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2018年1月31日 (水)

山路敬介氏寄稿 名護市長選の争点は何かその1

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山路氏からの寄稿です。ありがとうございます。 

3回にわけて掲載いたします。小見出しはブログ主によるものです。 

                                        ~~~~~~~ 

                                   ■名護市長選の争点はなにか  その1
                                                                                  山路敬介
 

ブログ主様から「名護市長戦について何か書くか?」というお誘いを引き受けましたが、ご存知のように私は宮古島市民でして、名護は距離的にも遥かに遠く親類もありませんし、知己もごく限られています。 

渡具知候補には会った事もなく、むしろ遥か昔の市職員時代の稲嶺氏の方を思い出せる事柄が二、三あるくらいのものです。 

また、この選挙戦を占えるような独自の情報も持ち合わせておらず、特別な事をここでお示しすることは出来ません。

つまり、私も他の県民の方々と同じように第一時情報の摂取はまず、政治的中立性を放棄した事を自から公言する二紙の記事によるしかなく、しかし、それでもこれを普通の注意力を持って読めば、「稲嶺市長の主張はずいぶんとウソや誇張があるのではないか?」との疑念が自然に生まれて来ざるを得ないものです。

一方の渡具知候補側への取材は不十分だったり、知りたいポイントもずれていたりで、ちっとも主張が主張として伝わって来ません。
 

まぁ、これはもう、「革新勢力のためのペーパーだから」と苦笑するより仕方ありませんが、それだと善し悪しにかかわらず、沖縄自民党の考え方やくわしい動静が分からず、選挙する情報が不足します。
沖縄では選挙となると、往々にして相互に対立する候補が主張する「ファクト」でさえ違って来る事があります。
 

そこを正すのが新聞本来の重要な役割のひとつですが、新聞が新聞社自からの思想信条に傾いて報道するものですから、都合よく肝心のファクトが隠されたままになる事が実に多いのです。 

これは結果的に有権者が二紙によって「誤謬に基づいた選択」をするよう仕掛けられているようなもので、今回は特にその異常性が際立っていて、「本当のところは何なのか?」をわからなくして置く事で政治目標を達成しようとする二紙の意図をさえ感じてしまいます。

例えば、稲嶺市長が二紙において「実績」として主張するけれど、その実体が統計資料を読み込むだけで判断可能な「180度違う事実」もあるのです。
 

一方、自民党の渡具知候補の趨勢はその擁立時点から常に「暴き出す」ような形式を持ってスキャンダラスに報じられ、候補自身や沖縄自民党がするもの事の経過や真意を伺い知る事が出来ないのが現状です。

そのように考えるなか、この正月中に地元を含めた複数の自民党中堅県議や那覇市議、自民党関連の青年会議所関係者などと親しく長時間の懇談する機会を得ました。
 

私は自民党員ではないし、ネット会員でもありません。 

少々辛辣な質問をしつつ私の疑問に対する回答も逐一あったので、わかりやすくするために一問一答形式でここで再現したいと思います。 

ところでここでは稲嶺陣営の主張は取り上げません。それは虚も実として日々二紙によって主張されているので、そちらを見て下さい。 

また、特別に秘匿性の高い情報はないと思われますが、相手が公人であるとしても友人・知人であり、許可も得ておらず、そもそも公表を前提とした座談ではないので氏名は記しません。 

なお、Qが私本人か友人の地元新聞記者氏で、Aが自民党関係者です。 

地味だが、堅実に地場産業育成に向き合う渡久地候補の 訴え

Q:名護市長選の争点は経済運営の成果だ

稲嶺市長は今だに争点を「辺野古移設問題」といい、この問題に「終止符を打つ」と
まで言っている。
少し異常なのではないかと思うが、二紙などを読む限り渡具知候補の主張もわかりづ              
らい。

