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特区諮問会議議事録に見る加計問題の本質

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昨日、HN「万人」という人からコメントがありました。きょうの本題である特区諮問会議についてお読みになりたい方は中段の波線に飛んで下さい。 

「週刊紙やテレビ番組のインタビューで前川氏が行ったお店に勤務していた女性(それぞれ別の女性)が明確に売春行為を否定して、なおかつ恩人だとも言っていましたけど、その件はブログで取り上げないのですかね。
確定前の情報で前川氏を破廉恥漢だと決めつけてたたいてけど、あなたが前川氏を売春したとほぼ断定した根拠って一体なに?
やはり単に無責任に情報を垂れ流して政権擁護したいだけの人だったようです」
 

この人は言っていませんが、これが嵩じると、前川氏を批判的に扱っただけで「安倍信者」と言われます。 

私はたった一回だけ前川氏の出会い系バーとの深い関わりについて書きましたが、以降まったく書いていないはずです。その時も「ばかばかしい」と書いていたはずです。 

Photo
なぜなら、論点がズレるからです。 

この加計問題はいかなる意味でも属人的問題ではありません。 

つまり倒閣運動をしたい様子の前川氏も、「糺弾」されている立場の安倍氏もその人格が故に、この問題が起きたのではない、ということです。 

この問題の本質は、業界利権とつるんだ文科省の省益と、その癒着を断ち切り、正常な市場の働きに任せようとする、官邸が押し進めている規制改革とのバトルの一場面です。 

もちろん人間社会の出来事ですからキャラが関わってきますが、本質を見ないで「友人だ」「出会い系次官だ」と言い合っても不毛じゃないですかね。 

前川氏に関しては反安倍色を鮮明にしている文春が入れあげているようですが、記事では店の女性従業員が、売春を否定していたと書いていました。 

だからなに?メディアに「ハイ、うちは売春する店です」、と言うとでも思っているほうが滑稽です。

女性従業員が、そんな不用意なことを言えば、即座に警察が手入れに入り、店は潰れます。 

ただそれだけのことで、彼がメディアと野党が言うような、「正義の告発者」「清廉潔白な善意の人」「夜回り先生のように優しい人」だったとしても、いささかも私の主張には変わりがありません。 

ただし、彼がどういう経緯で文科省を追い出されることになったのかについては、本質とも関わることですので押さえておきます。 

前川喜平氏はこういう高級官僚でした。

①組織的天下りを斡旋したことで世論の批判を浴び、退職に追い込まれた。
②官邸が進める規制改革に公の席上ではひとことの反論もせずに「面従復背」した。
③閣議決定された獣医の需給見通しを提出しなかった。
③本来懲戒解雇されるべきはずが、なぜか依願退職として処理され、8千万の退職金を確保し世論の批判を浴びた。
④官房副長官から風俗店に通っていることを注意されていた。
⑤在任中は反対の意志をおくびも出さず、退職後になっていきなり「内部告発者」に華麗な変身を遂げた。

以上が前川氏のプロフィールです。

ひとことで前川氏を評せば、利権団体と省益の癒着を象徴する人格的代表者であって、官邸に敗北して恨みを呑んで辞めさせられた人物です。 

朝日、毎日、TBS、文春などが褒めそやすような、「正義の人」にはあまり見えません。 

経歴から透けて見えるのは、我が身かわいさの因循姑息と、国益より省益を重視する官僚階級のくさみです。 

なぜ、在任中に加計学園が「首相の一存で押し込まれた。行政が歪められた」と思ったなら抵抗しないのでしょうか。 

前川氏は事務次官として、抵抗が可能な立場にいたはずです。 

いや、この言い方は正確ではありません。文科省は新規獣医学部について特区諮問会議という決定する場で、ぬらりくらりと反対をしています。

新規獣医学部の選考過程の議事録はすべて公開されています。 今日はそれを読んでいきましょう。

                       ~~~~~

170221imgyamamoto22http://www.cao.go.jp/minister/1608_k3_yamamoto/pho...

