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2017年2月23日 (木)

小池氏の「改革」は間違っていません

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昨日さんざん小池女史をくさしましたから、バランスを取る意味で猪瀬直樹元都知事の意見も参考に紹介しておきます。
http://newswitch.jp/p/7789

猪瀬氏はこのように述べています。

「―予算案の中で特に評価する点は。
 「総額1380億円を計上した待機児童対策は評価する。保育士不足解消に向けた給与引き上げは、国もやっているが都も人材確保することがまず重要だ。施設だけ建てても保育をする人がいないと意味がない。小規模保育をさらに展開することになったのもよかった」

 ―慣例だった政党復活予算(200億円)を廃止し、編成したことについては。
 「よくやったと思う。拙著『東京の敵』で指摘した通りだが、200億円のうち、かなりの部分が都議会自民党のドンによる働きかけで一度通らなかったものが通り、その積み重ねがドンの力の源泉になってきた。それを絶ったのだから」

―豊洲市場問題は。
 「地下水モニタリング調査で基準値の79倍のベンゼンが暫定値で検出されたからといって感情的になってはいけない。再調査結果が出る3月まで静観するしかないが、いずれどこかでピークアウトすると思う。政局と政策は矛盾してはいけない。政策が良い意味で政局になっていくことはよい。アンビバレンツだが、そこをどう越えていくかになる」

猪瀬氏は自民党都連会長だった内田氏への怨念が強く残っていると見えて、小池氏に対して大変に好意的な評価です。

確かに辺野古移転問題にかまけて、県政不在の翁長氏と比較するのは気の毒で、待機児童問題などで打つべき手は予算にちゃんと反映させています。

猪瀬氏が指摘するとおり、今、小池氏は猪瀬氏が言うとおり政党復活予算のように、都議会ボスとその周辺にとりついたクローニー(既得権業者)という構造そのものを「改革」しようとしているように見えます。

東京都は小規模国家ほどの予算を持つために、随意契約がはびこり特定の与党ボスに取り入れば、後からいくらでも復活が効くさという体質が生じていました。

同じことはオリンピック予算にも言えます。当初予算の7340億円から3倍以上に膨れ上がり2兆円超に達するのはいくらなんでも異常です。

つまり、一回開催国として決まれば、後は潤沢な都の予算をいくらでも食えるさと思っている利害集団が存在するということです。

開催候補として名乗りを上げた時、東京が掲げたのは、こじんまりしたコンパクトにまとまった都市型オリンピックだったはずです。

これは新興国の国威発揚型でもなく、かといって巨大ショービジネス型でもない、新たな持続可能型オリンピックの提案だと考えられていました。

ところが、始まればなんのことはないグズグズと巨大化していきます。

Photo
まるで甘い砂糖菓子に群がるようにして、都政に巣くっていたクローニー層に食い物にされたのです。

このような甘い菓子の巨塔となった都政に安住していたのが、例えば舛添氏であり、そしてくだんの石原氏でした。

舛添氏の超豪華視察旅行の金の使い方、くだらない都市外交、あるいは石原氏の気ままな勤務態度と、首都銀行に見られるような思いつき的な政策による巨額欠損などを、誰も「知事、それは間違っていますよ」と窘められない、いや一緒にお相伴に預かってしまう空気が都庁内にもあったことは確かでしょう。

おそらくここが翁長氏と小池氏が決定的に違う点です。

翁長氏がやったことは、従来の利権構造を変えたのではなく、自分を新たな利権の中心にすげ替えただけです。

つまりは、自民の国場組から金秀・かりゆしグループに利権を自分にすげ替えただけで、政治家と癒着した政商という構造は何も変わっていないどころか、かえってひどくなっただけでした。

