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2016年12月 9日 (金)

経済支援は中露準軍事同盟を分断する武器として使え

001

状況を整理しましょう。 

ロシアを好きとか嫌いかという好みの問題は度外視してください。そのような発想をすると、中華料理と紹興酒が好きだから日中友好推進となってしまいます。 

おおむね3つの条件の下に、わが国は置かれています。 

第1に.中国は疑う余地なく、南シナ海から尖閣・東シナ海の覇権を握る意志を明確にしています。
この状況を放置すれば、中国は沖縄の領有権に干渉してくる可能性があります。
 

第2に、米国はセットバック(後退)の時代に突入しています。
トランプは就任前には軍拡を示唆する人事をしていますが、未知数です。
 

第3に、ロシアは中国と準軍事同盟関係にあります。ちなみにこの両国は核保有国です。 

この3つの国際状況下でせねばならないこともまた明瞭です。

いうまでもなく、日米同盟の強化です。 

米国のセットバックをいかに食い止め、その開きつつある隙間をいかにわが国が補完するか、です。 

次に副次的ですが、中露準軍事同盟を分断し、解体に追い込むことてす。 

本来はこれにASEAN諸国やオージー、インドまで加えた大きな対中包囲網を目指すべきですが、現時点では下拵えすら完了していません。 

ですから、日本はほぼ独力でこれをなさねばならないことになります。 

このような情勢で、首相が打った駒が、<広島>と<真珠湾>のふたつです。 

おっと、重要なピースを忘れていました。 

それが北方領土交渉に名を借りた、ロシアへの<経済援助>です。 

これら3ツの駒を、別々に解釈するからわからなくなります。 

メディアは政局にしか関心がありませんから、首相の選挙目当ての人気取りていどという浅い理解に止まっています。 

私が確信をもてないのは、3番目のロシアに対する<経済援助>が、北方領土交渉と連動しているか、否かについて首相の意志がよく分からないことです。 

もし通説どおり、この二者は連動していて北方領土の2島返還とワンセットて経済援助を考えているなら、私はそのようなものは止めたほうがいいと思います。 

なぜなら、北方領土は返ってくることなどありえないと、ある種の諦観をもって眺めるしかない問題だからです。

そもそもロシアにとっては、「固有の領土」という発想自体がありません。 

モスクワ公国から戦争を繰り返して膨張を続けてきたロシアにとって、国境線とは常に戦争の結果領有している暫定的な線でしかないからです。 

このへんのセンスは、中国と酷似しています。

簡単に言えば、戦争で失ったものは戦争でしか取り返すことができません。 

すくなくとも、ロシアという国はそう思っている国なのです。 

ちなみに、米国にも似た部分があり、沖縄が返ってきたのは基地という「占領地」を日本が保証し、防衛すると約束したからです。 

Hoppou_hensenhttp://www.asahi.com/special/t_right/hoppou/

それはさておき、日本側は北方領土について、3ツのことを不法占拠の理由に上げています。 

①ソ連が日ソ中立条約を破棄参戦したこと。
②日本がポツダム宣言を受諾後に、ソ連が千島列島を占拠したこと。
③日本が降伏文書に書名した後に、ソ連が国後島・択捉島・色丹島・歯舞群島を占領したこと。

Cnqfz_9uaaaqzud

残念ですが、この3つの日本側言い分は間違っています。 

①の中立条約破棄と参戦は、1943年10月の連合国の米英ソ外相会談と、1945年2月のヤルタ会談で、米英がソ連に頼んだことです。 

Yarutahttp://matome.naver.jp/odai/2139598874404380601/21...

後にブッシュ大統領が「痛恨の失敗だった」と述べようが、英国が秘密文書で合法性を否定しようが、あの時点で米英が対日戦争に参戦を要請した事実は消えません。

この時点で、主要連合国側は例外なく、ソ連の参戦を待ち望んでいたと言っていいわけです。 

したがって、この日本側の主張は国際社会で相手にされません。 

②、③も同じことで、ソ連軍の北方領土侵攻は、日本を降伏させるための連合国の戦略分担の一環にすぎないのです。 

言い換えれば、「日本が降伏したにもかかわらず」ではなく、「日本が降伏したから」千島列島をソ連が軍事占領下においたのです。 

日本人としては腹が煮えくり返りますが、そういうことです。 

むしろ問題はその先です。 

ソ連はそのまま軍事占領を領土併合に切り換えて、居すわってしまいました。 

これは明らかな、連合軍最高司令部訓令第677号違反です。
連合軍最高司令部訓令(SCAPIN)第677号

訓令第677号はこう述べています。 

「この指令中の条項はいずれも、ポツダム宣言第8条にある小島嶼の最終決定に関する連合国側の政策を示すものと解釈してはならない」

この訓令第677号を市民語に超訳します。

「連合国の諸君、諸君らが日本軍を打ち破り、武装解除し、一定期間の占領は認めるが、だからといってそれはお前の領土と認めたわけじゃないからな。それは別の話だかんな。勘違いして領土にすんなよ」

