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2016年12月

「暗黒面」の時代の始まり

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今年も今日が最後の更新となります。 

ことしも拙い記事におつきあいいただきまして、感謝の言葉もありません。 

明日新年のご挨拶をして、三賀日は正月休みとさせていただきます。更新開始は1月4日(水)からです。 

さて昨日のコメントを読みながら、「オバマの時代」は終わったんだなと感じました。

真珠湾演説が美しければ美しいほど、彼の言葉は自国民には届かないようです。

なぜなら、彼の演説は非常によくできたポリテカリー・コレクトによって形成されていて、その集大成という意味で白眉だったからです。

ですから、皮肉な事に太平洋を超えたかつての旧敵国国民には、私のように静かな拍手を送った人も多かったようです。

その意味で、このオバマ演説は彼の広島訪問と対となって、むしろわが国民に向けられたもののようです。

「演説で世界平和になるのか」というコメントがありましたが、あるわけがありません。

の両首脳の演説は、日米同盟の堅牢な現実があっての上でのものだからです。

オバマは大統領としては、優柔不断で指導者にふさわしくない人物でした。

昨日もサイバー攻撃を理由にして、ロシアに制裁を課すという最後ッペをかましてしまいました。

権引き継ぎ期には、次期大統領の外交の妨げをしないのが鉄則なのに、一体何を考えているのでしょうか。

やるならさっさとやればよかったのに。

一時が万事で、彼の時代は紛争の拡大と、一層の複雑化・過激化を招いた時代でもありました。

だとしても、今回の真珠湾和解は属人的なものではなく、あくまでも日本国とアメリカ合衆国との国と国の和解宣言であることには変わりありませんから、その価値が落ちることはないのです。

「オバマの世界」とは、整然と組み立てられたリベラル理念と制度の世界です。

それは美しい言葉が信じられている世界、理念が現実より重い世界、いわばキレイゴトの世界でした。

別の言い方をすれば、ポリティカリー・コレクトが支配する世界とは、それを社会規範にするだけで、現実のグチャグチャな矛盾までもが解決できていると考えるような、空理空論が通用する時だったのです。

このポリティカリー・コレクトの思想は世界を覆い、わが国では「9条ワールド」としてなおも日本社会を支配し続けています。

ちなみに私は、このポリティカリー・コレクトが最も強く地域社会を支配し、いまや統制の域にまで達しているのは他ならぬ沖縄県だと思っています。

それはさておき、実はそれは臭いものに蓋をするだけで、内容物は一層腐敗を深めるだけなのですが。

ではなぜ、この「オバマの時代」、あるいは「偽善の時代」が終わったのでしょうか。

それはこの「臭いものに蓋」をされた世界に住む人々が、この閉塞感の中で生きられなくなってきたらです。

そのなんともたまらないやるせなさ、行き場のない怒り、荒んでいく生活、子供の将来が見通せない焦げつくような不満・・・、それがトランブを生み出しました。

私が敬愛する宮家邦彦氏は、これを「ダークサイドの登場」と評していました。

ダークサイドとは、スターウォーズのあの「暗黒面」のことです。

空理空論の時代は終わり、やがて混乱と迷走の「暗黒面」の時代が始まります。

とまれ、いい意味でも悪い意味でも世界規模で偽善の時代は終わったのです。

ただしわが国を除いて。

こう書いたからと言って、私はトランプがダースベイダーだとも思っていませんし、そんな白黒わけができてしまうほどシンプルなキャラではなさそうです。

彼の組閣は親中派と反中派が混在し、さらにビジネスマンと軍人が同居しています。一体なにをめざしたいのかさっぱりわかりません。

それがわが国にとっていかなる意味を持つのか、どのようにしたらわが国が生き延びられるのかを冷静に見ていかねばなりません。

このような時期に重要なことは、空理空論を排し、<常識>を失わないことではないでしょうか。

よいお年をお迎え下さい。

 

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安部・オバマ真珠湾演説全文

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かつて私はこう書きました。

政治家の演説とは、人が人に語りかける始源的な力によって、政治的意図を伝えることです。」

今回の真珠湾演説もまた、外交とは「語りかける力」だということをわからせてくれました。

演説とは言葉の修辞を使った政治的行為です。

今回の真珠湾訪問は、政治的には、いうまでもなく日米同盟がいかに堅牢であるかを世界に、特に中露に知らしめるためにおこなったものです。

それを示す必要は、今の東アジア情勢で絶対に必要でした。

そしてこの日米同盟が「和解の精神」から発しているとすることで、未だ「謝罪」を要求することを外交カードに使う中国に釘を刺したのです。

しかし、優れた演説はそのような戦略的意図を覆い隠して、聞く者の心に直接訴えかけ深い感動を呼び覚まします。

安部・オバマ両首脳による真珠湾演説全文を、分析なしで掲載いたします。 

安部首相の演説は、議会演説を下敷きにして、さらに文学性とでも言える芳香を持つに至っています。 

官僚の書いた無味乾燥な作文を棒読みするか、”トラスト・ミー”のような幼児語しかしゃべれない日本の政治家の中で、彼の存在は特異です。

議会演説とロジックと修辞の構造は一緒ですので、その折の分析がそのまま使用できます。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-b930.html

一方オバマ氏の演説もまた詩的であり、彼の任期中行われた演説でも白眉ではないでしょうか。 

私は外国首脳の演説で、涙ぐんでしまった経験は初めてです。 

この圧倒的な「語りかける力」の前に、どこぞの国が「謝罪が入っていない」と叫ぶのは、卑小を通り越して滑稽ですらあります。

細かい分析は後回しにして、まずは太平洋を挟んだ演説の名手たちの声に耳を傾けて下さい。 

このふたりの演説の精神は、このオバマ演説の次の一句に象徴されるでしょう。 

「(戦艦ミズーリのウィリアム・キャラハン艦長は)慰霊のらっぱを吹いて、記念碑に毎月2本のバラを手向けるように頼んだ。1本は米国の犠牲者、もう1本は日本の犠牲者のために。」

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■安部首相真珠湾演説 「和解の力」演説全文

 オバマ大統領、ハリス(米太平洋軍)司令官、ご列席の皆さま、そして、全ての、米国民の皆さま。パールハーバー、真珠湾に、今私は、日本国総理大臣として立っています。
 耳を澄ますと、寄せては返す、波の音が聞こえてきます。降り注ぐ陽の、柔らかな光に照らされた、青い、静かな入り江。私の後ろ、海の上の、白い、アリゾナ・メモリアル。あの、慰霊の場を、オバマ大統領と共に訪れました。

 そこは、私に、沈黙を促す場所でした。亡くなった、軍人たちの名が、記されています。祖国を守る崇高な任務のため、カリフォルニア、ミシガン、ニューヨーク、テキサス、さまざまな地から来て、乗り組んでいた兵士たちが、あの日、爆撃が戦艦アリゾナを二つに切り裂いた時、紅蓮の炎の中で、死んでいった。

 75年がたった今も、海底に横たわるアリゾナには、数知れぬ兵士たちが眠っています。耳を澄まして心を研ぎ澄ますと、風と、波の音とともに、兵士たちの声が聞こえてきます。
 あの日、日曜の朝の、明るくくつろいだ、弾む会話の声。自分の未来を、そして夢を語り合う、若い兵士たちの声。最後の瞬間、愛する人の名を叫ぶ声。生まれてくる子の、幸せを祈る声。

 一人、ひとりの兵士に、その身を案じる母がいて、父がいた。愛する妻や、恋人がいた。成長を楽しみにしている、子どもたちがいたでしょう。それら、全ての思いが断たれてしまった。その厳粛な事実をかみしめる時、私は、言葉を失います。
 そのみ霊よ、安らかなれ-。思いを込め、私は日本国民を代表して、兵士たちが眠る海に、花を投じました。

 オバマ大統領、米国民の皆さん、世界の、さまざまな国の皆さま。私は日本国総理大臣として、この地で命を落とした人々のみ霊に、ここから始まった戦いが奪った、全ての勇者たちの命に、戦争の犠牲となった、数知れぬ、無辜(むこ)の民の魂に、永劫(えいごう)の、哀悼の誠をささげます。

 戦争の惨禍は、二度と、繰り返してはならない。私たちは、そう誓いました。そして戦後、自由で民主的な国を造り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら、不戦の誓いを貫いてまいりました。戦後70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たち日本人は、静かな誇りを感じながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります。

 この場で、戦艦アリゾナに眠る兵士たちに、米国民の皆さまに、世界の人々に、固い、その決意を、日本国総理大臣として、表明いたします。

 昨日、私は、カネオヘの海兵隊基地に、一人の日本帝国海軍士官の碑(いしぶみ)を訪れました。その人物とは、真珠湾攻撃中に被弾し、母艦に帰るのを諦め、引き返し、戦死した、戦闘機パイロット、飯田房太中佐です。

 彼の墜落地点に碑を建てたのは、日本人ではありません。攻撃を受けた側にいた、米軍の人々です。死者の、勇気をたたえ、石碑を建ててくれた。碑には、祖国のため命をささげた軍人への敬意を込め、「日本帝国海軍大尉(だいい)」と当時の階級を刻んであります。
 The brave respect the brave.
 「勇者は、勇者を敬う」。

 アンブローズ・ビアスの、詩は言います。戦い合った敵であっても、敬意を表する。憎しみ合った敵であっても、理解しようとする。そこにあるのは、米国民の、寛容の心です。

 戦争が終わり、日本が、見渡す限りの焼け野原、貧しさのどん底の中で苦しんでいた時、食べるもの、着るものを惜しみなく送ってくれたのは、米国であり、米国民でありました。皆さんが送ってくれたセーターで、ミルクで、日本人は、未来へと、命をつなぐことができました。
 そして米国は、日本が、戦後再び、国際社会へと復帰する道を開いてくれた。米国のリーダーシップの下、自由世界の一員として、私たちは、平和と繁栄を享受することができました。

敵として熾烈(しれつ)に戦った、私たち日本人に差し伸べられた、こうした皆さんの善意と支援の手、その大いなる寛容の心は、祖父たち、母たちの胸に深く刻まれています。私たちも、覚えています。子や、孫たちも語り継ぎ、決して忘れることはないでしょう。

 オバマ大統領と共に訪れた、ワシントンのリンカーン・メモリアル。その壁に刻まれた言葉が、私の心に去来します。
 「誰に対しても、悪意を抱かず、慈悲の心で向き合う」。
 「永続する平和を、われわれ全ての間に打ち立て、大切に守る任務を、やり遂げる」。
 エイブラハム・リンカーン大統領の、言葉です。私は日本国民を代表し、米国が、世界が、日本に示してくれた寛容に、改めて、ここに、心からの感謝を申し上げます。

 あの「パールハーバー」から75年。歴史に残る激しい戦争を戦った日本と米国は、歴史にまれな、深く、強く結ばれた同盟国となりました。それは、今までにも増して、世界を覆う幾多の困難に、共に立ち向かう同盟です。あすを開く、「希望の同盟」です。
 私たちを結び付けたものは、寛容の心がもたらした、the power of reconciliation、「和解の力」です。

 私が、ここパールハーバーで、オバマ大統領と共に、世界の人々に対して訴えたいもの。それは、この、和解の力です。戦争の惨禍は、いまだに世界から消えない。憎悪が憎悪を招く連鎖は、なくなろうとしない。

 寛容の心、和解の力を、世界は今、今こそ、必要としています。憎悪を消し去り、共通の価値の下、友情と、信頼を育てた日米は、今、今こそ、寛容の大切さと、和解の力を、世界に向かって訴え続けていく、任務を帯びています。日本と米国の同盟は、だからこそ、「希望の同盟」なのです。

 私たちを見守ってくれている入り江は、どこまでも静かです。パールハーバー。真珠の輝きに満ちた、この美しい入り江こそ、寛容と、そして和解の象徴である。

 私たち日本人の子どもたち、そしてオバマ大統領、皆さん米国人の子どもたちが、またその子どもたち、孫たちが、そして世界中の人々が、パールハーバーを和解の象徴として記憶し続けてくれることを私は願います。

そのための努力を、私たちはこれからも、惜しみなく続けていく。オバマ大統領とともに、ここに、固く、誓います。ありがとうございました。

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■オバマ大統領 真珠湾スピーチ全文
英文:共同 / 和訳:日本経済新聞社

Prime Minister Abe, on behalf of the American people, thank you for your gracious words. Thank you for your presence here today -- an historic gesture that speaks to the power of reconciliation and the alliance between the American and Japanese peoples; a reminder that even the deepest wounds of war can give way to friendship and lasting peace.

安倍首相、米国民を代表して大変すばらしい言葉に感謝する。今日、この地への訪問は、日米の人々の和解と結束の力を示す歴史的な行動であり、戦争の最も深い傷でさえ、友情と恒久平和に変えることができると気付かせてくれる。

Distinguished guests, members of our armed forces -- and most of all, survivors of Pearl Harbor and their loved ones -- aloha. To Americans -- especially to those of us who call Hawaii home -- this harbor is a sacred place. As we lay a wreath or toss flowers into waters that still weep, we think of the more than 2,400 American patriots -- fathers and husbands, wives and daughters -- manning Heaven’srails for all eternity.

出席者、軍人、真珠湾の戦いの生存者、家族の皆さん、アロハ。米国の人々、特にハワイをふるさとと呼ぶわれわれにとって、この湾は聖なる場所だ。われわれがここに花をささげ、今も涙を流す海に花束を投げ入れる時、天国へ行った2400人を超える米国の愛国者たち、父であり夫であり、妻や娘であった人たちに思いをはせる。

We salute the defenders of Oahu who pull themselves a little straighter every December 7th, and we reflect on the heroism that shone here 75 years ago.

われわれは毎年12月7日に背筋を伸ばし、オアフを守ろうとした人々に敬意を表する。そして75年前にここで示された勇敢さに思いをはせる。

As dawn broke that December day, paradise never seemed so sweet. The water was warm and impossibly blue. Sailors ate in the mess hall, or readied themselves for church, dressed in crisp white shorts and t-shirts. In the harbor, ships at anchor floated in neat rows: the California, the Maryland and the Oklahoma, the Tennessee, the West Virginia and the Nevada. On the deck of the Arizona, the Navy band was tuning up.

あの12月の夜明け、楽園でさえこの地ほどは心地よくなかった。水は温かく、あり得ないほど青かった。水兵たちは食堂で食事をしたり、しわのない白い半ズボンとTシャツを身に着けて教会に行く準備をしたりしていた。湾には軍艦カリフォルニア、メリーランド、オクラホマ、テネシー、ウェストバージニア、ネバダがきれいな列をつくり停泊していた。アリゾナの甲板では、音楽隊がまさに演奏を始めようとしていた。

That morning, the ranks on men’s shoulders defined them less than the courage in their hearts. Across the island, Americans defended themselves however they could -- firing training shells, working old bolt-action rifles. An African-American mess steward, who would typically be confined to cleaning duties, carried his commander to safety, and then fired an anti-aircraft gun until he ran out of ammo.

あの朝、肩につけた階級章が見劣りするほどに彼らは勇敢だった。島中で米国人は訓練用の砲弾や旧式のライフルを使用して可能な限り戦った。アフリカ系米国人の給仕はいつもなら掃除をしていたが、この日は上官を救い、弾が尽きるまで対空砲を撃ち続けた。

We honor Americans like Jim Downing -- a gunner’s mate first class on the West Virginia. Before he raced to the harbor, his new bride pressed into his hand a verse of Scripture: “The eternal God is thy refuge, and underneath are the everlasting arms.” As Jim fought to save his ship, he simultaneously gathered the names of the fallen so that he could give closure to their families. He said, “It was just something you do.”

われわれは軍艦ウェストバージニアの1等砲撃手、ジム・ダウニングのような米国人に敬意を表する。彼は真珠湾に駆け付ける前、新妻から聖書の一文を託された。「永遠なる神は汝のよりどころ。その永遠なる腕に抱かれて」ジムは船を守るため戦うと同時に、倒れていった仲間たちの名前を記録していた。彼らの家族に最期を伝えるためだ。彼は言う。「やるべきことをやっただけだ」と。

We remember Americans like Harry Pang -- a fireman from Honolulu who, in the face of withering fire, worked to douse burning planes until he gave his last full measure of devotion -- one of the only civilian firefighters ever to receive the Purple Heart.

われわれは、ホノルルの消防士ハリー・パンのような米国人を記憶にとどめている。激しい炎が眼前に立ち上る中、飛行機の火を消すために彼は身をささげた。名誉負傷章を受けた数少ない民間消防士の一人だ。

We salute Americans like Chief Petty Officer John Finn, who manned a .50-caliber machine gun for more than two hours and was wounded more than 20 times, earning him our nation’s highest military decoration, the Medal of Honor.

50口径のマシンガンを2時間以上も操作し、20にもわたる傷を負い、軍人に授けられる米最高の勲章である名誉勲章を受けたジョン・フィン曹長のような米国人を、われわれはたたえる。

And it is here that we reflect on how war tests our most enduring values -- how, even as Japanese Americans were deprived of their own liberty during the war, one of the most decorated military units in the history of the United States was the 442nd Infantry Regiment and its 100th Infantry Battalion -- the Japanese-American Nisei.

この地でわれわれは、いかに自分たちの永続的な価値が戦争によって試されたか、日系米国人たちが戦時中、いかに自由を奪われたかを思い返す。米国史上で最も多くの勲章を授かった部隊は、日系米国人2世で構成された第442連隊戦闘団であり、第100歩兵大隊だった。

In that 442nd served my friend and proud Hawaiian, Daniel Inouye -- a man who was a senator from Hawaii for most of my life and with whom I would find myself proud to serve in the Senate chamber; a man who was not only a recipient of the Medal of Honor and the Presidential Medal of Freedom, but was one of the most distinguished statesmen of his generation as well.

その第442連隊戦闘団には、私の友人であり誇り高きハワイ人であるダニエル・イノウエ(故人)も所属していた。彼は私の生涯の大半を通じハワイ州選出の上院議員を務め、上院で彼と共に働くのは私の誇りだった。彼は名誉勲章や大統領自由勲章の受章者であるだけでなく、彼の世代における最も傑出した政治家の一人だった。

Here at Pearl Harbor, America’s first battle of the Second World War roused a nation. Here, in so many ways, America came of age. A generation of Americans -- including my grandparents -- the Greatest Generation -- they did not seek war, but they refused to shrink from it. And they all did their part on fronts and in factories. And while, 75 years later, the proud ranks of Pearl Harbor survivors have thinned with time, the bravery we recall here is forever etched in our national heart.

ここ真珠湾で、初めて第2次大戦を戦った米国は奮起した。この地で、米国は成熟した。私の祖父母を含む「最も偉大な世代」は、戦争を求めていたのではない。しかし彼らは戦争から尻込みするのを拒んだ。そして彼らは前線や工場で自分の役割を果たした。75年を経て、真珠湾の生存者は時とともに数が減ってきたが、この地で思い出す勇敢さはわれわれ国民の心に永久に刻まれている。

I would ask all our Pearl Harbor and World War II veterans who are able to, to please stand or raise your hands -- because a grateful nation thanks you.

真珠湾や第2次大戦の退役軍人の皆さん。どうか立ち上がってください、もしくは挙手してください。国民が皆さんに感謝できるように。

The character of nations is tested in war, but it is defined in peace. After one of the most horrific chapters in human history -- one that took not tens of thousands, but tens of millions of lives -- with ferocious fighting across this ocean -- the United States and Japan chose friendship and peace.

国家の品性とは戦時中に試されるものだが、その意味は平和の下で明確になる。海をまたいだ激しい戦いにより、数万どころか数千万の命を奪った人類の歴史で最も恐ろしい一章の後、米国と日本は友情を選び、平和を選んだ。

Over the decades, our alliance has made both of our nations more successful. It has helped underwrite an international order that has prevented another World War and that has lifted more than a billion people out of extreme poverty.

数十年にわたり、われわれの同盟は、両国に一層の成功をもたらした。さらなる世界大戦を防ぎ、10億人以上を貧困から引き上げた国際秩序を支えてきた。

And today, the alliance between the United States and Japan -- bound not only by shared interests, but also rooted in common values -- stands as the cornerstone of peace and stability in the Asia Pacific and a force for progress around the globe. Our alliance has never been stronger.

共通の利益だけでなく、共通の価値観に根ざして結びついた日米の同盟は今日、アジア・太平洋地域の平和と安定のための礎石となっており、国際的な発展のための力となっている。われわれの同盟はかつてなく強固だ。

In good times and in bad, we are there for each other. Recall five years ago, when a wall of water bore down on Japan and reactors in Fukushima melted, America’s men and women in uniform were there to help our Japanese friends.

良いときも悪いときも、われわれは共にある。津波が日本を襲い、福島の原子炉が溶けた5年前を思い出そう。そこには、軍服に身を包んだ米国の男性や女性たちが、日本の友人たちを助けるためにいた。

Across the globe, the United States and Japan work shoulder-to-shoulder to strengthen the security of the Asia Pacific and the world -- turning back piracy, combating disease, slowing the spread of nuclear weapons, keeping the peace in war-torn lands.

日米はアジア・太平洋地域と世界の安全を強化するため、世界中で肩を並べて働いている。海賊を追い返し、疫病と闘い、核兵器の拡散を遅らせ、戦争で引き裂かれた地域の平和を保ってきた。

Earlier this year, near Pearl Harbor, Japan joined with two dozen nations in the world’s largest maritime military exercise. That included our forces from U.S. Pacific Command, led by Admiral Harry Harris, the son of an American Naval officer and a Japanese mother. Harry was born in Yokosuka, but you wouldn’t know it from his Tennessee twang.

今年初め、真珠湾の近くで、日本は二十数カ国と世界最大の海上軍事演習に参加した。それには、米海軍将校と日本人の母との間に生まれたハリー・ハリス司令官が率いる米太平洋軍も含まれていた。ハリーは横須賀生まれだ。彼のテネシーなまりからは分からないだろうけれど。

Thank you, Harry, for your outstanding leadership.

ハリー、君の際立った指導力に感謝する。

In this sense, our presence here today -- the connections not just between our governments, but between our people, the presence of Prime Minister Abe here today -- remind us of what is possible between nations and between peoples. Wars can end. The most bitter of adversaries can become the strongest of allies. The fruits of peace always outweigh the plunder of war. This is the enduring truth of this hallowed harbor.

その意味では、われわれが今日ここにいることが、政府間の関係だけではなく人々同士の関係が、そして安倍首相がここにいることが、国と国との間、人々同士で何が可能であるかを思い起こさせてくれる。戦争は終わり得るものなのだ。最も激しく戦った敵同士が、最も強い同盟をつくることができるのだ。平和によって得られる成果は、戦争による略奪を常に上回るものだ。これこそがこの神聖な湾の不朽の真実だ。

It is here that we remember that even when hatred burns hottest, even when the tug of tribalism is at its most primal, we must resist the urge to turn inward. We must resist the urge to demonize those who are different.

この地でわれわれは思い出す。憎悪が最も激しく燃えさかる時でも、民族的な優越意識が最も高まる時でも内向きになることに抵抗しなければならないことを。自分たちと違う者を悪魔のように決めつける衝動に抵抗しなければならない。

The sacrifice made here, the anguish of war, reminds us to seek the divine spark that is common to all humanity. It insists that we strive to be what our Japanese friends call otagai no tame ni -- “with and for each other.”

ここで払われた犠牲、戦争の苦悩は、全人類に共通する神聖なるものを追求することを思い起こさせてくれる。わたしたちが日本の友人たちが言うところの「お互いのために」努力しなければならないことを示している。

That’s the lesson of Captain William Callaghan of the Missouri. Even after an attack on his ship, he ordered that the Japanese pilot be laid to rest with military honors, wrapped in a Japanese flag sewn by American sailors. It’s the lesson, in turn, of the Japanese pilot who, years later, returned to this harbor, befriended an old Marine bugler and asked him to play taps and lay two roses at this memorial every month -- one for America’s fallen and one for Japan’s.

それこそが戦艦ミズーリのウィリアム・キャラハン艦長が残した教訓だ。彼は自分の船が攻撃された後でも(命を落とした)日本のパイロットが軍人の尊厳を持って、米国の水兵らが縫った日本の国旗に包まれて埋葬されるように命じた。何年も後にこの湾に戻ってきた日本のパイロットが残した教訓でもある。彼は年老いた海兵隊のらっぱ吹きと友人となり、慰霊のらっぱを吹いて、記念碑に毎月2本のバラを手向けるように頼んだ。1本は米国の犠牲者、もう1本は日本の犠牲者のために。

It’s a lesson our two peoples learn every day, in the most ordinary of ways -- whether it's Americans studying in Tokyo, young Japanese studying across America; scientists from our two nations together unraveling the mysteries of cancer, or combating climate change, exploring the stars.

この教訓は、両国の人々が日々、最もありふれたやり方で学んでいる。東京で勉強している米国人であり、米国に留学している若い日本人たちだ。そして、共にがんの未解明な部分を解き明かそうとしたり、気候変動対策に取り組んだり、星々の研究をしたりしている両国の科学者たちもいる。

It’s a baseball player like Ichiro lighting up a stadium in Miami, buoyed by the shared pride of two peoples, both American and Japanese, united in peace and friendship.

平和と友情で結ばれた日米両国の人々が共有する誇りに支えられ、マイアミのスタジアムを沸き立たせているイチローのような野球選手もいる。

As nations, and as people, we cannot choose the history that we inherit. But we can choose what lessons to draw from it, and use those lessons to chart our own futures.

国として国民として、われわれは受け継ぐ歴史を選ぶことはできない。しかし、そこから何を教訓とするかは選ぶことができる。その教訓に基づいてわれわれの将来像を描くことができるのだ。

Prime Minister Abe, I welcome you here in the spirit of friendship, as the people of Japan have always welcomed me. I hope that together, we send a message to the world that there is more to be won in peace than in war; that reconciliation carries more rewards than retribution.

安倍首相、日本の人々がいつも私を歓迎してくれたように友情の精神であなたを歓迎する。私はあなたと共に、戦争よりも平和からこそ勝ち取れるものがあるのだということ、報復よりも和解からこそ、恩恵を受けられるというメッセージを世界中に送りたい。

Here in this quiet harbor, we honor those we lost, and we give thanks for all that our two nations have won -- together, as friends.

この静かな湾でわれわれは友人として共に、亡くなった人々を悼み、両国が勝ち取ってきたもの全てに感謝をささげる。

May God hold the fallen in His everlasting arms. May He watch over our veterans and all who stand guard on our behalf. May God bless us all.

Thank you.

