産業獣医師が足りない!
加計学園獣医学部が特区構想の案件として提出されたのは、「新しいタイプの獣医学部」だったからです。
それはどのようなものでしょうか。特区諮問会議での本間正義委員の発言です。
2015年6月8日 特区諮問会議・国家戦略特区ワーキンググループ議事録http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/hearing_s/150608_gijiyoushi_02.pdf
「医学教育及び獣医師養成としての獣医学部についてのみの説明であって、肝心の今治市が主張している国際水準ないしは新しいタイプの獣医学教育ですね、それには触れていない。
今治市は食の安全とか、人獣共通感染症あるいは越境国際感染症、そうしたものに対する対象が必要であるということを主張されているわけで、それがこれまでの獣医学教育とはかなり違うと私どもは受け取っているわけで、なおかつ、現在の獣医学の教育体制ではカバーし切れないと認識をしている」
①食の安全
②トリインフルエンザのような人獣共通感染症
③口蹄疫のような越境国際感染症
④バイオテロ対策
本間氏が述べるように、いまの日本は人畜共通感染症の大規模襲来という未曾有の事態に直面しています。
これは従来の獣医学部の枠内には収まり切れない新たな状況です。
下図は2016年のトリインフルの発生状況ですが、まさに全国的感染拡大の様相を呈しています。
トリインフルエンザは初動制圧しないかぎり感染を拡大し、やがてはヒトに感染させる可能性があります。
それに対してそれを防疫側の主力である獣医師は、絶対的に不足しています。
今日はそれについて考えてみます。
獣医師の仕事は都市部ではペットの医者の姿しか見えないかもしれませんが、地方においては産業医と呼ばれる畜産に関わる獣医師が圧倒的です。
獣医が抱える問題は、前者の都市部の獣医は飽和傾向にあるのに対して、産業系獣医、あるいは公務員の獣医師は圧倒的に不足していることです。
産業系獣医のひとつである公務員獣医師について、朝日はこう説明しています。
「〈自治体の公務員獣医師〉 自治体の家畜保健衛生所や食肉衛生検査所、保健所で家畜の伝染病予防や改良、病気に関する研究(家畜衛生)▽食肉の検査や狂犬病予防、食品衛生の監視指導、動物の感染症に関する研究(公衆衛生)を担う。野生動物の保護・人工繁殖や動物愛護も担当する。2008年現在で全国に8604人」に(2010年6月17日)
農水省の統計を押さえておきましょう。
獣医師の届出状況(獣医師数):農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/zyui/pdf/juuishi_todokede_14.pdf
●獣医師の就職動態
・獣医師届け出者の総数 ・・・39,098人
・個人診療施設(民間の小動物医)・・・17,241(44%)
・国家公務員 ・・・518
・都道府県職員 ・・・7,121(18%)
・市町村職員 ・・・1,887●獣医の地方分布状況
・福井県・・・163人
・東京都・・・4027
獣医学部を卒業した4割以上がペット医になってしまい、家畜衛生保健所(家保)などの地方公務員に就職するのはわずか14%にすきません。
しかもそれは東京などの都市部に集中し、地方には東京の数%しかいないのです。
それを報じる朝日です。
「ペットブームを背景に、毎年約1千人いる獣医学系大学の卒業生の半数以上が犬、猫などのペットを診る小動物獣医師になる一方、「公務員獣医師は完全な売り手市場」と岡本芳晴鳥取大教授はいう。家畜臨床や公衆衛生の教員が足りず、公務員の仕事を知らない学生も多いためだ。
1986年と比べ、2008年の獣医師数は小動物が2.6倍に増えたが、地方公務員は5%減。小規模畜産農家が減り、大型の産業動物を診る獣医師は13%減った」
(朝日2010年6月17日)
http://www.asahi.com/special/kouteieki/TKY201006170275.html
収入も自由診療のペット系医師より低めですし、せっかく競争率20倍という獣医学部の狭き門をくぐってまで、牛豚の糞尿にまみれたくはないんでしょうね。
特に獣医資格が必要な公務員職は、定員が充足していない深刻な状況が続いています。
「朝日新聞の調べでは公務員獣医師の定員を定める20都道県のうち12道県で定員に満たない。伝染病対策に遅れが出てはいけないと、自治体は獣医師確保に必死だ」
「498人の公務員獣医師がいる北海道は昨年度、74人を募集したが採用は34人。今後5年で79人が定年退職する。人手不足で時間外勤務が増え、検査や防疫に支障が出る懸念もある。畜産県の鹿児島県も昨年度は12人を募集して採用は8人だった。161人の公務員獣医師がいる宮崎県は獣医師の定員はないとしているが、昨年度の採用は14人の募集に対し12人にとどまった」(同)
