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2017年8月25日 (金)

米政府監査院 辺野古移設計画で短すぎるとの指摘

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 米政府監査院(GAO・Government Accountability  Office)が、辺野古に作られる予定の新滑走路について報告書を出しています。

GAO・2017年4月5日・『MARINE CORPS ASIA PACIFIC REALIGNMENT DOD Should Resolve Capability Deficiencies and Infrastructure Risks and Revise Cost Estimates』(アジア太平洋の米海兵隊再編──国防総省は能力不足とインフラのリスクを解消し、費用見積もりを修正すべきである) 

国際変動研究所『NEWSを疑え!』第611号(2017年8月24日号)の翻訳を、一次情報としてアップしておきます。引用させて頂いたことを、心から感謝いたします。 

さてこのGAO報告書の内容は、同研究所の理事長・小川和久氏が指摘するようなことです。 

「報告書の内容を一言でいえば、アジア太平洋の米海兵隊再編には、移転先の能力不足という問題やインフラが貧弱すぎるという懸念がある。国防総省はそれを解消しなければならず、甘すぎる見積もりも修正しなければダメだ」 

この滑走路の短さという航空基地としての致命的欠点は、長年、小川氏が指摘し続けたことでした。 

また当時海兵隊に所属していたエルドリッジ氏はもその狭さに対して、「ひとりのマリーンも移りたいとはおもわないだろう」と述べています。 

小川氏は、これが政治的決着の結果だとしています。

「海兵隊も米国防総省もわかっている。2010年の春、国防総省当局者は『早期の決着で日米同盟が安定的に』と言っていた」

ここでまた改めて米国鑑査院に指摘されたわけで、政治的に決着して工事再開となったあとだけに日本政府も苦しいところです。 

あたりまえですが、普天間飛行場が軍事施設な以上、その移設は軍事的な合理性を考慮せねばなりません。

しかし、現実には「受け入れてくれるところが辺野古しかない」という消去法で決定されたというのが実情でした。

イデオロギー対立に転化してしまったために、合理的判断が介入する余地は断たれたのです。

結果として、米軍・日本政府・県の誰にとっても不満足という中途半端なものに政治決着しました。

翁長県知事や稲嶺市長は、常日頃「新基地は機能強化だ」と言っています。

しかし逆に使用する海兵隊側からすれば、「機能強化だって?とんでもない!辺野古は普天間の38%の広さしかなく、これでは有事に来援する航空機をうけいれられず、日常的にもヘリとオスプレイだけしか使えないハンパな基地だ」という不満がありました。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f37c.html

日本政府が対米従属だからだ、という天木さんや植草さんのような人がいますが、関係ありません。

何度となく書いてきて、さすがに私も飽きてきましたが、米軍は普天間から動きたくないので、対米従属したいなら、移設なんて言い出さなかった方がもっと米国に感謝されたことでしょう。

Photo_2

なぜって、普天間基地は滑走路が2700mあって、大型輸送機が離発着できる十分な長さがあるからです。 

ところが、「新基地」はこれが1600mですから、実に1100メートルも短くなります。

え、滑走路が2本あるだろうって。あのね、あれは、片一方が離陸用。片一方が着陸用なのです。

埋め立て面積を極力少なくするために、一本を二つにぶった切ったので、変なV字になっているのは、市街地空をはずしたら、あの角度しかなかったのです。 

これでは米軍が外国の基地との物流に用いているC-17などの大型輸送機は使用できなくなり、わざわざ嘉手納基地から積み替えねばならなくなります。

ほんらいこのような見直しは、去年の3月からの「和解期間」が最後のチャンスだったのですが、県側のあまりに硬直した姿勢によって、それがなされないままここに至ってしまいました。 

なお、米国鑑査院は「辺野古の機能は不十分で、限定的にしか使えない」と指摘しましたが、全否定したわけではなく、有事用の補完滑走路を調査することを求めています。 

※原典●MARINE CORPS ASIA PACIFIC REALIGNMENT: DOD Should Resolve Capability Deficiencies and Infrastructure Risks and Revise Cost Estimates
[リンク]https://www.gao.gov/products/GAO-17-415
 

太字は引用者です。

                      ~~~~~

Photo_2名護市HPより

■普天間飛行場代替施設の滑走路の長さの短縮 

 国防総省は、キャンプ・シュワブで計画されている滑走路の能力不足を完全には解決していない。これは海兵隊普天間航空基地の9000フィート(2740メートル)の滑走路に代わるものだが、より短いものとなる。 

同基地は、さまざまな固定翼、回転翼、ティルトローターの航空機による任務を支援している。災害救援などのため国連が活動するとき、在日米軍は主要なパートナーとなるので、普天間航空基地は必要に応じて滑走路を提供する。 

海兵隊当局者によると、キャンプ・シュワブで提案されている滑走路は、同様の任務所要を十分に満たさない。  

5900フィート(訳注:オーバーランを含む1800メートル)のV字型滑走路2本は、ある種の航空機には短すぎるというのである

海兵隊普天間航空基地の滑走路を使えなくなると、沖縄における固定翼機の有事用滑走路がなくなり、国連が使用できる滑走路もなくなることは、GAOが1998年3月に報告書で指摘したが、海兵隊当局者の話によれば、その状況は今も変わらない。 

