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2017年10月12日 (木)

米軍ヘリの事故について

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米軍ヘリが緊急着陸後に炎上しました。私が書いている午前3時段階の時点では、米軍の公式発表や詳報は入っていません。

「11日午後5時35分ごろ「東村高江の集落に米軍機が墜落したもよう」と、沖縄県の国頭(くにがみ)地区消防本部に119番通報があった。防衛関係者から県警に入った情報によると、米軍の大型輸送ヘリCH53が高江に墜落したとみられる。
同消防によると、けが人は確認されていない。午後6時現在、県警が警察官を派遣し、状況を確認している。」(沖縄タイムス10月11日 18:15配信)
 

「付近の住民が撮影した映像には激しく燃えながら黒煙を上げるヘリの機体が捉えられています。プロペラ部分は完全に火に包まれ、胴体部分が激しく損傷している姿も確認できます。現場は民間の牧草地ですが、辺りの牧草には火が燃え移っています。
 「パトカーと救急車、消防車、すごい台数が高江の方に向かっていて、風下だったのでガソリンの臭いがすごかった」(東村・高江の住民)TBS 10月12日 0:48配信)

動画https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20171012-00000006-jnn-soci

事故を起こした機体はCH-53Eスーパースタリオンです。
CH-53E (航空機) - Wikipedia 

Ch53ehttps://www.youtube.com/watch?v=WrZD6cCqKkU

事故が起きた場所は、一時東村高江の集落と伝えられていたので、イヤでもかつての普天間における2004年の沖国大事故と重ね合わせてしまいましたが、幸いにも無人の牧草地でした。 

なんらかのトラブルが発生して墜落したのか、あるいは不時着したものだと思われます。 

メディアは一括りで「墜落」という表現を使いますが、パイロットが最後までコントロールを失っていない状態で緊急着陸した場合が「不時着」で、機体がコントロールできずに落ちた場合が「墜落」です。 

今回は公式発表がまだなので、どちらなのかについては決定的なことは言えませんが、最初の米軍の通報では「不時着した」と警察に伝えたということです。

憶測の域を出ませんが、パイロットは安全な牧草地だと見極めて降ろしたのではないかと思われます。 

乗員は全員脱出に成功し、負傷者はありませんので、着地した後に機体に着火してしまい炎上したもののようです。

不幸中の幸いで、事故を起こした場所が民間牧草地だったために、周辺住民に被害はありませんでした。 

なお、必ずメディアが混同して報じると思うので説明しておくと、沖国大に墜落したのはCH-53Dシースタリオンで、今回の事故機はCH-53Eスーパースタリオンです。

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同じCH-53シリーズですが、沖国大事故のD型はエンジンが2基で合計7850馬力に対して、今回の事故機は3基で合計13140馬力で、ほぼ倍の馬力をもっています。
※機体についての解説はJSF様の記事を参考にさせていただきました。ありがとうございます。https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20171011-00076814/

今日あたりの報道では、「沖国大で落ちたあのCH-53がまたもや墜落」という表現が蔓延する思いますが、まったく別の機体だと考えて下さい。 

ただし共に旧式で、退役寸前です。既にD型は全機退役済ですが、少数のE型が普天間に駐留しています。 

本来、このE型も退役する予定でしたが、後継機のK型の開発が遅れたためにまだ飛ばしています。 

というのは上の写真に見られるように、ヘリすら持ち上げることができる馬力の重輸送ヘリの代替がないからです。

Photo_2
さて、今回の事故で改めて確認できたことがあります。

この事故が普天間で起きていた場合、市街地に落ちた可能性があります。その場合、最悪の場合市街地炎上となり、市民の被害が起きた可能性があります。

だから危険を減らすためには、普天間の市街地から過疎の辺野古に移転するのがいいわけです。

たぶん翁長氏を先頭にして、基地反対派や地元メディアは、移設に反対する理由が新たに生れたと主張するでしょうが、正反対です。

新たに生れたのは、移設するべき理由であって、移設しない理由ではありません。 

反対派の言い分は、「移設は新基地建設であって、基地負担を増やすものだ」というものですが、住宅地にある飛行場より、周辺が海で後背地はキャンプシュワブの移設予定地のほうが遥かに安全を確保できるのは、考えるまでもありません。