翁長氏の場合、旧来の自民党政治そのままの利権腐敗構造と、「9条を守れ」的な戦後左翼陣営が野合したものでした。

したがって翁長氏の対決姿勢は、県の内部改革に向かわずに、常に国とだけの闘争に限定されていました。

翁長サイドは己が利権を左翼陣営に容認してもらう代わりに、左翼陣営はやりたい放題で県政を仕切れたのです。

一方、小池氏はこのような東京都の内部構造自体を「改革」したい、と考えているようです。

そのテーマは間違っていません。いつかは誰かが、このしんどい外科手術をせねばならなかったのですから。

それには小池氏の支持率だけでは不足していて、議会の数がいることもまた確かです。

その意味で、次の都議会議員選挙になにがなんでも勝利せねばならないという小池氏のモチベーションも理解できます。

私はこれについては小池氏を支持します。

ただし先日来述べてきたように、この行政官である前に野心満々の政治家であるという政治手法はどこかで歯止めをかけねばならないと思っています。

むしろ行政官として進めるべき豊洲移転問題を早急に片づけてしまってから、その移転にまつわる暗部を切開すべきです。

そしてむしろそれを実績として、大いに「改革」をおやりになったらいかがでしょうか。

もうひとつ今日は彼女に親切な気分なので忠告しますが、あの小泉翁の政治手法をまねるのはお止めなさい。

あの「小泉劇場」の結果を知っているだけに、気持ちが悪くなりますから。

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コメント

小池都知事は都議会のドンだ。利権がとか言いますが、
一体自民党からどの会社に利権が集中しているのかが分かりません。
工事費の膨大に関してもちゃんと入札を行い適正価格であるか都や会計検査も入るはずです。
豊洲の移転延期やオリンピック誘致のゴタゴタも考えれば小池都知事が予算面はしっかり行っているとはとても思えません。


昨日のからの記事と読み合わせて、翁長氏と小池氏の類似点と相違点の指摘は実に興味深く考えさせられます。

特にこの部分、
≫「翁長氏がやったことは、従来の利権構造を変えたのではなく、自分を新たな利権の中心にすげ替えただけ」

ここにこそ、我が翁長氏知事と小池氏との圧倒的な違いがあるように思われます。
翁長政治(まぁ、そういうモノがあるとすればですが)というものは、実は選挙での勝利で終わっていて、その以降は維持と配分しかありません。
つまり、単純に中井眞時代と比べてさえ「先祖返り」なのです。

東京都もかなりゴタゴタしてますが、私は東京都民が凄まじくうらやましいです。

小池氏の演劇的な態度はイケ好かないし、その手法にも重大な懸念がある。
あのようなドラステックなやり方自体が生理的に好きません。
ですが少なくも、やろうとしている事は十分に伝わって来ます。
(それが出来るかどうかもわかりませんが)

ところで翁長氏と小池知事、このような違いを生む原因は一体どこからくるのか?
昨日、ふゆみさんが一言で本質を言っていると思います。
≫「東京都民は沖縄県民よりもシビア」
なのですね。
「善し悪し」は別として。
翁長氏は沖縄県民の良い面を利用して、逆に時代錯誤的非改革方向に退化させてる。
もし小池知事が沖縄の知事だったらどんなだったろうな、と考えずにおれませんね。

しかし、豊洲問題は小池氏のアキレス腱になる可能性もかなり大です。
先の辺野古訴訟で見るとおり「知事の裁量権」は広範に及ぶので、東京ガスからの購入を決めた石原氏の判断の瑕疵を法的に問うのは、まず不可能です。
なおかつ「議会の承認」も経ているのですし。
うまく宣伝だけで用が足りるとしても、そこに政局志向や恣意性と言った一種の「欺瞞性」を見出す有権者も多いでしょう。
私は早めに着地点を見出し都民を安心させながら都議選にのぞむ方が誠実と思うのですが、ギリギリ一ぱい、この問題を利用するようですね。
やがてそれが、小池知事自身に返ってくるような始末にならなければいいのですが。

>あの小泉翁の政治手法をまねるのはお止めなさい。

全く持って同意します。世の中をよくするということより、政治的に勝つためにイッシューを選び、民衆を扇動するのはいけません。

全然関係ない話ですが森友哉学園の払い下げ問題は大丈夫なのでしょうか? 安倍は政治生命までかけていますが今彼に首相を辞めてもらっては困ります。
私は教育勅語を暗唱させ軍歌を唄わせる塚本幼稚園やそれを経営する龍池泰典とつながりがあることが野党やマスコミのアベ・ヒトラー認識を助長することになると思います。

ミス、哉は余計でした。

小池さんの都議会を改革したい、そのためには次の選挙には是が非でも勝ちたい、その気持ちはわかります。
そして、政党復活予算の200億円を無くしたのも評価できます。
しかし、小池さんが誤った判断を下した豊洲市場への移転延期により発生する無駄なよる維持費、業者補償によりる損失、豊洲への風評被害による損失、築地市場の移転延期に伴う環状2号の完成の遅れによる経済的な損失は1000億近くになるとも言われてます。
少なくとも五輪の開催と晴海地区、豊洲地区で暮らす人には大打撃だと私は思います。
小泉型政治手法の真似事を止めてもらいたい、大いに同意です。

今の小池さんを見てると、小池知事が東京都の為に何がやりたくて、どの様な絵を描いているのか、それが本当に都民の為に成る物なのか、選挙で勝った先に何が有るのか、よくわかりません。
現時点で、あの共産党とべったりな小池知事、都議会に巣食う利権を壊しても、新たに生まれた利権に、自分が代わりに入るだけでの様に思えてなりません。
今の様な、これまで積み上げてきた一般職員の頑張りを全て無にするちゃぶ台返しのやり方なら、小池さんがどれだけ頑張っても、下の者は誰も付いて来ません。
その様な状態では、良い結果で終わる改革には成らないと思います。