政策担当国防次官室の当局者によると、沖縄で他の有事用滑走路を確保する計画は、優先順位が低いのでまだ立てていないという。 

国防総省は、そうした計画はしていないものの、臨時・有事の任務の支援に使える場所を探すため、日米共同で候補地の調査と測量を行うことの承認を求める書簡を、2014年4月に日本政府に送っている。 

この書簡は、初めの一歩としてはよかったが、沖縄県内で有事用滑走路を見つけることを主旨として書かれたわけではなかった。 

候補として挙げられた12か所のうち、沖縄県内は1か所だけで、有事用滑走路の候補地の中には1500マイル(2400キロ)以上も離れた場所もあった。 

また、書簡で提案された土地調査は完了していない。今回の聞き取り調査に対し、海兵隊と在日米軍の当局者は、有事用滑走路を見つけることは依然として必要だと述べた。 

国防総省は、キャンプ・シュワブが普天間飛行場代替施設の滑走路の任務を支援する能力に、影響を与える制約や条件を、統合施設基準2-100-01に照らして指摘した。 

海兵隊と太平洋軍の当局者によると、代替施設の滑走路が短いため、一部の任務の所要を満たさないことについては、どこか別の場所に長い滑走路を提供することで埋め合わせる最終的な責任が日本政府にあるという。 

しかし、海兵隊と国連の任務所要を支援できる沖縄県内の有事用滑走路候補地を、国防総省が日本政府に示していれば、問題解決に役立つはずだ。

国防総省がキャンプ・シュワブに建設を計画している滑走路は、必要な能力を欠くのだから、欠落する能力を代替する有事用滑走路の候補地を測量して決定するまで、同省は必要な任務所要を支援できなくなる危険を冒しているのだが、問題は未解決のままである。

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コメント

まあ、実際に「極東で有事」となれば・・・
滑走路が短すぎます。輸送機なら岩国に移転したC-130しか使えませんね。

大型輸送機発着の代替としては嘉手納しかなくなるわけで。那覇空港を使わせるならともかく。。沖縄としてはあり得ない選択でしょうし。

むしろ普天間廃止と絡めて、沖タイ等が批判している「那覇第2滑走路を造っても近くの嘉手納とのアプローチの関係で大して便数は増えない」というのならば、いっそのこと那覇沖合いを盛大に埋め立てて第3・第4滑走路と駐機スペースや空軍施設を建設して嘉手納廃止に持ってくのがいいんじゃねーの?
と、暴論ですかね?
平時は空自を含む軍用機は沖合いの滑走路を使用させて。かなり静かになりますよ。

逆に「軍用機だから危ない・煩い!」というのならば、じゃあ普天間をバーターで民間空港にしちゃえば何の問題もないよね!?と。
普天間返還跡地の再開発をどうしたいのかがわからんのですけど・・・。

 有事用と言うならば、下地島空港を使うわけにはいかないのですかね?
距離が離れすぎているのが難点でしょうが、すでにある空港を利用すべきだし、4000M級なのでどんな超ド級の貨物が来ても対応可能です。

まずは戦力が落ちない事が肝要ですが、これ以上の埋め立ても無理ではないか。

しかし、こういう肝心な部分でのボタンの掛け違いは深刻ですね。
日本側は「普天間返還」にのみ注力しすぎて、米側は最終的(有事)には日本国土の「どこでも使用可能」との認識があったのでしょう。

 有事の事態は具体的にはどんなものであろうか。色々あるのだろうが、有事というのを次の事態だとすると、

・ 外国からいきなり武力攻撃を受けたとき
・ 外国から攻撃を受け続けるとき
・ 外国から原爆攻撃をされたとき
・ 外国と戦争状態になったとき
・ その他

 今なすべきは、有事のときの日本の対応を法律で特別に決めておくことだと思います。

 有事には、日本にある飛行場、港などを自衛隊及び在日米軍が民間に優先し使用できるようにするのが必須です。有事法制とは、有事の時には自衛隊が公道を通行できることなど現行法を超えた特別な法律がなければいけないと思います。

 国会は、非常事態(有事)を想定した議論を早急にすべきでしょう。有事には、憲法を一時停止するぐらいでなければいけません。ともかくも、国会で議論してもらいたい。

つい先日も書いたのですが、平和ボケ日本の場合には、
有事の前に色々対策を練っておく事は出来なくて、有事
になって被害が出て初めて「誰だ?何も対策が出来て
ないじゃないか!責任者出てこい」、という感じですわ。

ムラ型社会では、皆の信任を受けたリーダーが自分の
能力をフルに使って決断するのではなく、持ち回りの
調整役が全員の意見をまとめる事によって初めて動く
事が出来るのです。この全員の賛意を無視すると「強行
採決だー」と言われダメ出しを喰らいます。

専守防衛や非核の縛りの中では、米軍にすがるしか仕方
ないのが事実です。管理人さんが書いていたように、米国
が日本にかつてのような重要性を認めなくなった時には
マジ詰んでしまいます。攻撃も出来るフツーの軍と核を
持つのがベストで、それを解っちゃいる人は解かっている
んだけど、彼等はまず日本型のリーダーになれません。

大東亜戦争でも、戦う前から「絶対に勝てねぇーわ」と
解かっていた人も大勢いたし、「今の日本ではどうにも
ならんから、戦後の事を考えておけ!死んだらアカンぞー」
と、家族・親戚・友人の間で言っていたそうです。

日本の目覚めは何時になるか知らんが、メタボ大将軍の
愛の?ムチは意外と早いかも。でも死んだらアカンですよ。

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