メディアの横並びはなぜ生れるのか?
日本が報道の自由度ランキングで、アフリカの破綻国家並のランクにあるそうです。
ここまでメディアの質が低い先進国って、世界でも稀ではないでしょうかね。
最悪のメイドインジャパン、それがマスコミです。
ですから私は、自由度ランキングが低いことにことさら怒る気にもなれません。
メディアが慢性的に自殺している国の自由度ランキングなんぞ、低くて当然です。
「権力の統制」とはなんの関係ありません。
産経には「花田紀凱の週刊誌ウォッチング」という名物コラムがありますが、その中で花田氏はメディアの横並びをこう嘆いておられます。
http://www.sankei.com/premium/news/170611/prm1706110017-n1.html
「意図的に安倍内閣批判に使っている朝日や民進党はしかたないとして、週刊誌まで、いつまで“前川発言”に振り回されているのか。
『週刊文春』(6月15日号)が「驕るな! 安倍首相」
『週刊朝日』(6・16)「安倍官邸に巣くう加計学園人脈」
『サンデー毎日』(6・18)「加計学園問題は便宜供与疑惑だ!」
雑誌界のリーダーたるべき『文芸春秋』まで7月号の右柱が「前川喜平前文科次官独占手記」には心底、がっかりした。“独占”でもないし」(6月11日)
原因は、メディアがよく言いたがる「権力の言論統制」などにはありません。
その証拠に今の報道は、森友・昭恵夫人バッシング・加速計画・前川文書など、全部が全部、画一的な政権批判ですからね。
おまけに地上波のテレ朝、TBS、NHKまで同調するんだから、うんざりします。
まるで全体主義国家のようです。
統制しているのが権力ならば見えやすいのですが、メディア自らが自らを縛っているから始末に悪いのです。
ですから、むしろなぜメディアがこんな横並びになってしまうのか、考えたほうがいいと思います。
参考資料として、朝日のフェークニュースの作り方を書きましたので、よろしかったらご覧になって下さい。
ではなぜ朝日ばかり数々の致命的な大誤報を仕出かすのでしょうか。それには大きな理由があります。
前回の大誤報は、リークされた「吉田調書」を意図的にねじ曲げて、本来「論評」あるいは「社論」であるべき、原発=悪、あるいは東電=悪を、あたかも「報道」であるかのようにキャンペーンしてしまったことでした。
私もこのキャンペーン開始直後から一連の批判特集を組んでいます。
朝日「吉田調書」の虚妄全4回
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-f908.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-4637.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-ab8a.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-aaf8.html
ノンフィクション作家の門田隆将氏は、『吉田調書を読み解く』の中でこう述べています。
「私は朝日のキャンペーン記事を読みながらある疑念が頭を離れなかった。『この記事は現場の取材をまったくしないまま書いているのではないか』
それは、この一点に尽きた。
現場を取材していれば、これほど事実と真逆なことが書かれるはずがないからである。
朝日が書く『命令違反の撤退』をしたとされる人間は、おおよそ500人もいる。たった1人か2人しか取材対象の人間がいなくても、ジャーナリズムの世界では、真実のためにできるだけその対象者に肉薄しようとする。(略)
しかし朝日新聞の記事は、どこからも現場の息づかいが聞こえてこない。すなわち現場取材の形跡が見えてこないのだ」
朝日は今回もソースの周辺取材を完全に置き去って、ただ一点「前川文書」の下の写真にあるただ一行だけを根拠にして大キャンペーを開始しました。
それに産経と読売以外ほぼすべての新聞、週刊誌、地上波が同調したわけですから、スゴイといえばスゴイ光景です。
日本のメディアの9割は、「事実」がなんであるかという求是をせずに、「こうあってほしい」という情緒的気分によって支配されて「論評」してしまったわけです。
つまり、門田氏がいう、「現場の息づかいが聞こえない」報道を大量に流し続けたのです。
この根底には、これまで情報を一握りのメディアが独占しているという鼻持ちならない特権意識があります。
この特権意識から生れたのが、世論は自分たちメディア・エリートが誘導できるという思い上がりです。
政治家も企業経営者もメディアにバッシングされることを望んでいません。
与党議員ですら悪く書かれると政治生命に響くので、メディアに及び腰になっていました。
たかだか私企業の一社員でしかない記者が、自分が何様であるかのような顔をして総理を呼び捨てにする愚かさはそこらじゅうにころがっています。
このメディアの歪んだ特権意識は、メディアという巨大資本による縦軸と横軸支配構造があります。
これについては長くなりそうなので、今日は枕ということで次回に続けることにします。
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報道の自由度ランキングへの日本情報提供団体(JFJN)が偏向していますからね。
サイトに掲載されたJFJNの9人の「ジャーナリスト」を見ると、代表の瀬川牧子氏を含めて日本人は3人だけで2人はソウル在住の韓国人です。
https://jfjn.jp/journalists/
掲載記事も反原発、沖縄基地反対が目立ち、反安倍色が強いので必然的に日本のランキングが低いのも頷けます。
