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2016年8月17日 (水)

在沖米軍撤収・縮小計画を「阻止」している反対運動

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嘉手納高校、残念でした。応援していたんですが。相手が優勝候補の一角でしたからね。

沖縄代表は、いつもほんとうに強いです。

さて昨日は盛んな議論でした。来ていらっしゃる方たちは9割が沖縄県人です。

このような各々の立場は置いて、このような討論の場が提供できることは、主宰者としてもうれしい限りです。

沖縄にはこのような自由な討論の広場がありません。

本来、県民の世論を二分する移設問題などは、容認・賛成の両論を討論する場を、地元紙が作るべきでした。

しかし地元紙自体が初めから容認論などないものとして扱っています。これでは健全な開かれた民主主義は生まれません。

あとの方の名無しさんが、こう書いていました。簡単にお答えしておきます。

「知事は予算を減らされば支持者を失う。
予算を増やした仲井真知事は、なぜ落選したのでしょうか。
宮古八重山に予算を注ぎ込めば、自衛隊配備どころか、米軍誘致するんじゃないですか?。」

仲井真さんについてはさんざん書いてきましたので、カテゴリーの「沖縄問題」を検索してください。十数本あるはずです。

宮古・八重山に米軍が基地を置く可能性はゼロです。

行く気がない米軍を、「誘致」する者はいません。

今、進行している事態は、正反対の在沖米軍撤収フェーズです。

米軍は先島どころか、本島からも段階的撤収する予定です。

それをどうして今後、先島まで展開するのでしょうか。ありえません。

自衛隊は段階的に離島防衛に力を入れていて、宮古には小規模の監視部隊である警備隊を置きますが、本格的な離島防衛が完成するのはそうとうに先の話です。

このような動きは中期的に見て、自衛隊は在沖米軍なしでもなんとかせねばならないからです。

よく沖縄の左翼陣営が「新基地」とプロパガンダするので勘違いされていますが、あれは実体分析としても間違っていますが、一種の催眠術みたいな言葉なのです。

あくまでも普天間移設は、都市部の基地をなくすことと、それに伴う過疎地への移設計画にすぎません。

また、計画そのものもシュワブ駐屯地の増設にすぎません。

ちなみに、私は海上埋め立て計画にはかねてから反対しています。

ハンセン敷地内の旧軍チム飛行場跡を使えばいいのに、名護市や土建業者との交渉のいきさつから、あのような奇怪な2本の短い滑走路というものになってしまいました。

また、高江のヘリパッドは北部訓練場の大規模返還に伴う、代替ヘリパッドの移設に過ぎません。

ヘリパッドがなにか知らないで反対している人がいて驚きましたが、航空基地ではなく、直径75mていどの着陸ゾーンにすぎません。

繰り返しますが、あくまでも現在進んでいる事態は、在沖米軍の段階的撤収と基地の縮小プロセスです。

何回も書いているとおり、前者の海兵隊本部9千名の兵員撤収は、既に日米合意がなされていて、2012年にはその経費の分担まで決まっています。

これが執行されないのは、普天間基地の移転計画も含めた包括的な負担軽減計画が、止まってしまっているからです。

理由は言う必要はありませんね。反対運動が的確に阻止しているからです。

北部訓練場返還計画も、仮にこのままの事態が進めば、同じく返還は的確に阻止されるか、先延ばしになるでしょう。

辺野古は辺野古だけ、高江は高江だけで見て、海を埋め立てた、ヘリパッドを作ろうとしてやんばるの木を切ったウンヌンと、ひとつひとつをブツ切りにするから見えなくなるのです。