犠牲者たちが神の腕の中で永遠に抱かれますように。退役軍人とわれわれを守るために立ち上がった人々を見守ってください。われわれ皆に神の祝福がありますように。
ありがとう。 

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「雇われマダム」翁長氏の苦衷

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いろいろご意見を賜りました。ありがとうございます。 

現状で、この「9条の会」の皆さんのリコールが成功する確率は、極めて薄いでしょう。 

それは反基地派にとっての最大の力の源泉は、「オール沖縄」に支えられた翁長県政にあることは疑いようがないからです。 

そうである以上、反基地派が自らの力の源泉を解体するとは、とうてい思えないからです。 

仕掛けた「9条の会」もまた、「オール沖縄」を解体したいとは思わないはずで、現時点では翁長氏の日和見に対する当てつけてにすぎません。 

しかし、意地悪な目で見れば、到底意見が一致しているとは思えない「オール沖縄」内部での今後の方針を巡っての、いい刺激材料にはなったことでしょう。

少なくとも、翁長氏を支持しないグループが、「オール沖縄」内部に公然と生れたという事実は注目すべきでしょう。

つまり、このままグダグダとやる気のあるかないのか分からない翁長氏を立てて2期目もやらせるのか、それとも次の候補を探すのか、彼ら内部できしみ始めたはずです。 

いずれにしても、来年とは沖縄にとって翁長県政2期めをにらんだ政治の季節の始まりとなります。 

問題はむしろ翁長氏です。アホンダラ1号さんが「妙にスッキリした顔になった」と評していましたが、なるほど。 そう見えなくもない。

翁長氏は見事に八方塞がりであることは、誰しも認めるところでしょう。

彼はこう言いたいはずです。「オレの手腕なんぞ、出番がないないじゃないか。オレは雇われマダムか。」 

まぁ、知事になりたいあまりにそれを作ったのは他ならぬ自分ですから、恨む筋合いじゃないにせよ、2年やってきて、なにもできない「雇われマダム」の境涯を嘆きたくなるのはわからないでもありません。 

「オール沖縄」には、たったふたつの合意点しかありません。 

「辺野古移転反対」「「オスプレイ配備反対」、たったこれだけです。ここから一歩でも出れば、「オール沖縄」自体が分裂します。 

それは今回、翁長氏が地方行政官としてそれ自体は至って常識的な、「承認取り消し」の取り消しをやった瞬間、ピュアな反基地派からリコールが吹き出したことでも分かります。 

Photo東京新聞

そして、そのような批判を見越して翁長氏がよせばいいのに、「新しいスタートだ。今後もあらゆる手段で移転を阻止する」などと言い、知事の公的義務である返還式典に欠席して赤鉢巻きと一緒にシュプレッヒコールなんぞしたものですから、政府は激怒しました。 

「承認取り消し」取り消し翌日の再着工は、政府が翁長氏との協議を断念しただけではなく、怒りの深さを現しています。 

今後、あの子狸のような副知事が親狸の密使として、二階氏に面談したくとも門前払いなはずです。 

かくして、翁長氏の延命の道は極めて限られる事になりました。 

え、そんなものが残っているのかって。 

あります。「オール沖縄」本隊の共産党と琉球新報に、今以上にすり寄り、その意志のまま動くことです。

おっと、うっかり政党と報道機関を並列させてしまいましたが、琉球新報は多くの人が気がつかれているように、政治結社ですからね。

共産党が「再着工を許さないぞ」と言えば、知事も「再着工は認められない」と手段もないのに抗議し続け、共産党が小細工を思いつけばその通りに実行し、「オスプレイは出て行け」と言えば、知事もまたおうむ返しに言い続けるのでしょう。 

なんの解決にもなりませんが、このまま後2年間なんとか「オール沖縄」本隊の「雇われマダム」になりきって誠心誠意務め上げれば、あるいは温情で2期目もやらせてもらえるかもしれません。

彼らも前回知事選で、独自候補の擁立を断念したほどの人材不足ですからね。 

唾棄すべき卑劣漢と罵る声も聞こえるでしょうが、なんのそんなものは高層の知事室に籠もっていれば聞こえはしません。 

さて、もし翁長氏が「雇われマダム」を拒否し、最後のカードを切る元気があるなら、アホンダラ1号さんのいうとおりの県民投票しか残されていません。 

アホンダラ1号さんがおっしゃるように、今の翁長氏は「前門の虎、後門の狼」状態ですから、いっそ玉砕覚悟の決戦に撃って出ることです。 

勝つか負けるか、私にも予測がつきません。

Photo_3ニューズウィーク http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/06/...

英国も「まさか離脱派が勝てるはずないよね」でやって、気楽に離脱に一票を入れてほんとうにブレグジットになってしまいました。 

かくほどさように、直接民主主義の住民投票ほど、気分と感情に左右される危険なものはないのです。 

住民投票前日に、米兵がまた何か仕出かせば、これで決まりです。 

私がチャイナならば、旧米兵に金をつかませて悪さをさせますな。 

それはともかく、この県民投票こそ最悪シナリオですが、これだけは絶対に阻止しないとオキジットにつながりかねません。 

つまりは、中国領有化への最初の門をくぐった事になります。 

Photo_2クリミア住民投票

なんどか書いてきていますが、中国はクリミア領有化に際してロシアが使った「住民投票」と「浸透」をミックスして使うはずです。 

それはひるがえって、本土国民にとっても急速な沖縄離れを起こすことでしょう。 

いわゆる「嫌沖」感情です。嫌韓感情と相似形だと思えばよいでしょう。 

「いつまでもしつこい。解決のないことをグダグダと。でていきたいなら、勝手にしたら。止めないから」という心理は、既に青年層心理の底流に育ち始めています。 

私はむしろこの負の心理に、本土国民が陥ることのほうが怖いほどです。 

翁長氏に県民を道連れにした玉砕覚悟の突撃をさせてはなりません。

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翁長知事 リコール運動を起こされる

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翁長氏が反対派からリコール運動を起こされたようです。 

順を追って見ていきましょう。 

まず、12月20日に最高裁は、県の「承認取り消し」を違法とする判決を出しました。 

この最高裁判決自体が、県と国がバトルロイヤルしていたのを、すっきり一本にまとめよう、そして司法の判断に従おうということで「和解」した結果、出たものです。 

ところが、ここで翁長氏は、とんだちゃぶ台返しをします。 

新たなスタートと考えている。あらゆる手法を用いて、不退転の決意で辺野古新基地建設阻止に取り組む」(沖タイ12月20日) 

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なんですか、これは? 和解はしたが戦い続けるとは、矛盾もいいところです。

たぶん翁長氏は、今までのように共産党などへの軽いリップサービスのつもりだったのかもしれません。

さんざん似た台詞は吐いてきましたからね。

しかし、それをこの最高裁判決が出た時に言ったらどうなるのか、何も考えていなかったようです。

この不用意なひとことによって、政府はもはや翁長氏は交渉相手足り得ないと見限りました。

これで官邸は翁長氏が泣こうが、喚こうが知ったことではないと結論を下したことでしょう。

事実、昨日、官邸で菅氏に泣きついたようですが、門前払いでした。

しかもそれだけで終わらずに、彼の支持母体の「オール沖縄」サイドもまた、翁長氏が承認取り消しを取り消したことで、彼の言葉が羽毛のように軽いことを見破ってしまいました。

翁長氏がそこまで徹底抗戦したいのならば、このまま県の「承認取り消し」を取り消さずに放置しておけばよかったのです。 

なぜなら、最高裁判決自体には強制力がないからです。

もちろん政府は怒り狂うでしょうが、翁長さん、あなたには100万県民の「民意」がついているんじゃなかったのでしょうか。 

ところが、翁長氏は12月26日に、あっさりと県の「承認取り消し」を取り消してしまいます。

これで完全に県の合法的行政抵抗の手段は、すべて消滅しました。 

そして待ってましたとばかりに、政府は翌27日に政府は工事を再開します。 

「翁長雄志知事は移設先の埋め立て承認取り消し処分を26日に撤回する方針を固めた。知事による取り消し処分を違法とする司法判断が20日に確定したことを受けた対応だ。これを受け、政府は27日にも移設工事の再開に着手する方向で調整に入った。」(読売12月26日) 

政府は心秘かに、「承認取り消し」護持に県が走るケースも想定していたでしょう。 

その場合は、再びガチンコ勝負となり、代執行手続きが始まります。 

翁長氏が本気で「あらゆる手段で移設阻止のために戦う」気ならば、この手段しかなかったのです。 

代執行となった場合、国は抵抗する全国から集まった反対派相手に、再び機動隊を投入する事になったでしょう。 

そうすれば、排除されても「徹底的に最後まで戦った」という総括が、反対運動の中でできるかもしれません。 

ところが、翁長氏はこの「最後の抵抗」の舞台を、あっさりと放棄してしまったのです。 

メディアはぬるく応援していますが、裏切られた反対派の怒るまいことか。 

「うるま市島ぐるみ会議の仲宗根勇共同代表ら、沖縄県名護市の辺野古新基地建設に反対する市民団体の幹部4人は26日午前、翁長知事が埋め立て承認の取り消しを取り消さないよう求める要請書を、県に提出した。要請書は、うるま市島ぐるみ会議の仲宗根共同代表、伊芸佑得事務局長、宮城英和幹事、うるま市具志川九条の会の秋山高澄幹事の連名。
確認訴訟判決に執行力はなく、取り消し処分を取り消す法的義務はないと指摘した。」(沖タイ12月28日)

仲宗根氏は元判事だけあって、正確に捉えています。そのとおり、確定判決自体は強制力がありません。

「和解」9項にある「双方は判決に従う」という信義違反となるわけですが、「あらゆる手段で最後まで戦う」と言ってしまっている以上、信義違反もクソもないじゃないですか。

仲宗根氏のフェースブックです。

「まさに翁長は闘う県民を押しつぶす銃剣とブルトーザーに化けたのだ!皮をかぶっていただけの政治屋を持ち上げたオール沖縄の責任は翁長知事リコールによってしか果たされない。」

そのとおり!今頃、気がつきましたか。

「政治屋」の翁長氏にとって移設阻止などは、知事の座を射止めるためのただの手段にすぎなかったのです。

彼らは翁長氏の日和見を見破り、リコールに入るそうです。

ぜひ翁長リコールに頑張っていただきたいものです。

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これまで県民の民生を省みず、巨額の税金をつぎ込んで失敗に終わった翁長県政主導の反対運動に対する県民の声を聞くいいチャンスです。

仲宗根氏がいうところのこの「皮をかぶっていただけの政治屋」を、知事の地位から排除するべきです。

いかなる意味でも、この卑劣漢を県政トップに置いておくべきではありません。

リコールで排除し、新たな知事を選挙で選ぶべきです。

そして、この翁長県政がなんであったのか、県民がしっかりと議論していくべきです。

容認派も反対派も一丸となって、「島ぐるみ翁長リコール会議」を作られたらいかがでしょうか。

もちろん保革でできるわけがないですから、半分冗談ですが。

 

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「遼寧」の軍艦外交と日露会談の見えざる顔

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先日の中国空母「遼寧」は、東シナ海から宮古海峡を通過し、西太平洋に抜けて台湾東側から南シナ海に入ったようです。 

昨日の保守系の声は、とうぜんのこととして「中国の脅威」を叫ぶものが支配的でした。 

それは素直な心情で、別に間違っているとは思いませんが、あまりテンションを上げないようにしたほうがいいというのが、私の感じ方です。 

いうまでもなく中国にとって、今回の「遼寧」の示威航海の第1の目的は、日米やASEAN諸国に対する軍事的威嚇です。

むやみに騒ぐと、中国に軍事威嚇の効果があったという間違った錯覚を与えてしまいます。

ですから、充分に警戒し備えねばなりません。

ういうふざけたまねをさせないためには、宮古島に対艦ミサイル部隊を配備するのも効果がある対策でしょう。

実際にその計画は存在します。※配備計画を追加しました。

「政府は、尖閣諸島の防衛を強化するため新型のミサイルを開発し、宮古島市や先島の主要島に配備するという。開発するミサイルは輸送や移動が容易な車両搭載型ミサイルといわれる。
GPS(全地球測位システム)を利用した誘導装置を搭載し、離島周辺に展開する多国籍軍などを近隣の島々から攻撃する能力を持ち、飛距離は300㌔を想定しているという。軍事力による対抗だ。石垣島や与那国島も配備の対象となろう。」
(八重山毎日2016年08月20日)

Photo引用:http://www.yomiuri.co.jp/photo/20161225/20161225-OYT1I50017-L.jpg

町奴ふうに言えば、チャイナはこうタンカを切っています。 

「てやんでぇ、こちとらには空母様だってあるんだぜ。グアムだって、尖閣だっていつでも攻撃できんだぜ。ましてや、雑魚のようなASEAN諸国なんざ、まとめてゴミため行きだぁ!参ったかぁ!」 

まぁ一般社会でやれば、ヤクザですな。

しかしこれが、軍艦外交(砲艦外交/gunboat diplomacy)という帝国主義国家の古典的な手管です。
砲艦外交 - Wikipedia
 

ただし戦前までのもので、今それをすると時代錯誤と言われますが、今なおかつての欧米帝国主義の遺風を伝えるのが、かの国です。

そもそも,この空母だって、必ずしも軍事的合理性で持つのではなく、「超大国になったんだから空母のひとつも持たにゃあ」というような:田舎の成金がベンツ乗りたがるみたいな部分がありますもんね(笑)。

そしてこの「遼寧」の軍艦外交のもうひとつの目的は、首相の真珠湾訪問に合わせた日米同盟に対する威力誇示です。 

初めは私も偶然かと思いましたが、どうも違うようです。

意図的に首相の真珠湾訪問前日を、ターゲットにしたようです。

首相の外交は一貫した基調低音があります。

その角度で眺めると彼が一体何をしたがっているのか、なにが目的なのかスッキリと見えてきます。 

それはひとことで言えば、<中国の戦略的包囲>と<日米同盟の強化>です。 

首相の戦略に影響を与えていると思われる、エドワード・ルトワックの言う事にもう一回耳を傾けてみましょう。 

ルトワックはこう述べています。

「日本政府が戦略的に必要な事態を本気で受け入れるつもりがあるならば、北方領土問題を脇に置き、無益な抗議を行わず、ロシア極東地域での日本の活動をこれ以上制限するのをやめるべきだ
 このこと自体が、同地域での中国人の活動を防ぐことになるし、ロシアが反中同盟に参加するための強力なインセンティブにもなるからだ。」
(『自滅する中国』)

ルトワックは首相に、北方領土の返還という政治家の手柄を追うな、大事なことはそんなことより中露同盟に楔を打ち込むことだ、と述べています。

ちなみにルトワックと首相は、5回ほど長時間の会談をする関係です。

Photo_2https://jp.sputniknews.com/opinion/201612113113388...

まさに先日の対プーチン外交の隠された意図は、このルトワックの言うとおり中露同盟の分断と、日米同盟分断の阻止でした。 

え、そんなこと政府はひとことも説明していないって。どこにそんなことを公にするバカがいますか。

憶測にすぎませんが、おそらく首相は、今回の訪日で北方領土についてプーチンとひとことも掛け合っていないはずです。 

それどころか、口が裂けても政府は認めないでしょうが、まったくテーブルには議題として登場すらしていないはずです。 

首相は「経済協力」という武器を使ってプーチンを引き寄せて、勝った気にさせてたらしこんだのです。 

なになに、二階幹事長が文句を垂れたって?あんなものは歌舞伎のガス抜きですって。 

あるいは首相は、親中的体質の幹事長には、真意を伝えていなかったのかもしれませんね。 

いずれにしても、先日の対プーチン外交の真の目的は、中露軍事同盟の分断です。これに尽きます。

領土問題でしかこの対プーチン外交を見られない近視眼な野党とメディアは、一斉に「アベの奴、得意の外交で背負い投げをくらった、やーいやーい」と囃し立てましたが、なにを言っているのやら。

ロシアは、4島の共同経済活動(支援じゃありませんよ)を進めて、ロシアの実効支配下での「経済協力特区」とすることで、事実上、4島が日本であることを認めてしまったことになります。

そして領土をわずかに返してもらう要求を抑えることで、プーチンが狙った日米同盟の分断という手には乗りませんよと返したわけです。

そして返す刃で、ロシアと日本が経済的win-winの友好関係となり、平和条約の締結に向かうことを日露の国家間の約束としました。

つまり、現時点では日露はまだそのとば口でしかありませんが、準友好関係に入ったと見てよいわけです。

これによって、中国が画策した日本包囲網は北側で破れつつあります。

中国の国営通信・新華社はこう述べています。

「(日本が)ロシアを引き込み、中国を包囲しようとの考えは希望的観測に基づく妄想だ。」

わ、はは、失礼。あまりに分かりやすい反応なんでつい笑ってしまいました。

この中国の態度がすべてを物語っています。

このような情勢に対する中国の打った手が、今回の「遼寧」の軍艦外交だったわけです。

ま、このていどの国なのです。

こんな見え透いた威嚇に対して、大騒ぎしてはいけません。

冷やかに突き放して、備えを固めましょう。

※すいません。改題しました。

                         ~~~~~

Photo_3大連で建造中の2番艦

■追記 「遼寧」に続く2番艦、3番艦についての情報です。 

2番艦は、「遼寧」と同じくワリヤーグのフルコピーのままで、機関は独自の蒸気タービンですから性能的にはたいしたことは望めないでしょう。

3番艦以降は、カタパルト装備の米国式原子力巨艦にする模様です
。※異説も存在します
ただし、空母先進国のフランスすら米国から買っており、ロシアも諦めた蒸気カタパルトができるかどうかは、不明です。

戦闘艦に載せる原子炉は既に保有しており、カタパルトの動力源はあります。
リニアの技術を日本から買ってコピーしようとしましたが、米国から警告を受けて中止となっています。

中国のことですから、だぶついた金を惜しみなく注ぎ込んでやり遂げてしまうかもしれませんからなんとも言えません。

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中国「空母」遼寧、宮古海峡を通過し西太平洋に進出

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翁長知事が、完全に左翼政治家に転向したのを祝うかのごとく、12月25日、中国初の空母「遼寧」が、東シナ海に姿を現しました。 

目的は「接近阻止・領域拒否」戦略(A2AD /Anti-Access/Area Denial)のための訓練です。 

要は、日本列島-沖縄諸島-台湾東側-ボルネオ島を結ぶ「第1列島線」内に、米海軍を近づけさせない能力を誇示したかったようです。
接近阻止・領域拒否 - Wikipedia 

かつての日本帝国の絶対国防圏のようなもので、勝手に公海上にラインを引いて、「ここからはオレ様の勢力範囲だから、入るなよ」ということです。 

今回は地回りよろしく、東シナ海で肩で風切って、またまた宮古海峡から西太平洋に抜けてみせました。

 まずは統合幕僚監部のプレスリリースです。※追加しました。http://www.mod.go.jp/js/Press/press2016/press_pdf/p20161225_02.pdf

「■中国海軍艦艇等の動向について
28.12.25
防衛省の中国海軍艦艇等の動向について12月25日(日)午前10時頃、海上自衛隊第4護衛隊所属「さみだれ」(呉)及び第5航空群所属P-3C(那覇)が、宮古島の北東約110kmの海域を東シナ海から太平洋に向けて南東進する中国海軍クズネツォフ級空母1隻、ルーヤンⅡ級ミサイル駆逐艦2隻、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦1隻、ジャンカイⅡ級フリゲート2隻の計6隻を確認した。
なお、当該艦艇は、12月24日(土)に東シナ海中部の海域で確認されたものと同一である。
クズネツォフ級空母が太平洋に進出するのを確認したのは、海上自衛隊としては今回が初めてである。
また、同日午後、ジャンカイⅡ級フリゲートから哨戒ヘリコプターZ-9(1機)が発艦し、宮古島領空の南東約10kmから30kmの空域を飛行したことを緊急発進した戦闘機等が確認した。」

Photo_4http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H1U_V21C16...

さてそれを伝える朝日です。

「防衛省統合幕僚監部は25日、同日午前10時ごろ、中国初の空母「遼寧」を含む艦船6隻が宮古島の北東約110キロで南東へ航行しているのを、海自の哨戒機と護衛艦が確認したと発表した。沖縄本島と宮古島の間を通って太平洋へ向かったが、中国の空母が太平洋に抜けるのを海自が確認したのは初めて。今後、南シナ海に向かうとみられる。領海への侵入はなかった。

 遼寧はウクライナから入手した旧ソ連の空母を改修した中国初の空母で、2012年に就役。山東省青島が母港だ。統幕によると遼寧にはミサイル駆逐艦3隻とフリゲート2隻が同行。24日午後4時ごろには、海自の護衛艦が東シナ海中部で遼寧を確認していた。

 中国側は、日本や台湾などを結ぶ「第1列島線」を越え、遠洋での空母の実戦能力を向上させる構え。遼寧が南シナ海に入れば、13年に試験的な航行をして以来で、今回は多数の艦載機を載せるなど実戦的な装備で臨むことになる。

 中国軍は一連の訓練を「年度計画に基づく」ものとしているが、南シナ海で「航行の自由」作戦を続けてきた米軍や、台湾問題や南シナ海問題などで対中強硬姿勢を見せる米国のトランプ次期政権を牽制(けんせい)する狙いもあるとみられ、緊張が高まる恐れがある。」(朝日新聞12月25日
)
※引用記事を最新のものに替えました。

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随伴する駆逐艦が5隻いたようですから、空母打撃群の体裁は整えていますね。

しかし「遼寧」を軍事ツールとして見た場合、空母というより、「空母もどき」と言ってかまわないでしょう。 

中国は例によってこれを「国産空母」と呼んでいますが、呼びたい見栄心は痛いほどわかりますが、ご承知のように、入手経過自体がパッチモンです。 

1998年の冬、厳冬のウクライナに怪しげな自称実業家を名乗る中国人が訪れ、「ねぇ、オレ、鉄くず商人なんだけど、あんたの国の空母ワリヤーグを売らない」と持ちかけました。 

ウクライナ政府の担当官と、中国人が持参したという62度のパイチュー(白酒)をグビグビやりながら、結局、アルコールの濃い霧に包まれたままウクライナの言い値の40億ドルを2000万ドル(※)に買いたたいてしまったそうです。 ※誤記しましたので修正しました。

やりよりますなぁ。空母一隻2000万ドルとは!(爆笑)

ちなみに、米空母はだいたい50億ドルくらいです。 

当時ウクライナは慢性的な国庫カラの状態で、国ぐるみでロシアのEU向け天然ガスを盗んでいたくらいですから、足元を見たのでしょうが、それにしてもエグイ。 

中古空母というのは、インドやオージー、ブラジルなどが運用していますが、さすが、クズ鉄再生「空母」は世界にこれ一隻という貴重な存在です。 

2000万ドルで買いたたいたクズ鉄再生「空母」ですから、様々な問題を抱えていました。 

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まずは、肝心要の動力が使い物になりませんでした。 

ウクライナも武器に再生されるのを避けるために、蒸気タービンの配管を切断し、重要部品を取り外していたからです。 

もちろんいっさいの資料文書は付けなかったために、さすがコピー大国中国も手こずったようです。 

ちなみに世界で空母を建造できる技術力を持つ国は限られています。米、仏、英、伊、露、そしてわが日本ですが、いずれも国内に強力な自動車産業を有しています。 

空母はその国の工業技術水準の結晶ですから、国内でコピー商品しか作れないような中国には無理です。 

この「遼寧」も2000万ドルで買いたたいたのはいいのですが、蒸気タービンがうまく再生できないために一時はお蔵入りかと言われた時期もありましたが、なんとか海に浮くことはできました。 

しかし、空母が艦載機を射出するに足る速度をだすことが難しい上に、射出用カタパルトがありません。 

つい最近もロシアがシリア空爆で空母を出したのはいいのですが、艦上から発艦できず、いったん陸上の基地に降ろしてそこから運用しています。

これでは空母ではなく、ただの飛行機運搬船ですね。

そのうえ、せっかく運んで来た艦載機を、パカパカと落しまくるというおまけまでつけていまいました。

既に30年以上空母を運用しているロシアですらこのていたらくですから、それをフルコピーしている中国の水準は推して知るべしです。

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おそらくペイロード(最大積算量)一杯の燃料やミサイル類を搭載して発艦することは相当に困難だと言われています。

しかしだからといって、一定数の航空機は運用できると言われていますので、脅威であることはまちがいありません。

このように今のところ「遼寧」は兵器というより、近隣諸国を威嚇するための心理的・政治的ツールと呼ぶほうがよい存在です。

中国の狙いは、当面は日本や米国ではなく、南シナ海で戦闘機を発艦させてみせてその姿を東南アジア諸国に見せつけて外交的優位に立つことです。

中国が取る「三戦」、興論戦、法律戦、心理戦のうちの心理戦に当たるもので、強大な軍事力を誇示することによる心理的威嚇効果を狙ったものです。

Photo_3http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2016-08/04/content_39024860.htm

なお,中国は上の写真のように、2015年頃までに通常動力型空母2隻、2020年ころまでには原子力空母2隻を就役させるという計画を公表していました。

どのような進捗状況か不明ですが、中国が空母打撃群を真剣に運用しようとすれば点検整備・訓練・有事即応態勢(オン・ステーション)の3セット保有せねばなりません。

ですから、「遼寧」の他に最低でもあと2隻必要ですから、建造を急いでいるのだと思われます。

しかし、専門家によれば、これでもまだ南シナ海と東シナ海、西太平洋でA2AD戦略のまねごとをしたいのならば、空母打撃群を8セット保有する必要があるといいます。

随伴する駆逐艦、潜水艦、補給艦などもだいたい50隻は必要となります。壮大な無駄遣いですが、どこまでやる気なのかは読めません。

このように、「遼寧」を不必要に脅威に思う必要はありませんが、正しく恐れて備えねばなりません。

なお、政府は26日の県の承認拒否撤回を受けて、翌日27日から辺野古の工事を再開するようです。(欄外参照)

                                          ーーーーーーーーーー

■辺野古、工事再開へ…承認取り消し26日に撤回
読売12月26日

 沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、同県の

翁長雄志知事は移設先の埋め立て承認取り消し処分を26日に撤回する方針を固めた。知事による取り消し処分を違法とする司法判断が20日に確定したことを受けた対応だ。これを受け、政府は27日にも移設工事の再開に着手する方向で調整に入った。

 政府は取り消し処分の撤回から間を置かず工事再開に踏み切ることで、辺野古移設を着実に進める決意を沖縄県や米国にアピールしたい考えだ。菅官房長官は近く翁長氏と会談し、国側の勝訴が確定した最高裁判決を踏まえ、辺野古移設への協力を求める方針だ。

 辺野古への移設工事は2020年10月末の埋め立て完了を目指していたが、国と県による訴訟が3月に和解したことを受けて中断。沖縄防衛局は臨時制限区域への立ち入りを防止するため辺野古沖に設置していたフロート(浮具)などを撤去した。再開する移設工事では、まずフロートの再設置などを行う予定だ。

※改題し、工事再開報道を追加しました。

 

 

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日曜雑感 問題を切り分けてみませんか

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昨日のHN「きなこ」さんのコメントをつらつら読んでいると、なんでこういうふうに考えてしまうのでしょうね、という気分になります。

統一教会の危険性を言うもよし、米国の年次要求の不当性を言うもよし、はたまた沖縄の保守論客が宗教保守だと指摘するのも、まちがってはいるが、まぁいいとしましょう。

しかし、昨日の記事はそんなことぜんぜん書いていないんだなぁ。

私は「外国勢力」が沖縄反基地運動に浸透してきている現状と、高江紛争以降、外国勢力が反対運動内で重い位置を占めてしまったことを書きました。

沖縄の米軍基地に直接に利害関係を持つ中国、北朝鮮の「影」が、いまや誰憚ることなく現れたということです。

私はこのような現象が、安全保障上の問題であるだけではなく、反基地運動の変質をもたらすのではないかと秘かに恐れています。

さて、「きなこ」さんの統一教会うんぬんは、この切り返しから生れています。

「じゃあ、保守サイドはどうですか。あんたらの背後にはカルト宗教がついているでしょう」ということのようです。

私にとって耳にタコですな。

というのは、沖縄をテーマにすると毎回、定番のように左翼リベラルの人たちから「コーフクやトーイツがバックについているくせに」と言われてとまどいます。

私、宗教にはなんの関心もありませんし、そもそも高江紛争のような安全保障の問題とカルト宗教に、どのような関係があるんでしょうか。

なにもないですね。

私が今回やや憂鬱になったのは、このような次元が違うことを言い出して「反論」としてしまうという流儀です。

テーマを切り分けていないのです。

たぶんこの人の頭の中では、沖縄保守=幸福の科学=カルト宗教、従って沖縄保守=カルトという安易な三段論法が出来上がっているのでしょうね。

ではなぜ、沖縄の論客たちが統一教会系の「世界日報」に出稿しているかといえば、県内で彼らの投稿を受け入れてくれるメディアがないからです。

又吉康隆氏という私がリスペクトする沖縄の保守論客は、自著を県内で出版することすらできなかった時期があります。

そのために又吉氏は、ヒジャイ出版という出版社をたちあげざるを得なかったのです。

恵龍之介氏は、ひんぱんに妨害電話を受けて職場を退いたことすらあります。

では、琉球新報に彼ら保守論客の投稿が載ったことがあったでしょうか。

もちろん、琉球新報は彼らを「沖縄には存在しないもの」として扱っています。

それどころか「オスプレイは危険機ではない」とする航空専門家の声すら、ただの一度たりとも出たことがありますか?

