朝日はなぜ3度も同じパターンの誤報を繰り返すのか?
左翼的だからどうのということではなく、何度となく同じタイプの大規模誤報を出して、その都度よせばいいのにその「スクープ」に社運を賭けてしまうのです。
人は一度大ヤケドをしたら多少なりとも慎重になるもので、2回目はアレとおもうでしょうし、ましてや3回目ともなるとアレ、アレと思わねば嘘です。
いうまでもなく1回目は吉田清治という詐話師の「小説」(当人談)をそのまま真実だと思って、従軍慰安婦キャンペーンを25年に渡って張ったあげく見事に完全破綻しました。
吉田は自分が労務報国会広島支部の動員部長だったと称して、済州島に兵隊を連れて出かけて若い女性ばかりを力づくで強制連行し慰安婦にしたというものでした。
ちょっと考えれば、管区の外に民間人が兵隊を指揮して人狩りに行ける道理がありませんが、歴史を調べない、現地にも行かないまま朝日はこの「吉田証言」を丸飲みします。
済州島などにソウル支局の記者を走らせれば、その時点でこの吉田の証言がデタラメだったことがすぐ分かったはずなのにまったくしないわけです。
それどころか、この純度100%のウソツキの話を「良心の告発」として祭り上げていき、政府に謝罪を迫っていきます。
追い詰められた政府は河野談話を発表し、慰安婦の強制性を認めて謝罪してしまいます。
そして韓国では慰安婦の嘘が完全に定着してしまい、今や疑うことを許さない国是にまで成長し、日韓関係は修復不可能な関係に陥ったままとなっています。
ところがこの慰安婦問題の発端となった吉田証言がなにからなにまでデタラメだったことが分かり、朝日木村伊量社長は謝罪し辞任するはめになってしまいました。
余談ですが現在、木村氏は成田の戦略特区に新設された「東の加計」こと成田の国際医療福祉大医学部に天下っておられます。
文科省官僚もふたりほど天下っているようで、さてさて朝日がいかなる「報じない報道の自由」を行使するのか見物ですが、とりあえずそれは置きます。
実は木村社長が謝罪・辞任に追い込まれた直接の原因は、慰安婦誤報が原因ではありません。
もうひとりの吉田である吉田昌郎所長の聞き取りした「吉田調書」を、「所長命令に違反して9割の所員が撤退した」というフェークニュースに仕立て上げたためです。
吉田調書は政府が全文を公開してしまったために、いかに朝日が恣意的に一部を切り取ってねじ曲げたのかが分かってしまいました。
そこで朝日は、社内的にももう維持するのは困難だと言われていた慰安婦誤報と抱き合わせで、むしろ吉田調書を表に立てて謝罪するという姑息な謝罪方法をとりました。
2014年9月11日朝日新聞社長謝罪会見http://www.huffingtonpost.jp/2014/09/11/asahi-shim...
そして今回の社運を賭けているといわれる、加計学園の「前川文書」です。
まだ現時点では「前川文書」についての結末は出ていませんが、私は似た軌跡を辿ると見ています。
というのは、この三つの事件はパターンがまったく一緒だからです。
まずニュースソースを、裏取りをせずに飛びついてしまいます。
吉田清治の詐話は済州島で人狩りをしたというものでしたが、こんなことは調べればすぐに裏が取れるものです。
詳しくは当時書いた、「拝啓朝日新聞社様」という2014年9月8日の記事が残っていましたので、アップしておきます。
それを怠って、日本軍=悪という先入観だけで吉田清治の「証言」を盲信してしまいます。
二番目の吉田所長「調書」もまったく同じパターンです。
某所(菅直人氏だと言われていますが)からリークされた吉田調書を満足に読み解かずに、原発=悪、東電=悪という先入観に従って、恣意的な切り取りをしてしまいました。
しかしこれも、吉田所長と共に戦った69名の所員や、逃亡したがごとく書かれた700名ちかい9割の社員に簡単に取材できたはずです。
関わった福島第1の東電社員は人数が多い上に、逃げも隠れもしていないのですから、記者が取材に出向けば真実は容易に分かったはずです。
それを、もっともこの記事を読んで強く反論したであろう吉田所長が亡くなった後にスクープするという姑息さ。
朝日はここでも先入観でリークされたスクープ材料を盲信し、記者のイロハのイである足で取材していないのです。
今回の加計学園問題も同じパターンを繰り返しています。箇条書きにしてみましょう。
①某所(前川氏以外ありえませんが)からリークされたスクープ材料を盲信して地道な裏取り取材を怠る。
