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2018年5月 2日 (水)

拉致と非核化の解決はワンセットだ

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お見舞いありがとうございます。昨日は薬を飲んで、半日寝ておりました。なかなか一日休めない因果な稼業です、と愚痴ったところで昨日お約束した日朝会談を考えていきましょう。 

安倍首相は訪問先のヨルダンでこのように述べています。

「北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が「日本と対話の用意がある」と南北会談で表明したことに関し、首相は「わが国の方針は一貫している。日朝平壌宣言に基づいて諸懸案を解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を目指す」と述べた」(時事5月1日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180501-00000119-jij-pol

では、そもそもなぜ日朝会談をするのか、ということから押えておきましょう。 

テーマは三つあります。 

第1に、拉致問題の解決
第2に、北の非核化
第3に、平壌宣言履行
 

これらを意識してかしないか、バラバラに論じる傾向があります。

メディアにはびこっている 北の非核化のために平壌宣言を履行しろなどという愚論は、ものごとの順番が逆です。

非核化が実現され拉致を解決できて、初めて平壌宣言を根拠として、支援が可能になるのです。

拉致問題解決は、北の非核化と切っても切り離せない問題であるにもかかわらず、これだけで単独で論じられて、例のトランプ頼みの「蚊帳の外」論がまかり通っています。 

国連安保理の経済制裁は、確実に北を追い詰めています。 

何度か記事にしていますが、これは最大の支援国だった中国が国連制裁を本格化させたことが、大きく影響しています。 

従来の国連制裁は実に10回も行われましたが、その内実はゆるゆるで、軍需品や贅沢品などに限られていました。 

しかし2017年8月、9月、12月の3回の制裁は、大きく踏み込んでガソリンなどの石油製品の輸出似上限を設け、年間10億ドルの利益を上げていた北の海外労働者輸出を制限しました。 

その結果、制裁前の2016年比で、北は実に輸出の9割を失い、ガソリンなどの輸入は9割を失いました。 

北は海外の貿易関係者に、ともかく原油を買いつけてこいとの指令を発したと言われています。 

この時期から、公海上で北のタンカーが頻繁に沖合で瀬取りするのが観察されています。 

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 ちなみにこれを発見したのは、海自のP3Cで、今はこの監視活動に日米に加えてカナダ、豪州までもが参加しています。 

まさに国際社会の万力の手で、北は苦吟しているのです。 

その結果、北は中国に北近海の黄海側水域漁業権を3000万ドル、同じく日本海側を4500万ドルで売らざるをえないところまで追い込まれています。 

このために日本近海まで北の漁船が漁にでざるを得なかったのです。まさに蛸が窮して、自らの足を食い始めたようです。 

このような国連制裁決議こそ、日米が共同で強く押し進めてきたもので、この粘り強い積み重ねに中国が同調せざるをえなくなったとみるべきでしょう。 

「圧力一辺倒ではダメだ」という人たちは、北が融和攻勢をする背景にこの日米を主力とした強い圧力こそが国連制裁決議の強化をもたらし、そして今の状況を切り拓いた事実を知るべきです。 

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ですから、あくまでもこのような文脈の中で、中北首脳会談があり、南北首脳会談が開かれ、そしてさらには米朝首脳会談も用意される状況になったのです。 

ムンジェインは「ノーベル賞はいらない。欲しいのは平和だ」なんてボケかましていますが、それをお膳立てしたのは他ならぬ日米だったのです。

これは断じて一般的な北の融和攻勢ではなく、ましてや叔父と実兄を殺害した正恩が突然平和の使徒に改心したからではありません。 

妥協する以外に北が生き延びる方法がなくなったからにすぎません。 

では、この北の窮状の背景を押えた上で、拉致問題を考えてみます。 

古い格言に、問題が進展する条件として「天の時、地の利、人の和」というものがありますが、初めてこの三つの条件が今、日本の掌中にあります。 

「天の時」は今説明した通りですが、北は今だかつてなく追い詰められた状況にあることです。 

外交交渉においては、意地の悪い言い方ですが、交渉相手が困った時こそこちらの好機なのです。 

次に「地の利」ですが、これは日本の首脳がピョンヤンに直接訪問するというチャンスが、小泉氏以降まったくなかっことを考えると、北が日朝首脳会談を了承したことの重みがお分かりになるだろうと思います。 