口蹄疫対策のため、殺処分されトラックで運び出される家畜 2010年5月22日、宮崎県川南町)=共同
ですから、獣医師の恒常的不足は、かつての宮崎県のように越境国際感染症の代表格である口蹄疫が大発生すれば、直ちに深刻な事態になります。
「口蹄疫が発生した宮崎県では、家畜保健衛生所の獣医師が農家に立ち入り検査をし、牛の検体を国の機関に送ることで感染が判明した。
薬物注射などで家畜を殺処分する防疫作業も公務員獣医師が担うが、宮崎県だけでは人手が足りず、16日までに全国からのべ約3500人の公務員獣医師が派遣された。現在も39都道府県の103人が支援を続ける。
5月に宮崎県に入った埼玉県の獣医師は、約20人の獣医師とともに4カ所の農場を回り、家畜の殺処分を続けた。「口蹄疫は一番重要な病気と学んだが、症状を見たのは初めて。病気の家畜が見つかったとの報告が次々と届く中、少しでも拡大を食い止めたいと考えて作業した」と話す」(同)
このブログでも100回以上追跡した宮崎県口蹄疫において、初動制圧が遅れた最大の原因は、ひとえに殺処分する家保獣医が不足したために待機患畜が積み上がり、感染を広めたからです。
この時は全国の家保U動員がかかっただけではなく、民間の獣獣医師までもがボランティアで駆けつけて奮闘しています。
http://www.saga-s.co.jp/news/national/10203/416366
またトリインフルにおいても殺処分する公務員獣医師が不足し、陸上自衛隊の協力を仰ぐことが慣例となってしまっています。
このような状況を知りながら日本獣医師会は、52年間に渡って獣医学部の新設に反対してきました。
巷間その理由と言われているのは、獣医師が自由診療であるために、獣医師が増えると競争が激化して、診療価格が低下するからだと言われています。
それが事実ならば、獣医師会の業界エゴと言われても致し方がありません。
http://www.asahi.com/topics/word/%E7%8E%89%E6%9C%A...
その獣医師会から100万円の献金をもらい反対の旗振りをしたのが、民進党・玉木雄一郎幹事長代理です。
「日本獣医師会の会議報告によると、玉木氏は平成27年6月、東京都内の明治記念館で開かれた日本獣医師会の第72回通常総会に来賓として出席。あいさつの中で「教育の分野、あるいは医療の分野は、そもそも特区として、地域の例外を作り、進めるべき話ではない。おかしな方向に向かいそうになった際はしっかり止める」などと述べ、加計学園による獣医学部新設に反対する日本獣医師会を擁護する姿勢を鮮明にしていた」(2017年5月22日)
http://www.sankei.com/premium/news/170522/prm1705220008-n1.html
ちなみに玉木氏はの父親は香川県獣医師会副会長で、この父親からも多額の借金をしていることが分かっています。
香川県は今治市と同じ四国ですから、四国の産業獣医の不足状況はよく知っていなければなりません。
それを「しっかり止める」とタンカを切っているのですから、誰の利害を「忖度」したのでしょうか。
金と背後関係が明確なだけに、まさに「悪い忖度」の典型です。
長くなりましたので、今日はここでいったん締めくくりますが、獣医の構造的不足を招いた原因は、ひとえに獣医師会と癒着した文科省にあります。
そもそも本間委員が指摘するように、獣医学部の新設は獣医師の数と直結することで、「文科省のマターではない」のです。
だから議事録を読むと文科省の役人は、産業獣医師の現状を何も知らないで諮問会議にでてきていますから、このテーマになると「えー、農水省によりますと・・・と聞いています」という情けなさです。
反対したのなら、獣医師の需給予測見積もりのペーパー1枚くらい用意すりゃいいのです。
こういう連中が獣医学部の許認可を握って、52年間も獣医師を増やさなかったのだと思うと、なんともやりきれない気分になります。
そして今回野党とメディアは、彼らの擁護者となりました。
この度し難い既得権益の守護者たちは、国民を人畜共通感染症の危機にさらして恬として恥じないようです。
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日本にダメージを与えたいが為に反対してるようにしか見えない
投稿: 宜野湾市民N | 2017年6月 7日 (水) 08時28分
小泉改革でも「タクシー・バス業者自由化の弊害」が顕著になったり、
「医学部医局解体」の弊害などが出てきているわけですけど、あと「法科大学校」とか。
競争原理が働くのなら良いですが、逆に不平等や「歯科医」のような質の低下や極端な収入低下はいただけません。