2015年6月8日の特区諮問会議の下の国家戦略特区ワーキンググループの議事録http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/hearing_s/150608_gijiyoushi_02.pdf 

文科省の対応方針はこうです。

「北山専門教育課長
(略)獣医系大学の新設につきましては、近年の獣医師の需要の動向、分野別、地域別の獣医師の偏在なども踏まえまして、特定地域の問題としてではなく、全国的見地から検討しなければならず、国家戦略特区等の特区制度を活用した対応は極めて困難であると考えております」

つまりは、獣医学部新設には、この特別区制度は使えない、却下すべきだと文科省は言っているわけです。 

それに対しての民間委員が疑問を呈しています。

「本間正義委員 (東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
ただいまの御説明だと、従来の医学教育及び獣医師養成としての獣医学部についてのみの説明であって、肝心の今治市が主張している国際水準ないしは新しいタイプの獣医学教育ですね、それには触れていない」

ここで本間氏が指摘しているのは、文科省が言う獣医学部は古い概念であって、いまやトリインフルの蔓延や、かつて宮崎を襲った口蹄疫の大発生、あるいはバイオテロの脅威といった新たな状況に対応した、新たな獣医学部が必要だが、文科省はそれをスルーしているということです。

「本間委員
今治市は食の安全とか、人獣共通感染症あるいは越境国際感染症、そうしたものに対する対象が必要であるということを主張されているわけで、それがこれまでの獣医学教育とはかなり違うと私どもは受け取っているわけで、なおかつ、現在の獣医学の教育体制ではカバーし切れないと認識をしている」

それに対して文科省は、いや、やっているとダラダラ返答していますが、本間氏は納得しません。

「今の御説明の中では、やられている、やられているというお話ですが、(略)量的な拡大、つまり供給の拡大が望ましいというように我々は受け取っている」

これは「量的拡大」、すなわら52年間新規の獣医学部の新設を握り潰してきた文科省に対しての批判と受け取っていいでしょう。

半世紀以上に渡って、日本獣医師会は獣医を増やすことに反対してきました。それは獣医師の分野が原則として自由診療だからです。

獣医師が自由に診療価格を決められるので、獣医師市場がハングリーであるほうが都合がいいという職業的利害です。

この獣医師会と文科省の癒着によって、実に半世紀以上も獣医師の増員は認められてこなかったのです。

「本間委員
今治市の(提案の)中でそういう体制をつくりつつあるということから出てきているのだと思うのですが、一般的に今おっしゃった中で獣医師の定員が決められている、あるいは獣医学部の学生の定員が決められている中で、あらゆることに対応しなくてはいけない。そういうことについて量的な確保がなされているのか。新しい需要がふえているという中の状況をどうお考えか」
「私が聞きたいのは、従来の犬、猫だとか、牛などの大動物の話ではなくて、こうした新しい分野に対する需要を満たすための人員をどう確保していくかということなのです」

委員は今までの「獣医師の増員は絶対に認めない」ありきの獣医学部行政では限界があると強く指摘します。

委員は学部新設を認めないという従来の文科省のやり方は特異であって、本来獣医師の量を調整したいのなら、国家試験で絞るなどやり方はいくらでもあるだろうとしています。

「八代尚宏委員( 国際基督教大学教養学部客員教授)
ただ、それは弁護士と逆で、弁護士は学部での調整はしていないけれども、司法試験で調整している。こちらは、いわゆる国家試験では調整していないけれども、事実上医学部で需給調整しているわけですね」

同じ議論は2016年9月16日の特区諮問会議でもされています。http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/h28/shouchou/160916_gijiyoushi_2.pdf

「磯貝課長
農水省のほうとしては、大学・学部を新設されたいということに対しては、特段コメントをする立場にはないと思っております。現実として産業動物、家畜の数というのは需要が伸びていた時代と違いまして需要自体も減ってきていて減少している。また、ペットのほうもある程度飽和してきて犬の数が減ってきているという実態があるという認識をしているだけでございます」

これについての本間委員の発言。

「本間委員
獣医師の定員管理をどうするかということは水かけ論になっていて、我々として定員管理は必要ないという立場であって、一定の技術を持ち、資格が認められれば、獣医師になるかならないか、試験を受けて獣医師になるか、その仕事に就くかというのはマーケットが決めればいい話だ」
「要するに獣医師が増えるか増えないかということは文部省のマターではないということです」

この特区諮問会議では文科省は獣医師の需給見通しの資料を出すことができず、認可権を持ちながら、「新設についてコメントできない」とか、犬猫を例に上げて「需要は減少している」などとぼけたことを言っています。

この諮問会議議事録を読めば、「総理の意向」などとはまったく別次元の、トリインフルなどの人畜共通感染症の蔓延、口蹄疫などの越境感染症対策、あるいは、バイオテロに対してのマンパワーが圧倒的に不足している現実から、今治市の提案した加計学園獣医学部新設問題が討議されたと理解できるはずです。

