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2017年9月21日 (木)

朝鮮半島核危機 最悪のシナリオに備えよう

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昨日リンクした、エドワード・ルトワックの「外交カード無きいま、北朝鮮にどう対処すべきか」をお読みになりましたでしょうか。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170916-00004156-bunshun-pol  

なんとも滅入る内容で、ルトワックは「米国打つ手はもはやない。日本は北の核が容認された世界に対処しろ」というもので、訳者の奥山真司氏もラジオで「救いのないこと言うなぁ」といった意味のことを漏らされていました。 

私は長年のルトワックの読者でしたので、今回の彼の見立てはすこぶる陰鬱ですが、もっともありえるシナリオであると感じました。 

ただし、何度となく私は書いてきましたが、北の核武装を米国が容認した瞬間、日米同盟に対する日本側からの懐疑が噴出し、その流れは押しとどめることができなくなるだろう、と思っています。

なぜなら、それは、米国の日本に対する外交的裏切りであって、それのみならず、米国の核の傘が無法者国家の核武装を認めてしまった破れ傘であったということの証明になってしまうからです。
 

日米同盟における日本の立場は、NATOに於けるドイツの位置と似た部分があります。 

NATOは西ヨーロッパ自由主義国が集団安保体制を共有して、旧ソ連の侵攻に備えるという建前の裏に、二度と金輪際ドイツを暴発させないという暗黙の掟がありました。 

日米同盟も、日本との同盟によって列島を米国の戦略的拠点として提供すると同時に、在日米軍が「瓶の蓋」となって日本の再度の暴発を防ぐという意味も付与されていました。 

米国が日本に核を渡さずに核の傘を信用しろと繰り返すのは、核を持った日本が、米国の国際戦略のまま動くとは限らないモンスターに成長する可能性が、ごくわずかですが残るからです。 

このように核兵器というカードは、ただ保有するだけで巨大な脅威となりえるのです。 

いかなるテロリスト国家でさえも核さえ持てば万能で、やりたい放題できるのだという21世紀の新たな神話を、正恩は今、作り出そうとしているわけです。 

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この北朝鮮に振り回されている国際情勢を興味津々で眺めている国際テロリストたちは、「核保有とはこんなにオールマイティのカードだったのか。早く北朝鮮から買わねばならンな」としっかり学習したことでしょう。

正恩はとんでもないことを、世界に発信したのです。そして売る気もムンムンです。

いままでさんざんぱら、中東には武器、化学兵器、弾道ミサイルを売ってきたのですからね。

この核爆弾だって、初めから輸出商品として作ってきている下心もあるのですよ。

かくして核兵器は世界に分散していき、遠からずブラックマーケットを通じて、テロリストの手に落ちることでしょう。 

テロリストにとって、国家と違って核抑止という概念に拘束される必要はないわけですから、弾道ミサイルなどという高級品を持つ必要はありません。 

たとえばISがトラックに核爆弾を積んで、どの国のどこの都市にも自由に核爆弾を持ち込み、都市ごと壊滅させることも充分に可能なのです。

いや、都市を狙わなくとも、無人島で核爆発を起こしてみせるだけで、世界はテロリストの要求に屈するでしょう。

対岸の火だとばかりに懐手していたヨーロッパも、やっと遅まきながら、この核の拡散という危機に気がつき始めたようです。

ところがメルケルときたら、同盟国でありながらトランプの国連演説を批判しているから困ったものです。

「メルケル首相はドイチェ・ヴェレ放送に対し、「こうした警告には賛同できない」とし、「いかなる軍事行動も完全に不適切であると考えており、ドイツは外交的な解決を主張する」と述べた。
そのうえで「北朝鮮問題に対しては制裁措置の実施が正しい対処法で、それ以外のすべては誤った手法となる」と語った。」(ロイター9月21日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170921-00000004-reut-kr 

困った朝日オバさんだ。シリア難民の欧州流入は、そもそもあなたの偽善が引き起しのでしょうが。

北朝鮮問題において「話し合い」を延々と30年間続けてきた結果が、今の核保有だということをメルケルも見てきたはずです。

軍事的圧力と外交的制裁が一体のものだというのは、国際政治の自明の理であって、なにをいまさらです。

要は、大好きな中国にすり寄りたいのでしょうが、いいかげんにしていただきたいものです。ベルリンが核テロにあってから、ああ、あの時に・・・、などと騒がないように。

このようにシナリオをいくつか描いた上で、最悪の事態に備えるべき時期に入りつつあります。 

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そしてもう一点、指摘しておきます。 

おそらく韓国は、米国から核保有の承認を取り付けるでしょう。今の情勢ならば、米国は韓国の核保有は、有効な核抑止だと認識する可能性があるからです。 

今回、韓国という国の存在のために、北朝鮮に対する軍事オプションは事実上封じられた形になっています。 

ルトワックはこう書いています。

「アメリカの統合参謀本部も、在韓米軍も、太平洋軍司令部も、軍事的なオプションを何も提示しておらず、目の前の問題とは関係のない「韓国を守る」ことしか宣言していない。
 もちろんこの理由は、ソウル周辺が北朝鮮の(非核)ロケットや砲撃に弱いからだ。この事実は韓国を麻痺させているわけだが、同時に米軍の指揮系統にもそれ以上の非合理的な問題をおこしている。」(前掲)