なら、より良くなるように「修正」するだけのことです。タクシーやバスでは現在やってる最中ですね。医学部なんか良い方向に行ってほしいです。
獣医師となると人医ほどではなくとも極めて競争率が高い上に入学偏差値も高いです。
私の知り合いは北海道の大学で獣医師資格を取り、現在は地元の「県採用」で食肉公社で牛ばかり視て長くなります。
人不足でかなり大変みたいですよ。
詳細は知りようがないので、あとは一宮崎人さんの守備範囲だと思います。
投稿: 山形 | 2017年6月 7日 (水) 08時44分
昨日、池田信夫氏のTwitterを読んで今朝、
管理人さんの記事を読むと池田信夫氏がアホに見えてしまいますね。 嫌いではないですが。
投稿: 元本部町民 | 2017年6月 7日 (水) 08時57分
獣医の総数を需給関係から見て総数規制をしているようであるが、ギリギリに総数を予測しぎるのは良くない。少し多いぐらいが良いのではないか。2から3割余裕を見たほうが良いと思う。少し大目にしたいものだ。
三橋氏が東京のタクシ-をまったくの自由競争をさせていることがタクシ-運転手の所得の低さに繋がるので総数を規制すべきというようなことを言ってるがそれには私も部分的には賛成だ。
規制と自由競争は両方が必要なんだろうと思う。しかし、基本は自由競争に置くべきだ。
獣医数を文部省や農水省などが予測すべきという議論があるが、それはやめた方が良いと思う。医者の総数もあまり規制しない方が良い。獣医はもっと増やすべきなんだろうと思う。
投稿: ueyonabaru | 2017年6月 7日 (水) 09時23分
獣医師の総数から言えば、おそらく今後は、。左程数は必要ないと言う農水辺りの意見は、その通りだと思われます。あくまで日本における畜産事情が今後変化しないという前提に立てばですが。自分の守備範囲である和牛乳牛養豚辺り部分、特に肉用牛関係では、現状子牛バブルの真っ最中でありますので、数年前には廃業も視野に入れていた農家が、もう少し様子を見ようかとしている状況ですので、今後の市場動向では一気に戸数の減少があるかもしてません。但し頭数そのものは規模拡大や畜産の企業化によりある程度は維持できると考えています。また、ペットについては確かに犬は減少傾向にありますが、猫か増加傾向ですので、しばらくは変化なしかと。それも高齢者飼育ペットが多くなりますので、その飼い主が病気死亡した際の問題が顕在化しては来ています。個人的な意見を言えば、獣医師総数が増えても、決して獣医療は良くならないと思います。パイが決まっている処に多くの獣医師が集まれば、それは獣医療の質の低下を招くだけです。何故なら診療費の廉価競争が起こるからです。悪貨は良貨を駆逐する。まさにそれが所謂小泉改革で我々が経験してきた現状ではないでしょうか?
獣医師偏在の原因ですが、先ず獣医学教育課程において、大動物(産業動物(牛、豚等))に接する機会が非常に少ないことにあります。国公立大学は地方にありますが、それでも飼育家畜頭数が多いのは南九州北海道ぐらいで、その他の地域はさほど多くありません。私立は関東近辺に位置していますので、恐らく全くと言ってよいほど日常的に家畜を見ることはないかと思われます。せいぜい大学の牧場実習で接する程度ですので、先ず産業動物関連に進もうと思うことはないかと思われます。
また私大系は学費もかなり高額になります。参考例ですが加計の獣医学部は年250万だそうです。6年間で1500万。それだけの費用をかけて獣医師なったのですから、やはりそれなりの金銭的バックを考えるのは当然だと思います。そうなれば、一般職と大差ない給与体系の公務員獣医師に進もうと考える人は当然少なくなります。よく誤解されているのですが、獣医師=高級取のイメージが世間一般あります。しかし、実情は、その自治体で微妙に差はありますが、医療職2級と言う給与体系です。中には一般職(行政職給与表)を適用している自治体もあります。因みに医療職2級とは、以前は公立病院の看護師と同程度でありました。現在は看護師は3級となり、2級は獣医師、薬剤師等になっています。それでも1級(医師)とは倍近い格差が存在します。その給与体系に準じて民間(NOSAI等の家畜診療所)も給与が決まっています。ぶっちゃけ給料が安いです。そんな安月給で、なぜきつい仕事をしなければいけないのか?これから獣医師になろうと言う人たちが敬遠するのは当たり前です。獣医師会は、はるか昔から、その是正を訴えてきました。しかし現状は変わらず、獣医師の偏在は是正されていません。しかし、現実人畜共通感染症や越境悪性伝染病など、どうしてもマンパワーが必要な場面が多くなったことで、その獣医師の偏在が世間の注目を浴び始めたというのが現状ではないでしょうか?