いまだ「総理の友人が理事長を務める加速学園獣医学部新設問題」と、枕詞に「総理の友人」をつけてしか報道できないメディアは、森も見ない、木も見ない人たちではないでしょうか。

 

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コメント

管理人様、ひとつ質問です。
京都産業大学の方が設備教育などの基準面から見て良かったにもかかわらず、その面では不十分な加計学園を選んだのは不自然だ、という主張があるのですが、これについてはどう考えたら良いのでしょうか。

今さら加計から京産大に変更したら、地元今治から遺恨などが残るから、と答えとけば宜しいでしょうか。

すみませんが回答して頂けると幸いです。

投稿: たかふみ | 2017年6月 6日 (火) 07時15分

たかふみさん。巷間言われているのは、新設を認めようとしない文科省と内閣府との妥協で1校ということになったようです。
そしてなんせ加計は今治市と愛媛県がなんと15年間も申請し続けてきましたから、ウエイディング・リストの筆頭にあったからでしょうね。

私はそもそも特別区でないとうんぬんという、規制自体がナンセンスだと思います。
京都産業大学もトリインフル研究で実績を残してきていますから認めるべきで、獣医の量規制を文科省がやること自体がおかしいのです。

投稿: 管理人 | 2017年6月 6日 (火) 07時37分

毎朝本ブログを読む事を日課にしています。
前川前事務次官の会見直後に高橋洋一氏が
「前川氏が会見で『獣医の需給見通しを農水省が示さなかったにも関わらず官邸主導で獣医学部設置を決定した。行政が歪めれた。』と主張したがそもそも需給見通しを示すのは文科省の仕事である。前川氏は愚痴を言っているに過ぎない。」
と述べていた意味が頭の悪い私でも理解できました。
分かりやすい記事をありがとうございます。

投稿: 四国田舎人 | 2017年6月 6日 (火) 08時05分

 社会通念上、このような適正な手続きを踏んだうえでの行政の判断・執行は、「法の趣旨」からいっても、またきわめて民主的な過程を経たものであって、「上からの忖度」などとは決して言えるものではありません。
 しかも特区諮問会議の内容は記事にあるとおり、文科省にはこれまでのように許可を阻む理由がなくなったから、「許可」する方向に向かわねばならなくなった事情は明らかなのですね。

 ところで、前川氏の風俗通いに関するHN「万人」さんの見解は、TVのコメンテーター連中にも良く見かけるものですが、これは誤りです。
 公務員としての前川氏が「買春」をしていなかったから「すべてオーケー!」、という類の問題ではないのです。
 仮に前川氏が刑法上「推定無罪」であったとしても、公務員は一般人とは違います。
 
 公務員倫理法によれば、公務員には「倫理の保持に資するため必要な措置を講ずる」義務があり、「国民の疑惑や不信を招くような行為の防止を図り」つつ、「公務に対する国民の信頼を確保する」必要を明記してあります。
 かかる場合、前川氏は「貧困実態調査」のために、次官という立場でありながら風俗通いをして小遣いまであげたというのですから、この事の「国民の疑念」の払拭に務める必要は前川氏の側にあるのだし、政府はこのような者を次官に任命した経緯と責任を明らかにすべきところです。

 それでありながらマスコミの報道は、「忖度があったか、なかったか」などという、馬鹿げてアサッテの方向での問題提議しかなされていません。
 冷静に考えれば、このような者に対する「任命責任」をもって「安倍政権」を追求すべきであるところ、一斉に間違った理解と感情のもと「一方向を向く」という現象の奇妙さは、マスコミあげて「倒閣運動」に血道を上げているとしか思えませんね。
 
 いずれにしろ、公務員全体の信用にかかわります。

投稿: 山路 敬介(宮古) | 2017年6月 6日 (火) 08時14分

会議文章を読むだけでも、文科省の馬鹿さ加減が良くわかりますね。流石に今時そんなあからさまな天下り斡旋をしてと他省庁から呆れられた省庁ですね。そんな省庁の官僚様のトップですから、自分が絶対正義だと言う信念は揺るがないのでしょうね。獣医師の直接監督官庁である農水が獣医師数に関しては言を濁し、言い方が悪いですが、裏で地域限定校数指定と言う条件闘争に移行して内閣府とバトルしているのに、文科省はいつまでも、既存の価値でしか抵抗していない。結果、官邸に押し切られて認可しても、自分たちの意に反する結果だったのを逆恨みして、ここぞとばかりに安部憎し団にリークして政治利用する。ほとほと呆れます。森友、加計案件を見るにつけ、日本の官僚の中に、いかに我々がこの日本を動かしてきたのだと言う驕りがあるのかと、暗澹たる思いです。