「新基地」建設というと、なにかどんどんと基地を増殖させるように聞こえますが、まったく逆で、在沖米軍の段階的撤収・縮小計画プロセスにおける一断面にすぎません。

「新基地」という言葉に酔って実態を見ないと、「全基地撤去・海兵隊撤退」運動をしているつもりで、実は真逆の「基地維持・海兵隊固定化」となってしまいますよ。

日本の国益としては、在沖米軍が今いなくなると沖縄を守りきれませんから、それはそれでもいいのですが。

まぁ、それが政府が国策であるにもかかわらず、17年間もかけた上に、和解案などを出して妙におっとりしている理由なんですが。翁長さん、わかってやっているのかしら。

もしわかってやっているなら、さすが元自民党県連幹事長。大たぬきです。

では少し視野を拡げてみます。

世界の対中スタンスが、大きく変化しようとしていることに気がついていますか。

南シナ海の軍事膨張が、国際仲介裁判所によって厳しい判決が出たことが潮目になりました。

今まで、EU諸国はこぞって中国にいれあげていました。

ところが中国に揉み手をしていた筆頭格だった英国のキャメロン・オズボーン体制は崩壊し、残るはドイツのメルケルばかりとなりました。

オーストラリア、インドなども同様です。

元来が大陸国家である中国が大陸で軍事拡大すれば、他の大陸国家は刺激されます。

中国は陸地における膨張が既に限界に達したために、海洋に進出したのです。

そうなれば、太平洋における海洋国家群と国益が衝突するのは理の当然です。

しかも、中国は急ぎすぎました。短期間で海を埋め立て、人工島を建設し、そこに軍事基地と軍港を設けました。

すでに航空基地には格納庫が作られ、ミサイルが配備されています。

このような軍事膨張を急げば、衝突が起きるのは当然です。

おそらく中国は外国がどう思うかなどということは、まったく眼中になかったでしょう。

中国という国家の行動原理は、外国との関係ではなく、あくまでも国内の権力闘争の外延にすぎないからです。

大国になろうとしなければ、習は権力を失うし、陸上が手詰まりな以上、海洋に進出し、その支配力を上げる必要があったのです。

また、この海洋進出は国際需要の低下によって破綻危機に陥っている中国造船企業と鉄鋼業を救済するためでもありました。

しかし、習は余りに急ぎすぎました。そのために国際関係においてすべて失敗しています。

米国はかつてのようなG2はおろか、南シナ海で日本やインドと共同歩調をとって封じ込めようとしています。

コウモリ国家韓国ですら、THAAD配備に合意しました。

この状況で中国が譲歩すれば、習にその不満が集中し、手ぐすね引いている反対派によって引きずり降ろされます。

習が見つけ出した唯一の突破口が、米-印-日の最弱の環だと認識されている日本でした。

中国海軍に外周を守られて殺到した公船多数、海上民兵を乗せた漁船200隻を越える大軍団は、逃げ場を失った中国の死に物狂いの反撃なのです。

そのような大状況の中で、まるで中国と呼応するような動きをみせて「後方攪乱」に励む人たちの気が知れません。

ただ、当人たちの意志とは別に、このような阻止行動が、米軍基地縮小・撤収計画の最大の妨げになっているために、いまや在沖米軍を引き止める効果すら持ち出したのは、皮肉です。

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コメント

基地反対運動の中心が県外のプロ市民や在日韓国人であることを考えれば、基地反対が誰のためのものか一目瞭然なのですが、これに呼応して動いているのが一部の沖縄県民です。これが県民の平穏な生活や利益をどれだけ損ねているか、大抵の沖縄県民は気がついていると思います。

しかし、自らの利権のために率先して県民の利益を損ねているのが県知事ですから恐れ入ります。辺野古移転が実現しなくても、普天間が使える限り、日本政府も米軍も困りません。管理人様の御指摘のように危険な普天間の固定化を促進しているのが沖縄県知事や基地反対派となっているのが現実です。と言うよりも普天間が返還されたら困る人が大勢いるのではと勘繰りたくなります。

高江区民から、オスプレイより反対運動
の声の方がうるさいと言われる程、2、3
百人の区に対し、1,500人余りも動員し騒
げば、本当 良い迷惑でしょう。
反対派は何も国民に迷惑は掛けてい無い
と思って活動しているのでしょうが、反
対派を監視する為の機動隊や、県警、警
備に掛かった費用、これから掛かる費用
は全て国民の税金です。
こんな無駄な事に使うより、辺野古や周
辺以北のインフラ整備や保証など、有効
に使った方がどれだけ県の利益になった
か知れません。
沖縄モノレール駅・昇降機故障の放った
らかし。翁長さんの仕事は、辺野古反対
だけでは無いはずですが。

