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2017年12月23日 (土)

メディアの驕り

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元テレビ朝日の報道制作局長だった廣淵升彦氏は、『メディアの驕り』の冒頭を「無知に基づく正義感は危うい」として、このような言葉で始めています。

「マスコミは、好きか嫌いかで人間を分類する。人間だけではない。思想や理念まで、自分たちの好みに合わせて報道する。それが正確で真実をいいあてていればいいのだが、とんでもなく外れている場合が多いのだ」

これを廣淵氏は自戒を込めて、「メディアの驕り」と呼んでいます。

残念ながら、このような廣淵氏のような存在はメディアでは絶滅危惧種です。

この1年を振り返ると、今やメディアはいっそう感情的になり平板で浅い報道に終始し、どの局も一緒。モリカケならモリカケだけ。相撲なら相撲だけ。

あげく、とうとうジャーナリズムの大原則すら投げ捨てようとしています。

それがあらためて示されたのが、民放労連の談話でした。

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 「日本民間放送労働組合連合会(民放労連、赤塚オホロ中央執行委員長)は20日、沖縄の米軍基地反対運動を扱った東京MXテレビ(MX)の番組「ニュース女子」をめぐり、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が「重大な放送倫理違反があった」との意見書を公表したことについて、「沖縄の苦悩に『両論併記』はありえない」と題した委員長談話を発表した」(太字引用者 12月21日産経)

民法労連はこう言っているわけです。
日本民間放送労働組合連合会 - Wikipedia

「メディアには客観性などいらない。特に沖縄報道では不要だ。オレたちが認める『正義』だけを書け。異論を報じることも許さん」 

スゴイですね。メディアはとうとう落ちるところまで落ちたのか、とため息が出ます。

少なくともかつてメディアにおいては、事実を報じることの大事さを記者たちに教えていたはずでした。

山口敬之氏(名を聞いただけで脊椎反射しないこと)こう書いています。※名前を誤記したので゛訂正いたしました。ご指摘ありがとうございました。

「私は1990年にTBSに入社し、報道局に配属された。以来16年間、報道局で『記者』という立場にいた。
そしてTBS報道局で、あるいは社会部、政治部の現場で、記者が記者であるためにもっとも重要なこととして常に強調されたのが、この二つのシンプルなことだった。
①主張が対立している場合、その双方を公平に取材する。
②常識に囚われることなく、『万が一』『まさか』の可能性を徹底的に追求する。

(略)
①についていえば、主張の異なる双方を取材しなければ、物事を片面しらしか観察できない。
②もまた、一見、被害者に見える人物が加害者だったり、一見、国民生活を向上させるように見える法案に大きな悪意や欠陥が潜んでいたりするからである」(太字引用者『Hanada1月号)

これは常識的ジャーナリズムの原則中の原則であって、面と向かってこれを間違っているといえる報道関係者はいないでしょう。

これを平然と全否定したのが、民放労連の談話だったわけです。

先日の記事で取り上げたNHKの報道は、この「物事の片面」しか見せない報道の典型です
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171220/k10011265631000.html

事実はつまるところ、こんな単純なことにすぎなかったはずです。

①普天間基地は戦中に米軍が強制接収した。
②復帰後の宜野湾市の人口の急激な増加により、基地周辺はベッドタウンに変貌した。

ところか、NHKは、①を前面に出し、②を無視するからおかしくなります。NHKは①の状況のまま現代に至っているかのように報じるから、無理が出るのです。

のNHKの報道にも、「自民党の勉強会に招かれた作家」が登場しますが、それはもちろんNHK経営委員もしていた百田氏のことです。

氏は「水田の真ん中に基地を建てた」と、接収時の状況をやや単純化して述べていました。

これが100%正しくないことは、一昨日の記事で述べたとおりです。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-4119.htm

lしかし、すべてが誤りかと言うとそうではなく、百田氏がいうこの後段はそれなりの正しさを持っています。

「『騒音がうるさいのはわかるが、そこを選んで住んだのは誰だ』と発言したほか、『危険な場所にあえて住んでいるのではないか』」(NHK前掲)

