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2018年4月13日 (金)

翁長氏の「すい臓癌後」を考える その2

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ネットには翁長氏のすい臓癌(※)について、心ない書き込みが溢れています。
※追記 良性腫瘍の可能性も残されています。

止めていただきたいものです。なかには「早く死ね」などという下劣きわまるコメントもあって、げんなりします。 

翁長政治を批判するということと、彼の病を祝福するというのはまったく次元を異にします。このような人として恥ずかしいことはしないで下さい。 

さて、翁長氏のすい臓癌について、ひとつ引っかかっていることがあります。

まず、いきなり健康診断で癌が見つかるという公表には疑問が残ります。 

推測の域を出ませんが、おそらく1年前くらい前からは、時限爆弾のように「健康不安」はくすぶっていたはずです。

それほど1年前からの翁長氏の衰えは、隠しようがなかったのです。

検査入院は、その確定診断を受けるためのものだったろうと思います。 

翁長氏としては、なんとしてでも2期目をするという執念に駆られていたはずで、あと5カ月を残して、ここで辞任に追い込まれることだけは避けたいと考えたはずです。 

ただ、周辺が許さなかったのでしょうね。特に数少ない「オール沖縄」内翁長派の平良・呉屋氏は診断を強く勧めたはずです。

というのは、翁長陣営にとって最悪なケースは、翁長知事で一丸となって知事選を戦うという体制が出来上がってから、すい臓癌だと発覚することです。 

その場合、どんな対応策も取れないまま、知事選を戦わずして敗北してしまいます。 

ですから、まだ半年弱ある今、次善の手当てをしておく必要が出たのです。

一方、「オール沖縄」陣営からすれば、大変に難しい判断に迫られていると思われます。 

それはかつて移転反対派の大勝をもたらした、脱走保守組を取り込んだ擬似的「島ぐるみ」闘争の陣形を何らかの形で残すのか、あるいはかつてのように、むき出しの左翼陣営として戦うのかという判断の岐路に立っているからです。 

辺野古埋め立てを阻止する道は、今や完全に閉ざされた状況ですが、あとは承認撤回を求めて再訴訟すれば、敗訴は確実なものの、一時的に工事を止めることは可能です。 

これも、翁長氏が知事に座っていればこそで、だからこそなにがなんでも知事の椅子を反基地派が押えねばならないわけです。 

しかし、その翁長氏が候補たりえない状況となったわけですから、「オール沖縄」を再度構築するには、保守系の大物を再び寝返らせねばならないことになります。 

不可能ではないにせよ、そうとうに厳しいでしょう。 

となると、稲嶺前名護市長や糸数女史のようなゴリゴリの左翼運動家を候補とするしか方途はなくなり、これで自公連合に勝てる勝算は薄いと思われます。 

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なにせ3期目の現職市長という圧倒的に強い立場で、なおかつ本土左翼勢力の全力応援にもかかわらず、稲嶺氏は惨敗しましたからね。

となると消去法ですが、左翼陣営には、翁長氏になにがなんでも、代行を立ててでも任期中は知事の椅子に座っていてもらわねば困る事情ができたのです。 

さもなくばこういう書き方は、人の生き死にを政治力学で語ってしまうことになるので好きではないのですが、「オール沖縄」陣営にとって「最良」のシナリオは、翁長氏が知事選前に死去することです。 

死去した場合は、選挙におけるゴールドカードである「弔い合戦」という錦の御旗を掲げることができることになるからです。 

「本土政府の横暴と戦って病に倒れた翁長知事の遺志を継ごう」というわけです。 

死なないまでも、重病を押して決起集会にかけつけるパーフォーマンスのひとつもやれば、インパクトはあります。

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逆に見れば、これは翁長氏としては最悪シナリオで、「冗談じゃない。オレが死ぬのがそんなにうれしいのか」という気分になることでしょう。

