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2017年10月 7日 (土)

菅官房長官がしつこく小池氏に出てこいと言ったわけ

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政局記事が多くてごめんなさい。こんな10年に1回あるかないかの時期なのでご勘弁下さい。 

さて、「小池衆院選不出馬、官邸安堵」などというメディア報道を見ると微苦笑してしまいました。 

自民党本部が常に調査機関を使って、大規模な世論調査を実施していることは有名で、この「希望」についても、その支持率推移を冷静に読んでいると思われます。 

官邸はもはや小池女史が都知事を辞任して衆院に出た後まで、計算に入れるどころか、つい先週までそれが第1シナリオでした。

菅氏はある時期から盛んに小池氏に出馬を勧め始めましたが、それは小池効果は持続しないという自信があったからです。

Photo_2https://www.j-cast.com/2016/07/22273323.html

事実、衆院で「希望」は9月28日の毎日の調査で18%で、自民の29%に10ポイント差まで追い上げていましたが、直近のNHKの世論調査では、希望は5.4%にまで急落し、自民は堅調に30.8%を維持しています。

10月5日付けの朝日の調査では、比例区投票先は自民35%、希望12%で立憲、公明が7%です。

緒戦でこれだけ自民と希望との差が大きく出てしまっては、このまま与党側に麻生氏の失言病でも出ない限り(苦笑)、この形勢のまま終盤戦に向かうかもしれません。 

おそらく希望は、一定の議席数を取ることはありえますが、しょせんそれは旧民進党を削ったものでしかないと官邸は見切っています。 

立憲民主はとりあえず左翼リベラル陣営の唯一の受け皿となりますから、安倍政権への対抗勢力の核としてしぶとく生き残るでしょう。 

メディアは既に小池氏を見切り、立憲民主に鞍替えしたようですので、共産との野党共闘の力もあって、そうとうに票を伸ばすはずです。

Photo_3http://biz-journal.jp/2017/10/post_20804.html

余談ですが、ラジオの某キャスターは、「前川さんが立憲民主の党首にならないかなぁ」なんて言っていましたが、実に名案です。私も一票!(笑) 

既に共産は全選挙区の候補者擁立を放棄し、立憲民主と調整に入っています。 

たとえば枝野氏の埼玉5区で立候補を取りやめました。このような野党共闘は全国化するはずです。 

この一見リベラル統一に向かうかのような現象は、その影で別のもうひとつの分裂を生み出しています。

Photo_4
それが、労組・連合の分裂です。
日本労働組合総連合会 - Wikipedia
 

これはそのうち詳述したいテーマですが、左翼リベラルをまとめていたのは、旧民進党ではありません。 

民進党の支持母体であった労組・連合です。彼らが゛選挙資金から事務所、運動員まで一切合切の面倒をみてきたスポンサーなのです。 

よく勘違いされるのですが、政党があって労組・連合があるのではなく、逆です。労組・連合の政治部として民進党があったにすぎません。 

エライのは労組。センセイ、センセイとおだてられていても、ボスはあくまでも労組・連合なのです。 

その労組・連合にとって、共に天を戴かざる宿敵が共産党です。彼らにとってのファースト・エネミーは自民党政権ではなく、むしろ競合他社である共産党なのです。 

枝野新党が民共合作路線を取った以上、労組・連合としてまとまって立憲民主を支持することはありえません。 

支持するのは、労組・連合の中の左翼部分である日教組と官公労のみに限定されます。

彼らは少数派に過ぎませんが、役人と教師の強みで全国津々浦に遍在しているために、連合の地方組織や青年組織を牛耳って、左翼路線を突っ走っています。

今回は立憲民主を応援すると明言しています。

一方、大手民間労組は金属、自動車、繊維、アパレル、化学やサービス・流通などの製造・流通を押さえて、UAゼンセンなどは150万を擁する日本最大の労組です。

方針は、穏健な改良路線を堅持してきました。

このような民間産別は今回、「希望」を支持するとしましたが、これは小池新党が自民の補完勢力だとわかっているからです。 

Photo

UAゼンセン会長が先日、官邸で首相と会談したとのニュースが流れ、労働界を震撼させたことは記憶に新しいことです。 

このように労組・連合は政党支持を決められないまま、左翼と漸進的改良派に四分五裂していきます。 

結局、希望、立憲、無所属に連合票は分散し、選挙後には神津会長が2期を目指さずに退任するようですので、労組・連合が分裂過程に入ったことは間違いないと思われます。 

このような大きな再編のトレンドをつかんだから、菅官房長官はしつこく小池氏に出てこいと言っているわけてす。 

小池氏が都知事を辞めれば、都知事選のやり直しですが、都民ファーストが小池女史に替わる候補を立てることは不可能です。 

都民Fは純然たる小池人気頼みの個人商店にすぎず、なんの政治理念も持たない素人集団にすぎないからです。 

左翼リベラル陣営は、せいぜいが立憲民主などを中心にして左翼文化人を統一候補に推すのが精一杯でしょう。 

その場合、仮に自民が小泉進次郎氏のような強力な候補を立てた場合、確実に自民が都知事を奪還することになります。 

その場合、都議会は遠くない時期に解散し、やり直し都議選となります。 

このように流れは、自民が仮に票を減らしたとしても悪くない流れに乗っているのです。 

これが菅氏が、「小池さん、どうぞ衆院選に出てください」と言い続けた理由です。

 

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コメント

小池氏は完全にあてが外れましたね。おそらく全国から「小池さん待望論」が盛り上がり絶頂で颯爽と国政宣言、、と言うシナリオだったと思いますがさすがにそんなに甘くなかった。その結果小池ブランドに賭けた前原氏も窮地に。政治生命も終わりでしょう

小池氏は大阪で維新と勝手に組むことで連合を怒らせてしまいましたから、連合との調整不足も目立ちました。

小池氏はしがらみのない政治と言いますが、政治とは支持者という意味でしがらみが大事です。自分一人で何でもできる全知全能の神にでもなったつもりだったんでしょうね、愚かなことです

 自民党の支持率は安定してますね。
今の「希望」と「立憲」をプラスしても、前回の衆院選公示直前における民主党の支持率の方がまだ良かったハズです。

まだ何が起こるか予断を許しませんが、今のところの自民党の調査結果は良好なのでしょう。
少なく見ても、単独過半数の233議席は確保出来る数字が出ていると考えられます。

小池氏は守勢にまわり、攻め手は自民党になっているという情勢ですね。
小池氏はこんな按配で衆院選に出れば、オセロ式に東京も失いかねない危機感を持っている。

ところで、アエラの記事では自民党の調査結果が思わしくなく、自民幹部は100議席減という見通しで、憂慮慨嘆しているとか。
また、文春は例によって久保田氏の一夜漬け議席予想で72議席減としています。

文春はともかく、アエラは既にフェイクニュースの範疇ですね。

連合大阪、確かに維新とは不仲なんですよね。
維新が肩入れしてるのはもっぱらマスコミ・不動産・教育産業・電鉄系で、大阪において今なお大きな規模を占める製造業には極めて冷たいのが一因かと。
外国人観光客の増加には手放しで大喜びしている一方で、シャープや三洋電機の惨状にも、府知事も大阪市長もろくに言及すらしておりませんし。

労組に限った話ではなく、維新はその産業戦略のせいで、府下の経済界においても支持層に偏りがあります。
彼らと組むと、小池氏は自らとイデオロギー的に近い層まで取り逃がし(多くは自民に流れる)てしまいますよ。
そのことを彼女は知らなかったんでしょうか。
あるいははなから真剣に考えてはいなかったのか。
私はその両方だと思いますが。

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