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山路敬介氏寄稿 名護市長選の争点は何か その4

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山路氏寄稿4回目、これで完結です。  

タイトルと小見出しはブログ主のものです。

なお、本日18時30分から小泉進次郎衆議院議員が、稲嶺市政の8年間にも及ぶ停滞のシンボルとなった名護市役所前で演説します。

8年間も市政を預かっておきながら、なにひとつ公約を達成できなかった稲嶺市長に、さらに後4年間もの時間を与えるのか否かが問われるのは明日です。 

投票にいきましょう。

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                                         ~~~~~~  

                            ■名護市長選の争点はなにか  その4
                                                                                  山路敬介 
 

承前 

県議会全会一致の「海兵隊撤退決議」はSACO案に戻っただけだ 

Q:沖縄県議会は11月に「海兵隊撤退決議」を採択したが、これは自民党も賛成しての全 会一致だった。これには非常に驚いた
名護市長選の争点は辺野古移設問題ではないというが、どう整合性が取れるのか?
この決議を聞いてすぐに思い出したのは、民主党政権時代に辺野古移設に回帰した民主党側と、反対し続ける民主党県連側のねじれ 現象を痛烈に批判した河井克行(現自民党総裁外交特別補佐)氏の国会質問だ。 
そこでの河井氏は「頭がどうにかなりそうだ!」とまで言って、政権と県連の不一致を糾弾した。

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A:報道では当初は「海兵隊撤退決議」とされたようだが、そうではない。
 

「早期の国外、県外への移転決議」だ。 自民党がそのように修正した。両者の文言の違いは安全保障上の意味合いが重要に異なる 

また、政府の立場との不一致はなく日米特別行動委員会(SACO)合意の範疇に落とし込めたと考えている。 

要は再発防止に向けて効果あるメッセージを発する事が重要で、その意味では与党側と決議の意味付けに相違する部分がある。 

決議の動機となったのは、言うまでもなく米兵飲酒運転による死亡事故だ。 

自民県議の間でも様々な意見があったが県民・市民にしてみれば、たまらない無情観を感じた事だろう。 

そういう声を政府や米軍に届けるのも、県議会の役割だと認識している。

また、民主党時代にあった「ねじれ不一致」とは全然違う。 

私たち地方議員は別個に選挙された者たちであって、何もかも党中央と意見を一致させなければならない拘束があるわけでもない。 

だが、民主党の場合は国会議員まで含めて民主党政権と対峙したのだし、その政権自体が手のひら返して食言的転換をした経緯がある。

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与党「オール沖縄」案を通させないギリギリの判断だった

Q:それにしても分かりづらい。
選挙はきれい事では出来ない、という事か?

A:そのような受け取り方をされるのならばそう取ってもらっても結構だが、いづれにしても「ギリギリの判断だった」という事だ。
 

今後、北朝鮮問題が煮詰まれば訓練も多くなるだろうし、実戦となればなおさら事故も起こり得る。

そうした中でこれを未然に防ぐために、私たち地元議員が出来る最大限の事をしたつもりだ。

県民は、本質的・根本的に米国民としての米兵を嫌っているわけではない。それは事故さえ起こさなければ県民感情も好意的に変化するという事でもある。

それと、少し考えて貰いたいのだが、我々は県政では少数野党なのだ。

反対一本槍では、目も当てられない与党案がそのまま通ってしまっただろう。

そこを全会一致という条件をつき付けながら、種々修正に応じさせてきた中身や経緯も含めて評価してもらえれば幸いだ

筆者の感想。

この時はこれで一応納得もしたのですが、この直後の1/15には今度は、「普天間撤退決議」をしました。

「(米軍は)2019 /2/末までに普天間基地を撤退せよ」という内容を含む決議です。

取って付けたようなものであっても与党には与党の主張があり、自民党はいくらでもへ理屈をこね回す事が出来るでしょう。

ですが、革命でも起こさない限り「100%実現不可能な事」を県議会が決議したのです。

このような事が実際に私たちのリーダーたちの間で行なわれた事に目が眩みます。

はっきり言って、米軍機の窓が落ちたり不時着したりした事が決議の主要因ではありません。

決議の理由は選挙選が近いからです。

このような嘘っぱちで票を得ようとしているのですから、「県民を低く見、馬鹿にしている」としか申せませんが、投票の機会があれば私も一票の権利は必ず行使せざるを得ないのです。

