。
しかーし、もし自主核武装するとして実験はどこでやりますか?経験もないのではシミュレーターだけでは不可能です。反核の方々が圧倒的に多い日本で可能でしょうか。またNPTやCTBTといった核不拡散を捨てて世界的に孤立する覚悟が日本国民にはあるとは思いません。
だからこそ先日の国連でも「棄権」を表明した政府は歯痒くても現実的判断です。唯一の被爆国であっても実際には米国の核の傘の下にあることを知っているからこそのことですね。

山形さん

 核弾頭を造るには実験も必要でしょうが、核弾頭を友好国から買うことにすれば、良いわけです。これは、NATOの核は発射する権利はNATO側にあると言われておりますね。それは、ドゴ-ルでしたか誰かさんが、アメリカ側に対し、「ヨロッパがソ連から核攻撃をされたらアメリカはソ連に核攻撃をするか」と問われたときにアメリカ側は答えられなかったという事実があったようです。そのとき、NATOがアメリカの核を使用する自由が得られたのです。

 NATOがアメリカの核を使えるのならば、友好国日本にそのメリットを与えないということはあり得ませんね。それは、日本がホントに危機的状況に陥ったとき、アメリカが世界の警察を止めるときなんでしょう。

日本政府がレールガンを独自開発するそうで。
専守防衛にはもってこいの武器だそうで。
•平成29年度予算案の防衛省の概算要求に関連経費を盛り込むとしている。産経ニュース

ueyonabaruさん。

核シェアリングのことですね。
私もそれは有り得るけど、一方で有ってはならないと思います。
冷戦期のNATOの核兵器は西ドイツに配備しながら発射ボタンはアメリカが握っていたけど、状況次第で変わりうるわけです。
我が国が発射ボタンの権利を持った時におバカな政権が誕生したら…ということです。

唯一無二の被爆国としては、それは好ましくなくて未来に向けた核兵器廃絶への方向へ少しでも遠回りでもいいから目指すべきと考えます。
そのためにも、ノラリクラリだの矛盾だのと言われても外交でかわし続けるしかないと思います。

日中韓外相会談の時期ですが、尖閣を「紛争地」にしたがる中国の挑発には絶対に乗ってはいけません。警察権の範囲で我が国の権利を主張するだけ(なんで戦後すぐに入植させておかなかったとも思いますが)。
『東京に核ブチ込むぞ!』なんて言われたら「撃ち落としますよ、アメリカさんと一緒に。後はどうなるかわかりますよね?」と返すしかありません。
で、また自主防衛論に戻ってしまうのですが、近視眼的にならずに現実的コストを含めてアメリカとの同盟の大切さと外交力を磨くべきであるという結論になります。

山形さん。

> 冷戦期のNATOの核兵器は西ドイツに配備しながら発射ボタンはアメリカが握っていたけど、状況次第で変わりうるわけです。

 NATO側に核兵器のボタンを押す権利は与えられていたのではなかったでしょうか。私も確かめてみます。

 北朝鮮のような国が隣にあるのですから、日本側の意思で核を使用できるようにしたいですね。そして、長距離ミサイルの精度の高いものを持っておきたいですね。

 尖閣での中国の横暴は中国が核兵器を持っているからでしょう。悔しいですね。日本政府がうまく現状を乗り切ってくれるなら問題はないのですが・・・・・。

山形さん

 友人で詳しい方に訊いたのですが、NATO軍内部で関係者が協議するのではないかということです。そうだろうと思いますね。アメリカの勝手にもできないし、ドイツの勝手にもできないのでしょう。

 前に「ありんくりん」さんが提起されていたような集団安全保障を日米と友好国との間で約束(同盟)することが必要な気がしてまいりました。

ueyonabaruさん。

丁寧にありがとうございます。

用はですね、私は自主核武装には反対ですが、核無しでどうやって難局を乗り切るべきか?ということです。尖閣の中共の横暴も含めてどう対処すべきかです。実際今は核持ってないんだし。考え自体はあまり違わないと思っています。
ありゃ、今NW9で王毅さんが「尖閣の大半は大げさな報道だ」とか言ってら。

>ありゃ、今NW9で王毅さんが「尖閣の大半は大げさな報道だ」とか言ってら。

 今の尖閣の状況は、中国の”国内事情から”との見方が正しかったんでしょかね。先日、漁船が沈没して海保が乗組員を救助した際に、中国海警が遅れたのも、海保との接触による不測の事態を避けたのではないかとも考えられます。

 中国は、先に日本(尖閣)に手を出せば、それによって得るものより失うもの方が十分に大きい事を認識しているように思います。

 今日の記事、少しどきどきしながら読み始めて、皆さんのコメントに安堵しました。私にも皆さんの考えは、ほぼ同じに受け取れました。

日中韓会談に合わせて一旦落とし所つけるために漁船マターを軽くしてるのかと思いつつ、aeraのウェブ記事とか読んでいました。
話半分な感じではないでしょうか。面倒くさい作業ですが常に両面で見ていれば良いのだと思います。
このようなチャンネルはオープン、解決はしないけど絶交もしないしオモテナシも無し。というのはグッジョブです。

