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2017年1月

ドレスデン和解とは

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自分でもこう書いていて歯ぎしりしたいような気持ちなのですが、私は南京事件と慰安婦問題において、真実が国際社会で確立するのは絶望的だと思っています。 

現時点でできることは、できる限りの事実を再構築し、史料を充実させ、英訳して万人が閲覧できるようにすることだけです。 

政治的に解決しようと思えば、政治というのは妥協の産物ですから、国際社会に100%日本の主張を呑ませることはできません。 

これ以上後退しないために、勝てはしないが負けないためにどうするかを思案する時期なのです。 

なぜなら真珠湾和解、あるいは日韓合意のように、互いの怒りを<慰藉>するという根源的な人間の行為に置き換える儀式が成立してしまったからです。

そしてこれが成った以上、できることには自ずと限界があります。 

では当時日本のメディアが無視した、「ドレスデン和解」について振り返ってみます。 

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まず、1945年2月13日から14日の夜、ドイツ・ドレスデンでなにがあったのか、知る必要があります。 

ドレスデンはドイツ東部のエルベ川沿いの美しい芸術都市でした。 

街にはなんの軍事目標もなく、軍事的に攻撃する価値はなにひとつありませんでした。 

当時この街には怒濤のように押し寄せるソ連軍から、追いかけられるようにして大量の難民が逃げ込んでいました。 

この難民ひしめく街に英米の連合軍は実に1067機もの爆撃機を投入し、3波に渡って7049tもの爆弾・焼夷弾を投下します。 

旧東ドイツ・ドレスデン市の公表した数字で、3万5000人の市民が一夜で殺戮されました。

Photo_2http://www.kmine.sakura.ne.jp/kusyu/kuusyu.html

一方日本が受けた最大規模の夜間無差別爆撃による被害数は、1945年3月10日夜の東京大空襲による死者8万3793人(警視庁発表)でした。 

行方不明者をいれれば、東京大空襲の死者は10万人以上に登るとされています。

元国防長官・ロバート・マクナマラは、『戦争の霧—ロバート・マクナマラの人生からの11の教訓—』のなかでこう述べています。

マクナマラは戦争末期に軍で働き、グアム島のルメイ司令部で、日本の67都市の夜間爆撃計画を練っていた経験があります。

「もし戦争に負けていたら、ルメイ将軍も私も戦争犯罪者だった。これだけの都市の人口の50%から90%を焼夷弾爆撃で殺傷したうえで、原爆を投下したのは余計なことでもあった。」

ルメイ自身、戦後こう述べています。

もしわれわれが負けていたら、私は戦争犯罪人として裁かれていただろう。幸いなことに私は勝者のほうに属していた。」

ルメイとマクナマラが告白するように、なんの誇張でも政治的プロパガンダでもなく、これは正確に「ドレスデン大虐殺」、あるいは「東京大虐殺」と称されるべき出来事でした。 

しかし、そうは呼ばれることなく、ただ「空襲」という無機的な言葉で歴史年表には記されています。 

なぜでしょうか。理由は単純です。ドイツと日本は敗戦国だからです。

ドイツと日本は戦争を起こし、残虐行為を働いたが故に、「神の懲罰」を受けたと連合国の人は解釈しました。

この二国には抗弁を一切許さない、永遠に人道に背いた十字架を背負い続けて生きよ、ということです。

この敗戦2国に一切の弁明を許さないという思想が、先日来言われた「歴史修正主義」です。

しかしドイツ人は諦めませんでした。

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1995年2月13日、ドイツ統一後2代目大統領・ローマン・ヘルツォークのドレスデン追悼式典での演説を抜粋します。

「50年前、わずか数時間でドレスデン市は完全に破壊されました。数万の命が戦火の中で失われ、ヨーロッパ文化のかけがえのない貴重なものが、二度と甦ることなく失われました。それには人間の魂も含まれます。
(私たちドイツ人は)
ここにお集まりの方々には、告発や後悔、自責を求めないでしょう。ナチス国家におけるドイツ人の悪行を、その他の出来事によって相殺しようとはしないでしょう。
もしそれが目的だったら、ドレスデン住民はイギリス、アメリカの客人たちを、いま経験しているようには温かく迎えることはしなかったでしょう。

まず死者に対する哀悼を捧げたいと思います。
それは文明の起源にまでさかのぼる人間感情の表現です。歴史全体を理解しないかぎり、人は歴史を克服できないし、安寧も和解も得ることはできません。

そして我々は我々の弔意を、我々ドイツ人が他の国民に対して行った犯罪行為を自国の戦争犠牲者、追放の犠牲者によって相殺しようとしている、と主張する人に対してはそれが誰であるにせよ抗議します。

生命は生命で相殺はできません。苦痛を苦痛で、死の恐怖を死の恐怖で、追放を追放で、戦慄を戦慄で、相殺することはできません。人間的な悲しみを相殺することはできないのです。」

もし私がこの式典に参列することを許されたのなら、静かに立って拍手します。

このドレスデン追悼式典に呼ばれたのはドイツ人だけではありませんでした。

イギリス女王名代・ケント公、米国統合参謀本部議長・ジョン・ジャリカシュビリ、英国・ナウマン・インジ国防幕僚長という制服組トップ、駐独・英米大使が招待されています。

その理由はいうまでもなく、ドレスデン空襲の実行者が英米軍だったからです。

この式典においてヘルツォークは、当時の日本人が聞いたら驚くほど踏みこんだことを言っています。私が抜粋で太字で強調したフレーズをもう一度読んで下さい。

ヘルツォークはこう論理構築しています。

最初の段落です。

まず死者に対する哀悼を捧げたいと思います。それは文明の起源にまでさかのぼる人間感情の表現です。」

ヘルツォークは人間の根源的感情である死者への「哀悼」を論理の礎に置きます。

その上に立って、死者に戦勝国も敗戦国もなく、敗戦国が死者を追悼することは戦争犯罪を相殺することではないとしています。

「我々ドイツ人が他の国民に対して行った犯罪行為を自国の戦争犠牲者、追放の犠牲者によって相殺しようとしている、と主張する人に対してはそれが誰であるにせよ抗議する」

この部分は前任者の初代統一ドイツ大統領・リヒャルト・ワイツゼッカーがした1985年の有名な「荒野の40年」演説を踏まえています。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-d286.html

ヘルツォークはドイツ民族が巨大なナチス犯罪が故に、自国の犠牲者を弔ってはならないのか、これは連合国がよくいう「相殺主義」なのかと問うています。

そして後段でこう畳みかけます。

生命は生命で相殺はできない」「死者の相殺はできない」

ストレート直球です。なんの飾りもない肺腑をえぐる言葉です。これが後に「ドレスデン和解」と言われる神髄の部分です。

戦争責任を追求し合えば永遠に恨みは残ります。

確かに敗戦処理により法的・実務的には決着がついていても、残された者たちの心の中にはやるせない怒り、持っていきようがない悲しさが残り続けます。

この怒り、恨みの感情をいったん脇に置いて、勝者と敗者、加害者と被害者の立場を超えて死者のために共に祈ることにより、この哀しみを共有しよう。

そしてそれを和解の礎にしようと呼びかけています。

これが、欧州の戦後和解のスタンダードとなっていきました。

おそらく長時間、英米を交えた外交の席で練り上げられたものでしょう。

村山談話のように「謝罪」や「遺憾」という手垢のついた言葉で済ませるのではなく、文学的修辞に彩られているが故に、憎悪や怒りの感情が昇華されています。

このためにはドイツは毅然とした「生命は相殺できない」という論理を貫徹する必要がありました。

このドレスデン和解3年前の1992年、ドレスデン爆撃を強く主張した当時のアーサー・ハリス空軍爆撃司令官の銅像が、ロンドン・英国防省前に建立されたとき、当時のコール首相は先頭に立って抗議しました。

ちょうどそれは日本国首相が、1945年の東京大空襲を指揮したカーチス・ルメイ将軍を顕彰する事に強く抗議するようなものです。

Photo_4日本政府がしたことはドイツとは対照的に、1964年12月、ルメイに対して勲一等旭日大綬章という最高の勲章を贈っています。

私は自分の母国が恥ずかしい。

このルメイに勲章を贈ったのは佐藤栄作首相でした。沖縄返還交渉のための地ならしだと言われています。

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そしてこの屈辱から半世紀、佐藤を大叔父とする安倍首相が、米議会演説、オバマ広島訪問、そして真珠湾和解と続く一連の日本版「ドレスデン和解」を成し遂げたことを一抹の救いとします。

歴史修正主義のタブーを回避しつつ、日米が和解するにはこの「ドレスデン和解」しか方途がなかったのです。

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APAの言論を守ることと歴史修正主義は無関係だ

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ふゆみさんに教えられて、アゴラの神谷匠蔵氏論考を読んでみました。
http://agora-web.jp/archives/2024135.html 

神谷氏は、こう述べています。

「西欧が眉を顰めるような歴史修正主義は控えるべきだ。やるなら誰も文句を言えない決定的証拠を全て揃えてからでなければならない。
反対者を全て「売国奴」ないし「反日」扱いして黙らせるという方法は日本国内でしか通用しないし、それでは国際社会の日本に対する圧力を強めこそすれ弱めることはない。
それが公人によるものであれ私人によるものであれ、よほどの証拠でもない限り第三者目線から見て「歴史修正主義」と認定されるような発言で外国を刺激するのは100%日本の過失行為にしかならないことを再認識すべきである
もし証拠があるというのなら、その証拠の方を強調しきちんと世界に対して申し開きすべきであり、第三者に認定された動かぬ証拠を出さぬまま「歴史観」を先走らせるのはあまりに危険な賭けである。
少なくとも、西欧世界ではそれは「言論の自由」を超えた立派な「犯罪」と認定されかねない行為であることを、日本側は一応理解しておくべきであろう。」

これについて池田信夫氏はこうコメントしています。

「西欧では歴史修正主義に『言論の自由』は認められていない」という重大な事実誤認が含まれていたので、その部分を削除しました。結果的に意味不明な記事になっていますが、それはこの記事の論旨が誤っているためです。」

私も池田氏とひさしぶりに同じ感想を持ちました。 アゴラの主が自分の所に来た論説をこのように切り捨てるのは大変に珍しい。

神谷氏は何をいいたいのか分からない、チンプンカンプンな文章を書いてしまっているのです。 

論旨がグニャグニャと曲がりくねっている文章なので、自分でもなにを言いたいのか分からないまま書いたのではないでしょうか。 

神谷氏は古谷経衡氏が、元谷氏・APA本を「コミンテルン陰謀史観であると批判しながら、言論の自由として擁護している」事についてとりあげて、「陰謀論もあるかもしれない」としたその後にこんな文章が続きます。

「公人によるものであれ私人によるものであれ、よほどの証拠でもない限り第三者目線から見て「歴史修正主義」と認定されるような発言で外国を刺激するのは100%日本の過失行為にしかならないことを再認識すべきである。」(前掲)

公人と私人の区別もつかない粗雑さは別にして、結局のところ神谷氏はどうやら南京事件について決定的証拠が上げられないなら、国際社会を「刺激する」ようなことは言うな、という事のようです。

ならば初めから「若手論客」をたしなめたりせずに、「南京事件について否定でも肯定でも、ともかく国際社会が怒っちゃうから、議論すること自体ダメだよ」と言えば良いのにね。 

南京事件論争は、実は日本では膠着したまま事実上終了してしまった論争ジャンルです。
南京事件論争 - Wikipedia
南京事件論争史 - Wikipedia 

正直言って、私はこの南京事件に関して、神谷氏がいうところの新たに論争を終了させるに足る決定的史料が出てくるとは思いにくいし、仮にそれを提出したところで中国が納得するわけもないのです。 

というか、いかなる史料・証言を出そうと、かの国はこれを外交カードとしている以上、決して手放すことはないはずです。 

韓国が愛してやまない慰安婦問題と一緒です。

ですから、今回の事件において、私が言っていることは土曜の記事のこの部分に尽きます。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-dbe8.html

この事件の本質は、元谷氏の著作内容にあるのではなく、外国の公権力が国境を超えて我が国の思想を検閲しようとしていることにあります。」

私は古谷氏のように、元谷氏の本を「コミンテルン陰謀史観」だからと批判しようとは思いません。 

古谷氏の論旨はおおよそ納得できるのですが、コミンテルン陰謀史観批判は余計です。

仮にこれがSEALDsの奥田クンの本でも、外国の公権力の不当な言論干渉には抗議すべきなのです。

現時点で私的思想内容を前面に押し立ててしまえば、元谷氏・APAに対する中国の国境を超えた言論統制に加担してしまうことになりかねません。 

私は現時点においてまずは、元谷氏・APAを中国の不当な干渉から守るべきだと思います。

外国の不当な干渉にさらされけいるAPAを防衛しないでおいて、神谷氏のように「歴史修正主義といわれちゃうからダメ」などとしたり顔で言うのは、怯懦以外何者でもありません。 

この防衛するための論理こそが、神谷氏が恐れている欧米国際社会とわが国が共有する普遍的価値である、<自由>概念なのです。

権力が個人の私的領域に属する思想、歴史観に介入したら、断固としてその自由を守らねばなりません。

しかも自国権力ならいざしらず、外国公権力の言論統制など言語道断です。

ですから、元谷氏の歴史観を擁護する必要も否定する必要もないし、そもそもそこが問題点ではないのです。

保守系までもがひいきの引き倒しで、元谷氏の史観まで肯定して、それを前面に押し立ててしまうことのほうがかえって危険です。 

ここで最悪の対応は、もちろん中国と同一目線に立って、「チューゴク様がこんなにお怒りなのだから謝ってしまえ」ということです。

中国の代わりに「国際社会」なるものを代置したのが神谷氏の言う、「国際社会様を刺激するから、こんな元谷の言論の自由など認めるな」というものです。

そもそも歴史修正主義とはホロコーストに対して生れた比較的新しい概念であって、本来わが国とはなんの関わりもありません。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-aaee.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-f5df.html

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したがって、今の時点で歴史修正主義うんぬんに論点を持っていかれることこそが危険です。 

まして古市憲寿氏のように、日本に対する中国人観光客が減ることが「国益に反する」などと言うに至っては、アホかこいつと言ってやりましょう。

なにが「国益」だって言うの。

いつもは国益なんそ知ったことかといわんばかりの言説を吐きながら、こういう時だけ持ち出すのはいかがなものでしょうかね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170128-00010000-houdouk-cn

それはさておき、さてこの「歴史修正主義」が、本来ホロコースト、すなわちユダヤ民族絶滅に対して使われた概念にもかかわらず、なぜ無関係なわが国に向かってきたのでしょうか。

主に日本を「歴史修正主義」と言うのは米国と、皮肉なことには自民族のみは過去の悪行から浄化されたのだと妙な自信を持っているドイツの二国です。

ドイツの心理は旧同盟国・日本を道義的に叩くことによって、自分の潔癖性を国際社会に印象づけたいという屈折したものです。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-d286.html

米国の場合は、彼らが仕出かした東京大空襲、そして広島・長崎のいずれもがハーグ陸戦条約を公然と破った戦争犯罪そのものだということにあります。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/post-f4cc.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-8305.html

エノラゲイの乗員のひとりは、核攻撃直後瞬時に破壊しつくされた市街地を見て、こう叫んだそうです。

「おお、なんてことを俺たちはやらかしちまったんだ」 

以後米国人は、日本が「唯一の被爆国」と言う度に、彼らの心の奥に「俺たちはなんてことをしちまったんだ」という鋭い針が刺さる事になります。 

これが米国の原罪です。

彼らはこれから逃れるために意識的な情報操作を行いました。 

それが、本土空襲や原爆投下も、「核を落すことで戦争が終わった。さもなくば100万人の米国の若者と、それ以上の日本人が死んでいたはずだ」という論理です。 

この論理に従うと、私たち日本人もこう言わねばなりません。

「戦争を終わらせて軍国主義から解放してくれた上に、平和憲法までプレゼントしてくれたアメリカのおじさん、ありがとう」

9条を宗教にまで祭り上げた「8月革命説」は、この論理に忠実に従っています。

この考え方こそ日本の戦後民主主義の原点のようなもので、いまでもNHK朝ドラを見ると、ひんぱんに登場します。 

しかし考えてみて下さい。当時日本にこれ以上戦い続ける継戦能力は残っていましたか?

いいえ、当時の日本は日本侵攻を準備していたソ連にまで和平交渉の依頼をするほど、逼迫した状況下にあり、戦争終結を望んでいたのです。

そんなことを百も承知、二百も合点で、広島・長崎に原爆を投下したのが、米国でした。

既に米国は戦争目的を達成しており、戦争終結には不必要な大虐殺でした。

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そこで彼らはこう自分の国民に説明します。

「日本人は残虐だったから原爆を落されても仕方がなかった。彼らは神の罰を受けねばならなかったのだ。
戦前まで日本人は残虐で、大量虐殺、強姦を繰り返した卑劣で劣等な民族だった。民主主義などはなく,日本国民は牢獄にいたのだ。
だから、文明国はこの野蛮国を懲罰して、民主主義国家にしてあげた。そしてそれを誰より喜んだ日本人は、改心して米国の良き友人になったのだよ。」
 

目的が手段を正当化できると人間は思い込むことで、人間はいくらででも自らの残虐行為を合理化できるのです。 

このような心理トリックを使って、米国は精神的トラウマから逃れて戦後国際秩序の覇権国家になったわけです。 

ここにおいて、「戦勝国」中国、あるいはいまだに自分を「戦勝国」と錯覚している韓国の反日と米国の歴史観は一致したわけです。

ですから米中韓は、日本人が南京事件や慰安婦の真相を探ろうとすると、その行為自体を「歴史修正主義」とレッテル貼りするわけです。

ただし、わが国は広島訪問と真珠湾訪問によって、正式に米国と「和解」しました。

真珠湾「和解」はヨーロッパの「ドレスデン和解」という考え方を踏襲しており、戦争の是非を問う不毛から共に戦没者を慰霊することによって戦争を「終結」させることでした。

ドレスデン和解については、長くなりますので別稿としますが、これが国際社会の新たな戦争和解のスタンダードです。

ですから、真珠湾和解の後になっても、中国が陳腐な「南京大虐殺」を蒸し返す事に対しては冷たく突き放せばよいだけです。

というわけで、今回の政府の「民間企業の個別の対応につ いて政府として立ち入 るべきではない」(萩生田光一官房副長官)という対応はまったく正解なのです。

 

 

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日曜写真館 真冬の彩り

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この冬はよく植物園にいきます。

冬で野山に花がないのと、湖畔が例のトリインフルで警戒を呼びかけられているために自粛しているのです。

ああ、撮るものがない!ストレスが溜まる。

早く春になって欲しいものです。

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APA問題で謝罪してはならない

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APAホテルの常備図書が「国際問題」化しているようです。 

私が「国際問題」とカッコで括ったのは、本来こんな一民間企業の私的営業空間に何を置こうと、国家しかも外国政府が介入するべきことではないからです。

選挙もしたことのない中国ならいざしらず、わが国で企業経営者が自分の政治信条を冊子にするのも自由、配布するのも自由、閲覧できるように常備するのもまったく私的営業権の範疇です。 

私はこの常備本の内容をウンヌンする気はありません。 

私は元谷外志氏の著書はパラパラと斜め読みしたことがありますが、言ってはナンですが、薄い内容で驚きも感動もしませんでした。 

Photo元谷外志氏

事実関係には各所に誤りも多く、くだんの南京事件解釈もバイアスが掛かりすぎています。 

では、だからなんだというのでしょうか。 

この事件の本質は、元谷氏の著作内容にあるのではなく、外国の公権力が国境を超えて我が国の思想を検閲しようとしていることにあります。

謝罪しろという人たちは、外国政府が日本国内の私的思想を検閲してもよい、とでも言うのでしょうか。

あるいはこんな「極右」の書は日中友好の妨げとなるから、APAホテルの庭で焚書しろとでも言うのでしょうか。 

News_20170117191622thumb645xauto103アパホテルの客室に置かれている『理論近現代史学』(画像は投稿された動画より)

逆を考えてみたら、分かりやすいかもしれません。 

元谷氏の「極右本」の代わりに、「9条死んだ、日本死ね」的な本が置かれていたとした場合でも、宿泊者は読まなければいいだけの話です。

わが国はこういう個人や企業の思想信条に対して個人的批評は自由ですが、公権力が介入することではないという線引きが明確に成立した社会です。

ただし、私は私企業が思想信条をおおっぴらにする行為そのものは、うっとおしいのでいかがなものかと思いますが、それとこれとは別次元の話です。 

今回の問題はまず、KatとSidという外国人が日本国内における私企業の私的営業空間の著作の歴史観を「糺弾」する行為です。 

百歩譲って、この本が中国国内で営業するAPAの客室に常備してあったというなら、なるほどこりゃ失礼しました、配慮が不足していましたっけね、という事にすぎません。 

あるいは仮にAPAが、国民宿舎のような公営企業ならば、問題視されるのもわからないではありません。 

今回は日本国内の私企業の営業エリアで起きたことです。

第2に、これに中国外務省(外交部)までが介入して、このようなことを言っています。 

「日本国内の一部勢力は歴史を正視しようとしない。正しい歴史観を国民に教育し実際の行動でアジアの隣国の信頼を得るように促す」(産経1月18日) 

毎度おなじみの「歴史を正視しろ」は、そのままお返ししたいような台詞ですが、それは置くとして、外国政府が日本国内の私企業の思想信条に介入しています。 

なぜ外国政府から、わが国の営業空間内に置かれた本について、いちいち検閲を仰がねばならないのでしょうか。

たとえば韓国のロッテホテルロビーに慰安婦像が設置されていようと、日本政府が撤去要求をすることなどは考えられません。

なぜなら、外交使節公館の前に設置されるのと、韓国企業の私的空間に設置されるのとは本質的に別問題だからです。 

このような他国の私的空間に平然と政治介入するという行為そのものが、中国という国が、社会の根幹に置くべき<近代社会>の価値観を置き忘れて異常に肥大した大国になってしまったことの証です。

中国という国は、皮肉でも当てつけでもなく、今もそこにある「古代帝国」なのです。 

市民社会の<自由>とは、公権力、あるいは宗教的権力が私的空間を侵害しないという原則の上に成り立っています。 

私はかつてシャルリ・エブドに対するテロ事件の時に、フランスのライシテ(非宗教規範)を考える中から近代社会の 自由の意味を探ったことがあります。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-0051-1.html

権力者が恣意的に国民に自らの思想や宗教を強制したり、歴史観を統制することを許さないという前提で成り立っているのが<近代社会>なのです。 

さきほど述べたAPAが公営企業ならば別と書いた意味は、<公>は原則として思想信条を押しつけてはならないからです。 

<公>が唯一語ってよいのは、「公序良俗に反しない限り国民の自由は保障されている」という理念だけなのです。 

第3に、この告発者のKatとSidが米国系女性だったことの意味です。

今年は南京事件から80周年に当たります。

中国は、「戦勝70周年」にも大規模な反日プロパガンダの世論戦を展開しました。

世論戦とは中国が平時において仕掛ける三戦、すなわら心理戦、法律戦のひとつです。

中国はこれを「砲煙の上がらない戦争」と位置づけて、血を流さずに相手を屈伏させる国際戦略としています。 

中国は現在、一昨年にユネスコの記憶遺産に「南京大虐殺」を登録し、昨年秋からはこの記憶遺産展示国際ツアーを行っています。

既に仏北西部カン市で、昨年10月23日から12月15日まで「1937南京大虐殺・南京の6週間」という企画展が催されたそうです。

この折に展示された「記憶遺産」が、米国人宣教師ジョン・マギー の撮ったとされるマギー・フィルムやドイツ人ジョン・ラーベなどの証言であることに注目ください。
ジョンマギー - Wikipedia
ジョンラーベ - Wikipedia

中国が巧みなのは、南京事件において複数の欧米人証言を大々的に取り上げ、それを中国の息のかかったハロルド・ティンパーリのような外国人ジャーナストに報道させていることです。
ハロルド・J・ティンパーリ - Wikipedia

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欧米人が日本の非道を糺弾することによって、あたかも中立性が担保され、信頼性が飛躍的に高まることを狙っており、中国はそれに成功しました。

今回もまた、おそらくKatとSidはなんらかの「仕込み」の一環として動き、「南京大虐殺80周年」合わせてユーチューブに投稿したと推測することが可能です。

なぜなら、APAチェーンには既に15年前からこの本は置かれていて、元谷氏が懸賞論文を主催しているのは、秘密でもなんでもないからです。

APAには多くの中国人を含む外国人観光客が押し寄せており、しかも常備本には英訳もつけられているにもかかわらず、今まで一度として問題視されたことはなかったからです。

ですから、私はこの2名のユーチューバーは何らかの意図の下にAPAに来訪し、この動画を投稿したと考えるのが、自然だと思いますが、憶測の域を出ません。

今後ですが、日本政府は一切介入すべきではありません。

それをすれば思うつぼです。

中国が狙っているのはAPAではなく、日本政府と日本企業すべてだからです。

また謝罪しないと、中国進出企業が危険にさらされるという人もいるようですが、正反対です。

謝罪すれば水に流して貰えると思うのは、日本人の悪癖です。

こんな経営者の思想信条で安易な謝罪をしてしまったら最後、中国共産党の歴史観に少しでも抵触するごとに謝罪し続けねばならないことになります。

中国が世論戦として仕掛けてきている以上、原則で対峙し日本の正当性を訴えていくしかないのです。

これこそ日本外務省が、戦後一貫してまったくやってこなかったことです。

外務官僚が国際社会で言ってきたことは、「もうその件では謝っています」ということの繰り返しでした。

これで中国が仕掛けてくる歴史戦に対抗しようというのですから、なんともかとも。

そのツケがまた回ってきたというだけにすぎません。

 

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トランプ政権の陣容

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安慶田さんが諸見里前教育長を名誉毀損で訴えるとか。自分で墓穴掘っていますね。 

真相が法廷に場を移して、これまで以上に暴露されることになりますが、ま、いいか。 

沖タイが「トランプ政権はタカ派一色の極右政権だ」と書いています。http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/75199 

「■トランプ政権、タカ派色鮮明 要職に米軍元高官3人目
トランプ氏は、国防長官に元海兵隊大将で中央軍司令官を務めたマティス氏、国家安全保障問題担当の大統領補佐官に元陸軍中将で元国防情報局長のフリン氏の指名をすでに発表した。
文民統制(シビリアン・コントロール)を重視してきた歴代政権とは対照的に、安全保障面を担う要職に次々と軍人を起用している。米紙ワシントンポストは「元軍高官が国防長官に起用されたケースはほとんどない」と指摘し、「トランプ氏は周囲を軍人で固めている。これは危険な兆候だ」との識者らの見解も併せて報じた。
 米誌ビジネス・インサイダーは7日、マティス氏とケリー氏、留任が確実視されている制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長ら海兵隊高官らが談笑している写真を掲載。イラク戦時に大将だったマティス氏の部下だったケリー氏とダンフォード氏ら海兵隊の上下関係が、今度はホワイトハウスに場を移すことになると説明。新政権は海兵隊カラーが鮮明になりつつあると報じた。」

そのビジネス・インサイダーの写真がこれです。

Img01イラク戦争開戦直後のマティス現国防長官(後ろ)、ケリー現国土安全保障長官(左)、ダンフォード統合参謀本部議長(右)Trump's Cabinet is starting to look like the staff of one of the most storied units of the Iraq War(2016年12月7日 Business Insider)
http://www.businessinsider.com/trumps-marine-general-picks-iraq-war-2016-12