A:普天間飛行場の辺野古移転を差し止める行政権限は名護市長にはなく、したがって
これを公約とするのは最初から市民を謀る「まやかし」のようなものだ。
 

今回の市長選の争点は経済運営で、8年間の稲嶺市長の経済政策の失敗が厳しく問わ
れるべき選挙だ。
 

経済回復基調の日本にあって、沖縄県も特に上向きだ。 

そうした中でも、名護市は県内41市町村中で県民所得が30位に留まるなど精彩に欠け、本来有するポテンシャルを発揮出来ていない状況だ。 

球場整備など効果的な資本投下をせず、経済効果が高い日ハムのキャンプ地からも除外されてしまった件が象徴的だ。

渡具知候補の掲げる政策は地味だが現実的だ。
 

縫製工場やその他製造業の誘致に力を入れ、「全国に自から飛び回って、セールスに出かける」としている。 

そう言うと、「お題目」的な常套句に聞こえるかもしれないが違う。 

「稲嶺後」にまず絶対に必要な事なのだ。

>本土では全く相手にされない稲嶺市長では優良な企業の誘致など出来るはずもなく、景気に左右されづらい安定した雇用環境を創造出来る事もない。
 

市民の所得も向上しないという事だ。 

米軍再編交付金は貰わなかったのではなく、もらえなかったのが事実

Q2:
米軍再編協力交付金は名護市の場合、年額27億円(歳出の7%強)にも上るが、名護市はこれを受け取っていない。
これまでの二紙の論調から私自身勘違いしていたのだが、稲嶺市長の側から受け取りを拒否していたのではなく、防衛省に支払いを拒まれていたのだと最近ようやく知った。
渡具知氏の場合はどうか?


A:防衛省は渡具知氏が米軍再編に協力的だと認識しているはずだ。
 

なので、当選後は遅滞なく交付を受けられるだろう。(注 この後、防衛省から同趣旨の発表あり) 

渡具知氏は、そうした補助金を有効に使って給食費の無料化や教育の充実など市民福祉にあてていく考えだ。 

積極的な経済運営と相まって、名護市民はまだまだ豊かになれる余地があると言う事だ。

稲嶺市長は当初は民主党政権だったこともあって、辺野古移設に反対し続けても再編交付金を継続して受け取り続けられると考えていた。
 

そうでない事がわかったので、報道があたかも稲嶺氏の側から受け取りを拒否したかのような雰囲気を作りあげ、稲嶺市長も「金では転ばない!」などとこぶしを振り上げてスローガン的に戯画化しつつ、断固たる姿勢を貫いているように見せかけた。 

稲嶺氏が市長でなかったならば、本来受け取れたはずの補助金は135億円にのぼる。 

このような損失から市民の目を逸らすには、補助金がなくとも市の財政状況はすこぶる健全であり、前市長時代と比べても十分な財政収入があった事にして、そのためにこそ事実を糊塗せざるを得なくなったという事情だったろう。

Photo

名護市名桜大学への20億円の国庫補助まで、財政拡大の根拠とする稲嶺候補

Q:その関連で、2、3聞きたい。
国からの名桜大学に対する補助金20億円が、市歳入として繰り入れられている。
このような市の処理は不適切なのではないか?
また、稲嶺市長は結果的にこのような性格の資金も含めて「財政拡大した」と主張しているが、いかがだろうか。


A:名桜大に対する補助金20億円は名護市を経由するものの、実際には「預かり金相当」だ。
 

大学の経営主体も名護市ではなく、北部事務組合だ。 

言われると通りおかしいと言えばおかしいが、名護市の口座を経由するし、会計上の事務処理とすれば市の処理が不適切とまでは言えないのではないか。

ただ、この分まで含めての数字を示したうえで、「財政の拡大があった」と主張する事は市民に対するまやかしの類だろう。
 

また、名桜大は名護市だけのものではなく、北部市町村全体のものなので、その首長らとしても稲嶺市長の主張は面白くないだろう。 

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稲嶺候補の8年間は「辺野古反対」だけだ

Q:
名護市に対しての一括交付金年10億円は、仲井眞知事が政府と交渉のすえ得られたものだ。
当時は辺野古移設と関連した「埋め立て許可」とバーターであったように二紙も報じていた。
仲井眞前知事は「金で沖縄を売った」とまで言われ、まさのその金の一部が名護市への一括交付金10億円だ。  
そうであれば稲嶺氏の政治信条としてこれ受け取れるどころか、突き返すのがスジだろう。
こともあろうにそれを真逆に、「歳入拡大」の自分の実績として主張している。 
倒錯しているのではないか?


