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2018年4月17日 (火)

シリア攻撃後の世界の新しい対立構造とは

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今回のシリア攻撃は、極めて慎重に行われました。 

米国が神経を使ったことは、三つあります。 

一つめは、シリアの残虐非道な化学兵器使用に強い警告を与えること。
二つめは、それを国際社会共通のメッセージとすること。
三つめは、ロシアに警告は与えても、不必要な刺激を与えないこと。

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一つめは昨日説明しました。今回言葉で「レッドラインを超えた」と表現していることに留意下さい。 

極東にもう一国、とうに「レッドラインを超えた」国がありますが、それに対する強い警告でもあったということです。

中東情勢と東アジア情勢は、同時平行して連動しています。アッチとコッチと分けて考えないで下さい。 

二つめは、朝日などは国連決議を経ていない「無責任な武力行使」などと寝ぼけたことを言っていますが、なにをおっしゃる兎さん。

拒否権を持つ当事者のロシアが安保理常任理事国だったから、シリアにおける大虐殺を止められなかったのではありませんか。

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なにひとつ身動きができない学級委員会が、この国連なのです。
 

今回、米国主導という形をとりながらも、米国はメイやマクロンにも花を持たせ、西側自由主義諸国連合の意志という形を作ることに成功しました。 

そして昨日、EU=ヨーロッパ連合のトゥスク大統領が支持表明を出して、これでほぼ出揃いました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180414/k10011403971000.html 

この主要国の「警告」はアサドに対してだけではなく、アサド政権軍を形成している、ロシア軍、イラン革命防衛隊などに対してのものです。

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アサド政権軍はかなり前から、指揮中枢はロシアの軍事顧問によって支配され、大量の専門家やロシア人民間軍事会社らが、アサド軍の上位に位置するまでになっていました。 

イランもまた大量の革命防衛隊を派遣しています。
イスラム革命防衛隊 - Wikipedia

一方、あたかも英米仏のシリア攻撃に合わせたかのように、サウジが20カ国が参加する大規模な合同軍事演習をして見せたのは、イランを念頭においたものです。

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2017年6月に、サウジはカタールと断交しました。

その理由はイラン系過激派のハマスやエジプトのイスラム同胞団をカタールが支援していることです。 

カタールはイランと同盟関係にあると見なされたわけで、サウジ・UAE・エジプト・バーレーン・イエーメンが加わった、反イラン・反カタールのアラブ諸国連合が作られました。 

今回のシリア攻撃が、ロシア人やイラン革命防衛隊に及んで、直接英米仏軍と戦闘を交える事態になった場合、このサウジ主導の反イランアラブ諸国も巻き込んだ第5次中東戦争に発展する可能性があったともいえるわけです。

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ですから三つ目に、不必要にロシアを挑発しないということに神経を使っています。 

ホワイトハウスに共通の認識として、ロシアとの関係を今の緊張から戦闘に、そして限定戦争にまでエスカレートしないという合意がありました。

それについてブルームバーク(米国版)のTOLUSE OLORUNNIPA, JENNIFER JACOBS AND TONY CAPACCIOの記事があります。
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-04-14/warship-ruse-and-new-stealth-missiles-how-they-attacked-syria

"The president asked Bolton and the military leaders to justify each potential target, and was particularly focused on limiting the risk of escalation by Russia. There was unanimity among Trump’s top national security staff about conducting strikes but debate about how hard to hit the Syrians, the person said."

「大統領は、ボルトンと指揮官たちに(シリアの攻撃)目標を上げることを要請したが、特に注意をはらったのはロシアとのエスカレーションのリスクを制限することだった。 最高国家安全保障担当者の間では、攻撃の実施について全員が一致したが、シリアをどれほど激しく攻撃するかについては議論が分かれたという」

トランプが軍事的には非常識にも「48時間以内の攻撃」をツイッターしたのは、シリアに施設からの人員退避を促すためだと見られています。

とくに、施設に張りついて警備しているはずのロシア人軍事顧問や民間警備会社を避難させる時間をあえて与えたのです。

このように見てくると、今回の攻撃の構図が浮かび上がってきます。

それは英米仏vsロシア、それを取り巻くサウジ主導の中東諸国連合という新しい「冷戦」の図式です。

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コメント

コメント0ですねw。
あしたの記事も楽しみにしてます、天気予報が当たれば良いですねw。

 世界を経営するアメリカ大統領の本領発揮というところでしょうか。

 北朝鮮問題と中東情勢が連動しているという見方は少しは知ってはおりましたが、今日の記事はそれをハッキリと示してくれたものだと思います。あまりにもハッキリしすぎて、今言葉も出ないほどです。

 みなさんもそういう状況にあるのではないでしょうか? 

 シリアの大統領が自国民に樽爆弾を落とすなどひどい男だと最初のころは思ってはおりましたが、時がたつとともに記憶は薄れ、遠い中東の状況を身近に感じることはできなくなっておりました。そして、この中東のシリア問題が北朝鮮問題と連動しているのですね。

 世界は動いておりますね。パワ-ゲ-ムの世界です。

 日本の政治家やマスコミなどは世界の情勢のことなど関係ないかのように国内の些末時を一生懸命論じておりますね。おかしいですよね。こんなことで憲法改正などできるのでしょうか。防衛力の拡充などできるのでしょうか。

 アメリカのようにパワ-ゲ-ムの主力プレ-ヤ-ではないとしても、日本も軍事力を増強し、国防力の整備を十分行って、相応の発言力を世界の政治舞台で発揮する必要があると思います。 それが、国の安全を確保することにつながると思うのです。

 長い間、アメリカ様にお世話になっておりましたが、先方ももうお金がないようですから、すこしは日本が肩代わりもするべきです。

 億劫なことですが、日本も国際問題に軍事介入を必要に応じ実施しなければならない時代になっていると思っております。それを覚悟すべきでしょう。
 

今日ようやく調査団がシリア政府・ロシアによって入国を許されましたが、シリアの不正を調査するためにシリアの許可が必要なのですから問題外です。
証拠隠滅後のクズ情報の山から、どのようにして砂粒を拾い上げるか?って程度の話でしょう。
もっともすでに確実な証拠は英米の手元にあるようですが。

それと、今回の件では仏のマクロン氏が意外にトランプ氏に対して影響力を持っている事が明らかになりました。 
おとなしくなったメルケルさんの影響力低下は好ましいと思っています。

先月でしたか、イエメンの反政府組織フーシ派がサウジに向けてミサイルを放ちましたが、彼らの武器はほとんどが北朝鮮製なのだとか。

>「英米仏vsロシア、それを取り巻くサウジ主導の中東諸国連合という新しい「冷戦」の図式」
この冷戦構造は拡大すると思います。

それにしても我が国のテレビ・新聞を見る限り、中東情勢は何が何だか理解出来ませんね。

シリア問題と北朝鮮問題の大きな違いは大義名分の有無です。人に使う目的しかない毒物生産工場と戦略的膠着状態を産み出す一面もある核兵器ではやはり仕掛け方が違います。

また日本国内に限って言えば、入ってくる情報量の少なさというのもあります。今は大国の情勢を読む為に様子を見守っている時期なだけだと思いますよ。

いつも勉強させてもらってます。
直接のテーマとは外れるんですが、今朝の新聞(地方紙)に総理は外交をやっている場合か?疑惑解明が優先だ。という記事があって、呆れ返っております。

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