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2018年2月22日 (木)

ムン閣下が描くファンタジー

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ちょっと前の韓国映画に、『トンマッコルにようこそ』というものがありました。 

どんな映画かといえば、これがなかなかの「感動の」ひと品なのです。

「時代は熾烈極まる朝鮮戦争。森で道に迷った2人の<韓国軍>、敗走する3人の<人民軍>、偵察飛行で墜落した1人の<アメリカ軍>パイロット。彼らが偶然出会ったのは戦争が起こっていることさえ知らない村”トンマッコル”。
国も立場も異なる男たちは互いに反発しあうが、トンマッコルでの平和な生活を送るうちに、やがて友情を育んでいく。そんな時、トンマッコルがアメリカ軍の空爆を受けることを知った男たちは、村を守るために立ち上がる。
国を超えてひとつになった男たちの熱い勇気と友情が、アメリカ軍大部隊の前に立ちふさがる!
https://matome.naver.jp/odai/2133422989052260701/2134849133907796003  

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北と韓国の兵士が、逃げこんだ鄙びた村で、やがてひとつ民族であることに気がつき、堅い友情で結ばれていくというお話。 

村民も初めは恐れていた北の兵士を温かく迎い入れ、笑顔をかわしながら農作業に励む・・・、それを一瞬で破壊したのが米国の空爆だったのであったぁ(棒)。 

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米国は爆弾の雨を降らせ、一瞬にして村を消滅しようとしますが、それを防ごうと必死に戦う南北の兵士たち・・・! 

おお、なんという香ばしさ! 

まるで、今やっているピョンチャン五輪そのものです。

ムン閣下がこの五輪で発信したかったメッセージのひとつは、「米国さえ邪魔しなければ、南北は統一できる」ということです。

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南北は同じ民族、それを阻むのは悪い米国。かつての朝鮮戦争だって、米国というこの悪の帝国が南北を戦わせたんだ、冷戦の谷間に咲く白百合の花一輪、いまもなお続く悲哀の民族・・・、そうムンは言いたいようです。

「文大統領は、2つのコリアを1つにし、北朝鮮のミサイル・核プログラムを巡る緊張の高まりを緩和させるのに役立つとして、平昌冬季五輪を「平和五輪」と称している」(ロイター2月22日
http://toyokeizai.net/articles/-/209673

ぜひともこの映画を、やりたくもない戦争で5万の若者を死なせた米国で公開していただきたいものです。

朝鮮戦争をやりたがったのは金王朝初代、当時のソ連や中国を勝てるとダマして了承をえて大量の武器をせしめたのも初代、米国は韓国政府滅亡寸前に介入しただけです。

そして米国は、武器を放り出して逃げまどう韓国兵の代わりに、中国義勇軍の人海戦術に一身で耐える損な役割をするはめになります。

南北分断もこの初代のバクチ的侵略の結果でしかないわけです。

『イムジンガン』というコリアの歌には、「誰が祖国を分けてしまったの」という嘆きの一節が入っていますが、その答えは米国でもましてや日本でもなく、金日成にすべての責任があります。

というわけで朝鮮戦争は世界史的にも珍しい、小国が大国を巻きこんで世界的大戦争にしてしまったという特異な例なのです。

これがコリアにかかると、「大国にやられた哀れな被害者」ということに主客転倒してしまうから不思議で、この国には歴史学者はいないのでしょうか(←修辞疑問)

さて、金メダルを獲得した小平選手と、惜しくも2位となってイ選手の美しい抱擁が日韓で話題となっているようです。

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ロイターは前掲記事でこう書いています。

「また、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が称賛する南北関係の雪解けよりも、2人の方が本当の意味で「平和五輪」を象徴しているとたたえる人たちもいる」

私は冷笑家にはなりたくないので、このおふたりの美しい友情は信じますが、残念ですがそれだけでしょう。

このふたりの友情だけで変化するほど、日韓の歪みきった構造はヤワではない以上、この美談は閉会式から一月も立たないうちに忘れ去られ、またいつもの見慣れた景色が顔を出すはずです。

私たち日本人が現状で韓国を応援できるとすれば、それは朝鮮半島の非核化という難問に真正面から取り組む姿しかありません。

北朝鮮の核保有国化こそが、日韓両国の平和の最大の脅威なのは疑う余地がないからです。

このテーマで日韓が支え合うことができるのなら、私たちは心から韓国に声援を惜しみません。

これが、まさにふゆみさんが言う「戦略的交流」というものではないでしょうか。

そのためには日韓両国が互いに共有し合える価値観を持ち、目指す外交・安全保障戦略の一致が大前提です。

現状で日韓はこの双方を欠いていますので、ただの「交流」は可能ですが「戦略的交流」はそうとうに困難だといわざるをえません。

2_2ミュンヘン安全保障会議(MSC)http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/0714...