私から見ても、周辺住民は「あえて住んでいる」という決意があったわけではなく、仕方なしに住んでいるだけです。

表現は過剰気味ですが、まぁ当たらずとも遠からずです。

ところが、このような見方を否定するために、NHKは「住民、正しい経緯を知って」として①の時期の語り部である宮城氏のみを、画面に登場させます。

そしてこの被害者性の強い語り部の口から、こう言わせています。

「『何もなかったところに基地ができた』という意見を聞くと、私たちのふるさとを消し去られたような気分になり、強い怒りを覚える。正しい歴史を知ってほしい」(前掲)

NHKは宮城氏の口を借りて、論点をズラしています。

百田氏は戦後の基地周辺に住宅地が立て込んできた②の状況について言っているのであって、宮城氏の「ふるさとを消し去られた」①の時期のことを言っているのではありません。

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基地周辺に越してきた新住民は、飛行場があって好き好んで集まったわけではありません。

逆に言えば、基地が「銃剣とブル」で住宅地を押しつぶして落下傘降下したわけでもありません。

②の宜野湾市人口が、普天間飛行場が建設されて以来10倍という急激な人口増加をしてしまったために、基地周辺に宅地が押し出されただけです。

ですから、人口密集の市街地の真ん中にある異常な状況と米軍の接収は、直接、なんの因果性も持ちません。

もちろん、いうまでもなく市の中心部に基地が居すわるということがこの遠因にありますが、最大の原因は宜野湾市の那覇のベッドタウン化による人口増です。

いずれにせよ、解決案はひとつしかないはずです。

すなわち、可能なかぎり早急に移転することです。ただし、現在使われている軍事施設ですから、その機能を損なうことなく、より安全な土地へ移設すべきです。

代替施設ができるまで、普天間基地を現時点で廃棄することは不可能ですから、当座居続けることになりますが、そう遠くない将来、宜野湾の人口密集地から撤去することを明確にすることです。

本土政府はそう考えて実施していますが、民放労連ばりにいえば「沖縄の苦悩」に反対されて、茨の道を歩むことになっています。

NHKはこの当然の結論をから目を背けさせるために、70年前にさかのぼる接収で、一切の時間を止めてしまいました。

NHKが「主張が対立している場合、その双方を公平に取材する」ことをしていれば、このような報道は生まれなかったでしょう。

沖縄問題のような意見が激しく食い違うテーマについては、両論併記は最低限の報道する者のモラルなのです。 

ちなみに、この番組との直接の関係は分かりませんが、NHKには民放労連以上に左翼的だと言われる日放労が強い力を持っています。 

日放労はユニオンショプ協定によって、管理職をのぞく全員加盟の巨大労組で、経営に対しても強い影響力を行使していると伝えられます。
日本放送労働組合 - Wikipedia

真偽は定かではありませんが、NHKの病巣であるNHKエンタープライズに対して査察に乗り出した籾井前会長に激しく抵抗して、追い出したのはこの日放労だと言われているそうです。

それはさておき、民放労連が両論併記などくそくらえだといった、「ニュース女子」問題についての詳細は今日は触れません。

いままでかなりの本数書いていますので、そちらをお読みください。
関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-19cf.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/post-c05b.html 

ただひとこと述べておくと、1年前の高江紛争の敗北は、決して反対派がいうような権力の弾圧によるものではなく、自らの手で潰したのです。

反対派は高江現地が僻村であって隔離された地理的条件にあることをいいことにして、村落を丸々封鎖するという暴挙を行いました。

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上の写真はその時のものですが、「ニュース女子」が救急車を妨害したのしなかったのとBPOは問題視していますが、枝葉末節です。

こういう村の封鎖をしたら、救急車なんか通れるはずがないではありませんか。

にもかかわらず救急車に対して反対派が妨害したかしないかという部分だけを切り取って矮小化させています。

そして致命的だったのは、あからさまな暴力を人もあろうに指導者の山城氏が、無抵抗の公務員にふるってしまったことです。

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BPOは、この行き過ぎた暴力を放置し、一行たりとも報じない地元2紙、本土大手紙の容認ぶりこそが、高江紛争における暴力の常態化を生む温床になっていることを問うべきでした。

