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2016年10月10日 (月)

日本外交の瑞兆と凶兆

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日本人が豊洲祭りに興じているとき、アジアではトンデモな事態が起きています。 

ひとつは瑞兆、ひとつは凶兆です。

瑞兆はロシアとの交渉が、たいへんに面白いことになっています。 

ロシアとの関係を狭く北方領土で切り取るのではなく、対中関係で捉えるととたいへんに面白いことになりますので、これは別稿に譲ります。 

凶兆は北朝鮮の核実験だろうって?

もちろん北の核ミサイルは日本が標的ですから大きな凶兆には違いありませんが、日本が核保有国に対してできることは限られています。 

北朝鮮が核兵器を保有すると決意した以上、残念ですが、それを抑制する手段を日本は持ちません。 

経済制裁措置があるだろうって?あんなものはまったく効いていません。 

敵地攻撃能力を検討すべきだろうって?残念ですが、そもそも自衛隊には、その能力が付与されていません。 

国連制裁もまったく尻抜けです。

ロシアと友好関係が作れれば、多少変化する可能性があるかもしれませんが、その頃には北朝鮮は完全な核保有国に仕上がってしまっているでしょう。 

日本にできるのは、6カ国協議の再開を呼びかける程度です。 

しかしこれも、中国が北朝鮮をコントロールできるという共同の幻想の上に成立している虚構であることは、さすがの韓国ですら気がついたほどです。 

本気でやるなら、スパイ防止法を制定し、朝鮮総連とその関連団体の資産を対テロ措置として凍結した上で、パチンコも賭博行為として非合法化すれば、それなりに有効な北へのパンチになるでしょう。

しかしこれも、現状で日本政府に即実行可能だとは思えません。 

つまり、北朝鮮の核保有に対して幻想なくいえば、日本にできることはほぼありません。

あえていえば、核武装論議を活発化させて、その議論自体を抑止として使うことくらいでしょうか。 

さて、もうひとつの凶兆です。 

国際司法裁判所の南シナ海裁定が出た後に、中国政府がこんなことを言っています。 

「暗雲が消え太陽が昇ってきた」 

「暗雲」はわかりますよね。当然、国際司法裁判所裁定のことです。では、「太陽」ってなんなんてのでしょう? 

この発言は実は、駐フィリピン中国大使のものです。中国の瑞兆は、日本の凶兆です。

お分かりになりましたね。ドゥテルテの登場です。

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ドゥテルテは、米国との関係を断ち、中国にすり寄り、「米軍との演習はこれが最後だ」「在任中に米国との関係を絶つ」とまで言い切っています。

ドゥテルテは、9月12日に南部ミンダナオ島でイスラム過激派の掃討作戦を行ってきた米軍に対し、「出ていけ」と述べ、翌13日には、「敵対的な行動に関与したくない」と、今年4月に米国と合意していた南シナ海における米比共同の哨戒活動を中止する方針を示しました。

さらに、麻薬密売人や反政府勢力と戦うため、米国に代えて、中国から軍事装備を買うように命じました。

詳細は明日に回しますが、もしドゥテルテがこのまま突っ走れば、中国はもはや南シナ海の人工島作りに精出す必要すらなくなります。

スカボロー礁などはおおっぴらに中国の軍事基地となるでしょうし、最悪の場合、中比安保条約でも結ばれてしまうと、堂々とスービック軍港と、クラーク空軍基地に五星紅旗が翻ることになります。

ドゥテルテは中小企業を一代で作った社長のような体質ですから、他人の言うキレイゴトには反吐が出るタイプです。

キレイゴトしか言わない学級委員長タイプのオバマと、相性がいいわけはありません。

このオバマが、まんまとドゥテルテの口撃に本気で対応してしまって、米比関係は最悪になりました。

オバマの外交的失敗です。

このまま推移すると、国際司法裁判所がなんといおうと、南シナ海の中国内海化の完了が見えて来ることになります。

もはや訪日において、安倍氏の手腕に期待するしかなくなってきました。

というわけで、こちらの凶兆に対しては、日本は打つ手があります。

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コメント

ここまでのところドゥテルテ大統領は単なる狂犬どころか冷静で、ある意味リアリスト。むしろ「老獪」とさえ言えるんじゃないですかね。

どだい国際仲裁裁判所の判定を振りかざしながら米国に協調して効果のない圧力を中共にかけ続けても、スカボロー礁が直ちに返ってくるわけじゃなし。
ましてアジア最弱と言われる比軍が正義を振りかざして戦端を切ったからと言って、米軍が自動参戦してくれるワケでもない。
さんざん人民解放軍にやられた末に嫌々米軍が助けに来て休戦に持ち込めたとしても、以後はアメリカの言うがままの政治しか出来なくなる。

それなら国際仲裁裁判所の判定で弱った中共に対して、判定を交渉カードにしながら巧みに中共からもらえるものをもらった方が利口だ、という判断。

国際社会の一員である事の価値を顧みないドゥテルテにとって、対中最前線に立つのは愚かな選択枝でしかありえず、穏便かつ平穏にスカボロー礁問題を(少なくも表面的には)解決する方法は他にもちゃんとある。
それがブログ主様が言われる、米軍を追い出した末にある「中比同盟への道」でしょう。
戦争も出来なくなったくせに、以前同様えらそうにリベラル風をふかせ、口うるさいだけの米国には付き従ってみても何の価値も見出せない。

しかし比国民が、中共に寄る事の屈辱に耐えられるのか。
一時的に耐えられたとしても、その先は自由と民主主義を維持出来ない「地獄」が確実に待っている。

比の防衛相は、今後の米軍との作戦協力に関するドゥテルテ発言を必死に取り消してまわっています。
ドゥテルテは、「今後、米国との交渉に関しては日本を通じて行なう」と言っている。
あきらかに中共重視の姿勢をダシとして使い、日米からより多くのものを取り、有利な約束をさせる算段でしょう。

日本にどのような「打つ手」があるか、明日のお楽しみですね。

ドゥテルテ大統領のやり方は、どこか韓国の朴槿恵大統領に似ていますね。
自分への支持のため、あるいは反日、反米の材料に中国に寄り添うが、結果的に中国に利用され得るものは何も無い。
中国への敵対心から、米軍の再駐留を認めたフィリピンなのに、そのアメリカにケンカを売る。穿った考え方をすればレームダックと化したオバマ大統領より次期アメリカ大統領へのメッセージかも知れません。
南シナ海は日米にとっても大事ところです。簡単にこの問題から日米は手を引けません。だからこそ日本を仲介役に選んだのでしょう。韓国に関しては対話を拒否しても日本にはあまり影響はないが、南シナ海を失うことは損失が大きい。一方ドゥテルテ大統領も南シナ海を失うことは、自らの政治生命を失う。
山路様の仰るように、この駆け引きどうなるか全く私などには分かりませんが、フィリピン自体自力では国防も経済もままならない国です。今のままではいずれ行き詰まります。次期アメリカ大統領がどう出るか。日本も厄介な問題を抱えました。

過去記事にコメントすみません。

いつも楽しく読ませて頂いております

要望なんですが、今度、北朝鮮とパチンコ店の関係について、書いていただきたいです

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