> 本来、県民の世論を二分する移設問題などは、容認・賛成の両論を討論する場を、地元紙が作るべきでした。

 正にここが人々の意見の交換の場所ですね。沖縄に第三の新聞が出来るとすれば、両論併記の公平・自由なものにしてもらいたいですね。

> 米軍は先島どころか、本島からも段階的撤収する予定です。

 米軍の撤収が気にかかりますね。

> まぁ、それが政府が国策であるにもかかわらず、17年間もかけた上に、和解案などを出して妙におっとりしている理由なんですが。翁長さん、わかってやっているのかしら。

 現在はどうだか知りませんが、彼は分かってなかったのでしょう。

 話題は違いますが、Voice誌9月号に中西輝政氏がドイツと中国の接近について書いておられます。これを読んで不安感が私には起きております。第二次上海事変のときのドイツと蒋介石の連携を思い出すのです。中露独同盟の惧れもあると中西氏は言うのですね。

 いつか、そのあたりのことを取り上げて下さると有り難い。

私は翁長知事のやり方は嫌いですが、沖縄の発展--勿論自身の利益も含めて--を考えているのは分かります。
と言うよりも、自身の利益は沖縄の利益に繋がる、みたいな考えをしているように思っちゃうんですよね。

海兵隊撤退を見越して翁長知事が辺野古移設反対に舵を切ったのであれば、時間稼ぎをして海兵隊の撤退を待ち、中途半端に整地した跡地を観光などに利用する目論見があったのではないでしょうか。
辺野古が選ばれたのは海岸沿いの過疎地だったのも理由なので、国の金である程度の道筋が作れれば万々歳ですから。
埋め立てに反対したのも、自然破壊だからではなく観光資源だからでしょう。沖縄の西側は発展させすぎた。東側は自然を利用した観光地を、と言うのは普通の考えです。
二・三年前ぐらいなら、それで大丈夫だった。右翼が中国は危険だと訴えても、そんなこと無いよと沖縄世論で押し流して海兵隊撤退を待つことが出来たのですから。

ところがどっこい……誰が見ても中国が危険だと分かるぐらい暴走してしまった……現実です……これが現実!(笑)


今となっちゃ、米軍の撤退は非常に困る。沖縄を守れない=自身を守れないのですから。もし仮に海兵隊が少なくなった時に「有事」となったら、批判の声は一斉に知事に集まります。
保身を考えるのなら、海兵隊撤退を進めるのは非常にまずい。
そうなると、今になっての黒毛島視察も意図が見えるような気もします。
つまり、様々な案を改めて提示することで、海兵隊の移設を更に先延ばしにする時間稼ぎです。……穿ちすぎですかね?

政府は尖閣の防衛力強化のため、新型地対鑑ミサイルの開発に乗り出しました。

政府もまさか米海兵隊が尖閣を守ってくれるというファンタジーを信じていたわけでもないでしょうが、もう少し米軍がアクションをおこしてくれるだろうと考えていたのでしょうか。
在沖米軍がいても、おかまいなしに来る中国、海兵隊は時期が来ればさっさと移転していくでしょう。
自衛隊の防衛力強化は必須ですね。
しかし、竹島のように尖閣がとられても、結局なにも出来ない可能性もあるんでしょうか。

領土を守るため、改憲は難しくても、特別法など制定して、対処できないかと思います。

確かに潮目は変わりましたが、欧州もオーストラリアも、米国がどれ位アジアから引くのか中国に突っ張って軍費を割くのかをじっと観ているのだと思っています。
彼等は中国がアジア諸国を虐めている分には門外漢というかむしろそれで内政安定するならいいのです。でも米国とヤるんなら話は別だよ。←いまここ
米軍がアジアから引いたら彼等はハーグ裁定も人道もひっくり返して習体制サポートに回る可能性は、あります。ほんの数年間そうやって揺らぐ間に紛争が起きる。
今の反中めいている間にががっと備えを増やしたいものです。次に欧州が手のひらを返した後では間に合わない上国際非難ごうごうに日本人は耐えきれなさそう。

記事のとおり既存の米軍基地に増設される滑走路を「新基地」と称して反対運動している県内外左翼と韓国人、躍動される県民の方々のやっていることは中国の利になっても県民にとって利にならないので理解できません。

