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2018年3月 2日 (金)

米国駐韓大使候補に日本・韓国・北朝鮮を熟知する人物が浮上

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昨日お伝えしたように韓国大使で就任寸前までいったビクター・チャ・ジョージタウン大学教授が白紙化されて、現況では駐韓大使代理のマーク・ナッパー氏が大使職代行となっています。 

頬を切られるというテロに会ったマーク・リッパート大使の代理をしていますが、なかなか面白い経歴を持つ人です。 

Photoマーク・ナッパー

このナッパー大使代理の特筆すべき点は、東アジアに精通したプロの外交官だという点です。

マーク・ナッパー - Wikipedia 

韓国語のみならず日本語もペラペラだそうです。ただし、彼の日本語は沖縄訛りがあるかもしれません(←未確認)。 

というのは、ナッパーは父親が沖縄に駐屯する海兵隊員で、少年時代は沖縄で生活したそうです。 

ちなみに、NSCアジア上級部長のポッティンジャーも、沖縄海兵隊での軍歴をもっていますし、マティス国防長官、ケリー首席補佐官のケリーもご存じ海兵隊トップの大将です。 

これだけ大量の海兵隊幹部が政権中枢にいると、沖縄地方紙はすぐに「軍人政権」とか「狂犬」と書きたがるようですが、まったく逆で、マティスは政権の止め男筆頭です。 

ではもう少しナッパーの経歴を見てみましょう。 

プリンストン大学でケント・カルダー教授の指導のもと日本政治を専攻し、東アジア学を専攻した経歴を持ちます。

Photo_2ケント・カルダー

むしろ日本では、ナッパーより師匠のカルダーのほうがはるかに有名かもしれません。

カルダーはインタビューでこう語っています。
https://www.nippon.com/ja/people/e00048/

「日本の外交上、政策上の緊急課題は、日本が復活したこと、そして日本が極めて建設的なやり方で世界経済に貢献しようとしていることをより広く理解してもらうことです。
例えば、開発分野では
TICAD(アフリカ開発会議)の開催など、アフリカとの関係で日本が重要な役割を果たしており、オバマ政権の関心とも重なります。しかし、そうした政策と貢献度が十分に理解されているとは思えません。これらは今、日本が優先して進めるべき分野です」

また、中国との関係については

「G2構想は危険を伴います。もちろん、米国は中国と建設的で安定的な関係を築いていく必要があります。しかし、その実現のために日米関係を犠牲にすることは、長い目で見ればこの地域にとってリスクとなる。安全保障の問題はあくまでも日米の枠組みの中で取り組むべきです」

カルダーは96年まで戦略国際研究所日本部長を経て、97年から01年まで駐日本大使特別補佐官を歴任しています。 

弟子のナッパーはライシャワーの孫弟子に当たるわけで、91年から93年まで東大に留学し、その後になんと自民党国際局に入り、椎名素夫議員の秘書も経験しています。 

その後国務省に入省し、後はソウルと東京と大使館詰めを経て、2014年からは国務省日本部長を努め、リッパート大使が2017年1月に離任以後、大使代理を務めています。 

今の北の核との絡みていえば、97年に寧辺の使用済み核燃料の作業のため訪朝、さらに2000年にはマデレーン・オルブライト国務長官の訪朝先発隊として、北との難しい交渉にあたっています。 

この経歴をみると、よくもまぁ、この時期のこの難しいポジションに、こんな人物がいたことにいい意味で驚きすら感じます。 

中央日報とのインタビューを読むと、オーソドックスなジョセフ・ナイに似たことを言っていますので過剰な期待は禁物ですが、駐韓大使は余人をもって替え難い気がします。
http://japanese.joins.com/article/241/233241.html

おそらくナッパーは、安倍氏が進めた慰安婦日韓合意を米国側から提案した人物のひとりのはずです。

彼はトランプ訪韓時の、慰安婦ハグ事件に際して、「トランプかハグしたことは外交儀礼であって、政治的意味はない」という意味のコメントをしています。

内心こんな愚挙を北の面前で演じるムンに対して、職業外交官として苦々しい気持ちであったとお察しします。

米国のエリート外交官や政治家が揃って逃げ出す韓国大使職は、火中の栗を拾うようなポジションです。

さてこの日韓北を熟知するナッパーが、今後この困難な局面でどのような仕事をしてくれるのか注目しましょう。

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コメント

記事中にあるナッパー氏のwikiから椎名素夫氏のwikiにも飛べるので、興味深く朝から記事と合わせ読みいたしました。
ナッパー氏の来歴に年齢を見つけられず、彼が少年時代数年を過ごした沖縄がどの時期なのか分かりませんが、返還前後なのではないでしょうか。激動の時代ですね。