②リーク元を「正義の告発者」として礼賛し、証言の信憑性の検証を怠る。
③スクープ文書の一部を恣意的にピックアップする。
④総理の意向=権力者が友人を優遇=悪、という「絵」を作り、反安倍キャンペーンに社運を賭ける。
つまりは朝日にとっては、初めから書きたい「絵」が存在して、それに事後的にスクープ文書をはめ込んでいくわけです。
こういう先入観で書く方法を朝日社内では「角度をつける」と称して推奨されていたと、木村社長謝罪事件を受けて作られた第三者委員会報告書は指摘しています。
このような無関係な、あるいは無関係かもしれない事象ふたつを、反アベ・イデオロギーで接着してしまい、足での裏取り取材をしないわけですから、かならずコケます。
加計に「総理の意向」がはたらいたと主張しているわけですから、現地の今治市や愛媛県を取材し、ついでに四国の産業系獣医師の現状も取材すればいいのです。
ところが市長、県知事といった第1級の当事者にも取材しません。
支局員も沢山いるでしょうし、大阪本社が動けばすぐにでも取材できるものを、自分の不利になる材料が出そうな所には寄りつかないというわけです。
これが「報道」と言う名でなさるからおかしくなります。
朝日はなにかといえば「メディアは国家権力を監視する」という言い方を好みますが、まずは地道に足で取材をして、その積み重ねから正しい報道をすることが大前提のはずです。
それを怠るなら、そんなものは報道の名に値せず、ただのプロパガンダにすぎません。メディアが政府の監視役だというなら、私たちネット言論はメディアの監役です。
かつての慰安婦の虚構が瓦解するまで実に30年近い時間がかかりました。ネットがなかったからです。
今や吉田調書は4カ月たらずで化けの皮が剥がれました。いかにネットの「集合知」がメディアを厳しく「監視」しているのかがわかります。
今回はいかなる速度で進行するでしょうか。
まぁ、政府は今週中に文科省の調査を終えるそうですから、「前川文書」がいかなる筋から出て、いかなる意図で書かれたのかが明白になるでしょう。
ちょうど「吉田調書」事件でいえば、政府が調書公開という思い切った手段で朝日の嘘を打ち砕いた直前の段階ということになります。
« 行政文書の保管改正案が出る | トップページ | 拝啓 朝日新聞社様 »
朝日新聞にはもはやつける薬はありませんね。
今回の加計学園問題に関しては朝日だけではなく
多くのマスコミ(マスゴミ)にも言えることではありますが、
管理人さんご指摘の通り、あれだけ大やけどを負っておきながら
喉元過ぎればなんとやらでまったく懲りていないようです。
まあ3年前の謝罪記事にしたって、よくよく読んでみると、
ほとんどが言い訳に終始しており、謝罪でもなんでもありません。
吉田調書にしても産経新聞が入手したことをきっかけに
政府が公開に踏み切るや一気に馬脚を現すという体たらくぶり。
どうせ悪いことをするならどこから突っつかれても
破綻を見せないような用心深さがあっても良さそうですが、
この新聞社にはそれが全くない。いたって薄っぺらです。
そのおかげで同社の悪巧みが露見したわけで
ある意味感謝すべきところではありますが。
ここまで書いてきてふと気付きました。
同じような構造を持つ組織が他にもあるなと。
そう加計学園問題を先導するあの民進党です。
永田メール事件で羹に懲りているはずなのに、
未だ政権に対するネガキャンのみを繰り返す困ったちゃん。
薄っぺらいところなんかも瓜ふたつじゃないですかね。
投稿: 右翼も左翼も大嫌い | 2017年6月13日 (火) 07時14分
この先の流れが、非常に楽しみです。
とだけコメントしておきます。
投稿: 改憲派 | 2017年6月13日 (火) 07時59分
記事を読んで、あざやかな既視感をもって記憶がよみがえって来ました。
朝日はあのとき、「吉田調書は公表しない」という政府の発表があって、その前提のもとに調書の内容を「歪曲」し尽くしたのでした。
その結果、木村前社長は辞めざるを得なくなったのです。
今回は「再調査をしない」という政府の方針が前提にあって、前川文書をさらに重畳のものに仕立てあげ勢いづいた経緯がまったく同じです。
昨日の田崎史郎氏の解説によると、「前川文書の特定は済んでいて、公表されたものと部分において相違点があるように聞いている」との事。
この相違点がどういうもので、なぜ「違い」が存在しうるのか?
