« 北朝鮮危機 米中首脳会談の後に来るもの | トップページ | 北朝鮮危機 北朝鮮の「太陽節」はあさってです »

北朝鮮危機 従北派ムン・ジェイン大ピンチ

133
遅いですが、外務省が韓国に渡航する人に対する安全情報を出しました。

外務省は11日、韓国に滞在、渡航する人に対して最新の情報に注意するよう促す海外安全情報(スポット情報)を出した。「ただちに邦人の安全に影響がある状況ではない」としつつ、「北朝鮮核実験や弾道ミサイル発射を繰り返している」として、朝鮮半島情勢に関する最新情報に注意するよう呼びかけた。
滞在が3カ月未満の場合は
外務省への旅行の登録、3カ月以上の場合は在留届を提出することも求めている。 最近の韓国のスポット情報では3月、朴槿恵大統領(当時)の弾劾(だんがい)に関する大規模デモをめぐって出された。一方、北朝鮮による弾道ミサイル発射をめぐっては昨年2月、韓国や中国などを対象に注意を促す広域情報が出された」(朝日 2017年4月12日)

さて、不思議な現象が起きています。 

もう避けられないコースと思われていた自殺への直滑降に、韓国国民がようやくためらいを見せ始めたことです。 

大変に結構なことですが、言うまでもなく、原因は北朝鮮ショックです。 

北朝鮮はよほど頭に血が昇っているとみえて、「われわれの核の照準は韓国と太平洋区域の米国の侵略的基地だけでなく、米国本土にも向いている」と言ってのけてしまいました。 

「太平洋区域」というのは、日本とグアムを指すと思われます。

「[ソウル 11日 ロイター] - 北朝鮮は、米国による先制攻撃の兆候があれば米国に核攻撃すると警告した。米原子力空母などが太平洋西部に向かっているが、北朝鮮の機関紙、労働新聞は、米国によるいかなる攻撃にも反撃する用意があると表明した。
「わが革命的に強力な軍は、敵部隊のあらゆる動きに目を光らせており、われわれの核の照準は韓国と太平洋区域の米国の侵略的基地だけでなく、米国本土にも向いている」と指摘した」(ロイター4月11日)

こういう軍事攻撃目標を、あからさまに口にしないで、せいぜいが匂わすていどに抑えて、それで逆にビビらせるというのが奥ゆかしい国際常識です。 

ましてや核兵器を使うぞ、というのですからそうとうなもんで、正恩は父親から瀬戸際外交という金王朝の家伝を伝えられなかったと思われます。

二代目は瀬戸際外交の名手でしたが(褒めているのではありませんよ)、それは「核攻撃するぞ」などというどぎついことを言ってしまってはお終いです。 

しかも相手が長年の「南朝鮮」工作が実って、めでたくも熟柿のように自ら金王朝の膝下に入ろうとしていた韓国相手にです。 

正恩君、青いね。

ひと頃次期大統領確定のうわさすらあったムン・ジェイン(文在寅)など、「当選したら真っ先に北朝鮮に行く」などと正恩を喜ばせることを言っていました。 

2015081731138 ムン・ジェイン候補 

ムンさん絶好調の時の発言です。
http://japanese.donga.com/List/3/all/27/429106/1

「『私たちの経済活動の領域を北朝鮮と大陸に広げ、韓半島の新しい経済地図を描くべきだ』
野党新政治民主連合の文在寅(ムン・ジェイン)代表は16日、光復(日本植民地支配からの独立)70周年の記者会見に臨み、「経済統一は、わが経済を立て直せる政権担当ビジョンだ」として、こう述べた。文代表は、また6者協議再開に向けて、事前に南北間と米朝間の「2+2会談」を開き、与野党代表は5・24対北朝鮮制裁措置の解除の求める公開書簡を朴槿恵(パク・クンヘ)大統領に送ることを提案した」(東亜日報2015年8月17日)