これは1942年1月の連合国共同宣言において取り決めた、「領土不拡大」宣言に基づいている指令です。

戦争による軍事占領は「領土」ではなく、あくまでも「行政区域」でしかないのです。

ところが、ソ連は、連合国による日本領土の国境画定を待たずに1946年2月2日に、一方的に南樺太と北方4島を含む千島列島全体を領土として宣言します。

こういう行為を火事場泥棒といいます。

この訓令第677号は竹島領有問題でもたびたび登場しますので、覚えておいて下さい。

したがって不法占拠ではなく、不法併合です。占拠したことは合法ですが、併合は非合法なのです。

日本が国内だけでしか通用しないロジックで、ソ連・ロシアに挑んで来たから負け続けたのです。

とまれ、ロシアはこういう戦争による国境線の書き換えを平気でやる国なのだ、ということは認識しておきましょう。

Bg01http://www.cas.go.jp/jp/ryodo/ryodo/hoppou.html

ではどうするのかですが、放っておくしかありません。

えんえんとわが国の原則を主張しながら、「その時」を待つしかないでしょう。

え、「その時」ってなんだって。決まっているじゃありませんか。かつてのソ連が崩壊したような、アチラの足元に火が回ったような状況です。

あの時以外、北方領土は返って来ませんでした。そのタイミングを逃したのは痛恨の極みです。バカ外務省め。仕事しろ。

今、たしかにロシアは疲弊しており、国際的にも孤立しています。

だからロシアは、本来は犬猿の仲の中国との準軍事同盟に乗り出したのです。

しかしまだ余力があります。

「その時」を逃した以上、ここはエドワード・ルトワックの言う事に耳を傾けるべきです。

「日本政府が戦略的に必要な事態を本気で受け入れるつもりがあるならば、北方領土問題を脇に置き、無益な抗議を行わず、ロシア極東地域での日本の活動をこれ以上制限するのをやめるべきだ
 このこと自体が、同地域での中国人の活動を防ぐことになるし、ロシアが反中同盟に参加するための強力なインセンティブにもなるからだ。」
(『自滅する中国』)

私はこのルトワックの意見に同意します。

ルトワックが言っていることは、今は北方領土交渉を推進する条件が整っていないということです。

今すべきなのは、中露準軍事同盟に斧を叩き込み分断させることです。 

<経済支援>はその武器として行うべきで、それは中国のシベリアに対する経済進出を妨げる事にもつながるとルトワックは言っています。

間近に迫った首脳会談でどのような結果がでるかわかりませんが、2島返還が出れば御の字。99.99%無理です。

しかし、この<経済支援>を中露準軍事同盟の分断の武器として再度捉え直して、それは別途に進めていくべきでしょう。

首相の<真珠湾>訪問は、この流れの中ででてきたことだと思って下さい。

長くなりました。この稿続けます。

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コメント

おはようございます。

タロー君が三匹に増えていますねw

私もロシア音楽にロシア料理は結構好きでして、交響曲第五番といえばシェスタコービッチです。

固有の領土という概念は日本ぐらいだと思っています。
他のほとんどの国は国境線は常に変化して当たり前。取られた領土は戦争で取り返すか、相手の国の混乱に乗じて取り返す。
そうしてみると、政治と金、つまり国同士の相互信用で実現できた沖縄返還は、世界的に見ても稀な出来事です。

ソ連崩壊時といえば、北方領土は日本固有の領土ですという例のCMが流れたとき、「あーあ、いまが取り返すチャンスなんだけどなー、外務省のバカバカ!」と文句垂れしたものです。思い出しても腹が立つ。
今回の次の稿、楽しみにしています。