投稿: 一宮崎人 | 2017年6月 6日 (火) 09時42分

管理人様、丁寧な返答ありがとうございます。

話は変わりますが、私としては、テロ準備罪についてもっと詳しく解説してほしいのですが、朝日や民進、反安部が無意味にこの問題で騒ぐので仕方ないですね。

投稿: たかふみ | 2017年6月 6日 (火) 10時10分

子供の頃「お米一粒の中に7人の神様がいるの。お百姓さんに感謝して食べなさい」と教えられました。
地方に獣医が足りなくて困っており、家畜といえど救われた命もあったはず。手を差し伸べて何が悪いの?
首相の知人であると公私混同を追及するも何も出てこず、日本の畜産農家を弱体化させたいのかな。さっぱりわかりません。
既得権や政権打倒を振りかざして反対する人は日本のお肉を食べないで欲しいと思うのです。

投稿: め組 | 2017年6月 6日 (火) 10時26分

次は京都産業大学にも新設を認める動きが出てくれといいと思います。結局ペットの医者は足りているかもしれないけど、口蹄疫や鳥インフルに代表される動物経由の感染症などは明らかに人材不足ですからね。

前川元次官に関しては、天下り辞任の頃には、民進党などが、退職金を払うのも怪しからんと騒いでいたのに、利用できるとなると掌返すのをみて、民進党には芯がないことをいまさらながら実感しました。されを擁護すると、キャバクラの客も聖人君子になるかと思います。

投稿: ednakano | 2017年6月 6日 (火) 11時11分

前川前事務次官をことさら擁護する人たちの気がしれませんね。
安倍叩きに利用できると見るや一気に掌返しなのでしょう。
(森友の籠池の場合と似た構図のようです)
文春に至っては百貨店勤務のA子なる女性を引っ張り出して
前川氏の潔白を証明とばかりにやっているようですがバカの極みですね。
この人たちは李下に冠を正さず、瓜田に履を納れずという
ことわざを知らないんでしょうか?
相応の地位を極めた人間は疑われるようなことを行った時点で
アウトなわけで、それも女性の貧困の調査なんて理由に至っては
滑稽と言わざるを得ません。

投稿: 右翼も左翼も大嫌い | 2017年6月 6日 (火) 11時51分

文春は一概に反政府的と言えるでしょうか?鳥越の例を見る限り単なるゴシップ誌みたいなもんだと思っています

投稿: | 2017年6月 6日 (火) 16時41分

上のコメントは私です

投稿: 中華三振 | 2017年6月 6日 (火) 17時08分

名無しさん。HNをよろしくお願いしますね。

週刊文春ですか。イエローペイパーです。鳥越ゴシップもそうでしたが、政治問題に下半身問題を持ち込み、しかもそれを大義名分の包装紙で包みます。

文春という会社自体、リベラルも保守もいるという珍しい出版社でしたが、週刊誌に関しては番外地でその時の編集長次第です。
かつてはあの花田さんがボスで、部下には勝谷さんがいて朝日を叩きまくりました。
で、今はあの調子で、かつての仇敵の朝日と政治的傾向が同じになってしまいました(苦笑)。

投稿: 管理人 | 2017年6月 6日 (火) 17時09分

この問題については高橋洋一氏の一連のコラムがわかりやすいです。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51920

「この加計学園問題は、マスコミの能力をチェックできる、いいリトマス紙になる。ダメなマスコミは、今回の加計学園問題が、新規参入を阻止出来なかった文科省の悪あがきであるという本質を見抜けず、『総理の意向』があったのかどうかが重要だ、と読み間違うだろう」

行政がゆがめられたというが、これは、文科行政で文科省の主張が通らなかっただけである。内閣府との交渉で文科省は完敗だっただけで、負けたことを「ゆがめられた」というのは情けない。


東京新聞望月記者「菅官房長官も貧困調査で出会い系バーに通うべきだ」
http://twi55.com/tokyo201766/

・・・

「天下り問題で斡旋と隠蔽疑惑で辞職させられた援交疑惑もある元文科省官僚」なんて証言者で国民の目をそらそうったってねぇ。

投稿: クラッシャー | 2017年6月 6日 (火) 18時00分

需給見通しは農水相または厚労省が出すものと国会で言われていました。

「この特区諮問会議では文科省は獣医師の需給見通しの資料を出すことができず」と書かれていますが、誤認識があるのではないでしょうか?