翁長知事の眼目は辺野古移転を「反対しながら作らせる」ことだ

Q:県民投票はあると見るか?
昨年12月の二紙の紙上では、知事選と同時の県民投票で民意を再確定させ「撤回」の理由として用いようとする論調が連日続いた。
ポイントは、知事選以降まで「撤回」を引き伸ばす事にある。
すぐに撤回しない翁長知事に対して不満を持つ、「本心から辺野古を阻止したい勢力」を抑え、自動的に再選への道筋を付ける事だと思う。 
はっきり言って、翁長知事は「辺野古移設を阻止」する事が出来ないと理解しているし、その気もないのだろう。
県民も県民投票となれば「移設反対」に投じるだろうが、阻止出来るとは考えていない。
その事も翁長知事は熟知していて、阻止出来ない事が知事としての失点となる事はないとわかっている。

辺野古に関しては「反対しながら作らせる」、これが翁長知事の眼目だ。

結局のところ翁長知事の目的は、日本政府や自民党本部あるいは本土世論の「沖縄との関係性の再構築」にその目的があるのだろう。

そして、そうした言われぬ思惑の底には自民県連と共通した部分も多々あり、呉越同舟の側面も強いのではないか?

A:県民投票があるのかないのかわからない。

市町村長の結果次第でもあるのだろう。
以下については一つの意見として聞くが、自民党県連内にも様々な意見もあり回答は差し控える。

                                                                                                                                   文責 山路敬介

 

                                                                                                     了

 

 

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沖縄問題」カテゴリの記事

コメント

 ブログ主様

いつもながら適切な編集を頂き、ありがとうございます。見違えるように読みやすくなりました。
今回は特に大変手を煩わせてしまったようで、感謝いたします。

されば最初から完成されたものをお送り出来ればいいのですが、言いたい事が多ければ多いほど、中々にわかりやすい「書き方」は難しいものですね。 

投稿: 山路 敬介(宮古) | 2018年2月 3日 (土) 06時58分

 1/30の沖縄タイムスに稲嶺陣営の一面広告がデカデカと載っておりました。
デカデカと赤文字で「市長と県知事が許可しなければ、新基地は止められる」と。

それなら、どうやって止められるのか?
この八年間というもの、来る日も来る日もお念仏のように同じことを唱えて来たにもかかわらず、一向に止められていない事こそが「稲嶺氏の実績」ではないか?

知事の姿勢にも問題があります。
一体、「本当には辺野古阻止の実現を目指していないのではないか」、「所詮、他の政治目的達成の為のお題目だろう」との疑念は辺野古阻止派の間からも頻々と聞かれます。
もう辺野古反対は「ネタ」に過ぎない事は明らかなのです。

知事はこれ以上県民を騙すのはやめ、そろそろ選挙する側もマスコミに判断を依らず、文明人らしく自分の頭で考えて決断すべき時です。

一面広告では経済成長率が「11市中、第二位だった」との記載もありました。
ここでは依然、名護市の個人所得水準が11市中最下位である事実は書かれておりません。
ぶっちぎりの最下位なのだから率としての「伸びしろ」が最も大きいのは当然で、稲嶺市長の無策でも起きた自然増です。

北部の中核市でありながら、名護市の平均個人所得額は11市中最下位であり、41市町村中30位であるという現実こそ見るべき事実です。
したがって、経済政策こそが市長選の争点なのです。

投稿: 山路 敬介(宮古) | 2018年2月 3日 (土) 07時50分

>辺野古に関しては「反対しながら作らせる」、これが翁長知事の眼目だ。
>結局のところ翁長知事の目的は、日本政府や自民党本部あるいは本土世論の「沖縄との関係性の再構築」にその目的があるのだろう。

この胸の悪くなるような展開に無頓着もしくは漁夫の利を得ようとする限り、沖縄自民も際立った違いを出すことは出来ず、それはやはり地縁の利害故なのだなと思いながら拝読いたしました。明日の皆さんのご健闘をお祈りしております。

