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中国長距離爆撃機編隊、宮古海峡を通過

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宮古海峡を中国軍機の編隊が通過して、西太平洋で「訓練」をしたそうです。
統合幕僚監部プレスリリース 

●統合幕僚監部プレスリリース
平成28年9月25日
中国機の東シナ海における飛行について
件名について、下記のとおりお知らせします。

1 期日
平成28年9月25日(日)
2 国籍等
中国H-6爆撃機4機
中国TU-154情報収集機1機
中国Y-8情報収集機1機
中国戦闘機(推定) 2機

中国側も発表していますが、機数が大きく違うのはどうしたことでしょうか。

「中国空軍の申進科(しん・しんか)報道官は25日、H6K爆撃機、戦闘機スホイ30、空中給油機など四十数機が同日、宮古海峡の上空を通過して西太平洋に向かい、遠洋での実戦能力をテストする訓練を行ったと発表した。爆撃機と戦闘機は東シナ海に中国が設定した防空識別圏内で警戒パトロールも実施したとしている。」(毎日9月26日)

この長距離爆撃機4機+情報収集機2機+戦闘機2機という編隊は、9月中盤に中国空軍が行ったバシー海峡を抜け第一列島線の外に出る演習と同じ組み合わせです。

4機編隊は軍用機の基本ユニットですので、今回の訓練がただの示威ではなく、より実戦的なものだったことを現しています。

Photo
上の写真は9月25日の宮古海峡通過時に、空自が撮影したものです。

戦闘機(Su-30MKK)も護衛機として随伴していますが、今回の目玉はこちらです。

H6K(轟炸六型)爆撃機といって、旧ソ連のTu-16バジャー爆撃機です。

原型は半世紀も前のものですから、中国軍はこれをミサイルのプラットホームに使っています。

非常に長い航続距離が自慢で、1987年12月9日にはなんとソ連が嘉手納空軍基地の真上を通過させました。

この時に、紳士的なことで有名な空自が初めて警告射撃を実施して世間を騒がせました。

航法ミスだったとソ連は発表し、パイロットは降格処分してけじめをつけています。

中国だったらシカとするでしょうが、このあたりはさすがに米軍相手に冷戦馴れしたソ連です。

まぁ逆の立場だったら、ソ連は文句無しに撃墜していたでしょうがね。

それはさておき、今回注目されているのは、主翼にぶら下げた巡航ミサイルCJ-20(長剣20)、あるいはCJ10K巡航ミサイルです。

CJ-20は米国の巡航ミサイルトマホークをパクったもので、中国版GPSと地形照合誘導で超低空飛行で地形を這うように侵攻します。

レーダー断面積が小さいので、レーダーで発見することが困難です。

通常弾頭もありますが、核弾頭も搭載可能です。

今回はおそらくは実物と同じ重量の訓練弾でしょうが、実にやっかいなものをブラ下げてきました。

これは射程1000~1500キロと言われています。このH6Kを6発搭載可能です。

目一杯積むと後続距離は短くなりますが、沖縄本島からグアムまで2200㎞ですから、中国軍機がグアムを射程に入れるにはさらに間合いを詰める必要があります。

ですから、グアムまでの最短距離である宮古海峡を通過し、太平洋に出るルートを選んだのです。

もちろんグアムには、西太平洋における米国最大の空海軍基地があります。

グアムなんて新婚さんが行く観光地じゃん、と思われる方も日本には多いでしょうが、真の顔は違います。

Pn2012122201001359___ci0003グアム アンダーセン空軍基地

グアムは米国の太平洋・アジア戦略の要衝の島です。

海軍はアプラ港海軍基地には4隻の原潜(SSN)、潜水艦救難艦1隻が配備され、アンダーセン空軍基地には、今回コリアにローテション配備されたB-1、B-2、B-52爆撃機やF-16も配備されています。

2013年には、北朝鮮の弾道ミサイル対応でTHAAD部隊が配備されました。とうぜんそれを支える巨大な燃料・弾薬貯蔵施設も付属しています。

こうしたグアムの価値を、中国もよく分かっています

中国が米軍のグアム基地を叩くには方法はふた通りあります。

ひとつは海中深く潜んだ戦略原潜から、弾道ミサイルを発射することです。

これについては何度か書いてきましたが、中国海軍の悲願は宮古海峡を通過して沖縄トラフに戦略原潜を潜ませることです。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-6e7e.html

Photo

またもうひとつは、長距離爆撃機から巡航ミサイルを撃つことです。

これも宮古海峡を通過していかざるをえません。

中国が日本を攻撃目標とした場合、そこまで間合いを詰める必要はありませんから、中国防空識別圏内から巡航ミサイルを発射するでしょう。

これでも充分に沖縄と九州には到達します。

これを十数機から発射された場合、その数は百発以上に達し、これを防ぎきる能力は自衛隊にはありません。

いずれにしても、宮古海峡の空と海は日本でもっともキナ臭いポイントになろうとしています。

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沖縄問題」カテゴリの記事

コメント

こんな時でも
「石垣島への海自配備で議会紛糾!自民会派の強硬裁決に批判」
とかやってるのが沖タイですね。

むしろ、先日の高江の記事を書いた記者と編集長さんの身が心配です!

投稿: 山形 | 2016年9月27日 (火) 06時35分

記事とはかなり外れますが、

鳩山ポッポの「第173回国会における鳩山内閣総理大臣所信表明演」録画みていました。民主のみなさんすごい拍手と総立ちです。当時は気持ち悪い!なんてだーれも言いませんでしたね^^。

投稿: やもり | 2016年9月27日 (火) 08時26分

 中国は大きな目標に向けて頑張っていると言えます。日本も負けてはなりません。軍事力で対等にあるいはそれ以上を望むのは難しいでしょうが、それでも努力精進はすべきです。

 先島諸島にミサイルを多数配備するのも必要でしょう。新型のミサイルを開発するという計画もあるようですが、どんどん進めてもらいたいですね。防衛力の増強は必須です。

 あと、軍事力以外に、経済を何とかしたいものです。アベノミクスの一番のガンは消費税の8%への増税だったと思います。政策の失敗でしょう。安倍自民党はこれを公に失敗だったと言いません。自民党の経済論は間違っていたと素直に反省することが望まれます。そこから出発すべきでしょう。私は、安倍さんを支持しておりません。

 日本は先進国のなかでも初めての経験、すなわち長期デフレから脱却ができるかという問題を背負っているということです。これについては様々の意見がありますが、経済学者たちの間でも意見は分かれていますね。

 わたしは、三橋氏の経済論がこれからの活路を示してくれると思っているのです。彼の理論は単純ではありますが、十分に注目すべきだと思っております。

 日本の経済が再生すれば、軍事力の増強も可能ですし、経済力の強さそのものが国家の安全保障にもつながるでしょう。経済における縮み志向、防衛力における縮み志向、歴史における縮み志向などを打破しなければ、日本は発展しないと思っております。

投稿: ueyonabaru | 2016年9月27日 (火) 14時24分

ueyonabaruさんへ
増税は民主党の野田政権の法案。
自公は反発しましたが、景気条項の追加を自公が提示し成立。
安倍氏は増税のタイミングを決めたにに過ぎず、自民党の法案ではありません。

安倍氏が増税を延期した時に、在日マスコミがおかしな取り上げ方をしていたので、安倍氏の責任と勘違いしたのかも知れませんね。

投稿: さいにゃー | 2016年9月28日 (水) 23時50分

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