NHKが都合の悪いことを「選択的報道をしない自由」なら、沖縄地元2紙は「全面的報道しない自由」です。

この高江紛争は、あらためて左翼には自分たちの暴力は、権力に対する抵抗権に当たるので是認されるべきだという甘ったれた考えがあり、それと同じ価値観がメディアにも深く浸透していることを明らかにしてまいました。

これが民放労連のいう、「沖縄問題には両論併記はありえない」という主張の背景です。

※民放労連を民法労連とミスタイプしていました。すいません。訂正してあります。

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コメント

本文中「山口敬介氏」とありますが「山口敬之氏」の間違いでは?

労組の委員長のコメントとはいえ、放送法第4条を一切無視した爆弾発言です。
私の知る限り局側はこれを打ち消すどころか、一切コメントしていません。
法を所管する総務省もしかり。

赤塚オホロ委員長の認識は「沖縄県民の人権」を最大限に考慮した体裁をまとっていますが、こんなものは現状を無視した嘘と誤謬だらけの極めて程度の低い一人よがりの正義感に過ぎません。

それなら、同じ沖縄県民でありながら手登根氏や依田啓示さんの人権はどうなるのか?
彼らはBPOによって「嘘つき認定」され、事実上反論の機会も得られていないのです。
少数者無視も甚だしい。(しかし、実際には彼らの声は「言挙げしない多くの県民の声」です)

まったく、おそろしい世の中になったもんです。


民法労連のコメントは、正直で率直な告白として捉えるべきでしょう。この状況にまで、追い込まれたということです。ここ1~2年で大メディアの実態が、皮肉なことに、かれらが勝負所とみたてた事案をめぐって晒されることになりました。昔の感覚でやっている人々は、時代の流れを見誤ってしまいますが、その典型例だと思います。企業内にも昔の感覚で、「バレやしない」と思っている化石のような人々がいるのと同じです。このようなサイトで実態を次々「見える化」することで、早晩大メディアの破綻が訪れることを期待しています。今まで長かった…。

移設反対派の中に少なからず現状維持派が存在していることは沖縄の人間ならわかるはずです。直接地代を受ける人、基地に関わる内外の出入り業者、米軍関係者に賃貸している不動産業(北谷あたりまで結構広範)、周辺の大小の商業施設等々、本音では移設するにしてもできるだけ長くここにいて欲しい人々が大勢います。何らかの地位がある人がそれ言うとマスコミ(特に沖縄二紙)の恰好の餌食です。「金で沖縄の魂を~」云々。

今回の2件にわたる落下物事故で沖縄二紙やNHK等は相変わらず煽動に余念がないですが、いまひとつ盛り上がりにかける印象です。ヘリ窓の落下においては危険性を十分すぎる程に認識されたゆえに、特に若い人達のなかで、とにかく小学校、保育園をはやく移転すべきでは?との認識が逆に広まったように感じます。

もうすぐ名護市長選挙ですが、保守派は争点を曖昧にするのはやめるべきです。移設作業を促進化させることで住民の安全を確保し、外部勢力から県民を国民を守る、その上で子供達の未来を据えた具体的な沖縄振興・北部振興策を提案し対立軸を据える。辺野古界隈の人々の多くはこれらを受け入れて移設を容認していることもはっきりと主張し、そのことに感謝の意を示し、共に発展していく道を探るのです。

最近、大手流通や不動産業の人達と話をする機会がありましたが、当面人口増が期待できる沖縄は様々な商取引が活発化しており、今、熱いそうです。来年は大きな転換点となる可能性があります。この機を逃してしまっては、ジリ貧になっていくのではないかと危惧します。

皆様こんにちは

民放TVが相撲問題を取り上げている裏でNHKはせっせか
基地問題を流してましたね。
早朝から一方的な報道を見ると一日中イライラしそうで
見るのを止めてしまいますが…
現状を変える手段はないものでしょうか?管理人さんのこの様なブログで配信するしかないのでしょうかねぇ。