投稿: ふゆみ | 2018年2月 3日 (土) 15時45分

山路さん、ご苦労様でした。いつもながら深い論稿大変参考になります。沖縄自民に対しては相変わらずもやもやしたものがありますが。

結果はどうなるかわかりませんが、少し希望がみえました。(新風会が活動していた)以前の名護市長選の時とは逆に、自民党の若手の那覇市議達が渡久地陣営で精力的に活動しており、それが名護市の若者に浸透しつつあるように感じます。彼らの活動に大学生や高校生までも参加している場面がみられ、明らかに稲嶺陣営よりも「若者が多い」印象です。

朝日新聞の世論調査でも「30代以下の若い層の支持が比較的厚い」とあります。既存メディアに必要以上に左右されない世代・層が増えてくることに期待したいです。

投稿: クラッシャー | 2018年2月 3日 (土) 16時59分

沖縄県が管理する所有者不明の土地(軍用地含め)が有効に使える県知事であれば経済を活性化させるのかもしれませんね。軍用地ローンのハードルが低くなったことも関連があるのかもでしょう。

相続登記 義務化も検討を 所有者不明地で菅義偉官房長官
https://www.google.co.jp/amp/www.sankei.com/politics/amp/180119/plt1801190040-a.html
夏にまとめる経済財政運営の指針「骨太方針」に結果を反映させる。菅氏は「土地所有権や登記制度など財産権の在り方について根本的な検討をする必要がある」と指摘した。

投稿: いろは | 2018年2月 3日 (土) 20時14分

 渡具知さんは辺野古移設を賛成と言って欲しかった。自民党の選挙のやり方には正直気持ちが動きませんね。稲嶺さんが当選するよりは渡具知さんに当選をしてもらいたいが、どうも積極的に応援する気にもなれない。

 自民党県連は正直ではない。正直に辺野古賛成と言うと選挙戦には勝てないと思っているのだろう。そこが私には面白くないのだ。

 一方稲嶺さんは、ホントの争点は経済問題ではあるが、それを隠して辺野古が争点だと言う。これも欺瞞的であり、選挙に勝てればイイという点で双方が同じく正直ではないと思う。

 日本の安全保障は日米同盟が大事であり、海兵隊を撤退しろといういうのは、日本の国防をないがしろにするものである。

 私は、両方の候補者を支持しないことにする。応援もしない。

 ただし、山路さんの議論は説得性があると思っているので、この議論は尊重したい。

投稿: | 2018年2月 3日 (土) 20時15分

 上は、ueyonabaruでした。

投稿: ueyonabaru | 2018年2月 3日 (土) 20時19分

いろはさん

> 沖縄県が管理する所有者不明の土地(軍用地含め)が有効に使える県知事であれば経済を活性化させるのかもしれませんね。軍用地ローンのハードルが低くなったことも関連があるのかもでしょう。

 ここのところ意味がよく分かりません。分かりやすい説明していただくと有難い。

> 相続登記 義務化も検討を 所有者不明地で菅義偉官房長官
https://www.google.co.jp/amp/www.sankei.com/politics/amp/180119/plt1801190040-a.html
夏にまとめる経済財政運営の指針「骨太方針」に結果を反映させる。菅氏は「土地所有権や登記制度など財産権の在り方について根本的な検討をする必要がある」と指摘した。

 本題とはあまり関係はないでしょうが、非常に興味があることなので、一言申しますね。

 相続登記の問題はこれまでないがしろにされてきたように思いますね。財産価値が低い土地などは登記に反映されることがあまりありません。このことは、公務員などの仕事に大変大きな支障をもたらしております。法律上は10平方メートルの土地にも相続人はあることになります。財産価値のない土地は相続人は登記をしないのです。公務員は、原則に忠実ですから、小さな価値のない土地でも相続者は誰なのかを追求せざるを得ないのです。

 官房長官がおっしゃるように、抜本的な取り扱いの改善がなされることを期待します。

投稿: ueyonabaru | 2018年2月 3日 (土) 20時43分

知事裁定で利用可能に=所有者不明地対策へ新制度-国交省
https://www.jiji.com/sp/article?k=2017102500804&g=eco
放置されている土地に対し、都道府県知事の裁定により5年程度の利用権を設定し、土地を利用する仕組みを想定。公園や緑地、広場の整備など一定の公共性を持った事業が対象で、企業やNPOなど民間主体の場合も適用する。