沖タイは米軍人とみると、殺人鬼・レイプ魔くらいに思っていますから、こういう即物的反応になります。

軍人がいるからシビリアン・コントロールを逸脱するなんて、どうしてこう単純な脳味噌なんだろう(ため息)。

戦争はあくまでも政治家が起こすのです。

確かにトランプ政権は、軍人とウォール街出身者が多いのは事実です。 だから極右という決めつけは早計です。

では陣容を見ていきましょう。人となりの詳細はリンクを貼っておきますから、確認して下さい。 

[ウォール街組]
国務長官・・・レックス・ティラーソン
 米最大手のエネルギー・石油企業エクソンモービルCEO。

レックス・ティラーソン - Wikipedia
財務長官・・・スティーブン・マヌーチン
 金融大手ゴールドマン・サックス元幹部。

スティーヴン・マヌーチン - Wikipedia
商務長官・・・ウィルバー・ロス
 ウォール街で「再建王」として知られる投資家。WLロス&カンパニー会長・CEO。

ウィルバー・ロス - Wikipedia
労働長官・・・アンディー・パズダー
 ファストフード大手CKEレストランツ・ホールディングスCE0。
http://www.sankei.com/photo/story/news/161209/sty1612090009-n1.html
国家経済会議(NEC)議長・・・ゲーリー・コーン
 金融大手ゴールドマン・サックス前社長兼COO(最高執行責任者)。
http://www.goldmansachs.com/japan/who-we-are/leadership/board-of-directors/gary-d-cohn.html
教育長官・・・ベッツィ・デボス
 直販大手アムウェイ創業者の息子の嫁。共和党の献金者で、党の元ミシガン州委員長。総資産51億ドル
mainichi.jp/articles/20161124/dde/007/030/025000c

[軍人組]
国防長官・・・ジェームズ・マティス

 元海兵隊大将。イラク戦争はじめ戦歴豊富。「戦う修道士」「狂犬」の異名。
ジェームズ・マティス - Wikipedia
国土安全保障長官・・・ジョン・ケリー
 元海兵隊大将。元・南方軍司令官。アフガニスタンにおける反政府武装勢力タリバン掃討作戦で息子を亡くしている。イラク戦争開戦直後、マティス将軍が大佐から准将に昇進させた
。※オバマ政権の同姓同名の国務長官とは別人。
国家安全保障問題担当大統領補佐官・・・マイケル・フリン
 元陸軍中将。元国防情報局長官。対テロ作戦の専門家

マイケル・フリン - Wikipedia

[言論人]
国家通商会議(NTC新設)議長・・・ピーター・ナバロ
 カリフォルニア大アーバイン校教授の経済学者。ドキュメンタリー映画『中国による死』原作者で、『米中もし戦わば』の著書もある対中強硬派。

ピーター・ナヴァロ - Wikipedia

大統領上級顧問 兼 首席戦略官・・・スティーブン・バノン
 米海軍、ゴールドマン・サックスをへて、過激記事で知られる保守系サイト「ブライトバート・ニュース」会長。トランプ選対トップを務める。

スティーブン・バノン - Wikipedia
[議員]
国家情報長官・・・ダン・コーツ
 共和党の前上院議員上院では情報委員会や軍事委員会に所属。jp.reuters.com/article/usa-trump-coats-idJPKBN14P2M0

[親類]
大統領上級顧問・・・ジャレッド・クシュナー
 長女イバンカの夫。不動産実業家。2006年に週刊紙『ニューヨーク・オブザーバー』を買収しオーナー。選挙戦で側近・参謀役を務め、閣僚人選にも関与。敬虔なユダヤ教徒。なお、アメリカの反縁故法は大統領親族の政府要職への採用などを禁じているが、トランプ側は「ホワイトハウスでは同法は適用除外」と主張。

[参考資料]
NHKサイト スペシャルコンテンツ 最新ニュース・政策・人事・ファミリーなど
https://www3.nhk.or.jp/news/special/45th_president/index.html

Photohttp://ironna.jp/article/5547

とまぁ、確かにリベラル左翼のジンマシンが出そうな配置ですな。

トランプはこの人事を自分で考えたとしていますから、彼が何をしたいのか、大変に明確になっている人事です。

第1に、安全保障分野である国防長官、国土安全保障長官、国家安全保障担当補佐官などに軍の現場を熟知する人材を当てました。

ただ、トランプ自身の国際安全保障政策は、正直よく分からないと言ったほうがよいでしょう。

彼は「世界の警官を止める」と言い、NATOや日米同盟、米韓同盟に対しても強い不信感を表明してきました。

といったから一国平和主義的軍縮に走るのかと思いきや逆で、「就任初日に米海軍再建のマンハッタン計画を開始する」と大軍拡をするのだ主張しています。

海軍と海兵隊を増強してやるべきことはひとつで、南シナ海と東シナ海における中国の軍拡を抑制することしか思い浮かびません。

実際にナバロ以下、対中強硬派がズラっと並んでいます。

ならばこの地域における最大の同盟国の日本を、35年前を思い出して叩いてみたり、「世界の警官をやめる」という言い草はなんなんだと思いますが、彼の頭の中は神秘です。

トランプが好むディール手法は、極端なことをぶちかまして相手を恫喝し、その後に有利な落し所に持ち込むことですから、額面通り受け取っていいのかどうか、私のような単純な人間には迷うところです。

まぁ、トランプの政治の師であるレーガンのソ連を崩壊させた故事に習い、中国に軍拡を仕掛けて、対応してさらなる軍拡に走らせ、国庫を空にして潰す深慮遠望なのかもしれませんが、まだなんともわかりませんね。

第2に、これに較べると経済分野は大変にスッキリしています。

国務長官、財務長官、国家経済会議(NEC)議長など外交・経済分野はゴールドマン・サックスを中心とするウォール街の大物の揃い踏みです。

なにをしたいのか分かりやすいくらい分かります。金融規制緩和と、従来のエネルギー政策の抜本的見直しです。

TPPとNAFTAに関しては破壊する気のようで、TPPはまだできていませんからともかくとして、既に制度化されているNAFTAをぶっ壊せば、中南米諸国に多大な影響が及びます。

中南米諸国は米国の利上げと重なって、経済恐慌に陥る可能性があります。

その場合、いくらメキシコ国境に壁を作ってもそれを乗り越えて、大量の経済難民が押し寄せるでしょう。

お止しになったほうがいいと思います。

Photo_2http://f.hatena.ne.jp/zarudora/20090120233033

また「国境税を作る」と言っていますが、これは意味深で、単純に不法移民対策ではないというのが、岩本沙弓氏の理解のようです。

岩本氏によれば、トランプの意図はむしろ、「メキシコが16%もかけている消費税は事実上の関税として機能していることが許せん。米国はゼロだから、これ自体が関税障壁だ。だからなくせ」ということのようです。

トランプが消費税をそのように理解していることは大変に心強いことで、ならば俗に言われてんるように一国保護主義という理解はまるで逆だということになります。

もしそうならば、消費税をなくす圧力は大歓迎です。

今後ともどんどんと、我が国にかけていただきたいものです。

オバマケアも止めるとのことですが、これはオバマが残した唯一といっていい成果で、彼の「善政」の象徴でした。

国民皆保険制度がないという先進国は、相当に恥ずかしいと思いますが。

大規模財政出動も唱えていますから、軍拡による経済浮揚を狙った軍事ケインズ主義が頭にあるのかもしれません。

オバマの時代の再生可能エネルギーの失敗から、化石燃料・原子力への巻き戻しが始まると思われます。

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カナダからのパイプラインに署名しました。

あまり日本では知られていませんが:カナダの オイルサンドからの採掘には期待がもたれており、10年後には中東クラスの石油大国になる可能性があるそうです。

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このようにトランプはメキシコ国境の壁建設といい、パイプラインといい、海軍艦艇の建造といい、巨大建設プロジェクトによる公共投資を矢継ぎ早に打ち出してきました。

当然のこととして株価は2万ドルを超えました。

ところでマティス国防長官が訪日するそうです。

彼は中東の専門家ですが、最初の訪問国に選んだのですから、おそらく東アジア情勢に深い関心を持っていると思われます。

翁長さん、ラストチャンスですよ。ぜひ沖縄に来てもらいなさい。

もちろん「海兵隊撤退」「全基地撤去」などということを直訴するためではありませんよ。

皮肉で言っているのではなく、辺野古移設は海兵隊が渋々呑んだプランなのです。

小川案(ハンセン移設案)を直訴すれば、ごくごくわずかですが勝機はあります。

この案で落せば、美しい「沖縄の松島」を埋める必要はなくなります。

小川案についてはまた詳説しますが、いまの四面楚歌でテンパッてしまったような翁長氏に、そんな高等政治を期待するのは無理でしょうがね。 

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トランプ 日本が自動車貿易で不公正をしているだって?

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沖縄の翁長王朝の落日に気を奪われて、いくつか書き残したことがあります。

トランプという大統領がなにをしたいのかよくわかりませんし、トランプに対するネガティブ・キャンペーンにはもうゲップがでます。

全世界で反トランプのデモがあったというのが、ニュースになるのが不思議で、よその国の大統領にデモしても仕方がないでしょうに。

しかもまだ何もしていていないのですからね。

就任式典の英語が小学生並だからどうの、あれは漢字が読めないどこかの国の総理と同じだからどうのと、ああくだらない。

彼は「中産階級の革命」、いやもっと正確に言えば「中産階級の反革命」によって選ばれた大統領なのですから、分かりやすい英語でしゃべって当然です。

東部インテリ英語のヒラリーのようにしゃべったら、支持層から裏切り者といわれるじゃないですか。

私はトランプのこの部分にはプラスです。

こういうことでディスる人たちは、東部エスタブリッシュメントの上品な価値から無意識にトランプという異形の大統領をゲスのように見下しています。

日米メディアのトランプ・バッシングは、かつての安部第1次政権、麻生政権、あるいは中川氏に対する卑劣な攻撃を思い出させて既視感すら出ますね。

ところで、トランプが日本の車に対して1980年代の認識をもっていることも分かりましたが、こんなズレきった認識を持ってくれて、ありがとうと言わねばなりません。

「日本では我々の車の販売を難しくしているのに、大きな船で数十万台の車が入ってくる」そうですが、日本人の大部分は苦笑したことでしょう。

いつの話だ。いま日本は米国で約300万台の自動車を生産し、大きな雇用を生み出しています。

下図は自動車生産の拠点ごとの推移を見たグラフです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%8B%95%E...

 

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紫線が日本国内生産台数ですが、2006年あたりで赤線の海外生産台数に抜かれています。

いまもこのトレンドには変化がなく、日本は日本国内販売と輸出先における海外生産とを切り分けて考えていることが分かります。

特に80年代にすさまじいジャパンバッシングに遭遇し、国家間関係にすら影響を与えました。

日米同盟がなければ、そのまま二国間関係は冷戦に突入したことでしょう。

安保が最後の紐帯になったわけで、いまの米中関係とそこが大きな違いです。

下の写真はその時のデトロイトの反日デモですが、プラカードにはこう書いてあります。

「UAW(全米自動車労組)は言う。(日本が車を)売りたいならば、アメリカで作りやがれ」

Photo
はい、お望みどおりに致しましょう。

日本がしたことは大変な出血をして日本の工場を縮小し、米国に生産拠点の移転を計ったのです。

自動車産業は総合産業ですから、上流の自動車会社が移動すると、傘下の多くの部品業界も大移動せねばなりませんでした。

40過ぎの親父さんの単身赴任という、笑えない家族離反劇が各地で繰り広げられたのもこの時期です。

これは自動車産業のみならず、日本経済全体にとって、自国の生産拠点を喪失し、大量の失業者を出しかねない産業空洞化のリスクをはらんだものでした。

日本の自動車産業にだけではなく、日本全体にとっても断崖絶壁だったと思います。

そしてそのリスクを充分承知で、日本企業は飛んだのです。傘下の部品メーカーと共に。

このような素早い日本の対応によって、80年代後半から日本からの輸出を減らし続け、米国現地生産へのシフトが進められました。

この現地生産化の努力の結果、日本からの対米自動車総輸出は、86年の340万台から、わずか10年後の96年には3分の1の約110万台へと減少しています。

逆にその分、日系自動車メーカーによる米国内生産台数は、86年の61.7万台からおよそ170万台増え、約4倍の231.2万台に増加しています。

Photo_2 (出所)輸出台数は日本自動車工業会、現地生産台数はWard's Automotive  Yearbook
    パイチャートはWard s Automotive  Yearbookの販売データを元に作成。
(注)米ビッグスリー向けの生産分も含む。


86年には米国内生産の日本車は12%でしたが、それから10年後の97年には64%に達しています。

現在ではホンダは9割超、トヨタは7割を米国で生産しており今後75%になる方向です。

そして米国工場シフトによって、米国内で大きな雇用を生み出しています。

「日本自動車工業会(自工会)が、5月17日に公表した日系自動車メーカーの2015年の米国での活動状況をまとめた『Investing in America』(米国への投資)。現地での雇用も増えている実態が分かった。
2015年の日系自動車メーカーの米国での総雇用者数は、46万2931人。この数字は、前年に対して1.1%増となり、過去最高となった。
46万2931人のうち、現地の販売店での雇用が最も多く、37万5143人。全体の8割を占める計算となる。
自動車メーカーの直接雇用は、8万7788人。その内訳は工場が6万0640人と最多。本社や営業などの管理部門は2万2062人、研究開発部門は5086人。
自工会は、「米国全土で日本の自動車メーカーが、質の高い仕事を提供し続けている」とコメントしている。」(Response 2016年5月26日) 

トランプはたいそう貿易赤字に神経質ですが、米国産日本車は米国の有力な輸出武器です。

というのは、外国で売れない売れないとこぼすわりにビッグ3は輸出に対する努力不足で、自国製品としての自動車輸出は、他の自動車先進国に比べ極めて少ない体質でした。

自動車先進国の輸出比率は、仏71.2%、独60.4%、英55%等といずれも50%以上であるのに対し、日本は減らす政策を取っているために41.5%と減少傾向にあり、米国はさらに低くわずか 9.9%にすぎません。(97年自工会)

オバマが一昨年TPP絡みで来日した時に、首相に「街路で米国車を見ないのはなぜだ」と聞いたそうですが、そりゃ売る気がないからですよ。

そもそも代理店網がないからどこで買ったらよいのか分かりませんし、買っても修理部品はすぐに届かず、燃費はひどい、イヤになって手放そうにも中古車市場も未形成、これで売れたら奇跡です。

今や米国車は、趣味のアメ車ファンのためのものとなってしまっています。

そもそも輸出に1割しか回せないで、文句を垂れるのは止めてほしいものです。

あなた方はやる気がないのです。努力をしなさい。

まずは売れる車を作って下さい。日本人が かつてのマスタングに対する憧憬のようなクルマを作りなさい。そしてそれが売れる販売システムを作って下さい。

これでは米国自動車産業は、輸出産業として米国経済に貢献してこなかったと言われても致し方がないでしょう。

なんと米国における自動車輸出全体のうち約50%は、日系メーカーが占めているのです。

一方、日本に輸入される米国車は無関税で、逆に日本からの対米自動車輸出には2・5%の関税が課せられています。

現時点での2カ国間協議では、25年かけて米国の関税を段階的に引き下げていくという合意がなされています。

今後、トランプはTPPを蹴った以上、日米FTAの2国間交渉を呼びかけてくるでしょうが、こんなていどの認識で日本との貿易交渉をするUSTRもお気の毒です。

トランプは外交・通商交渉をディール(取引)だと思っているといいます。

ならばけっこう。こちらにとってもディールですから、真正面から反論して馬鹿な言い草をさせないだけです。
 

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安慶田前副知事疑惑 前教育長、口利き告発「うそつけない」

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前沖縄県教育長の諸見里明氏が実名で告発に踏み切りましたので、全文を紹介します。(欄外参照)

毎日新聞1月25日から転載させていただきました。ありがとうございます。

諸見里前教育長は八重山教科書事件(※)において、偏りのない行政姿勢を貫いた人物ですが、どうして任期1年を残して移動させられたのか理由が分かりました。
八重山教科書問題 - 八重山地方の情報発信 八重山日報公式ホームページ
沖縄・八重山の教科書問題って何?/いきさつと論点は | THE PAGE(ザ ...

このように翁長氏にとって不都合な職員に対して、日常的な左遷人事が行われていた実態が分かります。

一方、「知事部局人事」によって本来権限のなかった知事-副知事ラインから行政部門、特に教育委員会に圧力がかけられたようです。

「口利きはなかった」とする現教育長は、この知事部局人事によって任用された人物です。

また、前知事の移設承認を実務面でバックアップした部局の職員も、翁長氏がお手盛りで作った第3者委員会につるし上げ同然の扱いを受けて、怒りに満ちた発言をしていました。

委員会の記録が残っています。委員の仲井真知事からの指示があったのではないかとする質問に対しての答えです。

「職員・約9カ月、(埋め立て)申請書の内容を詳細に調べ、関係部局にも意見を照会した。意図的にわれわれにミスがあるかのような言い方をされることは心外だ。審査の結果、環境保全上の支障を見つけられなかったというのが現状だ」

このようなしっかりと筋を通す硬骨漢の職員がどのような運命をたどったのかわかりませんが、いわば「占領軍」として県庁に乗り込んだ翁長氏と副知事が、庁内でいかなる政治力を発揮してきたのか白日にさらされつつあります。

また安慶応田副知事による、ボスト配分と縁故採用もはびこっていたことが、手に取るようにわかりました。

これは翁長氏就任直後から、県の外郭団体人事において、論功報奨の大判振る舞いがなされたことは記憶に新しいことです。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-b5cd.html

当時から記事にしていましたが、就任翌年の6月初めには、沖縄県の観光振興団体である「沖縄観光コンベンションビューロー」の会長に、知事選で経済界切り崩しの任を担った「かりゆしグループ」の総帥・平良朝敬氏を起用しました。

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続いて翌日には「沖縄都市モノレール」の社長に、これまた平良氏と並んで翁長陣営の二本柱である建設業大手・金秀グループの幹部・美里義雅氏を任用しています。

6月中旬には、沖縄工業連合会の新会長に呉屋守章氏が就任しますが、彼は翁長選挙戦の選対本部長を務めた呉屋守將氏の兄弟です。 

これだけに止まらず、6月下旬には「県物産公社」社長に「オール沖縄」の沖縄市長候補だった島袋芳敬氏を当てています。

おまけに複合会議・観光施設であるMICE施設の建設候補地も、金秀の本拠地の東浜地区に決定しています。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-b206-1.html

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この露骨な利権人事に、さすがに見かねた沖タイ(2015年5月28日)すらこう報じたほどです。

「県人事の透明性の確保も課題だ。翁長雄志知事の選挙を支えた企業グループからの登用が目立ち『選挙功労』の指摘もくすぶる」
「沖縄都市モノレール社長に、知事選のを支えた金秀グループから美里義雄が内定。
沖縄物産公社の人事には、知事選と同様の枠組みだった昨年4月の沖縄市市長選に出馬した島袋芳敬氏が内定した。
県庁OBのひとりは『2人とも人物としては有能だが、周囲が選挙功労だと見るのは避けられない』と指摘する」

まさに翁長氏がやってきたことこそ、縁故資本主義(crony capitalism)の概念規定そのままな事に驚きます。

「政府官僚や企業役員との密接な関係がビジネスの継続、成功に決定的な要因となっている「資本主義経済」を指す軽蔑的な用語である。法的許認可、政府認可、優遇税制措置、公共事業発注先の選定に不公平さが見られるときにこう呼ばれる。」
縁故資本主義 - Wikipedia

縁故資本主義というおぞましい前近代的な悪習に染まり切った体制が、翁長県政でした。

このような腐敗堕落した翁長県政を支えていたのが、清潔をモットーとする共産党、社民党、社大党、沖タイ、そして琉新だったことが笑わせます。

もはや安慶田副知事の辞任で幕引きできる段階ではありません。

副知事に対する第3者委員会を早急に設置し、安慶応田氏を召還して、諸見里証言が事実であるかどうかをあきらかにさせ、さらにそれだけだっはずがないのですから、さらなる実態解明に進むべきです。

楽観は禁物ですが、私たちは翁長悪政の終末を目撃しているのかもしれません。

                     ~~~~~~~~~

Img_2a561106074d03147e9223084581ae1http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/81135

<沖縄前副知事疑惑>前教育長、口利き告発「うそつけない」
毎日新聞2017年1月25日 

沖縄県の教員採用試験を巡って安慶田(あげだ)光男前副知事が一貫して口利きを否定する中、前教育長が覚悟の「告発」に踏み切り、県教委が24日に疑惑の内容を一転して認定した。
前副知事の働きかけを詳細に記した文書を県教委に提出したことが決定打となった。一方、翁長雄志(おなが・たけし)知事は「重大に受け止めている」としながらも、口利きが事実かどうかについては言葉を濁した。(毎日新聞)
 

<沖縄県教委再調査>前教育長文書の要約
毎日新聞 2017年1月24日

沖縄県の諸見里(もろみざと)明・前教育長が今月22日付で県教委に提出した文書の要約は次の通り。

【採用依頼(口利き)】

 2015年に実施された(学校教員の)1次採用試験合格発表後、8月中旬~末日ごろ、安慶田(あげだ()光男副知事(当時)から副知事室に来るようにとの電話があり、メモ用紙を渡された。
3人の受験番号、教科、氏名が記入されており、「よろしくお願い」などと言われた。私は、幹部を呼んで協議し「こんなことは絶対にできない」と確認した。学校人事課には、この件は一切知らせていない。

 また(同年)10月末日ごろだったが、副知事から電話があり、学校事務職員採用試験1次合格者1人の受験番号と名前を告げた後、「よろしく頼む」と言われた。県教育委員会の所管ではないと説明すると「そうか、わかった」と引き取った。

 副知事から渡されたメモ用紙はシュレッダーにかけたが、記入された人数は3人(あるいは4人)と記憶している。その中の不合格者は1人(あるいは2人)だったと思う。

【人事異動への介入】

 副知事室に呼ばれ、教育庁幹部の異動先を指導統括監にするよう副知事から指示された。当時の指導統括監がまだ就任1年目であることを理由に固辞した。2~3日後に再度呼び出され、今度は県立総合教育センター所長に統括監級として異動するように指示された。持ち帰って(別の2人の幹部と)絶対にだめだと確認した。

 
この件については、後日県教委の委員に事情を説明したところ、異動させないようにとの意見で一致したことから、その旨副知事に伝えた。その際に、激しく恫喝(どうかつ)されたのを覚えている。結局、幹部は県立総合教育センターには配置していない。

 (別の時期に)小学校校長を義務教育課長か那覇教育事務所長に異動するよう指示され固辞したところ、厳しく恫喝された。

 以上が私の記憶するところの真実だ。

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安慶田副知事辞任 ダッチロールを始めた翁長県政

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昨日、号外を出して速報しましたが、安慶田副知事が辞職しました。

速報 沖縄教育長が口利きを認めました。もはや任命責任問題まで発展必至となりました。(欄外参照)

逃げきれないような資料をつきつけられたのでしょうね。

部局で応対した以上、いくら教育長が否定しようとも、複数の証言や資料があってあたり前です。しかもわずか2年前です。

このまま居直っていると、自民党に外部委員会設置を要求されたら眼も当てられませから、早期幕引きを計ったのでしょう。

全国紙も一斉に報じています。翁長応援団の本土支部長だった毎日新聞もこのように報じています。
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12159-0124m040099/

「移設反対を掲げて政府との激しい対立が続く中、自身の「右腕」と信頼していた副知事が県政から去る事態となり、翁長雄志知事は無念の表情を浮かべた。県政野党の自民党は今回の疑惑について徹底追及の構えをみせている。
 「基地問題で力を尽くしてもらっており、大変残念だ。しかし県民の不信を買っており、本人の意思を尊重した」。安慶田氏の辞任を受け、県庁で緊急記者会見に臨んだ翁長知事は悔しさを隠せなかった。」(毎日 2017年01月23日)
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今回の辞任劇の本質を知るためには、少し時間を巻き戻してみる必要があります。

本来、翁長氏が知事に当選したのは、<社民・社大(※)・共産陣営+保守の一部>という擬似的島ぐるみが成立したからです。
沖縄社会大衆党 - Wikipedia

しかしお気の毒にも翁長氏は頭領に祭り上げられてはみたものの、この「オール沖縄」内部で翁長派がもっとも弱小勢力でした。

考えてもご覧なさい。なぜ自民の一分派にすぎない翁長氏が、知事になれたのでしょうか?