パク・クネが3月31日に逮捕され、3.2坪の独房に入れられ、1日の食費はなんと145円というアムネスティもびっくりの境遇に落ちたあたりまでは、ムンと「共に民主党」は順調に支持を伸ばしてきました。

Rpresidentslarge570ハフィントンポスト 

没落した先代覇王を水に落ちた犬を叩けとばかりに追い詰めて復讐心を満足させるのが、かの国の伝統芸ですからね。 

韓国大統領は職を失ったら最後、大方これで畳の上で死ねません。 

それはさておき3月末の「共に民主党」の政党支持率は45%、ムンの支持率31%で独走態勢に入っていました。 

ムンは学生運動家上がりで逮捕歴までありますし、人権派弁護士だったそうです。 

うちの国の野党にもよくいて、総理や官房長官になったりしましたっけね。 

ノムヒョンの秘書を務めていましたので、ノムヒョン2代目と見ていいでしょう。 

このムンの対北政策は対話で核問題を解決するというものでした。THAAD配備も撤回すると主張しました。  

反日なのは大統領候補としての基礎教養みたいなものですから、あえて触れません。 

Photoアン・チョルス候補 

一方、保守党の「セヌリ党」は分裂した上に、これといった候補者不在で自滅。もうムンは大統領一直線かと見られていました。 

保守としては情けないことに、頼りないが第2野党候補のアン・チョルス(安哲秀)で統一するしかないという、いわばかつての朝鮮戦争時の釜山陣地のような状況に陥っていたわけです。 

アンはTHAAD配備に関して「合意を護るべきである」という至極まっとうな意見の持ち主でした。 

しかしいかんせん、ムンにはパク・クネを追い落した時の氏神がついています。 

Photo_3
ムンの雪崩的勝利をこの私も含めてだれしも確信したのがこの3月末から4月にかけての時期だったわけですが、なんと北朝鮮からとんでもない「支援」がムン陣営に届いてしまいました。 

韓国人の宗教のひとつに、「北朝鮮は同胞だから核兵器は使わないさ」というものがあります。 

なんの根拠もない思い込みですが、上の漫画のように自分の安全が誰によって守られているのか見ないのですから、米国にとっても忌ま忌ましいかきりだったでしょう。 

この構図は沖縄の「平和運動」にもあります。

それはさておき、その韓国人の宗教にヒビが入ったのが、4月に入ってからです。 

Photo_2
4月4日、東亜日報の世論調査で、ムンが41・7%に対 して、アンが39・3%、その差がわずかに2・7%だと判明しました。 

4月6日、さらに流れの変化がくっきり出ます。

 
同日の各社の世論調査では、「2人の対決なら」という設問に対して中央日報はアンが50・7%、ムンが42・7%、YTNテレビによればアン47・0%、ムンが40・8%と共に逆転となりました。

この数字については朝日系のハフィントン・ポストが疑念を出しているので、割り引いて拮抗したくらいだというのが真相でしょう。h
ttp://www.huffingtonpost.jp/2017/04/10/korea-presidential-election_n_15929010.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001
 

