成果が上がった日米首脳会談
本日は二本立てです。山路氏論考はもう一本のほうです。ぜひお読み下さい。
日米首脳会談が開かれました。ひとことでいえば、これ以上望みようがないほどの成果があったと評すべきでしょう。
訪米の目的は3つありました。
一つめは、これが最大の目的ですが、米国が北の長距離核ミサイル(ICBM)だけではなく、中距離核ミサイルの非核化を強く主張することを約束させること。
二つめは、米国に非核化を北の主張のように「段階的」に進めることを拒否させること。
三つ目は、米国に対して拉致問題を北に強く解決を要求させること。
なんどか書いてきていますが、日本にとって最悪の「解決」は、米国一国だけの利害であるICBM撤去にこだわり、同盟国を照準する中距離核ミサイルをないがしろにすることです。
これを米国にされた場合、日米同盟は解体も含む危険コースに入ります。
この懸念を首相は率直に伝えたようです。
それに対してのトランプの回答は、「大丈夫だ。米国の懸念はICBMだが、それより深刻な問題は君らにある。同盟国である日本の利益も含めて北と対話する」でした。
二つ目は、トランプはここで北が言っている「段階的で同時並行的な朝鮮半島の非核化」、すなわち長距離はフリーズしても、中距離は温存するという手管を拒否して、包括的非核化しかありえないと約束しました。
この言質をとったことは、日本にとって大きな外交成果です。
北が今、画策していることは「時間」です。核武装体系を完成させるために、小型化を確認するためのあと1回の核実験と、再突入と誘導技術獲得のための複数回の弾道ミサイル実験をする「時間」が必要です。
いったんいかに小規模であろうと核武装という「絶対武器」を完成させさえすれば、「核保有国」としてそれを背景にした新たな交渉ステージが開けると北は考えています。
そのために北は「段階的・同時並行的非核化」などという寝言を言っているわけで、この「同時並行的」とは北を脅かす米国の核戦力、ないしは在韓米軍そのものの撤退を意味すると考えられています。
とうぜんこのような要求を米国は呑めるはずがありませんから、押し戻します。
すると、「段階的・同時並行的非核化」をめぐって、かつての六カ国協議もどきの時間の空費でしかない牛のよだれ交渉が始まることになります。
正恩にすれば 、任期の2021年まであと2、3年頑張れば、トランプが辞めてまたオバマのような大統領になると踏んでいます。
一方、正恩は終身独裁者ですから、その時点で勝ったようなものだと北は認識することでしょう。
これに対して、日米韓は2020年までに全面非核化を達成するという「ケツ切り」の合意がなされようとしています。
これは達成目標ですから、逆算すれば来年いっぱいでIAEAの査察プロセスまでいかねばなりません。
2019年度中のIAEAの査察受け入れ→核物質・核製造装置の搬出・撤去→2020年度北の非核化完了といったロードマップが、そう遠くない時期に公表されるだろうとみられます。
さて今の時点でトランプは、正恩に強い揺さぶりをかけている状態です。
北の目の前にぶら下げた餌は、米朝首脳会談です。米朝会談を北外交の勝利といわんばかりの識者もいたようですが、真逆です。
正恩は感情的には米国以上に憎んでいるチャイナの懐に飛び込まざるを得ないほど窮地に追い込まれたのです。
今や正恩は、自らが言い出した直接首脳会談を死ぬほど怯えています。
と、同時にアンビバレンツにも、彼ほど、米朝会談を喉から手が出るほど欲している人物は世界にいないはずです。
なぜなら、米朝会談が今の時点で米国側から蹴られた場合、後は戦争という直接対決の場しかシナリオが残されていないからです。
それがどのようなことを意味するのか、トランプはシリアの化学兵器工場攻撃でほんの一端を披露したわけです。
おそらく北の核施設・発射基地攻撃においては、この数十倍のミサイル攻撃と空爆が実施されるはずです。
それに北は耐えられるか、正恩よ、そうトランプは問うています。
そして首脳会談の時に、ポンペオが訪朝し正恩と直接面談をしたことをトランプは首相に明かしました。