翁長氏が知事になれたのは、仲井真氏と自民党を裏切って大打撃を与え、「オスプレイ反対」「辺野古移設反対」で、左翼陣営と肩を組んだからでした。 

ところが、この反基地運動は山城博治(※)氏というカリスマ性を持った指導者が率いる社民党系「平和センター」が牛耳っていて、共産党系統一連と牙城を争っている修羅場だったわけです。
山城博治 - Wikipedia

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いままで移設容認の旗振り役をしていた、翁長氏などに出番はありません。 

そもそも自民党を裏切って飛び出した那覇自民党市議団だけが、翁長氏の地盤にすぎませんでしたから、仕方がありません。 

彼が本来得意であったはずの腹芸の出る幕はなく、社民、社大、共産に言われるがままに無表情に政府に「怒りの声」を伝えるだけというあり様でした。子供の使いじゃあるまいに。 

元々、利権とポスト分配だけが得意で、信念と理念にもっとも遠いタイプの人でしたから、知事になってからも時の状況に応じて、アッチにふらふら、コッチにふらふらと遊泳します。 

それでも実務家だった安慶田副知事が脇を固めて、官邸との交渉をしているうちはとりあえず知事としての格好だけはつきました。 

その政府との交渉で決まったのが、「乱訴状態の訴訟を一本化し双方が判決に従う」という「和解」合意だったわけてす。 

ですから福岡高裁敗訴で投了のはずが、「オール沖縄」に尻を叩かれるようにして最高裁までもつれ込み、これも敗訴して行政としてやれるカードは出し切ったはずでした。 

ところが、雇われマダムの哀しさ、そもそも充分な合意形成をしないで始めた「和解」プロセスに不満を抱いていた「オール沖縄」側は、知事サイドをなじり倒します。 

最高裁判決を楯にして毅然とはねのけるべきなのですが、妙に気が弱い翁長氏はここで言わなくてもいいリップサービスをしてしまいます。 

それが官邸を怒らせたあの有名なひとことです。

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 「あらゆる手段で辺野古移設を阻止する」

あ~あ、言っちゃった。これを言ったらお終いですね。

せめて、「政府との約束は誠実に履行するが、移設反対の意志は変わらない」ていどにしておけば致命傷にならなかったのに、とうてい沖縄政界の古狸とは思えない言辞の軽さです。

和解しよう、と共に決めて始めたことを、成った瞬間「それ以外の方法で反対する」ですって、ありえません。

国家間も、国家と自治体も「約束」を守るのが基本です。

国からすれば、交渉事のイロハのイが守れないような奴と真剣に交渉しても無駄となります。

誠実に履行した政府が怒ってあたりまえです。

ことに、毎月那覇に通って翁長氏と会談を重ねてきた官邸・菅氏にとって、これはジ・エンドです。 

さらにご丁寧にも、翁長氏は北部訓練場返還に対して、「歓迎」の意志を伝えておきながら、「オール沖縄」全体から総スッカンを食らうと、慌てて返還式典を欠席してしまいました。

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もし翁長氏が優秀な政治屋ならば、式典を欠席しただけで終わりにしたかもしれません。

欠席だけで充分意思表示になりますし、かろうじて言い訳がたちますから。

しかしケネディ駐日大使や米軍関係者、そして政府関係者がすべて揃っている場に、返還される側の県知事が欠席の上に、柵の外で反対派と一緒にシュプレッヒコールを上げてしまっては、もう救いはありません。

翁長さん、国家間プロトコル(外交儀礼)を少しは学びなさい。 

あなたはたぶん県内で日常的にやられている基地反対運動ていどの軽い感覚だったでしょう。違います。

当該国大使を招いた式典は国家儀礼なのです。

それをよくも軽々に・・・。絶句します。

ことほど左様に、翁長という人物はただの「田舎政治屋」なのです。

ここまで政府を挑発して怒らせればアッパレです。

まぁ、翁長氏にここまでやらせた「オール沖縄」は、政府を挑発して怒らせて解決をもつれ込ませたかっただけですから、知事の政治生命など知ったことではありません。 

これで安慶田副知事がつないでいた、政府との細いパイプは破断しました。 

もはや政府のほうから県と関係修復を計ることは、翁長氏が知事の間はあり得ないでしょう。

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そして今年に入って、先日の宮古島市長選の重大失敗が続きます。 

地元「オール沖縄・宮古」から、彼らが推す社民・社大系候補を蹴って、共産党系候補のみを応援したのです。 

那覇まで乗り込んで、「我々と敵対するのか」と訴えた「オール沖縄・宮古」の警告を、一蹴したのが今回首を取られた安慶田氏その人だったのです。

ここでも、もう少し翁長氏が大人の政治家ならば、現地の希望どおり両候補を当たり障りなく応援しておけばよかっただけの話です。

翁長氏は2期目の知事選をにらんで、社民・社大を切り捨て、共産党にすがったのですが、これが裏目に出ました。 弱小派閥出身の哀しさです。

沖タイの安慶田口利き疑惑追及は、この宮古市長選がらみで展開されています。 

言うまでもなく、裏切られたと信じている社民・社大陣営のリークによる、翁長氏追い落とし工作の始まりです。

さて、次は来月に控える浦添市長選ですが、現職の松本市長が勝てば、これで完全に「オール沖縄」は終わります。

浦添移転問題は、翁長氏の最大のウィークポインでした。

辺野古移設とまったく同一の構図の「新基地建設」なのに、これを進めたのが他ならぬ翁長氏自身だからです。叩けば埃の出まくりです。

・・・それにしてもこのように流れを振りかえってくると、翁長氏はつくづく成熟した政治手腕も、筋を通す胆力もない凡庸な政治屋にすぎないことが分かります。

次回に続けます。

■[速報]
沖縄県教育委員会は24日、安慶田光男元副知事が2015年の教員採用試験で特定の受験者を合格させるよう県教委に働き掛けたとの疑惑について記者会見し、当時の教育長から「働き掛けがあった」とする証言があったと発表した。平敷昭人教育長は「働き掛けがあったと考えざるを得ないとの結論に至った」と述べた。

 安慶田氏は23日、「県政運営に混乱を招いている」と副知事を辞任したが、口利き疑惑については一貫して否定していた。

 県教委の発表によると、当時の幹部に電話で聞き取り調査を実施した後の21日、諸見里明・前教育長から「事実を伝えたい」との申し出があり、22日に当時の経緯を記した文書が届いた。県教委が23日に改めて本人と面談し、内容を確認した。

 前教育長の証言によると、15年8月に安慶田氏から県庁の副知事室に呼ばれ、受験者3人の受験番号、教科、氏名が書かれたメモを渡され「よろしくお願い」「無理しなくてもいい」と伝えられた。合否への影響は出ていないという。

 15年1月には教育庁の幹部人事について安慶田氏から指示があり、依頼のあった人物を異動させなかったところ「激しく恫喝(どうかつ)された」と明かした。

 県教委は20日の翁長知事の定例記者会見の場で、当時の関係者5人に聞き取り調査をした結果、安慶田氏が口利きをした「事実はない」と説明していた。

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号外 沖縄・安慶田副知事が辞任 口利き疑惑で引責

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沖タイから安慶田副知事辞任の号外がでました。コメントなしでクリップしておきます。

翁長氏にとって致命傷になりかねない打撃です。この影響が浦添市長選にどのようにひびくかが注目です。

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■号外 沖縄・安慶田副知事が辞任 口利き疑惑で引責
沖縄タイムス 1月23日

沖縄県の安慶田光男副知事が2015年実施の県教員採用試験で特定の受験者を合格させるように依頼したなどの疑いが持たれている問題で、翁長雄志知事は23日午後2時過ぎ、県庁で臨時の記者会見を開き、「本日付で辞任を承認することにした」と語り、安慶田副知事の辞任を発表した。疑惑を受けた事実上の引責辞任。

 翁長知事は、21日夕に安慶田副知事から弁護士を通し、副知事の職を辞したいという旨の報告を受け、翌22日、本人と直接会い、考えを確認した経緯を説明。安慶田副知事から「多くの県民に不安を与え、誤解を抱かせたことは重大。県政運営に混乱を招き、大変責任を感じている」という説明があったことを明らかにした。

 安慶田副知事を巡る問題では、同副知事が特定の複数の受験者を合格させるよう県教育委員会に依頼した疑いがあると沖縄タイムスなどが報じていた。本年度の教育庁幹部人事でも特定の人物を登用するよう介入した疑いが持たれている。

 安慶田副知事は疑惑を全面的に否定。翁長知事も20日の会見で県教委の内部調査も踏まえ「働き掛けの事実はないと聞いている」と述べ、続投させる意向を示していた。

 安慶田副知事も23日中に会見する予定。

 安慶田副知事は14年12月の翁長県政発足時から副知事を務めてきた。翁長知事の側近で、政府と対立する米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関する政府との交渉を担当してきた。

 移設を巡る交渉への影響は不可避で、移設阻止を掲げる翁長知事の県政運営には大きな打撃となる。

 元那覇市議会議長の安慶田氏は、普天間飛行場移設を巡る政府との作業部会で県側の代表を務め、杉田和博官房副長官らと交渉を重ねた。沖縄の基地問題で政府側を取り仕切る菅義偉官房長官と翁長氏との間の橋渡し役を担ってきたとされる。

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宮古島市長選 「オール沖縄」自壊の始まり

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宮古島市長選で保守系現職の下地敏彦市長が当選しました。
下地敏彦 - Wikipedia

これで自衛隊の宮古島配備は確定的になりました。

これを報じる産経(1月23日)です。
http://www.sankei.com/politics/news/170123/plt1701230003-n1.html

「陸上自衛隊配備への賛否が争点となった任期満了に伴う沖縄県宮古島市長選は22日、投開票が行われ、無所属現職の下地敏彦氏(71)=自民推薦=が、元県議の奥平一夫氏(67)=民進推薦、医師の下地晃氏(63)=社民、沖縄社大推薦、元市議の真栄城徳彦氏(67)の無所属新人3人を破り、3選を果たした。投票率は68・23%だった。
下地敏彦氏は陸自配備を受け入れる姿勢で、政府は平成29年度に庁舎整備などに着手し、配備計画を加速させる。」

現職の勝因は今回の「安慶田口利き疑惑」で 翁長・安慶田県政批判の立場をとることになった、沖縄タイムス(1月10日)自身がこう述べています。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/79136

「■宮古島市長選できしむ「オール沖縄」知事選や総選挙に影響も

(略)オール沖縄の亀裂を招きかねないリスクがありながらも支援を決めたことに「知事も相当の覚悟がないと入れない」と話す。
 知事の宮古入りに、下地陣営の幹部は「裏切られた気持ちだ。この亀裂はこの先の県知事選や衆院選に現れるだろう」と憤りを隠さない。
知事を支持する地元関係者で立ち上げた選考委員会で下地氏を「オール沖縄」候補に擁立した経緯を知事サイドに伝え、「一方だけに肩入れしないでほしい」とけん制していたからだ。「今はどれだけ票を引き留められるか、耐えるしかない」と頭を抱える。(略)
翁長知事が宮古入りを決断する前日の7日、下地晃氏を推薦する県政与党幹部は安慶田光男副知事と会談し、「知事が宮古に入るというなら、われわれと選挙で相対することになるが、構わないのか」と迫った。
知事が奥平氏を支援すれば、下地氏を推薦した社民、社大の県政与党と対応が割れ、宮古島市長選での「オール沖縄」分裂が確定的になるとの不満もぶちまけた
 最後は、選挙後に再度、結束することで了承するしかなかったという。与党幹部は「われわれの推薦を取り消して一本化というなら答えはノー。だが、知事の政治判断というなら、大人の対応をするしかない」と嘆いた。」

沖タイは、「オール沖縄」に亀裂が入って、分裂選挙になったことを敗因に上げています。

Photo立候補の届出後、第一声を上げる(右から)奥平一夫氏、下地敏彦氏、下地晃氏、真栄城徳彦氏=15日、宮古島市 沖タイ1月16日http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/79961

下地氏が現職知事の敏彦氏と、社民・社大が推す晃氏とふたりいるのでややっこしいですが、両陣営共に分裂選挙でした。

産経はあっさりとこう書いています。

「選挙戦は、下地敏彦氏と真栄城氏が保守系で、奥平氏と下地晃氏は同県の翁長雄志知事を支持する革新勢力からの支援が割れ、ともに分裂選挙となった。
市長選が30年の県知事選の前哨戦のひとつと位置づけられる中、翁長氏は下地晃氏の擁立を主導しながら、分裂が確定すると奥平氏支援に回り、支持勢力内にしこりを残した。」(同)

保守陣営は現職知事の敏彦氏と前市議会議長の真栄城に割れ、「オール沖縄」サイドもまた奥平氏と晃氏に分裂しました。

共に分裂選挙を戦ったわけで、どちらかが候補の絞り込みができれば勝機があったわけです。

「オール沖縄」は、去年の夏段階で一本化の道を探っていました。

当時「オール沖縄・宮古」候補選考委員会は、基地反対運動とゴミ問題に取り組んできた市民運動リーダーの岸本邦弘氏への一本化を決めていたようです。

選考委員会によれば、ドロドロした政治家臭がない「フレッシュな印象」が推薦理由だったようです。

「岸本氏を候補者に決定 市長選で野党勢力/選考委『フレッシュな感覚』」(宮古毎日2016年9月26日)

ところが、肝心な岸本氏は医者を止められないという理由で断りを入れてきます。

ここで浮上したのが選考委員会が岸本氏と並んで候補者に上げていた、元県議の奥平一夫氏でした。

「奥平氏は県議時代に、翁長県政を支える中核として活発な活動を展開。6月の県議選では亀濱玲子氏、7月の参院選では伊波洋一氏の当選に向けた選挙運動を精力的に展開した。」(宮古毎日9月24日)

一方、「オール沖縄・宮古選考委員会」は選挙戦ギリギリになって、医師の下地晃氏を推薦することに決めます。

「来年1月22日投開票の宮古島市長選で、翁長雄志知事を支持するオール沖縄勢力の選考委員会(下地学委員長)は7日、市平良の宮古教育会館で会見し、医師で宮古地区医師会会長の下地晃氏(62)の擁立を決定したと発表した。下地委員長は「オール沖縄のスタンスで保守、中道の支持も得られる人としてまとまった。一党一派に属した政治家ではなく、多くの市民の支持が得られる」と選考理由を説明した。」(沖タイ1月23日)http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/70076

私が「オール沖縄」支持者ならば、「遅い、致命的に一本化が遅い」と叫んだでしょうね。

遅れた原因は、「オール沖縄」の雇われマダムである翁長氏と、「オール沖縄・宮古」の意見が真正面から衝突したからです。

翁長氏は去年段階から公式には表明していないものの、自分を知事に押し上げた功労者のひとりである奥平氏を推す考えだったようです。

奥平氏は共産党系です。

一方、下地晃氏に一本化するつもりだった「オール沖縄・宮古」は、この翁長氏の決断に怒り狂いました。

下地晃陣営の幹部はこれを明白な裏切りと取り、翁長知事が宮古入りを決断する前日に当たる1月7日に、県政与党幹部が安慶田副知事と面談し、「知事が宮古に入るというなら、われわれと選挙で相対することになるが、構わないのか」と迫ったそうです。

「市長選でオレたちに敵対する気か」というわけで、泣きつくというより、もはや脅迫ですな。

抗議した「オール沖縄・宮古」側は、宮古入りするならせめて下地晃氏と奥平氏双方を応援してくれと折り合おうとしたようですが、翁長側からすげなく断られたわけで、逆に現地と敵対しても奥平氏を強引に推す翁長氏の強硬な姿勢に驚かされます。

宮古側は「裏切られた」と公然と吐き捨てたようで、穏やかではありません。

彼らの主体は社民党と社大党ですが、彼らは翁長追い落としを陰で画策したようです。

実はこの怒りの爆弾には導火線がついていました。篠原章氏のツイッターの説明はこうです。https://twitter.com/akiran0723

「昨年来、時には共産、時には社民社大、時には自民といった風にぶれつづける翁長=安慶田体制を「オール沖縄」の構成団体はもてあまし気味で、社民社大系山城博治氏逮捕の影響もあり、とくに取り残された感のある社民社大系支援者の翁長=安慶田体制に対する不信感は高まっていたことは事実。
選挙に最大の関心がある翁長知事の立場に立てば、票を減らし続けている社民・社大より、票を増やし続けている共産のほうがはるかに魅力的だから(昨年の県議選では、共産の票が社民社大を大幅に上回った)、知事は社民社大をある程度見限った疑いもある。

つまり翁長知事の側には綻びが目立ち始めた「オール沖縄」に依存しなくとも、共産党だけで十分「選挙に有利」という判断が生まれつつあるのではないか。経緯を総合すると、今回の安慶田問題は、社民社大系の知事に対する不信感を土台とした「オール沖縄」の分裂を意味するという見方が成り立つ」

去年夏からの高江における社民党・社大党が指導する「沖縄平和センター」の過激化を翁長氏はとても容認できないと感じていたはずで、彼らとの共同歩調をどこで終了するか、時期を狙っていたと思われます。

下の写真は自称元山口組系暴力団員のしばき隊添田と山城氏ですが、添田を連れて来たのは社民党の福島瑞穂氏でした。

入れ墨男まで闘争に入れては先が見えています。暴力的になるに連れ、共産党は山城氏と距離を開け、批判的になっていきます。

後に両名とも逮捕されてしまい、反対運動は急速にしぼんでいきます。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-0901.html

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一方リアリストである共産党は、「平和センター」山城一派の暴力闘争と一線を画し、反基地運動の主導権を握る画策をしていました。

元々、社民党と共産党は近親憎悪の関係なのですから、当然といえば当然です。

とくに社民党が本土から、共産党の不倶戴天の敵である解同を反基地運動に関わらせたことに対しての彼らのアレルギーは想像に難くありません。

ちなみに解同が沖縄反基地運動に与えた影響は、「基地を沖縄だけ押しつけているのは差別だ」という「沖縄差別論」に色濃く見られます。

社民党・社大党には手足となる運動家は少数ですが、共産党は県下で最大の運動員を抱えています。

「選挙ファースト」の翁長にとって、その意味でも共産党と組むのは自然な流れでした。

共産党も今まで以上に翁長氏をパペットにして、県政を意のままに操れます。

ここに翁長氏と共産党との間に、濃厚な接点が生まれます。

そう考えると、社民党・社大党の巣窟と噂されている県教育委員会・教育庁から、なぜこの時期に2年前の「安慶田口利き疑惑」が飛び出したのか説明できます。

また、「オール沖縄」広報誌の沖タイがこのリークを握り潰さずに、なぜ翁長2期目を占うとされた宮古市長選直前で炸裂させたのかも分かるでしょう。

とまれ、来年に予定される知事選を翁長氏で一本化することは極めて難しくなってきたようです。

今後、「オール沖縄」という金看板をどちらが取るのかで、<社民党・社大党陣営>vs<共産党・翁長陣営>、そして<沖タイvs琉新>の間で、陰湿な戦いが繰り広げられていくことでしょう。

日を追ってこの亀裂は修復することなく、膿みただれていくことになります。

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日曜写真館 風車のある風景

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旧作ですが、北浦の風景です。

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安慶田副知事疑惑 第三者委員会で調査しろ

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翁長氏県政が大揺れしています。 

翁長氏の「盟友」にして腹心の安慶田光男副知事が、県教員試験の斡旋疑惑と教育庁人事介入疑惑が持ち上がっています。 

当人は知らぬ存ぜぬと言っているようですが、疑惑は単に教員採用試験の斡旋疑惑に止まらず、県教育庁人事への介入疑惑にまで拡大しています。 

篠原章氏は、宮古島市長選で共産党候補がなったことに対する社民党・社大党による警告、ないしは報復説を紹介し、やはり「オール沖縄」内部で分裂が開始されたのではないかとする説を述べられています。(欄外参照)

琉球新報(1月20日)です。 全文は欄外を参照ください。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-430233.html

「複数の関係者によると、14年末ごろ、安慶田副知事から県教育庁の職員に対し複数の名前を挙げ、庁幹部に据えるよう依頼があったという。
これを受け、15年1月ごろに内部で緊急会議を開き「庁内幹部の人事は教育委員会の権限であり、副知事の権限ではない」として、依頼を断ることを決め、安慶田副知事に伝えた。
また15年末から16年初めにかけても登用依頼があり、同様に依頼を断ったとみられる。関係者の1人は「ここまで圧力をかけるのかと思った」と証言した。」

Photohttp://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/80620 

教員採用試験の斡旋疑惑だけでも充分に致命的ですが、人事権を持たない独立行政機関の人事に、14年末、15年待つから16年初めに複数回権限外の人事介入をしたのなら、職権濫用を問われても致し方がありません。 

しかも今回は無責任な週刊誌の記事などではなく、県職員による内部告発事案です。 

告発によれば介入があった年も明らかにされており、その時点で教育庁内部で幹部会議を開いて拒否したことまで詳細に述べられているわけで、極めて信憑性が高い証言だと思われます。

沖タイはこの職員からの聞き取り資料を持っているはずですから、早期に紙面で開示すべきです。 

しかも、教員採用斡旋疑惑と違って、ひとりの職員が応対したのではなく、教育庁として対応して幹部会議までされているわけですから、この事実を知り得た県職員の数は相当数に登るはずです。 

通常の行政機関の幹部会議は議事録が残されるはずですので、文書として残っている可能性も高いと思われます。

Photo_2http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/80472 

一方翁長氏の態度はとんだお笑いです。

危機管理においてもっともやってはいけない初動ミスを犯しました。

翁長氏の発言です。http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/80645 

「沖縄県の安慶田光男副知事が県教員採用試験や県教育庁の幹部人事を巡り、県教育委員会の方針に介入した疑いがある問題で、翁長雄志知事は20日の記者会見で「安慶田副知事に確認したところ、県教委への働きかけを行った事実はないと聞いている」と述べた。安慶田副知事の進退には「副知事を含め、職員を信頼することがベースにある」と述べ、辞任に否定的な考えを示した。
平敷昭人教育長も、県教委が18、19日に独自調査をしたとして「副知事から働きかけの事実はないという返事を得ている」と強調。「この確認でこれ以上のことは考えていない」と述べ、調査を打ち切る考えを示した。
 知事は安慶田副知事に関する一連の報道を受け「県民にも心配をかけているのはたいへん残念。県民に疑念や誤解をいだかれることがないよう適正に対応したい」と述べた。」
(沖タイ1月21日)

翁長氏には失礼ながら、この人はしょせんただの田舎政治家にすぎないと思いました。

翁長氏は調査をしたのは腹心に、「おい、お前ほんとにやったんか」と聞いただけだと言うのですから、失笑します。

危機が起きた時にまっさきにするべきは、調査をする旨の確約を万人の前で宣言することです。

すなわち、押し寄せるメディアの前で述べるべきは、「やっていない」などという戯言ではなく、いつまでと期間を切って、どのような形で疑惑を調査するのかの手順を示し、その調査結果が上がり次第報告すると約束することなのです。

とりあえずは、約束だけでいいのです。

自分は信頼しているとか、やっていないと思うなどというのは、ただの自己保身か主観にすぎません。

こんな余計なことは、一切言う必要がありません。というか、言ってはいけません。

言えば、予断をもって調査するのだなと思われます。

この危機対応の初動において、絶対にやってはいけないのが、この客観根拠なき全否定と、それを以てして「もう答える必要はない」という居直りです。

翁長氏はこのやってはならないことを同時に犯しています。

この人は中央政界で、舛添氏や蓮舫氏がどこで躓いたのか見ていなかったようです。

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彼らはやったことそのものではなく、己の疑惑に対して解明する誠意を放棄し、ただやみくもに潔白を叫んだために、かえって国民の反感を買ってしまい、それが彼らの政治生命を短くしたのです。

これは飲食店や製造メーカーの不祥事でも一緒です。

調査してお答えすると言うのは上策、ただ謝るのは中策、居直って全否定するのは下策です。

翁長氏のように、居直った上に調査打ち切りを宣言するのは、下の下です。

まぁこの人は、権力の監視装置の役割もある地元メディアは大応援団ですから、いままでさんざん自分の息のかかった者を県の外郭団体要職に据えても何もいわれませんでした。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-7532.html

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地域大型プロジェクトを腹心の企業に回そうと、自分は平気で「新基地建設」をしようと、メディアは黙って見過ごしてきました。

このようなメディアと県政の度を過ごした癒着が、翁長県政の特徴のひとつでした。

こんな県政の私物化が許されると錯覚するような環境で知事稼業をしてきたのですから、副知事がちょっと教育庁人事にクチバシを突っ込んだくらいで騒ぐな程度の認識だったのではないでしょうか。 

翁長氏はこう思っているはずです。 

「居直ればメディアはこれ以上追及しやしないさ、それよりオレをチクったのは誰だ。たぶん社民か社大だろうが、叩きつぶしてやる」程度の認識だったのかもしれません。 

ただし沖タイは翁長を見限ったようで、追求をやめる気はないようです。 

今日のコラム大弦小弦はこう書きます。 

「▼対する副知事は疑惑を全面否定し、「僕の揚げ足を取って、蹴落とそうという人の謀略だろう」と反論する。疑惑が事実なら辞職することを明言しており、そうなれば翁長県政の屋台骨が揺らぐ
▼証言通り、足もとを滑らし、一線を越えてしまったのか。あるいは、本人が主張するように「揚げ足」を取られたのか。いずれにしろ真実は一つである。ここは、県教委と副知事の双方に丁寧に説明してもらうしかないしかない」
 

まことにそのとおりで、初めて沖タイと意見が一致しました(笑)。期待しないで追加調査報道をお待ちしています。 

いずれよせよ、これによって翁長知事には自浄能力がないことが、白日にさらされました。

疑惑調査チームが必要です。

その調査チームの条件は以下です。
第1に、
知事のお手盛り人事ができないこと。
第2に、調査手腕を持つ、ひとりではなく複数の専門職。
第3に、この事案に関して一定の強制権を与えること。

県議会は、翁長氏がいみじくも言うように、「県民に疑念や誤解をいだかれることがないよう適正に対応したい」なら、早急に第三者機関を設置するように求めるべきです。

翁長氏の調査打ち切りと、居直りを許してはなりません。

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■篠原章氏ツイッターより引用させていただきました。いつもながらの鋭い分析です。ありがとうございました。
https://twitter.com/akiran0723

「まずは経緯を時系列で並べてみよう。

(1)1月9日、翁長知事、宮古島市長選挙の応援のため宮古島入。宮古島出身の安慶田副知事が音頭をとり、「オール沖縄」の選考委員会が選んだ社民社大系・下地晃候補ではなく、共産系宮平一夫候補を応援。社民社大の支援者から「裏切り」との声があがる。」

「(2)翁長=安慶田の裏切りに、社民社大系が憤慨したのか、1月12日、平和市民連絡会(社民社大系)の北上田毅氏(本土出身)が、高江の警備費を不法に支出したとして、県警に約860万円を請求・賠償するよう翁長知事に求める住民訴訟を那覇地裁に起こす。」

「(3)この訴訟に動じる気配のない翁長=安慶田体制を窮地に追いこむため、社民・社大系のリーダーが、シンパの県庁職員から入手した今回の教員採用試験口利き・人事介入問題を沖縄タイムスにリーク(?)。全国メディアが注目するに至る。」

「昨年来、時には共産、時には社民社大、時には自民といった風にぶれつづける翁長=安慶田体制を「オール沖縄」の構成団体はもてあまし気味で、社民社大系山城博治氏逮捕の影響もあり、とくに取り残された感のある社民社大系支援者の翁長=安慶田体制に対する不信感は高まっていたことは事実。」

「「選挙」に最大の関心がある翁長知事の立場に立てば、票を減らし続けている社民・社大より、票を増やし続けている共産のほうがはるかに魅力的だから(昨年の県議選では、共産の票が社民社大を大幅に上回った)、知事は社民社大をある程度見限った疑いもある。」

「つまり翁長知事の側には綻びが目立ち始めた「オール沖縄」に依存しなくとも、共産党だけで十分「選挙に有利」という判断が生まれつつあるのではないか。経緯を総合すると、今回の安慶田問題は、社民社大系の知事に対する不信感を土台とした「オール沖縄」の分裂を意味するという見方が成り立つ」

「もっと穿った見方も複数ある。安慶田副知事が自民党の二階幹事長に取り込まれつつあり、政府により有利な形でことが進む可能性も出て来た。共産党の圧力か翁長知事の判断かは不明だが、ここで安慶田副知事と二階幹事長との関係に楔を打ち込む必要が生じたのではないか、という見方がその一つ。」

「もう一つは自民党による陰謀説。翁長知事を統制しよう二階幹事長が安慶田副知事との関係を深めたが、裏切られることのほうが多く、知事をコントロールできなかった。政治的スキャンダルで安慶田副知事を無力化し、翁長=安慶田体制を弱体化しようという自民党による陰謀だという見方」 

■琉球新報(1月20日)
「公立学校教員候補者選考試験(教員採用試験)で特定の受験者を合格させるよう働き掛けた疑いが持たれている安慶田光男副知事が、県教育庁の幹部人事でも複数の人物の名前を挙げて登用を依頼していた疑いがあることが19日、複数の県教育庁関係者の話で分かった。
関係者によると、依頼があったのは安慶田氏が副知事に就任した直後の2014年12月から翌年1月ごろと、15年末から16年初めにかけての2回とみられる。
依頼について、内部で協議し「副知事にそのような権限はない」として応じなかったという。
県教育長を除く課長級以上の幹部人事は県教育委員会が決定するため、登用依頼は副知事の権限を超える行為に当たる。安慶田副知事は同日、記者団に対し「やっていない」と、強く否定した。(略)
複数の関係者によると、14年末ごろ、安慶田副知事から県教育庁の職員に対し複数の名前を挙げ、庁幹部に据えるよう依頼があったという。
これを受け、15年1月ごろに内部で緊急会議を開き「庁内幹部の人事は教育委員会の権限であり、副知事の権限ではない」として、依頼を断ることを決め、安慶田副知事に伝えた。
また15年末から16年初めにかけても登用依頼があり、同様に依頼を断ったとみられる。関係者の1人は「ここまで圧力をかけるのかと思った」と証言した

 教育委員会は公正中立を保つため、首長からは独立した行政委員会として設置されている。
県教育庁総務課によると、教育庁の課長以上の人事は、県教育委員会規則に基づき、総務課で取りまとめた案を教育委員会会議で協議し決定する。
 教育長の人事は、14年の改正地方教育行政法で教育委員長と教育長が統合され、首長が任命する。」

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安慶田副知事、辞任か?