それどころか、ムン政権は北の核を議題としたミュンヘン安全保障会議(MSC)に代表をすら送りませんでした。

「北朝鮮核問題を集中的に議論したミュンヘン安全保障会議(MSC)がドイツで開かれたが、本来北核脅威の当事者である韓国政府は参加しなかった。MSCは世界最大の例年安保フォーラムだ。今年は16~18日に開催された。
今度は北核懸案に関する国際的共感を集める場だった。
このような重要性を意識して米国ではハーバート・マクマスター米国家安保補佐官、日本は河野太郎外相など、各国の外交安保責任者が参加した。MSC側は康京和(カン・ギョンファ)外交部長官にも招待状を送ったが、康長官は平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)を理由に参加しなかったという。」(中央日報2月20日)
http://japanese.joins.com/article/834/238834.html

各国は、外交・安保の中枢を送り込みました。

米国からはマティス国防長官、マクマスター安保担当補佐官、バイデン前副大統領、英国からはメイ首相、日本からは河野外相などです。

そのような重要会議に、こともあろうに当事者中の当事者であるはずの韓国はひとりの代表も送らないというのですから、これはこれで強烈な外交メーセッジですね。

解説の必要もないでしょうか、このミュンヘン会議の欠席が意味するものは、軽く評価しても当事者意識の重大な欠落、重く受け止めるならは韓国はもう私たちと共通の土俵には乗っておらず、アチラへ行ってしまった、ということのようです。 

 

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コメント

 韓国の歴史教科書の朝鮮戦争の記述から「北朝鮮の南進によって」、という部分が削除される事が決定されたようです。
人民解放軍が参戦した事も同様に削除されるもよう。
(ちなみに、中国の歴史教科書からは「天安門事件」が削除されました)

実際のところ、南北分断にしても米ソの都合だけでなくって、自から大国の介入を誘い水にしてしまった党派対立が主因だとも言えますし。

中国であれ、韓国であれ、教育で建国イデオロギーに基づいたウソの史観を自国民に植え付け続ける限りは、「戦略的な交流」があっても結局は安定はしません。

日本は38度線が対馬海峡まで下がる事を是非とも防がなければなりませんが、最悪の準備と覚悟もしないとならないと考えます。

交流を活発不活発に関わらず常に戦略的であることを私は支持しています。国として親密度を安定させる努力をするには立地的にリスクがあり過ぎる相手だと思います。
怒って断交するふりをして実を取るにしても、それも戦略の1つですし、韓国が消滅しても半島には人が住み狭い海を挟んで揉め続けるのです。保守政党が復権しても揉め事は続きます。

現状においては、密接に過ぎる部分をそぎ落とす必要があります。政府が歴史配慮を改め、反社会活動や密輸摘発を警察がどんどん進めています。外国人の土地取得制限とスパイ防止法がプラスされれば、そんな日本との細った交流をどうするのか、南北共に何かしら居住まいが変わってくるはずです。

記事に書かれているような戦略的交流は表玄関で有効に使える看板です。そして人同士の美しい交流の瞬間は常にどこかであるはずです。
我が家では娘がソウルの友人とSNSで五輪スケート話で和気藹々やっています。自慢合戦愛国発露とか、無いですね。
韓国選手団が思ったより不調なのもありますが、普通にカナダやロシアの誰それがステキ羽生君凄い話です。
正確な史実を学ぶ機会がないとしても、10代は自国の教科書に染まり切る事はない時代が来ているようです。