投稿: 一宮崎人 | 2017年6月 7日 (水) 10時24分
マスコミで出てる情報だけだと、地方の獣医師不足が
1.都市部に獣医が集中してることによるものなのか
2.獣医の絶対数が足りないのか
どちらの原因によるものなのか分かりませんね
1.の場合は獣医学部の新設は不要な気がしますが
学部が増えても就職環境が改善されないと獣医の数も増えないでしょう
投稿: 椛 | 2017年6月 7日 (水) 11時26分
一宮崎人さんは現職の獣医師でいらっしゃいます。貴重なご意見に感謝します。
おっしゃるとおりで、いままでは獣医師会の主張どおりの「枠内」でよかったと思います。過剰供給によるクォリティの低下が問題だったからです。
私は一宮崎人さんも経験なさった口蹄疫あたりから状況が変化してきたのではないかと思います。
ことし私の住む養鶏は徹底的にトリインフルで叩かれまくりました。まさに絨毯爆撃のように南から北まで殺処分の嵐でした。
そして近年のエボラ。
もはや日本は水際で防ぐ力はありません。
また感染症を兵器として使う可能性がささやかれ始めました。北朝鮮はバイオ兵器も保有しています。
これらのことを防ぐ手だては獣医師のマンパワーの増強しか手だてはありません。
仰せのように、獣医師の処遇の改善、地域の偏在などやるべきことはあるはずです。
獣医教育にも新しい状況に対応できる教育内容を盛り込まねばなりません。
数を増やすだけではなく、これらをトータルに考えていかねばならないと思います。
複雑な獣医師の問題を、こんな「首相の友達政治」などという低レベルの切り取られ方をしたことが不幸だと思っています。
投稿: 管理人 | 2017年6月 7日 (水) 11時39分
ペットを扱えば顧客から直に感謝され高収入を得られる、しかし公務員の仕事は地味で広範囲、防疫など責任は重く人員不足で多忙。
小動物相手の仕事を選ぶのが人情でしょうかね。
大学で学生が公務員獣医師の仕事内容などを知る機会も極端に少ないようです。
学部を新設しても現状は変わらないような…職務内容の広報活動や給料体系の向上を図る必要があると感じました。
極端なことを言えば、ペットは居なくても構わないですが保健所、食肉衛生検査所、家畜保健衛生所、衛生研究所など我々の生活に直結している重要な仕事です。
マスコミは安倍ガーじゃなくて、公務員獣医師の現状を報道すればいいのに
投稿: 多摩っこ | 2017年6月 7日 (水) 11時42分
いきなりぶん投げてしまったにも関わらず、
素早く投稿してくれた一宮崎人さん、ありがとうございます。
もう、現場の声というか悲鳴が聞こえてくるようです。しかも分析が冷静。
そうですよねえ、職につく大変さに対して獣医師さんて手取りが安過ぎると思います。(人気の開業医は覗く)人医と違って社会的一般人には「ニッチ」な職種だからでしょうか?
ペット医でも大都市だと「猫去勢格安1500円」とか看板出してるとこもありますね。安全性的にちょっと不安に思います。
ともあれ、現場の人の考えとして貴重なご意見ありがとうございます!
投稿: 山形 | 2017年6月 7日 (水) 12時38分
ところで、長崎大学には熱帯医学研究所があって、その地域特有の伝染病の研究をしている、わが国唯一無二の研究機関といってよいでしょう。
このように、獣医学においても、特別の目的を有した教育機関・研究機関が作られるのは、当然だと思うんだけどなあ。
しかも、これまで獣医学部の空白地帯だった四国なんだから、ある意味、進取の精神にのっとって建学されるのは、当たり前だと思いました。
投稿: おじじ | 2017年6月 7日 (水) 13時04分
個人としては、四国に獣医学部が新設されることには大賛成です。同じ志の後輩が増えることに何の異存もありません。獣医師会の意向と個々人の獣医師の意向は異なる部分も多いかと思います。
管理人様が言われる鳥フルや口蹄疫、バイオテロ等に対処するためのマンパワーの不足は事実であり、今の現状ではかなりの危機感を持たれるのも理解できます。
個人的希望ではあるのですが、それらに対応できる部署の設置と、それの法的根拠となる法整備を行うことが第一義ではないかと思います。宮崎口蹄疫に際して、家伝法の問題で、国と県が閑々諤々となり、結果的に多数の家畜の命を無駄に散らせたのは、皆さま良くご存知かと。あの時、従来の法体系を超越した組織が存在し、かつ効果的な初動体制が敷かれていたら、もしかしたらあれまでの殺処分にはならなかったかも?鳥フルも口蹄疫も初動が全てと言っても過言ではありません。今の家伝法のように、いつまでも地方自治体に第一義責任を強いていたら、今後間違いなく、宮崎口蹄疫以上の厄災が起こりうる可能性があるのではないでしょうか?