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沖縄政局はあまり書きたくないテーマなのですが、翁長氏の右腕を自他ともに認める安慶田副知事が辞任に追い込まれそうなあんばいです。 

これを報じる沖縄タイムス(1月20日)です。

「教員採用試験や教育庁幹部人事を巡る「介入」について、安慶田光男副知事は疑惑を全面的に否定している。ならばなおのこと、県民にしっかり説明することを求めたい。
 教員や公務員の採用試験において、公正さは不可欠の要素だ。特定の受験者を合格させるよう依頼していた疑惑が事実なら、道義的な責任が問われることは避けられない。
 地方公務員法は、地方公務員に「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行」があった場合、懲戒処分として減給や停職、免職などの処分をすることができると定めている。県の職員倫理規程も公正な職務執行を説き、禁止事項や処分内容を明記している。不正な口利きなどは、これらに抵触する可能性が高い。」

「安慶田氏は「採用を依頼した事実も記憶もないが、報道で知事に迷惑が掛かるため、辞任も考えている」との意向を伝えた。」

要するに、教員試験の口利きをしたということのようです。しかも2年も前の話です。

県教委の職員が副知事室に呼び出されて、受験生の名を記したメモ紙を手渡されて「よろしく頼む」と言われたそうです。 

副知事職には倫理規程がないそうなので、法的には逃げられますが、副知事職には「県教委との調整」も含まれていますので、職権濫用が問われないわけにはいかないでしょう。 

Photohttp://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/80425

沖縄に限らず、地方社会は濃厚な地縁・血縁で成り立っていますから、実力者がなにかしらの恩恵を支持者に返すのは「美徳」の部分さえあります。

もちろん民主主義の建前では否定されるべきでしょうが、よくあることで、現金の授受でもあれば話は別ですが、いつもなら「ああ先生、地盤固めに励んでいるな」ていどで済む話です。

安慶田氏とはこのような人物です。

「2014年12月、翁長雄志氏が沖縄県知事に当選し、新県政発足時に当時那覇市議会議長だった安慶田光男氏を起用した。安慶田氏は翁長氏の盟友として知られ、翁長那覇市政時代も支えた。2014年の翁長氏の知事選で事務総長を務めたほか、2010年の仲井真弘多前知事の事務総長代行を務めた。自公系候補の選対本部で指揮を執ってきた。」(沖タイ1月18日)

ではなぜ、こんな時期に安慶田氏の裏口斡旋疑惑が唐突に飛び出したのでしょうか。

もちろんいわゆる垂れ込みです。これを知り得たのは県教委以外いませんから、内部からの密告以外あり得ません。

沖縄県教委は沖教組とつながった「オール沖縄」の拠点のひとつとされていますから、身内に裏切られた事になります。

沖タイはこういぶかしがります。

「安慶田氏は新基地建設問題で菅義偉官房長官をはじめとする安倍政権との交渉の窓口を務めてきた。基地問題に関わる幹部の一人は「安慶田副知事だから強大な権力を持つ政府との交渉を重ねることができたのは事実だ。
辺野古問題はこれからがヤマ場で、安慶田氏というパイプなしで政府と戦うのは厳しい」と漏らす。
別の幹部は、県の規程で特別職の口利きなどを禁止するルールが整備されていないことを念頭に「法令や条例にも違反していない。何が問題なのか」と報道に不満を示す。」
また、2年前の問題が今、表に出たことをいぶかる声もある。幹部は「翁長県政への反発か、安慶田副知事への個人的な恨みでもあるのか」と不快感を示した。」(沖タイ1月20日)

Photo_2http://www.miyakomainichi.com/?attachment_id=79445

つまり、沖タイ記事の見出しどおり「安部政権との窓口」だった安慶田氏が県庁から追い払われる事になれば、翁長氏と官邸が細々と繋がっていたパイプが完全に切断されます。

したがって、いままで菅氏と積み重ねてきた交渉経過の蓄積もまたチャラになるだろうと思われます。

沖タイは見出しで、県幹部職員の声として「安慶田氏なしで戦うのは厳しい」と書いていますが、そのとおりでしょうね。

このような大きな交渉事では、テーブルで向かい合っている時より、非公式の本音が露呈される揉み合いのほうが意味があるものです。

どう見ても交渉ベタで、「オール沖縄」の建前しか言うことを禁じられている翁長氏に代わって、「陰の首席交渉官」は安慶田でした。

まさにこれは属人的なもので、安慶田氏の持っていた政治資産のようなものだと言っていいでしょう。

それが翁長氏が「あらゆる手段で阻止」すると表明した、工事の本格再開時に失われたと言うことになります。

翁長氏への打撃は深刻です。

憶測の域を出ませんが、もう翁長氏を必要としない、あるいは政府との交渉そのものを忌避する「力」が働いたのでしょう。

今まで翁長氏の「密使」として東京を往復してきた安慶田氏を斬ることで、翁長氏の力を削ぐことを狙ったなんらかの動機が「オール沖縄」の内部に発生したのかもしれません。

そうでなければ、2年前の事件を今さらのように、この時期に沖タイに密告したことが理解できなくなります。

またそれを握り潰さずに、大きく報道した沖タイの意志もなんとなく透けて見えるようです。

宮古市長選投票日直前に、宮古島出身の安慶田氏を叩かねばならない理由はそれほど大きかったという事になります。

「オール沖縄」の一角を占める沖タイならば、宮古市長選の後に記事にしてもよかったわけで、疑問は残りますが。

いずれにしても、「オール沖縄」から翁長一派という偽装保守の勢力が一掃され、左翼勢力に純化しようとしていると見て間違いないでしょう。

そしてさらにその中で、共産党系と社民党系の権力闘争が始まります。

※辞めたわけではないので、改題しました。

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ホロコースト批判の尻馬に乗った韓国

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昨日、「強制連行は産経が先か朝日が先か」というバカな議論を吹きかけられましたが、そのようなことはどうでもいいことです。 

私にはそこまでして自分たちの無罪を主張したい植村記者たちには、憐憫の情すら覚えます。
関連記事 http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-319f.html

問題はむしろ、朝日自身が強制連行説の唯一の「証拠」だった吉田清治「証言」を、詐話であると認めたにもかかわらす、その後に的確な報道の訂正をネグレクトしたために、強制連行説がしぶとく生き残ってしまっていることです。 

韓国は永遠に反日のシンボルの「性奴隷」神話を護持し続けるでしょう。 

勝手にしなさい、と言いたいところですが、困ったことに韓国は、慰安婦問題を「女性に対する戦時性暴力」といったレベルではなく、なんとドイツによるユダヤ人ホロコースト(民族絶滅)政策と同列に並べています。 

韓国聯合ニュース(2015年4月24日)はこのように伝えています。

「2015年4月22日、韓国国会外交統一委員会は国連に8月14日を旧日本軍の慰安婦被害者追悼の日に指定するよう上程したという。
8月14日は韓国光復節(植民地解放)の1日前であり、慰安婦だった金学順さんが1991年に初めて実名で慰安婦だったと公表した日にも当たる。」

韓国側の言い分は、「国連は2005年に、ホロコーストの犠牲者を想起する国際デー(1月27日)を制定したのだから、慰安婦の犠牲者追悼の国連デーが出来ても不思議ではない」と主張します。

韓国は、ナチスドイツと日本を、まったく同一次元で並べて非難しているわけです。 

ほんとうにナチスと日本は、同じような「戦争犯罪」をしたのでしょうか?

いいえ違います。殺されたユダヤ人の大部分は、ドイツ国籍を持つユダヤ系ドイツ人でした。 

すなわち、当時のドイツ政府が組織的に絶滅政策をとった対象は、ドイツ国民なのです。 

後に「ユダヤ問題の最終解決」の範囲は占領範囲と共に広がり、ポーランド、チェコスロバキア、フランスなどに拡大していきましたが、原点はドイツ国家が自国民を大量虐殺した事にあります。 

これがホロコーストです。
関連記事 http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-f5df.html

Photo

各地に強制収容所はあった(館内掲示の地図の部分地図中の赤丸がアウシュヴィッツ-ビルケナウ収容所。ここだけで150万人が虐殺された。
http://konotabi.com/auschwitz/toppage.htm#photos 

したがって、このような自国民殺しは、ハーグ陸戦条約が想定している正規軍同士の「戦争犯罪」の範疇では裁けないのです。 

だから、ニュールンベルク裁判という別枠の国際法廷を設け、国防軍の諸々の戦争犯罪を赦免する一方、ナチス幹部を厳しく処断したわけです。 

この時連合国が使ったロジックが、「人道に対する罪」です。

ところが連合国はニュールンベルク裁判との統一性を理由に、日本もまた「人道に対する罪」で裁いてしまいました。

おまけに日本はドイツのように一般的戦争犯罪を赦免することなく、B級C級にいたるまで多くを死刑に処しています。 

このように東京裁判の問題点は、その判決そのものにだけあるのではなく、日本の戦争をドイツと同列に並べ同じ「人道に対する罪」で裁いたことにあります。
極東国際軍事裁判 - Wikipedia

日米間を含む戦争は、ハーグ陸戦条約で想定した一般的戦争にすぎず、ドイツでいえば第1次世界大戦に相当します。

ところで韓国民は当時「日本人」でしたから、もし仮に強制連行派の主張のような20万人強制連行・虐殺説が正しいなら、日本はケタが違うといえどナチスと同罪の「自国民殺し」をしたことなります。

もし本当に、日本が当時の「朝鮮系日本人」の大量殺戮に手を染めたのならば、私たち日本人はドイツのホロコースト裁判の法廷に引き出されねばなりません。

韓国は慰安婦こそ朝鮮民族に対する民族絶滅政策、つまりホロコーストそのものだったと言っています。

韓国女性家族部はこう慰安婦を定義づけています。
http://www.hermuseum.go.kr/eng/
http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130515/1368637571 

慰安婦」とは戦時中に日本の旧植民地朝鮮台湾など)や占領地(中国フィリピンインドネシアなど)から強制募集され、意に反して性奴隷として奉仕させられた若い女性に対する婉曲表現である。
日本軍官僚及び民間業者が20万人もの女性を騙し、誘い、あるいは連れ去って、日本の植民地や占領地の至る所で性奴隷として売春を強要した
これらの女性は「comfort women」、「comfort girls」、「
従軍慰安婦( military comfort women)」「military-serving women」などと呼ばれてきましたが、現在では性奴隷として犠牲になったことを意味する「military sex slaves」として定義されている。

"The term “comfort women”is a euphemism for the young women who were forcefully recruited from old colonies (i.e. Korea and Taiwan) and occupied countries (i.e. China, the Philippines, and Indonesia), and served as sex slaves against their own will during World War Ⅱ.
The Japanese military and governmental officials and private operators deceived, lured and kidnapped as many as 200,000 girls and women into forced sexual slavery throughout its colonies and occupied territories.
These women were at the time referred to as “comfort women” “comfort girls, “jugun ianfu" or "military comfort women”or “military-serving women” but they are currently defined as “military sex slaves”meaning that they were victimized as sex slaves".

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ちなみに歴史研究者の数字は以下です。

研究者 

表年 兵総数 パラメータ交代率 慰安婦
秦郁彦  1993   300万人 兵50人に1人  1.5   9万人    
吉見義明  1995   300万人 兵100人に1人  1.5   4万5000人
(同)   -    -     兵30人に1人  2    20万人  
蘇智良   1999   300万人 兵30人に1人  3.5   36万人  
(同)   -    -     -       4    41万人  
秦郁彦  1999   250万人 兵150人に1人  1.5   2万人 

2万から36万まで諸説ありますが、とりあえず韓国政府の公式数字である20万人と仮定します。

まぁ、少し考えてみたらよさそうなものです。 

戦争中の韓国の人口はだいたい2300万人です。今の日本に置き換えれば、東京1362万と神奈川907万人を合わせた程度の規模です。

この東京・神奈川でひとつの地方都市の人口にも匹敵する20万もの「12歳以上の若い女性」を、軍隊が強制的に拉致し、売春婦に仕立するために戦地に引き立てたらどんなことがおきるでしょうか。

その前提として、私はこの慰安婦問題には3ツのキイワードがあると思っています。

第1は「強制性」。すなわち日本軍、ないしは官憲が直接に強制連行に関わったか、否か。
第2に、「挺身隊」。すなわち韓国がいう挺身隊は勤労動員と慰安婦を行動したものだということ。
第3に、「12歳」。すなわち、「少女像」に象徴される少女まで慰安婦の生贄に供したのか。

このうち「12歳」というのは、韓国は勤労挺身隊で戦闘機の部品を作っていたような女学生と、兵隊向け娼婦の慰安婦を混同していることがこれでわかります。

「12歳」は勤労動員の下限年齢なのです。

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仏アングレーム漫画展に韓国政府が出品した慰安婦漫画 

韓国が作る「少女像」が中学生ていどにしか見えないのは、この「12歳慰安婦説」をとっているからです。

吉田清治は、見てきたような嘘証言の中で、下の絵のようにこんないたいけな少女までを、兵隊たちが木刀で殴ったり蹴ったりしながら、母親から引き離して、トラックに積み込んで連行したと言っています。

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こんなことが日本で起きたら、あなたはどうしますか?

あなたの妹や娘が、兵隊に殴られながら娼婦にされていくのを黙って見ていますか?もし、そうなら、そのほうが異常ではないでしょうか。

かなわずとも、抵抗するか、その記憶を日記や手紙に残しておくでしょう。そうしなければ人間ではありません。

また当時、朝鮮の警官はほぼ全員が朝鮮人でした。彼らがこの不法を見逃したでしょうか。

この朝鮮は戦地ではありません。国内法が活きています。軍隊は命令によってしか動員できません。

軍隊は官僚組織です。師団司令部から連隊、連隊から小隊まで一貫した命令書がなければなりません。

軍管区も定められていて、混乱した戦闘状態ならいざしらず、国内とされた韓国内では厳しい移動の制限がありました。

そもそも勤労挺身隊などの国民の動員は、軍隊の仕事ではなく、朝鮮総督府鉱工局労務課の所管でした。

いくら帝国陸軍が万能であったとしても、法に基づかない動員や、ましてや女性の拉致行為などできるはずもありません。

仮に警官が銃で脅かされたにせよ、その記録は警察文書に残されていなければなりません。

よく終戦直後に日本軍はすべての文書を焼却したからないのだということを言う人がいますが、こんな津々浦々の民間の手紙、日記まで焼却できるはずもありません。

人間の自然な感情として同胞の若い婦女子がこのような悲惨な拉致をされていたならば、民族的抵抗をして当然です。

また朝鮮においての女子挺身隊は、日本国内よりずっと後の1944年8月から日本人女性のみ動員され、強制性のない官斡旋だけでした。

「1944年10月、朝鮮総督府鉱工局労務課が作成した『国民徴用の解説』には、一問一答の形式で、「女子の徴用は実施されますか」との問いに「今後においても女子を動員する場合、女子挺身勤労命発動によるという考えは今の所持っておりません。今まで朝鮮の女子挺身隊は、みな官の指導斡旋によるもので、内地の(略)立派な施設の整った飛行機工場等に出しております。今後ともこの官の指導斡旋を建前とする心算(心づもり)」と答えている。」
女子挺身隊 - Wikipedia

このように朝鮮は女子挺身隊の動員は日本国内よりはるかにゆるやかだったです。

このような状況で、どうして慰安婦だけ兵隊が強制連行するのでしょうか。

仮にしたのなら,、強い抵抗を生み、多くの死亡者をだしたかもしれません。

ところが、韓国にはこのような組織的抵抗はおろか、拉致された証拠は公式非公式問わず、なにひとつ残されていないのです。

あるのは矛盾に満ちた慰安婦の証言だけで、その中には日本国内の慰安所に連れていかれたというものまであります。韓国の男たちは腑抜けですか。

これでは韓国の民族精神を高揚させるどころか、腰抜けだと自虐しているようなものです。

なんでこんな簡単なことが韓国人には分からないのでしょうか。そのほうが不思議です。 

そもそも慰安婦は、一般募集によって供給不足という事態にはなっていませんでした。だいいち、20万人も娼婦を連れて歩く軍隊など世界にありません。

まして慰安婦20万人を、終戦時に全員虐殺したというんですから、韓国さんお願いです、その証拠と記録を見せて下さい。 

Photo_3韓国映画『鬼郷』 主人公の慰安婦たちは全員終戦時に虐殺される。

なお、米政府は2007年4月、序文に「慰安婦問題で戦争犯罪の裏づけがなかったことを失望する」と記すようなIWG委員長代行・スティーブン・ガーフィンケルらによって、『ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班(IWG)米国議会あて最終報告』をまとめました。

「調査対象となった未公開や秘密の公式文書は計850万ページ。そのうち14万2千ページが日本の戦争犯罪にかかわる文書だった。
日本に関する文書の点検基準の一つとして「いわゆる慰安婦プログラム=日本軍統治地域女性の性的目的のための組織的奴隷化」にかかわる文書の発見と報告が指示されていた。だが、報告では日本の官憲による捕虜虐待や民間人殺傷の代表例が数十件列記されたが、慰安婦関連は皆無だった。」(2014年11月27日産経)
http://www.sankei.com/world/news/141127/wor1411270003-n1.html
IWGの報告書
http://www.archives.gov/iwg/reports/final-report-2007.pdf

韓国は日本とナチスドイツを同列に断罪したいのなら、戦後イスラエルがやった膨大な証拠の山を作るべきです。
■大幅に加筆しました。1発で決めたい。(←私の悲願)

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朝日はどの面下げて説教を垂れられるのか

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おそらくひとつの報道機関が犯した史上空前の犯罪は、朝日新聞「従軍慰安婦」報道に止めをさすでしょう。

普通、ウソにも多少なりとも真実は含まれているものですが、この慰安婦問題だけはまじりっけなしのデマでした。

しかも韓国によって国際的なジャパン・ディスカウントに盛大に使われ、修正されることなく今に至っています。

この種を蒔いたのは、福島瑞穂氏、高木健一氏と吉田清治氏、そして朝日新聞社でした。

いまもなお朝日新聞社は居直りを続け、自らの犯罪を棚に上げて第2慰安婦像以後もこのように述べています。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12736091.html?ref=editorial_backnumber

「ここまで性急で広範な対抗措置に走るのは冷静さを欠いている。過剰な反発はむしろ関係悪化の悪循環を招くだろう。日本政府はもっと適切な外交措置を熟考すべきである。(略)
日本政府と同様に、韓国政府側の責任は重い。一昨年の日韓合意では、ソウルの日本大使館前にある少女像の扱いについて、韓国政府が「適切に解決されるよう努力する」ことが盛り込まれた。」(朝日2017年1月7日)

「旅人の上着を脱がせるのに北風を吹かす。駐韓大使を一時帰国。真珠湾で掲げた「和解の力」をここでは使わぬか。」(素粒子2017年1月7日)

朝日によれば、今回の第2慰安婦像も、日本政府にも非があるようです。ちなみに、日本政府にも非があると書いた社説は全国紙で朝日のみです。

朝日は捏造が発覚し社長謝罪の後も、国民にこんな説教を垂れていました。鉄面皮の偽善者とはこういう手合いを指します。

「戦時中、日本軍の将兵たちの性の相手を強いられた女性たちをいかに救済するか。政治的な立場を超えて、両政府がともに対処すべき人権問題である。
元慰安婦の1人が初めて韓国で名乗り出て、24年の歳月が流れた。今年だけでも多くの元慰安婦が遺恨を胸に抱いたまま、亡くなった。韓国政府が把握する存命中の元慰安婦は50人を切り、平均年齢は90歳近い。
両政府に残された時間はわずかしかない。両国関係にとっても長く刺さってきたトゲを自らの手で抜くべき時だ。
政府間で合意がなされても、日韓とも国内から不満や反発は出るだろう。一部には、この問題をナショナリズムに絡めて論じる狭量な声もある。
しかし、そうした摩擦を乗り越え、大局的な見地から、健全な隣国関係を築く重みを説くことが政治の責務であろう。この機を逃してはならない。」
(2015年12月26日朝日社説)

そのトゲを人為的に植え込んだのはあんたたちでしょう。日韓関係を修復不可能なまでに破壊したのは朝日新聞です。

人間、ここまで恥知らずになれれば、リッパです。 

朝日は慰安婦問題において、火付けした当事者です。しかも植村記者ひとりのうっかりミスなどではなく、朝日の構造的体質から生じています。

よく勘違いされていますが、植村記者は初めの火付け役ではありませんでした。

植村記事が出る10年前の1982年9月2日付で朝日は、既にこんな記事を出しています。

「その証言が始まると、大阪の500人の聴衆はしんとして聞き入ったという。 「当時、われわれは『狩り出し』という言葉を使っていた・・・泣き叫ぶというような生やさしいものではない。船に積み込まれる時には、全員がうつろな目をして廃人のようになっていた・・・」

吉田は、昭和18年夏に、わずか一週間で朝鮮・済州島の女工から海女まで手当たり次第に200名も拉致し、慰安婦に仕上げたと「証言」しました。

これが悪名高い吉田清治証言です。もちろん後に彼も認めるように、100%の詐話です。

しかしこの証言は独り歩きを続け、「日本軍が韓国人女性を性奴隷にて全員殺した」ことが国際的に広まってしまうことになります。

また韓国政府がこれを公式の歴史的事実としたことによって、日韓関係は最悪になりました。

この吉田偽証を「良心の証人」として祭り上げて、国際的に広めた朝日新聞の罪は極めて重大です。

植村記事はこの吉田証言を受けての第2弾に当たります。これはさらに「挺身隊」という勤労動員学徒を、慰安婦と意識的に混同するという捏造を犯しました。 

植村氏は退社後も誤りを認めず、いまも「日本の良心」という美味しい役割を止められないとみえて、韓国で慰安婦詣に精をだしていると聞きます。 

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                       ~~~~~~

捏造報道の原点を洗った記事です。再録いたします。

 

『月刊文藝春秋』2014年1月号の手記によれば、植村氏は長年探し求めていた元慰安婦の証言を、「韓国挺身隊問題対策協議会」代表の伊貞玉氏から「一本のテープ」として渡され、それを取材するためにソウルに渡ったとしています。

1991年8月のことだったと思われます。その時ソウル支局で植村氏が書いたのが、後にあまりにも「有名」になったこの一文です。(欄外参照) 

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「日中戦争や第二次大戦の際、「女子挺身隊」の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた「朝鮮人従軍慰安婦」のうち、一人がソウル市内に生存していることがわかり」(朝日新聞1991年8月11日) 

ここで、植村氏は「女子挺身隊の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた『朝鮮人従軍慰安婦』という表現をしています。 

この短い記事のリードの一行に、以後、いまなお日本を苦しめ、ひるがえって執筆者の植村氏と朝日新聞をも破綻させることになるすべての要素が凝縮しています。 

植村氏は「女子挺身隊」という言葉を、慰安婦の強制連行として使用したわけですが、その理由をこう述べています。 

「私の記事は、その挺対協の活動の続報であった。(※1991年7月31日記事を指す)当時、韓国では『女子挺身隊』といえば『慰安婦』を意味していた。それは伊貞玉さんらが立ち上げた『韓国挺身隊問題対策協議会』という団体名にも反映されていた。この両者の混同は戦後まもなく定着した。日本のメディアは韓国で定着した認識を踏襲した」(手記) 

植村氏は当時の韓国で女子挺身隊=慰安婦として混同が定着していたためにそのまま書いた、これが「混同」であったと知っていたと言っているのです。 

この手記を続けます。 

私は本文では、この女性が『だまされて慰安婦にされた』と書いた。暴力的に拉致する類ではないと認識していた」((手記) 

ここでも植村氏は、「だまされた」とは書いたが暴力的に拉致したものではないと知っていたと書いています。

この「だまされた」というのは、元慰安婦の金学順さんが、「養父」という女衒に「騙された」という意味です。女衒とは売春斡旋業者のことで、もちろん朝鮮人です。

今もなおわが国が非難されている、「慰安婦の強制連行」はなかったのを彼は当時から知っていたということです。

脱力します。ならば、なぜ23年間も沈黙していたのか

なぜ、その決定的誤りがどんどんと拡がり、今や国際問題になっているのに、それを修正しようという声を上げず、今になって被害者のような顔してこんなことを書くのか。植村氏にはジーナリストの良心がないのか。

この重大な誤認、いや、むしろはっきりと捏造と言うべきかも知れませんが、これはただの「混同でした」では済まない問題となって日本全体に跳ね返ってきます。 

さらに、韓国メディアはこの「女子挺身隊」に12歳の少女が混じっていたことから、「12歳までの娘を慰安婦にした鬼畜のような日本軍」として今もなお糾弾しているわけです。 

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またこの植村記事以外にも、朝日新聞(大阪版)は、ほぼ同時期の1991年5月22日に、吉田清治の「木剣ふるい無理やり動員」発言を掲載し、第2弾として同年10月10日に再度「には人妻が多く、しがみつく子供をひきはがして連行」したという「吉田証言」を掲載しました。 

この朝日の記事によれば、かつてのアフリカの奴隷狩りのようなことを日本軍が韓国でしたというのです。 

この吉田は、1983年に三一書房という左翼出版社から出した『私の戦争犯罪』という本で概略こう書いています。

「当時、労務報国会下関支部動員部長だった自分は1943年5月15日付の西部軍動員命令によって1943年5月17日に下関港を出発し、翌日済州島に着いて、兵士10人の応援で205人の婦女子を要員として強制連行した」

発表当時はご丁寧にも吉田の「証言」が、担当部局、日付から場所まで特定した「証言」だっために信憑性が高いとされました。

また吉田が、詐話師にありがちな現地謝罪行脚を韓国全土でしたために、韓国に慰安婦糾弾運動が一気に燃え広がっていきます。

吉田にとっては気楽な一種の番宣のつもりだったのでしょうが、これが今に至る慰安婦問題の韓国における起爆剤になりました。

挺対協や太平洋遺族会などの主だった慰安婦訴訟団体は、皆この時期に誕生しています。

なおこの吉田証言は、1992年3月に秦郁彦氏の現地調査で根も葉もない完全偽証であったことが明らかになっています。

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また長年、吉田証言を堅持してきた朝日も2014年8月に至って全面謝罪して記事を取り取り下げざるをえませんでした。 

なおこの記事を書いたのは、当時朝日の大阪本社社会部デスク(後に論説委員)の北畠清泰氏(故人)で、植村氏の直属の上司にあたります。

植村手記にはこの北畠氏はまったく登場しませんが、なんらかの業務指示なくしては持ち場の大阪を離れてソウルくんだりまで長期取材には出られないはずです。

つまりこれらの一連の慰安婦報道は、北畠-植村という朝日新聞大阪本社社会部ラインで作られたものなのです。

ここまでを整理しておきましょう。 

①朝日は植村記事の前から、吉田清治偽証を信じて日本軍が韓国人女性を暴力的に強制連行したと報じていた
②植村記者は慰安婦証言を取るために渡韓し、「女子挺身隊の名で戦場に連行され、慰安婦にさせられた」という記事にした
③植村記者は当時から女子挺身隊と慰安婦は別だと知っていた。韓国の「混同」をそのまま踏襲した
④植村氏はだまされたとは書いたが、暴力的に拉致されたのではないと知っていた

ではなぜ、韓国で「女子挺身隊」と「慰安婦」が混同されていたのでしょうか。植村氏はおそらくその理由を知っているはずです。

それは韓国政府が、他ならぬバククネ大統領の父親のパクチョンヒ大統領時代に、政府が作った慰安婦組織があり、それの名称が「国軍挺身隊」だったからです。

「従軍慰安婦」は後の造語で、ただ「慰安婦」(comfort woman)とだけ呼ばれていた戦時公娼、あるいは兵隊向け売春婦のことです。

公娼制度については意見がわかれるところですが、当時は兵隊の一般婦女子への暴行事件を減らし、性病の蔓延を防ぐという意味を持っていました。

この管理を軍隊が自らがしたのか、それとも民間人に委託したのかは国情によって分かれます。

わが国はいわゆる「赤線」と呼ばれる民間人経営の公娼制度を持っていましたから、民間委託の形を兵隊向けにも踏襲しました。 これがいわゆる管理売春制度です。

管理当局は、一定の場所において、法律に基づいて衛生管理や違法行為があって女性が不利益にならないように監視する売春管理をする制度で、これは今も西欧の一部でも残存しています。

一方韓国は、朝鮮戦争時にこの日本統治時代の軍駐屯地周辺の管理売春区域をそのまま引き継ぎ、米軍に提供した関係で、軍が直接管理しています。

これは性病の兵隊への感染を嫌う駐韓米軍の希望もあったようです。

1950年に朝鮮戦争が始まると、米軍の約50万人を先頭に大量の兵隊が参戦したために、韓国政府も軍と米軍向けに「特殊隊」を作りました。

このとき使用された表記に「国軍挺身隊」というものがあり、これが後の韓国挺身隊協議会などによって、女子挺身隊=慰安婦という混同された図式を定着させていきます。

ただし、旧日本軍のそれが民営であったのに対し、韓国軍のものは軍直営というだけでなく、「特殊慰安隊」として正規の軍組織に組み込まれていた点が大きく異なります。

つまりは韓国は、自分の国の国家・軍管理の慰安所という形態を、具体的個別の調査なくそのまま日本にあてはめて糾弾していることになります。

この致命的「混同」に「寄り添った」のが朝日だったわけで、植村記者は当時からその誤用を知っていて書いたとしています。

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彼は今もなおこう書いています。

しかし、この『女子挺身隊』という言葉を記事で使ったために、私はその後、23年間にわたって、一部のメディアから批判を浴びることになる。しかし、その時は全く想像もしなかった」(手記)

なんとも無自覚なこと!