すいません。
上の名無しは私です。

百条委員会設置に関して、全員起立で承認しなければいけない(少しでも躊躇えば政治的に死ぬかも?と思わせる)かのような空気を作り上げた政治手腕は、小池都知事の真骨頂でしょう。
昨日に書いたとおり、都民の「知りたい」という思いを上手く利用して、豊洲移転問題に関しては、小池都知事に逆らえないという空気を作ってしまった。
記者会見での、屈辱を晴らしたいとかそういう事じゃなくて……と、石原氏に釘を刺したりするのも、都民からすれば「そのとおり!」と思ったでしょう。

この手腕が、都政全体に広がってくれれば良いのですが。

 小池さんの評価は色々とあるようですね。

> このような甘い菓子の巨塔となった都政に安住していたのが、例えば舛添氏であり、そしてくだんの石原氏でした。

 舛添さんも石原さんも、欠点はありますが私はあまり気にはしてません。

> おそらくここが翁長氏と小池氏が決定的に違う点です。翁長氏がやったことは、従来の利権構造を変えたのではなく、自分を新たな利権の中心にすげ替えただけです。つまりは、自民の国場組から金秀・かりゆしグループに利権を自分にすげ替えただけで、政治家と癒着した政商という構造は何も変わっていないどころか、かえってひどくなっただけでした。翁長氏の場合、旧来の自民党政治そのままの利権腐敗構造と、「9条を守れ」的な戦後左翼陣営が野合したものでした。

 まったく賛成です。翁長さんとは格が違いますね。

> 一方、小池氏はこのような東京都の内部構造自体を「改革」したい、と考えているようです。
そのテーマは間違っていません。いつかは誰かが、このしんどい外科手術をせねばならなかったのですから。
それには小池氏の支持率だけでは不足していて、議会の数がいることもまた確かです。
その意味で、次の都議会議員選挙になにがなんでも勝利せねばならないという小池氏のモチベーションも理解できます。
私はこれについては小池氏を支持します。

 小池さんが内部改革をできるのなら彼女は真に大物です。次の宰相候補になりますね。石破さんよりも可能性はある。

> もうひとつ今日は彼女に親切な気分なので忠告しますが、あの小泉翁の政治手法をまねるのはお止めなさい。

 小泉さんの一徹な真剣さは学んでもらいたいと思っております。

> あの「小泉劇場」の結果を知っているだけに、気持ちが悪くなりますから。

 小泉さんの成果はなんであったのかは良くわかりませんが、あのような人は貴重です。細川さんと組んで原発反対をやったときには、トンチンカンなことをするとは思いましたが。

 東京都の知事なので分からないこともたくさんあります。皆さんのご意見を参考に考えていきたいと思っております。小池さんの環境重視も気になるところでありますが、日本の首都の知事として、大きな成果をあげてもらいたいです。

東京都の年間予算は13兆円、スウェーデンの国家予算と同じといいます。
その中で今回豊洲で失すると試算される1000億円は高額ではあるとはいえ、この規模の都市では振り返るのが遅れると最も巨額の税金が右から左に無駄使いされます。
猪瀬氏が書いている他に韓国人学校への土地格安提供も白紙にしていますし、小規模保育の拡大へのスピードは、何年も突破できなかった壁をこえた意義は大きいです。
そんな訳で私は今のところギリギリ豊洲の早急な再確認は容認しています。
実は、水道管や地下のインフラとか木密住宅整備とか、お金のあるうちに地味にやる事は沢山あって、彼女がその地味さをノー電柱というフレーズでキラキラさせている根幹にはこの2つのニーズがあります。これを今の利権屋に任せたら都財政はパンクしますから、都庁都議会の掃除になるなら1000億円は高くないというのが私の今の算段です。
都民ファーストの会のメンバーが増えてきたのでリストを見ましたが、ここから更に増える時に、烏合の衆が群がってきます。大阪維新もそれで色々ありましたし、小池氏のイヤらしい性格が取捨選択に好作用すれば良いのですが。
彼女の語り口やパフォーマンスをもてはやしているのはテレビと一部の都民だと思います。大多数は日々めっちゃ忙しいので、ちゃんとやってよね!私は仕事行くから!って感じです。

誤字すみません。
最も巨額の税金→もっと巨額の税金 です。

ふゆみさん

> 猪瀬氏が書いている他に韓国人学校への土地格安提供も白紙にしていますし、小規模保育の拡大へのスピードは、何年も突破できなかった壁をこえた意義は大きいです。

 そんなこともやっておられるのですね。イイ感じです。地味なことができないようでは失格ですよね。

> 大多数は日々めっちゃ忙しいので、ちゃんとやってよね!私は仕事行くから!って感じです。

 そうなんでしょうね。小池さんシッカリお願いしますよ。

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