軍用地ローンの基準が緩和された
http://militaryland.ti-da.net/e10262182.html
県外の人でも購入できるようになった銀行が出てきました。


沖縄の既得権益層の破壊でしょうね。一部の特権階級が跋扈しながら経済が繁栄するとかぜんぜん聞いたことありませんので。

投稿: いろは | 2018年2月 3日 (土) 22時25分

投票締め切りの時刻を過ぎましたので、遠慮なく書きます。


保育料→3~5歳児の国の無償化(2020年度から)に先駆け、名護市では0~2歳児も完全無償化。
学校給食費→中学生までの給食費を完全無償化。
子どもの医療費→高校生まで窓口負担なしの完全無償化。(現在は中学生まで)

無償化無償化って、どこの革新候補かと思ってびっくりしてしまったのですが、渡具知武豊候補の子育て支援の政策です。
財源についてはとぐち候補ご本人のWebを見てもよくわかりませんでした。
山路さんや皆さんが仰る通り、辺野古移設が市長選の争点になりえないというのはまさにその通りなのですが、「では市政は?」というと無償化のオンパレードで、これが名護のためになるのかよくわかりません。
せっかくなので、名護の将来が見えるような政策を聞いてみたかったです。

ちなみにですね、私が住む地域では、給食の提供は小学校だけで、もちろん有償です。
(横浜市、川崎市、横須賀市等、神奈川県内の都市部で中学校給食実施率は0%)
理由はいろいろありますが、市財政が厳しいのです。
小児医療の助成について、例えば横浜市の場合は、小学校3年生までは無料(ただし所得制限あり)、最近小学校6年生まで拡大されましたが、窓口で500円までの自己負担があります。

名護市の子どもは中学生まで無料給食で、高校生まで無料で治療を受けられるのに、横浜の子どもは受けられないのは何故なのでしょう。
その無償化の財源はどこから来ているのでしょうか。


まぁ、それが羨ましいなら名護市へ引越せばいいじゃない、というだけの話かもしれませんね(それはヤダw)

投稿: 横須賀ヨーコ | 2018年2月 4日 (日) 21時27分

投票率高いですね。結果がとても気になります!

投稿: ふゆみ | 2018年2月 4日 (日) 21時51分

渡久地武豊当確キター!比嘉大吾KOキター!

あぁ、酒が旨い。

パンダ誘致は悪手でしたね。

投稿: クラッシャー | 2018年2月 4日 (日) 22時38分

渡具知候補、当確がでましたね。
それを喜ぶ以前に、今回の選挙の違反行為について、しっかり調査、摘発してもらいたいものです。
選挙違反特区沖縄なんて恥ずべき汚名そのものだと思います。

投稿: アミノ酸 | 2018年2月 4日 (日) 22時41分

渡具知氏当選おめでとうございます!

投稿: 中華三振 | 2018年2月 4日 (日) 22時49分

今回の選挙違反行動についてはしっかりあらってもらいたいですね。
稲嶺陣営のなり振り構わぬ行動は本当の名護市民を辟易させたことでしょう。
この結果は未来を担う若者達の勝利です。

投稿: クラッシャー | 2018年2月 4日 (日) 22時57分

新知事には、止まってしまった名護市の時計の針をキチンと回してほしいです。
旧弊としがらみに区切りをつけた名護市民に幸あらんことを。

投稿: ゆき | 2018年2月 4日 (日) 23時27分

当確は揺るぎないのかな、投票率76.92%、素晴らしく高いですね。

色々と無償化に取り組むことでしょう、財源は米軍再編協力交付金で足ります!?
稲嶺市長の増やした預金もあるか(笑)


うちのとこも給食は小学校までで負担あり、医療費は未就学児は無償で中学生までは月額200円の負担だったかな…昔のことで記憶ない。
公約の無償化が実現すると子育ては楽ですよね、それが当たり前に思われるのはある意味危険ですけど。


明日は選挙結果の記事と皆様の論考を拝読致します。

稲嶺候補落選万歳!!

投稿: 多摩っこ | 2018年2月 5日 (月) 00時10分

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