それに対して娘の出身中学では、歴史の時間に日露戦争は引き分けで実質負けたと教える授業があり、問いただしました。
私が少し前に区の史跡散策会に参加した際は、区の学芸員が
「仁徳天皇陵なんて仁徳天皇埋まってない、掘って骨が出たらDNAでそれが証明できる、古墳の事ももっと判る、古墳名から天皇の名前をせっかく外せてチャンスが近づいてたのにカッコ書きで天皇陵名が復活して残念」とベラベラ演説していました。日本の歴史も今そんなんですよ。

ふゆみさん

私のまわりには子供がいませんのでお嬢さまの話がとても新鮮ですごく楽しかったです。偏った拘りを持たずにつき合えるってラクチンでいいですね。若さですかね〜将来自分が老害と呼ばれないよう気をつけなくては(笑)

 今日のフロント記事を読んで、いろいろと考えさせられる。まず、「トッコマルへようこそ」という韓国映画のことだ。北朝鮮と韓国が同一の民族であることを理解した人たちが固い友情で結ばれていくというスト-リ-だとのこと。民族が一つであり、南北朝鮮は統一の方向へ行くべきだとのメッセ-ジがこの映画には籠められているのだろう。東西ドイツもついには一つに結ばれた。民族は一つにまとまろうとするのだろう。多くの人はそれは良いことだと考える。朝鮮の人たちもそう考えているのだろう。

 ドイツの場合、西ドイツの力(経済)があってドイツの統一ができたと思う。そして、東ドイツが共産主義というドクトリンを捨てたことが東西の統一を可能にさせたと思うのだ。

 南北朝鮮統一が可能となるためには、ドイツの例に倣うしかないと思う。北朝鮮がチュチェ思想という共産主義を捨てて民主化して、韓国の経済力で北朝鮮人民が救われるという構図しかないのだろうと思う。北朝鮮がチュチェ思想を捨てることはできるのか。不可能だろう。できるとすれば、金一族が独裁者の位置から降板するしかないと思う。しかし、金正雲は頑張っている。

 南北の統一はあり得ないというのが現時点での正解なる見方ではないか。しかし、アメリカが米韓同盟を破棄し韓国から撤退してしまえば、北朝鮮による軍事力による統一は可能となる。金ジェイン大統領の行動は、北朝鮮による南北統一を推進しているとしか思えない。

 今の時点では南北朝鮮統一の夢は一時的にせよ凍結しておいた方が韓国の現実的な選択だろうと思う。民族は統一されなければならないというのも、時によりけりである。韓国はアメリカと日本との紐帯を破るべきではない。

 

 


「反米」=正義という共通の旗のみで結びつこうとしている関係なのでしょう。若い頃の私と同じですね。よくわかります。

でもね、ソ連が崩壊し、北朝鮮が日本人拉致を認め、そして社会党が解党してはっきりしたのです。社会主義/共産主義の欺瞞が。

今でも私は米国を手放しで支持しているわけではありません。が、今どの国にと組むか、と問われれば迷うことなく米国と手を組みます。米国が私の価値観に一番近いからです。時代はとっくの昔に変わったんですけどね。

このブログ機能にいいねがあればいいのになぁ〜。本文と関係ないコメント失礼しました。

民族という定義曖昧な言葉のまやかしが、人々を縛るのは大変心苦しく思います。

民族というのは強いていうなら「文化圏」だと思います。

韓半島と呼ぶべきか朝鮮半島と呼ぶべきか迷いますが(呼び方一つでネトウヨだとかなんだとか言われますからね)半島に住まう方々に一つの文化圏がかつてあった事は否定しませんが、今現在、南北に別れたこの二つの国民が同じ文化圏の存在かといえば、かなり疑問を覚えます。

それはおそらく北朝鮮の応援団を迎えた韓国人のまともな人でも感じた事でしょう。

果たして彼らと私らは同じ文化圏なのか?と。

それを同じだという主張は、もうプロバガンダでしかなく、一種の騙しと言って良いかと思います。

そして人間というのは容易に騙されるものです。事実より先入観、偏見が大事だという訳です。

反日が絶対正義の韓国人の若者は、反日パルチザンが築いた北朝鮮の方が正当性があると感じているそうです。

一方韓国政府も、自分たちは亡命政権時代に反日軍を組織して戦い活躍したと喧伝しています。こちらは浸透していない模様です。

どっちも反日であり、反日であれば細かいところは目を瞑るというのが彼の国の方針らしいですが、

現実に、北朝鮮の国民が置かれている状況や、韓国政府がかつて自国民に何したかという事はすっかり無視されています。

要するに日本より同胞の朝鮮、韓国人が自分たちを殺しまくったのにですがね。

このエントリーで紹介したようなファンタジーではなく現実にトンマッコルは北朝鮮兵に蹂躙され、さらに分断した南韓兵にスパイを疑われ村人は殺害されるのです。それがトンマッコル村の真実なのです。