マスコミ最大の問題は内容の誤りや捏造が判明してもロクな謝罪をしないという点にあると思っています。
先の大阪市長の姉妹都市提携解消の件に関する朝日新聞の火付け元とは思えない記事はその最たるものです。
自分の漏らした汚物を回収する気もないヤカラが他者をとやかく言う権利なんてないと思うのですけど、本当にこれが日本で2番目に読まれている新聞かと思うとゾッとします。

公平中立なんて人それぞれですし、状況次第で変わるものだからマスコミにそれを常に保てというのもこれまた非常に難しい事だと思っているので、受け取り側がそれを消化する意識を広めていくことがまず大事なのかな?とは感じています。

一言でいえば「弱者に寄り添う正義感」ですね。西欧先進国そして特に日本人は弱いんですよ。この”弱者の旗”を立てた相手に。

男に対する女から始まり、会社経営者に対峙する労働者/労働組合。その流れで世界最強の米軍と対峙する沖縄民衆もそうなのです。

すべて”弱者に寄り添って”放送しているのです。

しかし、その正体はと言えば反権力闘争。正確に言えばマルクス主義イデオロギーによる階級闘争をやっているのです。放送界の労働組合が。だから、闘争相手の米軍や日本政府の主張との両論併記などありえないのです。私にはこのように見えます。

いいんじゃないですか。あぶりだされて馬脚を表したのです。放送界を牛耳る正体がハッキリ見えてきたのです。

「ニュース女子」については、作りが粗雑でしたね。どうせバラエティ番組だから、とお笑い半分の内容でした。その足元をすくわれたのです。その後作られた「検証番組」はマズマズの出来だったと思いますが。

NHKもTBSも、そして朝日新聞も、巧みに作くられています。「事実」の細部をつなぎ合わせ、核心的な部分を隠し、言葉を選んで、”弱者”の主張に沿った出来事に作り上げているのです。

ウソは入っていません。しかし、本質的なことは何も分からない、が、弱者の主張は印象として確実に伝わるようになっているのです。”ねつ造”と紙一重です。

こんなことを始終やっていたらどうなるか。先は見えています。今、朝日新聞では保守系のまとめサイトに代表される、ネット情報叩きにやっきになっています。相当焦ってきましたね。

今日の記事内容とコメント欄で、考えが整理できました。マスコミの変化を促す意味でも、普天間の移設に時間が掛かるなら、次善の策で各自行動する事が大事なのだと思います。被害者原理主義のような政府、米軍が何もしてくれない、だから反対運動します、それだけ。よりベターな行動、危険回避の行動を何ら取らなかった様に見える姿勢が理解に苦しむ点で、電話攻撃する側の論理的な材料の部分なのかと思いました。相手が違うと思っていますが。

ニュース女子に出演した手登根氏や依田氏はSNS上で活発に発信していますが、本来ニュース女子やMXテレビがBPO報告書を踏まえ、反論をメディア発信すべきかと思います。
イデオロギーに寄らない番組内容そのものの検証、彼らがニュース女子の発言内容で嘘つき扱いされているようなら、汚名返上のためにも必要ですね。
依田氏は来月に裁判もありますし。
また、こちらでもBPO報告書を公正な目で検証してみてはどうでしょうか。
そして名護市長選、ヘリ炎上や落下事故は移設受け入れ先となる名護市にはどう影響するか心配でしたが、公明党が渡久地氏支援にまわるようで、これはわからなくなってきたように思います。


改憲派さんBPOのは論理グチャグチャで、はじめからあった結論をこじつけているような内容です。
ただし、記事でも何回か歯に衣きせず直言していますが、1回目の「ニュース女子」の出来は、私が見てもひどいです。
裏をとらずに貧弱な「証拠」で決めつけています。2万の封筒、トンネルから先には行けないという井上氏の発言、依田氏の救急車・・・。

言いたいことはわかるんですが、ダメだよ地上波であんなていどで流したら!
ネット情報そのものじゃないですか。
見たとき、あ、これは反撃されたら言い返せないと思いました。
案の定、BPOはそれを言っています。
井上さんのような沖縄に熟知したわけでもない人ではなく篠原章氏をつれてくるべきでした。

ただし、BPO報告書にもアラがあるので・・・、それを書くしかないか。考えておきます。

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