「女子挺身隊」というのは、戦時中に現存しているわけで、それがだまされるか、あるいは暴力的に拉致されて慰安婦にされたとなれば、日本は「性奴隷」狩りをいたということになります。

このようなことに韓国通であった植村氏が気がつかないで、いや気がついてもその「混同」をそのまま書いてしまうということ自体がジャーナリズム倫理からの逸脱です。

この手記においても植村氏は一切の謝罪を拒否しています。他紙でもしていた、いやあれは混同を知っていたがアレコレの事情で・・・と、自分にとって都合のいい弁明に終始しています。

この「言葉のチカラ」に対する無自覚、あるいは傲慢こそが、朝日新聞と植村記者の致命的欠陥なのです。

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■資料1 朝日新聞1991年8月11日
執筆者 植村隆記者
 

「日中戦争や第二次大戦の際、「女子挺(てい)身隊」の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた「朝鮮人従軍慰安婦」のうち、一人がソウル市内に生存していることがわかり、「韓国挺身隊問題対策協議会」(尹貞玉・共同代表、十六団体約三十万人)が聞き取り作業を始めた。同協議会は十日、女性の話を録音したテープを朝日新聞記者に公開した。テープの中で女性は「思い出すと今でも身の毛がよだつ」と語っている。体験をひた隠しにしてきた彼女らの重い口が、戦後半世紀近くたって、やっと開き始めた。 

尹代表らによると、この女性は六十八歳で、ソウル市内に一人で住んでいる。(中略)女性の話によると、中国東北部で生まれ、十七歳の時、だまされてにされた。ニ、三百人の部隊がいる中国南部の慰安所に連れて行かれた。慰安所は民家を使っていた。五人の朝鮮人女性がおり、一人に一室が与えられた。女性は「春子」(仮名)と日本名を付けられた。一番年上の女性が日本語を話し、将校の相手をしていた。残りの四人が一般の兵士ニ、三百人を受け持ち、毎日三、四人の相手をさせられたという。「監禁されて、逃げ出したいという思いしかなかった。相手が来ないように思いつづけた」という。また週に一回は軍医の検診があった。数ヶ月働かされたが、逃げることができ、戦後になってソウルへ戻った。結婚したが夫や子供も亡くなり、現在は生活保護を受けながら、暮らしている」 

■資料2 朝日新聞大阪本社1992年1月23日
執筆者 北畠清泰記者
 

「記憶のなかで、時に心が痛むのは従軍慰安婦の強制連行だ。吉田さんと部下、10人か15人が朝鮮半島に出張する。総督府の50人、あるいは100人の警官といっしょになって村を包囲し、女性を道路に追い出す。
木剣を振るって若い女性を殴り、けり、トラックに詰め込む。一つの村から3人、10人と連行して警察の留置所に入れておき、予定の100人、200人になれば、下関に運ぶ。
女性たちは陸軍の営庭で軍属の手に渡り、前線へ送られて行った。吉田さんらが連行した女性は少なく見ても950人はいた。
 「 国家権力が警察を使い、植民地の女性を絶対に逃げられない状態で誘拐し、戦場に運び、1年2年と監禁し、集団強姦し、そして日本軍が退却する時には戦場に放置した。私が強制連行した朝鮮人のうち、男性の半分、女性の全部が死んだと思います」

■改題し大幅加筆しました。

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「60日間」の意味と「作戦5015」

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「大統領」とやら。きみはパククネの縁者かなにかなにかですか。

内容はこういうものです。

「頭悪いのが揃ってるね。3月に行われた米韓合同軍事演習の話。コメントにある話。どれも空軍、海軍、陸軍が出てきちゃって、海兵隊だけは大統領直属だから・・・て話はどうなったのよ。戦争権限法を調べなおしてごらんよ。」

いきなり馬鹿扱いです。

自分で自分を頭がいいと思うのは勝手ですが、3行で全否定されちゃ、私も立つ瀬がない(笑)。 

答える義務はありませんが、テーマの延長戦ということで答えておきます。 

この御仁は「60日間」という戦争権限法の日数の意味するところを、まったく理解できていません。

戦争権限法は何回かモデルチェンジしていますが、いまの戦争権限法はニクソン時にできたもので、ベトナム戦争を念頭に置いています。

ジャングルの泥沼に引きずり込まれて、国を傾けた苦い経験を繰り返さないために作られています。 

「60日間」というのは、斬首作戦と局地戦争との「境」として設けられた日数なのです。

ではなぜ斬首作戦をするのでしょうか。これが分からないと始まりません。

昨日に紹介した織田邦男元空将がこう要約しています。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46318

「端的に言えば、独裁者の「首」さえ取れば、余計な暴力行為を採らずとも、無用な流血を避けて勝利できる。これが斬首作戦である。」

分かりましたか、長期消耗戦にならないために、余計な暴力を使わず最小限の実力行使で危険を排除する、それが斬首作戦なのですよ。

米軍自身が台湾について言及した説明を聞いてみましょう。

「■沖縄海兵隊の戦闘部隊、米「移転困難」

米側の説明は今春、日米の外務・防衛当局の審議官級協議などで伝えられた。それによると、中台有事のシナリオとして、中国軍が特殊部隊だけを派遣して台湾の政権中枢を制圧し、親中政権を樹立して台湾を支配下に収めることを想定。
親中政権が台湾全土を完全に掌握するまでの数日間に、在沖縄海兵隊を台湾に急派し、中国による支配の既成事実化を防ぐ必要があるとしている。
数日以内に米軍を台湾に派遣できない場合、親中政権が支配力を強め、米軍派遣の機会を失う可能性が強いと見ているという。
中国は、台湾に対する軍事的優位を確立するため、地対地の短距離弾道ミサイルやロシア製の最新鋭戦闘機を増強したり、大規模な上陸訓練を行ったりしている

ただ、こうした大規模な陸軍や空軍の軍事力を使う場合には、米国との本格的な戦争に発展するリスクが大きい。これに対し、特殊部隊を派遣するシナリオは、大規模な戦闘を避けることで米軍の対応を困難にし、短期間で台湾の実効支配を実現する狙いがあると、米側は分析しているという。」(読売新聞2009年6月30日)

軍事戦略というのは鏡のように、相似形にならざるをえないところがあります。

中国が特殊部隊を使って台湾の政治・軍事中枢を制圧し、本隊を呼び込む斬首戦術を公然と明らかにすれば、台湾を保護する立場の米軍はそれに備えて同じように在沖海兵隊を急派してそれを阻止せねばならないのです。

そもそも「斬首」と言う表現自体、中国語です。

中国が米中全面戦争をしたくないために、特殊部隊で素早く「斬首」(制圧)して既成事実化したいのなら、米軍も同じように「戦闘」で押しとどめて「戦争」にしたくないから、海兵隊という緊急対応部隊を投入するわけです。

これが「60日間」以上続いたら、作戦失敗です。

だから大統領権限で、在沖海兵隊を投入するのです。(現在韓国に駐屯するシールズチーム5が先行して潜入し、海兵隊はそのバックアップだと思われます。)

同じように、北朝鮮が南下した場合、これは真正面から正規軍同士が殴りあう局地戦争となります。

米国はこれが北朝鮮との局地限定戦争に終わらず、かつての朝鮮戦争のようにその背後に中国がいて、介入をうかかがうかもしれないということを恐れています。

なにせ1回やられていますからね。そうなれば、米中全面戦争となってしまいます。

本格的局地戦ですから60日以内で納まるわけがありません。このような戦争はとうぜん議会承認が必要です。

ただし、ブッシュ政権のように大統領権限で軍を投入し、既成事実を背景にしてウムも言わさず議会をねじ伏せるという荒技もあります。

トランプならそうするでしょう。 

一方、「作戦5015」にある斬首作戦は、局地戦を回避し、独裁者とその側近を排除する特殊作戦です。

とうぜん60日以内で完了します。台湾のケースと一緒で、ぐだぐだと局地戦までエスカレートしたら、失敗ですから。

したがって、この「60日間」以内で終了せねばならない斬首作戦には、米4軍の極東のリソースを動員します。

米韓軍事合同演習において、4軍が部署割されてもなんの不思議もありません。

もう少し「作戦5015」について続けましょう。

「作戦5015」の「50」は朝鮮半島のコードで、「15」は「排除」を意味します。

本来なら暗殺というべきでしょうが、テロリストみたいで世間体が悪いので、米国は「排除」あるいは「無力化」という言い方を好みます。

あくまでも軍事作戦だぞ、ただの暗殺じゃなんぞ、というニュアンスです。

この作戦の場合、文書には「核承認者の排除」という表現もあるそうです。

Photo核ミサイル再突入実験の弾頭部分を見るキムジョンウン「最高司令官」

この時期にションウンは核ミサイル再突入実験を行っており、これは核ミサイル技術の完成を意味しました。

米国が「作戦5015」を公表したのは、北朝鮮に「これ以上ふざけたまねをすると排除するぞ」という警告です。

つまり斬首作戦は、キムジョンウンという核ミサイルのボタンを押しかねない狂気の「核承認者排除」作戦なのです。

これまで「コード15」は、ウサマ・ビン・ラディンや、ISのジハーディ・ジョンに対し行われ、成功しています。

イラクのフセインに対しても斬首作戦をしたのですが、失敗に終わり、結局全面戦争となってしまいました。

逆にオバマはシリア介入を議会承認がえられないからと躊躇したために、逆にシリア内戦を激化させ、中東のみならず世界を不安定化させてしまいました。

これで分かるように、失敗した場合全面戦争を覚悟せねばならないために、「60日間」も長引くことなど論外なのです。

常識的には、このような国家による、他国要人「排除」は秘密裏におこなわれますが、今回は米韓が同時に公表しています。

バククネは北朝鮮に対しては、従来は原則的立場を守ってきました。

しかし、韓国の宿痾である両属根性が抜けず米韓日の枠組みを裏切って、親中政策に切り換えました。オバマ米国が頼りにならないとみたからです。

中国のほうが彼女の反日政策とも親和性が高く、日本と協調しろという米国のアドバイスもうるさかったのでしょう。

習はクネに対して反日というおいしい餌を与え、中韓露反日統一戦線に導き込み、ゆくゆくは米軍を撤退させる気でいました。

Photo_32014年7月 習、韓国訪問

この時期、クネは中国に歩調を合わせて、安倍首相との首脳会談を頑なに拒否し、執拗に慰安婦問題の解決を強く日本に迫ったのは、記憶に新しいでしょう。

さらに、クネは中国の求めに応じてAIIBへも進んで参加し、その副総裁の地位に就こうとしました。

米国から強い要請があったTHAAD配備には言を左右してグダグダと時間稼ぎした結果、米国からは「同盟者にあらず」の判定を受けてしまいました。

2015年9月3日、北京70周年軍事パレードで壇上に習、プーチンと共に並んだ時、クネの幸福は絶頂だったはずです。

Photo_22015年9月3日、北京70周年軍事パレード

残念ながらこのクネの幸福は、そう長くは続きませんでした。

翌年2016年1月6日、北朝鮮は4回目の核実験を強行しました。

怒り狂ったクネは習とのホットラインを使って習に助けを求めましたが、なんとこの男は居留守を使って見捨てました。

つかまえたらこうクネは喚きたかったのでしょう。

「習さん、ひどいわ。お約束では、北はオレが食わしているんだから任せろっておっしゃったじゃない。なのになによ。いきなりジョンウンは核実験しちゃったじゃない。なんとかしてよ!あなたの言うとおりしてたら米国も怒りだすし、もう私、身の破滅よ!」

いきなり国際情勢が昼下がりの奥様劇場になってしまうという不思議。

この時の朝鮮日報(2016年1月12日)は、こうクネを批判しています。

「北朝鮮による核実験という決定的瞬間に中国がその本心をさらけ出した今、我々は対日外交に続き、対中戦略についても方針の見直しを迫られている。
このままでは国としての誇りを持ち続けることも、国民に「政府は外交によって国益をもたらしている」という信頼を持たせることもできない。」

ま、そのとおりですな。

そして米中から同時に裏切り者の烙印を押されたクネは、米国から耳を引っ張られるようにして、自由主義陣営に出戻ったのです。

嗚呼、こっぱずかしい。

そしてTHAADは当然、「作戦5015」までも呑まされたのです。

この時期、2016年3月から4月にかけて過去最大規模の米韓合同軍「キー・リゾルブ」が行われました。

その訓練に含まれていたのが、このジョンウン「排除」計画「作戦5015」だったのです。

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なぜ沖縄に海兵隊がいるのでしょうか?

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韓国の親北派と、沖縄の反基地運動家たちが声を揃えて叫ぶ合い言葉に、「沖縄から海兵隊は出て行け」「全基地撤去」があることはよく知られています。 

では、そもそもなぜ沖縄に海兵隊がいるのか、なぜオスプレイが優先的に配備されたのか考えてみましょう。 

それを理解するには3本の補助線を引く必要があります。 

一本は朝鮮半島。
一本は台湾。
そしてもう一本は、尖閣も含む東シナ海です。
 

この3本の補助線の交点に存在するのが、在沖海兵隊なのです。

さてトランプは閣僚を選ぶにあたり最初に、ジェームズ・マティス元海兵隊大将を国防長官に指名しました。
ジェームズ・マティス - Wikipedia 

オバマ政権下では、一貫して素人が国防長官をしていたことに対して、初めて安全保障の現場も熟知しているプロが選ばれたわけです。 

米国のリベラルらよくメディアは「狂犬」という蔑称で彼を呼びますが、実は大変な読書家で「戦う修道士」と部下から呼ばれていた人物です。 

それはさておき、なぜトランプが元海兵隊大将を選んだのかに注目してください。 

その理由は海兵隊は4軍の中で唯一、大統領直属の軍隊(※)という性格づけがなされているからです
※追記 「大統領直属」という表現は誤解を招く表現ですので、「海兵隊は命令後直ちに行動に移ることが出来る事実上唯一の軍種」と訂正します。
 

一見万能に見える米大統領は多くの縛りを持っています。 

立法権がないために、自分から法律を作ることができず、与党をとりまとめて法律を上げさせねばなりません。 

また上下両院の議会承認がなければ、戦争をすることができません。 

それは戦争権限法という法律があって、事前の議会への説明の努力、事後48時間以内の議会への報告の義務、60日以内の議会からの承認の必要などを定めているからです。
戦争権限法 - Wikipedia 

ところが海兵隊だけは、唯一議会承認なしに動かすことができるのです。 

なぜなら、有事即応部隊だからです。有事即応の火消し部隊がトロトロしていては商売になりません。 

たとえば、朝鮮半島に例をとれば、北朝鮮が「ソウルを火の海にしてやる」という台詞を実行に移した場合、駐屯する米陸軍第2師団は自らが攻撃を受けない限り、対応ができません。 

仮に大統領が反撃を命じても、議会が拒否した場合、60日以内に陸軍は撤退させねばなりません。

ところが、沖縄の第3海兵遠征軍だけは、直ちにオスプレイを駆って現地に投入することが可能です。
第3海兵遠征軍 (アメリカ軍) - Wikipedia

Photohttp://gigazine.net/news/20130427-futenma-osprey-2...

オスプレイの能力を持ってすれば、数時間後には現地に到着して、敵の進撃を食い止め、後続の本隊のために橋頭堡陣地を作っているはずです。 

橋頭堡陣地とは、敵地などの不利な地理的条件での戦闘において作られる、後続する援軍のための足場のことです。 

海兵隊は本来この専門部隊として作られました。 

ですから、すべてが海兵隊だけでできるようにと、揚陸艦を持ち、航空部隊も備えた自己完結型部隊なのです。 

さて大統領はこの海兵隊が稼ぎだした貴重な時間を使って議会を説得し、本隊である陸軍を投入できるように走り回るわけです。 

朝鮮半島を例に取りましたが、これは台湾でも、南シナ海でも、はたまた沖縄県尖閣諸島でもまったく同じです。 

また、いま米国と韓国は、危険極まりない存在となったキムジョンウンを排除するために斬首作戦をもっていると公表しています。 

「米韓両軍は、北朝鮮への作戦計画「5015」を作成している。最大の特徴は、米海軍特殊部隊「Navy SEALs」(ネイビーシールズ)などの最強特殊部隊が、正恩氏ら北朝鮮幹部を急襲し、確保・排除する「斬首作戦=正恩独裁体制殲滅(せんめつ)作戦」にある。」
(産経2016年9月16日)

日本では「斬首作戦」はよく知られていない用語で、かつてコメントで「そんなものはない」としつこく絡まれたことがありますが、あるもないも米国自身が「大いにやる気がありますよ」と公言しています。

確かに斬首作戦(断頭作戦・Decapitation Attack)という言葉自体は新しいものですが、危険な独裁者個人を排除する軍事作戦として再三使われてきた戦術です。

既に、米国は2003年イラク戦争、2011年リビア内戦、あるいはシリア、イラクでのIS空爆、アフガンのタリバン攻撃などで盛んに実施しています。

元空将の織田邦男氏は斬首作戦についてこう述べています。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46318

「端的に言えば、独裁者の「首」さえ取れば、余計な暴力行為を採らずとも、無用な流血を避けて勝利できる。これが斬首)作戦である。
北朝鮮の激しい反発の背景には、今回の米韓合同演習に「斬首作戦」が入っており、攻撃目標に金正恩第一書記が含まれている事情があるからだろう。
昨年8月、ソウルの戦争記念館で開かれた「韓国国防安全保障フォーラム」で韓国国防省のチョ・ソンホ軍構造改革推進官は、韓国軍が金正恩氏に対する「斬首作戦」を計画していることを明らかにした。
北朝鮮軍による核兵器使用の兆候をつかんだ場合、金正恩第一書記をはじめ北朝鮮主要幹部に対する「斬首作戦」を実行する計画だという。」
(JBプレス2016年月14日)

この斬首作戦に使用される部隊は、2016年3月に行われた米韓合同軍事演習であきらかになっています。

斬首作戦のために参加していたのは、米第1空輸特戦団、米陸軍第75レンジャー連隊の特殊戦兵士、米海兵隊、米海軍特殊部隊「ネービーシールズ」などでした。

ことに朝鮮半島に最も近く、兵員数も多い沖縄海兵隊はこの主力を成すとみられています。

キムジョンウンが核ミサイルのボタンに手を掛けそうになった時、あるいは習近平が台湾侵攻を企てた場合、米国は沖縄海兵隊をためらいもなく投入するでしょう。

Photo_3

さぁ、もうお分かりでしょう。

なぜ沖縄に海兵隊がいなければならないのか、そして反対になぜかくも、北朝鮮と中国が海兵隊を沖縄から撤退させたいのか。

私は沖縄の海兵隊は縮小され、自衛隊に置き換わるのが一番よいと思っています。

しかし自衛隊は国土防衛に特化した部隊です。

ですから、海兵隊の代替は自衛隊ではできない性格を持っています。

それゆえ、現時点でそれを実行すれば、誰が一番喜ぶのか、誰が一番得をするのか、少し立ち止まって考えて欲しいのです。

■写真 メタセコイアです。 

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日曜雑感 空洞のお姫様

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コメント欄に初めは書いたのですが、雑感欄に移動します。
 

山路さん、私は韓国政界にはまったくといっていいほど関心がないのです。 

政治的前近代、いや<古代>が今なお続いているからです。そんな国の政局など異邦人にわかるはずもないと初めから思っています。 

できるとすれば、政治の流れを大局で把握することと、今の東アジア情勢の中に置いて見ること、そしてわが国、なかんずく沖縄との関わりで見ることくらいです。 

呉善花さんの近著によれば、パククネが実は「空っぽのお姫様」だったことは既に暴露されています。

無能という言葉も当てはまらない「空洞」なのです。 

彼女には政治手腕は皆無に等しく、日本に対して父親への激しいコンプレックスから反日を叫ぶだけが唯一の「政策」でした。 

記者会見ひとつまともにできなかった人で、予想外の質問が来ると瞬間凍結してしまったそうです。 

父親のパクチョンヒがあまりにも偉大だったために、その日陰の花で成長し、その内面の空洞をチェスンシルに支配されてしまったようです。
崔順実ゲート事件 - Wikipedia

Photo
パククネは弟妹と断絶していますが、この事件以前に姉がチェにマインドコントロールされているという訴えを起こされていたそうです。

セヌリ党はそんな彼女の無内容をよく知っていて、「朴大統領の娘」という看板が欲しかっただけです。

大統領にしたら裏で操れるとでも思ったのでしょうが、蓋を開けると彼女は相談はチェとしかしなかったというお粗末です。

ですから、パククネ政権とはチェスンシル政権のことです。

そんな彼女が父親のようなクーデターが、できるはずもありません。 

ただし、私は野党が進めるであろう北朝鮮とのなし崩し的統一の過程で、なんらかの軍の実力抵抗はあり得ると考えています。

ところで当時のパク少将が起こした、1961年の5・16クーデターが掲げた「革命公約」は以下です。

くことに、今の韓国にもそのまま当てはまってしまいます。

特に2の「国際協定の遵守」と「自由主義諸国との紐帯強化」、5の対北政策の締め直しなどは拍手したいくらいです。

4も韓国は貧富の差が激しく、それを埋める社会保障もない国ですから充分に現代性があります。

3の「腐敗と不正の一掃」などは、国民は諸手をあげるのではないでしょうか。
朴正煕 - Wikipedia
5・16軍事クーデター - Wikipedia

■革命公約
1反共体制の再整備
国連憲章と国際協定の遵守および自由主義諸国との紐帯強化
3腐敗と不正の一掃による清新な社会の創造
4絶望と
飢餓に苦しむ民衆の救済
5国土統一のため共産主義と対決し得る国家の建設
6革命事業の完遂後、清新な政治家への政権移譲

実は私は韓国保守のラストカードは、韓国国軍だと考えています。

例によって韓国国軍も親北勢力に浸食されていて弱体化していますが、少数のしっかりとした見識を持つ将官はいて現状に憂慮していると青山繁晴氏が言っていた記憶があります。

ただ「青山情報」ですので、6掛けていどで聞いて下さい。

文明国では軍事クーデターなどあってはならないことですが、<古代>政治が続くかの国では現実性を否定できません。

ただ、それをするのがセヌリ党でも、ましてやパククネではないことです。

Photo_51961年5・16クーデター「軍事革命委員会」中央がパクチョンヒ。MA1が似合う(笑)。しかしコワイ。

そもそも国軍をグリップしていたら、今のようなことは起きなかったはずです。 

おそらく弾劾成立でしょうね。
※「死刑」という表現は比喩的に使ったのですが、誤解を招くので削除しました。ご指摘ありがとうございます。

万が一無罪にしてしまったら、「民意」が許さないでしょうし、そもそも特別検察官チームは彼女を有罪にするストーリーのために作られたのです。

弾劾成立以外の結論はありえません。

また、セヌリ党は事実上分解してしまいましたから、勝てる道理がありません。
セヌリ党 - Wikipedia

バンギムンは欧米各国のメディアから、「凶暴なまでに無能」「歴代最低の事務総長」とこき下ろされたような男です。

この政治真空を埋めるだけのカリスマ性もなければ、実務能力もありませんから、論外です。

Photo_311月26日の「ろうそくデモ」に参加した民主党の次期大統領選候補者たち。左から文在寅(ムン・ジェイン)元民主党代表、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長、安熙正(アン・フィジョン)忠清南道知事。プラカードには「早く大統領選をしろ」とあります。http://kankoku2017.jp/archives/673

私は予言者ではないのですが、遅くともこの秋には高い確率でムンジェイン氏が政権の座につく以外思いつきません。

彼が政権につけばパククネ以上の強力な反日政策をとるでしょう。
文在寅 - Wikipedia

米国がどう動くかは分かりません。

トランプ政権がどのような朝鮮政策を持つか、明瞭ではないからです。

ティラーソン氏の発言は、今までの米国の態度を再確認しただけです。

問題は次期政権が、在韓米軍の主力である第2師団をそのまま置くか、有事統制権はどうするのか、北朝鮮にどのように対応するのか、についての態度でしょうね。

だいたいは想像つきますが、トランプが来週就任してからにしましょう。

以下追記しておきます。

ただ米国は投資家がアジア通貨危機以後の韓国に多大な投資をしていますから、韓国経済が破綻するのは放置できないことです。

そのために米国政府を通じて日本に通貨スワップをするように圧力をかける、ということはありえるでしょう。

まぁ、国際通貨たるドルを刷っているのは自分の国なんですから、米国がメンドー見るべきですが、やらないでしょう。

そのていどには、韓国は飽き飽きされているのです。

このスワップも含めて、トランプがどう判断するかはわかりません。

■お断り 日曜雑感は不定期です。書かない場合もありますんで、よろしくね。

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日曜写真館 赤と緑の空間

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韓国情勢と沖縄情勢は連動する

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大揺れの韓国情勢ですが、ネットをみるかぎり「この際断交してしまえ」「関わらないようにしろ」という声が圧倒的です。 