彼らは辺野古と高江を行き来しています。
私は毎週、大宜味村、東村、国頭村の北部3村に通っています。当然ながら辺野古や高江へもこちらのコメンテーターの中では頻繁に通行していると思います。

ウークイの今日も辺野古のシュワブ前を違法占拠し、路上駐車もしている無法地帯の前を通行しました。去年と比べれば占拠地帯は取締まりにより縮小しました。ウークイとあって人物の姿はほとんど見られませんでした。人が寝泊まりする場所はブルーシートで隠されてるので見えませんが、常に設置された監視カメラが回っています。

こちらの場所では毎朝行われる演説のため、通勤時の交通渋滞を招いていて住民たちに迷惑をかけています。基地に入る通勤者にも怒声をかけるためシュワブ内のレストランでは職員が定着せずに年中求人が出されています。

先週の山の日には県道70号線を安田に向かうため走行していると、ヘリパット建設N1地区付近の山の中でひどい交通渋滞に。およそ200メートル間を警備のため炎天下のなか警視庁機動隊が10メートル間隔に立っていました。

先が見えてくると沖縄県庁から出発した「高江へ行こう!」ツアーバスとその関連車両(レンタカー)、そしてマスコミ車両が狭い県道に路上駐車して片側通行状態になっていました。その車両の前には座り込む活動家が多数。

時々、機動隊が身体に触れることができない比較的若い女性(40~50代くらい)が座り込みの場から走り回ってその度に機動隊5名くらいが保護のため付きっきりになります。(警備の分散目的と思われる)このような発想は抗議活動のプロとしか思えません。

あと少しで目的地の安田に着くのに一向に進まないし後続車がどんどんUターンして行くため窓を開けて機動隊に「安田に行きたいのだけど、どれくらい待ちますか?」聞いてみると、「予想がつきません。」と。
「毎日こんな感じですか?」と聞くと「は・・はい。」と。「大変ですね、ご苦労様です。」と声をかけました。その時の何とも言えないすまなそうな表情をした警視庁機動隊の若い隊員の汗をかいた顔が忘れられません。

私たちも暑さのため諦めてUターンし、およそ30キロメートル迂回して安田に着きました。地元新聞など読まないのであとで知ったのですがその日はこれが行われていました→http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/56739

ディープな状況を頻繁に目にしている私が一番協調したいところは、普段皆さんが目にしているメディアの「安倍政権による県民弾圧」などの報道についてハッキリ言います。

その画像や動画は、映画やドラマの撮影のように報道カメラがセッティングされて初めて撮影用の絵が繰り広げます。撮影の無いときはそれは大人しいものです。

彼らは必ず機動隊が身体に触れなければならない状況を作り、ここぞという時に苦痛の表情を浮かべ写真に撮られます。
国連に民族衣装と称して琉装で行った糸数慶子参議院議員(沖縄社会大衆党)も上手にこれをやっていましたね。
明らかに先導者のいる統制の取れた集団市民行動、これが気持ち悪くなくて何なのでしょうか。

管理人さん、いつも自由にコメント入れさせてもらってありがとうございます。

ふゆみさんの見立てに深く同感します。

米国にはトランプのような「アメリカ第一主義」だけでなく、「尖閣防衛」について民主党内には「米本土から遠く離れた中国近海で、アメリカのプレゼンスを維持する事が本当に必要なのか?」と考えている勢力も非常に大きい。
彼らは、中共が欲しているのが「尖閣諸島」という小島ではなく、東シナ海全体というエリアなのだという事、東シナ海を失う事が米国にとってどれだけ不利益になるかという事、中共が東南シナ海を盗った後の最終目標が何であるかをキチンと理解していないのではないか。

尖閣防衛に米国が動かなかった場合、安倍政権は瓦解し日米同盟は形骸化して、終了同然になるでしょう。
次の政権では、親中派政権にならざるを得ない。
加えてASEAN諸国の動揺は避けられず、各国は大幅に中共寄りに傾くか軍事強化策を取るでしょう。
その時、欧州諸国は当然のように再び潮目がひっくり返り、「アジアに限り」という条件付きで、中共独自の「秩序」の受け入れを促す論調になるでしょう。

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