「ポンペオ中央情報局(CIA)長官が3月末から4月1日のイースター(復活祭)休暇にかけて極秘に訪朝し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と協議していた」
ワシントン・ポスト CIA Director Pompeo met with North Korean leader Kim Jong Un over Easter weekend
後にトランプはツイッターで公表していますが、国内向けより先に、いち早く同盟国の首脳にこの極秘情報を教えたというわけです。
ポンペオはいうまでもなく、現職はCIA長官ですが、近日中に国務長官に任命されることになっています。
ポンペオが、いままでのような第3国を使ったバックチャンネルではなく、直接に訪朝したのは、今までのような国務省主導の外交方法ではラチがあかず、結局北のペースに巻き込まれることが分かったからです。
内容は公表されるとは思えませんが、ポンペオはCIAのボスとして十分な情報を握った上で、核心的な議論をしたはずです。
ポンペオは、「事前交渉の結果次第では、会談を流す選択肢もありえる」ということを、直接に正恩の耳に入れたことでしょう。
さて、三つめの拉致問題については、必ず議題に乗せると明言しました。おそらくこれもポンペオの口からも正恩に伝えられたはずです。
初めて拉致問題が、日本の国内問題からパワーゲームの議題に乗った瞬間です。
つまり、北にとって非核化と拉致は別次元のテーマではなく、一体となってしまったわけです。
なんらかの妥協カードとして、北が拉致被害者の帰還をテーブルに乗せる可能性が高まりました。
この時期をはずせば、もはや拉致被害者は奪還できないでしょう。そのくらい煮詰まった状況です。
このような画期的と言っていいような外交的成果を上げたにもかかわらず、野党・メディア連合はモリカケ、ニッポウ、セクハラ、アベやめろーの一色で、野党などはゴルフなんかするなぁ、とあさってのことを言う始末です。
まぁ下のようなパーフォーマンスが国会議員の仕事だと信じている人たちに、なにを言っても無駄でしょうけど。
ねぇ野党さん、トランプと首相がゴルフで頭を突き合わせて長時間議論していたのは、点数の計算じゃないですよ(笑)。
野党とメディア、どこまて落ちれば気が済むのでしょうか。
ちなみに、TPPについてはトランプは内心はしまったと思っていても、口に出せません。中間選挙までは突っ張ることでしょう。
中間選挙で、TPPを熱望する中西部の農民の声を聞いて気がつくまで、しばらく見守るしかありません。
産経のように政熱経冷なんて悲観することはありません。
■追記
脱稿後に時事が以下の配信をしていますので、アップしておきます。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180421-00000024-jij-kr
「ソウル時事】北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会第7期第3回総会が20日、開かれ、21日から核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試験発射を中止し、北部の核実験場を廃棄することを決定した。
また、朝鮮半島の平和と安定に向け、周辺国や国際社会と緊密に連携、対話していく方針を打ち出した。朝鮮中央通信が21日、伝えた。
金正恩党委員長は、核開発と経済建設を同時に進める「並進」路線について、「国家核兵力の建設が完璧に達成され、貫徹された」と宣言。「今や、いかなる核実験も中・長距離、大陸間弾道ミサイルの試射も必要なくなった」と強調し、社会主義経済建設に総力を集中する新たな戦略路線を表明した。
南北、米朝首脳会談を控え、核・ミサイルの開発を進める路線を転換する姿勢を明確にした形だ。」
北朝鮮が核実験とミサイル実験をやめるとのことですが、完全停止なのか、一時凍結なのか不明です。