A:この8年間の稲嶺市政で見るべき経済政策は何ひとつない。経済政策に限った事でもないが。
 

ただひとつやって来た事は、「辺野古反対」のみだ。 

その点は稲嶺市長も自覚があって、渡具知候補がそこを争点とするだろう事は分かっていたのだろう。 

だから、あらかじめこの8年間で名護市の財政拡大があって、経済状況も「悪くはない」と見せかける準備に余念がなかった、という事だ。

 

                                                                                             (続く)

 

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コメント

国庫補助について。
初めて投稿させていただきます。
国庫補助金は市に対して支払われて市の財政に入り、次に市の補助金として対象者に支払われる間接補助事業の仕組みだと思われます。
もしそうであるならば全く問題ありません。
しかし、市の補助金として支払ったとしても、原資は国からの補助金であり、それを隠して、市独自の補助金であるかのように言ったのならば、それは真実ではないと思います。

 稲嶺さん、貴方が市長になっても名護市の繁栄は覚束ないと思いますよ。ご自身にその自覚はありますか? その自覚はないのでしょう、だから市長選に三度立候補するのですね。貴方が市長になれば名護市から米軍基地はなくなりいきなり平和産業も興り名護市の繁栄もあるというならいいのですが、それは考えられないのです。貴方の頭の中は観念論の平和主義が占めているようです。もっと現実的な平和主義、繁栄主義を学ぶ必要がありますよ。貴方は名護市の未来の発展のために必要な方ではありません。

 貴方がどれだけ辺野古反対を叫んでも、辺野古を阻止することはできません。国家権力は大きいのですよ。これを覆すには余程の説得性のある理論と膨大なエネルギ-が必要なのです。貴方はエネルギ-のすべてを辺野古反対につぎ込むつもりですか? お止めなさい。

 

沖縄二紙の情報工作には、沖縄県民の保守や情報弱者に選挙を諦めさせるための仕掛けがてんこ盛りだと思います。

沖縄県民が投票に行かないフユ~ナ~が多いことを見込んで「放っておいても勢いの強い稲嶺が勝つはず」「どうせ誰が当選しても同じさ~ね~」と名護市民の多くは思う訳です。

一方稲嶺派は去年11月から沢山ののぼりや街宣車で活動していて(公職選挙法違反https://ryukyushimpo.jp/news/entry-652724.html ※私が見た限りでは稲嶺陣営は渡具知陣営の4~5倍ののぼり。)かなりお金がかかってますので県外から移住してきた2000名を超える住民たちと共に必ず投票に行きます。

それだけでも勝ち目は無いと思います。
昨晩のTeitterで稲嶺進が8位だったので何事かとタイムラインを見てみると稲嶺候補の応援団が総力ツイートしていました。

"米軍再編交付金は貰わなかったのではなく、もらえなかったのが事実"の件や"名護市名桜大学への20億円の国庫補助まで、財政拡大の根拠とする稲嶺候補"など、稲嶺候補言い分がまるで某国のようでめまいがしますが続きを楽しみにしてます。

×Teitter
○Twitter
(*^_^*)

残念ながら、山路さんの投稿記事での分析、ナビーさんのコメント内容が実際のいまの名護の現状でしょう。

北部振興のためにと、自身の政治生命と引き換えに辺野古案を受け入れた比嘉哲也元名護市長は、いまの辺野古移設に関する混乱ぶりを苦々しく見ているのでは。

職業としての市長なんだと思います。
基地反対を訴えるだけで、メディアは英雄
扱い(違法行為があっても)。
虚栄心は満たされますし、収入だってある。
こんな美味しい仕事や辞められない!!ってのが
本音ではないかと思ってしまいます。
名護市長に限らず、沖縄で基地反対を喧伝
している人は職業・収入の糧としての基地反対の者が
多いのではないでしょうか?
普通の人は表立って賛成だの反対だの
言わないとおもいます(反対は言いやすいですが
賛成は言い辛い空気はありますが)。
先日テレビで20代~40代で渡具知氏の
支持層が多いと報道されていました。
支持するだけでは選挙は勝てません。
若い人や子育て世代の方は、是非
選挙に行って意思表示してほしいと
思います。

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