今朝は山路さんと管理人さんのメインイベント討論に期待大なのですが、その前に前座で。

>北方領土問題を脇に置き、無益な抗議を行わず、ロシア極東地域での日本の活動をこれ以上制限するのをやめるべきだ。
既に幾つかやっているシベリアの石油開発への経済協力がありますね。まさにルトワックのこの指摘通りに綱渡りで中国と丁々発止で権益利譲渡を得ています。
それが劣勢なので今回の積み増し?とか憶測もわきますが、情報がなさ過ぎて分かりません。
私が思うのは、今回積み増すにしては「北方領土での経済協力」というのは増しすぎだという事です。しかも具体的に言ってるのが今のところ青山氏のみなので他では今後確認必要ですが、プラントとかでなく精密機械や車の製造技術移転、というのはありえない。
見せ札としてだけ使って胸ポケットに仕舞い込むのなら、良いです。
軍隊を持たない国の切り札である事だけは確かですから。

やもりさん。
その通りです!
ワタシはたまたまソ連崩壊の頃に学生(主に農業経済系)で、仲間内と真っ赤な教授様もいた中で様々な試算をして「北方領土を取り返すための経済協力名目を含めた資金は約2兆円ってとこか」という結論でした。。。
当時の外務省が無能すぎたですね。総理が海部さんの頃です。野党ではまだまだ土井たか子の社会党が旋風起こして強かった時代。

バブリーな時代でしたから、長期休みにはよく東京に行ってブラブラしたりもしましたが、古本屋巡りの神保町でたまたま入ってみたロシア料理店で食べたボルシチ(来歴辿ればウクライナ料理ですが…当時はまだソ連でしたから)の味は忘れられない美味しさでした。しかも定食セットで600円でしたからねえ。
たまに入ってみた店で「当たり!」なんてことはありますが、あれは衝撃的でダントツ1位な思い出です。


ふゆみ。さん、どうですかねえ・・・
数年前に札幌駅前で待ち合わせにたまたま時間があったので赤レンガの旧北海道庁を見学しましたが、戦前から戦中の貴重な史料がいっぱいでした。ずっとガイドボランティアで付いてきてマンツーマン説明して下さったお婆さんは色丹島産まれだと。

観て回るうちに、かつての私達の「試算」の話をしたら『ほんっとそうよぉ!』と涙を浮かべておられました。
私は肩を抱くしかありませんでした。私も堪えきれず涙を流しました。

私はそれこそロシア料理大好きだし、ロシア人も嫌いしゃない。ロシア語も多少は読める。

プーチンが極めて有能な政治家であることも知ってる。が、どうにも信用できないのは旧ソ連からの流れで「領土は奪うもの」ということにつきます。
でありますから、極めて残念ながらまず北方領土は還ってこないだろうと。(私は以前のプーチン「引き分け案」に大賛成でした)そこから分割の択捉島を譲歩して手放しても国後島までは日本に戻ってくるのですから。
今やその道も無くなりましたから。

プーチンに翻弄されるお坊っちゃま阿倍総理なんて記事が先日朝日系の記事にありましたが・・・それ、鳩山に言ってやれよ!という巨大ブーメランでした。


ロシア・プーチン政権は徹底的な国益重視ですから、上手く金を使わないといけない。

正直に言ってしまえば、日本の公共事業のような「当初予算を大幅に超えても、どうとでもなるよね」的な考え方をしていると、絶対に駄目と言うことです。

サハリン2の問題も、この日本の公共事業と似ています。それは、当初予算をオーバーして、総事業費を倍増しようとしたこと。
つまり利益を出すまでに時間がかかる事になり、ロシアの取り分が少なくなる。
だから建設工事中断を指示したり、半国営のガスプロム社が参加して増資=経営権確保に走ったり、最終的にロシアが当初予定の利益を得られることを条件に開発続行したり、という話の流れとなったのです。
ロシアとしては、当初契約の通りの金が得られないと分かったから、それを得られるようにしたのであって、日本企業が開発したものをロシアが乗っ取ったわけではありません。

……なんか、豊洲でも同じことをやってるような気がする。予算オーバー、環境対策……

金を出すだけとか、開発は日本がとか、そういう流れではなく、日露が対等の利益を得られる形で動かないと、上手くいかないと思っています。
北方領土特区などという話が出るのも、ロシアと共同の形で動こうという、日本側の姿勢の現われだと思います。

ところで。
可愛いワンちゃん三匹の下にある写真が、イヤラシソウな顔をしたオッサン三人というのは、狙っているのでしょうか(笑)

 「ありんくりん」さんのご見解、7割ほど賛成です。ほとんど賛成だということ。教えてもらうこともあって、感謝です。

 青竹さんがおっしゃるように、「金を出すだけとか、開発は日本がとか、そういう流れではなく、日露が対等の利益を得られる形で動かないと、上手くいかないと思っています。」