さてね、というのが私の立場です。分からないではありません。

いい加減日本人は韓国の背信行為にはうんざりしていますし、早ければこの夏、ないしは秋にでも誕生するであろう反日極左政権を考えると、もううんざりという気分も共有できます。 

しかし「でもね」、です。 

北朝鮮は、2017年初めから秋にかけて、週刊弾道弾実験という頻度でポンポンとミサイル実験に励んできました。 

おそらく初歩的SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の技術は獲得し、難関とされていた核の小型化、再突入技術もクリアしたと考えるべきだと思われます。 

それが不思議なことに、昨年秋からピタリっと実験をしなくなりました。 

奇妙な沈黙です。 

これはパククネが、チェスンシル疑惑の大波をかぶって弾劾に追い込まれた時期に符号します。

北朝鮮は突如韓国に出現した、政治的真空を静かに観察していることになります。 

もちろん北朝鮮が、ただウオッチしているような可愛らしいタマなわけはありませんから、彼らが仕掛けた工作の仕上がり具合を楽しんでいるのでしょう。 

ご承知のように、韓国国内の自称「民主化運動」は北朝鮮に支援された共産主義勢力です。 

大昔私はキムデジュン救援運動に関わっていましたが、日本において彼を陰に日向に付き添っていたのは朝鮮総連系の活動家たちでした。
金大中 - Wikipedia
金大中事件 - Wikipedia
南北首脳会談

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キムデジュンは国に帰って政権をとり、北と接近していくわけですが、彼が後継者としたノムヒョン時代にかけて、韓国の司法・行政・立法・教育などことごとく親北派(韓国呼称「従北派」)がメーンストリームとなっていきます。
親北 - Wikipedia

それは社会各層に及び、韓国軍内部にすら「平和在郷軍人会」という「民主化運動」組織ができたほどです。 

親北派が永年目標としてきた戦略は三つです。

第1に、韓国の「民主化」。すなわち、北朝鮮の影響力の浸透。
第2に、いっさいの外国軍隊の撤退。すなわち、米韓同盟の分断。
第3に、東アジア「平和勢力」との友好。すなわち、中国ブロックへの参入。

この韓国における親北派の戦略は、沖縄における「オール沖縄」の戦略と相似形を成しています。

「オール沖縄」の戦略も上げておきましょう。

第1に、県政の「平和勢力」による掌握。すなわち、左翼勢力による県政独占。
第2に、「全基地撤去」「海兵隊撤退」。すなわち、米軍撤退・安保廃棄。
第3に、「先住民自決権」「高度な自治」要求。すなわち、中国への接近。

似ていてあたりまえです。互いに影響を与え合っているからです。

直接北朝鮮の指導や資金援助が存在するとする説もありますが、決定的証拠は今のところ見つかっていません。

おそらく公安調査庁は把握しているでしょうが、泳がせ捜査が彼らの手法なのでめったに公表しませんので、闇の中です。

先日白書でチラリと記述したのは、極めて重大な事態になりつつあるという判断があったからだと思われます。

状況証拠としては、2005年5月3日に行われた、大田昌秀元知事が団長となった、「朝鮮-沖縄平和友好団」125名が北朝鮮を訪問しています。

ひとつの自治体から、かくも多数の訪朝団が組織されたケースは他にはありません。

訪朝団メンバーには、照屋寛徳氏(社民党)、喜納昌吉氏、知花昌一氏、琉球新報、沖縄タイムズの幹部、大学教授、高校教諭、県庁職員、組合職員が顔を揃えています。

主力となったのは沖教組と自治労関係者です。このふたつの組合だけで、メンバーの約半数を占めています。

この沖縄訪朝団を報じる琉球新報(2005年5月5日)です。

「沖縄訪朝団は五月四日、受け入れ側の朝鮮対外文化連絡協会(対文協)と「平和と安 全のための朝鮮沖縄平和友好連帯集会」を催し、「日朝国交正常化と南北朝鮮の自主的平和的統一の実現にあらゆる努力を傾ける」との共同アピールを採択したという。
アピールはまた「南朝鮮と沖縄の米軍基地の撤去と、朝鮮半島の平和統一がなされれば、 東北アジアに恒久的平和がもたらされる」とも指摘。
在韓、在沖米軍の縮小、撤去の必要性についても言及した。
席上、大田前知事は「沖縄と朝鮮の自由な交流を促進し、友好のきずなをつよめたい。日本と朝鮮を近くて親しい国に変えたい」などと述べたという。」

大田氏がこの北朝鮮のスピーチで、在沖米軍とならべて在韓米軍の撤退まで言及していることに注目下さい。

この大田発言を受けた、北朝鮮側の発言です。(沖タイ2005年5月7日)

「また、大田団長ら沖縄訪朝団代表は平壌市内の万寿台議事堂で、北朝鮮の国会にあた る最高人民会議の金永大副委員長と会談した。
この席で金副委員長は「外国の軍隊が駐留することは正常ではなく、沖縄と朝鮮人民の感情は似ている」と発言。
さらに「不幸な過去を清算した上で新しい関係を築くことが大切」として日本側の謝罪や補償の必要性を指摘したという。」

北朝鮮も在沖米軍と在韓米軍の撤退を、「沖縄と朝鮮人民の」共通の目標だとしています。

さて、これもよく知られた話ですが、沖縄には全国で最大の主体思想研究会(チュチェ研)が存在します。

大田元知事の政策ブレーンにして、沖大学長を務めた憲法学者の佐久川政一氏は、全国チュチェ研の会長でした。

佐久川氏はこう述べています。

「朝鮮は、人々が人間中心の思想、心をもって生きている国であり、チュチェ思想にそって人間としての尊厳を輝かし、皆が愛と信頼で結ばれています。
資本主義社会のもとで、いやでも個人主義を強いられているわたしたちにとって、朝鮮の人々の生き方や社会のあり方は、多くの示唆を与えてくれています。」(キムイルソン主義研究96年4月号)

同じくチュチェ研の主要メンバーのひとりである、琉球大学法文学部の米盛裕二教授もこう話ています。

「平壌に行って思ったことなんですが、非常に清潔な街だと思いましたよ。人々の目は澄みきっていますし、犯罪もありません。
医療も無料です。上層部はともかく一般市民の間での貧富の差も見受けられませんでした。
社会的抑制がとれているわけです。一方、今の日本は高級官僚の汚職や、テレクラ遊びなど子供の非行があり、いろんなところで資本主義の行き過ぎを感じますね。
今の日本の状況と、私が平壌で見たものをくらべると、やはり平壌の人々の方が健康的な生き方をしているな、と思いました。」(週刊新潮1997年4月10日号)

もはや北朝鮮礼賛と言ってよいでしょう。

北朝鮮の牢獄国家の内情は当時からかなり知られていたはずですので、ここまで言うとなるとイッちゃっていると思わざるをえません。

この記事が書かれたのは1997年ですが、後に彼らは拉致を否定し、北朝鮮の核ミサイルまで「共和国を守るために必要な武力」と擁護するようになります。

彼らについて週刊新潮はこう指摘しています。

「実は沖縄にはかつて同じ琉球人でありながら、アメリカ人と同様の特権を約束されたグループが存在していました。戦後、沖縄を統治下に置いた米軍は、傀儡の琉球政府をスムーズに操るために若く有能な人材に奨学金を与えて日本やアメリカに留学させたのです。
これを
”日留組””米留組”と呼びますが、特に米留組は特権階級そのもので、留学から帰ってくると、支配階級への道を米軍からは約束されていたんです。
彼らは出入りを許された社交施設の名から、通称”ゴールデンゲートクラブ”と呼ばれ、琉球政府内で米軍によってどんどん取り立てられていった。
そして、彼らは今もって隠然たる力を持っているんです。その米留組が、大田知事であり、佐久川氏であり、米盛氏なんですよ。
今彼ら特権階級が、逆に北朝鮮シンパになっているというのは歴史の皮肉ですが、彼らがことさら”沖縄の心”を叫んでみても、大多数の沖縄人がシラけてしまうのもむしろ当然なんですよ。」

チュチェ研の他のメンバーはといえば、沖教組委員長だった石川元平氏、社大党の衆議院議員だった島袋宗康氏、その後継者で現委員長の糸数慶子氏、沖縄平和運動センター事務局長の仲宗根義一氏などです。

沖縄における反基地運動団体である沖縄平和センター、自治労、沖教組などの「平和団体」の中枢が、親北勢力で占められているのは興味深いことです。

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らはチュチェ研の全国集会を沖縄で開き、北朝鮮の核ミサイルを奉祝し、上の写真のようにキム・ジョンウン「最高司令官」の誕生パーティーを毎年祝うような人たちです。

このような人たちが語る「平和」とはなんなのでしょうか。

高江では、韓国人の労組活動家や「平和を愛する韓国人」の姿が多く目撃されています。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-6460.html

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また、日本の過激派系労組や「平和団体」が、今回のパククネ弾劾デモに多数乗り込んでいます。

日本の安全保障問題に韓国労組が首を突っ込むのはおかしな話です。国によっては厳しい処罰を受けます。

一方日本の労組が隣国の元首の弾劾デモに加わるのは、内政干渉の誹りを受けても致し方ありません。

労組は政治結社ではないのですから。

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韓国における親北派労組の中核を成す、全教組(全国教職員労組)は、日本の日教組が韓国で組織方法を伝授した労組ですし、韓国の労組ナショナルセンターである韓国労総や民労総もまた、日本の総評をモデルにして結成されたものです。

しかし今や、かつての日韓の労組間の師弟関係は逆転し、韓国の親北労組が日本を支援する形になったようです。

ではなぜこのように北朝鮮、あるいは親北派が在沖米軍に強い関心を抱き、「平和団体」を支援しているのでしょうか。

言うまでもなく、海兵隊がいるからです。

次回詳述しますが、海兵隊が沖縄に駐屯している目的は、基本的にふたつです。

中国の台湾侵攻と朝鮮半島有事の抑止です。

したがって、韓国において北朝鮮が支配的影響力を持つに至った場合、それは沖縄における政治状況に直結する可能性があります。

韓国に左翼政権を誕生させることが、北朝鮮の最大目標とするなら、沖縄を本土から切り離し、沖縄をチュチェ派に完全支配させ、在沖米軍を叩き出すのが第2目標だからです。

韓国情勢と沖縄情勢は連動するのです。

私が安直に「韓国は放っておけ」と言い切れないのはそのためです。

長くなりましたので、詳しくは次回に回します。 

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HN「ネトウヨハンター」さんにお答えして 国家間条約は国内法を超越する

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沖縄でヒカンザクラ※が咲いたそうです。沖縄のひと足早い春が始まりました。 ※ヒガンではヒカン(緋寒)でした。ご指摘ありがとうございます。

HN「ネトウヨハンター」さんのご質問にお答えします。

「合意の中で、慰安婦像に対する韓国政府の立場を引用すると
「日本政府が、大使館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても、可能な対応方向について関連団体との協議を行うなどして、適切に解決されるよう努力する」というものですが、
日本政府が大使館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを『認知し』」の部分については韓国政府が、慰安婦像の存在がウィーン条約に違反すると認めそして、それを、『適切に解決されるように努力する』という立場になるということでしょうか。

今回の件が、国際法等に、どのように抵触するのか気になっております。」 

「国家間の合意は、地方自治体も拘束するのでしょうか?
そこも争点の一つであると思います。」

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まず、原則から押さえていきます。 

慰安婦像を大使館・領事館前に設置するのは、もちろん国際法違反です。

国家間関係とは、結局は人間関係のようなものです。 

というか、そもそも国際法というのは、近代国内法を敷衍したものなのです。 

人と人が争う「種」をあらかじめ抜いておくために法律があるなら、同じように国際法は国と国の紛争の「種」をなくすことが目的で作られた、様々な国際条約や国際組織における合意事項の総称です。 

ですからどこかにポンっと「国際法法典」があるわけではなく、その都度作られる国際的なコモンセンス(良識・常識)です。

人と人の関係でも、「この家にはレイプ魔がいますよぉ」なんてことを大声で喚いて、相手の家の前にディスるような看板や、ましてや「この子がレイプの被害者の少女ですよぉ」なんて銅像を建てたら、絶対に喧嘩になりますよね。

ま、国家規模で実際にこれをやったのが韓国なんですがね。

これと同じように、国と国もまた相手国のディグニティ(尊厳)を保護しなければ国家間喧嘩、つまり戦争になりかねません。 

戦争になれば沢山の人が死にます。

ですから、接受国が大使館を受け入れた国の国旗を侮辱する掲示をしたり、相手国が嫌がって撤去を要請している違法設置物を建てたりすることは、そもそも文明国ではありえないことなのです。 

一国の代表部であり、その国の威厳の象徴たる外交施設を、勝手に泥を塗って外交関係が円滑にいくわけがありません。 

そこで外交の前提として、相手国の外交官に対する特権を認めたり、外交施設を保護するのは接受国の重要な使命なのです。 

ウィーン条約はそのことを明文化した国際法です。

「■外交関係に関するウィーン条約 
第22条 1 使節団の公館は、不可侵とする。接受国の官吏は、使節団の長が同意した場合を除くほか、公館に立ち入ることができない。
  2 接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。
 

国際法は国内法ではないので、強制する手段がありません。

ですからその都度、接受国と話し合って条約ないしは公約にまとめて行かねばなりません。

強制法でないことを逆手にとって、条約を履行しなかったのが韓国政府でした。

今回驚いたことには、韓国政府の立場は「適切に解決されるように努力する」という立場で、いわば努力目標にすぎないと言っています。

いまもまだイビョンセ外相などは、「解決するといっただけで、撤去するとは言っていない」などとも言っているようです。呆れてものが言えません。

こんな放言をするていどの人物が、外相なのです。彼は、世界遺産登録の時もしっかりと日本をダマして得意そうでした。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-a099.html

慰安婦像撤去において「適切な解決」とは撤去以外ありえないのは自明で、いまだこんな言葉遊びをしている韓国政府が哀れです。 

ウイーン条約違反の「(外国)公館の威厳の侵害」を国内法、ないしは国内事情でできないということもいえません。 

「■条約法に関するウィーン条約
「第27条 当事国は、国内法を、条約の義務を行わない理由としてはならない。ただし第46条の適用を妨げない。
第46条 当事国は、条約を承認する行為が、条約を承認する能力に関する国内法に違反するとの主張を、当該違反が明白でかつ国の最も重要な法に違反する場合でなければ主張してはならない。

「違反が明白」とは、通常の慣行と善良さに合致して活動するどのような国家にとっても客観的に明らかであることを言う。」 

地方自治体も拘束するのかですが、するしないというより、国家間条約に容喙する権限は地方自治体にはありません。 

日本国憲法ではこうあります。

「■日本国憲法 第98条
2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。」
 

このように条約は、国内法を超越するのです。

釜山市も「撤去するなら国がやれ」と言っていますが、そのとおりです。

初めの慰安婦像1号、釜山の総領事館前の2号も同時に撤去されねばなりません。それ以外の場所の像は韓国の勝手です。

国際法は様々な国際的取り決め・条約の集合体ですので、国内法のように強制法ではありませんが、破れば「オレの国は文明国ではない」と自ら言っているようなものです。 

今年の夏以降にできる次期政権が、日韓合意を一方的に廃棄したいということも同じことで、日本としては「できると思うなら、やってご覧なさい」と原則を言うだけです。 

条約は一方的廃棄通告条項が入っていれば別ですが、なければ相手国の同意が必要です。 

日本は拠出金の支出も含めてすべての条約義務を履行している以上、韓国さんには好むと好まざるとに関わらず、「民意」がどう喚こうが、キッチリ守っていただきます。

韓国の「民意」は、挺身隊協議会(挺対協)が絶対的拒否権を握っていますが、わが国にとってそのようなことは韓国の内政に属するものですから無関係です。

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国家間条約、あるいは国際公約というのはそれほど重いのです。

とまぁ、つまるところ遵法意識が希薄で、民度に難ありな国ではこうなるべくしてなったというわけで、それが日本国民の大部分に理解できたという点だけはよかったとは言えます。

脱線するようですが、今回の慰安婦像事件は沖縄の普天間基地移設問題に似ている部分があります。

移設は日米両国間の条約に基づく国家間約定(国際公約)です。これを「民意」があるからと否定しようとしている地方自治体が、翁長県政です。

ね、先ほどの韓国の慰安婦像事件にそっくりでしょう。

辺野古移設を慰安婦像だとすれば、その撤去を条件とした日韓合意は移設計画、合意したパククネの立場は仲井真さん、挺隊協は「オール沖縄会議」、韓国政府は沖縄県といったところですか。

ですから辺野古移設も、同じように国は安保条約を基にした移転に関する国家間公約に縛られているのです。 

沖縄リベラルは国の態度がガチガチのように見えるでしょうし、私も辺野古移設には賛成できませんが、いったん決まってしまった国と国の約束は一方的に変えることは難しいのです。 

あえて可能にするには、さらに良策を提起するしかありません。

移設問題ならキャンプ・ハンセン敷地内移設がベスト案でしたが、翁長氏は共産党の反対を恐れて漫然と「和解」プロセスの10カ月を過ごしてしまいました。

この期間ならまだ動かしようが、多少はあったのです。

その絶好の機会を見逃しておきながら、最高裁判決が出た後になっても、「いかなる方法を用いても阻止する」では、国から麻生氏と同じようなことを言われても仕方がないのです。

今日の韓国が明日の沖縄にならないように祈ります。

                    ~~~~~~

■追記 民団のほうが共産党よりまともな対応をしています。
在日韓国人は、韓国が行き過ぎた反日に走れば、一番迷惑するのは在日だと考えています。

まことに正しい認識で、有田ヨシフ議員にも聞かせたいような話です。

一方共産党は「謝罪が必要だ」として政府を攻撃していますが、今惹起している慰安婦像事件はスルーしました。
まさに呉団長のいう「慰安婦問題を政治利用している」わけで、困った人たちです。

以下引用

「呉団長はあいさつで、2015年12月の日韓両政府の慰安婦問題に関する合意について「苦渋の末に選択した結果で、両国の関係発展のための英断だ」と評価。「合意が誠実な態度で履行されなければ、この問題は永遠に解決されない」と訴えた。

 その後、取材に応じた呉団長は「韓国国内で反発が予想されるが覚悟している。両国関係の悪化による一番の被害者は在日同胞だ」と強調。元慰安婦の大半が、両国の合意に基づき設置された財団からの現金受け取りを表明している点を挙げ、「慰安婦問題を政治利用してはならない」と訴えた。」(時事通信
1/12)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170112-00000086-jij-soci

「在日本大韓民国民団(民団)は12日昼、都内のホテルで新年会を開いた。出席した共産党の小池晃書記局長は慰安婦問題に関し「日本政府は、過去に元慰安婦の人権を著しく侵害したことへの誠実な謝罪が必要だ」と強調した。韓国・釜山の総領事館前の慰安婦像設置には言及しなかった。」(産経新聞 1/12)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170112-00000534-san-pol

 

 

 

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嗚呼、堂々の韓国易姓革命

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韓国が自殺に向けてまっしぐらに突き進んでいます。

こういう一国規模の自殺という風景は、めったに見られないものです。

韓国はちょうど振り子が揺れ戻すように、再び中国に振れようとしています。

「北朝鮮の潜水艦に対応するために米国と日本が提案した韓米日3か国の合同軍事演習について、韓国政府が反日感情など韓国国内の世論を意識して難色を示し、実現しなくなったと朝日新聞が10日付で報じた。
 同紙によると、先月16日にソウルで開催された韓米日の安全保障関連協議で、米・日は韓国も含めた対潜水艦戦闘の合同演習の実施を提案。昨年、韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が締結されたことから、韓米日がこの協定に基づき新たな防衛協力体制を構築するという趣旨だった。
同紙は、韓国が合同演習を拒否した理由について「朴槿恵(パク・クンヘ)政権が推進したGSOMIAに対する批判の声が韓国国内で高まっているため」と分析した。」
(朝鮮日報1月10日)

韓国さん、熱がありませんか。

どこの国に自国の安全保障能力を高めてもらうための合同訓練を、「民意」と中国への配慮で中止する馬鹿がいますか。

まるで某県知事が、みずからの地域の防衛能力を高める新型輸送機を悪魔のように憎んで追い出そうとしている姿に重なりますね。

それはさておき、もはや韓国は誰が「敵」で、誰が「友」なのか判別がつかない精神状態に陥ってしまったようです。

Photo慰安婦被害者の墓地を参拝する文在寅大統領候補 聯合ニュース

また、次期大統領最有力候補のムン・ジェイン氏は、わざわざこの時期に慰安婦の墓参りをしてみせ、「日韓合意は廃棄する」と述べました。

ちなみにムン氏は、ノムヒョン政権で大統領秘書室長として側近を努めていました。

「韓国の最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表は11日、中部・忠清南道天安市にある国立墓地「国立望郷の丘」を訪れ、旧日本軍の慰安婦被害者の墓に参った。慰安婦問題をめぐる日本との合意について、「10億円の資金を受け取っただけで、日本から公式の謝罪もなかった」とし、「到底受け入れられない無効の合意だ。合意をやり直さなければならない」と強調した。
文氏は次期大統領選候補の支持率でトップを走るなど、野党陣営の最有力候補の一人とされる。
 文氏はソウルの日本大使館前に設置されている慰安婦被害者を象徴する少女像の撤去問題に関し、「(日本との間で)裏合意はなかったか、堂々と公表すべきだ」として、「国民をだましているのではないか、疑わしい」と批判した。」
(聯合ニュース1月11日)

ではムン氏のような野党が慰安婦の老婆たちのことを考えているかといえば、はなはだ怪しいものです。

彼ら野党は口を揃えて「10億円など返してしまえ」と叫んでいますが、どうやってやるのでしょう。

中央日報はこう書いています。
http://japanese.joins.com/article/481/224481.html?servcode=A00&sectcode=A10

「Q=日本が出した10億円は返せるのか。
  A=可能ではある。ただ、被害者から現金を返してもらわなければいけない。生存者には1億ウォン、死亡者の遺族には2000万ウォンずつ支給するのが両国の合意だった。
和解・癒やし財団によると、12・28合意当時、生存者46人を基準に受領の意思を明らかにした被害者は34人だった。現在まで31人に対して1億ウォンずつ支給を完了した。
亡くなった被害者は199人であり、うち35人が現金受領意思を表した。財団は6月30日まで受け付け、理事会の審議などを経て現金を伝える予定だ。」
(中央日報1月10日)      

いわば老婆の薬代を奪って叩き返せと言っているわけで、慰安婦の存在など政治的に利用しているにすぎず、彼女たちの生活や人生などどうでもいいかが分かって心が寒くなります。

彼ら野党候補者、民主党の文在寅(ムン・ジェイン)前代表、国民の党の安哲 秀(アン・チョルス)国会議員、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市 長、李在明(イ・ジェミョン)城南市長らは、いずれも日韓合意の廃棄・ 再交渉を主張し、THAAD配備のとりやめ、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄などを掲げています。

誰がこういう政策を喜ぶのか考えないでも分かります。中国と北朝鮮です。

とりわけ李氏は、「日本は敵性国家」ともまで発言しています。
予備候補者紹介:李在明(イ・ジェミョン)

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李在明大統領候補

このようなウリナラ極左が政権の座についた場合、トランプでなくても在韓米軍は撤退するでしょう。

そして99%の確率で次期政権は、ムン氏やイ氏のような左翼政権となります。

ところで、韓国は中国伝来の易姓革命の国です。
易姓革命 - Wikipedia

易姓革命の思想は、天は己に成り代わって王に地上を治めさせているが、王朝が徳を失えば世が乱れ、それは天が王に見切りをつけたことで、それを「天命を革める」、つまり「革命」と呼びます。

そしてこの悪徳の王を実力を用いて追放することを、「放伐」と名付けています。

まさにこの易姓革命そのものの光景が進行しています。

いったいいつの時代の話かと思いますが、なんと現在進行形なのです。

易姓革命的に見れば、パククネは徳がなく、崔順実を青瓦台に呼び込み、あたかもラスプーチンのように国家指導に介入させており、これに天がお怒りになって「革命」を起こされたというわけです。

というわけで、新たな韓国王は、先代の王を放伐し死刑に処さねばなりません。

韓国大統領は職を辞した後に:平穏に生きた者は皆無です。

Photo_2盧泰愚 全斗煥裁判 

そして先代の王の所業は、悪王と共に完全に地上から抹殺されねばなりません。

日韓合意はもちろん一方的に廃棄、ついでに悪王の父親が結んだ日韓条約も廃棄、米韓同盟も廃棄という事になります。

そして兄たる北朝鮮の金正恩を奉じて、民族の悲願だった統一王朝を建設し、さらに父たる中華帝国に冊封してもらいます。

嗚呼、堂々の「革命」の完成です。

私たちは、日韓合意が廃棄されるだけではなく、慰安婦問題は永遠に疑うことすら許されぬ真実だということを再確認することになります。

そしてさらには、永遠に韓国に謝罪しつづけねばならない日本は、日韓基本条約も一方的廃棄通告を受けることもまた想定に入れておくべきでしょう。

そう遠くない将来、統一朝鮮王朝が生れそうな予感がします。

もちろん宗主国は中国です。

そして統一朝鮮王朝の「38度線」は玄界灘まで南下します。

日本は北方からロシア、北西から統一朝鮮王朝、南西から中国と対峙する事になります。

かくして日本は3正面から包囲されます。これが最悪シナリオです。

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韓国 亡国の実況中継はまだまだ続きそうだ

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韓国がのたうち回っています。 

ほー、国家はこうして傾いて、このようにして崩壊するのか、といったところです。まさに亡国の実況中継ですね。 

経済はどん詰まりです。韓国はIMF管理以降、異常に財閥系に傾斜した経済構造でしたが、その財閥が軒並み潰れようとしています。 

政治はといえば、ご承知のとおりでパククネ政権は崩壊し、「民意」が異常なまでに肥大化し、政権が事実上存在しない真空状態になっています。

Photo_5産経より引用

そして静かに二度目のデフォールトが現実味を帯びてきました。 

それを食い止める手段はひとつしかありません。いざという時に外貨を注入してくれる通貨スワップを結ぶしかテはありません。 

ではこんなセウォル号状態の韓国を救ってくれそうな外国があるのかというと、これが気の毒にも一国もありません。 

思えば、THAADの時の二股外交が致命的でしたね。 

米韓同盟に頼るならTHAADは無条件に受け入れるべきでしたし、中国にすり寄って拒否するなら徹底してチャイナの属国になるべきでした。

え、今どき中国でも「属国」なんて時代錯誤の言葉を使わないだろうって。いや、ホントに言ったのです。 

朝鮮日報(2014年5月14日)はこう伝えています。

「韓中の政府間の定期協議で中国の当局者が韓国の政府関係者に対して『朝貢外交に戻ったらどうなのか』と深入りする発言をした。(略)2013年、中国の一部学者が唱え始めた「朝貢外交復活論」を中国の当局者が口にしたのは初めてだ。」

中国の韓国に対するスタンスは、パックス・シニカの属国となるかどうかをTHAADの試金石で試したら、9合目まですり寄っておきながら土壇場で寝返ったという認識です。 

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さぁ、習の怒るまいことか。抗日70周年軍事パレードでは、雛壇でプーチンの横に並べてやったのに、この女狐め!ってところですか。 

