山路敬介氏寄稿 「奥茂治氏の人間と行動」 皆様の意見もふくめ「感想戦」で
山路氏の奥茂治氏がコメントを寄せられましたので掲載いたします。
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■「奥茂治氏の人間と行動」 皆様の意見もふくめ「感想戦」で
山路敬介
ブログ主様のお誘いあって、とびつくようにすぐに記事を書く事を引き受けた理由は皆様に知って頂きたい強い思いのほか、今の保守論壇のぬぐい去れない脆弱性みたいなものに我慢出来ない思いもあったからです。
私には、奥茂治氏の逮捕があってからしばらくの間、並み居る保守系知識人たちは「だんまり」を決め込んでいるようにみえ、中には率直に言って「それはねーだろ?」と言いたくなるような、かつて奥氏に散々世話になった人もいるワケです。
その意味は、コメント欄でも度々指摘されておりましたように、先回りして奥氏の行為の「違法性」を考慮したもののようで、擁護する事による自身への批判を回避したい旨にしか思えなかったのです。
しかしことさら「擁護」などしないまでも、「取り上げもしない」というのはどういう了見かと思い、彼らにはせめて奥氏の考えや人間性・事件の概要を伝える義務があったのではないか、という思いが強くわだかまってなりませんでした。
産経新聞や夕刊フジ、世界日報などではもちろん報じられはしましたが、取り上げたジャーナリストとしては大高氏以外、櫻井氏がかなり時間がたって「ほんの少し」。
知識人としては篠原章氏くらいなものです。 他に三浦小太郎氏も独自の視点から行動してくれているようでもあります。
ところで、篠原章氏は保守派ではありません。
けれども、その沖縄研究は政治状況や経済界の最深部に及びにつれ、そうなれば結局「奥茂治」に突き当たるのは必然だったと思います。
ゆえに、南西諸島防衛に関するに限らず、県政財界に多大な影響力を持つ「奥茂治氏」の今回の事件は重大なトピックであると判断もし、これを論述することや積極的に取材する事は特に沖縄県人にとって「重大な公益性」を有している事は疑いない事実だから、批判もあろう事も甘んじて引き受けて「書いた」ものでしょう。
大学先生が一番ジャーナリステックであるというのも驚きですが、であるのに「保守派論壇」ってのは一体なんなのか。いつからそんなに商売上手になったのか。 「風を食って逃げ出した」としか考えられなかったのです。
奥氏の行動はふゆみさんがおっしゃるように、「海外の慰安婦像の隣にある説明版に変更を加える効果はない」とはそのとおりで、いつも痛いところを突かれます。(笑)
つまり、(海外の慰安婦像に対する効果かどうか別にして)「奥氏の行動」と「期待されるべき効果」の間にはまだ距離がある、「それだけでは足りない」って事なんですね。
それを効果的なものにするには昨日しゅりんちゅさんがコメントしたように、「朝日新聞が社運を懸けて自らが生み出した溝を少しでも浅くなるよう両国関係の軌道修正を促す活動」をさせるべきなのですよ。
そのような働きかけを強力にする事にこそ、保守系知識人だとか論壇人の役割や存在価値があるのだと思うし、それは奥氏も望むところだと確信します。
日韓友好の「橋」は本来二本かけられているべきで、すでにある一本は左派がかけた「腐った橋」ですよ。
かつて存在したにしろ、保守派のもう一本の「橋」はなくなったのだと思うのです。
保守系日本人から見れば、韓国の保守派であっても左派と同じくその「歴史認識」に疑義がみられ同様同質に見がちですが、韓国国民というのも全部が全部歴史意識が強い人たちばかりじゃありません。 歴史を唱えて食っていけるわけではありませんから。
地域差も相当あるし、一般人と(右左問わず)政治的リーダーとの間の価値観の違いは日本の比じゃありません。
そういうところも見て、日本の保守派のリーダーは今回の機会を逃さずに「やるべき事をやる」べきなのだと思うのです。
ところで、寄稿第一回目の冒頭のコメントで改憲派さんが、本ブログで取り上げる事自体に疑義を提し、「テロリスト」なる言まで用いましたが、上述どおり取り上げる意義は十分に存在し、いまだ起訴前であるにもかかわらず「テロリスト」なる表現をされた事は残念でなりません。