投稿: め組 | 2017年6月14日 (水) 07時47分
め組さん。そのとおりなんですが、私が言いたかったことは、しょせん「報道の自由度」などは、その国のメディアの質の反映でしかないのです。
報道の自由度だけが突出して高く、クォリティが低いということはありえません。
我が国のメディアの質も72位くらいなもんなんんです。
森友問題を昭恵さんバッシングとして大騒ぎしたり、マクロン仏大統領を24年上の奥さんていどでしか報道できないのが、うちの国のメディアなんですよ。
投稿: 管理人 | 2017年6月14日 (水) 10時53分
デビッド・ケイ氏のレポートを全部鵜呑みにするのは危険ですが、
彼のいう「記者クラブ廃止」などはその通りだと思いますけども、日本の新聞はそういうところは報じないで、ケイ氏レポートの中で反政権に使えそうなところだけ報じますねw
投稿: snsn | 2017年6月14日 (水) 12時02分
報道の自由の名の下に、一部の団体に突出してデマ有誤報ありの無法な自由を許しているのが日本です。やり放題の大手メディアの発信自由度は相当高いと言えますが、クオリティは問題有。
しかも、ケントギルバート氏位しか発言がないですが、新聞とテレビが同一グループ会社であり、しかもその大手数社で記者クラブも囲われているのは本当は由々しき問題です。
それを指して72位であれば妥当かもしれませんね。
投稿: ふゆみ | 2017年6月14日 (水) 13時59分
メディアの質はうんざりするほど低いですね。
嘘の報道も許せませんが、何より許せないのが真実を隠す事です。嘘だと気づいた時に開き直って嘘を吐き通し、真実を語る者を徹底して弾圧しています。
これまで隠し通してきた沖縄基地反対派が過激化し違法行為を繰り返す実態を地上波テレビで放送したニュース女子の番組への言論弾圧は目に余るものがありました。
その首謀者である山城被告が保釈中の身でありながら国連で「政府からの弾圧」を訴えるらしいですがそもそも弾圧が厳しい国家では許されるはずもありませんから自ら自己矛盾を報告するようなものです。
本日、我那覇真子さんが国連でカウンタースピーチをするようですが頑張って欲しいです。
投稿: め組 | 2017年6月14日 (水) 15時01分
デビッド・ケイ氏への沖縄に関する情報提供者は「沖縄国際人権法研究会」のようですね。
当サイトには「ケイ氏に対し報告書などを通じて表現の自由をめぐる情報提供を行ってきました」と記載があり
本日、国連人権委員会での山城被告の発言を実現させるための資金集めを画策しているようです。
http://okinawahumanrights.blogspot.jp/
投稿: め組 | 2017年6月14日 (水) 15時15分
山城は「良心の囚人」であるとガンジーのように気取っており、そうした記事が反日新聞ジャパンタイムズによって「prisoner of conscience」と訳され世界に広まっていくという悪循環。そして、その記事を書いたのは沖縄の反基地活動家のジョン・ミッチェル。彼は沖タイにも寄稿していてエルドリッチ氏を追い落とした張本人
投稿: 中華三振 | 2017年6月14日 (水) 16時33分
> つまり、門田氏がいう、「現場の息づかいが聞こえない」報道を大量に流し続けたのです。
> この根底には、これまで情報を一握りのメディアが独占しているという鼻持ちならない特権意識があります。
> この特権意識から生れたのが、世論は自分たちメディア・エリートが誘導できるという思い上がりです。
まったくおっしゃるとおりです。特権意識と言うより、特権そのものでしょう。この特権は放棄させるべきですね。マスコミに特権はあってはならない。報道の自由の権利があればそれだけでイイのです。既存の会社以外にも報道の権利をもっと拡大すべきであります。
ジャンヌが国連で発言するのですか? 頑張っておりますね。ジャンヌよ前へ、前へ進め!!
投稿: ueyonabaru | 2017年6月14日 (水) 16時40分
め組さん
http://okinawahumanrights.blogspot.jp/ を覗いてみました。左翼の運動の熱心な様子が窺えますね。敵ながらアッパレと申し上げましょう。何が偉いかというと、彼らの懸命な努力です。見習いたいものです。
次の英文を読む限りでは、山城氏の行状をしっかり把握していないのではないのかと思われます。
He was also charged with obstructing relocation work at Camp Schwab in the Henoko area of Nago and injuring a Defense Ministry official by grabbing the official’s shoulders and shaking him.
防衛省職員の肩をつかみ揺すったとしかありません。これでは軽い暴力でしょうが、実際の山城氏の行状は、ヘルメットを金属かなにかで叩くとか、地べたに職員を座らせ罵倒するとか見るに耐えない酷いものでした。
実状把握が出来ていない表現ですが、これもマスコミが正確に事実を報道しないからそうなるのだろうとも思えますね。悪の根源はマスコミにあるのは間違いありません。マスコミがこのままでは日本は左翼に攻撃され弱体化してしまいます。その意味でも、マスコミを正すというジャンヌの働きには瞠目すべきものがあると言えます。皆で彼女を支援すべきだと思いますね。
投稿: ueyonabaru | 2017年6月14日 (水) 18時02分