この裏切りの報いは大きく、韓国製品の締め出し、韓流タレントすらテレビに出させないといった自由主義経済の国では考えられないような嫌がらせを鋭意実行中です。 

というわけで、政治-経済-外交という国の根幹三つが、禍々しい惑星直列をしてしまった事になります。 

おっと、自分の国を忘れるところでした。 

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 わが日本はといえば、麻生財務大臣の先日の発言です。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017011000380&g=eco

「麻生太郎財務相は10日の閣議後記者会見で、韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置として中断している日韓通貨スワップ(交換)協定交渉について、「金だけの話じゃなく、信頼関係で成り立っている。信頼関係がなくなり、難しくなってきている」と述べ、早期の交渉再開に否定的な見解を示した。
 麻生氏は「(日韓合意という)約束が守られないのなら、貸した金も返ってこない、スワップなんか守られないかもしれないという話になる」とも指摘した。」
(時事1月10日)

さらに言うにこと欠いて、韓国側が「日本が望むならスワップを結んでやってもよい」という発言が伝えられると、麻生氏はこう述べたそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=LXBY8CPBONE

「日韓通貨スワップを再開して欲しいなら正式文書を持ってこい」

とまぁ、どうやら麻生さんは、前回のスワップの腹立たしい記憶をまったく忘れてはいないようです。 

前回、韓国政府に対して、慰安婦問題を今後持ち出さないという言質を取ってスワップを締結したにかかわらず、イ・ミョンバクはあっさりとそれをホゴにした上に、竹島上陸などという愚行に走ったわけです。 

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そしてパククネ政権は慰安婦問題を持ち出さないどころか、彼女の外交はこれ一本で、まさに慰安婦問題を国是としてしまいました。 

ですからわが国の韓国に対する認識は、国家間の約束を平気でちゃぶ台返しをする国、です。 

韓国という国は政権が替われば、前政権の締結した条約、約束の類はチャラにしてよいと思っているようですが、あいにくわが国では当時の政権を担当していた麻生氏が財務大臣なのですなぁ。 

麻生氏は彼らしい物言いで、慰安婦合意を破棄するのであれば、国家間の信頼関係すべてを廃棄するのと一緒だと言っています。 

例によって皮肉ぽく口を歪めていたんでしょうね。 

日刊ヒョンダイ、もとい日刊ゲンダイなどは「安部政権韓国外交でも失敗」とはしゃいでいますが、なんの首相はこんなことは折り込み済です。
https://news.nifty.com/topics/gendai/170108147978/

合意直後に首相はこう言っています

※「ゆう」さんに発言全文をこ教示いただきましたので差し換えました。
http://www.recordchina.co.jp/a126183.html

「2015年12月30日、韓国・毎日経済は、安倍晋三首相が日韓合意で慰安婦問題は完全に終結しており、今後は謝罪もしないと述べたことを伝えた。
日本メディアによると、安倍首相は29日、「今後、この問題について一切言わない。次の日韓首脳会談でももう触れない。そのことは電話会談でも言っておいた。昨日(28日の日韓合意)をもってすべて終わりだ。もう謝罪もしない」「ここまでやった上で約束を破ったら、韓国は国際社会の一員として終わる」と述べた。」(レコードチャイナ 2015年12月31日))

少し言葉を付け加えておきましょう。

「韓国が慰安婦合意を堅持するのであれば、日韓関係はスワップまで含めて正常化するだろう。しかし今までのように平気で約束を破るのならば、韓国は終わりだ」

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さて、どうしますね、韓国さん。

そもそもパククネが健在なうちに1年間もあったのですから、ソウル大使館前の慰安婦像は責任をもって撤去するべきだったのです。

ところが「努力義務」という言葉を拡大解釈してネグレクトしたあげく、政権が崩壊し、その真空状態の時に今度は釜山の総領事館前にも立てられてしまったというわけです。

Photo_6http://www.iza.ne.jp/kiji/world/photos/170110/wor17011012420013-p2.html

泣きっ面に蜂というか、笑うっきゃないというか、ざまぁ味噌漬けというか。

なんとも無様です。もちろん韓国政府がですよ。

日韓合意を破られても、日本は痛くもかゆくもありません。

今までさんざん告げ口外交をして日本をディスってきた韓国とはこういう国家間条約すら、政権が替われば破るハレンチ国家なのですよ、ということを国際社会に教えるいい機会になりますからね。

その外交的効果を考えれば、10億円など安いもの。

韓国さん。さぁどちらに進みますか。

ファン・ギョアン大統領代行やユン・ビョンセ外相が言うように、「合意を堅持」して100万人規模のデモを組織するまでにゴジラ化した「民意」と戦うか、「民意」に押し流されるようにして日韓合意を廃棄して唯一スワップをしてくれそうな日本を敵に回すか。

いずれを選んでも地獄ですが、まるで近未来の翁長氏を見る思いです。

亡国の実況中継はまだまだ続きそうです。 

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日本は国際海峡中央部を領海に組み込め

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中国爆撃機編隊が対馬海峡を通過しました。
 

それを報じる産経新聞(1月9日)です。

「防衛省統合幕僚監部は9日、中国空軍機が対馬海峡の上空を往復したと発表した。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したが、領空侵犯はなかった。中国軍は日本周辺の海空域で活動を活発化させており、防衛省は中国軍の意図について分析を進めている。
 統幕によると、対馬海峡上空を通過したのはH6爆撃機6機と、Y8早期警戒機、Y9情報収集機の各1機の計8機。長崎県の対馬の南側を通り、東シナ海と日本海を往復した。
 中国空軍機は昨年1月31日に初めて対馬海峡を通過。昨年12月25日には中国初の空母「遼寧」が沖縄県の宮古海峡を太平洋に向けて通過するなど日本周辺での動きが目立っている。」

中国軍機の機種は、H6Gという海軍タイプで、旧式なために巡航ミサイルの運用能力はありません。 

そもそも日本海側に抜けるという意図が不明です。たぶん大好きな挑発なのでしょうが、なぜ日本海へ抜けるのか理由は不明です。

あんがい空軍がハデにやっているので、海軍も遅れてならじと思っていたりしてね。

軍事が党内政治に直結している国なので、そんな子供っぽい手柄合戦をする国なのです。

そんなことで、戦争を挑発されたらたまったものではありませんがね。 

さて、先週の続きです。 

先日、宮古海峡が国際海峡ではないことを述べました。 

ですから、宮古海峡において外国軍艦は領海に入りさえしなければ、行動の自由は規制されません。 

いわゆる無害通航義務すらないわけで、いわばやり放題です。
無害通航 - Wikipedia 

では、おいおいこんな緊張する海域の海峡管理する義務を日本が放棄してよいのか、という疑問が湧いてきますね。 

では、宮古海峡を国際海峡に格上げしたらどうでしょうか。

結論からいえば、.法的に条件を満たしているかどうかを別にして、したところでたいして変わりはありません。

国際海峡から押さえておきます。

国連海洋法条約第3部2節37条によって、公海又は排他的経済水域の一部分と公海又は排他的経済水域の他の部分との間にある国際航行に使用されている海峡
国際海峡 - Wikipedia

具体的に、宮古海峡と同じ東シナ海に面した国際海峡の大隅海峡を見てみましょう。

薄い青で塗ってある部分が、公海に準じている水域です。海峡中央部が公海なのがわかります。
公海 - Wikipedia

Photo_2「海洋の区分」http://www.geocities.co.jp/WallStreet/7009/mg000824.htm

日本は領海を沿岸の基線から12カイリ(約22キロ)幅と定めて、主権を行使しています。

しかし、意外なことには、日本が定めた国際海峡はである宗谷海峡、津軽海峡、大隅海峡、対馬海峡、東水道、同西水道の五つの海峡については、「特定海域」として領海の幅を3カイリ(約5.6キロ)に狭めています。

つまり、日本は国際海峡指定に当たって、本来主張できる4分の1しか主権を行使していない事になります。

そのために、国際海峡の中心部は領海でありながら、国家主権に属する水域管轄権を放棄しています。

国連海洋法条約では、国際海峡に指定すると、軍艦も含む国際船舶航行の自由、の自由通航、潜水艦の潜航したままの通過、航空機の上空通過などの「通過通航権」を認める事になります。

ただし、です。

同じ国際海峡であっても領海内であれば、他国の艦船による無許可の海洋調査、示威的活動、特別な理由のない滞留は禁止されます。

外国軍艦にやりたい放題ではなく、無害通行権を課せるのです。

また、船舶の航路を指定する「分離通航帯」を明確に定め、厳格な航行管制を行うことも可能になります。
分離通航方式 - Wikipedia

しかし日本はなぜか、「領海内国際海峡」の権利を放棄してしまっています。 
※理由については欄外参照

では、重要な国際海峡を持つ諸外国は、どのように運用しているのでしょうか。

マラッカ海峡は、年間9万隻を超える船舶が通航する世界有数の国際海峡ですが、沿岸国のインドネシア、マレーシア、シンガポールの沿岸国は領海を放棄していません。

Photo_5https://www.spf.org/opri-j/projects/information/ne...

沿岸3カ国は領海主権を放棄するどころか、領海と宣言することによって、国家として責任をもって航行管制や海洋安全の義務を果たしています。

ですから、わが国が国際海峡の中間部の主権放棄は、国際常識から見れば、沿岸国の責任放棄ですらあるのです。

その結果、宗谷海峡を2013年7月、中国海軍艦隊5隻が北海道の宗谷海峡を通過し、同じく6月には鹿児島県の大隅海峡を艦隊2隻の中国軍艦が通過しています。

ロシア艦隊は、ひんぱんに北方の国際海峡を往来しています。

外国軍艦に通るなとは国際海洋法上いえません。

しかし、通るなら礼儀をわきまえろとは言えるわけです。無害通航権の行使です。

少なくとも、宮古海峡航行時の「遼寧」艦隊のように、艦載へりを領空スレスレまで飛ばして嘲笑するような挑発行為を止めさせる権限を日本は持つべきです。

それすらないのが今の日本の現状です。

このように、日本の国際海峡中央部は公海扱いなために、日本は5海峡を通過する外国の軍艦に無害通航義務を課すことができないままでいます。

海峡中央部水路を通る限り、中国軍艦が砲塔をグルグル旋回させて挑発したり、艦載機を飛ばしたり、情報艦が探索しようと、あるいはいつまでも滞留するといった挑発行為をしていようとも、残念ですがなすすべがありません。

また一般船舶への警察権もありませんから、仮に北朝鮮が麻薬やミサイルを運んでいるのがわかったとしても、警察が臨検することもできません。

海洋に取り囲まれた国でありながら、驚くべき安全保障意識の欠落です。

ひんぱんに中国軍艦がロシア海軍と協調するように国際海峡を出入りする状況で、日本は国際常識である国際海峡中央部も領海に組み入れるべきでです。

このことのみならず、現在のわが国の海洋法は、中国海軍の軍拡にまったく対応できていません。

海保と海自の現場力だけで支えるには限界があります。

もちろん自衛隊を国軍として位置づける改憲も必要でしょうが、それだけではなくこのような細々とした法的抜け落ちをひとつひとつ埋めていく必要があるのです。

今、包括的領海法が求められています。EEZについては次回にします。

これもこれで各国の見解が分かれているうえに、中国は毎度のことながらダブスタですので奇怪です。

■[追記 ] なぜ国際海峡を12カイリに設定しなかったのかについては、こういう説もあります。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009062202000057.html

「外務次官経験者によると、領海幅を十二カイリとする七七年施行の領海法の立法作業に当たり、外務省は宗谷、津軽、大隅、対馬海峡東水道、同西水道の計五海峡の扱いを協議。六〇年の日米安保改定時に密約を交わし、米核艦船の日本領海通過を黙認してきた経緯から、領海幅を十二カイリに変更しても、米政府は軍艦船による核持ち込みを断行すると予測した。
 そこで領海幅を三カイリのままとし、海峡内に公海部分を残すことを考案。核艦船が五海峡を通過する際は公海部分を通ることとし、「領海外のため日本と関係ない」と国会答弁できるようにした。
 ある次官経験者は「津軽海峡を全部、日本の領海にしたら『米軍艦は核を積んで絶対に通らないんだな』と質問された場合、『積んでいない』と答えなければならない。しかしそれはあまりにもうそ」と言明。「うそをつかないために」公海部分を残したと証言した。」
(共同2006年6月22日)

しかし、当時の冷戦期から半世紀。

すでに米艦は空母、駆逐艦搭載トマホークからすべて核の撤去を完了して久しく、戦略原潜もまた日本海に入らなくても米国領海からSLBMを発射できる射程を有しています。

ですから、今、米艦の核持ち込みを理由にして国際海峡12カイリ宣言をできない理由にはなりません。

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八重山は「沖縄」ではない

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領海法の詳説や「山本」氏との議論など懸案は溜まっているのですが、先にこちらからいきます。

昨日の「ゆう」さんのコメントを読むと、いわゆる<沖縄>などはないのだと思います。

それは皮肉にも「オール沖縄」という、いかがわしさ満点の建造物をデッチ上げた副作用のようなものです。

とうとう嵩じて、彼らは「先住民族自己決定権」という表現で、「自分たちは日本人ではない。むしろ日本人に抑圧され続けてきた沖縄民族なのだ」という言い方までするようになりました。

琉球新報は北京に社の幹部を送ってこう発言させています。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-280335.html 

「新垣毅琉球新報東京報道部長は、なぜ沖縄で自己決定権が叫ばれているかを説明。
「日中の紛争が起これば沖縄は真っ先に戦場になる。両国、あるいはアジアの懸け橋になる資格があるし、役割を果たせる。そのためにも自己決定権が重要だ」と強調した。」
(琉球新報2016年5月17日)

この「自己決定権」とは民族独立を指すのは、周知の事実です。
関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-a146.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/post-b474.html

さて、琉球新報は元旦から実に興味深い記事を載せています。http://ryukyushimpo.jp/news/entry-420573.html

「日本における沖縄の立場」 40代「単独州」 50代「連邦」 琉球新報県民意識調査」と題する記事です。

「琉球新報の県民意識調査で「今後の日本における沖縄の立場」の質問を年代別に見ると、「現行通り」が半数を超えたのは20代と30代で、40代以上は全年代で半数以下だった。
「単独州など」を支持した人は40代で最も多く23・7%、「連邦制」支持は50代が22・7%だった。「現行通り」は30代が最多で55・8%だった。40~60代の中年層で自立志向が強く、若年層と70代以上は「現行通り」「分からない」が多かった。」
(2017年1月1日琉球新報)

琉球新報はこの世論調査を基にして、沖縄の「民意」は「現状維持」から「単独州」「連邦制」に変化したとうれしげに報じています。

まぁ、設問自体が誘導的ですね。世論調査のマジックは設問項目を、質問者の意図に沿って設定しまうことです。

琉球新報の場合、なんと「今後の日本における沖縄の立場」です。選択肢は「連邦制」「単独州」「現行どおり」の3択ですから、見え透くにもほどがあります。

これを「民族自決」したい琉球新報が聞くわけですから、なんともキナ臭い。

「連邦制」とは、端的に一国二制度を意味します。

つまり今の香港のようになりたいということです。
一国二制度 - Wikipedia

沖縄を特別行政区にして、本土から分離した領域を設置し、とりあえず主権国家の枠組みの中にはいます。

しかしそれはあくまでも外形的なもので、県の内政に本土政府は介入できず、外交権も一部移譲され、さらに「沖縄国」のような形で独自の「国旗」を作り、国連にも「地域」として参加できることになります。

これが糸数慶子氏などが主張する、「民族自決」の中身です。

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2014年、先住民族世界会議に参加した糸数慶子参院議員。札に書いてあるIndigenous peoplesとは、当該国の主要構成民族から みて「原住民」と呼ばれることの多かった者で、当該国に編入する以前から住んでいた者の ことを指す。こういう場に美しい紅型を着て行くな。

「単独州」は、現行の県よりさらに強力な自治権を持つ「連邦制」の前段階的なものです。

こんなことを県民に尋ねるのは、赤いことでは人後に落ちない北海道新聞ですらしたことかありません。

そりゃそうです。どこに地方紙が県民に「独立しますか?」なんて聞きますか。まともな地方紙なら、設問自体がありえません。

そしてその結果、20代から30代の青年層と70代以上は「現行どおり」が過半数を占め、40代から60代は独立志向が強かったとしています。

その割合は「単独州を支持した人は40代で最も多く23・7%、連邦制支持は50代が22・7%だった」そうですが、これは偶然なのか、琉球新報の県内シェアと重なります。

Photo
ただし、悔しそうにこのような調査結果も報じています。

「自衛隊基地は「現状規模のまま」45・5%(前回比4・0ポイント増)、「拡大すべきだ」7・3%(同1・9ポイント増)の合計が52・8%で初めて半数を超えた。
「縮小すべきだ」は19・9%(同2・2ポイント減)、「撤去すべきだ」は7・4%(同1・8ポイント減)だった。
「現状」「拡大」の合計を地域別に見ると、最も多いのは中部で66・2%だった。「拡大」が最も多いのは八重山で16・9%だった。

八重山では自衛隊をさらに増強しろという声が、県内でもっとも強かったとしています。それは当然すぎるほど当然です。

眼前を中国の空母艦隊が軍事パレードしていくのに、翁長知事はひとことの遺憾の意も示さず、反米軍・反政府だけに猛り狂っているからです。

知事が八重山を守らないなら、いったい誰が守るのでしょうか。

この知事には八重山を、いや沖縄県を守る意志などみじんもないのです。

貧困・失業対策にもまったく手をつけず、巨額の税金を投じてやっているのは、沖縄をそのプレゼンスで守っている在沖米軍を撤退させることだけです。

一体この知事はどちらを向いて県政をしているのでしょうか。知事とは島守なのに。

さて、ここで提言ですが、本島の「オール沖縄」は琉球新報の笛に誘われるようにして分離・独立志向を強めています。

今後、翁長氏が「オスプレイ撤去」「移設反対」で県民投票をすることがあれば、その真の主題は分離・独立です。

八重山・宮古の皆さん、本島について行ってこの愚かな企みにつきあいますか?

分離・独立の先には、中国領への編入が待ち構えているのは明白だからです。

その場合、八重山・宮古は本島の独立派が使うロジックである、「有事独立」を「先住民」として行使されたらいかがでしょうか。

Photo_2オヤケアカハチ

沖縄の分離・独立派が「自分たちは日本人じゃない」と言うなら、八重山人もまた「沖縄人」ではないと言い切れます。

「オール沖縄」が「琉球処分で軍事侵略された」というなら、八重山を武力侵略したのは、他ならぬ琉球王国です。

薩摩の収奪を恨むなら、八重山に過酷な人頭税を課したのは琉球王国ではなかったのですか。
人頭税石 - Wikipedia

Photo_3人頭税石

オヤケアカハチは誰と戦ったのでしょうか。琉球王朝の軍事侵略に対して激烈な抵抗したのではありませんか。
オヤケアカハチ - Wikipedia

私は本島が分離・独立という愚かしさの極みの選択をした場合、八重山・宮古は沖縄県から「先住民の民族自決権」を行使し、「八重山・宮古県」として「独立」すべきだと思います。

「オール沖縄」が使ったロジックを、そのまま逆手に取るのです。

そしてさらに、「八重山・宮古県」は本土政府へ再統合を要請して下さい。

もちろん、今日書いたことは空論にすぎません。

しかし、今やただの空論とはいえないようなことを起こそうとしている人たちが、県政を握ってしまったのは紛れもない事実なのです。

最後に「ゆう」さんのコメントにあった、石垣島初老の方の言葉で締めくくらせていただきます。

「ゆう君、君にとっては、琉球というと、沖縄から与那国島まで全てをさすと思っているだろうけど、これだけは言っておくよ。八重山は八重山であり、琉球じゃない。私は、八重山人として「琉球」と一括りにされるのは違うと思っている。」

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日曜雑感 左翼思想はいまや虚無のループだ

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昨日の記事はおさらいなので、議論がふるわなくて申し訳ありませんでした。 

いま、いかなる脅威に沖縄が、いや日本全体がさらされているのか、それはなぜなのか、どのように具体的に現象しているのか、から押さえておこうと思っています。

また、いま大きくパラダイムシフトしている国際関係の中に、あえて沖縄島を投げ込んで見ていく必要もあると考えています。

それも一回こっきりではなく、何度も視点を変えながら見ていかねばなりません。

なぜならそれは、ここに集う皆さまにとっては「常識」であっても、日本人の、いや県民のどれだけが認識しているか危うい限りだからです。 

おそらく県民において「脅威」を認識しているのは、コンマ何%のはずです。 

さて、日本人がもっとも苦手とする考え方は「相対化」です。 

かつて明治国家においては、外交や国際法が重んじられました。 

なぜでしょうか。脆弱な国家基盤しか持たない明治国家にとって、ひとつ舵取りを間違えれば即亡国に直結したからです。

義和団事件における各国列強軍でもっとも国際法を遵守し、称賛されたのは柴五郎中佐率いる日本軍でした。 
柴五郎 - Wikipedia

日露戦争においても、東郷は国際法法典を片手にして海戦をやったといわれるほどです。

それが昭和国家にはなし崩し的に「日本ファースト」に変異し、さらに敗戦を経て「日本オンリー」にまで退化していきます。 

ある意味、日本人は体質的には徳川幕藩体制に戻ったのです。 

沖縄問題ならば、延々と沖縄戦の惨禍の反芻と、米軍の「銃剣ブル」から一歩も出ず、感覚的な歴史の捉え方に終始し、「平和」さえ唱えていれば平和になると考えました。 

それは「戦争を考えただけで戦争になる」、という言霊信仰を伴っていました。

したがって、現状認識において、本来多極的な国際社会との関わりで立ち位置を定めるべきを、本土政府とせいぜい米国の二者だけの視界に狭く限定してしまっています。

これは昨今の翁長氏の動向を見れば分かるでしょう。「オナガ・ワールド」にとってあるのは県内政局と本土政府、せいぜいが米国国務省ていどで、それ以外はきっぱりと「無」です。

だから、宮古海峡を中国空母艦隊が砲艦外交を演じようと、そんなものは「見えない」のです。

今回、辺野古や高江、あるいは反オスプレイにおける左翼の姿を眺めていると、彼らは解決はおろか認識レベルですら「自分たちの感じ方がすべて」だと気がつきます。

世界が曲がり角に差しかかり、どのような方向に行かねばならないか、どう現実を認識すべきなのかという時、左翼にとっては国内政局、あるいは沖縄県内だけが「世界の全て」なのです。

したがって必然的に、どちらに行くのかという視点がないために、「○○反対」「○○阻止」といった単純反射的対応しかとれず、永遠の堂々巡りとなっていきます。

このループを終わりにさせるためには、そこからいったん出て、外側から自分を眺めて客体視せねばなりません。

そうすれば自ずと解決点が見いだせるはずですが、それは彼ら左翼にとっては自分の居場所がない広漠とした砂漠らしいのです。

「移設阻止」しまえば、または「ヘリパッド粉砕」してしまえば、それは普天間固定であり、訓練場返還の頓挫につながり、「オスプレイ配置粉砕」してしまえば、いつ墜ちても不思議でないポンコツのCH46が再配備されるだけという、子供でも分かる理屈がわからないのです。

あるいは分からないふりをしているかもしれませんが、これが「県民の声だ」と報じられると暗澹とした気分にさせられます。

かつて戦後一時期において、左翼思想は変革の思想だと考えられていました。私も青年期強い影響を受けました。

しかし、今はただの退嬰的保守思想にすぎません。

こうして、左翼思想は建設性が欠落した虚無思想に変質していきます。 

いまやっと、三浦瑠麗氏や神保謙氏のような俊敏な若手国際関係論学者たちによって「国際社会で日本の立ち位置を定めていく」作業がなされようとしています。 

私もこのブログで、彼らの成果を反映させて書いて行きたいと思っています。

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日曜写真館 植物園の午後

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世界有数の軍事的緊張ポイント宮古海峡とは

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このブログでよく宮古海峡を取り上げてきました。 

なぜなのでしょうか? 