高橋先生も文科省が出すものと仰っていますが、石破4条件は閣議決定であって、本間さんが勝手に「需給を考える必要はない」と変えることは本来できないはずですし、であれば獣医師の需給についての見通しはやはり農水相、厚労省の管轄だと思います。

越境の感染症などの獣医師のニーズを掲げているのなら尚の事、その需給見通しを文科省に求めるのは筋違いだと思います。

投稿: なつ | 2017年6月 6日 (火) 18時50分

需給見通しは農水相または厚労省が出すものと国会で言われていました。

「この特区諮問会議では文科省は獣医師の需給見通しの資料を出すことができず」と書かれていますが、誤認識があるのではないでしょうか?

高橋先生も文科省が出すものと仰っていますが、石破4条件は閣議決定であって、本間さんが勝手に「需給を考える必要はない」と変えることは本来できないはずですし、であれば獣医師の需給についての見通しはやはり農水相、厚労省の管轄だと思います。

越境の感染症などの獣医師のニーズを掲げているのなら尚の事、その需給見通しを文科省に求めるのは筋違いだと思います。

投稿: なつ | 2017年6月 6日 (火) 18時52分

なつさん、違うと思います。他省もしくは外界の資料を元に、文科相が出すものです。しかも文科相自身が需給ベースの検討を提示して不要というなら、検討した段階で説得力のある資料があって然るべきで、それが役所の仕事です。

投稿: ふゆみ | 2017年6月 6日 (火) 21時27分

なつさん

この場合の「石破4条件」のキモは、簡単に言えば、「既存の獣医学部では対応できない新たなニーズに応える獣医師を養成するのであれば、新設を認める」というものですよね。(玉木議員の理解)
 
 長くなるので詳細は省きますが、この記事中だけであっても、愛媛県・今治の構想を本間委員は「国際水準ないしは新しいタイプの獣医学教育」としてい、かつ「新しい分野に対する需要を満たすための人員」の育成、としております。
 また、ブログ主様の続いての解説でも、「いまやトリインフルの蔓延や、かつて宮崎を襲った口蹄疫の大発生、あるいはバイオテロの脅威といった新たな状況に対応した、新たな獣医学部が必要」と理解し、まとめられています。
 少なくもこの会議では「石破4条件」を満たしていると言うWG委員側の合理的な主張があり、対する文科省は「数も足りているし、既存の大学で対応している」と強弁はするけれども特段の納得的反論は見られていないですね。
 いずれにせよ、このような会議を経つつ文科省も一応の納得をして、ゆえに前川次官も許可・押印している事実があるのですね。
 
 また、ブログ主様においても本間氏も「本来的」に「文科省が需給を考える必要はない」としてい、常識的にも「需給を考える」ような経済的差配は文科省の役割ではなく、文科省から「供給増」を念頭とした獣医師数を抑える事についての合理的理由・具体的弊害も述べられていない点が重要です。
 
 ちょっと考えれば当然で、獣医が多く溢れる状況というのは、八木委員に言わせれば、
「(小泉政権時以降)そういう需給調整条項というのは一般的には廃止されるはずだった」のであり、「国民の安全を守るためだったら、供給は多ければ多いほどいい」し、「そのほうが競争を通じて質も高まる」というのは当然の指摘でしょう。

 ついでですが、個人としての「本間さんが文科省の役割など変える事」など出来ようはずもありません。
 しかし「審議会」が会議を通じて、本来文科省の役割として誤解されて来た、また、はるか以前に撤廃されてしかるべきであった「法の目的外」である「獣医師需要の斟酌」という利権を指摘し言及する事は、この場合には会議の趣旨・目的に十分にかなうものだと言えますね。
 
 

投稿: 山路 敬介(宮古) | 2017年6月 7日 (水) 00時21分

はじめてコメントさせていただきます
このブログすごく勉強になります。僕が知りたかった四条件のことや挙証責任がなぜ文科省にあるのかなどわかりやすくてありがたいです
ありがとうございました

投稿: つよし | 2017年6月19日 (月) 21時40分

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