「人の和」は、トランプとボルトンという米国外交の柱が拉致問題に強く心を痛めており、自国の拉致被害者のみならず、日本の拉致被害者の救出を会談で交渉議題として出すと明確に言い切ってくれたことです。 

これは長年にわたる家族会と、安倍首相の粘り強いトランプへの説得のたまもので、それを「米国頼み」と言って異様に卑しめる気持ちが理解できません。 

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一方家族会は、3月29日にこのような要請を安倍氏に伝えました。 

「1 米朝首脳会談で、トランプ大統領に金正恩に対して全被害者の一括帰国を迫るように、強く求めよ。
2 全被害者の一括帰国実現なしに国際社会の対北制裁を緩和することのないように全力を尽くせ。
3 南北、米朝首脳会談を最大限活用し、全被害者の一括帰国を実現せよ」

この家族会の要請は、まさに拉致問題と非核化がリンクして解決されるべきだということを表しています。 

ボルトンがこの時期、マクマスターと交代した最大の理由は、マクマスターが通常戦の専門家であっても、非核化プロセスに関しては詳しくなかったことです。 

ボルトンは余人をおいて他にはいないほど、リビア非核化を知悉した人物です。 

したがって、この時期にトランプがボルトンを任命した理由は、リビア方式、すなわち核原料・施設・核基地の査察・撤去・搬出をやり抜くという、米国の意思表示以外ありえません。 

今、現在進行形で、CIAと北の統一戦線部との間で、事前交渉を煮詰めているはずですが、打ち切り判断が出ていない以上、北はそうとうに妥協していると見られます。 

この念押しが、米朝会談でなされるはずです。 

そのためにトランプは餌として、いくつかのオプションを北に提示するはずです。(たぶんもうしているでしょうが) 

一つ目は、国連の制裁解除
二つ目は、北の体制保証としての米朝国交正常化=米朝平和条約締結、朝鮮戦争の本格的平和条約締結
三つ目は、疲弊しきった北への資金協力
 

これらはワンセットでパケージされている可能性があります。 

米国は前二者については請け負うことでしょうが、最後の支援に関しては拒否するはずです。米国に北を助ける義理はないからです。 

それを引き受けるのが日本です。 

ここでやっと出てくるのが、日朝平壌宣言です。平壌宣言にはこうあります。

「双方は、核問題及びミサイル問題を含む安全保障上の諸問題に関し、関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図ることの必要性を確認した。
朝鮮民主主義人民共和国側は、この宣言の精神に従い、ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降も更に延長していく意向を表明した」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_koi/n_korea_02/sengen.html

平壌宣言が有名無実化してしまったのは、「核問題、ミサイル発射を2003年以降まで延長する」という日朝合意を北が一方的に反故にしたからでした。

ですから、北が核開発とミサイル実験を停止するなら、日本は支援をする用意はあるのです。

事態は急速に進んでいます。あと1カ月ですべてが決まります。

 

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コメント

日本のメディアは「拉致被害者が置き去りに」という論調ですが、今日の記事はタイムリーでしたね。

昨夜ヨルダンで行われた安倍総理の記者会見。
「ヨルダン・パレスチナ・イスラエル」に日本が橋を掛けて協力し経済的に豊かになるお手伝いをしている。それこそが共存の道です。
それこそ政権に批判的な側からは「あんなショボい支援で」と叩かれそうですけれども、間違いなく成果は出ているわけで・・・より疲弊した北朝鮮はあの外見をどう見たのか?ですね。。

ついこの間までは北に騙されるなと言ってましたよね?
北はパフォーマンスなんでしょ?
時間稼ぎでまた核開発するんでしょ?
今日は北を信じてる事が前提の記事になってますね。

与党さん。

言ってる意味が不明です。どこが「北を信じてることが前提」なのでしょうか?
具体的に詳しくご説明下さい。

与党とやら。リテラシー欠如ですね。
私がどこで「北を信じている」なんてノーテンキなことを書いていますか。
いいですか。外交交渉は信じる信じないというレベルのことではありません。
騙されることも想定にしての、国益を賭けたつば競り合いです。
いままでさんざん北に騙されてきた以上、応分の警戒感をもって対応せねばならないと私は書いてきました。
だから、南北首脳会談後も、圧力を緩めずに非核化が完了するまで圧力をかけ続けろ、と書いてきています。