おそらく、沖縄自民にとっては逆風になることは疑い得ませんが、真正面から「だからこそ移設が必要なのだ」と主張していただきたいと思います。

なお、この間米軍は海軍のイージス艦の衝突や、豪州におけるオスプレイの着艦失敗など「クラスAミスハップ」(重大事故)が増えています。

北村淳氏によれば

「2016年度の海兵隊の「クラスAミスハップ」発生率は3.42(10万回の飛行あたり3.42件発生)であり、2017年度の発生率はこれまでのところ4.56と跳ね上がっている。」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/50797?page=3による)

この原因はオバマ時代の国防費大幅削減にあったと、北村氏は指摘します。

「その元凶は、オバマ政権による国防予算の大幅削減策の目玉であった「強制財政削減」にあるという。2012会計年度から2021会計年度の10年間で、連邦支出は1兆2000億ドル削減された。そのうちのおよそ半分は国防費であった。」(同上)

その結果、米軍は緊縮財政に苦しみ、このような現象が生れました。

「(1)新型航空機の調達が滞り、長年にわたって使い込み、安全性が(新鋭機に比べて)低い航空機を使用せざるを得ない。
(2)軍用機の整備点検費用が不十分となり、航空機に故障が生じやすくなる。
(3)十分な訓練費用を確保できなくなり、パイロットの錬成度も低下する。」(同上)

今回のケースも、これらの要因が影を落していると思われます。

 

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コメント

まずは誰も死ななくて良かった!
今朝のニュースを見ると、空中で火災を起こして不時着・脱出後に炎上したようですね。
だからボロ機は怖い。海上自衛隊で用途廃止されたのがアメリカに送られて「部品取り」に使われているほどです。
そうでなくとも53Eは事故率高いし、整備性が悪すぎて(大型ヘリにはありがちですが)予定されていた維持費が1桁上がったという曰く付き物件。盛んに「オスプレイ反対!!」を繰り返して気勢を上げてた方々やマスコミは、こっちに目標を定めていたら数値的にもよほど整合性が取れていたでしょう。
とは言ってもロシアが得意とする重量級ヘリとしてはよほどマシかもしれませんけど。

CH-53Kキングスタリオン早よっ!
まだ試験飛行段階で量産態勢には入っていません。
海兵隊は敵地に真っ先に突っ込んで橋頭堡を確保するのが最優先任務ですから、オスプレイのような歩兵輸送の高速異動手段と同時に大型銃器や車輌を運べる重量級ヘリが欲しいわけです。ちなみにK型になるとハンビー等もスリング輸送せずに後部ランプから直接乗り降りできるというデカさです。

北村氏の指摘はおそらく正しいと思います。彼の今朝の記事での「中国人民解放軍による北朝鮮急襲」は、たぶん無いだろうと思いますが・・・。

1つ皮肉を言うと(詳しい地図は見てません)、昨年のような「高江ヘリパッド建設に反対する市民団体」が道路を不法に占拠している時にこの事故が起こっていたら・・・消防車も通れずに燃え上がりまくってたことでしょう。地震災害等のシミュレーションと同じことになってしまいますね。。

早起きしての記事作成、お疲れ様です。

昨夜、TVニュースで見たときは、ツイッターの投稿(?)映像を出して

>プロパンガスみたいな爆発音が一回、ボンって
>連続じゃなく一回だけ
>音は小さかった

などなど、いかにも「大きな事故だったんでしょ?」と質問しているっぽい相手に対して、冷静に応えている住民の声が聞こえていました。

火災が大きかったのは、不時着までに燃料を捨てられなかったからかと思いますが、あるいは牧草地に燃料を撒く事を嫌ったのか。
どちらにせよ、火災と、燃料や消化剤の散布によって、牧草地は土を入れ替えしなければいけないでしょう。
農家の人の苦労はどれほどのものか。

TVの尺の問題かは分かりませんが、自分が見た限りでは翁長知事の言葉は「明日の朝に現地に行って~」くらいのものでした。
まずは知事として農家の人に何か言えばよいものを……。


沖縄自民は、まず今朝の挨拶で真っ先に被害農家への謝罪と補償を口にして、それから基地問題へと繋げてほしいものですね。
直接の関係は無くとも、責められる前に頭を下げてみせる事が、アジテーターへの牽制になるでしょうし。

 「ありんくりん」さん、速報ありがとうございました。沖縄自民党の対応、おっしゃる通りに行われるよう願いたいですね。

 防衛局の職員は大変な作業になりますね。後始末ヨロシクお願いします。

 米軍人に死傷者がでなくてほんとによかったです。

 上は、ueyonabaruでした。

炎上現場の写真を見て、あの辺の沿岸部は断崖絶壁だし家は無かったなと思っていましたが、牧草地だったとは…
影響がないことを祈ります。
県道の北側に不時着していたら、ヤンバルの森にも影響があったでしょうし、米軍のパイロットも最善を尽くしてくれたのかもしれませんね。

住宅地500メートルと報道されていましたが、高江の集落は数キロ北ではなかったでしょうか?

