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2018年1月20日 (土)

ほんとうに危険な綱渡りの時期は、この祭りが終わった直後から始まる

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メディアを眺めていると、「冬季五輪で雪解けが始まった」というぬるいトーンが支配的です。

冬季五輪期間中には、自分の国の選手団や楽団員がいるのだから、よもや北からの攻撃はあるまいという思い込みがありますが、では米国はどう考えているでしょうか。

米軍はむしろ緊張度を高め、いつでも対応できる準備を整えています。 

ニューヨークタイムス(2018年1月14日)"Military Quietly Prepares for a Last Resort: War With North Korea"をご紹介します。

"WASHINGTON — Across the military, officers and troops are quietly preparing for a war they hope will not come.

At Fort Bragg in North Carolina last month, a mix of 48 Apache gunships and Chinook cargo helicopters took off in an exercise that practiced moving troops and equipment under live artillery fire to assault targets. Two days later, in the skies above Nevada, 119 soldiers from the Army’s 82nd Airborne Division parachuted out of C-17 military cargo planes under cover of darkness in an exercise that simulated a foreign invasion.

Next month, at Army posts across the United States, more than 1,000 reserve soldiers will practice how to set up so-called mobilization centers that move military forces overseas in a hurry. And beginning next month with the Winter Olympics in the South Korean town of Pyeongchang, the Pentagon plans to send more Special Operations troops to the Korean Peninsula, an initial step toward what some officials said ultimately could be the formation of a Korea-based task force similar to the types that are fighting in Iraq and Syria. Others said the plan was strictly related to counterterrorism efforts."

多少の解説をします。

たとえばノースカロライナ州には世界5大陸軍基地と呼ばれるフォートブラックがありますが、ここに米軍は緊急展開部隊が集結を開始しました。

昨年12月にはCH-46輸送ヘリとAH-64攻撃ヘリ48機が、敵地に部隊を投入するための大規模なヘリボーン訓練を実施しました。

ヘリンボーンとはヘリコプターを用いて敵地などへ部隊を派兵する戦術のことで、米国が緊急に部隊投入したいケースに用います。

Paratroopers2C17からエアボーンする空挺師団

また、ヘリボーンよりもっと大規模な戦力を緊急に投入する場合、空挺師団がC-17のような大型輸送機からパラシュート降下します。

あちらの国ではこれをエアボーン(空挺降下)と呼びますが、たいへんに高度な技量を要求される上に、諸条件が整わないと可能にならないために現実にはあまりとられていない戦術です。

このエアボーン降下訓練を、しかも難度の高い夜間降下訓練で、第82空挺師団119名が実施しました。

これは先のヘリボーン訓練のわずか2日後に行われ、ともに例年にない規模だったそうです。

この輸送機群の拠点であるネバダ州ネリス空軍基地には、通常の演習時の2倍の各種航空機が集結しています。

1月には、予備役を海外に緊急動員するための動員センターも開設準備に入り、おっつけ実働になる予定です。

ペンタゴンは平昌五輪開催中、在韓米軍の駐屯地内にイラクやアフガニスタンに展開しているのと同様な対テロ緊急即応部隊を増派する計画です。

また米軍は、3月18日までのパラリンピックが終わらない3月2日から4月24日まで、延期していた米韓合同軍事演習を行うと、既に去年12月に発表しています。

おそらく韓国は抵抗したでしょうが、米軍に一蹴された者と思われます。

このように米国は緊急即応態勢のレベルを引き上げました。

米国は北の演出する融和劇がフェークにすぎず、五輪期間中も例外ではない、いやむしろ危険度は高まると認識しているようです。

五輪直後から戦争の危機の最初のピリオドが開始されます。それが平穏に終わると、次は9月の建国50周年前の7、8月に次の危機が待っています。

その間にあらたな核実験やICBMの実験があれば、その限りではありません。

北は「南北統一」の夢を韓国に見せて、雪解けを演出してみせました。

日本のメディアはそれに便乗するでしょうが、本質はなにひとつ変わりません。

それは米軍の緊急配備状況や、北の弾道ミサイル実験の準備を見れば分かります。

つまりは、米国と北の基本的構えはいささかも変化していないのです。その間でムン・ジェインが踊っているにすぎません。

ほんとうに危険な綱渡りの時期は、この祭りが終わった直後から始まるのです。

※NYタイムスの元記事を原文で掲載して、少し末尾に加筆し改題しました。いつもすいません。一発で決めたいもんです(泣く)。

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コメント

北朝鮮選手団が平昌に居る間は北朝鮮は攻撃しないだろう、という観測を目にすることがありますが、
自国民が現在何十万人も居住している日本を「海に沈める」と公言してはばからない国に、何を期待しているのでしょうか。
とは言え、確かに金正恩にとっては、万単位の自国民よりもモランボン楽団の方が大事なのかも知れませんが。

開催中も半島が戦場にならないだけで、半島以外で紛争が無いとはかぎらないですね。
ソチ五輪の時はウクライナのゴタゴタと掛けてクリミアをロシアが盗りました。
中共が北への制裁を強める一方で、日本に対して圧をかける、
今も艦船が出張っていますが、開催中が最もエスカレーションのチャンスなのではと危惧します。
開催中に尖閣に上陸し、春から一気に琉球独立を仕掛けてくる可能性はどれくらいあるのか気になります。
南シナ海の時もそうですが、当事国がおずおずしているのに米国が主導して取り返してくれるような時代ではもう無い訳で、私は条件さえ揃えば日本が五輪直後に尖閣に上陸するチャンスではと思います。人道的な如何にもな何か理由をつけて。

 一部の新聞やテレビの報道は、平昌五輪を盛り上げる使命感のような必死さも感じます。
けれど、文大統領の目論見は痛ましくも早々に瓦解して、融和的解決策どころか「平壌五輪」のような有様になってますね。

もとより北朝鮮には平和外交は通じず、事態はさらに煮つまって来ました。

のんきなコメンテーター氏が、平昌五輪を台無しにしかねない軍事パレードを阻止する目的での米軍の動きだろう、と言ってましたが全然違うみたいです。
はるかに実践的で臨戦態勢に近いように見えますね。

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