そして北が核開発を手放すことが確証された後に、初めて日朝平壌宣言に立ち戻れと言っています。
そしてそれは北が「非核化した」という口約束ではなく、六カ国会合の合意事項である「IAEA保障措置」を認めて、査察と核物質・核施設・核ミサイルの撤去に応じ、さらに拉致被害者全員を無条件で帰国させた時のことです。

私は信じる、信じないというハートの次元の話をしているのではありません。
徹底した検証可能な現実的裏付けのある非核化こそが「信用」の担保だと言っているのです。

口約束ではなくきちんと核兵器撤廃と拉致被害者全員の帰国が履行されてから初めてスタートラインという事ですね。

これまで何度も条約破りをした上に偽の遺骨を送り付けて「拉致問題は解決」とか主張する異常な国家に譲歩する必要は全くありません。

管理人は北の歩み寄りは罠だと過去に書いてあるし。

罠と分かっていてどうして北と話す必要があるの?
無視し続ければ良いと思うけど。

昨日、今日とよく整理されて大変わかりやすいです。韓国の一部にも北と核兵器を共有したいような願望がチラチラしてるような感がありましたが、当然そんなこと許されるはずもないわけですね。北朝鮮が核の小型化なんかに成功したら、世界中で商売しそうでとんでもなく拡散することになりそうなので何としても阻止してもらわねば。安倍首相の中東訪問も連動しているのでしょうね。

対話するとは言ってもアメリカは圧力も厳しくかけてくるでしょうから、在冲・在日米軍の動きもあわただしくなってくるのでしょうか。くれぐれも事故を起こさないようにしてもらいたい。

与党さんて日本語不自由みたいですね。

与党さんへ

「北の歩み寄りは罠」とは、
米国の北爆をし難くする事、
米国による「リビア方式」核破棄をし難くする事の、
世論操作の事だと思います。
日朝の話し合いは「日朝平壌宣言」に付いてです。
話し合う事だけで「罠に嵌った」とは言えないと思います。
米朝会談の前に話し合うのは危険を感じますが、
米朝会談の後には話し合いは絶対に必要だと思います。

現実的に考えて拉致問題と非核化をセットにする、あるいは非核化が先だとやるのは、拉致被害者奪還はますます遠ざかり、高齢化した拉致被害者家族は置き去りになるのでは。
それは今まで拉致被害者奪還が使命と訴え最重要課題だとしてきた安倍総理の政治理念に反するのではと思いますが、やっと日朝会談の道筋が見えてきた今、安倍総理はどう動くのでしょうか。
トランプは南北会談に表面上とはいえ賛辞を示していますし、すでにポンペオが北と調整済みで、米朝会談もある程度の落とし所、悪く言えばなあなあ路線で終わってトランプは成果あり、俺の手柄だとする気もします。選挙もありますし。

こんな記事がありました。一般市民がかなり鬱積してるようで興味深いけど、どこまで本当かな?

携帯電話を持つ北朝鮮市民14人に直電 「金正恩委員長をどう思いますか?」
「ミサイルで飯は食えない」「私も韓国に行きたい」
http://bunshun.jp/articles/-/6697

今日の産経新聞によると、
英国のブックメーカーによるノーベル平和賞候補の
大本命が金正恩と文在寅なんだそう。
叔父である張成沢を粛清という名の下に惨殺し、
実の兄を殺した疑いの濃い人間を平和賞とは
ジョークだとしてもかなりタチが悪いとしか言いようがない。
この伝でいけば憲法9条がめでたく受賞することも夢ではないかも知れません。
いよいよノーベル平和賞の存在意義が疑われようというものです。

右翼も左翼もさん。ヨーロッパはアジアを知らない、知る努力もしていない、ということがよくわかりますね。
要するに、アチラは遠いですよ。北の核なんか届きませんしね。

それとこれは推薦なんで、韓国の親北派が大量に推薦だしたんじゃないですか。
かつて9条を平和賞にというのと一緒です。

そもそもノーベル賞は医学・化学・物理だけで充分。
文科系は経済学賞すらいかがかと思いますし、文学、平和など主観が入るのはいりませんよね。

日朝会談は米朝会談の後だし、米国は北の国家建設に資金を供出するつもりはなく、日本が資金面で協力しない限り、統一も含め立ち行きません。
この事から、日本は最後のカードを握っていると言っても良いかも知れません。

色々な記事を見た結果の「憶測」でしか有りませんが。

北朝鮮は韓国を通じて米国より先に日本と会談したいと伝えていると思います。
安倍首相はそれを巧みに避けている様に見えます。

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