それでなくとも既に文書は前川氏自身が持ち込んだものである事実が言われていたなか、このうえ再調査をやられて真実を明らかにされてしまっては、朝日としては元も子もありません。
「抱きつき自爆」ならまだ結構なのですが、内閣支持率はさして落ちていないのですから目も当てられませんね。
再び「論点ずらし」をかましたり、お手盛りのジャーナリズム賞を受賞したりする見苦しい振る舞いに出るのでしょうが、海外メディアにウソ発信をする事だけは許せませんね。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2017年6月13日 (火) 08時25分
> しかしこれも、吉田所長と共に戦った64名の所員や、逃亡したがごとく書かれた9割の社員に簡単に取材できたはずです。
不思議な現象ですね。新聞社やマスコミはこのようなことしでかすのだ。急いで記事を書かねばならないのでそんな失敗をするのだと思う。素直にすばやくその過ちを訂正、謝罪をすればいいのにそれはしないで、言い繕うことをする。正直ではない。
このブログでは、過ちは即座に訂正される。少しガッカリすることもあるがしかし、そのことがブログ主宰者への信頼を保ち続けるのだ。朝日もそのようになるべきである。
沖縄の新聞記者が傲慢にも、「沖縄の世論は自分達が作り上げる」という主旨のことを言ったことがあったが、報道記事の書きぶりでそれを行なおうとしていることが感じられ空恐ろしい気持ちになったことがある。
記事内容はまず正確であって欲しい。恣意的に「角度をつける」などは止めて欲しい。
投稿: ueyonabaru | 2017年6月13日 (火) 10時28分
全面的に同意です。
朝日や民進党は自分たちが入手して拡散した文書を「出所は言えないが絶対に正しいはずだから政府(文科省)は調査しろ!」と叫んでいるのです。
この状況に違和感を感じない方がおかしいと思います。
ところで朝日は一応今治市の取材をしていたようです。
たった1年前に国会で岡山の高井議員が「今治に獣医学部を設置してほしい」と言っていた民進党と同様ですが、この手のひら返しは何なんでしょう?
http://www.asahi.com/articles/ASK1S5SYXK1SPFIB00R.html
投稿: 四国田舎人 | 2017年6月13日 (火) 11時10分
朝日新聞は慰安婦問題に対して本当に反省しているなら日韓合意に対して韓国側が契約を履行するように働きかけるのが本当ですよね。
行動が伴わない反省したふりをする方々が
「報道・表現の自由を守らなければ」
「我々は権力の監視を義務としないといけない」
と主張するのだから苦笑いしか出てきません。
彼らいわく「共謀罪」の危険性にしても、有権者の選択はもちろんの事、彼らの義務とする「権力の監視」とやらがきちんと機能していれば冤罪や誤認逮捕は十分に防げると思っています。
警察からの垂れ流される情報を鵜呑みにして容疑者叩きする簡単なお仕事を報道だと履き違えているうちは無理だとは思いますが。
投稿: しゅりんちゅ | 2017年6月13日 (火) 12時21分
>まずは地道に足で取材をして、その積み重ねから正しい報道をすることが大前提のはずです。
>それを怠るなら、そんなものは報道の名に値せず、ただのプロパガンダにすぎません。
同感です。
都市部の物件不足と現政権下の経済効果のおかげで、新聞社というよりプロパガンダする不動産屋と化してますから、客観報道よりも好きなように書いちゃって、実売部数が今更減っても実害も少ないのだと思います。
朝日については一切期待してないのですが、改憲派さんがコメントされた今後について。
同じニュアンスかどうかは分かりませんが、私も眉に唾をつけて待っています。
吉田調書のようにバーンとクリアに出せるものではないのではと思います。
何がしか手打ちがあったような、うわ、これで誰を守ってるのかな〜と思うような箇所が再調査結果にあった場合、官邸の信頼は損なわれます。
投稿: ふゆみ | 2017年6月13日 (火) 12時33分
元社長が再就職しているから国際医療福祉大学は騒がれないのですね、納得しました。