まだ70前ですからね。死ぬには早い、将来的にそう感じるのではなく、今、そう思っているはずです。 

しかし現実政治がそんな生臭いものだというくらい、「島一番の政治屋」の翁長氏がいちばんよく分かっているはずです。 

そう考えてくると、翁長氏がとるべき選択肢はわずかしか残らなくなります。 

「現職知事」という権威を維持したまま、実務は職務代行にやらせ、自分の息のかかった後継者を選ぶことです。 

そしてその後継者が勝つためには、かつて自分が2014年にやったことの逆をするわけです。 

つまり、左翼陣営から決別して、元の鞘に納まることです。 

大病を理由に古巣の自民に詫びを入れ、自公にも自分の推す中道系後継候補者を推してもらうということも、非常に薄い確率ですが、まったくないわけではありません。

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吐き気がするほど卑劣な手段ですが、県随一の寝業師である翁長氏と、本土政界の寝業師・二階幹事長あたりが談合すれば、まったくないとは言い切れません。 

ちなみに、このふたりはかつてから肌があうらしく、安慶田前副知事を介してごそごそやっていた時期もあります。

二階氏は裏切った者を、寛容に許すことでも知られています。 

まぁここまで極端なシナリオでなくても、翁長後継候補を中道左派の保守に据えて三極とするという選択肢もあり得るでしょう。

というわけで、先行きが見えなくなった知事選ですが、私たちとしては「任期5カ月を残しての代行はありえない。知事は直ちに審判を仰げ」、という正攻法の正論を語るしかありません。

 

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コメント

>知事が5日に豊見城中央病院で人間ドックを受けた際、PET―CT検査ですい臓体尾部の1カ所に2センチを超える腫瘍が見つかり、治療の実績がある浦添総合に入院した。
同席した浦添総合の福本泰三院長、伊志嶺朝成医師は「良性か、悪性かを最終的に判断するため、すい臓の体尾部を切除する。どのような診断であっても根治できる、根治を目指した治療が今のところできると考えている」と語った。

胃がんの経験から人間ドックにオプション検査をいつも加えてたのか、体調の違和感から今回追加したのか分かりません。
素人考えではPET-CT検査自体が精密検査です、これなら再検査しても結果は揺るがないような気がします。
当初の報道とは違い記者会見の内容は、検査入院が浦添で治療するための再検査と精密検査の実施であるということですね。


胃がない状態で術後体力が戻るのか、公務復帰が出来るのか、疑問ですけど。
翁長知事としては任期満了までなんとか続け、二期目もやりたい気持ちが強いはずです。
前知事から奪い取った椅子ですからね。
でもこれでは自分ファースト。

孔子廟判決、全面勝訴との報が入りました!

本記事と微妙にズレててすみません。

 「任期満了で知事選をむかえる、と考えている政治家はいない」との自民幹部の談話が4/11のタイムスに載っており、それはそういうものだろうなぁと思ってたんですが、じっさい病状は深刻なもののようです。

自民党は5月中にも候補者選定を行う方針にしたいようですが、「知事の術中にハマる」としてオール沖縄側のタマを見ないうちに決定する事を危ぶむ声もあり、それはまさに今日の記事にあるような危惧から来ている模様です。

> 孔子廟判決、全面勝訴との報が入りました!

 金城テルさん弁護士さんおめでとうございます。不正への戦い、そして勝利、信念を貫いた金城さんたちに敬意を表したいと思います。

 保守陣営は裁判に訴えるような戦いができるのです。今後の参考にしよう!!

 翁長知事の件、もう、あまり考えたくもないですね。うんざりです。何のために知事になったのという気持ちは私は拭い去れない。沖縄、日本のために積極的な人間が次の知事になってもらいたいな。

ueyonabaru さん。私も心底うんざりしています。
ですから、お気持ちはわかりますが、そう簡単に退場してしまう相手ではありません。
最良の選択は、この3年半がいかなるものであり、なぜ移設阻止に失敗したのかを正直に県民に述べることです。

しかし、可能性はかぎりなくゼロでしょう。
それは彼が権力欲の捕らわれ人だからです。

私は彼の権力への最後の妄執が、沖縄政界を巻き込むと見ています。

「本土政府の横暴と戦って病に倒れた翁長知事の遺志を継ごう」ですか 

見事なまでの捨て石戦法ですね。

オール沖縄が大嫌いなはずの旧日本軍と同じことしてるのになぜ気づかないんでしょうか?

とりあえずもしこの戦法を使ったらもう『屈辱の日』とかいうのやめてほしいですね。

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