前者の可能性はかぎりなくないか、あるとしたら、米朝会談の準備に特使で渡ったポンペオの恫喝が効いたということです。
しかし、共にありえないと思います。私には北お得意のマヌーバー(欺瞞行為)に感じられます。
現実には核実験場として使ってきた豊渓里(プンゲリ)では、2017年9月頃に大規模落盤事故が起きており、坑道が埋まっていると思われています。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/post-5d96.html
現況は不明ですが、なんらの方法で再度核実験をするには新たな坑道を掘る必要があると思われます。「廃棄」と言っていますか、これはほんとうでしょう。
ただし、理由は使用不能になったからにすぎませんが。
ミサイル実験は、今やったら最後米朝会談は完全におじゃんですから、やりたくともできないはずで、それをして「中止」と言っているだけのような気がします。
今後、北は米朝会談までこのような一見すると融和の姿勢を見せるような欺瞞を繰り返すはずです。
それを日本のメディアは大喜びで「平和の到来」と騒ぐでしょうが、冷静に見て行くべきです。
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コメント
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今回の日米会談は満点の出来です。
ほとんど全て上手く行っている、と見ていいでしょう。
鉄鋼・アルミで日本が例外にならなかった点を指摘する報道もありますが、それは代償を差し出さなかったからにすぎません。
韓国のように国民への人気取りの為に、さらに重要な為替問題などまで犠牲にして「例外」を勝ち取る方法は最も拙劣です。
代替えを差し出すならば自らの非をも認めた事を意味し、それが長期に固定化する事は避けられません。
意外にマトモなトランプ氏の第一目標は「早期の公約実現」なので、ここは地味でも異議は異議として発し続け、安全保障問題と切り離しつつ基本に忠実に時間をかけた交渉をなすべきです。
米国のTPP復帰があるとすれば、その中で消化できる問題だし、より完成品に近い我が国の鉄鋼・アルミ製品は関税がかかっても競争力がある、と落ち着いた判断も可能だったと見るべきです。
ただし、「マティス国防長官と防衛省の会談より、日報問題の方が大事!」とか、「エロ次官の吊るし上げのほうが北朝鮮問題よりも重要!」と考える向きには何を言っても無駄ですが。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2018年4月21日 (土) 05時54分
テレビの報道を見るとやれ「蚊帳の外」だの「下駄を外された」だのと
安倍外交の失敗という情報操作に躍起のようですが、
経済評論家の上念司さんが日本のマスコミの存在こそが
蚊帳の外であると指摘されてました。
確かに一理あるなあと感じます。
最近のマスコミや野党6党の振る舞いは尋常じゃありません。
ゴルフ外交に茶々を入れた福山哲郎を指して中学校の風紀委員並みと
酷評したのは産経新聞の阿比留さんでしたが、
これまたおっしゃる通りと頷くばかり。
セクハラ問題で叩きに叩かれている財務事務次官に
今の窮状を打破する奇跡の一策を進言して差し上げたい。
何も難しいことではありません。
安倍政権を批判することです。
矛盾してようが文脈が無かろうが関係ありません。
マスゴミや野党が手のひらを返したように擁護に回ってくれるはずです。
例の文科省事務次官がそうであったように、出会い系バーに日参してようが
マスゴミへのリークがバレようが一切を水に流してくれるだけでなく
ヒーローの如く扱われ、中学校の講師として呼ばれるかもしれませんから。
投稿: 右翼も左翼も大嫌い | 2018年4月21日 (土) 09時17分
いつも勉強させていただいています。
今朝、北朝鮮が「核実験もうやりません」と発表したようですね。