 日本の中小企業、個人でも参加できるほどの経済交流ができると良いな。かつての満州国のようになれば良いとも思います。少なくとも、現在の中国との経済交流ぐらいにはできるようにしなければならないと思いますね。

 ですが、北方四島は必ず取り戻す姿勢は維持すべきでしょう。時間はかかるでしょうが、それは諦めるわけにはいきません。アメリカやイギリスから対日戦参戦を依頼されたからという理由は正当性を持ちません。

 これは、オバマ大統領が広島に行かれて、中途半端な謝罪もどきを演じたとしても、正当性がないのと同じです。ハッキリと原爆を投下してすみませんが正当なものだったはずです。

 それにしても、ロシアとの経済交流はやりたいですね。日ロの交流を活発にするために、新幹線でモスクワと北海道を結ぶぐらいの発想があっても良いと思います。その新幹線は、物流にも使えるわけで、日本の農産物や工業製品を欧州に運ぶにも使えるはず。その逆も。

 三橋貴明さんなら、資金調達は国債を発行すればイイと言うかもしれません。それぐらい大胆でなければ、未来は開けないでしょうね。財務省の狭量な緊縮主義では未来は暗くなるのだろうと思います。

 ともかく、日ロの経済協力という新テーマはありがたい。たくさんの議論、発想があってよい。

ふゆみさん

 青山氏は日ロのことどのようにお考えでしょうか? 教えて下さい。

私は自身は領土返還には全然こだわっていませんが、安倍総理は「状況に負けた」のだと考えています。
まだ首脳会談前なので拙速には言えませんが、つまり日本は徐々に「領土問題も経済援助も全て投げ打ってでも、ロシアをせめて中立に置かなければならない状態に陥ってしまった」、というところが正確な理解なのではないでしょうか。
そのうえで、そうした状況の変化がもたらした結果を私たちが「どう受け止め、どう理解するか」という事なのだと思います。

安倍総理の当初のアプローチは見事で、プーチンと信頼関係を構築した頃の手腕は「さすが」と思え、私たちの期待を否が応にも高めて来ました。
また確かに当初より「日露間に平和条約がないのは異常状態だ」といい、二島なのか四島なのか、目途と言う意味でも具体論は慎重に避けてきた。
それでも当初から「領土返還なしの平和条約の締結」など、選択肢として念頭にあったはずはありません。
もしそのような事態が発生する場合、その意味するところは唯一の同盟国である米国ばかりでなく、韓国初め他国に対しても影響が甚大である事を十分に理解していたはず。
だからこそ「日ソ間では、いつでも出来た二島返還」(石破氏談)に踏み込めなかったのです。
その点、米国にだけは「サ講和条約に抵触する」としたこれまでの反対を、どういう理論付けでか詳らかではありませんが、ともかくも「黙認」というカタチであっても承諾させた事は十分評価できますが、トランプ氏も同じ態度をとるのかどうか疑問です。

私はこのさい、このような状況の変化は如何ともし難く、はっきり「容認」の立場ですが、問題はこれでロシアに投資が向くのか、という事の方が新たな心配です。
欲の皮の突っ張った日本企業とはいえ、そこはやはり「領土問題の棚上げ」と、「国民感情を日露友好を寿ぐ方向に持って行くこと」の二律背反をどう解消するのか、が課題でしょう。
逆にこれが失敗した時の影響もまた考えておかねばなりません。

安倍さんの真珠湾訪問と日露問題の関係、あるいは真珠湾訪問が国際社会に与える影響については明日の記事になるようなので置きますが、そこにさえ「いい事ずくめでない」事だけはここで言っておきたいです。
状況を見れば結局のところ「仕方ない」とも思えるのですが、自らどんどん立ち位置を狭め、トランプ後に転換・対応可能なフレキシブルさを失ってしまっているのではないか、と危惧します。

 山路さん

 日本側企業が投資を渋っているのかどうかは正直私も分かりません。しかし、ロシアが日本の経済支援を欲しがっているのは確かですね。ロシアにはエネルギ-以外に他国に売り込むものがないのですね。ロシアが中国と結んだとしても、ロシア側にあまりメリットはないのではないでしょうか。

 もしも日本がロシアに本格的に経済投資をするようになれば、日本人はまじめですから、相手国のためになることもきっと考える筈です。単に日本の利益だけで済ませるとは思いません。私は、日本人はそんな民族であると思っております。