私には今回の記事はある種の唐突感があり、ブログ主様のコメントと合わせ、言わんとしている事が今ひとつ理解しきれないていないようでもあります。

昨日までの議論では、オバマ大統領の「先制不使用表明問題」から始まって「核の傘」は本当に存在するのか、という問題にまで発展してきました。
昨日の記事の最後で、「では、もし核の傘が本当に幻であるならば、日本はどう対応したらよいでしょうか」で結ばれているので、それを受けて「核の傘が幻」であると仮定した場合(その他の状況の変化も含む)の今日の記事構成なのかと。

唐突感のひとつの原因は、私は「核の傘」について、「堅固な日米同盟を前提とした米軍の存在、日本に駐留する米兵とその家族たちの存在そのものが抑止力になっている」と信ずるもので、そのせいであるかも知れません。
(その意味では、こと核攻撃に対しては沖縄本島が一番安全だと考えます)

しかし、「核の傘が幻であったなら」という命題のもとですので、その答えは大きく分けて二つの答えしかありません。
ひとつは(ニュークリアシェアリング)を含む独自核武装であり、もうひとつは日本のリーダーシップの下での「全世界からの核の全廃」という事になります。
前者には少なくとも「核の傘」に匹敵する効用(宣伝も含め)が不可欠で、後者では表向き合意があったとしても、比較的容易になった大量破壊兵器の製造と所持の禁止を、国家主権をこえてどう担保していくか、という問題まで踏み込まざる負えません。
どちらも非常に困難ではありますが、比較すれば、私には前者の方がより実現可能性が高いように思えます。

そこで、ブログ主の選択は基本的に後者であろうと思います。
実現可能性はともかくとして、その理想を訴え続ける事は、例え時間がかかろうとも必ずしも「実現しない」と言えるものではありません。
しかし、各国を動かす理想の実現に不可欠なのは、多くの時間と根気・信念、提唱者の犠牲的精神が絶対的に必須です。
かつ、それが日本の国家的な総意で、政権を超えて日本のグランドストラトジーとして採用され強く保持し続ける事が重要です。
そもそも「日本はグランドストラトジーなるものを持てる国家なのか」という疑問も禁じ得ません。
山形さんが、
>我が国が発射ボタンの権利を持った時におバカな政権が誕生したら…。
というような考えを持つ人は、悲しい事になにも山形さん一人ではないでしょう。

また、かかる場合に現実として日米安保条約の庇護を受けながら、全世界にむけて説得力を持てるとは到底考えられませんし、緊急の場合には自ら核武装に舵を切る、あまつさえ「その準備は怠りなく行う」という姿勢では、なおさら世界への理解・説得は困難であると言わざるを得ません。

冒頭述べましたように、私の方でブログ主様の説が完全には理解出来ていないきらいがあるので、現時点でこのような感想になりました。


山路さん。きのうは風邪気味で頭痛しながらでしたので、生煮えもいいところでした。すいません。わかっています。

私は核の傘は存在し、機能していると認識しています。

現実に日本が核保有するなれば、以下の方法しかありません。
①ニュークリア・シェアリング。これは田母神氏のご推奨ですが、これは当該国は保管するだけで、使用権限はありません。
②日本に米軍の核ミサイル基地を置く。これは小川和久氏の説です。
しかし、これも①と同じように、わが国の主体性はありません。
③自力開発・自力配備。これについては今日の記事で書きました。

つまり①②は一見可能なようですが、かんじんのわが国の主体性が欠落しています。
米国がノーといえば使えない核兵器などは、ただのペーパータイガーです。

ただし、そんな場所に核攻撃をするのはためらわせることができるでしょうから、一定の核抑止力にはなります。
しかし、横須賀軍港と横田基地があり、その軍人家族が大勢住む東京に核攻撃をするのも同じなわけです。
ならばあえて持つ必要があるのか、です。

問題は、核保有によってなにがメリットで、なにがリスクなのかのてんびんなのです。
これについては明日書きますが、私はメリットがないと判定しています。

ならば、「ない」ことを逆手に取って戦略化したらどうかとおもった次第です。
かつての因循姑息な自民党脳では到底無理ですが、安倍氏、石破氏の世代なら、あるいはと思っています。
これについても書く予定です。

日米安保の庇護の下になにを言っても無駄だというご意見は理解できます。
また多くの方が言う、米国は日本を守る気かあるのか、縮小する一方ではないか、という意見にも同意します。

ならば、日米同盟の質を変えていくべきなのです。
今がこうだから、今はこういう限界が、といってもせんないことです。

その意味で日米安保が必要なのかどうか、そこから議論し直すべきです。
ないと思うのなら、なにがなんでも独自核を持つ道を考えることです。
ただし、それは米中二正面となり、最悪、露まで加わると全包囲される可能性も出る大変に危険な道だと警告しておきます。

今日は技術的ネックに絞りました。独自核武装は、9割の技術をもっていますが、最後の臨界前核実験が最大のネックです。

実は核ミサイル発射型潜水艦についても書きたかったのですが、長くなりすぎるので、別の機会としました。

あ、umeさん、海警が救助しなかったのは、政治的理由ではありません。単に溺者救助訓練していないからです。
第一、中国海軍も海警もみんな泳げません(爆)。

スキルが低すぎるのですよ。
連中は、南シナ海では弱いもの苛めをするだけが任務のようなところですが、はるかに高い能力を持つ海保が待つ、東シナ海では通用しないということです。

そうでした!水泳選手以外カナヅチなんでした中国人。リアル漁民は流石に泳げるんでしょうかね

管理人さん、風邪の具合は平気ですか。お大事にどうぞ。

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