ただ……まあ、これではねえ……という発表で、これでトランプやポンペオが「よし、いいだろう」とか言う訳ないだろうという内容でした。
日経新聞によると、内容は以下の通りです。
(1)核武器の兵器化を実現
(2)2018年4月21日から核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射を中止、北部核実験場を廃棄
(3)核実験の全面中止のための国際的努力に合流
(4)核の威嚇や挑発がない限り、核兵器を絶対に使用しないし、いかなる場合にも核兵器と核技術を移転しない
(5)強力な社会主義経済を建設して人民生活を画期的に高める闘いに全力を集中
(6)周辺諸国と国際社会との緊密な連携と対話を積極化
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29685850R20C18A4000000/
(1)でもうね。(笑)
これ見て笑ったのは私だけではないと思います。
「核実験はもうしないから、今まで作ったものは温存させてお願い」と言ってるだけですからね。
北朝鮮を「核保有国として認めて相互確証破壊の枠組みに入れる」なんてトランプが望むわけがないですし。
北朝鮮のこの宣言は、私は日米首脳会談とポンペオ氏との会談の結果出てきたものでないかと考えています。
管理人さんも書かれてますが、トランプは「日本の事情も考慮して会談にのぞむ」と明言しているわけです。
そこで「核実験場閉鎖するから優しくして、日本の要求なんか無視して」なんて発表がどれだけの意味を持つと思うんでしょうね。
シリア攻撃もあった中で、日米会談の内容が「中距離ミサイルもダメ」「拉致問題も取り上げる」であるため北は慌てたんじゃないかなと個人的には考えています。
トランプ氏はさっそくツィッターで「大きな前進だ」と喜んでますね。
交渉を始める前に妥協してしまった北朝鮮には厳しいものになるような気がします。
投稿: ゆう | 2018年4月21日 (土) 09時59分
ゆうさん。おっしゃるとおりです。経済と軍事の並進路線というやつですが、経済制裁が解除されていかぎり不可能です。
ここで北が言っていることにはなんの新鮮味もなく、従来から「国際社会と協調した核保有国」くらいのフレーズは言ってきました。
一番協調していないのはお前だろうが。(爆笑)。
むしろ問題はこんなていどのことを大げさに騒ぐ日本のメディアのほうです。完全に北の宣伝工作に乗せられています。
記事に追記でこのニュースについて書き加えましたのでお読み下さい。
投稿: 管理人 | 2018年4月21日 (土) 10時05分
ああ、そうか、管理人さんの追記を読ませていただいて思いましましたが、豊渓里は、2017年9月頃の大規模落盤事故で埋まってるんですね。
つまり「使えないやつを放棄する」というだけの話なので、現状は何も変わってないと思います。
「核実験で崩落事故起こして坑道埋まってて使えないだろう実験場を放棄するって宣言して何の意味があるんだ」ですよね。
ポンペオさんはCIA長官だった人で、こんな情報はとっくに知ってるでしょうし、米国にとって見たら「だから何だ、さっさとミサイル全部撤去のためSTART始めるぞ」だと思います。
外務省のホームページを再確認してみると、
「両首脳は,北朝鮮の非核化の実現にコミットすることを確認した。両首脳はまた,北朝鮮が完全な,検証可能な,かつ,不可逆的な方法での全ての大量破壊兵器及びあらゆる弾道ミサイルの計画を放棄する必要があることを確認した。 両首脳は,こうした目的を達成するために北朝鮮が具体的な行動を取る必要があるとの認識を共有した。」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/page4_003937.html
とあります。
「核実験場放棄したよ!」と北が宣言したところで、日米からとってみれば「いや交渉の本筋は核実験場じゃなくミサイル全部だから」と言うところですし、核実験やミサイル実験を今やれるわけがない、そもそも北の核実験場は崩落事故で使えない。そんな中で「実験しません」とか北が発表したところで「だから何だw」なんですよね。