そういえば沖タイが青木謙知氏の客観的コメントをとりあげたのには仰天しましたが、リボロ氏以外の航空専門家が一回出たというだけで大ニュースになってしまうようなのが、沖縄の言論状況なのです。

常にオスプレイは「危険機」でなければならないし、いつだって県民は米軍に対する「怒りと恐怖」で泣き叫んでいなければならないのです。

このような閉ざされた言論空間があるために、沖縄の保守論客は世界日報に寄稿せざるをえないわけです。

同じように、沖縄自民の情けないていたらくを愁うにつけ、さらにしっかりと真正保守の主張をしている幸福実現党に期待を寄せる人も多いはずです。

もちろん幸福実現党は幸福の科学の政治部門ですが、「新・新興宗教」を信じるか信じないかとは、まったく別の次元のことだと思っています。

なんでも「オール沖縄」に収斂させてしまうような、沖縄の政治選択の幅の狭さが問題なのです。

とまれ、このような沖縄県の言論と政治を取り囲む状況を無視して、「沖縄保守の背後にはカルト宗教がある」などと安易に言っていただきたくはありません。

問題をなんでもくっつけないで、ひとつひとつ丁寧に切り分けてみる習慣をつけませんか。

そうすれば、もう少し実りある議論になるはずです。

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日曜写真館 寒風の湖

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今年最後の日曜写真館です。

寒風ふきすさぶ夕暮れの湖岸に行ってきました。ぶる、寒む。

まるでいまの日本のように、半分は垂れ込めた暗雲。

しかし、半分は輝かしい蒼天がのぞいていました。

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高江・辺野古に登場した「外国勢力の影」

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高江や辺野古での一連の紛争が、従来の沖縄反基地闘争と一線を画したのは、現地動員力・資金力の著しい増加、そして暴力を厭わない過激化でした。 

9月29日に開かれた県議会で山城県議の質問に対して、池田県警本部長はこう答えています。 

「7月22日以降に北部訓練場の関連で逮捕した者について申し上げますと、5名でして、公務執行妨害で3名、往来妨害罪で2名であります。
その内訳を県内外でいいますと、県内3名、県外2名で、国籍で言いますと日本が3名、韓国が2名となっております。」
 

この県内者も東村の住民ではなく、県外者の逮捕者がおおよそ半分を占め、しかも韓国籍(朝鮮籍)が目立ちます。

そう、もうひとつの一線を画する要素とは「外国勢力」の影なのです。

このところ韓国のほうで反クネ運動が異様な盛り上がりをしたために、潮が引いたように本国に帰っていったようですが、韓国の親北左翼団体が「日韓連帯闘争」をしたことは知られています。

個人ではなく組織的な関与のようで、下の写真は辺野古におけるものですが、デモや集会に、韓国語のアジ演説や闘争歌が響くことも珍しくはないと聞きます。

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そもそもこの「高江現地行動実行委」の事務局からして、朴洪奎(パク・ホンギュ)氏という在日韓国人であるのは、よく知られています。 

本土ではなんだ「在日」が事務局長なのか、と右方向からやっぱりという声が上がったことで、ご記憶の方も多いと思います。

外国籍の人物が、他国の安全保障問題に介入するのはやってはならないことのはずですが、「在日」という「日本人でもなければ韓国人でもない」という奇妙な立場の階層には許されることなのでしょうね、たぶん。 

ちなみにこのパク氏は、週刊新潮16年11月3日号によれば、元中学校教師で、沖縄に関わったのは元妻の共産党員である蒔田直子氏の勧めだとのことです。 

元妻である蒔田氏の主張はこちらの共産党「京都民報」ウェッブからお読みになれます。http://www.kyoto-minpo.net/archives/2016/07/08/post-20427.php

また、有名な在日運動家の辛淑玉(シンスゴ)氏も「のりこえネット」を率いて高江に登場し、勢い余って連れてきたしばき隊の元暴力団員が暴力事件で逮捕されてしまい、運動に打撃を与えてしまうというおまけまでつきました。

辛氏は韓国籍で、しかも沖縄は在日問題となんの関係もありませんが、「これは戦争だ」そうです。

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もうひとりの在日韓国人とみられる洪笑日という人物に至っては、「高江は36年前の光州になる」と絶叫しています。

Photo_3光州事件

この人たちは、他人の国を光州暴動の地にしたくて、高江に「戦争」するために来たようです。
光州事件 - Wikipedia

まぁ、当人たちが「戦争」と考えているから、添田のような私的暴力装置が必要だということのようです。

この間の高江紛争の急激な過激化は、「戦争」しに来た彼らの到来と無縁ではないかもしれません。

百歩譲って、在日韓国人(朝鮮人」)が生活上の権利闘争をすることは、歴史背景からみてもありえることです。

反ヘイト運動も、その運動の当否は別にしてありえるでしょう。

しかし韓国籍のまま、日本の内政、しかも安全保障案件に介入するのは完全な行き過ぎです。

しかも、みずからが生きる地とは遠く離れた沖縄で、仮に比喩的表現であったとしても「戦争を起こせ」と叫ぶのは、正気を疑います。

このような人たちが、高江の支援者の相当部分を占めていることは事実です。

この高江支援網について篠原章氏は「Hanada 2月号」で、在日関係者の聞き取りとしてこう述べています。

「要するに反日運動なんです。日本あるいは日本政府をおとしめようとする活動なんです。
在日差別を沖縄差別に置き換えれば『差別』というキーワードも共有できますしね。
朝鮮総連の関西系本部が中心だと聞いていますか、北朝鮮寄りの在日韓国民主統一連合(韓統連)大阪本部や民団の一部も朝鮮総連に歩調を合わせて沖縄に支援人員を送っています。

これとは別に、日本基督教団のキリスト団体には在日系牧師が少なからずいて、高江や辺野古での活動や、本土の情宣活動に積極的に取り組んでいます。
韓国のキリスト教団体も多数の支援者を送り込んでいます。
結果的に、在日団体の指示や勧誘で沖縄に来ている活動家の数は、反対運動の中でかなりの勢力に成長していると思います。」

このように見てくると、高江紛争に対しての外国勢力、特に親北朝鮮勢力の介入は明らかです。

これが、辺野古・高江紛争となって、いきなり動員力が急増し、資金的にも潤沢になった理由のようです。

このような背後関係をメディアは完全にスルーして、「政府の弾圧と戦う平和を愛する市民」、あるいはただ「住民」として報道を続けています。

まったくのミスリードです。

彼ら外国勢力はいくつかのクッションを経て、北朝鮮、あるいは中国につながっていると見られています。

そう考えると、そうでした。オスプレイ配備と在沖米軍基地を最も嫌がるのも、この両国でしたね。

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公安調査庁 年次報告に「沖縄反基地運動に中国の影」を指摘

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NHKニュース(2月22日)が、公安調査庁の「内外情勢の回顧と展望」を伝えています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161222/k10010815761000.html 
「内外情勢の回顧と展望(平成28年1月)」
http://www.moj.go.jp/content/001177471.pdf

「在日アメリカ軍基地が集中する沖縄県をめぐり、中国の大学やシンクタンクが、沖縄の独立を求める団体の関係者と交流を深めているとしたうえで「中国に有利な世論を沖縄でつくることによって日本国内の分断を図る狙いが潜んでいると見られる」と注意を喚起しています。」 

こういう情報に馴れていく自分が怖いのですが、特に驚く内容ではありません。

しかし政府が公的に、「中国が沖縄において国内分断のために工作をしている」と認めたこと自体が重要なのです。

公安調査庁が触れている、中国と「独立を求める団体関係者との交流」とはこのことです。 

今年5月に北京で、「琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」と称する会議が開かれています。 

琉球新報(2016年5月17日)は、悪びれる様子もなく伝えています。http://ryukyushimpo.jp/news/entry-280335.html 

Photo_2http://ryukyushimpo.jp/news/entry-279665.html

「■沖縄を平和の拠点に 北京の研究者会議 自己決定権、米軍基地で議論

沖縄、中国双方の研究者らが琉球・沖縄史や中国との交流史を議論する「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」(中国戦略・管理研究会、北京大学歴史学部、北京市中日文化交流史研究会主催)は最終日の16日、中国の北京大学で沖縄の自己決定権や米軍基地問題、独立などを巡って意見を交わした
その中で、中国の研究者から沖縄の自己決定権行使に理解を示す意見が聞かれた。(略)松島泰勝龍谷大教授は「先住民族としての琉球人の自己決定権行使」、友知政樹沖縄国際大教授は「全基地撤去後、全補助金撤廃後の琉球・沖縄経済に関する一考察」と題し発表した。
 新垣毅琉球新報東京報道部長は、なぜ沖縄で自己決定権が叫ばれているかを説明。
「日中の紛争が起これば沖縄は真っ先に戦場になる。両国、あるいはアジアの懸け橋になる資格があるし、役割を果たせる。そのためにも自己決定権が重要だ」と強調した。吉田伸沖縄タイムス学芸部記者は在沖米軍基地の現状を解説し、日本本土側の無関心を批判した。」

素朴な疑問が湧きませんか。

なぜこの「琉球独立運動」派と、当日に同席して発言までしている琉球新報は、「沖縄の自己決定権」なるものを、隣国の中国の首都で開かねばならないのでしょうか?

しかも中国は尖閣のみならず、沖縄の領有権を主張している国です。

かつては在野の学者に言わしていましたが、昨今は政府・共産党が人民日報や環球時報で堂々と口にするようになっています。
中国人による沖縄県への認識 - Wikipedia

「『尖閣諸島はおろか、沖縄すら日本の領土ではない』―第2次世界大戦終戦記念日の2013年8月15日、中国の日刊紙「人民日報」にこんな評論記事が掲載された。
人民日報は中国共産党中央委員会の機関紙。ここに書かれた内容は党・政府も了承しているはずで、領土を巡る日中の緊張がさらに高まりそうだ。
記事は、中国の哲学・社会科学研究の最高学術機構「中国社会科学院」世界歴史研究所の研究員が書いたもの。

釣魚島(尖閣諸島・沖縄の中国名)は日本に盗まれたもので、ポツダム宣言で確定した日本の領土に釣魚島は含まれていない、としたほか、中国に対して拘束力を持っていないサンフランシスコ平和条約で「沖縄返還」と言われても無効で、「米国は勝手に沖縄を日本に戻す権利はない」などと書かれている。
人民日報ではこれまでにも、「清は日清戦争後の下関条約で沖縄を奪われた。
日本はポツダム宣言を受諾した以上、沖縄の帰属について議論すべき」(13年5月8日)、「沖縄独立を支持する民間組織を設立して日本の不法占拠を世界に知らせ、国際的に問題提起する。日本がそれでも敵対するなら中国は沖縄独立の勢力を育成するべき」(国際版「環球時報」13年5月11日)と、沖縄の領有権を主張する記事を掲載しているが、今回はその立場をより鮮明にした形だ。」
(2015年3月11日Jcastニュース)
http://megalodon.jp/2015-0310-2353-14/www.j-cast.com/2013/08/16181665.html

この記事で、中国共産党準機関紙「環球時報」(2013年5月11日)が、「中国は沖縄独立の勢力を育成するべきだ」と主張している事にご注目ください。

そして、同会議におけるこの琉球独立派に対しての中国側の意見も載せられています。

「16日、中国の北京大学で沖縄の自己決定権や米軍基地問題、独立などを巡って意見を交わした。その中で、中国の研究者から沖縄の自己決定権行使に理解を示す意見が聞かれた。」(琉新記事 同)

では「自己決定権」(right of national self‐determination /self-determination )とは、一体なんのことでしょうか。

これはかつては「民族自決」と訳されていた概念です。

自らを少数被抑圧少数民族と位置づけた場合、それは多数を形成する支配民族からの「分離・独立」(independent segregation )を意味します。

例えば、古くはインドからのパキスタンの分離独立、最近では東チモールのインドネシアからの独立、あるいはスコットランドの英国からの独立投票、さらにはその英国のEUからのブリグジットなど多くの事例が多々存在します。

要は、この「自己決定権」とは、とりもなおさず分離・独立をめざすという意思表示だと言い切ってよいでしょう。

日本では既に糸数慶子・沖縄社大党党首が、国連先住民会議で分離・独立の意志を表明しています。
糸数けいこ公式サイト|国政報告|質問主意書・答弁書|2014/10/10

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これを追認して、県政の柱のひとつにしたのが翁長氏です。

場所は2015年9月2日、国連人権理事会でのスピーチの場でした。

「日本の沖縄県の知事、翁長雄志です。
私は、沖縄の自己決定権がないがしろにされている辺野古の現状を、世界の方々にお伝えするために参りました。」

ここで翁長氏は、辺野古移設反対運動の真の目的は、国際法的には分離・独立を意味する自己決定権の権利行使( right to self-determination.)なのだと述べているわけです。

私はこの瞬間に、翁長氏がルビコン川を渡って、大陸による沖縄併合に向けて一歩を踏み出したのだと思いました。

となると、この人たちの推進する「反基地・平和運動」なるものの素顔が、一般的な「平和」への希求を意味せずに、もっと別の陰の意志によって支えられたものだと想像することはあながち飛躍とはいえなくなってきました。

平和は望んでも、そんなことを翁長氏に託した覚えのない多くの県民には迷惑では済まないことです。

翁長氏はぜひ2期目にも挑戦し、その際は公約に堂々と「安保廃棄・全基地撤去・日本からの分離独立」を主張されることです。

翁長さん、それが正直な政治姿勢です。

今、あなたはそこに向かっているんですから。

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なにぶん公的式典に出ずに、抗議の「市民」集会に出る知事です。

県としての「抵抗」が終了したら、次は知事自ら座り込みでもするのですか。

それにしても、「沖縄はオレの領土だ」と公言する隣国にわざわざ出かけて行って叫ぶ「琉球独立」、あるいは「自己決定権」とは、わかりよすぎてとんだ笑劇です。

このような人々が、「中国は脅威ではない。危険なのは米軍だ」と言うわけですから、見え透きすぎて失笑させられます。

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翁長氏は県民を巻き添えにして玉砕したいのか?

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山本七平が『一下級将校の見た帝国陸軍』という本の中で、今まで玉砕覚悟で戦っていた日本兵が、捕虜となるやいなや尋問に安易に答えている情景を描いています。

これは、いかにもありそうなことで、日本人の持つ本質的脆さを考えさせられました。

山本はこの背景に東條の「生きて俘虜の辱めを受けるな」という戦陣訓があるとして、こう言っています。

「信仰箇条を挙げるとすれば、社会ハ悪。我は善ナリ。そして、純粋を尊ブベシ」。

これは戦争だけに限った現象ではありません。

平時においても悪しき指導者は、自らの「善」のために、一般国民を巻き添えにして玉砕しようとします。

このような「善」に取り憑かれた人々を、司馬遼太郎は名分論にとりつかれた輩として、こう評しています。

「朱子学がお得意とする大義名分論というのは、なにが正でなにが邪かということを論議することだが、こういう神学論争は年代を経てゆくと、正の幅がせまく鋭くなり、ついには針の先端の面積ほどにもなくなってしまう。その面積以外は邪なのである」(街道をゆく(28)耽羅紀行』)

いまや、翁長氏たちがすがる「善」あるいは「正義」は、「針の先端の面積ほど」になってしまいました。

かつて翁長氏は就任直前、こんなことを朝日のインタビューで述べています。

県議時代には辺野古移設推進の旗を振っていたろうという、朝日の意地悪な質問に対してこう彼は答えています。
※「
翁長雄志さんに聞く沖縄の保守が突きつけるもの2012年11月24日朝日新聞

苦渋の選択というのがあんた方にはわからないんだよ。国と交渉するのがいかに難しいか。でも政治は結果だ。嫌だ嫌だで押し切られちゃったではすまない。」

まさに。政治は観念を弄ぶことではありません。結果です。

高江問題でも「苦汁の選択」と言っていましたが、そりゃ共産党の力を借りて知事になった以上、いかなる妥協点もすべて「苦汁の決断」となってしまいますからね。

それはさておき、翁長さんには生憎ですが、移設問題について結果は既に出ています。

しかもただの判決ではなく、最高裁判決。

さらには、「同判決に従い、同主文及びそれを導く理由の趣旨に沿った手続を実施するとともに、その後も同趣旨に従って互いに協力して誠実に対応することを相互に確約する」(第9項)つきです。

ところが驚いたことには、この時期に翁長氏はこんなことを言い出しました。 

新たなスタートと考えている。あらゆる手法を用いて、不退転の決意で辺野古新基地建設阻止に取り組む」(沖タイ12月20日)

この「不退転の決意」なるものが、就任直後ならそれは自陣営への決意表明にすぎませんからご随意にどうぞですが、今は時期が違うわけです。

見当識とは時期や時間がわからなくなる症状ですが、翁長さん、とうとう見当識まで失いましたか。

誤解なきように、明瞭に言っておきましょう。

今は移設問題の収拾期です。言い換えれば、上げたこぶしをいかに名誉を保ったまま降ろすかがテーマの時期です。

え、米軍基地撤去の日までに永遠に戦っていたいって、それはかつての翁長氏に答えてもらいましょう。

革新勢力は、全身全霊を運動に費やせば満足できる。でも政治は結果だ。嫌だ嫌だで押し切られちゃったではすまない。」

「イヤダイヤダで押し切ろう」としているのは、他ならぬ今のあなたです。

翁長氏は知事という公人の発言として、分かって言っているのですね。

ならばお聞きしましょう。 

では、翁長氏たちはこの先も「不退転」の反対運動を続けていくということですが、現実にどうするのかお聞かせください。 

政府はとうに、「あらゆる手法」の出口を塞いでいます。(欄外参照)

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 新たな設計変更はしないから、もう県の承認案件の枠外です。 

実は「設計変更承認」を県が武器にしたために、国からシュワブ・ハンセン陸上案を言い出せなかったのです。 

陸上案に変更すると国が言い出せば、100%確実に「海も陸もいっさいの新基地を作らせない」という共産党や稲嶺名護市長らに一蹴されたあげく、そこで移設それ自体が頓挫してしまうからです。

埋め立てするとそれは「海底地形改変」「岩礁破砕」にあたって県の承認案件だと言うなら、他ならぬ那覇第2滑走路や補給しょうの浦添移転を承認してきた翁長氏の従来の立場をどう説明するのだと、国は反論するでしょう。 

なぜ、国は今まで裁判の陳述でも、翁長氏の最大のウィークポイントである、那覇第2滑走路や、浦添の補給基地埋め立てについて言及しなかったのか、その理由がこれです。 

政府は、やがて始まる辺野古埋め立てに対して、県が「海底地形変更」承認をぶつけてくることを予想してこの駒を温存していたのです。

そして、県が最高裁判決を踏みにじってさらに砂利条例のような猫パンチを繰り出すならば、工事の中断期間の損害賠償を請求するとまで言明しています。 

翁長さん、あなたが知事という公人である以上、「不退転の決意で戦う」ことなど不可能なのですよ。

そんなにやりたければ、知事を辞職してただの反基地運動家のひとりとして戦うことです。

反対派にとって、「善」あるいは「正義」はただひとつ、「移設の完全阻止」それだけです。

オール・オア・ナンシッグ。中間項はいっさいありません。

司馬さん流にいえば、「針の先ほどの面積」だけが「正義」なのです。

非妥協的というとなんかカッコよくきこえますが、それは政治家の考え方ではありません。

運動家の美徳であっても、政治家の美徳ではないのです。

現実は、ひとつの原理で測れるほど単純ではないし、いくつもの多元方程式の解のように込み入っていて、矛盾し合っているものです。

確かに、辺野古の海岸線を埋め立てるのは上策ではありません。  

もっといい解決方法はあったと思います。

具体的には、なんどとなく私も書いてきたようにキャンプ・ハンセンの兵舎の位置に滑走路を作るという陸上案(小川案)です。 

しかし、先に述べたように残念ですが、翁長氏が「不退転で移転阻止まで戦う」と言ってしまった以上、もはやこの案が現実化することはないでしょう。

せめて「不退転の意志で海岸の埋め立てには反対だ」くらいで納めておけば、後の展開もわずかにあったのに、自分で断ち切った以上、仕方がありませんね。 

ですから結局、選択肢はふたつしか残らないことになりました。

ひとつは普天間固定化か、今ひとつは辺野古移設かの二択です。

前者が宜野湾市長選の「民意」で退けられた以上、自動的に後者しか進む道はなくなりました。

最良とはほど遠い埋め立て案ですが、それが最後に残った選択肢である以上、皮肉にもそれが消極的選択なるが故に、もう他の選択肢は存在しないのです。

それが現実の政治過程というものです。

この責任は、次善を探らずに移転阻止「以外を邪」として退けた道を進んだ、翁長氏自身にあります。

せめて、100万県民を道連れにすることだけはお止めください。 

                        ~~~~~ 

「翁長氏は移設を阻止するため(1)設計変更(2)サンゴ移植(3)岩礁破砕-で権限行使を念頭に置く。政府が申請をしてきても、許可や承認を拒否することで移設工事を遅らせたり、阻止したりできると強調している。
 それを踏まえ、政府は対抗策の検討に着手した。
 3つの知事権限のうち設計変更について政府は申請をしないことで無力化する案が有力。
辺野古移設と同時期に前知事の埋め立て承認を得て工事が進められている那覇空港の第2滑走路建設は公有水面埋立法に基づく設計変更申請が3月に1度、翁長氏の承認を得ているが、辺野古移設では設計変更なしで工事を進め、知事権限行使を封じる。
 埋め立て区域のサンゴを移植する際には知事の許可が必要になる。これについても政府は許可を得なくても当面の工事を進められる方策を検討している。
岩礁破砕は埋め立てなど海底地形を改変する行為で知事の許可が必要。平成26年に前知事が出した許可は29年3月で期限を迎える。
 辺野古よりも埋め立て区域のサンゴが多いとされる第2滑走路建設では、辺野古に先立ち29年2月に岩礁破砕許可が期限を迎える。翁長氏が第2滑走路建設だけ許可を更新し、辺野古移設で更新しなければ公平性が問われる。知事権限の乱用と判断すれば、政府は損害賠償請求や代執行を視野に入れる。」(産経12月20日)

 

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最高裁判決 翁長氏完全敗訴決まる

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沖縄県の承認拒否に対して、最高裁はこれを退けました。

これにより翁長氏の完全敗訴が決定しました。

これを受けて、翁長氏は分裂したことを平然と述べています。沖縄タイムス(12月20日)からです。

まずは、判決を受けての地方自治体の首長としての責務についての部分です。

知事は「確定判決には従う」とあらためて明言した。県は敗訴を受け、26日にも承認取り消し処分を取り消す方向で調整に入った
 この場合、仲井真弘多前知事が埋め立て承認をした状態に戻り、国は新基地建設の関連工事を再開することが可能になる。」

はい、ここまでは至極当然です。

ところが、同時にこんなことも言っています。

「沖縄県の翁長雄志知事は20日夜、名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認取り消しの違法確認訴訟で、沖縄県の敗訴確定を受けて記者会見し「深く失望し、憂慮する」と述べ、司法の判断を批判した。一方で「新たなスタートと考えている。あらゆる手法を用いて、不退転の決意で辺野古新基地建設阻止に取り組む」と決意を新たにした。」

片手で「承認取り消し」に伴う措置をとりながら、片手では「不退転の決意であらゆる手段を用いて建設を阻止する」・・・、これが分裂した行為に見えないならどうかしています。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-f5a3.html

これが地方行政官の言う台詞ですか。まるで運動家です。

運動家なら永久に運動をやっていたいのですから、勝手にするがいい。

しかし、翁長氏は県知事です。県知事は地方行政官にすぎません。知事なら知事らしく則をわきまえることです。

これではなんのために3月から「和解」プロセスが始まり、訴訟をバラバラせずに統一させてきたのかわかりません。

翁長さん、福岡高裁で敗訴し、その時点で決していたにもかかわらず、最高裁までもつれ込ませたのはあなた自身ですよ。

裁判で負け続け、負けると「司法は政府の追認だ」と文句を垂れ、最高裁判決が出れば出たでそれを踏みにじって恥ない言葉を吐く。

これは個人の約束ではなく、国と地方自治体の約束なのです。

政府は約束を守ったが、県は守らなくてもいいなら、日本には法はない人治の国となります。

逆を考えてみればいいでしょう。

最高裁判決が国を敗訴にして、国がなおもこう言ったたとしたらどうします。

「深く失望し、憂慮する。しかし国はこれを新たなスタートと考えて、あらゆる手法を用いて、不退転の決意で辺野古移転に邁進する。」

確実に、翁長氏と地元紙は「司法判断を守れ」と絶叫することでしょう。

「国は法を守れ、しかしオレは守らない」というわけです。なんと虫のいいダブスタのことよ。

翁長さん、もはやあなたは知事としての適格性を欠いています。政府はあなたとの信頼関係が完全に崩壊したと認識するでしょう。

ふざけるのはいい加減になさい。翁長氏は最低最悪のルーザーです。

Photo日テレ

それとも、沖縄県はひとつの地方自治体ではなく、日本国とは別の「なにものか」なのでしょうか。

沖縄県が佐藤優氏がいうところの「半国家」とやらなら、どうぞお好きにおやりなさい。

ちなみにこの「佐藤優」という人物は早口の巨漢ですが、北方領土交渉で国益が大事と唱えている人とは同名異人の翁長氏応援団長ですので、念のため。

それはさておき、ただし「半国家」となった代償は大きいですよ。

「半国家」の以上、国からいっさいの支援、予算配分は停止されるでしょう。

今やっている予算折衝などはこの時点で凍結です。自主財源だけでやるのですね。

米軍は日本政府との間の外交条約に規定されていますから、そのまま居続けます。

SACOで決められた基地縮小計画も協力が得られない以上、チャラです。

独自に県、いや「沖縄国もどき」が米国と折衝することです。「在米大使館」も「大使」もいるるのですからできるでしょう。

県民は大変に迷惑でしょうが、そういうことをする首長を選んでしまったのだから仕方がありません。

そうでなくとも翁長県政は、辺野古移転とオスプレイにかまけて、仲井真時代にはしっかりと積み上げられてきた民政部門をなおざりにしています。

保育所問題などやるべきことは山積していますが、知事は振り返ろうともしていません。

そして来年もあいかわらず、基地とオスプレイの二本立てで突っ走るんだとのことです。

前知事の仲井真氏は、先日、翁長氏の眼前でこう述べたそうです。

「仲井真氏は「沖縄はいつも基地問題でいろんなことが起きる。違法なことをそのままリーダーが言ってはいけない。やってはいけない」と力説した。
 知事による埋め立て承認取り消しが、高裁判決で違法とされたことを念頭に置いた発言とみられる。
 仲井真氏は「立派な産業をつくり、安心安全で住みよい沖縄にするのが子どもたちのためだ。泣き言や恨み節に、いつまでもとどまってはいけない」とも述べ、沖縄の過重な基地負担を強調する知事を皮肉った。」(沖タイ12月21日)

まことに常識的な政治家の言葉ですが、目の前で聞いていた翁長氏には聞く耳などないでしょうが。

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防衛省報告書 オスプレイ事故原因を「乱流」とする

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もう私はオスプレイ事故から離れて、別のテーマに行きたいのですが、飛行訓練再開となったせいなのか、騒ぎは続きますね。 

飛行訓練再開は、機体の構造上の問題ではないので当然です。

夜間飛行訓練時に起きたわけですから、それについては事故原因が特定されて、対策が打たれるまで一時中止となります。

あくまでもこれらは米軍の判断であって、米軍は独自判断で済ませることも可能ですが、日米同盟の建前上、日本政府に配慮してあらかじめ打診しただけのことです。

ましてやコメントにあったような、「地域の合意が第一」などということはまったくありえません。

あるとしても、接受国と相談程度のことです。

そもそも国の安全保障は国の専管事項であって、「地域との合意を第一」とはしません。

地方自治体とは相談はしますが、あくまでも決定権限は国にあります。

さて、飛行再開について、本土メディアにも「沖縄県民の怒りの声」ばかりが溢れんばかりに報じられています。 

メディアは、こういう時にせめても航空専門家の意見を報じて、冷静な判断材料を与えるべきなのに、せっせと率先して燃料投下に勤しんでいるようです。

マスコミにかかると、不時着水は「墜落」、前部脚故障により垂直着陸して無傷だった事例は「胴体着陸」ときたもんです。

言葉のハイパーインフレです。

自分で煽っておいて、煽られた人たちが「怖い」といえば、「ほれ、見ろ。住民は怯えているぞ」と「怒りの声」を得々と報じるわけですから、なんともかとも。

マスコミによる煽りの自給自足体制です。こんなことばかりをやっていると、本質が見えなくなります。

今回の事故では、客観的検証がなされないままに、危険機プロパガンダが復活してしまいました。

ミソもクソも一緒にしたまま、感情論に流されてしまっています。

整理しておけば

①事故原因が機体の構造的欠陥にあるのか、あるいは給油機側の問題か、また訓練上に問題があったのか。※報告書では原因を「乱流」としています。
②パイロットが取った事故措置は妥当であったか否か。
③ニコルソン四軍調整官の発言問題はどうして起きたのか。
④翁長沖縄県知事の対応は妥当であったのか。

これらがきちんと切り分けられないままで、進行してしまっています。

「やはりオスプレイは欠陥機だ」と叫んでいたかと思えば、今度は「ニコルソンは生意気な植民地主義者だ」となり、機体の欠陥が公的に否定されればされたで、「こんな危険な訓練はするな」と言うわけです。

何が問題なのでしょう?