記事中にある「姑息」はその場しのぎやその場逃れの意なので、「卑劣」な謝罪方法、スクープする「卑劣さ」の単語が適切だと思います。
従軍慰安婦の植村氏も大学に再就職していましたし、他にもマスコミから大学へ再就職する人が多いですね。
文科省からの天下りを含め、大学にもメリットがあるから受け皿になる。
このような点は報道しないのがルールなのかな
投稿: 多摩っこ | 2017年6月13日 (火) 12時42分
野党が望んでいるのは共謀罪の阻止で、本音でいえば自分達が政権取った時の為にも官僚政治を潰したい。
だから、前川氏は所詮、使い捨ての道化でしょう。可哀想に。
前川氏のインタビューなどでは、直接的に安倍総理の干渉があったとは言っておらず、報道で「文章が見つかっても大した問題にならない」と安倍総理が言ったので再調査する、という流れにも納得できる。
頑張って追及しても、藤原審議官が、虎の威を借る狐の尻尾として切られて終わりだろう。
ただ、気になってるのは、当初は今治の獣医学部新設に人が集まらないって反対だった藤原審議官が、一六年2月に反対から7月に賛成と変わった理由だね。
圧力があったことそのものは、官僚政治を改革したい官邸…というか政治家の意志だし、遅かれ早かれこうなった。
でも、計画反対していた文科省吉田局長を首切り、その彼の天下りを斡旋したとしてこれまた計画反対だった前川次官も切り、では自分達も首切りされると恐れて当然。
もう少し、やり方はなかったのかな…。
投稿: マリオネット師 | 2017年6月13日 (火) 12時51分
前社長を送り込んでいる国際医療福祉大については『報道しない自由」なんでしょうかね??
とにかくダブルスタンダード、歴史的事実の捏造などの体質を改めないとメディアとしては終わっています。
個人的には昔はずっと購読していたんですけどね、、、ただ許しがたいインチキ記事がありそれがきっかけで購読をヤメる時に新聞販売員がしつこく食い下がってきたので、その記事による不信感であると言ったら諦めました。
まあその新聞販売員が悪いわけではないのでキツイこと言って申し訳なかったけどもw
投稿: snsn | 2017年6月13日 (火) 13時59分
国際医療福祉大に関しては朝日だけでなく読売も天下りしているので日本のマスコミ全体に関わる問題ですね
投稿: 中華三振 | 2017年6月13日 (火) 17時14分
私は、朝日新聞は気が向いた時に無料で記事が読める(1日1本だけですが)ようにデジタル会員無料登録をしているので、毎朝、メールでヘッドラインが送られてきます。
今日のヘッドラインに、
(HUFFPOST)
「間違い受け入れる寛容さ、持とうよ」(2017年6月13日05時00分)
って題名を見つけて、まさか、このサイトに書かれる事を予言してた?って爆笑してしまいました。
記事の中身は読んでませんが、朝日は慰安婦や吉田調書問題に関して「間違いを受け入れる寛容さ」を我々に求めてるんでしょうかね。
その割には、保守層への寛容さは一切持たないというダブルスタンダードのようですが(^^;;
投稿: ひこ~ | 2017年6月13日 (火) 17時23分
この新聞社が、「誤報・捏造報道・ためにする報道」の常習者であることは、今に始まったことではないのでは?寺内内閣を攻撃したいがために、大阪朝日が捏造報道をしたために鈴木商店は、いわれのない焼き討ちにあいました。そして恐らく「ポツダム宣言を無視する」というのも、朝日の捏造報道ではないでしょうか(鈴木首相は「無視する」とは言っていない)。この結果、すでに投下命令の出ていた原爆の使用が「日本政府のポツダム宣言無視」により正当化されるという、著しい不利益を日本国にもたらしています。もっともこれは、日本国を貶める反日日本人にとっては都合の良いことかもしれません。朝日は大変な貢献をしたと言い直すべきかもしれません。いずれにせよ、かの新聞社は、この手のことの常習犯です。今回の「もり・かけ」騒動も、アベ憎むしのためにするものであり、もはや不治の病といえるでしょう。本当に、このままでは、朝日をはじめとする大メディアはそっぽを向かれるとおもいます。
投稿: ぼびー | 2017年6月14日 (水) 04時41分