この時期、米韓合同演習が続き、北朝鮮は景気よくミサイル発射を繰り返していました。 

その上、北朝鮮のサイバー攻撃で、米韓軍事作戦「5027」も流出したらしいことが分かり上へ下への大騒ぎです。

そして韓国は蚊帳の外での米中会談が開かれ、北朝鮮のパトロンの中国もさじを投げたようだと分かったのは、先日お伝えしたとおりです。

トランプはカール・ビンソン空母打撃群を、朝鮮半島海域に進めました。

これは本来ここを守備範囲にしているロナルド・レーガンが横須賀でドック入りしているためですが、正恩にとってすこぶる刺激的だったと見えます。

またワスプ級強襲揚陸艦マキン・アイランドを旗艦とし、強襲揚陸艦3隻を持つ上陸準備戦隊(ARG)は、現在南シナ海を通過して、これも朝鮮半島水域に向かっています。

これには第11海兵遠征部隊(MEU)が乗り組んでいます。

一方、佐世保を母港とするボノムリシャール上陸準備戦隊は現在、朝鮮半島水域に既にいて米韓共同訓練を実施しています。

この上陸戦隊には、第31海兵遠征部隊2200人が所属しています。

そして3月31日、このふたつの海兵隊上陸戦隊4400人に加えて、米国本にいた米海兵隊の主力である米第1海兵師団が戦闘準備態勢評価を終了し、東アジア・太平洋地域に投入される予定です。

このように、軍事オプションを取るか取らないかは別にして、しっかりと北朝鮮制裁の水圧プレッシャーが作動を開始したのです。

4月11日、これに耐えられなくなった正恩が発した暴言が、冒頭の「核の照準は韓国」という同胞に対する核攻撃予告でした。

「当選したら真っ先に正義恩に会いに行く」と言ってしまった従北派のムンにとっても同じく、水圧プレッシャーの下で暮らすような日々が続くことでしょう。

ところで、こういう緊迫した時期に中国に行く翁長さん、きっと中国に北朝鮮を説得してくれと頼みにいくのでしょう。

 

 

|

« 北朝鮮危機 米中首脳会談の後に来るもの | トップページ | 北朝鮮危機 北朝鮮の「太陽節」はあさってです »

コメント

政治家の血を引く金正恩が、土壇場で韓国人のように正気を取り戻してくれるとよいのですが、望みは薄いでしょうか?僕が割と中国に期待するのは、何千年間も朝鮮の宗主国であった中国が、属国の朝鮮人の扱い方はもっともよく心得ていると考えるからです。
北朝鮮をはじめ、日本周辺の核については、WEDGEの「‶四面『核』歌″状態の日本が生き残る道」という対談が参考になります。この対談を読んでも、北朝鮮が完全に発狂状態にあるわけではなく、北朝鮮なりの合理的戦略に基づいて行動していることがわかるから、交渉の余地はゼロではないと思います。

投稿: はてな | 2017年4月12日 (水) 13時27分

米軍特殊支援船、那覇軍港に寄港 朝鮮半島情勢に関連か
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-476759.html

実際に攻撃があるかどうかはわかりませんが、着々と準備は整えているようです。

しかし、「軍港を監視している関係者」て何者?

実際のところ、海上保安庁の巡視船の停泊くらいにしか使われていないようなんですが。

投稿: クラッシャー | 2017年4月12日 (水) 13時55分

挙げられている風刺画にはクスっとしました。
反米反日のくせに何かと日本やアメリカの金や技術にたかったりパクったリする韓国ってずうずうしいにもほどがある。
それから、北のミサイルか飛んでくるかどうかで忙しい時期に訪中した翁長さんにも呆れました。
この方、タイムスも新報も読んでないのかもしれませんね。というか、沖縄ではリアルタイムの日米中缶の緊迫した情勢は報道されていないのか?翁長さんの頭の中が心配になります。

投稿: やもり | 2017年4月12日 (水) 14時06分

クラッシャーさん、URL開けてみました。
特殊な船のわりには、目立つというか、可愛い色ですねw
南極観測船のしらせにそっくり。

投稿: やもり | 2017年4月12日 (水) 14時11分

>クラッシャーさん
軍港を管理している関係者なら理解できますが、軍港を監視している関係者って書いちゃう新聞って何なのでしょうねw


3月の頃は何故こんなにも緊迫しているにも関わらず、メディアは表立って朝鮮関連のニュースを報道しないのかと疑問に思っていましたが、
ここに来て、さすがに大手テレビ局も半島情勢を取り上げるようになってきましたね。