オスプレイの「機体の欠陥」ですか?それとも「米軍の傲慢な対応」?はたまた「危険な訓練」ですか?

自分の論理が一貫していないから、その都度くるくる論点がすり替わっていますが、場当たり的感情論なので、気がつきません。

機体の欠陥という最大の眼目に絞れば、もう既にほぼ解明されているのに、えんえんと恐怖を煽りたいのであれやこれや言っているだけです。

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さて、ほとんどのメディアが無視していますが、防衛省が今回のオスプレイ事故の概要を公表しています。
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/12/19b.html

本来はこういう資料を材料にして冷静に議論を進めるべきですが、報道が報道として機能せずにただのプロパガンダ機関に堕っしているために国民の目にふれることはありません。

報告書自体は、詳細な事故報告書ではなく概要にすぎません。

事故報告書は、機体のメカニカルな検証とボイスコーダーなどの飛行記録、関係者の聞き取りなどをせねばなりませんから、相当に時間がかかるからです。

したがって内容的にはほとんど私が記事で書いてきたことですが、新たにわかった箇所のみゴチック太字としておきます。

ただ一点注目点は、防衛省報告書は事故原因をこう記しています。

給油が終了し、オスプレイのプローブとMC-130の給油ホースを分離させた後、21時5分頃、乱気流等により、給油ホースとオスプレイのプロペラのブレード(羽)が接触し、ブレードが損傷した」

乱流ですか。なるほどもう少し追加情報が欲しいところです。

以下、防衛省資料です。

※おことわり
「突発的乱流」と表記しましたが、乱流は突発的に起きるものですが、報告書にはただ「乱流」とありますので、その表記に従って修正いたしました。

                      ~~~~~~

沖縄県名護市沖に不時着水したMV-22オスプレイについて
                                       平成28年12月19日
                                               防衛省

 防衛省は、今月13日に沖縄県名護市沖に不時着水したMV-22オスプレイ(以下、「オスプレイ」という。)について、事故直後から、在日米軍から情報提供を受け、継続的に様々な照会を行ってきたところ、本日までに確認された事故の概要、事故の状況及び原因、米側が取った対策並びに飛行再開に係る情報については次のとおりです。

1.事故の概要

・ 2016年12月13日(火)、21時30分頃、沖縄県名護市東海岸の沖合で、米海兵隊普天間基地所属のオスプレイ1機が不時着水した。

・ 搭乗員5名は無事(うち2名は負傷したため入院したが、意識あり。1名は12月15日(木)に退院。1名は19日現在経過観察のため引き続き入院中)。

2.事故の状況及び原因

・ 不時着水したオスプレイは、沖縄北東の海上で、他のオスプレイ1機とともに米空軍嘉手納基地所属MC-130×1機から空中給油を受ける夜間訓練を実施していた。空中給油訓練は、常に陸地から離れた海の上空で行っているが、事故当時も陸地から数十Km離れた沖合上空で実施していた。当時の天候は、強風により良好なものではなかったが、夜間空中給油訓練に関する既定の条件の範囲内であった

・ 空中給油機から出される給油ホースにオスプレイ側の受け手の給油管(プローブ)を差し込み、給油が行われた。給油が終了し、オスプレイのプローブとMC-130の給油ホースを分離させた後、21時5分頃、乱気流等により、給油ホースとオスプレイのプロペラのブレード(羽)が接触し、ブレードが損傷した

・ オスプレイの空中給油に際してこのような接触が発生したのは、今回が初めてであり、詳細な原因につき、現在、調査が行われている。

・ オスプレイのブレードの損傷は回転するうちに大きくなり、飛行が不安定な状態となった。パイロットの判断により、訓練地点から相対的に距離が近いキャンプ・シュワブを目的地として飛行する中で、地元への影響を極小化するため海岸沿いを飛行していたが、途中辿り着けないことが分かったため、パイロットが意図した地点である浅瀬に不時着水した。

・ したがって、本件事故は、搭載システム、機械系統及び機体構造を原因とするものではなく、空中給油に際して給油ホースとオスプレイのプロペラが接触したことによるものである。

3.米側が取った対策

・ 日本におけるオスプレイへの昼夜全ての空中給油を一時停止。

・ その上で、搭載システム、機械系統及び機体構造についても、安全性を改めて確認するため、飛行を一時停止し、米側において普天間基地所属のオスプレイ全ての機体に対し、機体構造、電気系統、エンジン、油圧機構等の飛行安全上の重要箇所全てについて確認したが、問題は発見されなかった

・ さらに、不測事態発生時における安全手順について、搭乗員の理解度を再確認するため、搭乗員全員に対し集合教育を行った。

4.飛行再開

 詳細についての調査は継続中であるが、今般の事故の原因は、もっぱら空中給油中に当該航空機のプロペラのブレード(羽)が給油ホースに接触したことによるものであると考えられることから、次のとおり対処することとする。

・ 昼夜ともに空中給油の再開にあたり慎重かつ段階的なアプローチがとられる。空中給油は、集合教育、手順の確認及び地上におけるシミュレーションなどの手順が完了した後に実施される

・ その上で、その他の飛行については、オスプレイの機体自体の安全は確認されたことから、12月19日(月)午後から再開する。

5.日本政府の評価

・ 本事故の状況・原因及び同日に発生した脚部故障事案への対応(別添参照)に関しては、これまで米側から得た情報等に基づき、防衛省・自衛隊の専門的知見に照らせば、合理性が認められる。

・ 米軍は、本事故の発生原因に関わる空中給油については、集合教育、手順の確認、地上におけるシミュレーションが完了した後に実施することとしている

・ 米軍は、本事故がオスプレイの搭載システム、機械系統及び機体構造が原因ではないと考えられる中で、同日に別のオスプレイの脚部故障が発生したことも踏まえ、他の全ての機体について、脚部を含む点検を実施し、問題がないことを確認している。

・ 以上を踏まえると、本日19日午後から空中給油以外の飛行を再開するとしたことは理解できるものと考えられる。

・ 今後、空中給油の再開の前に、同種事故の防止のために米側においてとられた安全上の措置について、引き続き日本政府に対する具体的な情報の提供を求め、米側もこれを了承した。

                                             以 上

                       ~~~~~~~~

もうひとつ、前部脚の故障事故(マスコミ名称「オスプレイ胴体着陸事故」)についても、レポートされていますので、掲載しておきます。
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/12/19b_1.pdf

MV-22オスプレイの脚部故障事案について

防衛省は、MV-22オスプレイの脚部故障事案についても、在日米軍から情報提供を受け、継続的に様々な照会を行ってきたところ、本日までに、事案の概要と米側の対策に係る情報を得ましたのでお知らせします。

事案概要

・ 12月13日(火)、米海兵隊普天間基地所属オスプレイが、今般不時着水したオスプレイに給油した空中給油機と同じMC-130から空中給油を受けた後、不時着水したオスプレイからの救難連絡を受け、着水現場に向け飛行し、救難要員が到着するまでの間、空中監視を行っていた。

・ その後、空中監視任務を終えて普天間基地に帰還したが、機体に格納されている着陸装置(脚部)を機体から出すことができなかった。

当該オスプレイは、同日23時45分頃、垂直離着陸モードにて、着陸時の衝撃を吸収するパッドの上に緩やかに着陸した。
・ これは、着陸前に脚部が機体から出ない場合に安全に着陸するための確立されたマニュアルに従って行われたものである。

・ 当該機の脚部以外の全ての機能は正常であった。
・ 負傷者及びオスプレイの機体も含め財産被害はない。

米側の対応

・ 当該オスプレイに対し、修理と検査が行われている。
・ このほか、全ての普天間基地所属オスプレイに対し、脚部を含む機体の点検が行われ、問題は発見されなかった。
・ 着陸前に脚部が機体から出ない場合の手順は、搭乗員の理解を徹底するため、常日頃から継続的に搭乗員全員に対し確認している。

                                               以上

※改題しました。

 

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燃え尽きました

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本日、昨夜のレアル戦(&「真田丸」最終回)で燃え尽きてしまったために、転載でお茶を濁させていただきます。

それにしても・・・、すごすぎた。

私が愛したチームとはこんなにすごかったのか。

それにしてもさんま、うるさい。お前がレアルが好きだろうとかまわないが、日本のサッカーを小馬鹿にして、くどくどと。

開催国枠だから出られた?

今後は日本のチームは決勝に行かないで欲しいだと?

呼ばないで欲しいのはこちら。さんまを二度と国際試合の「解説」に呼ばないで欲しい。 

・・・というわけで、本日書く能力なし。

陸自ベテラン・へリパイロットのフェースブックを紹介させていただきます。

菱川様に感謝します。

                          ~~~~~~

菱川暁夫(元ヘリパイロット)
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=1363427140396748&id=100001884241313&ref=bookmarks 

U.S.Militaryが今年の6月にユーチューブに投稿した、C-130からCV-22オスプレイへの空中給油の動画です 

 沖縄での事故はこのair refueling operationsの夜間訓練中で起きてしまいました。 

 22歳、初めての編隊訓練。なんで長機はあんなにグラグラ飛んでいるのだろう。そう思いました。実は自分の飛行が安定していないから長機がフラフラしていると見えてしまうのです。 

 空中集合。給油母機が待ってくれている空域で空中会合が必要です。夜間に母機を視認してその距離を詰めてゆく怖さが分かるだろうか。暗夜に母機の光点を視認して近づこうとするのだが、その光点までの距離はおろか、上にいるのか下にいるのかも分からない。昼間でも難しいのに、空間に浮かぶ光点には目視の手がかりとなる空間識情報が皆無なのだ。 

 光点はやがて飛行機の形に見えてくる。自機の飛行姿勢は、つまり機体の傾きなど、操縦者は漠然としか理解できなくなる。とにかく母機が自機の水平儀であり母機に同調させつつ更に距離を詰めてゆく。 

 これを立体感覚の乏しい暗視ゴーグルを通しておこなうのだ。一方機内の計器情報などは暗視ゴーグルの接眼レンズと目の間隙から、裸眼でクロスチェックしている。そんな環境でやがて先端に漏斗状のエアシュートが付いたホース(ドローグ)が見えてくる。 

 このドローグは吹き流しのように漂っているだけでコントロールされていない。だから母機に対して完璧な編隊を組んでいてもドローグは揺れている。これに自機の先端に装備されているプローブを差し込まねばならないのだ。暗視ゴーグルは立体感がない。ドローグまでの距離判定に時間がかかってしまう。 

 想像するだけで喉がカラカラになるし手に汗をかく。
 数年前には米軍のヘリコプターが空中給油中にメインロータがドローグを叩いて墜落する不幸な事故がYouTubeにアップされていたが、今日検索したが見つけられなかった。削除されたのかも知れない。
 

 きわめて危険なair refueling operationsなのだ。軍の行動に不可欠であるからこそリスク承知で厳しい訓練を課しているのだ。それを尊敬の念のひとかけらもなく罵詈雑言を浴びせる一握りの勢力とそれに迎合するマスメディアを腹立たしくおもう。 

 30kmほどの沖合でティルトロータのブレードを破損して、それでも海岸線ぎりぎりまで飛行させた。機長の使命は乗員の命をまもり地上に被害を及ぼさないことだった。母基地まで戻ろうとしたら地上に被害を与えてしまうかも知れない。機長は海面への不時着を決心した。機体は機長のコントロール下にあった。だから海岸線のきわめて近傍へのアプローチであり、乗員は全員が命を取り留めたのだ。この種の事故で機体がパイロットの管制下にないとしたら乗員が無事な訳がない。それも夜間の海面へのアプローチはきわめての難事だ。彼はそれを成功させているのだ。 

 機長の判断と処置は素晴らしい。同様にオスプレイも優秀な航空機だ。オスプレイは危険だと煽っているのは確信的なマスメディア一派と、それをコントロールしているらしい、沖縄からオスプレイがなくなれば喜ぶ隣国ではないか

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篠原章氏とエルドリッヂ博士のスペシャル公開対談は明日です!

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■スペシャル公開対談!!
「トランプ時代の在日米軍ー沖縄の基地はどうなるのか」&

シンポジウム「2016年高江の夏ーそこで何が起こったのか」
 

12月19日(月)
開場18:30
開演19:00~ 2H予定
場所 浦添市社会福祉センター
大研修室 (200名収容)
参加費 ¥500
 

コーディネーター・我那覇真子
主催 琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会
 

第一部 ロバート・エルドリッヂ博士・篠原章博士
公開対談『トランプ時代の在日米軍ー沖縄の基地はどうなるのか』 
 

・トランプ大統領就任が沖縄に及ぼす影響
・今後の米軍基地の縮小と再編
・納税者と基地ー基地を維持するための経費をどう減らすか?
・反対運動の行方
・辺野古埋め立てはどうなるのか?
 

第二部 特別登壇・依田啓示
シンポジウム「2016年高江の夏ーそこで何が起こったのか
 

現在ヒートアップしている北部訓練場ヘリパッド移設工事
反対派の妨害に遭いながらも、その地元の真実を知らせようと立ち上がった勇気ある地元住民 依田啓示さんがご登壇!!
 

お問合せ: 090-2588-5051 

我那覇真子さんからの告知
https://www.facebook.com/MasakoGanaha/posts/10202202591663224 

Facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/1163817560365994/ 

琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会
http://okinawa-tadasukai.com/

■本記事は告知ですので、コメントは受けていません。

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日曜写真館 蘭に囲まれて

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うるま沖の奇跡その2 正確無比な着水角度

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墜落か不時着(水)かという不毛な論争はもう止めて、先にいきたいものです。 

沖タイは、かつて米国で開発段階に関わったというアーサー・リボロ氏まで登場させて、「墜落」説をしゃべらせています。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/76002

「また不時着と墜落の違いについて「機体の損傷度」と述べ、『傷が入っても機体が飛行可能な状態ならば不時着といえるが、破損した場合は墜落となる』と指摘。今回の事故について『空中給油機のホースが接触後も飛行可能な状態だったならば、基地に帰還する、あるいは機体に損傷を与えることなく水面に着陸していたはずだ』と述べ、「これは不時着でも緊急着陸でもない。墜落だ」と断定した。」

はい、「墜落と断定」だそうです。「断定」とは、こりゃまたオーバーシュート(行き過ぎ)なこと。 

失礼ですが、リボロさん、あなは事故報告書を読みましたか?当該機の通信記録に目を通しましたか?当該パイロットと面談しましたか?詳細な事故機の写真は入手しましたか? 

なにもしていませんね。できるはずがない。

なぜなら、事故調査が始まったばかりなので、報告書なんか地上に存在しませんから。 

それなのに事故後数日で数枚の写真だけで、「墜落と断定」してしまう「航空専門家」がいるということ自体、私には理解できません。 

誰にも「断定」なんかできないのです。私も推測で言っているし、今はすべて蓋然性の範疇なのですよ。 

推測だということを私は明言していますが、リボロ氏は「墜落と断定する」ときたもんだ。呆れてものがいえません。こういう人を専門家とよんではいけなません。

現時点で、利用できる1次証言はニコルソン中将のステートメントだけで、それを唯一の手がかりとするしかないのです。 

え、なになに、そんな米軍ヤローの言うことなんか嘘に決まっているって。 

おいおい。このようなリスク管理の初動において、危機管理のエキスパートである軍人が初回の記者会見で虚偽を言うと思いますか? 

さる女性党首と違って、初回の記者会見の重みを知らなかったら、ニコルソン氏は即座に解任に値します。 

虚偽を言って、後からバレるほど信頼関係を破壊する行為はないからです。 

その場合日米関係の外交問題にまて発展します。 

おそらくニコルソン氏は当該機と給油機の機長、管制官などの証言記録に目を通し、さらには軍病院に入院している当該機長や整備エンジニアなどとも面談してから、この記者会見に臨んでいます。 

ですから現時点で、もっとも信憑性の高い証言はニコルソン中将のステートメントと記者会見なのです。 

おっといけない。もう一つ出てきました。航空評論家・石川潤一氏は、NSC(海軍安全センター)の発表を伝えています。

これが米海軍の公式な認識です。 

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 ”class A mishap MV-22 ditched off Okinawa during NVD training mission” 

「クラスA事故 MV-22 は夜間給油訓練中のディッチ(不時着水)による。」 

後に事故報告書が出るまで、あえて暫定的にとお断りしておきますが、「墜落」ではなく「不時着水」が米軍のオフィシャルな見解です。

遠い米国から沖タイ記者の伝える情報だけてものを言っているリブロ氏と、海軍安全センターの公式発表のどちらを信じるかは、あなた次第ですが。

さて、リボロ氏は「傷が入っても機体が飛行可能な状態ならば不時着といえる」そうですが、飛行可能でした。 

このリボロ氏は、オスプレイの主任分析官という肩書でひんぱんに反オスプレイ・キャンペーンに登場する人物で、オスプレイ反対派のネタ元です。

彼はオスプレイがオートローテーションできないことが、FAA(米連邦航空局)の要件を充たしていない、と主張し続けた曰く付きの人物で、後にそれが覆ったためか退任した人物です。 

オスプレイは、森本敏『オスプレイの真実』によれば、オートローテーションに関わる機能を有しています。

「オスプレイのマニュアルによれば、両エンジン出力喪失時の処置としては、降下時にとりうる飛行形態は、滑空、またはオートローテーションの2通りであり、その時点での飛行状態により、いずれかを選択する。」

この事故を起こしたオスプレイは、事故発生時に固定翼モードでした。 

ナセル角0度ですので、この場合滑空を選択し、グライダーのように降下して着陸します。 

ただし、当該事故機は右エンジンは無事でしたので、これを止めたか、そのまま貴重な推力として動かし続けていたのかは、今の時点ではわかりません。 

とまれ、リボロ氏がいうように、「飛行不可能なほど破壊されていた」というのは根拠がありません。 

ちなみに、ナセル角度が60度以上なら、オートローテーションを選択しますが、CH46(47)のような大型ヘリと同様、着地すれば自重が重たいために破損してしまいます。 

リボロ氏をネタもとにして、「オスプレイはオートローテションができない欠陥機だ」と言っている人がいまでもいますが、それは間違いです。

先日、沖タイに登場したリムピースの人もそんなことを言っていましたが、いつまで同じことを言っているんでしょうかね。

ちなみにこのリムピースは、横須賀軍港を常時看視して,中国やロシアが随喜の涙をながすような情報をHPに掲載しているスパイ団体、もとい平和団体です。

それはさておき、正しくは、できるが他の大型ヘリと一緒で、壊れる可能性が高いのです。 

第一、今回の事故時は固定翼モードでしたので、オートローテーションは無関係です。 

リボロ氏は「飛行不可能だったから墜落だ」と「断定」しますが、飛行不可能ということは機体がパイロットの操縦不能な状況だったということです。 

ならばどうして、海岸浅瀬の岩場に滑り込むような着地(水)し、乗員全員無事なような曲芸が可能だったのでしょうか。 

不時着水は大変に高度な技術なのです。 

突っ込み角度が深ければ、機首から突入することになり大破します。 

逆に浅ければ、機尾から接地して胴体がバラバラになります。 

また、正確な水平状態を維持しないと、傾けば翼から傾くようにして大破します。 

正しい不時着(水)の模範が、「ハドソン川の奇跡」のチェスリー・B・サレンバーガー機長が操縦したUSエアウェイズ機(1549便)の例です。 

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映画でご覧になった方も多かったと思います。 

バードストライクでエンジンが停止し、飛行場に戻ることを断念し、市街地に落とさないために、ハドソン川に不時着水しました。 

まったく今回のオスプレイの事例と同じです。 

着水時の機体パラメータは以下の通りです。(カッコ内はメーカーの示す値)

・速度125kt(118kt)
・ピッチ角:9.5度 (11度)
・ロール角:0.4度
・経路角:マイナス3.4度(マイナス1度)
・降下率:12.5fps [750fpm](210fpm)
・迎角:13~14度
 

不時着水ですから、衝撃をなるべく抑えるために、通常の着陸角度よりも浅い角度で着水したのではなく、機首上げ操作で降下率を抑えながら操縦していたようです。 

しかし、推力がないために降下率が大きく、まぁよくこれできれいに水上に滑りこんたものだと関心させられます。
参考資料http://flyfromrjgg.hatenablog.com/entry/miracle_on_the_hudson 

このピッチ角11度というのが重要で、この角度が浅くても深くても機体は大破して、多くの死傷者を出すことになります。 

今回の事故において、機体は機首から破断し主翼ももげてていますが、機体全体はきれいなままです。 

この大破の原因は、一説ではクラシャブル構造であるとか、海岸の岩場に事故後にぶち当たっって流されたためだという説もありますが、はっきりしたことは不明です。

※[追記]コメントでご教示いただきましたので追加します。ありがとうございました。
「サンボーン少将: はい、閣下。波の活動だけで機体が分解されていきました。」http://tkatsumi06j.tumblr.com

大事なことは胴体が完全に保全されているということです。

これはとりもなおさず、正しい進入角度、おそらくはピッッチ角11度にちかい「黄金の侵入角度」で浅瀬に突入したことを現しています。

官姓名はわかりませんが、脱帽します。この人物はすばらしい腕と胆力の持ち主です。 

このような針の穴を通すような不時着水が、リブロ氏が言うような「飛行不能」な機体でできるはずもないではないですか。 

オスプレイはパイロットの冷静沈着な操縦技術によって「着陸」(ニコルソン氏の表現)させたのです。 

それゆえ、私はこの事故を、「ハドソン側の奇跡」の故事にならって、あえて「うるま沖の奇跡」と呼びます。 

 

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うるま沖の奇跡その1 パイロットの崇高な義務とは

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プーチンが気になりますが、オスプレイ事故について続けます。 

さて、こういう米軍がらみの事故があると、必ず政治利用する人が大量に出ます。 

この人たちは、民間機が同じことをやってもなんの「抗議の声」もあげないのに、米軍だ、自衛隊だというと急に色めきます。 

「抗議」するより先に、「無事でしたか」「入院されている方々のお加減はいかがでしょうか」と聞く心の余裕もなく、まずは青筋を立てて「抗議」ですから、なんとも。 

江川紹子氏などは、事故原因がわかる前にこの調子です。 

「人的被害がなかったのは「神に感謝すべき」と言われても、なんであなた方の神に感謝しなきゃなりませんの?ということでわ。自分たちの価値を押し付ける会見は逆効果。異文化への配慮がまったく見られないところに、これからトランプ的傲慢が華々しく展開されるのでは、という懸念を抱く。」

就任前のトランプとこの事故になんの関係があるんでしょうか。彼女の脳内でくっついているだけです。 これでジャーナリストというのですから呆れます。

きっと江川さんの頭には、米軍=悪=トランプみたいな公式でもあるんでしょうね。 

こういう姿勢では絶対に事故を突き放して見られません。

価値観でバサバサ斬るのは後にしてください。今、必要なのは「何が起きたのか?」という事に誠実に向き合うことです。 

調査委員会の報告書が出ていませんから、公開情報を下敷きにして考えていきましょう。 

まず、ニコルソン中将のステートメントで原因は特定されています。 

”the rotor blades struck the refueling line, damaging the aircraft”
「ロータブレードが燃料補給ラインに衝突し、航空機に損傷を与えた。」
 

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上の写真は空軍型ですか、このような状態の時に、給油を行なっていたMC-130の給油ホースが切れて、プロップ・ローターに巻き込まれたようです。 

なぜそうなったのかはわかりません。給油機側が原因だということもありえます。 

給油ポッドに問題があったり、パイロットのミスです。 

あるいはオスプレイ側の操縦ミスもありえますし、さらには気象状況が突然変化した可能性もあります。 

え、なぜ夜中にやっているんだって? 

民間機と違って、軍用機には昼夜ありません。夜に出動せねばならない緊急事態があり得るし、その場合長時間滞空せねばならない場合、空中給油をします。 

この空中給油というのは、高速道路で前のタンクローリーからホースを伸ばして後ろの自動車に給油するようなもんで、大変に難しいとはいえますが、軍用機の必修科目です。 

いくつか疑問が残ります。

エンジン停止していたかいなかったかですが、していたはずです。パイロットはホースを巻き込んだ瞬間に左エンジンを緊急停止させたはずです。 

もちろんオスプレイはすべての双発機がそうであるように、片肺といって片一方のエンジンだけで飛行もできますし、着陸もできます。
※参考資料
http://booskanoriri.com/archives/2565
http://kinema-airlines.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/ceo-11d5.html

そして損傷を受けた側のエンジンは、通常の手続きとしてフェザリング(Feathering)という措置をします。 

フェザリングについて押さえておきましょう。 

「(レシプロ機・ターボプロップ機など)プロペラを推進力として使用する多発機において、エンジンが故障した場合、プロペラは非常に大きな抗力を発生してしまうため、フェザリングが重要となる。
機の性能にもよるが、おおむね10~15%程度
滑空比が向上する。」(航空軍用用語辞典・写真も同じ) 

Feathering
上の写真で一番左側のエンジンが止まっていますが、これがフェザリング状態です。 

プロペラが損傷を受けると、ものすごい空気抵抗(抗力)を発生させて飛行の障害になります。 

ですから、静かにしていてね、ということでプロペラの翼の角度(翼角)を空気の流れと平行にして抵抗を打ち消します。これがフェザリングです。 

ところが、今回このオスプレイのプロペラは単に止まったのではなく、長いホースを巻き取った形となってしまったためにひどく歪んでしまっていたと推測できます。 

そしてそれが原因でフェザリングかできずに、機体全体に及ぶような強い振動を発生させたようです。 

当然のこととして操縦は、大変に困難を極めたと思われます。 

Ospraypit001http://tsubotch.cocolog-nifty.com/skymonologue2/20...オスプレイ操縦席 左が機長席

たぶん操縦桿を力で押さえ込むかんじだったのではないでしょうか。
 

この状態で普天間基地、ないしは嘉手納基地に帰還できるか、機長は即座に回答を出さねばなりませんでした。 

選択肢は三つです。 

①基地に帰還する。
②海に不時着水する。
③できるだけ、陸に近い所まで飛行させて不時着(水)させる。
 

さて、あなたならどうしますか? 