そもそもできない事を大げさに発表してるだけですし、内実は「何も変わってない」のですから。
まさかこれに大喜びするメディアなんか…ないよね?と心配になります。
投稿: ゆう | 2018年4月21日 (土) 11時20分
印象的だったのが木曜の報ステでゲスト解説として呼ばれた双日の戦略研究所の方(名前は失念しました)が会談を経済学に高く評価し、鉄鋼の問題についても自動車に比べると少ない金額だからそれほど悲観することはないと言っていたのに対し、後藤が一々会談を悲観的な言葉で否定しようとしていたことです。
失敗であって欲しいとの考えが強いのでしょうが、双日の方が話す度に否定しようとする様は醜悪でした。
投稿: 中華三振 | 2018年4月21日 (土) 13時13分
日経の北朝鮮のコメントにある
「核の威嚇や挑発がない限り」は大国がICBMを保有している限り消える事がないので事実上不可能な項目ですね。
国家レベルでここまで守る気が全くない発表を目にするのはなかなかありません。
さすが北朝鮮だとある意味関心しました。
報ステの後藤氏はセクハラ問題に対する「ギリギリセーフ」といい最近特に目茶苦茶ですね。
この件に関してはさすがにBPOにご一報しましたが…さてさてどうなる事やら。
投稿: しゅりんちゅ | 2018年4月21日 (土) 18時49分
アメリカがシリアを攻撃してもロシアは何も出来ない。
北朝鮮とて、今までとは勝手が違うと思っているでしょう。トランプ大統領なら北朝鮮だって攻撃しかねない。
そんな状況で、トランプ大統領との会談で金正恩書記長がどの様な結論を出すのか。予断を許しません。
投稿: karakuchi | 2018年4月21日 (土) 20時19分
安倍総理、就任以来いい仕事をされています。
なんで支持率が下がるのか理解できません。
開き直って、ヤケパッチ解散なども良いのでは。
多少議席は減りますが、本物は残ります。
METOOなんてやっている連中に投票する人なんて本当に居るのでしょうか
投稿: karakuchi | 2018年4月21日 (土) 21時12分
管理人は基本的に正恩を信用していませんよね?
単なる時間稼ぎで核の開発は続けると思ってますよね?
であるならば、
訪米の成果とか言っても意味ないでしょう、
短距離ミサイル廃棄を約束箚せた事が成果だと書いてますが、
そもそも金正恩は核を手放す気はないと管理人は思ってますよね?
核を手放す気が無いなら短距離ミサイル放棄の約束が訪米の成果と言われても....
投稿: 佐藤 | 2018年4月21日 (土) 21時34分
佐藤様
そうです。北朝鮮は今までアメリカを騙してきました。
今回も同じような行動に出るかもしれません。
しかし、今回は相手がトランプ大統領だということです。
そのトランプ大統領と胸襟を開いて話が出来る人が安倍総理のほかにいますか。
投稿: karakuchi | 2018年4月21日 (土) 22時00分
拉致問題をテーブルに乗せる約束が成果ですか?
金正恩は核放棄の見返りにお金を要求して来るでしょう。
そこでトランプは、拉致被害者を返せば日本の晋三がお金を出すぞと言うシナリオを描いているはずです、
まぁ、それを成果と見るか、
安倍外交のお粗末さと見るかは人それぞれでしょう。
投稿: 佐藤 | 2018年4月21日 (土) 22時09分
佐藤様
サー私にはトランプ大統領がどの様な話を米朝会談でされるのか想像もつきませんが、トランプ大統領の普段の言動から今までのアメリカ大統領とは違うと書いたのです。
今までとは違うアメリカ大統領と話が出来るのは安倍総理しかいないと書いたのです。結果は今後の流れの中で出てくるのでしょう。その流れを作ったのは安倍総理です。
投稿: karakuchi | 2018年4月21日 (土) 22時24分
おやおや佐藤さん、こっちでもまた突っかかってるの?