沖縄県民が騒いでますが学校を避けただけ感謝するべきだ。
沖縄県民の1匹2匹義性になっても屁とも思わんわ、
なんならミサイルぶち込んで木っ端微塵にしてもらいたいくらいだ

国難とやら。ふざけたことを言うな!
二度とくるな。

http://www.sankei.com/smp/affairs/news/171011/afr1710110029-s1.html
目撃者はカナンファームの依田さんのようです。
現場付近で案内していた高校生が動画を発信したことがねつ造報道を抑制したのでは、と他ブログで書かれていました。

負傷者が出なかったのは不幸中の幸いでした。

安全な牧草地を選んで着陸することに成功したパイロットを褒める人もいますが、依田さんもfacebookで書かれているように、墜落、不時着に関わらず、庭先にヘリが突然降りてきていきなり炎上したら「恐怖」以外の何物でもないわけです。危ないものは飛ばすな!って沖縄の人々が怒るのも無理はないと思います。

今年は伊計島にもヘリが緊急着陸しましたし、オスプレイも伊江島、大分空港、石垣空港と立て続けに緊急着陸しています。
ちゃんと整備してるの?って国民が不安になってもおかしくないです。

米軍は今回の件でしばらく同型ヘリの飛行を停止するみたいですが、点検整備の在り方とか抜本的な見直しも行ってほしいです。

事故を無くすことは無理でも、減らすことはできると思いますので、米軍にはしっかりと予算を確保して整備していただきたいと思います。

ふゆみさん。そのようですね。
現場に最初に駆けつけた10人ていどの一人だったようです。
沖タイと琉新はさぞイヤだったことでしょうね(笑)。
田丸氏という本土から来た反基地運動家が、「現地住民」としてテレビ取材されていることについても明らかにしています。
https://mobile.twitter.com/yodakeiji

フェースブックは詳細につづられているので、そちらもご覧ください。
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=1562703980432378&id=100000783728211

ひこ~さん。
いったんコメントでアップしましたが、しっかり書きたいテーマなので、明日の記事にさせて下さい。

明日の記事を心して待ちますね。事件難題続きで書くことが多いかと思いますが、なにより管理人さんとご家族、お体お大事にされてください。

実戦に臨む前提の訓練を行う軍と、災害救助や後方支援だけで派遣訓練を行ってきた自衛隊とを、事故件数や装備の劣化を単純比較するのはナンセンスだと個人的に思います。
北朝鮮有事に日米が備えている表れなのかと考えながら、本当に死傷者が出なくて良かったと胸をなでおろしました。

原因究明と再発防止につとめてもらいたいですね。

二度目のイージス艦の事故、第七艦隊の整備や訓練不足、日本のブラック企業も真っ青な勤務状況。
これは米軍全体にいえることなのでしょうか、南シナ海や北朝鮮、イスラム国など米軍のキャパオーバー?

北朝鮮のミサイルを迎撃することもままならぬかもしれない。

アメリカの傘は破れ傘、やはり日本の独自防衛力の向上は急務です。

すべては企業の国際化により米国企業であるべき企業が米国にまともに税金納めないところから始まっていると思うのですよ。

AppleやGoogleなんか。

結果予算が苦しくなっていく。そこへ社会福祉熱。

だからトランプが登場した。当然の成り行きだと思います。

結局米国もまた、ぱよくによってめちゃくちゃにされてしまったという事でしょう。

私はAppleユーザーですが、今のCEOの態度には疑問を持ちます。ジョブズぐらいの性格だったらまだマシなんですが、どこか偽善ぽいのがちょっとね。

Appleは儲けた金全部を米国政府にでも寄付して米軍の立て直しに寄与してもらいたいですね。

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