パイロットの第一志望は、とうぜん①の基地への帰還だったでしょうね。

②も不可能ではありませんが、夜間の海面への不時着水は、機体の損傷箇所から瞬時に浸水が始まるために脱出時間が短く、クルーの死亡率が高いのです。

では基地に帰還するかどうかですが、その考えも機長の頭をよぎったはずです。

最大の問題は、事故が発生したうるま市沖から飛行場までびっしりと住宅が立ち並んでいることです。

下のGoogle Earthの航空写真を見て下さい。傷ついて強振動を発する機体をだましだまし飛行場にまで引っ張っていけるかどうか。

Photo

ニコルソン中将はこう言っています。

"The pilot made a decision to not fly over Okinawan homes and families. He made a conscious decision to try to reach Camp Schwab…and land in the shallow water to protect his crew and the people of Okinawa."
「パイロットは、沖縄の家庭や家族の上を飛行しないことを決意した。彼はキャンプシュワブ沖合にたどり着こうと強く決意した。・・・そして乗員や沖縄の人々を守るために浅瀬に着陸しようとした。」

このパイロットの名前はわかっていませんが、いい上司をお持ちだ。

部下が、なんのために、どうして危険をかえりみず浅瀬に着水させるという非常に難しいことをしようとしたのか、しっかりと理解しています。

この機長は住宅地に墜ちるということを避けたのです。

パイロットとしての強い義務感と自己犠牲の意志において。

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これと似た事例は、1999年11月22日に埼玉県入間で発生しています。
T-33A入間川墜落事故 - Wikipedia

航空自衛隊入間基地所属のT-33ジェット練習機が入間川河川敷に墜落しました。

パイロット2名はベイルアウト(緊急脱出)を試みましたが、パラシュートが開く前に地上に激突して殉職しました。

旧式射出座席のために頸が折れたという説もありますが、いずれにしても、最初のベイルアウト通告時に脱出していれば助かったケースだと思われます。

2名の殉職したパイロットの飛行時間は、いずれも数千時間を超え、年齢は47歳と48歳。
二佐と三佐でした。

ベテラン中のベテランです。

機長は2回ベイルアウトを通告しています。

初回から13秒後に2回目を通告しています。

その間、このパイロットたちは眼下に何を見たのでしょうか。

密集した住宅地です。

初回の通告でベイルアウトすれば確実に助かりました。

しかし、彼らはパイロットの崇高な義務である、住宅の上で落とさないというルールに従ったのです。

そしてこの13秒で入間川の河川敷まで傷ついた機体を運び、そこで息絶えました。

しかも絶対に無理だと知っていて、超低空のベイルアウトをして最後まで迫る死に抗ったのでした。

見事です。パイロットとしてだけでなく、人間として見事です。

しかし朝日などのマスコミは狂喜し、「未熟だから墜ちた」と叩きまくり、「平和団体」はデモをかけ、野党は防衛大臣を謝罪に追い込みました。

真相がわかったのは、1年後に調査報告書が出てからのことです。

私は今回のオスプレイのパイロットにも、入間で殉職した自衛官と同じ精神を感じます。

長くなりましたので、次回に続けます。 

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オスプレイ事故原因の新事実

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昨日来の報道で、私が昨日出した速報を修正します。 

まずはこのような場合、ニュートラルに報道してくれるNHKニュースからです。 

「NHKニュース
12月14日

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161214/k10010806271000.html13日夜、沖縄本島の東の海上で、アメリカ軍の輸送機オスプレイが不時着した事故で、事故機は上空で別の航空機から燃料の提供を受ける空中給油の訓練をしていた際に不具合が起きて飛行が困難になったことが、アメリカ側の説明でわかり、防衛省が確認を続けています。 

13日午後9時半ごろ、沖縄県名護市の東およそ1キロの海上で、アメリカ軍の輸送機オスプレイ1機が不時着し、乗っていたアメリカ兵5人が全員救助され、このうち2人がけがをしました。 

事故機は沖縄県宜野湾市にあるアメリカ軍普天間基地の所属で、機体が大きく壊れて胴体や翼などがバラバラになりました。アメリカ軍の防衛省への説明によりますと、事故機は当時、ほかのオスプレイ1機とヘリコプター1機とともに、KC130空中給油機から上空で給油を受ける訓練をそれぞれ行っていました。

その際、空中給油機の燃料を送るホースが切れ、事故機の側に不具合が起きて飛行が困難になったということです。パイロットは住宅地上空の飛行を避けるため、名護市辺野古の海岸沿いにあるキャンプシュワブに向かいましたが、たどり着けないと判断し、沖合の浅瀬に不時着したということです。 

アメリカ軍は「機体はコントロールできる状態で、パイロットが意図した場所に降りた」としたうえで、「原因が機体にある可能性は極めて低いと見ている」としています。防衛省は引き続き、アメリカ軍から情報収集して、当時の詳しい状況の確認を進めています。」 

Sty1612140015f3http://www.sankei.com/photo/story/news/161214/sty1612140015-n1.html

私はヒーローキャスティング訓練ではないかと見ていましたが、これを訂正します。 

原因は、MC130とオスプレイの空中給油中に、給油ホースがプロペラ(ローターブレード)に当たって、損傷したことによります。
空中給油 - Wikipedia
 

四軍調整官のローレンス・D・ニコルソン中将のステートメント原文です。http://www.iiimef.marines.mil/News/News-Article-Display/Article/1029252/iii-mef-commander-addressed-mv-22-mishap-off-the-coast-of-okinawa/全文は欄外に

"Nicholson stated the aircraft was conducting aerial refueling operations over the sea when the rotor blades struck the refueling line, damaging the aircraft."

空中給油は海上で行いますので、市街地に墜落する可能性はありません。

Photo

上の写真は昼間のものですが、先行するMC130からホース(ドローグ)が延びています。

ここから燃料がもう一枚上のオスプレイの機首右側に見える給油受けの漏斗状のバイプ(プローブ)に繋がって給油がされます。

これはヘリで使われる、プローブ&ドローグ方式といわれている方式です。

難点は気象の影響を受けやすいことで、伸ばしたホースが相手の機体を損傷させることがあることです。

今回の事故はなんらかの理由で、給油機側のホースを、オスプレイのプロペラ(ブレード)が切断してしまい、それがプロペラにダメージを与えたために、左右の回転が不均等になって強い振動が発生したようです。

Proxy
朝日新聞12月14日http://www.asahi.com/articles/ASJDG5QJGJDGTIPE02Y.html

このような事故は今までも他機種でも起きていますから、オスプレイ特有のものではありません。

したがって、この事故はなんらかの人為的ミス、あるいは天候の急変によるものであって、機体の構造的欠陥ではありません。

稲田大臣が飛行停止を要請したのは、原因が解明されるまでの期間であって、翁長氏のような「欠陥機」だから配備撤回とするようなものとは質が違うことを押さえて下さい。

私はそれですら神経過敏で、かえって政府がオスプレイ「欠陥機」説を裏付けてしまう言動にならないかと思いますが。

稲田さん、深夜に会見などしないで下さい。慌てないで対応しないと、防衛大臣が自分で煽っていますよ。

なおニコルソン中将は、「在日米軍のチェックリストの見直しなどをする間一時飛行停止にする」と公表しました。

ニコルソン中将の当該部分です。

"Nicholson has made the decision to temporarily halt all MV-22 flight operations under Marine Forces Japan until he is "satisfied that we have reviewed our checklists and safety of flight procedures."

ところで21時30分という時間ですが、奇異に思われるかもしれませんが、夜間給油訓練は通常なされているようです。

オスプレイの夜間空中給油訓練の様子の動画はこちらからご覧いただけます。 
https://www.youtube.com/watch?v=5EIPySw_YuY 

名護市安部の海岸から約1㎞離れた浅瀬にハードランディング(硬着陸)したのは、パイロットの判断です。

なお米軍の表現はあくまでも「着陸」 landingです。(欄外参照)

一方、琉球新報が使う「墜落」は、航空用語でクラッシュ(crash)と呼ばれており、まったく別概念です。

クラッシュは機体がコントロールを失って失速して、地上に激突することです。

今回の事故において、機体は最後までパイロットの制御下に置かれて、硬着陸する場所も慎重に集落の被害のない場所に選択されています。

これを「墜落」と呼ぶのは非常識な煽りです。 

さてニコルソン中将によれば、事故当初、パイロットは普天間か嘉手納に帰還しようと考えましたが、市街地上空を飛行せねばならないことから断念し、海岸前の浅瀬にハードランディングさせました。 

ニコルソン中将の発言の当該部分です。

"The pilot made a decision to not fly over Okinawan homes and families. He made a conscious decision to try to reach Camp Schwab…and land in the shallow water to protect his crew and the people of Okinawa."

辺野古に滑走路があれば、至近距離ですし、海に面しているために、無事に帰還することは充分可能であったと思われます。 

反基地運動家たちはこの事故を受けて、「だから移転反対」と叫んでいますが、正反対です。 

オスプレイの事故と移転問題は、本来まったく別次元のことですが、百歩譲ってオスプレイが「欠陥機」ならば、なおのこと「だから海に面した過疎地に移転する」のが正しいのです。 

というのは、今回の事故もそうですが、オスプレイなどの軍用機は日本では市街地上空で訓練をすることはありません。 

訓練はリスクが伴いますから、万が一事故が起きた場合、市街地に被害が及ぶからです。 

ですから、軍用機の訓練は海上でされますが、訓練中に事故が起きても、海岸に飛行場があれば市街地上空を飛行せずに帰還できるからです。

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皮肉にも、今回のオスプレイ事故は辺野古に移転せねばならない理由を際立たせてしまいました。

それは、以下の理由です。

第1に、軍用機の事故は訓練中に起きる可能性が高いこと。
第2に、軍用機の訓練は海上でされていること。
第3に、海上で事故が起きた場合、市街地上空を通過せずに飛行場に帰還するには、海に面した過疎地の基地の方がリスクが少ないこと。

この事故において、現時点で大事なことは煽ったり、逆に過少にリスクを判定することです。

リスクは常にあります。事故はあり得ます。

ならば、その事故が起きた場合、どうしたらリスクを最小限に限定して閉じ込められるかを考えるべきではないでしょうか。

東京新聞のように、「沖縄米軍トップ「感謝されるべきだ」とか、「オスプレイの安全主張崩壊」などというアジビラまがいの紙面づくりは感情的対立を煽り、何の解決にもならないので、やめて欲しいものです。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016121590070509.html

なお、海保11管は捜査を開始しました。

「現場は海域のため、11管は14日未明、米軍に事故の捜査を申し入れたが、14日夕までに回答はないという。ただ、航空危険行為処罰法違反の疑いで独自に捜査を始め、米軍の協力が得られれば、パイロットらから任意で事情を聴く方針。日米地位協定は、米軍関係の事件・事故には基地の外でも米軍による警察権を認めている。」(朝日12月14日)

                      ~~~~

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ニコルソン中将記者会見全文

MARINE CORPS BASE CAMP BUTLER, Okinawa, Japan – --

The Commanding General of III Marine Expeditionary Force, Lt Gen. Lawrence D. Nicholson, held a press conference here following the landing of an MV-22 Osprey in the shallow waters off the coast of Okinawa.

Nicholson stated the aircraft was conducting aerial refueling operations over the sea when the rotor blades struck the refueling line, damaging the aircraft.

"After the aircraft was unhooking, it was shaking violently," Nicholson said. "The pilot made a decision to not fly over Okinawan homes and families. He made a conscious decision to try to reach Camp Schwab…and land in the shallow water to protect his crew and the people of Okinawa."

All five crewmembers were rescued and transported to the Camp Foster Naval Hospital. Three of the crewmembers were released from the facility and two still remain hospitalized under observation.

"I want to thank the Japan Coast Guard for their quick response as well as the Okinawan Police for their support in securing the site," he said. He also thanked the U.S. Air Force 33rd Rescue Squadron for their assistance during the operation.

Nicholson addressed the concerns of the Okinawan community and focused on reiterating the safety and resourcefulness of the MV-22 aircraft to support the U.S.-Japan Alliance.

"I regret that this incident took place," Nicholson said. "We are thankful for all the thoughts and prayers the people of Okinawa gave to our injured crew."

Nicholson has made the decision to temporarily halt all MV-22 flight operations under Marine Forces Japan until he is "satisfied that we have reviewed our checklists and safety of flight procedures."

An initial salvage survey at the location is underway to determine the most viable platform and method of recovery for the aircraft, stressing the importance of safety and protection to the environment.

A formal investigation into the incident has been launched. There will be no further information on the cause of the incident until the investigation is complete.

仮訳
海兵隊基地キャンプ ・ バトラー、-沖縄県-

海兵遠征軍、ローレンス ・ D ・ ニコルソン中将は、沖縄の沿岸海域の浅瀬におけるオスプレイの着陸について記者会見を行った。 

ニコルソンは、航空機(オスプレイ)は損傷を受けた時、海上で空中給油を行っていたと述べた。 

「オスプレイはこれをアンフック(引っかけ損なうこと)したために、機体は激しく振動を始めた。 

「パイロットは彼の乗組員と沖縄の人々を保護するためにキャンプ ・ シュワブの浅瀬に到達しようと決断した」 

5人の乗組員すべては救出され、キャンプ フォスター海軍病院に運ばれた。そのうち3名の乗員は既に退院し、2名はまだ観察入院を続けている。 

「私は日本の海上保安庁の迅速な対応だけでなく、その場所を保護していただいた沖縄県警察に感謝したい」と述べた。 

また、彼らの救援のために尽力頂いた空軍第33レスキュー隊に感謝する。 

ニコルソンは沖縄社会の懸念に対処し、安全保障と日米同盟を支援する MV 22オスプレイのresourcefulness(困難に対する力)を繰り返しに焦点を当てた。 

ニコルソンは、沖縄のコミュニティの懸念事項に対処し、MV-22機の安全と機材を日米同盟を支えるためにあると重ねて述べた。

ニコルソンは、「この事件が起こったことは残念だ」、 「(しかし)沖縄の人々が負傷した乗組員に与えたすべての思いと祈りに感謝している」 と述べた。

ニコルソンは、在日米軍の下でのすべてのMV 22を一時飛行停止とし、飛行操作のチェックリストと飛行手順の安全性を満足しうるまで見直すと述べた。

安全性と環境保護の重要性を強調し、航空機の最も有効なプラットフォームと復旧方法を決定するために、現地で最初の引き上げ調査が行われる。

事件の正式な調査が開始された。 調査が完了するまで、事件の原因に関する詳細情報の公表はない。

 

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オスプレイの事故は人為的ミスのようだ

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オスプレイが昨夜11時、沖縄県名護市沖1.6㎞の近海で不時着しました。 

乗員は2名負傷しましたが、全員無事です。 

・・・まぁ、よりにもよって、最高裁判決が出た翌日の、今かですね。まったくやれやれです。 

米軍は前回の衆院選のシンザト事件や泥酔運転の時もそうでしたが、なぜかここぞという時を狙いすましたかのようにウルトラ級の「神風」を吹かしてしまう所のようです。

しっかりしてくれよ、馬鹿かと私も思います。 

琉球新報は今日も号外でありましょう。 

なぜか、翁長氏のはしゃいでいる姿しか思いつきません。

「■海兵隊報道部発表
「第36海兵航空群所属MV-22全乗員5人は無事に救助されました。同機は昨夜22時頃、キャンプ・シュワブ海岸線沿いの浅瀬で着水した。乗員は空軍第33救難飛行隊のHH-60Gによりキャンプ・フォスターの海軍病院に搬送された」
 

「■乗員2人負傷 国内不時着は12年の「普天間」配備以来初
毎日 12月13日
 

 防衛省や海上保安庁に13日夜、米軍から入った連絡によると、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の垂直離着陸輸送機オスプレイ1機が沖縄本島東沖近海に不時着水した。同日午後11時55分ごろに米軍が救助を求めていた乗員5人を救助した。2人が負傷しており、米軍基地内の病院に搬送されたという。国内でのオスプレイ不時着は2012年の普天間飛行場配備以来初めて。
防衛省関係者によると、事故機は普天間飛行場を離陸し、沖縄本島北部に向かう途中の午後9時半ごろに不時着した。その直前に事故機から「これから降りる」と米軍側に連絡があったという。防衛省によると、場所は名護市東沖約1.6キロの海上。
 在沖縄米海兵隊は13日深夜から14日未明にかけてツイッターで「MV22オスプレイ1機が関係する航空機事故が沖縄沖で発生した」などと発表した。「全搭乗員はキャンプ・フォスターの米海軍病院に移送され治療を受けている」としている。
 オスプレイはヘリコプターと固定翼機の両方の機能を持つティルトローター式の輸送機。12年10月、米軍が国内で初めて普天間飛行場に12機を配備。現在普天間には24機がある。
 オスプレイは開発段階から墜落などの事故が相次ぎ、沖縄県では配備に対する県民の反発が続いている。日米両政府は15年5月、東京・横田基地への配備も発表している。」

毎日はオスプレイ・デマの発信源のひとつですが、しょうこりもなく煽りますね。

なにが「開発段階から墜落が続き」ですか。「開発段階だから」です。

それはさておき、詳細は明らかになっていませんが、海上での訓練中の事故のようです。 

まだ位置は特定できていませんが、キンプシュワブの海岸線の沖合の浅瀬の上のようです。

なお地元2紙は「墜落」と書いていますが、本土紙は一様に「不時着」です。

別の概念なので、地元紙のような意図的混同はしないで下さい。

「墜落」は操縦不能で落下する状態ですが、「不時着」は最後まで操縦コントロールができている状態です。

破壊の状態だけで「これが不時着なわけない」という声がありますが、浅瀬に接触した後に横転などすれば破壊の度合いは大きくなります。

位置は、当初の報道では津堅島の東でしたが、今は安部沖に修正されているようです。 

Photo_4

Photo_7安部は赤点

今わかる範囲の情報によれば、機体のメカニカルな故障ではなく、訓練中のホバリング時に誤って高度を下げすぎたことによる不時着(水)のようです。
 

このオスプレイにはゴムボートが積まれており、それを使って脱出したという情報があります。

もしそれが事実なら、通常はゴムボートのようなかさばって大きいものは積みませんので、ヒーローキャスティング(Helocasting)訓練時の事故だと思われます。

Photo_6http://www.pacom.mil/Media/News/Article/656637/us-marines-helocast-with-royal-thai-republic-of-korea-marines-during-cobra-gold/

コブラゴールド演習での動画もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=mVU54nz0DT4 

これは敵地に潜入する偵察部隊を、ヘリ、あるいはオスプレイを使って海面に降ろす訓練で、一般的なものです。

ただ夜間のそれは難易度が高いとはいえるでしょう。

自衛隊も離島防衛のためにおこなっています。

オスプレイだから墜ちたのではなく、UH1やUH60、あるいはCH46を使ってもやっているものです。

HelocastingHelocasting
http://snafu-solomon.blogspot.jp/2015/04/pic-of-day-helocasting-from-rok-ch-47.html


こういう事故が起きると必ず市街地に墜ちるぞという人がでますが、ヒーローキャスティング訓練は市街地上空でやるものではではないので、心配しないで下さい。

津堅島周辺の海域は訓練海域ですので、違法な訓練をしていたようではないと思われます。

今わかる範囲の情報では、この事故はパイロットの人為的ミスの可能性が極めて高いと考えられます。

後に公式発表で機械的故障説が出た場合には、その都度修正させていただきます。

もし機体の構造的トラブルならば、今日から全世界の同型機は飛行停止となりますので、そうなるかどうかを注目ください。

もっとも、翁長氏は事故原因も見定めないうちから、飛行停止を要求するでしょうが。

当分は「殺人機オスプレイがとうとう墜ちたぞ」と、叫ぶ声が師走の巷に溢れるでしょう。

こういう人たちは墜ちてほしいのか、ほしくないのか、一体どっちなんでしょうね。

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速報 辺野古訴訟 翁長氏敗訴確定

026
辺野古移設に対しての、県の埋め立て違法確認訴訟に、最高裁が結論を下しました。

「名護市辺野古の新基地建設を巡り、石井啓一国土交通相が翁長雄志知事を訴えた「辺野古違法確認訴訟」で最高裁は12日までに、上告審判決を今月20日午後3時に言い渡すことを決めた。辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消しを違法とし、知事が敗訴した福岡高裁那覇支部の判決の見直しに必要な弁論を開かないため、県側敗訴が確定する見通し。知事は今後、埋め立て承認取り消しを撤回する手続きに入る。」
(沖タイ12月12日欄外参照)

 正式な言い渡しは来週火曜日20日ですが、県の弁論を退けたことから、最高裁において国の完全勝利が確定しました。 

これで県の組織的抵抗は終了します。翁長氏たちは「徹底抗戦」だなどと言って、小細工をチラつかせていますが、できません。 

それはこれが単なる司法判断ではなく、今年3月から開始された「和解」プロセスの最終局面だからです。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/post-08d4.html 

翁長氏たちや地元紙がきちんと説明していので、よく誤解されるのですが、「和解」は一般的に使われるイコール妥結案ではありません。

紛争を起こしている2者の間の、妥結に向かうプロセスを指します。

この場合、調停委⇒那覇地裁⇒福岡高裁⇒最高裁とえんえんと続いた司法判断の最後です。

民法695条にはこうあります。

●民法695条の「和解」
「和解は、当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずる。」
 

本来、住宅密集地から、滑走路が海に面した過疎地の辺野古に移設するのですから安全性が格段に向上するはずなのですが、頑として県は反対です。

沖縄は日本でも屈指の埋め立てが進んでいる地域です。

不思議なことには、翁長氏は那覇第2滑走路や浦添の補給基地海上埋め立ては推進した当事者だから賛成、高江は「苦汁の選択」で容認だそうなのに、なぜか辺野古移設だけは「徹底抗戦」だそうです。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-a76d.html

那覇◎
浦添○
高江△
辺野古×

この4つの案件は、反対派に言わせればすべて自然破壊の「新基地」のはずなのに、翁長氏は、ある時は当時者として推進、ある時は「苦汁の選択」、ある時は徹底抗戦ですから、一貫した政治姿勢などないのです。

にもかかわらず、県が執拗に抵抗すれば、代執行という強権を使うことになります。

そこで裁判所が中に入って仲介したわけです。裁判所はこう言っています。

まず、ガチンコ勝負になっている双方のゲンコツの部分を取り下げてじっくり協議して下さい、というのが那覇地裁が出した和解案です。

①国は代執行訴訟を取り下げる
②国は県の違法性を確認する裁判を提起する
③国は工事を一時中止とする
④県は裁判の結果に従う

これが、那覇地裁の暫定案と呼ばれるものです。 

この地裁の暫定案はもっといろいろな要素を持っていて、大変に優れた案ですが、これは別稿とします。

すると国は力押しせずに裁判所案に従うこととし、県も同意しました。

こうして始まったのが「和解」プロセスです。

「政府は当初、工事の中止は受け入れられないとしてきましたが、安倍総理大臣は、国と県とのいわば訴訟合戦が続くような事態は好ましくなく、対立が長引けば普天間基地の危険性の除去や移設計画の実現も危うくなりかねないとして、新たな和解案を受け入れる意向を固めました。」(NHK2016年3月4日)

大人ですね。首相は蓮舫氏の二重国籍疑惑もそうでしたが、じっくりと腰を据えてそこに行き着くように遠回しに攻めることがあります。 

移設問題においては、なんと工事を10カ月間停止するという政治決断を下したわけで、工事関係の違約金などかなりの額に登ったと思われます。

失礼ですが、政治家としての安倍氏と翁長氏との「格」の絶望的落差をかんじてしまいますね。

「絶対反対」で「あらゆる手段で阻止する」なんてことは、別に翁長氏でなくても言えるのです。共産党員でも言えます。

彼に何が望まれていたのか、なにが託されていたのでしょうか。

特に、今まで自民に入れていたが、今回は翁長氏に入れた層にとっては、です。

それは「保守でもなければ、左翼でもない」ナニカだったはずでした。

就任以来、棒を飲んだようなことしか彼は言わず、共産党と同じ行動しかとりませんでした。

田知事ですらもっと磊落で奔放でした。

だから負けるべくして負けるのです。

そういえば、来年早々からと言われている工事再開において、国は違法に工事が妨害された場合、容赦なく補償請求する、と言っています。

カヌー突撃隊の皆さん、今までと同じことをすればどうなるのか、よくお考えになることです。

それはさておき、これによってできた「和解」条項は以下の県HPでご覧頂けます。
※「和解条項」 県HP  http://www.pref.okinawa.lg.jp/site/chijiko/henoko/documents/h280304wakaiseiritu.pdf 

全部で10項ありますが、現時点で意味を持つのは、その第9項です。

「9 原告及び利害関係人と被告は、是正の指示の取消訴訟判決確定後は、直ちに、同判決に従い、同主文及びそれを導く理由の趣旨に沿った手続を実施するとともに、その後も同趣旨に従って互いに協力して誠実に対応することを相互に確約する。」

これが誠実条項です。

民法第1条2項が誠実条項を定義しています。

「●民法第1条(基本原則)
1 私権は、公共の福祉に適合しなければならない。
2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
3 権利の濫用は、これを許さない。」

県が国に法を守れというには、自分も守っていなければなりません。

いくら「不当判決」だと叫ぼうと、「不当」などという判断はただの主観にすぎません。

別な側からみれば「正当」ないしは「妥当」です。

ですから、承認取り消しという県の行政行為が法に照らして正しいのか、間違っているのかが問われたのが、この間の裁判所の判決なのです。

そして実に3回も司法判断を仰ぎ、最高裁まで上告して、それで下された判決には従わねばなりません。

ここに来て未だ、「ほかに手段がある」とうそぶくのは、県の「権利の濫用」、俗に言う悪あがき以外なにものでもありません。

この最高裁判決を受けて翁長氏は、今までの彼がそうであったように、またもや二枚舌を使っています。

時事(12月12日)はこう伝えています。

「翁長雄志知事はかねて確定判決には従うと表明しており、埋め立て承認取り消し措置を撤回すれば、政府は第1段階としてボーリング調査再開のためのフロート(海上浮具)や、護岸工事のための汚濁防止幕の設置を年内にも始めたい考えだ。」

ここまでは行政官として至極妥当な判断です。

しかし一方、こうも「オール沖縄」にリップサービスをしています。

「一方、翁長氏は、最高裁判決は受け入れる意向だが、「この一つの裁判だけの話」と位置付けている。今後も県のさまざまな権限を駆使し、移設阻止に全力を挙げる姿勢を崩していない。」

こういう小細工はやめようとして始まったのが、この3月以来の「和解」プロセスだったはずなのに、何が「このひとつの裁判だけ」の敗訴ですか。

おそらく今朝の地元2紙の紙面は、「不当判決」「怒りの県民」というステレオタイプの記事に並んで、左翼法律学者たちの判決解釈が並ぶはずです。

翁長さん、いつまでもそんなことをして時間を空費している場合ではありません。

工事が再開されたら、ほんとうのほんとうにお終いなのです。もうあなたの出る幕はありません。

再び、力と力ですが、今回は賠償請求つきです。

本気で美しい海を埋め立てたくないのなら、泥を被る気構えで自分で落とし所を探る時期です。

とまれ、辺野古紛争は最終局面に入りました。 工事再開までカウントダウンです。

                     ~~~~~~~~

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■【速報】辺野古違法確認訴訟、沖縄県の敗訴確定へ 埋め立て工事再開か
沖縄タイムス12月12日
 

名護市辺野古の新基地建設を巡り、石井啓一国土交通相が翁長雄志知事を訴えた「辺野古違法確認訴訟」で最高裁は12日までに、上告審判決を今月20日午後3時に言い渡すことを決めた。辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消しを違法とし、知事が敗訴した福岡高裁那覇支部の判決の見直しに必要な弁論を開かないため、県側敗訴が確定する見通し。知事は今後、埋め立て承認取り消しを撤回する手続きに入る。 

国は早期に埋め立て工事を再開する考え。ただ、国が工事を進めるために必要な設計概要や岩礁破砕の許可申請に対し、県は不許可とすることを検討。埋め立て承認の撤回も視野に入れている。新基地建設を巡る国と県の争いは新たな段階に突入する。

 新基地建設を巡っては、翁長知事が昨年10月に埋め立て承認を取り消し、翌月に国が県を相手とする代執行訴訟を高裁那覇支部に起こした。県側も国に対して抗告訴訟を起こすなどして対抗。3月の和解後で、代執行訴訟などの取り下げと工事の停止が決まった。

 和解後に国と県は「円満解決」に向けて協議したが、「辺野古唯一」を掲げる国と「新基地建設阻止」を訴える県の溝は埋まらず、7月に国が違法確認訴訟を高裁那覇支部に提起した。

 同支部の多見谷寿郎裁判長は9月に「仲井真弘多前知事の判断に瑕疵(かし)はなく、翁長知事の取り消しは裁量を逸脱しているとした」と判決。知事は「憲法や地方自治法の解釈を誤った判決で、到底受け入れられない」と批判していた。
 