願わくば、与野党共に、それらの議論を望みたいのですが、「安倍憎し」、「総理の意向」、「役人の忖度」程度の政治家にはやはり無理なのでしょうね。
投稿: 一宮崎人 | 2017年6月 7日 (水) 15時15分
地方行政が財政的ひっ迫にさらされているせいで、なかなか待遇が上がらないというのは問題ですね。
国の政策として何らかの助成や制度化を進めるべきなんだと思いますよ。必要な仕事に人材を配分するには待遇はとても大事です。やりがいみたいなふんわりしたもので美談にするより、きちんと報酬払うべきです。
投稿: ednakano | 2017年6月 7日 (水) 15時28分
一宮崎人さん。私もそう思います。口蹄疫やトリインフルという県を跨ぐ広域感染症事案には、国が直接関与すべきです。
エボラ、バイオテロもそうですが、感染症に国境はありません。もちろん県境などあるはずがありません。
英国では既にそうしているようですが、政府直属の口蹄疫・トリインフルなどに対応できる即応獣医師集団を作るべきです。
一宮崎人さんが経験されたように、宮崎口蹄疫では「あの」東国原によって早期の殺処分がサボタージュされ、あろうことかスーパー種牛の移動という家伝法違反すれすれの暴挙まで堂々と行われました。
首長のキャラによって防疫体制か変化したらたまったもんじゃありません。
一定の恒常的法体系、防疫体制についてキッチリと国が定めるべきです。
宮崎口蹄疫の時は、家伝法の執行主体が県知事であるために山田大臣は強力な介入が出来ませんでした。
宮崎口蹄疫以降、家伝法は改正されましたが、結局は農家に対する規制だけで終わってしまい、大胆な改革は行われませんでした。
今後、感染症はいっそう強力に、いっそう速やかに国境を越えるでしょう。
防疫主体を国に移すべき時だと思います。その中で自治体をどう位置づけるか議論すれば良いのです。
どうして加速計画問題が獣医師問題であることに気がつかず、「安倍が友達をひいきにするから悪いんだぁ」というよう小学校のガキみたいな議論しかできないのか歯がゆい限りです。
投稿: 管理人 | 2017年6月 7日 (水) 15時54分
マスコミが伝えない現場の貴重なご意見ありがとうございます。
このような方々のおかげで我々の暮らしが支えられているとあらためて実感いたしました。感謝しかありません。
ここと比べるとマスコミ報道や国会議論の薄っぺらさが何とも情けない限りです。
投稿: め組 | 2017年6月 7日 (水) 16時32分
この種の問題は順を追って考えるべきことだと思います。
1,私立大学の学部新設を全国レベルで総量規制すべきなのか?
>本来自由競争であるべき、ダメな大学は淘汰されればよいだけ
2,社会的な必要性はあるのか?
>本ブログ等で議論されている通り
3、許認可は公平になされたのか?
>加計学園の対抗馬そのものが実質的になかったのでは
民進党や朝日新聞等の主張は「安倍首相のお友達が・・・」で始まり、いきなり上記3項の、公平であるはずがない、としています。 毎日、朝日新聞を読んでいますが、1,2の議論がまったくありません。
「安倍首相がキライだ〜」だけですね。
規制緩和は業界と官僚の既得権益に対する戦いです。確か朝日新聞も自民党の支持母体として、盛んに主張していました。それがこうですからね。
投稿: 九州M | 2017年6月 7日 (水) 16時35分
最後の2行間違いです。
規制緩和は業界と官僚の既得権益に対する戦いです。確か以前の朝日新聞も自民党の支持母体として盛んに攻撃し、規制緩和を主張していました。それがこうですからね。
自民党や安倍首相がやることは、なんでも反対と言っているだけ、と白状しているようです。
投稿: 九州M | 2017年6月 7日 (水) 16時41分
韓国では今年も6月になってから鳥インフルが流行しはじめたみたいですね。このニュースをただ、対岸の火事と認識するのではなく、日本にも家畜向けの獣医師が足りない現実への警鐘になればよいのですが。
投稿: 中華三振 | 2017年6月 8日 (木) 11時00分