かつてルトワックは、韓国政府に対してこのような忠告をしたそうです。

 
「韓国政府は、1975年から78年の危機の後も、政府機能や企業のソウル以外への分散化について何も行動を起こしていない。
韓国政府は、攻撃にさらされる危険が高い地域があるにもかかわらず、そこに対する防御策を講じていない。
韓国政府は、技術的にも可能であった対空兵器等の購入を拒否している。」(同上)

韓国は、北の境界線上に展開するロケット砲群が、ソウルに突きつけられた刃であることを知りつつ、段階的に中部の安全地帯へと首都移転することをしませんでした。

そのくせ、韓国政府は1994年にクリントンが核施設へのピンポイント爆撃を決意したと知ると、 泣きついてやめてくれるように懇願したそうです。

Photo_2             金泳三

当時韓国大統領だった金泳三は、こう回想しています。

「私がビル・クリントン米大統領の(1994年)北朝鮮寧辺(ニョンビョン)核施設爆撃計画を阻止していなければ、今ごろ韓半島は非核化されていたはずだが…」。
  金泳三(キム・ヨンサム)元大統領が08年に当時のバーシュボウ駐韓米国大使に会い、このように打ち明けたという米国務省の外交公電が内務告発サイト「ウィキリークス」を通して公開された。」(中央日報 2011年9月6日)http://japanese.joins.com/article/532/143532.html
 

金泳三自身が悔恨の念をもって追憶するように、この時韓国が決断すれば、今の解決不能となった北の核武装は停められていたのです。 

そしてそれ以降、首都を中部に移転する努力をしたならば、いくつもの解決オプションが残っていたはずです。

すなわち北朝鮮の核武装の影の立役者は、韓国なのです。 

ムン・ジェインは今回もまた、そっくりなことを繰り返すでしょう。 

いやそれどころか北朝鮮にこの時期に800万ドルの支援を送るそうですから、呆れてものが言えません。

そして米国が韓国の核保有を承認した場合、北朝鮮よりも遥かに自制心なく日本を標的にしたがる国は残念ながらこの国しかいないのです。

その場合、日本は中国、北朝鮮、韓国の核の脅威の下で生存することになります。

 

 

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コメント

多くの犠牲を伴う軍事行動か、北の核を容認する”降伏”かという
最悪の状況ですね。韓国の94年の判断は戦争回避には繋がりませんでした。

ただそんな中でもトランプは軍事行動の理論的な足場を固めつつあり、準備は進めているのではないか。
先日の国連でのスピーチは非常に重要な意味を持つと思っております。

1)拉致問題への言及は、軍事行動を”人道的介入”として行うという根拠づくりの一環であると思います。2011年のリビア、今年のシリアへの
軍事行動は”人道的介入”として行われています。もちろんこれは口実に
すぎないという批判も正当なものですが、欧米諸国にとって人権とは政治的・文化的にも最大限の価値であり、これを守ることは軍事介入の根拠としてもっとも強力なのです。

2)国連軍の編成について。周知の通り朝鮮半島は”休戦”状態であり今でも戦争状態。
それゆえに50年代から継続して在韓米軍は国連軍としての体裁を保っています。外務省のサイトにも『現在,在韓朝鮮国連軍は,朝鮮国連軍司令部本体と同司令部に配属されている軍事要員からなっており,在韓米軍司令官ブルックス陸軍大将が朝鮮国連軍司令官を兼ねている』との説明があります。
これは、国連軍の編成について新たに安保理決議を必要としないという
理論的な根拠を与えます。当時決議に参加していな某国はクレームを言うでしょうが国際社会において安保理決議のような形式は非常にパワーがあるものです。

アメリカや日本のような民主主義国の”弱点”は、軍事行動を起こす際の手順が必須だという点です、安保理決議と国内の議会承認は基本的に必須。
もちろんNATOのセルビア空爆など過去には無視するケースのありますが、国内外の多くの批判にさらされますし、戦争の始め方を誤ると新たな戦争の火種になるリスクを抱え込み戦争の終わらせ方を誤るのです。

かつて国連嫌いだったトランプが融和を図る態度に出ていることは、国連というスキームを利用した軍事行動の可能性を示唆しています。

在韓の非戦闘員救出作戦(NEO)訓練も行われている報道もありますね、実際に軍事行動を起こすかどうかは別として、理論的な根拠を構築しておくことは極めて重要だと思います。

核拡散によるテロリスト跋扈の世界。

それが一般人に認識されない時、世界は終わる。

ルトワック氏の記事と9/20奥山氏のザボイスを聴きました。
ルトワック著「戦争にチャンスを与えよ」を夏前に読んだ時点で個人的に相当ショックを受けていたので、陰鬱を越えてサクサクと国内のやれることをやりたい気持ちで一杯です。故に解散大歓迎です。

欧州は、イスラム勢力のメインステージがアジアにスライドする事を望んで掃き出さんばかりに私には思えます。
南、東南、実はかなり多様で治ったばかりな地域も多く、東は火元の中心地かつウイグルもあります。
私は北の核の顧客になる集団は中東やアフリカよりもむしろアジアの新興過激派達かと想像しています。
平和を愛する諸国民の庭先のそこここに核兵器が鎮座している日が来るとして、9条を唯一持ち続けるのって、今北に支援すると決めた韓国よりもおめでたいです。


https://www.youtube.com/watch?v=2RhMbYu1bWQ

 サンケイの野口裕之氏がトランプ大統領の国連演説は戦争開始宣言だと言っております。

34:27頃からご覧ください。

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