■辺野古訴訟、沖縄県の敗訴が事実上確定 判決20日に決定
琉球新報12月12日
 

翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り、国が県を相手に提起した不作為の違法確認訴訟で、最高裁は12日、判決期日を12月20日に決定した。弁論を開かずに判決期日を指定したことにより、県の敗訴が事実上確定した。辺野古新基地建設阻止を掲げる翁長県政にとって厳しい結果となり、今後の議論に大きな影響を与える。

 翁長知事は「確定判決には従う」と述べており、最高裁判決後にも埋め立て承認取り消しを“取り消す”見通しとなった。国が新基地建設工事を再開する法的根拠が復活する。一方、翁長知事は敗訴した場合でも「あらゆる手法」で辺野古新基地建設を阻止する姿勢は変わらないとしており、移設問題の行方は不透明な情勢が続く。

 不作為の違法確認訴訟の一審・福岡高裁那覇支部は9月16日、翁長知事による承認取り消しは違法だとして、同取り消しの違法性の確認を求めていた国の主張を全面的に認める判決を出した。県は判決を不服として、同23日に上告していた。」
  

■辺野古埋め立て訴訟で沖縄県が敗訴へ 国勝訴の判断維持 最高裁
NHK12月12日
 

沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先とされる名護市辺野古沖の埋め立ての承認を沖縄県の翁長知事が取り消したことをめぐり、国が起こした裁判は、沖縄県の敗訴が確定する見通しとなりました。
国の訴えを認めた高等裁判所の判決に対して沖縄県が上告していましたが、最高裁判所は、判断を変更する際に必要な弁論を開かずに判決を言い渡すことを決め、国側勝訴の判断が維持される見通しとなりました。
 

名護市辺野古沖の埋め立て承認を翁長知事が取り消したことをめぐっては、ことし3月に国と沖縄県が裁判でいったん和解しましたが、再び法廷で争う異例の経緯をたどっています。 

ことし9月、福岡高等裁判所那覇支部は、「普天間基地の騒音被害を取り除くには辺野古沖に移設するしかなく、埋め立てを承認した前の知事の判断に不合理な点はない」として国の訴えを認め、承認の取り消しは違法だとする判決を言い渡しました。 

これに対して沖縄県が上告し、最高裁判所第2小法廷は、今月20日に判決を言い渡すことを決めました。
判断を変更する際に必要な弁論が開かれないことから、国側勝訴の判断が維持される見通しとなりました。
 

国が埋め立て工事を再開した場合、翁長知事はあらゆる手段で移設を阻止するとしていて、双方の今後の対応が注目されます。 

■政府、勝訴見通しを歓迎=沖縄県はなお徹底抗戦―辺野古移設訴訟
時事12月12日
 

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐる訴訟で国側の勝訴が確定する見通しとなったことを受け、政府は「辺野古埋め立てのお墨付きを得られる」(防衛省幹部)と歓迎している。

 日米合意に沿った現行計画の履行に向け、工事再開の準備に入る方針だ。これに対し県側は、埋め立て承認の撤回も視野に、引き続き徹底抗戦の構えだ。

 菅義偉官房長官は12日の記者会見で、国側勝訴の見通しについて問われ「わが国は法治国家なので、最高裁による最適な判断を待っている」と期待を表明。政権幹部は「最高裁が決めたことに従うのは当然だ」と指摘した。

 翁長雄志知事はかねて確定判決には従うと表明しており、埋め立て承認取り消し措置を撤回すれば、政府は第1段階としてボーリング調査再開のためのフロート(海上浮具)や、護岸工事のための汚濁防止幕の設置を年内にも始めたい考えだ。

 沖縄県では22日、本土復帰後最大となる米軍北部訓練場(国頭、東村)の過半約4000ヘクタールが返還される。沖縄の基地負担軽減に取り組む姿勢もアピールし、県内の反対世論の軟化も狙う。

 一方、翁長氏は、最高裁判決は受け入れる意向だが、「この一つの裁判だけの話」と位置付けている。今後も県のさまざまな権限を駆使し、移設阻止に全力を挙げる姿勢を崩していない。

 翁長氏は12日、2017年3月末に期限を迎える知事の岩礁破砕許可など、埋め立て工事を進めるのに必要な別の手続きで政府に対抗する考えを県庁で記者団に重ねて表明。「法規上の要件の判断を厳正にしなければならない。要件を充足していないのであれば許可できない」と強くけん制しており、政府と県の対立が収束する兆しは見えていない。 

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安倍首相は真珠湾演説の草稿をもう書いているだろう

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しばし安倍首相の演説に耳を傾けましょう。
米国連邦議会上下両院合同会議における安倍総理大臣演説「希望の ..... 
http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/page4_001149.html

「先刻私は、第二次大戦メモリアルを訪れました。神殿を思わせる、静謐な場所でした。耳朶を打つのは、噴水の、水の砕ける音ばかり。
 一角にフリーダム・ウォールというものがあって、壁面には金色の、4000個を超す星が埋め込まれている。
 その星一つ、ひとつが、斃れた兵士100人分の命を表すと聞いたとき、私を戦慄が襲いました。
 金色(こんじき)の星は、自由を守った代償として、誇りのシンボルに違いありません。しかしそこには、さもなければ幸福な人生を送っただろうアメリカの若者の、痛み、悲しみが宿っている。家族への愛も。
 真珠湾、バターン・コレヒドール、珊瑚海…、メモリアルに刻まれた戦場の名が心をよぎり、私はアメリカの若者の、失われた夢、未来を思いました。
 歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。私は深い悔悟を胸に、しばしその場に立って、黙祷を捧げました。
 親愛なる、友人の皆さん、日本国と、日本国民を代表し、先の戦争に斃れた米国の人々の魂に、深い一礼を捧げます。とこしえの、哀悼を捧げます」

慰謝から首相は演説を開始しています。しかも英語で。 

Photo_2https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%AB%E9%BB%84%E...

ここで首相は、70年前に大尉として硫黄島で戦った93才のローレンス・スノーデン海兵隊中将と、栗林忠道大将の孫にあたる新藤義孝衆議院議員を紹介します。  

もっともよく戦い、その骨すら残らなかった栗林中将の血を引く孫と、大尉という最も多く戦死者を出した現場指揮官のスノーデン海兵隊元中将の、実に70年に渡る時間を越えての再会でした。 

Photo_2
ここで首相はこういうスノーデン海兵元中将の言葉を引用します。

「硫黄島には、勝利を祝うため行ったのではない、行っているのでもない。その厳かなる目的は、双方の戦死者を追悼し、栄誉を称えることだ。」

首相はかつての敵に、この日彼が言いたかったことのすべてを託しています。 

安倍演説は、戦争犠牲者がその死の状況とは関係なく、一様に国境を越えて慰霊されるべきであって、「悼む」という人間の根源的感情において、敵国とも共感し得るのだと言っているのです。 

<私たちはよく戦った。卑怯でなく正々堂々と戦った。双方共に多くの若い兵士が倒れた。名誉を讃えるべきはこの死んでいった若者たちではないのか・・・>、と。 

そして演説をこう続けます。 

「戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻みました。自らの行いが、アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目をそむけてはならない。これらの点についての思いは、歴代総理と全く変わるものではありません。
 アジアの発展にどこまでも寄与し、地域の平和と、繁栄のため、力を惜しんではならない。自らに言い聞かせ、歩んできました。この歩みを、私は、誇りに思います。
 焦土と化した日本に、子ども達の飲むミルク、身につけるセーターが、毎月毎月、米国の市民から届きました。山羊も、2,036頭、やってきました。
 米国が自らの市場を開け放ち、世界経済に自由を求めて育てた戦後経済システムによって、最も早くから、最大の便益を得たのは、日本です。」
 

演説の最初の主調音が「慰謝」であるなら、この二番目の主調音は「寛容と感謝」です。 

実はこの首相の議会演説には原型がありました。 

先日紹介した、昭和天皇陛下の訪米時の演説です。 

較べてみて下さい。

「私は多年、貴国訪問を念願にしておりましたが、もしそのことがかなえられた時には、次のことをぜひ貴国民にお伝えしたいと思っておりました。
と申しますのは、私が深く悲しみとする(deeply regret)、あの不幸な戦争の直後、貴国がわが国の再建のために、温かい好意と援助の手をさしのべられたことに対し、貴国民に直接感謝の言葉を申し述べることでありました。
当時を知らない新しい世代が、今日、日米それぞれの社会において過半数を占めようとしております。
しかし、たとえ今後、時代は移り変わろうとも、この貴国民の寛容と善意とは、日本国民の間に、永く語り継がれていくものと信じます。」

まったく同じ精神が流れていることがわかるでしょう。 

それは<慰謝と寛容>に対する<感謝>です。 

Photoハフィントンポスト2014年10月31日より引用 2011年大震災によって孤立した宮城県大島の救援に駆けつけた米海兵隊。彼らはアルバムまで丁寧に泥を拭き取り、涙をながしながら遺族に返還した。

そして、首相は演説の結びで、かつてわが国の兵士・民間300万の命を奪った最強の敵国である米国の寛容こそが「希望」であり、この米国との同盟はまさに「希望の同盟」なのだと結びます。

「まだ高校生だったとき、ラジオから流れてきたキャロル・キングの曲に、私は心を揺さぶられました。
 『落ち込んだ時、困った時、...目を閉じて、私を思って。私は行く。あなたのもとに。たとえそれが、あなたにとっていちばん暗い、そんな夜でも、明るくするために』。
 2011年3月11日、日本に、いちばん暗い夜がきました。日本の東北地方を、地震と津波、原発の事故が襲ったのです。
 そして、そのときでした。米軍は、未曾有の規模で救難作戦を展開してくれました。本当にたくさんの米国人の皆さんが、東北の子供たちに、支援の手を差し伸べてくれました。
 私たちには、トモダチがいました。
 被災した人々と、一緒に涙を流してくれた。そしてなにものにもかえられない、大切なものを与えてくれた。
 ――希望、です。
 米国が世界に与える最良の資産、それは、昔も、今も、将来も、希望であった、希望である、希望でなくてはなりません。
 米国国民を代表する皆様。私たちの同盟を、「希望の同盟」と呼びましょう。アメリカと日本、力を合わせ、世界をもっとはるかに良い場所にしていこうではありませんか。
 希望の同盟――。一緒でなら、きっとできます。」

おそらく首相は、今、真珠湾演説の草稿を書いているでしょう。 

しかも彼らしく官僚の手を借りずに、自分の手で書いているはずです。 

このような言葉文化の欧米文化圏において、ユーモアを交えつつ彼らの心を震わせることができる演説が可能な日本の政治家は、私が思いつく限り安倍晋三氏しか思いつきません。

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空自機 宮古海峡で中国軍機の挑発を受けて回避行動

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休日のためにスクラップに止めます。 

また中国軍機が宮古海峡を編隊で通過し、その際「妨害弾」を空自が撃ったと中国が抗議しています。

統合幕僚監部によると、通過したのは中国軍のSU30戦闘機2機、H6爆撃機2機、TU154情報収集機1機、Y8情報収集機1機です 

「妨害弾」は自衛隊が用いている(中国軍も共通)用語でフレアかチャフのことてす。

F15e_6http://eaglet.skr.jp/MILITARY/F-15E.htm

上の写真はF15Eですが、燃えている火球がフレアです。 

これは緊急時に発射するもので、フレアを出さざるを得ない状況はひとつだけしか思いあたリません。 

中国軍機が攻撃動作をとって空自機の背後をとり、ロックオン(※)したのです
※射撃管制装置の照準に目標を捉えること。

ロックオンというのはミサイルの照準レーダーを相手機に照射することで、国際的には純然と戦闘行為と見なされます。

これが相手が米空軍機なら、即刻反撃を受けていたことでしょう。

Su302中国軍SU30戦闘機

6月にも空自機は空戦を挑まれて、背後を取られてやむなくフレアを発射して回避機動をしたことがあります。

中国側は鉄面皮にも「安全を脅かした」「重大な懸念」と日本に抗議していますが、なにを言っているのやら。 

空自側から空戦を挑むことは100%ありえません。

空自機が侵犯機に対して、警告射撃をおこなうとすれば、重大な領空侵犯が起きた場合に限られます。

しかもその判断をパイロット(2名一組)が判断できる権限はなく、領空侵犯が極めて深刻な事態であると、那覇の第9航空団司令部が判断した場合のみに限られます。

那覇も独断で決めることはなく、横田の航空総隊(※)に判断を委ねるでしょう
※航空総隊(ADC)とは、航空自衛隊の戦闘機部隊および高射部隊、警戒管制部隊などの防空戦闘部隊を統括する組織のこと。

空自が実弾を用いた警告射撃を実施したことは、沖縄本島上空を通過したソ連爆撃機に対してのただ一回かぎりです。

それも空自機は、侵犯機に対してやや前方に出て、なにもない空間に発射する規定になっています。

中国軍機は自衛隊がそのような「専守防衛」ドクトリンでがんじがらめになっていることを熟知して挑発し、あわよくば戦闘に巻き込んでしまうことを狙ったのだと思われます。

なにせ、沖縄県領空は、中国にとって「中国領空」だそうで、空自機に「ここは中国領空だ。即時退去せよ」と警告を発するそうですから。

                       ~~~~~

Photo
「【北京時事】中国国防省は10日夜、沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡から西太平洋に向かう定例の遠洋訓練をしていた中国空軍機に対し、日本の航空自衛隊のF15戦闘機2機が接近し、「妨害弾」を発射し中国側の安全を危うくしたと発表した。

 同省は日本側に「重大な懸念」を伝え、抗議したとしている。

 同省の発表によると、空自機と中国機の接近は10日午前に起きた。「妨害弾」について具体的に説明していないが、ミサイルを回避するための火炎弾(フレア)のような防御装置とみられる。日本政府関係者によると、6月に空自機と中国軍機が接近した際も空自機はフレアを作動させ、退避した。

 中国国防省は、空自機の行動について「中国機と乗員の安全を危うくした。行為は危険であり、国際法による航行と飛行の自由を損なうものだ」と批判。「中国機は必要な対応措置を取り、訓練を継続した」という。

 接近が起きた空域も明確ではないが、同省は「宮古海峡は公認された国際航路だ」と主張。中国軍は西太平洋に通じる宮古海峡を重視しているとみられ、9月に初めて中国の戦闘機が宮古海峡から西太平洋側に飛行し、11月にも中国軍機が同海峡を通過した。 」
 

「防衛省は10日、中国軍の戦闘機など6機が同日午前から昼頃にかけて、沖縄本島と宮古島の間の公海上空を太平洋方面へ通過し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したと発表した。

 領空侵犯はなかった。

 統合幕僚監部によると、通過したのは中国軍のSU30戦闘機2機、H6爆撃機2機、TU154情報収集機1機、Y8情報収集機1機。このうちSU30は、Uターンして東シナ海方面へ向かったという。

 これに関し、中国国防省は、空自機2機が接近して「妨害弾」を発射したと発表。防衛省は「緊急発進した時の自衛隊機の具体的な行動は言えない。ただ、国際法、自衛隊法にのっとった行動をしている」と説明している。 」

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日曜写真館 白鳥の朝

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外交戦略は一喜一憂しないためにあるのです

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この稿は、昨日夕方に書いたもので、大部分は山路さんの2本目に対応していないことをお断りしておきます。 

貴兄はこう述べられています。

「和解の象徴として「広島」があり「真珠湾」があるのなら、オバマのレガシーに資する必要はなく米国民の最大多数が受け入れやすい時期で、かつトランプ就任後のしかるべき時期を選ぶべきではなかったか。」

なるほどわからないではありません。しかし私は、むしろ逆ではないかと思います。  

トランプは優秀な男で、しかも勘がいいので楽しみですが、外交をいままで真面目に考えてこなかったのは確かです。 

「教育期間」というか、馴れるまで多少時間がかかるでしょう。  

いまですら、大統領就任前の国家機関の事前ブリーフィングを拒否しているという噂があるので、やや心配しています。  

その間、日米関係を凍結しておくわけにはいきません。  

あまりアジアに関心がなさそうなトランプの首をねじ曲げてでも、東アジアに向かせねばなりません。 

そのためには真珠湾訪問は絶好の機会なのです。  

ここを米国議会演説と同様の格調高い演説で締められれば、日米同盟はあと10年は息がつけます。  

この仕事はまだ海のものとも山のものとも分からないトランプには無理です。広島訪問などは、彼の支持基盤を考えればなおさら無理でした。  

だから首相は、オバマの任期中にやっておくべきだと考えたのではないでしょうか。

また貴兄はこう書かれています。

「向後、オバマ氏は「反核運動」のメルクマールになり、スーザンライスなどは親中言論人に衣替えするでしょう。
失職する四千人と言われる高級官僚のほとんども、「反トランプ」方向に振れるでしょう。
安倍総理は方角的にはそっちに向かっているのかも知れません。」

Photo_4同じライス補佐官は二人いますから、ご注意。左がパンダハガーのスーザン。右がブッシュ政権下のコンドリーザ。考え方は正反対。

うーん、向かってないと思いますがね。

スーザン・ライスは有名なバリバリの親中派です。

彼女はキシンジャーの直弟子で典型的なG2主義者で、生粋のパンダ・ハガー(パンダをハグする親中派の意味)です。 

ライスは尖閣の緊張に対しても、「米国は主権の問題には立場を取らない」と表明したり、「米国も中国との新型大国関係を機能させることを目指す」と発言しています。 

南シナ海の中国の内海化を歓迎しているそぶりさえ見せました。 

彼女はオバマの広島訪問にすら、執拗に反対したことも知られています。 

スーザン・ライスという人物のおかげで、オバマはアジア・ピボットを唱えながら、骨抜きにされました。(もちろん彼の優柔不断もありますが) 

こんな親中反日の人物が、政権外に去って在野でなにをしようと知ったことではありません。

政権中枢に巣くっているから問題なのであって、元のリベラル親中派知識人に戻ってくれれば、 いっそせいせいします。マイク・ホンダの落選くらいにうれしいことです。

代わってマイケル・フリンが安全保障補佐官という要職に座るわけで、日本にとっては慶賀の至りです。 

Photo_3マイケル・フリン http://www.sankei.com/photo/story/news/161119/sty1...

来年1月以降、オバマ派政府職員が4千人ワシントンから出ることになろうとも、ライスが中国ロビーになろうとも、はたまたオバマが反核のシンボルとなろうとも、知ったことではありません。 

そして貴兄が心配されるような安倍氏が、「反トランプの方向に向かう」ことなど、絶対にありえません。 

そんな方向感覚がハト氏並に狂った人物だったら、トランプにイの一番で駆けつけるはずもないではないですか。  

問題は、おそらく達成されるであろう「真珠湾和解」を全世界の注視の下ですることです。 

そして世界を証人にして、あくまでも日本政府と米国政府がそれを成すのです。

安倍氏とオバマ個人がするのではありません。

成した日米首脳は歴史に残るでしょうか、<真珠湾和解>は属人的なものではないし、あってはならないのです。 

Photo_3東洋経済より引用 

貴兄は「行われなかった事の意味」とおっしゃいますが、意味がよくわかりません。  

それは単に我が国に短期無能政権ばかりが続いたからです。

一国にとって重要な対外的判断を下せる首相には条件があります。

まず、長期安定政権でなければ、相手国から侮られて交渉にすらなりません。

あと5年は続くようでなければ、相手にされません。

次に、必ず交渉事には譲歩せねばならない部分があるわけですから、それを納得させるに足る保守政治家でなければなりません。

反対する人たちにも「しょうがない。あの人なら悪くはしないだろう」と言わせる政治家への信頼感が必須です。

慰安婦合意など、首相でなければ絶対に無理でしたし、今回の真珠湾訪問も保守層からは、「謝罪するなら行くな」という声があがったことでしょう。

国家間では謝罪などありえません。

あるとすれば相手の立場におもいやり、共に亡くなったひとびとを慰謝し、未来に手を携えて進もうという決意を述べることです。

そうなると必要なことは、第3に<言葉>の能力なのです。

<言葉の戦略性>を行使出来る能力が必要です。これが日本の多くの政治家には致命的に欠けています。

大臣は官僚の作文の棒読み。追求する野党党首は金きり声の般若顔。これでは話になりません。

スピーチの修辞学を勉強していないのです。首相はスピーチライターなして米国議会演説を書き上げる能力を備えていました。

ついでに首相は英語も自在に使えますから(ジャパングリッシュですが)、首脳間で通訳なしで会話ができるというおまけつきです。

こういう条件を兼ね備えた政治家は、我が国では彼しか思い当たりません。

さてここまで書いてしまってから、山路氏の2本目を読みました。 

「領土問題も経済援助も全て投げ打ってでも、ロシアをせめて中立に置かなければならない状態に陥ってしまった」という見立てです。

う~ん、ペシミスティックだなぁ(笑)。 まだ、やりようはいくらでもあると思いますが。

対ロシア政策は、ご承知のようにこっちが変わったのではなく、アチラが変わったのです。 

理由は第1に、原油価格の回復です。 

ロシアは輸出品として原油・天然ガスしかない資源輸出国です。 

原油価格の下落はロシア経済を直撃しました。 

PhotoそれがOPECの原産合意を受けてやや持ち直してきています。

次にロシアを苦しめてきたのは対露金融制裁です。これはウクライナ侵攻が原因ですが、ロシアは外貨不足により海外産のチーズや乳製品がモスクワですら店頭から消える事態にまでなっていました。

Photo_5http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/2242..

上図はロシア経済を襲う2つの危機である、外貨準備高とルーブルの為替水準を現しています。

2016年はじめにはデフォールト寸前まで追いやられて、今一服していますが危険水域です。

プーチンとしては、早急に金融規制を解除してもらい外貨を調達して物不足を解消する必要に迫られたのです。 

これがプーチンの日本接近の理由です。

実に現金なもんですが、大嫌いな中国と同盟を結ばねばならないほどロシアが追い詰められていたとは言えます。

ご承知のように、中露は4000㎞もの長大な国境を挟んで対置する仮想敵国の関係が基本であって、今の準軍事同盟状態は両国が国際的に孤立したことによる偽装結婚のようなものです。

それはさておき、どちらが領土問題を持ち出したのかわかりませんが、案外プーチン側から匂わせたのかもしれません。 

ところがトランプの選出で、ロシアと米国の関係が改善するのではないか、という期待感が出たわけです。 

詳述はべつの機会にしますが、いまや中東情勢は米国とEUだけでは手におえない泥沼状態となっており、なんらかのロシアとの協力関係は必要でしょう。

既にロシアの非人道的シリア爆撃(下図参照)を、米欧は容認しています。

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なにせオバマは硬直した価値観外交でしたから、トランプが経済規制緩和をカードとして握り、プーチンはシリア問題と対テロ戦争での協力をカードとしての交渉となることでしょう。

互いに独裁者型ですので馬が合うのは事実でしょうから、案外うまくいきます。

そうなった場合、やたら悲観的に米露中の対日包囲網だなどという人もいますが、被害妄想です。

ロシアを日米欧の側につける、ないしは中立化させてしまえば、事実上の中露同盟の崩壊だからです。

中露同盟が崩壊してから、おもむろに領土交渉戦略の練り直しをしてもいいと思います。

ともかく外務省の「不法占拠」論はロジックとしても破綻していますしね。

一回領土問題について根本的に再構築をせにゃなりません。

私はここでせせこましく2島で満足して事実上の交渉終了となるよりも、本来の領土だった南樺太まで視野に入れた奪還構想を考えるべきだと思いますが。

佐藤優氏の持説のように、ロシアには2島の安保適用除外地要求をしているでしょうから、それを飲んでしまうと、米国との安保第5条適用除外区を日本みずから作る事になります。

これは尖閣がらみで、大変にまずいですね。日米同盟の分断につながる可能性もあるからです。

ならば焦ることはないのです。

山路さんのおっしゃるのがそういう危惧ならば、私も同意します。

戦後一度たりとも領有権を行使できなかった北方領土と、実効支配している尖閣では、国家の戦略性の重要度がまったく違いますから。

ネックはサンフランシスコ講和条約ですが、ソ連は調印していませんしね。まぁ、そのうちゆっくりと論じたいものです。

それはともかくとして、あちらさんはこれらの状況の変化で、北方領土返還の必要性が消滅した、と読んだのでしょうね。 

もちろん、ロシア国内の軍部、漁業関係者ブロックは北方領土を還されては大打撃だとして、ワナを仕掛けていました。 

Photo_2スプートニクより引用 世耕氏とウリュカエフ氏https://www.youtube.com/watch?v=A9-I-UyGxnY

それがプーチンが世耕氏のカウンターパートナーに指名したウリュカエフ経済発展大臣の収賄容疑での逮捕でした。
 

コンビニで弁当を買うように気楽に贈収賄がされる国で、何を今さらですが、ワナに掛かったのです。 

日本としては単に北方領土交渉だけがメーンにあったわけではなく(中露準軍事同盟の分断という下心があったにせよ)、もうひとつのテーマは、いまや公然たる核兵器保有国となった北朝鮮情勢との絡みもあったはずです。 

おそらく交渉テーブルのどこかで、北朝鮮に対する支援を止めるような要請がなされているはずです。

アジア情勢が絶対的に悪くなってからでは、ロシアが圧倒的に有利になりますから、急いだのはそのへんもあったのではないでしょうか。

山路さんは、こう述べています。

「そこはやはり『領土問題の棚上げ』と、『国民感情を日露友好を寿ぐ方向に持って行くこと』の二律背反をどう解消するのか、が課題でしょう」

領土問題を棚上げにするとは、安倍氏は口が裂けても言わないでしょう。

いずれにしても外交交渉というのは、その時その時の力関係ですから、領土問題で一定の前進の成果を取りながら先に繋げつつ、トランプ就任以降の情勢を見定めながら考えるしかないでしょう。

なんといってもトランプは、「ソ連崩壊に並ぶ世界史的パラダイムシフト」という人がいるくらいですから、一喜一憂しても仕方がありません。

ただ、今のトランプ新政権の布陣を見る限り、日本にとっては明らかに吉兆ですね。

ライスなんていう、中国の手先がいないだけでも喜ばしいかぎりです。

ですから貴兄が仰せのように、日本がなにもかも投げ打って、「ロシア様、せめて中立に」とすがりつくなんてことは考えにくいというのが、私の見立てです。

いずれにしても、外交戦略を持つというのは、一喜一憂しないためでもあるのです。 

北方領土交渉については多くを書き残していますので、別の機会に譲ります。

最後に山路さんにお願いですが、一対一的にやりあわないで、オレならこうするというビジョンを見せていただければ楽しいですね。

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経済支援は中露準軍事同盟を分断する武器として使え

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状況を整理しましょう。 

ロシアを好きとか嫌いかという好みの問題は度外視してください。そのような発想をすると、中華料理と紹興酒が好きだから日中友好推進となってしまいます。 

おおむね3つの条件の下に、わが国は置かれています。 

第1に.中国は疑う余地なく、南シナ海から尖閣・東シナ海の覇権を握る意志を明確にしています。
この状況を放置すれば、中国は沖縄の領有権に干渉してくる可能性があります。
 

第2に、米国はセットバック(後退)の時代に突入しています。
トランプは就任前には軍拡を示唆する人事をしていますが、未知数です。
 

第3に、ロシアは中国と準軍事同盟関係にあります。ちなみにこの両国は核保有国です。 

この3つの国際状況下でせねばならないこともまた明瞭です。

いうまでもなく、日米同盟の強化です。 

米国のセットバックをいかに食い止め、その開きつつある隙間をいかにわが国が補完するか、です。 

次に副次的ですが、中露準軍事同盟を分断し、解体に追い込むことてす。 

本来はこれにASEAN諸国やオージー、インドまで加えた大きな対中包囲網を目指すべきですが、現時点では下拵えすら完了していません。 

ですから、日本はほぼ独力でこれをなさねばならないことになります。 

このような情勢で、首相が打った駒が、<広島>と<真珠湾>のふたつです。 

おっと、重要なピースを忘れていました。 

それが北方領土交渉に名を借りた、ロシアへの<経済援助>です。 

これら3ツの駒を、別々に解釈するからわからなくなります。 

メディアは政局にしか関心がありませんから、首相の選挙目当ての人気取りていどという浅い理解に止まっています。 

私が確信をもてないのは、3番目のロシアに対する<経済援助>が、北方領土交渉と連動しているか、否かについて首相の意志がよく分からないことです。 

もし通説どおり、この二者は連動していて北方領土の2島返還とワンセットて経済援助を考えているなら、私はそのようなものは止めたほうがいいと思います。 

なぜなら、北方領土は返ってくることなどありえないと、ある種の諦観をもって眺めるしかない問題だからです。

そもそもロシアにとっては、「固有の領土」という発想自体がありません。 

モスクワ公国から戦争を繰り返して膨張を続けてきたロシアにとって、国境線とは常に戦争の結果領有している暫定的な線でしかないからです。 

このへんのセンスは、中国と酷似しています。

簡単に言えば、戦争で失ったものは戦争でしか取り返すことができません。 

すくなくとも、ロシアという国はそう思っている国なのです。 

ちなみに、米国にも似た部分があり、沖縄が返ってきたのは基地という「占領地」を日本が保証し、防衛すると約束したからです。 

Hoppou_hensenhttp://www.asahi.com/special/t_right/hoppou/

それはさておき、日本側は北方領土について、3ツのことを不法占拠の理由に上げています。 

①ソ連が日ソ中立条約を破棄参戦したこと。
②日本がポツダム宣言を受諾後に、ソ連が千島列島を占拠したこと。
③日本が降伏文書に書名した後に、ソ連が国後島・択捉島・色丹島・歯舞群島を占領したこと。

Cnqfz_9uaaaqzud

残念ですが、この3つの日本側言い分は間違っています。 

①の中立条約破棄と参戦は、1943年10月の連合国の米英ソ外相会談と、1945年2月のヤルタ会談で、米英がソ連に頼んだことです。 

Yarutahttp://matome.naver.jp/odai/2139598874404380601/21...