理由は簡単です。アジア地域のみならず、世界的に見ても有数の軍事的緊張が存在する海域だからです。 

宮古海峡は、中国東方艦隊の太平洋の入り口に当たっており、さらに中国が絶対に「解放」してやると宣言している台湾侵攻の際には、その後背地になる地理的条件にあります。 

宮古海峡の地理的位置を確認してみましょう。 

Photo

尖閣諸島から宮古島は南東に180㎞の距離にあります。画面中央左の赤い点が宮古島で、上の青い点が尖閣諸島です。  

おわかりのように、尖閣諸島か東シナ海の入り口の扉だとすれば、宮古島は玄関の上がり口に相当します。 

尖閣を中国が落そうとするならば、あらかじめこの一帯の海域の海上・航空優勢を握る必要があります。 

さもないと上陸した陸上部隊が、補給路を自衛隊に断たれて孤軍となるからです。 

岩礁の島で孤軍となったら、トカラ山羊でも喰ってサバイバルして下さいという事になります。 

また尖閣を離れても、宮古島は宮古海峡を扼しています。先程の地図に水深図を重ねてみます。 

Photo_2海底地図 海上保安庁海洋情報部提供。海底地形名称・海上保安庁発行海図「南西諸島(No.6315)」に基づく笹川平和財団https://www.spf.org/islandstudies/jp/info_library/senkaku-islands/03-ocean/03_ocean001.html   

画面左下から画面右・北東にかけて斜めに濃い青色で伸びているのが、沖縄トラフです。 

トラフとは海溝のことで、海溝(trench)とは、海底が細長い溝状に深くなっている場所のことで、その深さは深いものでは水面下1万mに達する場合もありますが、沖縄トラフは深さが2200mです。
沖縄トラフ - Wikipedia  

画面右が中国大陸で、そこから連なる大陸棚が白っぽく表示されていますね。 大陸棚の水深はわずか200mていどで、極めて浅い海域だと分かります。

そのために大型船が使う港は、年中浚渫しつづけないと埋まって使い物にならなくなってしまうそうです。 

脱線しますが、この浚渫技術は海底の泥と海水を同時に吸い上げて、土だけ分離するものです。

この技術を利用して中国は南シナ海で人工島を作ってしまいました。

それはさておき、中国沿岸部はこの浅い海によって囲まれているために、軍事的に大きなハンディキャップを持っています。 

潜水艦が忍ぶ安全な海域が、自国周辺にないからです。 

海自の潜水艦は推定で深度700mまで潜航可能な上に、世界で屈指のサブマリン・キラー部隊を有していますから、200mでウロウロしていなければならない中国海軍の歯ぎしりが聞こえてきそうです。

この深い沖縄トラフに、戦略原潜を潜ませたいというのが、中国海軍の野望です。

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 中国海軍 戦略原潜096型「唐」級

現在少なくとも4隻の戦略原潜を中国は保有し、最低でも48基の「巨浪2」潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載しているとされています。  

またこのミサイルは多弾頭(MIRV)といって、ひとつの弾頭からいくつもの弾頭に別れて飛んできます。  

ですから、約200個の核弾頭を持っていることになり、これは中国の核戦力の35%前後にあたります。  

長々と説明しましたが、この宮古島周辺の沖縄トラフが、いかに中国海軍にとって垂涎の海域なのかご理解いただけましたでしょうか。  

また、水上艦にとっても、この宮古海峡は太平洋の入り口にあたります。 

下図は中国海軍の動向を表示したものです。 

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 黄色の矢印で示されているのが、中国海軍のメーンルートです。 

宮古海峡を抜けて、画面中央上に見えるグアムを目指しているのがお分かりいただけますでしょうか。 

先日の「遼寧」空母艦隊の通過や、その前の中国空軍の大編隊の目標地点は米軍の西太平洋での最大拠点であるこのグアムです。 

下図は2015年12月における、中国空軍のミサイル爆撃機を含む大編隊の航路です。 

Photo
中国航空機編隊が飛行した経路 防衛省 

この時飛行したH-6Kミサイル爆撃機は、主翼に長剣10型(CJ-10)長距離巡航ミサイルを6基装着することができる巡航ミサイルプラットフォームです。

Photo_2H-6Kミサイル爆撃機 防衛省

CJ-10巡航ミサイルの射程圏は1500㎞以上と推定され、上海東方400㎞上空から東京を直接標的にできます。

グアムを攻撃するには、宮古海峡を抜けて、射程内にまで接近する必要があります。

そのためには、なにがなんでもこの宮古海峡を抜けねばならないわけです。

このように、中国軍にとってこの宮古海峡が持つ軍事的意味は、空中・海上・海中のすべての次元で極めて大きいのがお分かりいただけたでしょうか。

稿を改めて詳述しますが、この宮古海峡は法的には国際海峡ではなく、ただのEEZですので、経済的主権は保護されますが、外国軍艦には無害通航の縛りはありません。

『日本の海洋安全保障政策カントリー・プロファイル』(小谷哲男)には、このような記述があります。

「(2) EEZ における航行権及び上空飛行についての考え方

EEZ における行政機関の権限については、漁業資源の保全、海洋環境保護、航行安全確保、海洋の科学的調査等、規制分野ごとに個別法が整備されている。ただし、外国軍艦・政府公船は規制対象外となっている。
外国政府公船によるEEZ での事前申請のない調査活動に対する中止要請は、国内法が未整備のため、国連海洋法条約第246 条の義務を履行していないことを根拠に行われる。EEZ における外国の軍事演習については、禁止されていないとの立場が1998年に国会答弁で表明されている。」

お読みのとおり、残念ですが、EEZである限り、外国軍艦・公船の演習を禁じる国内法が未整備です。

極端に言えば、EEZである宮古海峡で、中国海軍と空軍が共同軍事演習をしても、法的には自衛隊は指をくわえて見ているしかない事になります。

実はEEZにおける外国軍艦の活動については、国際社会で見解が別れています。

それについては次回に回します。

すいませ~ん、おさらいたけで終わってしまった(泣く)。

それにしても、自分の県にこんなコワイ場所かあるなんて、「オール沖縄」の人たちは考えたこともないんでしょうね。

 

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宮古海峡は国際海峡ではありません

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昨日の3ツの仮面を持つストーカー男(※)こと「山本」に、皆さまシカとして頂いてありがとうございます。

※追記 「いつもはロム専」さんから貴重な情報をいただきました。ありがとうございます。
改正ストーカー規制法施行
ITmedia ニュース

「Twitterのリプライやブログのコメント欄などに執ようにメッセージを送るなど、ネット上の“付きまとい”を新たに規制対象にした改正ストーカー規制法が1月3日、施行された。ストーカー行為の罰則の強化なども盛り込んだ。(略)
被害者が告訴しなくても起訴できる非親告罪に変更。ストーカー行為の罰則は、懲役6月以下、罰金50万円以下から、1年以下、100万円以下に引き上げた。」

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1701/05/news041.html

あのてのしたり顔の阿呆には、無視するのがいちばん効くようですが、今回のような異常性がみられるケースには法的措置も考慮せねばなくなるかもしれません。

さて、一点だけ補足しておきます。

いまや、中国艦隊と軍用機の出入り口の観がある宮古海峡が、「国際海峡」だとよく誤解されていますが、違います。

まずは「国際海峡」を押さえておきましょう。

国際海洋法条約によって、以下のように定義されています。
国際海峡 - Wikipedia

「国際海峡とは、国連海洋法条約によって定義された国際航行を定められた範囲で自由に行える海峡のことである。」

一種の公海であると考えてよいでしょう。

宮古海峡は、国際海峡に指定してされていません。
海上保安庁 特定海域http://www1.kaiho.mlit.go.jp/JODC/ryokai/tokutei/tokutei.html

日本の領海基線から12海里以内で、国際海峡に相当する「特定海域」は5箇所です。

・ 宗谷海峡 (北海道と樺太の間)
・ 津軽海峡
・ 対馬海峡東水道 (狭義の対馬海峡)
・ 対馬海峡西水道 (対馬と朝鮮半島の間、朝鮮海峡とも言う)
・ 大隅海峡

では、宮古海峡はなんなのでしょうか。公海?領海?

いえ、どちらも違います。宮古海峡は、日本のEEZ(排他的経済水域)です。
排他的経済水域 - Wikipedia

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EEZはその名に「経済水域」と入っていることからも明らかなように、経済上の排他的主権を行使し得る海域です。

主権はわが国にありますから、宮古海峡のようなEEZ(Exclusive Economic Zone/EEZ)内では、他国に対して沿岸国が様々な許認可権を有しています。

たとえば中国のような非沿岸国がここに人口島を作って軍事基地にしようと考えても、日本に許認可権がありますから、「申請して下さいね」という事になります。

また、海洋調査と称して海軍や海警の調査船が測量に来ても、これも拒否する権利はわが国にあります。

認可をうけないで不法行為をすれば、排除する権限はわが国にあります。

ただし、軍艦を含む非沿岸国の船舶が通行することは可能です。

EEZが定めた経済的主権の外にあるからです。

Photo_3http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H1U_V21C16...

ちなみに有事においては、この海域は海底に係留し、スクリュー音で敵味方を識別して、発射後は魚雷として目標に向かう米軍と自衛隊の機雷で封鎖されます。
※ 追記 機雷の機種を特定しましたが、機雷一般について欄外に追加情報を書きました。

また、宮古島には12式地対艦誘導弾(射程200km)と88式地対艦誘導弾(射程150km)が配備される予定ですので、今回のように空母艦隊が無理に通過しようとすれば、上からは対艦ミサイル、下からはキャプター機雷で攻撃を浴びることになります。

中国海軍さん、自殺行為ですので、お止めになったほうが無難だと忠告しておきます。

今回パッチモン空母「遼寧」が通過した際に、空自がスクランブルをかけましたが、これは日本の防空識別圏(Air Defense Identification Zone/ ADIZ)に艦載ヘリが入っていたからです。

Jadiz_and_cadiz_and_kadiz_in_east_cADIZ Wikipedia

いちおうこれも押さえておきましょう。

「防空識別圏では、常時防空監視が行われ、(通常は)強制力はないが、あらかじめ飛行計画を提出せずここに進入する航空機には識別と証明を求める。さらに領空侵犯の危険がある航空機に対しては軍事的予防措置などを行使することもある。」
防空識別圏 - Wikipedia

これもよく誤解されますが、いわゆる「領空」ではありません。

世界で一番混同しているのは中国です。

彼らはADIZに許可なく侵入すれば撃墜すると言い出しました。おいおい、それは「領空」です。

知らなかったでは済みませんから、あえて国際法を無視しているのでしょう。

その上、勝手に周辺国のADIZに重なる空域を設定して、尖閣上空は我らが中国様のものだぞよ、と宣言しています。

ですから、尖閣周辺空域に空自がスクランブルをかけると、中国機は有り難くも「貴機は中国領空を侵犯している。即刻退去しなさい」とのたまうのだそうです。

盗人猛々しいですね。

その上、空自機に対して後ろを取り、火器管制装置のレーダーでロックオンするのですから、ほんとうにこの国は戦争を起こしたいのかと思います。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-9e33.html

それはさておき、そもそも国際海峡は沿岸国の立法裁量権に属する事柄ですから、するもしないもわが国か所定の手続きで法規改正すれば、他国は文句をつけられません。

さきほど日本か設定している国際海峡5カ所も、ロシアとの緊張が高まれば、わが国が法規改正しうるとは言えます。

判断は国際社会との絡みですから、あくまでも法理論的にはですが。

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ところで、翁長さんは新年早々、「オール沖縄」の平常運行に戻ったようです。

それを伝える琉球人民日報、もとい琉球新報です。

「翁長雄志知事は5日夜、名護市安部海岸で墜落した米海兵隊輸送機MV22オスプレイの空中給油訓練が6日から再開されると防衛省が発表したことを受けて県庁で会見し「県民に寄り添うと言いながら米軍の要求を最優先する政府の姿勢は信頼関係を大きく損ねるもので、強い憤りを感じる」と政府姿勢を批判した。重ねてオスプレイの配備撤回を改めて働き掛ける意向を強調した。」(2017年1月5日)http://ryukyushimpo.jp/news/entry-422680.html

中国の空母艦隊が自分が知事をしている県内を通過したときは、ピタリと静まり返り、同盟国のオスプレイが空中給油訓練再開したら、「強い憤りを感じる」そうです(苦笑)。

どっちを向いて政治をしているのかハッキリわかって、分かりやすくていいですね。

なにやら米国に行きたいとのこと。公費を使ってなにしに行くのでしょうか。

翁長も承知でしょうか、トランプ政権は「オール沖縄」が大嫌いな海兵隊将官が2名も入閣しています。

国防長官にマティス元海兵隊大将、国土安全保障長官にケリー元海兵隊大将です。

その上、国家安全保障担当大統領補佐官に対中強硬派のフリン元陸軍中将、国家通商会議にこれまた対中強硬派で有名なナヴァロを任命しました。

辺野古は海兵隊基地の移設ですから、国防長官事案でしょうね。

20日の大統領就任式前に行って国務省や国防総省の官吏と面談できても、彼らはスイングドアよろしく数日以内にワシントンから叩き出される運命にあります。

こんな連中と話してもなんの意味もありませんし、第一身の振り方で忙しくて面談すらかなわないでしょうね。

就任式典以後なら、ひょっとしてマティス元海兵隊大将自身がお出迎えしていただけるかもしれません。

たっぷりと翁長氏持論の、海兵隊のオスプレイがいかに殺人機なのか、海兵隊の辺野古移設にいかに県民の反対しているのか、海兵隊がいかに血に飢えた凶暴集団なのか、海兵隊の(←しつこい)高江のヘリパッド建設がいかに非道なのかを、たっぷりとこの元海兵隊大将にお話下さいね。 

                                            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

36d8bc25海上自衛隊掃海業務支援隊

■追記
機雷は沿岸や航路を封鎖するときによく用いられる古典的兵器です。特に狭隘な海峡封鎖にはかならず用いられます。

機雷には様々な種類があります。設置状態で分けると、4種類です。

・海底に沈める「沈底機雷」、
・アンカーを海底に沈めて係維索(ケーブル)で機雷缶を係留する「係維機雷
・アンカーを海底に沈めて短い係維索で敷設され、目標を感知すると、浮力またはロケット推進などで上昇し、所定の深度で起爆する「短係止機雷
・海面または海中を漂う「浮遊機雷

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南西諸島防衛は中国軍拡抑止の要

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昨日新春早々、オスプレイというツールを使って、少し頭をほぐしてみました。 

私が書いたことは、オスプレイの航続距離の長大さを活かせば、海兵隊が沖縄から撤収する理由になりうるということでした。 

どうして基地反対派は、このことに気がつかないんでしょう。かえって不思議なくらいです。 

私が反対派ならこう主張しますがね。 

「オスプレイの出現によって、抑止力を損することなくフィリピンに配置転換することができる。また航空機と一体運用される海兵隊もまた、沖縄からフィリピン配置にすることは可能であり、したがって辺野古移設も不要となる。」 

反対派にとってもオスプレイは福音で、ひと粒で2度おいしいと思うんですが、いかがでしょうか。 

琉球新報さん、「沖縄差別だ」とまで言う以上、もう少し勉強されたらいかがでしょうか。

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しかし結局、彼らは永久にオスプレイを、「欠陥機」としてディスるネタにしたいようで、もはやマルクスがいう「物神崇拝」(呪物崇拝/フェティシズム)の域に足を踏み込んでいます。 

物神崇拝とは、石像とか木像などのような「物」を、まるで神をありがたがるように崇める原始的な信仰のことですが、しょせん航空機にすぎないオスプレイにここまで拘泥する心理は似たようなものです。

あるいは、本心は海兵隊にズッと居てほしいかもしれません。 

あながち皮肉ではなく、「移転断固阻止」してしまえば、普天間固定になるのは小学生でもわかるはずですが、まぁいいや。 

ただしあたりまえですが、オスプレイは多くあるパラメータのひとつにすぎません。

ですから、オスプレイだけで、アジアの戦略配置が決するわけがないのです。

今日はもっと俯瞰的な観点から、米国がなにを構想しているのか眺めてみましょう。 

ハーバード大学アジアセンター・シニアフェローの渡部悦和氏(元陸自・東部方面隊総監)は、『米中戦争』という本を著わしています。

この本を参考にしてお話していきます。 

この本は、米国のエア・シー・バトル(AirSea Battle /ASB)の進化について書かれています。

ちょっと専門的になりますが、できるだけかみ砕いて書いていきます。 

エア・シー・バトルは、「空・海戦闘」とも訳され、米国防総省が中国の軍拡に対応して構築している空海陸の一体運用戦略のことです。

空軍、海軍、陸軍、海兵隊が個々バラバラに対応するのではなく、キチンとした見取り図に沿って合理的に配置し、いざという時には一体となって戦うことかできる仕組みです。

なんだあたりまえじゃん、と思わないでください。

米軍は陸海空海兵の四軍が、同時に陸上部隊や艦船レベルに至るまで情報を共有し、統一された指揮下で運用されるのです。

こんなことができるのは世界でも米軍とあとわずかな国しかいません。日本すらまだこのシステム化は未完成です。

このエア・シー・バトルが、いまの米国の対中戦略の基本だと思って下さい。

これには旧バージョンと、アプグレイド・バージョンがあります。

旧バージョンは、ドローンやスティルス航空機といったオモチャの整備だけに膨大な軍事費を費やしてしまい、とんだ金食い虫となってしまいました。

軍事支出削減の風をまともに受けてしまい、そのうえに結局「陸」の位置がはっきりしないという批判を受けて不評でした。

戦闘というものは泥臭いもので、最後には歩兵が相手陣地に踏み込んで旗を立てるというのは、数千年来変わらぬ戦争の真理なのです。

PhotoCSBAを訪問した海自幹部学校長http://www.mod.go.jp/msdf/navcol/news/2015/0325.html

米国国防総省の外郭団体に、「戦略・予算評価センター」(CSBA)というシンクタンクがあります。

このCSBAの仕事は、東アジアの戦略を確定することで、端的に中国に対する安全保障を研究することで、米国の対中安全保障政策を決定するいわば総本山です。

この成果は米軍のアジア戦略に大きな影響を与えています。

CSBAが発表したエア・シー・バトルの新バージョンは、自衛隊が長年かけて上げて築き上げてきた南西防衛構想を深く研究し、むしろそれに影響を受けて再構築されていました。

「CSBAは、第1列島線の重要性を深く認識している。特に、第1列島線の重要部分である南西諸島(九州南端から奄美諸島、沖縄諸島、宮古・八重山諸島、尖閣など)の重要性をよくよく理解し、これをエア・シー・バトルの改善に活用しているほどだ。
南西防衛は、自衛隊からすれば日本の防衛そのものだが、米国からすれば中国軍に対するA2/ADそのものである
そして、自衛隊か実施する南西諸島防衛の成否、つまり自衛隊の中国軍に対するA2/ADの成否が米軍のエア・シー・バトル成功にとって必要不可欠な要素であることも理解している。」(同書)

A2/ADという、スターウォーズのドローンみたいな名は、前にパッチモン空母「遼寧」の説明の時に出ましたね。覚えていますか。

「接近阻止・領域拒否」と訳します。

要するに、ここから先には通さないよという目に見えない境界線のことで、中国軍はこれを海軍戦略にしてきました。

米国の空母打撃群が東シナ海へ進入するのを防ぎ、中国本土に近づけさせないことが目的です。

なぜなら、米国の空母打撃群が中国本土に接近することが出来れば、その艦載機の攻撃範囲に中国沿岸部のすべての海軍基地、空軍基地がすっぽりと収まってしまうからです。

こうなってしまうと、中国は東シナ海域のみならず、南シナ海での軍事膨張までもが不可能になります。

中国としては、そのような状況は避けたいわけですが、簡単ではありません。

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というのは、東シナ海と太平洋を分けるように「第一列島線」が横たわり、その中央部分にあたる沖縄には米国の強力な軍事基地がデンっと存在するからです。

中国からみれば、日本列島と南西諸島はまるで、特注品のように中国の軍事膨張を防ぐための「栓」なのです。

下図の逆さ地図を見ると、中国がなにがなんでも沖縄から米軍を追い出したい切ない気持ちがひしひしと伝わってきます。

中国からすれば、南西諸島防衛の要である沖縄を自分の勢力下に取り込めれば、東シナ海のみならず、太平洋進出へのチケットを得た事になります。

沖縄の「高度な自治権要求」、さらには分離・独立もけっこうですが、中国の意図を考えてからすることですね。

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そしてさらに第一列島線の東半分は自衛隊によって守られており、横須賀に米海軍が海外最大の本拠地を構えています。

つまり米国にとっても、自衛隊の南西防衛線は中国の軍事拡大を封じ込める極めて重要な防御ラインだということです。

Photo_4アンドリュー・クレピネビッチCSBA所長http://www.mod.go.jp/msdf/navcol/navcol/2015/009.html

そして、米国はこの自衛隊の南西諸島防衛ラインをさらに延長して東南アジアにまで繋げていこうとしています。

「アンドリュー・クレビネビッチ同センター長は、論壇誌『フォーリン・アフェアーズ(2015年3・4月号)に『中国を抑止する方策・列島防衛のケース』を発表した。
その論文の中で彼は、第1列島線を構成する国々(日本、台湾、フィリピン、インドネシア)とベトナム、シンガポールなどの国々の自国防衛を連携することで成立する『列島防衛』を提言した。」

「列島防衛」同盟、これが米国がアジアにおいて中国の軍拡を封じ込めるために考え出した新戦略です。
https://www.youtube.com/user/usnavalwarcollege

この大きな俯瞰図の中で、オスプレイはもちろんのこと、沖縄を含む南西諸島防衛を置いて考えないと分からなくなるのではないでしょうか。

オスプレイが米国も構想するA2/ADの要である南西諸島防衛のために欠くことのできない存在であり続ける以上、あくまでも現時点でオスプレイがフィリピンに再配置されることは考えにくいと思われます。

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逆説 海兵隊が必ずしも沖縄にいなければならない理由はない?

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新年ですから、少し頭を柔らかくしてみましょう。 

お題は、「なぜオスプレイが沖縄にいなければならないのか?」です。 

結論から言います。居る必要は必ずしもありません。 

よく沖縄は地政学的に「太平洋の要石で」うんぬんと、まるで宿命的にここに基地を置かないと、米軍はアジアにおいて戦略的展開が不可能になるかのように言う人が多くいますが、その常識を疑ってみることにします。 

実は「沖縄に基地を置かねばならない」理由の大半は、航空機の航続距離に規定されていました。 

どういうことかと言うと、海兵隊の投入手段(戦力投射・パワープロジェクション)としてヘリしかない時代の行動範囲は実に狭いものでした。

下図の赤丸で表したオスプレイの行動半径の中に、チマチマと描かれている小さな黒丸がCH46のものです。Photo防衛省 

上の航続距離の起点は普天間です。今まで使ってきた空飛ぶクズ鉄、ことCH46の航続距離はわずか約140㎞です。 

大震災の折に「トモダチ作戦」で東北に駆けつけたCH46は、2日もかかってしまいました。 

航続距離が短かくて、頻繁に燃料補給のために降りねばならなかったからです。長距離飛行の無理をしたために、パイロットの疲労はひどく、間に休養時間もはさまざるをえませんでした。

ヘリは航続距離が極端に短いために、紛争が予想される地域にできるだけ近づいておく必要があったのです。

おまけに鈍速でうるさい、旧式なために整備部品にも事欠くというハンディつきです。

一方、これがオスプレイならば、ひとっ飛びです。 速い、安い、うまいという牛丼のような機体です。

Photo_4http://www.asahi.com/articles/ASJ4L5Q4YJ4LUTFK00G.html

上の写真は熊本地震時のものですが、フィリピンで共同訓練していたオスプレイはあっという間に現地に救援に戻ってきてくれました。 

なにせオスプレイは空中給油(1回)すれば、約1100㎞(※)という長大な航続距離を持つのです。 ※空荷状態のフェリー飛行状態。ペイロード一杯に搭載すると短くなります。

Photo_2http://obiekt.seesaa.net/article/315540843.html 

上の図は2013年1月に行われた、フィリピンとの共同訓練をしたバラワン島からの距離を見たものです。

オスプレイは空中給油2回の無着陸飛行で、沖縄から南沙諸島まで飛行することが可能です。

最初に掲げた防衛省の図をもう一回見て下さい。
 

オスプレイのイラストかジャマしていますが(笑)、フィリピンを起点にしても空中給油1回で台湾、尖閣、沖縄、朝鮮半島南部、九州、西日本までオスプレイは戦闘行動範囲とすることが可能です。 

では、ここで頭の体操です。

この図の起点を沖縄ではなく、フィリピンに据えたらどうでしょうか? 

かつてのCH46では、航続距離が短いために沖縄を発進基地にしなければ台湾や朝鮮半島には戦力投入できませんでした。 

だから、沖縄に海兵隊基地を置くことに米国は固執したのです。 

ところが、オスプレイが配備されたことで、この前提条件は大きく変化しました。 

なにを私が言いたいのか、そろそろお分かりですね。 

そうです。オスプレイごと海兵隊基地はフィリピンに移動することが、少なくとも技術的には可能なのです。

フィリピンは広大な地域に島が分布していますから、もっとも大きな島であるルソン島北部に海兵隊基地を飛行場ごと移動すれば台湾は指呼の距離です。

また、かつて米海軍基地があったスービック軍港に拠点を構えれば、すでにインフラは存在しています。

見えにくいかもしれませんが、下図のマニラ北西に位置するのがスービック軍港です。

Subicbayスービック軍港 港湾施設だけではなく、滑走路も備えている。まさに居抜き物件。

ここにはかつて反米運動に嫌気がさした米軍が撤退するまで、アジア地域屈指の大軍港がありました。

この軍港とクラーク空軍基地がなくなった瞬間、中国が南シナ海の進出を開始したのは有名な話です。

Photo_3
ここに移動することで、現在もっとも緊張が高まっている南シナ海正面が完全にオスプレイの行動半径に入り、中国の軍事目標の1丁目1番地である台湾、東シナ海にも沖縄とほぼ同等の距離になります。

フィリピンにはオスプレイ配備を「沖縄差別だ」とまで叫ぶ反対運動も存在しませんから、オスプレイを政治利用されることはありません。

このように、オスプレイはアジア地域における戦力配置にまで影響を与えるような、まったく新しいジャンルの輸送機なのです。

では、海兵隊のフィリピン移動を妨げているのはなんでしょうか?

その理由は、あくまでも日本側にあります。

それについては次回に回しましょう。

※まんま取られるのが心配で表題を変えました。

 

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号外 鹿島天皇杯優勝!

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鹿島、天皇杯奪還。これで2冠です。

いや、クラブワールドカップの激闘まで入れれば2.5冠か。

元旦なので羽織袴で、正座して見ようかと思っていましたが(うそ)、実際は友人から頂戴した宮古島の銘酒を飲みながらヘロヘロになってました。

いやー、うちのチームって技術的にはJ最強ではないでしょう。たぶん3位か4位くらいかな。

強い時の浦和は、今のうちの比ではありません。川崎も強い時は強い。ガンバだって。

Photo

しかし、わがチームにあって他のチームにないのは、なんていうのかな<精神力>と呼ばれているものです。

食いつく、寄せる、足を惜しまない粘り強さ、連携、そしてあきらめないズルさすらあります。

キャプテンの小笠原が乱闘寸前までやっていましたが、なんの本気なわきゃありません。

相手にこちらの闘争心を誇示してびびらせ、自軍の若手にハッパをかけたのです。

というのは、鹿島は他のチームが1カ月以上前に休暇に入っているのに、Jリーグの首位争いのCSを3戦、クラブワールドカップ戦を3戦、その間に天皇杯をやっているわけで、一カ月で実に10戦!

もう、チームは野戦病院化していました。

主力のムー(金崎)、ダイゴ(西)、山本、そして天才・ガク(柴崎)まで激闘によって痛んでいました。

もう選手は体力はとっくに限界を越え、ただひたすら精神力だけで走っていましたね。

延長に入った時は、あのレアル戦の記憶がよみがえって、ひょとしたらと思ってイヤーな気分になったところで、あのモヒカン頭のファブリシオが入れてほっとしました。

石井監督は「鹿島の強さをひとことで言い表すと」という質問にこう答えています。http://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201612310003-spnavi

「それはやはり、タイトルを取った者だから分かる勝負どころ、でしかないと思います。」

ボロボロになっても決してして諦めないこと、最後まで食らいつくこと、それが鹿島の強さです。

それが鹿島というチームが、サッカーを越えて感動を与える源のような気がします。

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新年明けましておめでとうございます

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2017年が始まりました。

皆様にとって善き年になるよう、心からお祈り申し上げます。

昨年は、激動の年でした。

台湾総選挙に始まり、イギリスのブレグジットという仰天する事態が起き、さらにはパナマ文書、止めはトランプ大統領の誕生で締めくくるというスラップスティックな年となりました。

これは、様々な論者が指摘するように、<グローバリズムの終焉とナショナルの復権>を現す出来事としてかんがえるべきでしょう。

この傾向は、行き過ぎたグローバリズムが人を幸せにしないことに、世界が気がつき始めた現れではないでしょうか。

ナショナルの巻き戻しが世界規模で始まったのです。

今年の最大の変数は、いうまでもなくトランプの就任であることは、万人が一致するところです。

トランプがいかなる大統領になるかで、わが国を取りまく国際情勢は大きく変わるでしょう。

当面は民主党政権を支えた官僚と、経済界指導陣の入れ換えが開始されるでしょう。

経済布陣として、ピーター・ナヴァロを置き、安全保障のトップに「戦う修道士」ことジェームス・マティス元海兵隊大将を置いたことは、中国にとって悪夢の布陣であることは確かです。

ちなみに、翁長氏が「移転阻止」のために訪米したいそうですが、(運良くホワイトハウスに行けたらの話ですが)、オール沖縄の天敵である元海兵隊大将がお相手を務めるわけです。

まことにお気の毒。

それはさておき、一方でAIIBに加盟すべきだったと主張した人物や、ロシアと強いビジネス関係を持つ人物も閣僚となっており、いかなる勢力が主導権を握るのか明確には分からないといったほうがよいでしょう。

今年もこのブログは、沖縄を取り上げる機会も多いことでしょうが、沖縄政局に縛られず、できる限り国際関係の中に沖縄を置いて考えて行きたいと思っています。

 
今年も一年、できるだけ情報量の多い記事作りをしていきたいと思ってはいますが、なにぶん力量不足ですので、優秀な皆さまが作るコメント欄とセットでお読みいただければ幸いです。

平成29年 元旦 

 

■今週4日水曜日からの平常更新になります。
あ、鹿島が勝ったら号外出しますけど(笑)。
私、天皇杯決戦の結果が出るまで正月気分にはなれないのです。

のっけから写真と記事の差し替えをしちゃいました(汗)。今年も記事が「熟成」するのは午前10時くらいみたいです。

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