しかし、まったく経緯を知らないようで、お粗末様ですね~。
正恩が核を放棄して拉致被害者を返せば、日朝平壌宣言は実施されるのですよ。
それはもう小泉政権時代からの約束です。
だから、「そこでトランプは、拉致被害者を返せば日本の晋三がお金を出すぞと言うシナリオを描いているはずです」なんて、まったくズレたコメントなんですよ。
知ったかぶりはやめましょうね。(笑)
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2018年4月21日 (土) 22時33分
日本は朝鮮総連など通じ北朝鮮との首脳会談をとりつけようとしているようですが北朝鮮にはスルーされており、圧力一辺倒できたツケがまわってきているようで後は米国頼みしかない。しかし拉致問題はやはり日朝の問題ですから、トランプ大統領がどこまで本気で交渉してくれるかどうかですね。一応伝えといたよで終わって過大な見返り要求を飲まされるのは最悪なパターン。
鉄鋼の関税免除は引き続き交渉とのこと、TPPも却下、二国間協議で厳しい要求はされそう。
モリカケ日報公文書改竄で下がった支持率を回復できるところまでいくかは不透明ですね…
さらに財務省セクハラをまたメディアが一段と騒いで足を引っ張る。まあこれも財務省の事後対応のまずさもあるかと思いますが。
とりあえず米朝会談の結果が気になります、拉致被害者家族に時間は残されていません。
投稿: 改憲派 | 2018年4月22日 (日) 05時36分
〉皆様
他サイトからの転載失礼。
下記を読んでから、今回の北朝鮮の発表を再評価頂きたいので。
1991年 - 金日成と盧泰愚大統領と朝鮮半島における非核化に関する共同宣言に合意
1994年 - 米国と北朝鮮国内での核開発の凍結、国交の正常化への道筋の「核枠組み合意」を締結
2005年 - 経済制裁緩和を条件に北朝鮮が核放棄を宣言するも、2006年に初の核実験を強行
2007年 - 6ヶ国協議で核放棄を約束し、自らの手で北朝鮮の核関連施設を爆破した
2012年 - 米国と北朝鮮が協議して、北朝鮮がウラン濃縮や核実験などの一時停止
2018年 - 金正恩が核実験と弾道ミサイル発射実験の中止を決めた???
今回の非核化に関する話は6回目、しかも金正恩の話では廃止ではなく中止。
投稿: スカイ | 2018年4月22日 (日) 07時46分
あら、最後に付け加えるの忘れた。
「しかし、今現実に北朝鮮は核兵器を実用化しているのです。」
さて、皆様の再評価やいかに?
投稿: スカイ | 2018年4月22日 (日) 07時47分
改憲派さん
「北朝鮮にスルーされた」と言いますが、日本としては対話の窓口を開いて置くのは国是みたいなもので、それが北朝鮮に対しても開かれたものである事を示す事そのものが重要なのですよ。まず第一にそれが基本ですね。
そして、北があの時点で日本からの申し入れの会談を拒んでいたとすれば、それが即ち北の米国に対する意思表示でもあって、いまだ「対話のための対話」しか考えていないか、正恩にはまだ北核の全面放棄をする意思がない、と言う結論に至る「アンテナ」になった点があの事実のポイントです。
アメリカにとっての日本の役割は今だ最重要で、日本が北朝鮮問題で中心的な役割を担って来たのは、外交によって国際社会への圧力強化・維持を一致敢行する形成体をつくり、それを維持させる事です。
この面で、日本外交は戦後初と言って良いくらい成果を上げており、まさにその事が正恩を追い詰めているのですよ。
つまり、日本からの会談を蹴った事は正恩の失策なのです。
あそこで会談を実現して拉致被害者を二人でも三人でも返しておれば日本の世論にも訴えられたであろうし、来るべき米朝会談で米国の立場をも変えられた可能性があったのです。
正恩の立場に立って考えるのは妙な感じですが、日米の間に楔を打ち込むなら、その方法が最良だったでしょう。
しかし、正恩がそれさえもしなかった事がむしろサインとして危険なゲームを続ける意思を明瞭に示し、よって米の強行路線を維持させる原動力にもなってしまっているのですね。
よく独裁政権にありがちな「オウンゴール」ですよ。
あなたは「圧力一辺倒」などとテレビのコメンテーターのように言いますが、日本が主に形成して来た国際社会の「圧力」こそが、北朝鮮をここまで追い詰めたのであって、その成果は巨大なものです。
実際、北朝鮮にとってこの「圧力」を抜く事こそがゲームを続ける上で急務なのであって、その動機からの中国への接近なのですよ。