後にブッシュ大統領が「痛恨の失敗だった」と述べようが、英国が秘密文書で合法性を否定しようが、あの時点で米英が対日戦争に参戦を要請した事実は消えません。

この時点で、主要連合国側は例外なく、ソ連の参戦を待ち望んでいたと言っていいわけです。 

したがって、この日本側の主張は国際社会で相手にされません。 

②、③も同じことで、ソ連軍の北方領土侵攻は、日本を降伏させるための連合国の戦略分担の一環にすぎないのです。 

言い換えれば、「日本が降伏したにもかかわらず」ではなく、「日本が降伏したから」千島列島をソ連が軍事占領下においたのです。 

日本人としては腹が煮えくり返りますが、そういうことです。 

むしろ問題はその先です。 

ソ連はそのまま軍事占領を領土併合に切り換えて、居すわってしまいました。 

これは明らかな、連合軍最高司令部訓令第677号違反です。
連合軍最高司令部訓令(SCAPIN)第677号

訓令第677号はこう述べています。 

「この指令中の条項はいずれも、ポツダム宣言第8条にある小島嶼の最終決定に関する連合国側の政策を示すものと解釈してはならない」

この訓令第677号を市民語に超訳します。

「連合国の諸君、諸君らが日本軍を打ち破り、武装解除し、一定期間の占領は認めるが、だからといってそれはお前の領土と認めたわけじゃないからな。それは別の話だかんな。勘違いして領土にすんなよ」

これは1942年1月の連合国共同宣言において取り決めた、「領土不拡大」宣言に基づいている指令です。

戦争による軍事占領は「領土」ではなく、あくまでも「行政区域」でしかないのです。

ところが、ソ連は、連合国による日本領土の国境画定を待たずに1946年2月2日に、一方的に南樺太と北方4島を含む千島列島全体を領土として宣言します。

こういう行為を火事場泥棒といいます。

この訓令第677号は竹島領有問題でもたびたび登場しますので、覚えておいて下さい。

したがって不法占拠ではなく、不法併合です。占拠したことは合法ですが、併合は非合法なのです。

日本が国内だけでしか通用しないロジックで、ソ連・ロシアに挑んで来たから負け続けたのです。

とまれ、ロシアはこういう戦争による国境線の書き換えを平気でやる国なのだ、ということは認識しておきましょう。

Bg01http://www.cas.go.jp/jp/ryodo/ryodo/hoppou.html

ではどうするのかですが、放っておくしかありません。

えんえんとわが国の原則を主張しながら、「その時」を待つしかないでしょう。

え、「その時」ってなんだって。決まっているじゃありませんか。かつてのソ連が崩壊したような、アチラの足元に火が回ったような状況です。

あの時以外、北方領土は返って来ませんでした。そのタイミングを逃したのは痛恨の極みです。バカ外務省め。仕事しろ。

今、たしかにロシアは疲弊しており、国際的にも孤立しています。

だからロシアは、本来は犬猿の仲の中国との準軍事同盟に乗り出したのです。

しかしまだ余力があります。

「その時」を逃した以上、ここはエドワード・ルトワックの言う事に耳を傾けるべきです。

「日本政府が戦略的に必要な事態を本気で受け入れるつもりがあるならば、北方領土問題を脇に置き、無益な抗議を行わず、ロシア極東地域での日本の活動をこれ以上制限するのをやめるべきだ
 このこと自体が、同地域での中国人の活動を防ぐことになるし、ロシアが反中同盟に参加するための強力なインセンティブにもなるからだ。」
(『自滅する中国』)

私はこのルトワックの意見に同意します。

ルトワックが言っていることは、今は北方領土交渉を推進する条件が整っていないということです。

今すべきなのは、中露準軍事同盟に斧を叩き込み分断させることです。 

<経済支援>はその武器として行うべきで、それは中国のシベリアに対する経済進出を妨げる事にもつながるとルトワックは言っています。

間近に迫った首脳会談でどのような結果がでるかわかりませんが、2島返還が出れば御の字。99.99%無理です。

しかし、この<経済支援>を中露準軍事同盟の分断の武器として再度捉え直して、それは別途に進めていくべきでしょう。

首相の<真珠湾>訪問は、この流れの中ででてきたことだと思って下さい。

長くなりました。この稿続けます。

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首相の真珠湾訪問について

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荒らしとの不毛の対応で、真珠湾訪問を書くのが遅れました。

荒らしは不愉快というだけでなく、正常な記事の更新を妨害します。まったくうんざりです。

そんなに気に障るなら、自分の家の便所で吠えていろといいたくなります。

さて、気を取り直して今回の真珠湾訪問についてです。皆さまのご意見は、塩辛いものが多いですね(笑)。 

オバマの広島訪問とペアになっていることは間違いないですが、いろいろな含みがあると思います。

全体的に見渡せば、現時点において<真珠湾>に行くという意味は、日米露中という国際関係の中で、日本の立ち位置をはっきりさせる必要があったということです。 

まず、接受国である米国との関係においては、日米にとって互いに同盟の喉に突き刺さったままになっていた、先の大戦による<棘>を抜くという作業です。

日本にとってそれは、いうまでもなく原爆による大量虐殺に対する憤怒の念であり、米国においては真珠湾作戦によって米国本土を攻撃されたという怒りの念です。
※広島に対する核攻撃についての関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-d206.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/post-f4cc.html

私たち日本人からみれば、コメントにもありましたが、戦時国際法違反である非戦闘員虐殺と、軍事目標に対する攻撃が等価なはずはありませんが、それはこの時点では飲み込まねばなりません。

外交交渉において10割自らの要求を通すことは不可能、というよりやってはならないことだからです。

米国人の多くがいまだそう思っている、という現実から出発せねばこの<棘>は永久に抜けないからです。

では、なぜ「今」なのでしょうか?

理由は簡単です。あまり裏読みをする必要はありません。

なぜなら外交はバーターだからです。バーターとは「物々交換」、スマートにいえば相互性のことです。

外交とは煎じ詰めてしまえば、この貸しと借りなのです。

なんだといわないでください。

例えば国家間の情報交換は、バーターです。こちらがなにも渡す情報がなければ、相手国から何も得られないのは国際社会の常識です。

まともなインテリジェンス機関を持たないわが国は、日米間においても圧倒的に情報貧国を強いられてきました。

米国は自分にとって都合がいい情報しか出さないからです。

それはさておき、首脳間外交においてもこの相互性は同じです。

オバマの広島訪問に対して答礼で返さねば、自分の要求のみを言い立てる礼儀知らずの非文明国家といわれるでしょう。

一方的に要求ばかりがなる中韓を見ればわかりますよね。

Photo_2出典不明

日米外交史の中でもこのような答礼はなされています。

1974年のフォード大統領の訪日に際して、訪米を要請された天皇陛下はその場で快諾されています。

そしてかつて日本を踏みつぶした敵国に赴かれました。

おそらく陛下は、民衆から投げつけられる石つぶてを覚悟されていたはずです。

マッカーサーに護衛もつけずに訪問された陛下の姿と重なります。

比類なき勇気をもたれたお方でした。

しかし米国民は、わずか30年前まで戦った敵国元首を温かく迎えました。

陛下はホワイトハウスでのお言葉で、訪米の目的をこう述べられています。

「私は多年、貴国訪問を念願にしておりましたが、もしそのことがかなえられた時には、次のことをぜひ貴国民にお伝えしたいと思っておりました。
と申しますのは、私が深く悲しみとする(deeply regret)、あの不幸な戦争の直後、貴国がわが国の再建のために、温かい好意と援助の手をさしのべられたことに対し、貴国民に直接感謝の言葉を申し述べることでありました。
当時を知らない新しい世代が、今日、日米それぞれの社会において過半数を占めようとしております。
しかし、たとえ今後、時代は移り変わろうとも、この貴国民の寛容と善意とは、日本国民の間に、永く語り継がれていくものと信じます。」

素晴らしいスピーチです。記念碑的だと言っていいでしょう。

ホワイトハウスの晩餐会は大きな感動に包まれ、翌日それを読んだ米国民もまたそうであったといいます。

これは外務省が作った通り一遍の外交辞令ではなく、率直な陛下のお気持ちだったはずです。

だからこそ米国民の心を打ったのです。

日米戦争にもっとも強く反対された陛下の慙愧の念と、戦後復興における米国の貢献について感謝の気持ちを強く持つ陛下でしか語れないお言葉でした。

陛下はアーリントン墓地で献花されています。

帰途にハワイに寄られましたがご静養だけで、真珠湾を訪問されてはいません。

つまり米国にとって残された最後の壁は<真珠湾>であり、日本にとってそれは<広島>だったのです。

日米は、相互にこの最後の<棘>を抜き合う必要がありました。 映像は雄弁です。

オバマ広島訪問の意味は、この被爆者に対するやさしい笑みと抱擁がすべてを語っています。

この瞬間、多くの日本人は米国を許しました。

ボールは投げ返されました。残されたのは<真珠湾>でした。

問題は、いつどのように、誰が、です。

Photo_3BBCより引用

では、なぜ「今」なのかという冒頭の問いに戻りましょう。 

これもさほど難しい問いではありません。トランプの登場です。

日本は激変するであろう外国関係において、早急に新たな舵を切らねばならなかったからこそ、朝貢外交だのなんだのとそしられても、イの一番にトランプ会談を実現したわけです。

米国政府からは「ふたりの大統領はいない」という強い警告がなされていた中でのトランプ会談でした。

聞くところでは、オバマは「手のひら返しをするのか」と激怒したそうです。

まぁ、そりゃそうでしょう。

オバマからすれば米国内に根強い反対を押し切って広島訪問をした返礼がこれか、という気分になったのでしょう。

真珠湾訪問自体はかなり前から慎重に根回しされていたようですが、安倍氏としては、今ここでオバマをこのような気分に追いやることはよくない、と考えたのだろうと思います。

Photo_4韓国 連合ニュース

そこでリマにおけるAPECでの短い会談で、真珠湾訪問をオファーして、去りゆくオバマの面子を立てたのです。

オバマは、「あなたにとって強いられるようなものであってはならない」と、安倍の国内的な立場をケアする言葉を使いながら、満足げな表情だったそうです。

トランプはどのような大統領となっていくのかは未知数ですが、互いの<棘>を抜き、日米同盟はかくも強固であるという証を立てておくには、「今」この時点しかなかったのです。

最後に、コメントに「靖国参拝をして英霊に報告」という話がでましたが、ありえないでしょう。

そんなことをすれば、なんのために「真珠湾和解」をしたのか分からなくなります。

「小ぶり」であるとかないとかという首相の器量の問題ではなく、彼は第1次政権時のような理念型保守政治家ではなく、むしろ日本には珍しいプラグマティックなリアリストなのです。

この稿続けます。

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HN「バタアシ金魚」氏に答えて トリインフルと航空騒音について

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HN「バタアシ金魚」氏 からコメントをもらっています。

「いつから「航空機騒音のプロ」になったんだい?
少なくとも高江の人たちと同じような状況でオスプレイの音を聞いてタワゴトぬかせ。そんなことより、鳥インフルの闇ワクチン問題についてはどう思うね(笑)」

だそうです。「どう思うね」とせせら笑われてしまいました。

あいにくですが、「どう思うね」も何も、いまから11年前の2005年にその闇ワクチン問題において先頭に立って戦ったのは、他ならぬこの私です。

私の住む地域で起きたのですよ、あの闇ワクチン事件は。

農水省消費・安全局に質問状を叩きつけ、議員のツテを当たって国会で取り上げてもらえないかと模索し、雑誌に掲載してもらおうとして挫折し、なおも戦いました。
関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-fa53.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-1b5e.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-3e00.html

最終的に私に止めを刺したのは、世界最大を誇る某超巨大養鶏会社からの内容証明書つき郵便での「法的措置を取る」との通告でした。

スゴイですよ。社判つき通告書だもんね。あんなもの初めて貰いました。

残念ですが、矢折れ刀尽きてどぶの中に頭から突っ込んだようなぶざまな終わり方でした。

自慢にはなりませんよ。負けたのですから。蟷螂の斧でした。

闇ワクチン問題については数多く書いています。

そもそもこのブログは、メルマガを130号出して、なお私の中にあったくすぶった思いから始まっています。

私が今、ワクチン解禁論者になっているのは、当時のトリインフルの蔓延状況において、闇ワクチンに手を出したのが、皮肉にも防疫意識が高い養鶏グループ、あるいは個人だったからです。

起訴されたA鶏園、地元の獣医師免許を持つ養鶏家、そして世界一の防疫体制を誇る私を訴えるぞと恫喝したあの某超大手企業、彼らに共通するのは防疫意識の高さです。

彼らの恐れていたことには理由があります。

いったん発症したら、全飼養群を殺処分にせねばならないような伝染病に、なんの防衛手段も与えられていないのが養鶏業界だからです。

畜産が自らの家畜をガードするには、ふたつしか方法はありません。

投薬かワクチンです。

しかし、この両方を禁じられているのがこのトリインフルなのです。

これでどうやって家畜を守れるのでしょうか、教えていただきたい。

防鳥ネット?踏み込み消毒槽?石灰散布?

そんなものがいかに穴だらけか、現場に近い家保はよく知っています。

そう、祈るしかないのです。頼む、来ないでくれ、と。

そのリスクを負えない大手から、闇ワクチンに手を出したというわけです。

ならば、正式に解禁しろ、正式に解禁して国がしっかりとコントロールしろ、というのが私の今の立ち位置です。

Atsugi

神奈川県大和市・綾瀬市の米海軍厚木基地。 普天間といい勝負でしょう。

次に、「航空騒音のプロ」についてです。 

私が洟垂れのガキから、30近くまで育ったのは厚木基地の真横でした。

ほぼ20年間の航空騒音と米軍基地体験ですが、修行期間として短すぎるでしょうか?

だから比喩的意味で、「航空騒音のプロ」と自虐的に自称しています。

それについてはかなり書いてきています。

書くたびに荒らされますがね。本土にも米軍基地があることが、よほど気に食わない人がいるみたいですね。
関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-1e6a.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-a04b.html

Photo70年代に厚木基地に着陸しようとするF4ファントム。双発で世界一うるさい軍用機のひとつ。

このHN「バタアシ金魚」氏は、頭上を通過するジェット音って知っていますか?

それは「音」というより「地響き」です。

学校の授業など寸断されますが、けっこう馴れッこになっていて、平然たるものです。

子供の適応力を馬鹿にしてはいけません。

小学校の窓は一応二重ですが、当時はクーラーなどないので、夏など開けっ放しでブワーっと騒音がきました。

「バタアシ金魚」氏、指で耳に栓をして上空を通過するジェット機にウワーっと叫んだことがありますか?

男の子は、けっこうそのブワーッ、ゴォーッという轟音を「楽しんで」いるんですよ。

ある時、私の小学校に朝日の支局記者が取材に来ていて、たまたまこの指で耳栓して空見て喚いている私たちガキをみたのですな。

そしてその写真の一枚が朝日に、「米軍機騒音と戦う小学生」みたいなキャプションで載っていましたっけね。

まぁ、このクソガキ共は、「カッコイイ」と喚いていたんですが、聞こえなかったんでしょうね(笑)。

しかしまったく楽しめないのは夜のドリフの時間に、基地でジェットエンジンのテストや夜間離発着訓練をする時です。

夜闇をつんざく、甲高いグワーッ、ギャーッというような音で、ドリフは中断です。

隣町の民家には、ジェット機が落ちました。

物見高い少年たちはチャリンコで駆けつけましたが、黒煙を上げる墜落現場にはお巡りさんに子供が来る所じゃないと追い返されました。

成人してからですが、米軍機が横浜で母子のいる家に墜落した跡に献花で訪れたことがあります。

多くの花が献花されていました。胸が潰れるような気分でした。 

よく沖縄の人は勘違いして「本土はなにも負担していない」と言う人がいますが、米軍基地問題は沖縄だけにある特殊な現象ではないのです。 

本土にもあって、共に騒音や米兵犯罪や墜落事故で苦しんでいます。

神奈川県でも米兵犯罪も沖縄についで多く、1989年から2010年にかけての米軍人の刑法犯検挙数は県別で、神奈川県は444件でした。

また、神奈川県での米軍機墜落事件は何件もあり、これまで11人の民間人が亡くなっています。

もちろん神奈川県の死者数は沖縄で米軍機墜落事故で亡くなった方の人数には及びませんし、較べてみろとも思いません。

しかし沖縄と同じような米軍基地の負担を背負っている本土の地域もあるのだということを、多少なりとも沖縄の人たちにも知って頂きたいと思います。

ですから、高江とオスプレイの記事は、すべて自分の体験を通じて実感で書いています。

観念の上で書いていません。

高江に来てみろですか。行きたいですね。

諸君らが暴れるを止めた時には、ゆっくりと行きたいと思っています。

近くに住んでいたので、土地勘はあります。依田さんの所にも行きたいですね。

しかし、今のようにいまだ罵声と怒号の地のうちは行きたくはありません。

落ち着いて考えて下さい。

毎日、これだけ長い期間に渡って、ムラへの県道を塞がれ、私的検問まで敷かれ、共同売店や学校の運営にも障害となったのです。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-1f27.html

地元農家は、「高江生産組合」というプレートまで作って、通してくれと頼みました。

しかし通れませんでした。それについては沖縄タイムスが報じていますね。

さすがの沖タイも見かねたのです。

やりすぎでした。

現地に敵対する運動はあり得ません。

現地に根ざし、現地のためを思って、現地の人の指示に従って戦うのが本当の住民運動なのです。

まぁ、今さらこういう忠告を聞いてくれるような君らではないようですが。

■追記  ヘリパッド工事差し止め訴訟が敗訴しました。

日本テレビ系(NNN) 12/6
「沖縄のアメリカ軍北部訓練場内で国が進めるヘリパッドの移設について、住民らが工事差し止めを求めた仮処分の申し立てを、裁判所が却下した。
 ヘリパッドの移設先に隣接する東村高江地区の住民ら約30人は、ヘリパッドが完成し、アメリカ軍の輸送機オスプレイが使用すれば、住民の生活や健康に深刻な被害が予想されるとして、工事を中止するよう提訴するとともに、工事差し止めの仮処分を求めていた。しかし那覇地裁は6日、仮処分を却下すると決定した。

 北部訓練場では、面積の約半分を返還する条件として日米が合意したヘリパッドの移設工事が進められているが、騒音被害などを懸念する市民らが座り込みの抗議を続け、全国から派遣された機動隊との間で衝突が続いている。」

 

※写真差し替えました。うちのタローの小犬時代です。

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ありえない仮定はリスク・コミュニケーションを阻害する

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名無し氏からオスプレイ記事についてコメントをもらっています。名無しには答える義理はないのですが、お答えしておきます。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-f3ea.html

「オスプレイの欠陥としては「音」ですね。
欠点というかどうしようもないというか、飛行音が問題でしょう。
飛行時間も飛行経路も決まっていると言いますが、あってないようなものです。
必要と認めればいつでもどこでも飛び回れるわけですから。
オスプレイの飛行音を24時間イヤホンで一週間聞き続けてから賛成してもらいたいものです。
一日もてば尊敬します。
そうなると自動車の音はどうなるのか?人の生活音は?
なるほど、地球上に人は住めなくなりますね。」

困ったことを言う人だなぁ。これは詭弁、ないしは詐術です。 

この人は「24時間イヤホーンで1週間聴く」というありえない仮定から出発して、「生活音まで気にしていたら地球には住めなくなる」とまで書いています。 

よくあるエコ系詭弁です。

こういう極端な例示をするタイプの人は、正しいリスク・コミュニケーションを妨害します。 

たとえば最近の例でいえば、豊洲の「猛毒ヒ素、基準値の4割見つかる」デマです。 

出所は共産党都議団です。安全と安心はイコールではありません。 

<安全>という概念は数値に置き換えて定量化できます。 

一方<安心>という概念は、心理的な恐怖感が裏にありますからつかみどころのない気分のようなものてす。 

共産党という職業的プロパガンダ団体は、この安全と安心の隙間をつくのが巧妙です。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-3.html

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 この「猛毒ヒ素が基準値の4割」というデータは、<安全>だという以外、何も意味しません。 

これを例によってノータリンのメディアが煽りまくったために、<安心>したい人たちは、「うわー、豊洲は危険だぁぁ!」と短絡しました。 

というのは、そもそもこの豊洲地下水は排水基準ではなく、飲用水基準です。 

本来、飲用や生鮮食品にかけるために使わずに、そのまま排水系にまわしますから、排水基準値でよかったものを、土壌汚染対策法が求める飲用基準値で設計したために、そうなったわけです。 

はい、ここで質問です。 

土壌汚染対策法が求める飲用水基準は、どれだけの水を、どれだけの期間飲んだことを想定しているんでしょうか?

5年?10年? 

いえいえ。なんと70年です。おぎゃーと生れた子がほぼ一生に渡って、毎日2ℓの大型ペットボトルで飲んで大丈夫健康だというのが飲用水基準値なのです。 

その4割です。論外なのがわかるでしょう。 

プロパガンダは、常にこういう極端に非合理的な設定をして、一般国民の<安心>意識を煽ります。

メディアに煽られた人たちが行政の無策をなじり、行政は大規模な見直しをせまられかねません。

豊洲の場合、新たに知事にしなった小池氏もスタンドプレー大好き政治家でしたので、時間と税金を浪費しました。

私は小池氏にそれなりに期待していただけに、そうとうに就任後の彼女には呆れています。それについてはそのうち記事にするかもしれません。

で、大山鳴動してネズミ一匹。豊洲改修なしですから、なんだったのこの間の「豊洲祭り」は? 

東京都豊洲市場江東区)の主要な建物の下に土壌汚染対策の盛り土がなかった問題で、都は2日、建物の大規模な改修工事は今後、必要がないとの認識を示した。同日の都議会豊洲市場移転問題特別委員会で答弁した。」(朝日12月3日)

このようにプロパガンダは、本来あるべきリスク・コミュニケーションを阻害し、社会的に損害を与えかねないものなのです。

原発・放射能問題でも大量にこんな人たちが発生し、「元々ゼロベクレルだったのだから0.01ベクレルでも低線量被曝してガンになる」と叫びました。 

元々自然放射線量があって人は普通に暮らしてきていますからゼロではありませんし、低線量被曝による健康被害が科学的に立証されたことはありません。 

こういう放射能パニックが、民主党政権の「1msv/年の放射線も危険」とする除染基準となり、除染費用をはね上げました。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/post-0b52.html 

これで焼け太りになるのは業者だけで、住民の帰還は大幅に遅れてしまいました。 

厳しすぎる安全基準値は、時として社会的弊害を招きかねないのです。 

ですから、ひとつのことを判断する時に、極端なことを言うのは一見最悪シナリオを考えているようでいて、まともなリスクがどこにあるのか、どうしたらそれを最小限に押さえ込めるか、という肝心な点をわからなくしてしまいます。 

さて、話をオスプレイに戻します。 

この人は「オスプレイの騒音を24時間イヤホーンで聴け」といいますが、ならばこの人も使っている旅客機の直下騒音を24時間イヤホーンで聴いたらどうよ、地下鉄はどうよ、なんてしゃもない議論になります。

マジな話、こんなレベルの低い突っ込みには、レベルが低い受け答えでいいのかなとも思いましたが、まともに答えると。

オスプレイの巡航速度は443㎞/hですから、通常の双発プロペラ機と同等です。

この人は私のような航空機騒音の「プロ」ではないでしょう。

私、厚木基地のジェット音で産湯を使い、沖縄を経て、いまは百里基地のジェット戦闘機の旋回直下で暮らしております。

家は防衛局のおかげで、なんどか防音対策工事をしてもらっています。

その「航空騒音のプロ」からみれば、オスプレイの「音」とやらは問題外的に静かです。

4発のP-3哨戒機やC-130輸送機すら静かに感じます。

ましておや2発なら。

低周波だとかいいたいのなら、ヘリのあの遠くから聞こえ続けるバタバタという空気をローターで叩くラップ音はどうなのでしょうか。

ヘリはオスフレイよりはるかにドン速なので、そりゃあ長くバタバタいっていますよ。

いちおう前にもアップしたオスプレイの環境ビューの資料を貼っておきます。 

Img_4556

 ※図はフィート表示。1フィート≒0.3m 

巡航中のオスプレイは高度1500mで77デシベル、低空の75mで93デシベルです。

ジェット機はだいたい100デシベル以上です。 

それも高速なので頭上を航過するのは数分間で、このコメント氏のいうように「24時間オスプレイが頭上にいる」ようなことは、世界中のオスプレイを集めても実現しません。

オスプレイはしょせん機械です。機械である以上、定量化可能です。

気分で極端なケースを想定して「安心」を煽るのは、結局、オスプレイを客観的に評価する上でマイナスになりこそすれ、決してプラスにはならないのです。

どうもこの人たちの住む世界では、オスプレイは危険機ではないとか、オスプレイは大型ヘリより静かだといっただけてポリコレに抵触してしまうみたいですね。

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「日本死ね」を流行らせたい人たち

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追記で土曜日に書いて、あまりのくだらなさにゲンナリして削除してしまったニュースです。 

まったくどうにもならない人たちです。 

はい、「今年の流行語大賞」のひとつに「保育園落ちた、日本死ね」が選ばれたそうです。 

パチパチと拍手。ただし手の甲を当てる裏拍手でお願いします。 

表彰を受けたのは、民進党前政調会長の山尾志桜里議員です。 

「日本死ね」で賞を貰ってにこやかに笑う山尾氏です。 

Photo流行語大賞公式サイトより引用 

山尾氏は東大法学部卒、検事のご出身だそうで、いかに日本のエリート教育に難があるのかがよく分かります。 

こういう言辞が党や政治家としての自分の宣伝になると思うセンスが不気味ですが、山尾氏は「日本死ね」の確信犯です。 

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国会で安倍首相に「保育園落ちた、日本死ね」という言葉を使って追及しましたが、首相にはあっさりと「匿名のブログの発言には答えられない」とかわされてしまいました。

ま、当たり前だわな。 

誰がどのような状況で、なんのために吐いたのか不明な呪詛の言葉を、国会で取り上げるほうがどうかしています。 

保育所問題を取り上げたいのなら、まっとうに資料を揃えてまっとうな表現で追及すべきで、こんな汚らしい言葉を使ってすべきではありません。 

山尾さん、東大や司法研修所で「汚い言葉を使ってはいけません」って習わなかったの?