 中国だって、新幹線を中国に輸出しようとするでしょう。しかし、ロシアは日本から新幹線を購入し、その運用システムも導入した方が絶対に有利ではないでしょうかね。日本が誠実な事業をロシアに提供できれば、ロシアは時間をかけてでもやがて、深い信頼を日本に寄せてくるのではないでしょうか。領土問題は、日本とロシアがwin-winの関係が出来たときにしか解決の方向へは行かないのではないでしょうか。その間、事あるごとに日本の北方領土は返して欲しいとの意思表示はやっていくべきですね。

 将来に何かの変化は起こるかもしれません。今は、経済的苦境にあるロシアのために何かやってあげましょうよ。


ueyonabaruさん、彼が日ロをどう思っているか私は代弁できませんが、今週月曜12/5の虎ノ門ニュースで青山氏が北方領土交渉に触れていました。URLがあまりにも長くペーストがはばかられるので興味があれば検索してみてください。この番組は長いのですが、前半で喋っています。
経済協力の中身が、日本の最先端の科学技術譲渡であり自動車産業のとりわけ自動運転への開発技術の情報漏えいを危ぶみ、そんな協力ができるような信頼できる相手ではない、と言っていると私は聞き取りました。
信頼できない国という部分には完全同意ですが協力分野が自動車関連というのは初耳だったので気になっています。

山形さんが北海道で色丹生まれの方と涙された件、私でも泣いたと思いながら読みました。
本州から竹島、九州から沖縄、と違って、北海道から北方領土はしっかり見える位近いですから、あの寒い土地でどんどん殺されながら命からがら故郷を追われた方々が70年どんな思いを押し殺して生きてこられたか、返還の目処が暗いのが申し訳ないです。

ソ連崩壊時に機を逸した痛恨を胸に、記事にあるように次の機会を逃さない事です。
今回の石油下落とクリミア関係の制裁位では残念ながら足りないですね‥。

ドイツからモスクワへ転勤になった駐在員の話では、モスクワは物騒極まりないとの事。原因はマフィアです。マフィアと強権がバランスをとっている似非民主国家とウインウインの関係を築いていくというのは日本も同じ位黒くなっていくという事で、それは無理です。

私もロシア音楽には心をうたれ、ロシア歌謡ではない民謡の小曲を沢山アコーディオンで弾きました。バヤンを買うのが夢でしたが16キロの楽器は女には辛いですね。
それとは別に、本当に怖い国ですよ。私的には米中露の中なら露が1番危険。首都があっち側にあってよかった。

ueyonabaruさん

ふゆみさんへの質問ですが、私が聞いた範囲の中でお答えさせて下さい。
確か虎ノ門ニュースの中でだったと思いますが、青山氏は、

1、実はロシアは原油価格の持ち直しもあり、経済状態は以前よりも楽になってる。
日本の経済支援を促すため、非常に悪いフリをしている。
2、ロシアの狙いの本丸は自動車産業で、わけても「自動運転技術」を合弁事業などを介して盗もうとしている。

他にもありましたが、詳細は忘れました。


ところで、先日我が岸田外務大臣がプーチン訪日の地ならし? のためにモスクワを訪れ、ラヴロフ外相と会談しました。

スクートニクの報道によると、
>ラヴロフ外相は、岸田外相との会談を総括した中で「ロシアは、アジア太平洋地域における米国のミサイル防衛システム配備が持つ脅威に留意するよう日本に促した」、と述べた。
との事です。

つまり、日本は(今すぐではなくても)、この地域のTHAAD配備はじめ米国のミサイル防衛網配備には反対せよ、という意味ですね。
今後、北方領土交渉は「日ロ関係の進展次第」などという声もありますが、まぁ無理です。
それどころか例え経済協力が順調に行っても、ふゆみさんが言うところの「マタ裂き状態」が待っていると言ってよいでしょう。

安部総理は、もちろん青山氏の懸念ふくめ百も承知のうえ。
それでもブログ主様が提示しているだけではなく、ロシアと結ばざるを得ない喫緊の事情もあると考えられるので、そこは私も理解しているところです。

こっちに書いても良いかな? と思いましたが。

日テレ系「news every.」で、プーチン大統領80分インタビューとかいうのをやったらしいです。
北方領土に関しては、やはりいつも通り「領土問題は無い」「責任は『交渉しようとしない』日本側に問題がある」という事を言っていました。

熱く語っていたのは柔道の話です。初恋のようなものなんだとか。
特に、柔道・山下泰裕氏との絆の話をクローズアップしていました。
山下氏との話の中で、北方領土に関して話をしたときは「安倍は言ってることとやってることが違う」と言ったらしいです。

どちらにせよ、まだまだ日露でお互いを知る努力が足りないですから、今回の会談でじっくり話してもらいたいものです。

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