一心に日本の防衛と沖縄の健全な発展のために、私心なく行動されてきた奥氏を思うと、非常に悔しい思いもありました。
昨日のブログ主様の記事の通り、「テロリスト」なる理解は誤ったものである事は明らかです。
> これに法的な面から付け加えるならば、奥氏の逮捕理由はあくまで「公共物損壊」か、その類の容疑からのものにすぎません。
韓国には既に「テロ防止法」がありまして、テロ危険人物として逮捕されたわけではないのです。
私たちは人の行動や言説というものを評価する場合、その人の前科や前歴も判断の前提とするものだと思います。
しかし、同時に「それのみ」であろうはずもありません。
前川前次官が「女性の時間を金銭で買う」破廉恥漢だっととしても、私たちはその言うところを聞く事もします。
山城博治はどうしようもないウソつきの卑劣漢になり下がりましたが、それは最近の事で、私など三年前までの山城を今でも懐かしみ、それまでは「いい男であった」と分別評価もします。
奥氏の行為の違法性(しかも、それは確定されたものではありません)ゆえに、その評価を入口で固定し、それ以上考えたり知る事の意義も否定して「切って捨てる」事は人それぞれの自由です。
ですが、それなら本質的な問題には永久にたどり着くことなど到底出来ないおそれもあるし、その先を見通すこともさらに出来ないでしょう。
以上、乱文にて思いつくままの「感想戦」でした。
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山路さんの寄稿により奥氏のことを知り、興味をもたれた読者の方も多く意義のあるものだった思います。
投稿: 多摩っこ | 2017年7月15日 (土) 10時51分
今日本の保守リーダーに求められ、私達が後押しできる具体的なものは例えばこのような活動に賛意を示して朝日のこれ以上の英語版捏造記事発信を許さないよう監視する事だと思っています。
http://jcnsydney.blogspot.jp/2017/06/blog-post.html?m=1
英語があまり得意でなくとも、山岡氏などジャパンタイムズをチェックしてくれている人達はすでにいますので、拡散すれば良いのだと思います。
今回奥氏の提出するという朝日の謝罪記事のハングル訳は今後の糧になるものだと期待しています。英語版のきちんとした謝罪文を朝日から取りたいものです。
投稿: ふゆみ | 2017年7月15日 (土) 16時01分
見かけ上この碑の文面は、動員や徴用による"強制労働"云々となっています。つまり、いわゆる慰安婦の問題を直接さした謝罪文ではないように見えます。
私の理解では、「慰安婦=性奴隷」の汚名は歴史的事実に反するものであり、何としても晴らすべきものと考えます。
ただ、動員や徴用による労働は戦時下の日本で広く行われていた事実があります。問題なのは当時日本の一部であった、朝鮮半島の人達に対するこの労働が、「強制連行」であり、「奴隷的労働」であったのか、という議論だと思います。
本来、日韓基本条約により、慰安婦に対するものも、動員や徴用による労働に対しても、いずれの問題も解決済だと思います。
ただ、それでも議論するのであれば、根が一緒だとしても、やはりこの二つの問題は分けて議論すべきと思っています。
なんとなく、 チャンポンになっているような気がしましたので。
投稿: 九州M | 2017年7月15日 (土) 16時28分
慰安婦の強制連行殺戮を書いた作家活動の資金で刻んだ碑文に、全ての徴用への謝罪を書いているところがこの碑文の悪質さなのだと思います。
持ち主である息子氏が、軍艦島の捏造騒ぎなどの起点にもなりうるこの碑文を何としても撤去したいと願った気持ちはよく分かります。
なので、私などの言う「海外慰安婦像プレート修正への願い」とは別個に、吉田家の願いの中に2つの事案が混在しているのだと思いつつコメントを書いています。
投稿: ふゆみ | 2017年7月15日 (土) 17時48分