民進党の幹部が「日本死ね」なんて発言すれば、それは他ならぬ民進党が日本を殺したいと思っているという事になっちゃいますよ。そのくらい分かんなかったの。

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むしろ問題はこの「日本死ね」を使って、「首相は保育所不足に無関心」だと囃し立てたメディアです。 

こういう過激な言葉をぶつけるほどこのブログの母親は切羽詰まっていたのだと言いたいのでしょうが、ならば様々な状況で「切羽詰まった」人は大勢いるわけです。 

このパロディは無限にできてしまいます。

たとえば、「高校落ちた、日本死ね」「育児つらい、日本死ね」「就職落ちた、日本死ね」(←全部比喩的表現です。念のため)。

なぜいくらでもできてしまうかといえば、それは単なる「主観」だからです。

保育所が足なくて大変なのは同情しますが、足りる足りないは地域によって相当に事情が違いますですから、この人の過激発言はただの主観にすぎません。

主観的意見を、自分ひとりが住んでいるわけでもない日本国に対する呪詛に転化してしまうのがおかしいのです。

あんたひとりが日本国民なのか、つうの。

「国民ひとり」ならなんとでも言うがいいのですが、残り1億2千万も一緒に住んでいるのですよ。

日本が死なれたら困るほうが多いんじゃありませんか(苦笑)。

ああ、書いていて馬鹿馬鹿しくなってきました。

「なぜ他人に死ねと言っちゃいけないの」と聞く子供には、「うるさい、それが人間の常識だ」のひとことで済ませるべきです。

説明は不要。他者への呪いなど自分の家の風呂場でやれ。

この馬鹿なガキに相当するのが民進党政調会長でおられた山尾議員とメディア、そして今回の「流行語大賞」選考委員の皆さんのようです。

特にこの選考委員の皆さんは、どうやら「日本死ね」を流行語にしたかったようです。

ちなみにちっとも流行していないのは、各種報道で明らかですので、ムリムリに大賞に突っ込んだようです。

NHK「ニュースウォッチニュース9」が街頭で調査したところ、「日本死ね」は一票もなかったようですから、選考委員がネジ込んだといわれても仕方がないのではないでしょうか。

実際、私はこんな不潔な言葉が流行ったという話は聞いたことがありません。

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この選考委員は、姜尚中、俵万智、室井滋、やくみつる、箭内道彦の各氏といかにもの人が並びますが、ひとり聞き慣れないのが、清水均氏です。

この清水氏は『現代用語の基礎知識』編集長をされています。

この『現代用語・・・』は、下のような本で、この本は会社や大学の入試の一般常識や小論文を書くために発行されています。 

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まぁ、このような本を「基礎知識」にして会社や大学を受けようという人は、大変に気の毒ですとだけ言っておきましょう。 

ちなみに去年はあの鳥越俊太郎氏が審査委員長で、ノミネートされた「流行語」は、「アベ政治を許さない」「戦争法案」「シールズ(SEALDs)」「I am not Abe」「自民党、感じ悪いよね」だそうです(ガ、ハハ)。 

ならば今年はチューンアップして、「日本死ね」に定向進化したということのようです。

おそろしいまでに言葉が軽い人たちが選ぶ、「今年の流行語」のお粗末の一席でした。

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日曜雑感 鹿島優勝!

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え~、今日は趣味の話でございます。

私の大の贔屓の鹿島アントラーズがまさかの優勝をしてしまいました。
先制点を食らった時にはふて寝してしまおうかと思ったのですが、見続けてよかったです。
献身的な鹿島の守備は涙ものでした。

こういう土壇場での底力が、気の毒ですが浦和にはないようです。

ホームではコオロキ(興梠)という元鹿島の名FWがPKをもらい(※)、アウエーでは金崎ムー(夢生と書きます。冗談のような名)があろうことか2得点でございます。
※家本主審の疑惑の笛でしたが。

思えば浦和とは因縁の仲で、2009年の優勝がかかった浦和との一番は、場所も浦和で内田篤人のクロスに、コオロキが決死的ダイビングヘッドを決めて優勝させていただきました。
そのコオロギは今は浦和でバリバリ戦っています。
第1戦、第2戦と2点も、しなくてもいい恩返しまでしていただきました(いらねぇよ)。

ムーは石井監督への暴言事件で、チーム力を極度に低下させただけに、うれしかったのではないでしょうか。
いい顔をしていました。

下の優勝写真で、中央後列で顔が写っていない(爆)40番が、われらが不動のキャプテンの小笠原でございます。

Photohttp://www.jleague.jp/special/meijiyasudaj1_1st_wi...

まことに埼玉、特に浦和方面の皆さまには申し訳ありません。
一度ならず二度までも。
浦和はお世辞ではなく、日本最強のチームです。

相手がうちではなく川崎ならば、栄光はあなた方のものでした。
また昌子(しょうじと読んでね)が言うように2シーズン制は酷です。
1シーズン制なら、優勝は浦和、わが鹿島は中位ではなかったかと思います。
1シーズン制にもどしましょう。
それがフェアです。
ま、勝ったから余裕でいえるのですが。

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また、私が地元後援会にも入っております大関稀勢里も、優勝こそ逃がしましたが3横綱をぶち倒すという快挙を成し遂げ、その翌日に下位に取りこぼして千秋楽を台無しにいたしました。

全国の大相撲ファンの皆様。もうしわけございません。

間違いなく日本人力士最強というのは、ファンのひいき目ではございません。もうちょっと長い眼で見ていて下さいませ。

かならず、横綱になります(たぶん)。

強いのか弱いのかわからない、「もっとも横綱に近い男」のファンでいると、ややマゾヒティックな気分になるのが不思議です。

高安ともどもお引き立てくださいませ。

とまぁこのように、まさにサッカー、大相撲と両手に花が、わが県です。

ぬほほ。お国自慢はええのう。

それにしても「ケンミンショー」、さんざんわが県を小馬鹿にして笑い物にした特集を組んでくださいましたが、罪滅ぼしにスポーツ大国の特集をして頂きたいものでございます。

今日は気分がいいので、馬鹿丁寧な口調でお送りしました(笑)。

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日曜写真館 夕陽を浴びる水門

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優勝談義は長いので日曜雑感へ移動しました。

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翁長知事の動揺

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翁長知事は明らかに動揺しています。
  

翁長氏にとって誤算だったことはいくつかありますが、最大の失敗は、本土政府の動向を読み間違えたことです。  

政府を決定的に甘く見ていました。

そして山城氏たちが、かくも暴走するとは思っていなかったことです。 

この「和解」に不満を持つ山城氏たち平和センター派は、翁長氏の統制の外で実力闘争に及んで「和解」プロセスを破壊しようとしました。 

「和解」についてはちょっと分かりにくいので、過去記事をお読みください。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/post-08d4.html  

Czmf6qiwyaelpebhttp://saigaijyouhou.com/blog-entry-9847.html

なにか深いところで勘違いしてたんですね、山城さんたち。  

自分は正義だからなにをしてもいい、いや正義のためには許されて当然だ、という奢りです。  

しかも政府は下手で見て見ぬふり、県警の指揮権は知事、メディアは味方、本土からは支援が多数来てくれる、ならば何をやってもいいじゃないか。

5 防衛局資料http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-36a1.html

このような甘い情勢認識と奢りは、状況判断を歪めます。  

山城派はまるで熱に冒されたように、高江地区を封鎖するわ、車の下で寝ころぶわ、警官に暴言を吐き散らして挑発するわ、本土から元暴力団員を入れるわ、果ては県道で検問までするわとやりたい放題の始末でした。  

そして何より、高江住民から迷惑だから出ていってくれといわれる始末です。現地を敵にした闘争はありえません。

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司法から見れば「実力による実効支配」とみなされかねない、統治の及ばない地域を山城氏たちは作り出してしまったわけです。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/20165-b8be.html

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そしてこの山城派の暴走は、いままで呉越同舟で共闘していた統一連・共産党との事実上の分裂にまで及びます。 

共産党は運動の過激化は逮捕を招くだけではなく、運動の孤立化を招くとして批判的しました。

共産党は言っていることが空想的な分、どっこいリアリストなのです。

「ヘリパッドいらない住民の会」の伊佐真次・東村議は基地内行動の趣旨は理解しつつ「逮捕者が出て世論に受け入れられるかどうか」と懸念。「社会に認められ、一緒に頑張れる運動にしたい」と思う。
 統一連の瀬長和男事務局長は「建設を止めたい思いは一つだが、方法論で異なる。那覇の路上で抗議する人もいるし、国の強行に対抗する手段として、みんなが模索している」と言う。(沖タイ10月15日)

伊佐議員は共産党員で、統一連も共産党系団体です。  

こういう山城派の過激な実力闘争に、内心一番眉をしかめたのは翁長氏だったと思います。  

「この微妙な最高裁判決が出る時期にこんなバカやりやがって、第一オレは高江ヘリパッド反対なんか公約していねぇぞ」と怒鳴りたかったでしょう。  

裁判所というのは法律解釈だけではなく、その前後の状況を慎重に読んで勘案します。  

特に今回のような国vs県という構図の場合、県が「和解」を提唱しているのにも関わらず、「オール沖縄」の側が暴力闘争をしてしまえば、ハッキリ言って手を出したほうが負けに決まっています。

だからこそ、国は他県の機動隊を助っ人で派遣しても、いかなる罵声や挑発にも「ならぬ堪忍、するが堪忍」だったのです。

あの高江リンチ事件も、警備の警官の目の前でしているわけで、いかに政府が反対派との摩擦を自制していたのか分かります。

最高裁判事がこの山城派の暴走を見てどのような心証形成をするのか、考えるまでもありません。  

もっとも最高裁の心証を良くせねばならない時期に暴力に走った山城派によって、判決は決定的となってしまったのです。  

翁長氏からすれば舌打ちしたい気分だったでしょう。「バカヤロー、最高裁が出るまで静かにしておれ」、と。  

翁長氏からすれば、背後から斬りつけられたような気分だったことでしょう。  

元々体質が違うのは知っていたが、こういう大事な時期に左翼はこんなことをするのか、と天を仰ぎたい気分だったことでしょう。  

そこで翁長氏の口から出るのが、「高江容認」発言です。

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琉球新報からズタボロに噛みつかれて慌てて撤回しますが、翁長氏の動揺ぶりがよくわかります。 

これを静かに観察していた国は、従来の宥和的対応を止めることに決めたのです。 

いままで法を犯しまくっていたので当然です。

暴行傷害、器物破損、強要、道交法違反、そして刑事特別法などなど、逮捕要件は山積みしていました。 

意地悪な見方をすれば、国は山城氏が暴走し、反対派を分断し知事を孤立化させる仕事をしてくれることを待っていたのかもしれません。 

満を持したように山城氏は逮捕され、留置場で再逮捕されてしまいました。 

また過去のシュワブゲート前のブロック積みまで遡及して再逮捕されました。  

平和センター事務所や、いままで聖域のように思われていた辺野古テント2にも家宅捜索の手が延びました。 

中谷元防衛相は、今年3月にこう述べています。 

「移設作業か遅れれば作業船や資材の制約解除で損害がでる。作業が中断した場合、損害の発生が想定されている」(産経2015年3月27日)

つまり国は暗にこう言っているのです。 

「もし来年からの辺野古工事で、また今までと同じような過激な阻止行動が取られれば容赦なく検挙し、そのうえに工事が止まれば損害賠償請求するからな。」 

この情勢を見て、翁長氏も決心をしたかに見えます。 

さらに、11月から始まる振興予算交渉において、これがどんな影響を及ぼすのか翁長氏が考えないはずがありません。  

実は、翁長氏は政府との「密使」を持っていました。それが安慶田(あげだ  )光男副知事です。 ※あげたではなく、「あげだ」でした。ご指摘ありがとうございます。

Photo安慶田光男副知事htwebronza.asahi.com/politics/articles/201504...

安慶田氏は自民党時代、新風会という那覇自民党市議団のボスでした。 

そして翁長氏のクーデターに参加して飛び出しましたが、今でも自民党中枢とパイプを持ち、「密使」として東京とひんぱんに往復しているのは知られた事実です。 

その安慶田氏の指南役と目されているのが、元県会議長・自民党県連会長だった外間盛善氏です。 

201103c031_3外間盛善氏

外間氏は二階俊博幹事長の沖縄後援会顧問です。
 

先日の和やかな沖縄そばの背景に、安慶田-外間-二階ラインが動いたと見るほうが自然です

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さてその外間氏の移設問題についての持論はこうです。

外間氏は琉球新報2014年8月25日のインタビューでこのように述べています。

「(辺野古埋め立てには反対だが)基地反対ということではない。強いて言えば、内陸部の基地内に移すということであればいいとは思っている」
http://ryukyushimpo.jp/news/prentry-230580.html 

「内陸部の基地内なら容認する」、それはシュワブ・ハンセン陸上案のことです。 

ならば、翁長氏の意見も、あんがい似た所にあるのではないかと思います。

そして二階氏はよく言えば清濁併せ呑む、融通無下、クリアにいえば得になるならなんだってオーケーのお人です。

翁長氏に沖縄すば食いながら、「おいタケシちゃん、戻ってこねぇか。オレが幹事長の間だぜ。いつまでつっぱってんだよ」くらいいいそうです(笑)。

ただしこれも、流血沙汰の暴力闘争が止み、穏やかに解決してほしいと願う私の希望的観測だとお断りしておきます。

※追記はまとめて記事にしますので、今日は削除しました。

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昨日の記事の「そこからですか」篇

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一般の方にはなじみがないテーマでしたが、昨日緊急にアップいたしました。 

昨日は、あまり説明をつけずに、専門用語を乱発しました。すいません。 

今日は「そこからですか」篇です。

日本における伝染病の蔓延は、ほとんど考えられなくなりました。 

というのは、ワクチンが発達したからです。 

ワクチンとはなにかといえば、よく誤解されるのですが、薬ではありません。 

ほら、子供の頃に学校で打たれましたね。大人になっても、インフルエンザの予防接種などを受けます。 

あれは薬ではなく、弱毒の伝染病をあえて身体の中に接種して、抗体を上げて感染病をブロックしているのです。 

昔、はしかなどが大流行していた時に、一回罹った人はもう罹らないということに気がついた医者がいたのですね。 

エドワルド・ジェンナーという18世紀から19世紀にかけて生きた人です。近代免疫学の祖と呼ばれています。
エドワード・ジェンナー - Wikipedia 

さて、彼が作り出したワクチンは、いまや防疫になくてはならないものになっています。

おっといけない。「防疫」って私たちは普通に使いますが、一般の人は聞き慣れませんでしたね。人や家畜を伝染病の流行から守るという意味です。 

畜産の場合、いったん感染してしまった家畜のことを、患者の家畜という意味で、あまり好きな言葉ではありませんが「患畜」といいます。 

マーカー・ワクチンに至っては、もっと分からなかったかもしれません。 

よく誤解されますが、ワクチンは薬ではありません。消費者でも「薬剤やワクチンなんかとんでもない」というラジカルな方がたまにいますが、逆です。 

薬を使わないためにワクチンを接種しているのです。 

それはさておき、ワクチンを打つと「軽い病気」に罹ってしまいます。 

たまにインフルエンザ・ワクチンを打つと、気分が悪くてなる人がいるのもそのためです。 

それはコントロールされた伝染病になるからです。 

でも、大丈夫。それは統御された極めて軽い病気で、本当に身体にダメージを与えるような強毒ではありません。 

もうひとつ困ったことがあります。 

それはあらかじめ予防的にワクチンを打つと、外界からの自然感染した「ホンモノの伝染病」と区別がつかなくなるかも知れないことです。 

ホンモノか人工的に接種したワクチン由来なのか、わからないと原因がわからなくなります。

家畜の場合、防疫対策が立たなくなります。 

つまり伝染病と戦う方法に迷いがでるのです。 

たとえば口蹄疫対策では、ウイルス汚染のないことを確かめるために抗体検出によるサーベイランスが行われています。 

サーベイランスとは「調査・看視」のことです。防疫は横文字と難解な用語が多くてすいません。 

で、そのサーベイランスをするときに、ワクチンを接種した動物の体内にできる抗体と、外からのホンモノの感染で産生される抗体の区別ができなくなってしまいます。 

そのため、OIE(国際獣疫事務局)という国際機関はこう定めています。
国際獣疫事務局 - Wikipedia 

OIEには世界の主要国はほとんど加盟しており、ここの国際規約は絶対的なルールといっていいでしょう。 

OIEは、サーベイランスの時に、ワクチン接種だろうとホンモノの感染だろうと一括して感染動物として扱うという規約を作ってきました。 

ですから、予防的ワクチンを使っても陽性ならアウト。 

使うにしても感染が発見された後に、ワクチンを接種してウイルスの広がりを抑えたのち、そのワクチン接種済み動物も殺さなければならなかったのです。 

この手法に忠実だったのは、2010年宮崎県口蹄疫の時に取った政府の対処方法でした。
2010年日本における口蹄疫の流行 - Wikipedia 

ワクチンは大量に使用されましたが、それはあくまでも感染拡大を遅らせて、殺処分までの時間稼ぎのためでした。 

「殺処分」というおどろおどろした用語がでましたね。文字どおり家畜を殺して、感染拡大を食い止めることです。一種の破壊消防です。 

私は大嫌いな言葉で、聞いただけで虫酸が走ります。

これは数十万の家畜動物を無益に殺害することで地域経済に大打撃を与え、復活するまで数年かかってしまいます。

その間、多くの農家が経営的につなげずに多額の借金をして破産してしまいました。

また、処分に関わる家保職員、さらには自衛隊などの大きな負担になってきました。

しかし、やむをえない側面もあることは認めます。 

それは伝染病が出た時は、時間が勝負だからです。もたもたしていると、人や家畜の移動、時には風や野生動物に乗って感染が飛び火するからです。 

民主党政権時に、口蹄疫がでたわけですが、当時の赤松農水大臣は無能を絵で書いたような人物で、その危険性をまったく理解していませんでした。 

また当事者の宮崎県は、パーフォマンス命の東国原氏というタレント知事だったために、私はこれは九州全域を巻き込むと観念したほどです。 

赤松氏に代わったのが、かつて牛を飼育していた経験もある山田正彦氏になって、やっとまともな防疫体制が敷かれました。 

山田氏は極めて優秀な現場指揮官でした。 

しかし、既に1カ月近い時間が経過してあちらこちらに飛び火していたのです。 

殺処分するにしても、待機している患畜だけで膨大な数に登り、手もつけられません。 

ここでやむなく取られたのが、殺処分をしながら、ワクチンを打って感染を遅滞させることでした。 

実はこの時農水省から提供されワクチンは、マーカーワクチンでした。 

マーカーワクチンとは、ワクチン接種と感染を区別するために、ワクチンになんらかの目印を付けたものです。 

口蹄疫ワクチンの場合、ウイルスの遺伝子が作るタンパク質のうち、ウイルス粒子には含まれない非構成タンパク質(NSP non-structural protein)を利用してマーキングするものです。 

昨日私がコメントで、「NSPワクチン」と書いたのが、このマーカーワクチンです。 

これがしっかりと、「これはオレのワクチンだぞ」と印をつけてくれれば、そうかホンモノの感染じゃなんだな、とわかります。 

これが開発されたのは1990年代でしたが、本格的に実用化が始まったのは英国の2001年の口蹄疫大流行がきっかけでした。

OIEは2002年の総会でNSP抗体陰性が確認されれば、6ヶ月で清浄国に戻れるという条件を承認しました。

そしてマーカーワクチンはいまや、英国、ノルウェー、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどでは主流になりつつあります。

マーカーワクチンは口蹄疫だけではなく、他の伝染病のものも研究され、実用化されています。

ところが、わが日本では動物衛生研究所(動衛研)という、わが国の防疫の最高研究機関がなぜか首を縦に振ってくれません。

その理由はもはや私にはよくわからない神学論争のようです。

トリインフルは、野鳥によっては伝播されます。時には野生のネズミすら媒介します。

それらから完全にニワトリをブロックすることは、事実上不可能に等しいことです。

牛や豚は糞尿や人による伝播であるに対して、空飛ぶ野鳥はブロックできないのです。

ならば、マーカーワクチンを打つした残った選択肢はないはずだと思いますが、雲上人たちはダメだそうです。

かくして、不勉強なメディアはいまでも、「殺処分に自衛隊出動」と叫び、その理由は「人に伝染するからです」と馬鹿なことを垂れ流し続け、全国の畜産農家は夜も寝られない日々が続くというわけです。

最後に、もう一点だけ付け加えておきましょう。

世界では伝染病を「兵器」として見なしている国があります。

特に人獣共通感染症であるトリインフルは、いったんテロ兵器として転用することはそれほど技術的に困難ではありません。
人獣共通感染症 - Wikipedia

安価で開発でき、相手国に持ち込むことも人間が靴にでもつけて入ればいいのですから簡単です。

これによって相手国は、経済的に大きな被害を出すだけではなく、社会的麻痺に陥ります。

しかもそれがテロであることすらわからないでしょう。

完璧なテロ兵器です。

そのような意志とリソースを持つ国が、東アジアには存在していることをお忘れなきように。

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トリインフル発生 ワクチンを解禁せよ

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トリインフルエンザが発生し、殺処分されました。

「青森県と新潟県の養鶏場などで鳥インフルエンザの疑いがある食用アヒル(フランス鴨〈かも〉)やニワトリが見つかった問題で、新潟県は29日、遺伝子検査の結果、高病原性と判断したと発表した。両県とも検出されたウイルスは「H5亜型」で、感染拡大を防ぐため、鳥インフルが確認された場所で飼育されていた鳥の殺処分を開始。政府は関係閣僚会議を開き、対策の徹底を確認した。
 殺処分の対象は、青森市の農場の食用アヒル約1万6500羽と新潟県関川村のニワトリ約31万羽。青森県では29日午前7時半現在、約3分の1にあたる6150羽の殺処分が完了。高病原性と確認してから24時間後の同日午後9時45分までにすべての処分を終わらせたい考えだ。
 このほか、農林水産省や両県によると、青森市の農場から半径3キロの範囲にある4戸の計約1万4千羽の移動が禁じられ、10キロの範囲にある3戸計約40万羽は出荷や運び出しが禁じられた。
同様に、関川村の養鶏場の周囲では約60戸約50万羽の移動や運び出しが禁じられた。」(朝日新聞デジタル 2016年11月29日)

新潟でも確認されていますから、今回は通常の朝鮮半島ルートの山口・鳥取ではなく、バイカル・ルートのようです。

Rikai_illust01_02http://www.wbsj.org/activity/conservation/infectio...

シベリア・ルートによる感染拡大は初めのケースで、おそらく渡り鳥の南下にしたがって、関東にまで来る可能性があります。 

今までは防疫体制が杜撰で、ウイルスが自然界に常住している朝鮮半島から、渡り鳥によって日本に感染拡大するのが常でした。

こういう時に必ずしたり顔で、こんな解説するコメンテイターがいます。 

いわく、「トリインフルは人畜共通感染症だから危ない」。
 関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-aad9.html

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(図 国立感染症研究所発表
※確定症例総数は死亡例数も含む。WHOは検査により確定された確定例だけを報告する。)

日本ではまずヒト感染はありえません。

ありえるとすれば、中国と韓国、そして一部の東南アジアに限定されます。

日本とは防疫レベルに、天と地ほどの差があります。 

私たち日本人の眼からみれば、中国には「防疫」の二文字はなきに等しいといえるような暗黒大陸です。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-2079.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-2079-1.html

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国立感染症研究所

口蹄疫が大発生しても中国は、病死した豚を河に流し、それを集める業者が、平気で市場に卸すというていたらくですから、なんともかとも。

上図を見ると、トリインフル・ウイルスの震源地が中国だと分かると思います。
 
ここを感染ハブにして、ウイルスを世界にばらまいています。

そして何年に一度は、恒例のSARSやトリインフル大会を開いて、ヒトにまで感染させます。

ヒトの命など鴻毛より軽い国ですから、多少死んでも隠蔽されてしまいます。

大発生しても、西側メディアにバレない限り情報統制してしまいます。

こんな国でありながら、WHOの委員長に中国人を押し込むという政治的エグサだけは世界一なのですから、まったく・・・。
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/3-31ed.htmll

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(写真 ニューズウィーク10月28日 パンギムン氏とマーガレット・チャン氏の底冷えするようなツーショットチャン氏とバンギムン両氏のエボラにおける無能ぶりは光っていた。)

中国のヒト感染トリインフルについては徹底的に検証したので、過去記事を検索してみてください。

韓国も同様に地下ルートで患畜を流通させているために、一度発生すると半島全域にウイルスをバラ播き、近隣国にもうつしてしまいます。

したがって、今回は別にして、従来は、必ず常時発生国の中国と韓国から感染が渡ってきました。

ああ、日本列島にスクりューつけて、オーストラリアあたりに逃げたい(笑)。

それはさておき次に、よく通説として「殺処分しか感染拡大を阻止する方法がない」といいますが、まったく違います。

あります。ワクチン接種をすればいいだけです。 

伝染病は、要は出さなければいいのす。 

仮に感染していても、劇症の症状を出さなければいいのです。

劇症、つまり高病原性(HPAI)でさえなければ、そんなに怖くはない、違いますか?

だって多くの人は、ヒト感染するから鳥インフルの高病原性株を恐れているわけですよね。

実際の話、東南アジアや中国のヒト感染は劇症のカモ類と直接タッチしてしまうことで感染しています。いわゆる濃厚接触です。 

感染したニワトリを抱っこするとうつる場合があります。

特にカモやガン類は10の6乗という濃厚なウイルスを排出していますから危ないわけです。 

それに対してニワトリは10の4乗ていどと低く、しかもワクチン接種した場合、更にウイルス排出量はケタが落ちます。

しかもそれは高病原性ではなく、低病原性(LPAI)です。 

同じ鳥インフル・ウイルスといってもまったく違います。

H5N2型などのいわば「人間が飼い馴らしたウイルス」です。このどこが危ないのでしょうか? 

ヒトにとって劇症が出る高病原性株と、飼い馴らされた低病原性株のどちらが与しやすいのでしょう。考えてみるまでもありません。 

かつて2005年の茨城トリインフル事件の時に、感染したトリを処理していた作業員の人たちに抗体検査でプラスが出たことがありました。

茨城事件はH5N2型グアテマラ株という典型的なワクチン由来の感染拡大でした。 

で、トリや、ましてヒトに症状が出たのかといえばないわけです。

あくまで抗体検査をしたらプラスだったという「だけ」の話です。 

感染したとされる作業員も鼻水ひとつ垂れるわけではなくピンピンしていましたし、第一感染をうつしたとされる「患畜」のニワトリも産卵量低下すらみられなかったという話は現場で処分にあたった獣医師から直接に聞いています。 

私たちからすれば、これでいいじゃないの、と思います。

トリには抗体検査がプラスというと聞こえが悪いですが、言い換えれば「抗体が上がっただけ」じゃないですか。

「ヒト感染」といえばビビりますが、これも抗体が上がった「だけ」です。 

免疫をつけたの、そう、よかったね、はいこれで一件落着、めでたし、めでたしだったはずです。

ただし、日本でワクチンが合法ならばの話ですが。 

ワクチンがないと防げない伝染病なのに、ワクチンが非合法だという矛盾があるのです。

いったん高病原性株に罹れば全滅か、殺処分で全羽殺処分。いずれにしても全滅です。 

低病原性株を使ったワクチンは、通常のワクチン費用なみの一羽につき20円ていどの低コストで済み、しかも確実に免疫を上げます。 

ワクチネーションによって低病原性株に農場を支配させてしまえば、高病原性ウイルスは侵入が出来ず、仮に侵入したとしても弱毒株に変異してしまいます。

いったん弱毒株になってしまえば、ヒト感染を仮に起こしたとしてもまったく安全です。 

今必要なことは、ヒト感染する可能性がある高病原性の感染拡大を阻止することです。

そのためには、仮にヒト感染しても安全無害な低病原性ワクチンを接種することしか方法はありません。 

早急に鳥インフルワクチンを解禁し、中国、韓国、ロシアから絶え間なく襲ってくるトリインフルエンザから自らを守らねばなりません。

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