投稿: 三毛猫 | 2017年4月12日 (水) 17時14分

はてなさん

>何千年間も朝鮮の宗主国であった中国

言い過ぎですよ。

投稿: かつて(以下略)… | 2017年4月12日 (水) 18時31分

はてなさん

> 北朝鮮が完全に発狂状態にあるわけではなく、北朝鮮なりの合理的戦略に基づいて行動していることがわかるから、交渉の余地はゼロではないと思います。

 昨日でしたか、工作員の話が出ており気になっていたのですが、今日のはてなさんの言葉遣いが気になりますね。

 「北朝鮮なりの合理的戦略」があるとおっしゃいますが、これは、気になる言葉遣いです。それは北朝鮮に思い入れがあるような言い方になりませんか。北朝鮮には合理性はないのです。理性が狂っているのですよ。

 このままでは、北朝鮮には未来はないと思います。

投稿: ueyonabaru | 2017年4月12日 (水) 19時09分

軍事に疎い(というより複雑且つ高度な分野で理解するのに時間がかかる…)ため後半の米艦船の展開は素人目にみてもスゴイことのように見えますが軍事に詳しい方の見立てはやはり緊張状態ということなのでしょうか。

ツイッター上でトランプが中国に対して北朝鮮に対して牽制するような投稿を行っていますね。
時を同じくして米軍が作戦行動を行う際は日本側と協議するという報道を知ったときには少しだけホッとしました。

とにかく脅威に関しては米国はコミットするということでしかなく、マスコミが報じるこの状況下で中国と朝鮮半島は歴史的にどうこうとか北朝鮮の思惑とか戦略なんぞは金正恩本人にしかわからないことで不毛な議論だと考えます。

まずは日本国がどうすべきか。既に遅い気がしますが今後の為に考えるキッカケとなることを願います。

投稿: cyzer | 2017年4月12日 (水) 19時35分

アンvsムン、アンの支持率がここまで上がってくれば、親北勢を押し込める芽が出てきましたね。
それは韓国自身が自国内でやる事で、日本には日本内でやる事が沢山あります。
中国に航路復活をお願いしに行く事はやることリストにはないはずなんですごねー。

投稿: ふゆみ | 2017年4月13日 (木) 00時16分

録画していたジパングを見ましたが朝鮮戦争当時に九州で戦争に備えての避難訓練が行われていたのは知っていましたが、対馬北部にある海栗島という島に米軍のレーダー基地が置かれ、現在では自衛隊の基地になっていることや、海栗島ではミグ15が対馬海峡を通過するたびに空襲警報が鳴り響いたり対馬本島では米軍機が墜落することもあった等々知らないことだらけでした。

投稿: 中華三振 | 2017年4月13日 (木) 00時58分

連日賑やかですね(過熱気味ですがいい意味で)
プライベートがゴタゴタしてましてロム専してます。
山路さんの投稿記事、お疲れ様でした。(遅いね)

今日は客人がこの間まで自宅上空をオスプレイが飛んでいて怖かったという話を始め『北朝鮮はミサイルを日本に撃つと思いますか?』と質問されました。

どちらとも言えないが、最悪の場合は横田があるから周辺も広範囲に被害を受ける、気づいた時にはあの世にいるかもねと答えました。

横田自体は通常通りな感じですが、米軍や北朝鮮の動向などから基地周辺の住民は緊張してます。

戦争を望む人なんて日本には居ないと思いますが、現状では何も出来ずミサイルによる飽和攻撃を受けたら諦めるしかありません。

北朝鮮の脅威に麻痺してる韓国、大統領が文氏でなければ幾分かマシというところでしょう。
先の話でどうなるか見守るだけ、誰がなろうとも反日姿勢に変化なく度合いの違いだけ(笑)

投稿: 多摩っこ | 2017年4月13日 (木) 01時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 北朝鮮危機 米中首脳会談の後に来るもの | トップページ | 北朝鮮危機 北朝鮮の「太陽節」はあさってです »