東大留学していた1991年頃というのは慰安婦問題で日韓が大揺れした、やはり今に繋がる激動の起点でした。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%85%B0%E5%AE%89%E5%A9%A6%E3%81%AE%E5%B9%B4%E8%A1%A8#1990%E5%B9%B4%E4%BB%A3

二等書記官ソウル駐在時代は2002日韓ワールドカップへ向けて急速に発展する韓国と日本が接近した数年間でした。
リッパード大使斬りつけ事件の際は副大使でその後代理として在任し今回大使へ。
日本と朝鮮半島はいつも濃いっちゃあ濃いとはいえ、両国の1番濃いところを自分の目で見てきた人物のようです。
彼の報告や進言を本国が理解しきれるかはまた別ですが、日本政府の弱点も熟知している筈なので、今年の改憲の動きを注視しているでしょう。

連投すみません、リンクされていた中央日報の最後に年齢ありました。去年42歳なら1976年生まれですね。
ベトナム戦争も終わっていて沖縄が復帰後どんどん変わっていく時期の海兵隊の子息として過ごした感じですね。

裁量労働制の「不可解」なデータや、森友文書の財務省書き換え疑惑などなど…
そこら辺の問題は北朝鮮有事以上に国家にとってクリティカルな問題だと思いますがね。

毬三さん。
寿司屋に来てラーメンを食わせろと
わめくがごとき行為はやめましょう。

毬三さん、明日の記事で答えます。

あなたは本来、比較の対象にならない内政と北の核という二者を強引に比較して「日本にとってクリティカルかどうか」を問うています。

比較する前提自体がおかしいから、「寿司屋でラーメン食わせろというな」と言われるわけです。
ところで、私は寿司屋か(笑)。

明日の大将(管理人様)の美味しいお寿司に期待ですね
………。
もしかして反応したら駄目でしたか

管理人様

わざわざ私のコメントの為に御大自らが老骨に鞭打って記事をお書きになるなんて勿体のうございます。
「骨休め」なんて言葉もあることですし、僭越ながら折角の土曜日はお孫さんや御家族のための時間にした方が有意義かと存じます。

毬三さん。

あんた、いくらなんでも下品で失礼じゃないかね!?

 駐韓米大使にはシャープ陸軍大将も候補にあるようですね。
ですが、シャープ大将だとたちまち在韓米国人に避難勧告を出しそうで、ちょっと怖い。
直ちに就任では少し窮屈かも知れません。

 ライシャワー氏の学統だし、これまでの経緯を見ていても、ナッパー氏でも決して不十分とはならないようですね。

例えば、ナッパー代理大使は文在寅から再三「北朝鮮との対話のハードルを低くしてほしい」と懇願されています。

それに対してナッパー氏は公の場で、「(北朝鮮が)非核化につながり得る、意味のある真剣な立場を打ち出せば対話に加わりたいが、そういったことが見られなければ対話に向かう道は難しい」、「北朝鮮は、対話の機会を核・ミサイル開発のための時間稼ぎに活用してきた前歴がある。われわれは過去の誤りを繰り返さない」とはっきり拒絶しています。
若いし柔和な印象がありますが、かなりしっかりしてると思います。


毬三さん。
管理人さんがきちんと記事で答えるとの事。
よい機会ですよ。貴方もご自身の論を堂々と展開すればよい。
このカオスな時期、有意義な議論に発展する事を期待します。

ある一定数、確かに理屈が通じない方がこの日本にもいる。

かつて理屈が通じない方々がこの国を牛耳り、日本を破滅の戦争に導いた。

何万人も犠牲者が出ているのに最後まで足の引っ張り合いしか興味なかった。

その反省を真摯にさせてくれるのをGHQが拒んだ。変な憲法も押し付けた。

いやいや、GHQは本国と掛け合って食料を引っ張ってきたり、良い事もしてくれた。多国籍の占領も排除して日本を守ってもくれた。

功罪はある。

ただ、日本はいろんな実験国家になったともいえる。

その結果今もってトンチキがいて、この大事な時期にモリだのカケだのしつこく叫んでいる。

まぁデータの不備は確かに問題だが、それを理由に戦前の足の引っ張り合いのような事をしつこくする。

やるなら建設的な事を言って欲しい。

戦後の呪縛がとける若者たちの世代が進めば、こういうトンチキが消えていくのではないだろうか?

それにしても新しい大使は若い。その若い感性で期待したい。

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