むろん、北が全面的に核放棄を成し、拉致被害者を返す時が来るまで「圧力」を弱める選択肢はありません。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2018年4月22日 (日) 08時34分
スカイさん
このニュースは正恩の国内(北の指導層)向けのプロパガンダと思います。
爾来、独裁政権というものは一個の失敗も許されず常に100%正しい事が前提に成立しますので、米朝会談に臨む為には「路線は正しかった」との総括を必要としたものでしょう。
ただ(もちろん、というべきでしょうが)、北核の全面廃棄にはゼロ回答です。
むしろ、「これからも必要な核は有効に使うぞ」という意思表示のように見えますね。
しかし、正恩もここまで国内向けに気を使わなければならないのが実態とすれば、米朝会談の結果次第で「亡命」の二文字が頭に浮かんでこざるを得ません。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2018年4月22日 (日) 08時56分
米朝トモニ、いかにして日本に金を出させるかの段階に来てると思いますね。
金額まで交渉してると思いますよ。
投稿: 佐藤 | 2018年4月22日 (日) 11時09分
山路さん
その通りだと思います。しかし、マスコミなどの「北朝鮮問題の前進」と捉える賑やかし屋のなんと多いことか、ヘキエキしています。
北朝鮮問題については
IAEA査察の無条件受け入れが完了すること、それと合わせての拉致被害者の全面捜索および返還、
これらが成されるまで(協力発言ですら信用できません)圧力を掛け続けるしかないと考えています。
自ら信用を投げ棄てて良しとする体制相手では、対話はただの時間稼ぎですから。
大詰めとは思いますが、兵糧戦では囲む側の方が消耗が早いというのを忘れてはいけないと思います。
投稿: スカイ | 2018年4月22日 (日) 11時59分
山路氏からコメントをいただいたようで、ありがとうございます。
対北朝鮮で日本が迂闊だったのは、圧力をかけるのはいいのですが裏で対話ルートを模索していなかった事だと思われます。だから対応が後手後手。外交はあらゆる手を予想し備えなければいけないものです。圧力一辺倒じゃダメでしたね。
米中韓が次々会談にのりだすなか、蚊帳の外の日本は今のところトランプ頼みしかないようですが、米国は核問題が最優先でしょう、米国の利益を後回しにしても拉致被害者の交渉をするとは考えられません。まあ本来は日朝で交渉すべきことですしね。
そして北朝鮮の態度が急変したのは圧力をかけたからというより、核開発が終了し核という武器で外交を有利にすすめられる立場になったからと思われます。北朝鮮は核を手放さないでしょう。
トランプがどう出るかはわかりませんが、あくまで米国最優先に変わりはないでしょう。
貿易に関しても、相当厳しい交渉が待っているでしょうね。
投稿: 改憲派 | 2018年4月24日 (火) 11時38分
改憲派さん。う~ん、ちったぁ、私の記事読んで書き込んでよ(涙)。
長いので明日の記事にします。
投稿: 管理人 | 2018年4月24日 (火) 13時02分
改憲派さんの言っている事は、何だか正恩のプロパガンダそのものですね。
正恩は完成してもいないミサイル・核技術を完成したといい、その嘘でもって国内的に矛盾が生じないように「勝利宣言」をしたのですよ。
でなければ、新たな展開としての米朝首脳会談に臨めないですから。
ただ、国内的な矛盾を回避するためだけじゃなく、核開発が完了したと世界に信じ込ませる事が出来れば、どれだけ自分の有利になるか計算して発信している事でもあります。
文在寅政権は「「北核の完全廃棄」を金大中政権も盧武鉉政権も達成出来なかったのは、途中で邪魔が入って太陽政策が不十分に終わったからだ」という認識です。
中共には中共の思惑があります。
日本の対応策は米国と完全に一致していて、中韓とは全然違います。
むしろ中韓と日米は本質的には対立的な相違点すらあるのであって、会談の目的自体も違うのです。
拉致被害者救出のための努力はあらゆる機会をもってしなければならず、そうした意味からの日朝会談のオファーですよ。
全部の関係国を一緒くたに考える事は出来ないし、そもそも現状は平和に向かっているワケでは全然ありませんね。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2018年4月24日 (火) 17時46分