しかし韓国人はそれを認めようとせず、偽りのファンタジーに逃げ込み、それを事実だとしてさらなる地獄へ自身らを導くのです。

偽りのファンタジーを主張する人は日本にも特に沖縄にもたくさんいます。

辺野古にいるのは「平和的な市民だ」とか。ファンタジーです。

ネットの普及でこういったファンタジーが暴かれていますが、韓国人はそうではなかった。

あまりにそっち方面に行きすぎると、もはや手遅れなのです。

我々日本人はこの教訓をよくよく学ぶべきだと思います。

>私たち日本人が現状で韓国を応援できるとすれば、それは朝鮮半島の非核化という難問に真正面から取り組む姿しかありません。

確かにその通りです。
そのために韓国の保守派には頑張っていただかないとなりませんが、それをただ手をつかねて眺めるだけでなく、実際に応援する意図で

「日韓クロッシング」http://nikkan-rentai.org/

という動きが起きています。
日の丸と太極旗を掲げて、北朝鮮の振る舞いを非難するデモで、思想の左右は問いません。
こうしたことが、全国規模で一般の日本人にも共有されればと願っています。

次回は3月4日、福岡で行われます。

つくもさん、HPの6つの声明を読みました。
これは在日コリアン界でのパワー逆転に効力のある活動だなと感じます。彼等が韓国保守を牽引する場を日本国内に確保する際に、後に禍根を残すような特別措置を日本が取らない事が条件ですが。
日本や米国で暮らしたコリアン達が韓国へどんどん肩入れしていく事は、在日在米コリアンを沢山持つ日米民間のカードとなり得ます。
こんなに民族意識の高い人々の国ですから、あの人達があがいて自分の手で何かしら打ち建てる事が1番ですね。
戦後の日本の甘々な付き合い方はそれを全く手伝えないどころか妨げてきました。官でも民でも。
お金と気持ちの使い方が違う文化圏ですので、一緒にわーっ!と盛り上がれる瞬間は相手の情の深さに包まれ心地よいのですが、がっかりする対象もタイミングも根に持ち方も全く違うことを自覚して付き合うと、心も財布も保たれて薄くなっても関係が続く。というのが私の個人的な彼等との付き合い方です。
それはほかの国の人とでも同じですが、顔が似ていて共有知識が多い程忘れてしまいがちですね。

遠いなぁ福岡。いつも土日なのかな。そしたらちょっと難しいので気持ちだけ参加します(汗)

>ふゆみさん

どうもありがとうございます

大阪の有志たった4人の方からはじまったこの試みは、何の政治団体も関わっていない純粋なものです。
日本から見る韓国は反日情報ばかり伝わってきますが、日本の一般人や在日の方がこうした運動をしていることが知られれば、きっと韓国保守の大きな力になると思います。
私は大阪に続く東京のデモに昨年参加しました。
初回の倍、200人が新宿の大通りをデモ行進したんですよ。

韓国人も、日本の嫌韓の方も、お互いの国に恨みを持つ点で相似形です。
自分もそうだったので否定はしませんけど、その根本・・・責任の所在を相手に求める意識が、北などに利用されていることに気がついて欲しいです。


>いろはさん

デモは毎回日曜です(日曜、難しいですか・・・)。
つい先日、2月18日に川崎で行われる予定のが、延期になりました。
でも川崎は重要な場所ですから、きっとまた行われるはずです。

記事テーマから離れて掲示板化しています。
お気持ちは理解しますが、ここはコメント欄だということをお忘れなく。

大変申し訳ありませんでした。以後気をつけます。

申し訳ありませんでした。

申し訳ありません!

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