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2018年5月28日 (月)

ポーカーvs伝統芸

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トランプは彼が好きなポーカーのゲーム手法を応用しています。名前からしても、トランプですからね(笑い)。 

私はポーカーをしたことがないのですが、大変に知的で集中力を要するゲームだそうです。 

勝つ秘訣は、ベット(賭)をしてレイズ(掛け金をつりあげる)ことだそうです。慎重になりすぎると、弱いプイイヤーだとみなされて、小突き回されることになります。 

タイミングを計って、ベットとライズを集中して投じることが必要です。 

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今、トランプは、正恩を相手にベットしてライズしています。

この数日の経過を整理してみましょう。
 

①5月24日夜・トランプ会談中止書簡公表
②24日夜徹夜会議し姿勢変更
③25日朝 北、韓国に一切の格式抜きで南北会談を要請
④25日午後 韓国直ちに受諾。その旨をアメリカに伝達
⑤25日夕 トランプ、会談に再び再開をほのめかす
⑥25日夜 第2次南北首脳会談
⑦25日 トランプ、6月12日もありえると発言
⑧26日 会談結果発表・米朝実務者協議再開・南北閣僚級会談再開
⑨27日 北、米に会談再開を要請

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 「【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領は25日、中止を発表した米朝首脳会談を巡って北朝鮮との協議を続けていることを明らかにした。ロイター通信によると、サンダース大統領報道官は「もし会談が6月12日でも、7月12日に開かれても、私たちは準備ができる」と表明。再調整に前向きな立場を示した。
 サンダース氏は「大統領は本当の解決策を欲している。北朝鮮がその気なら、こちらも対話の用意がある」とも述べ、北朝鮮に非核化に向けた譲歩を促した。トランプ氏はこれに先立ち、ホワイトハウスで記者団に「今も私たちは北朝鮮と話している。(当初の予定通り)6月12日に開く可能性すらあり得る」と述べた。
 これに関連し、マティス国防長官は「米朝首脳会談について良い知らせがあったかもしれない。外交当局がうまくやれば元通りになるかもしれない」と述べ、協議の進展に期待感を示した。
 一方、国務省のナウアート報道官は「会談のための会談はやるつもりはなかった。開くからには結果が出なければいけない」と指摘。首脳会談を実現するには、完全な非核化へ北朝鮮が前向きな動きをみせる必要があるとの認識を示した」(日経5月26日)

第2回南北首脳会談は1回目の華々しさは消し飛んで、さぞかしお通夜のような雰囲気だったと思われます。

米国は2回目会談の直前に韓国政府に電話をしてきて、おかしな妥協をするなと釘を刺したそうです。

そして米国が会談を中止(延期)すると表明したのが24日夜ですから、わずか4日もたたずにギブアップという醜態をさらしたことになります。
お気の毒にも、一時的に正恩を奮い立たせた中国も、ZTEをめぐっての貿易戦争中でお取り込み中で、頼りにならなくなりました。 

「北朝鮮国営テレビ「キム委員長 米朝会談に確固たる意志」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180527/k10011454721000.html
北朝鮮の国営テレビは、26日に行われたキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長と韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領の首脳会談を映像とともに伝え、キム委員長が「米朝首脳会談に対する確固たる意志を表明した」として、韓国との対話を通じてトランプ大統領との首脳会談を実現させたい姿勢を強調しました。(略)
そのうえで、キム委員長が「来月12日に予定されている米朝首脳会談のために多くの努力を傾けてきたムン大統領に感謝の意を示し、歴史的な米朝首脳会談に対する確固たる意志を表明した」として、来月12日という日付を具体的に示し、トランプ大統領との会談に強い意欲を示しました。
さらに、キム委員長は「米朝関係の改善と朝鮮半島の恒久的で強固な平和体制を構築するために今後も積極的に協力していこう」とも述べたということで、米朝首脳会談の開催に向けて韓国に協力を求めました。
また、今月16日に予定されていたものの北朝鮮側が一方的に中止した南北の高位級会談を、来月1日に開催することで双方が合意し、これに続いて軍事当局者会談や赤十字会談を推し進めるとしていて、韓国との対話を通じてトランプ大統領との首脳会談を実現させたい姿勢を強調しました」(NHK5月27日)

まさに全面降伏で、しかも本会談をする前にチップをごっそりと持っていかれたようなものです。 

正恩とムンは、これによって完全に主導権をトランプに奪われました。 

トランプは余裕しゃくしゃくで、こんなことを言っています。 

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「6月12日の開催もありうる。北がやりたがっている。われわれもやりたい。どうなるか様子を見よう。北朝鮮側と今、話している」 

かつて韓国中央日報が得意気に掲載し、日本では野党議員が拡散した政治マンガをもう一回アップしておきましょう。 

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そぞろ惨めさが際立ちます。今や、ハンドルを握るのはトランプ、助手席には首相、正恩は後部座席で縮こまり、習、プーチンなどは車外、必死に後ろを走るのがムンというところでしょうか。 

そもそも、気の毒ですが米国にも北にも圧倒的国力差がない韓国が仲介などできるはずがないのです。

米国から会談中止を教えられたのも米国メディアの報道からだったというのですから、ムンのショックはいかばかりか。

政権与党派のハンギョレ新聞(5月29日)も、こう失望を隠しません。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180526-00030685-hankyoreh-kr

「最大の問題は、北朝鮮核問題解決のために最も緊密に協力しなければならない同盟国の韓国を徹底的に締め出した点だ。
大統領府は事前にいかなる(米国から)暗示も受けられなかったと伝えられた。発表時点は、文大統領が朝米の終盤の神経戦を鎮めるためにホワイトハウスを訪問し帰国してから24時間も経たない時点だった」

ところで、トランプは北の交渉術を、わが国の首相から直伝されていたと思われます。 

基本は3ツですが、この複合技できます。今回もそうでしたね。 

①協議を離脱すると脅迫して、相手の譲歩を誘い、有利に運ぼうとする瀬戸際戦術。
②罵詈雑言を吐きまくって、妥協がいかに困難かと思わせる北流ライズ・アップ作戦。
③いかにも融和を望んでいるように見せかけるインチキ平和ショー。

 今回は、正恩はキム・ゲグァン(金桂官)第1外務次官に、ペンス副大統領を「政治的マヌケ」と罵ってみたのは②で、首脳会談を止めてもいいと言いだしたのは①です。

そして、プンゲリを「爆破」して見せたり、米国人拘束者を解放したのは③です。

こんな親父譲りの陳腐なプレーで勝てると思ったのが愚かです。

まだまだ鍛え方が足りない正恩は、トランプが書簡を公表する翌日には恐慌に陥って、格下と思っていたはずのムンにすがりつくのですから。

大丈夫か、正恩。墓の下でジィさんと親父が怒り狂っているぞ。

ま、第2回南北首脳会談の内容自体は空疎で、論評に値ましせん。

本会談を目の前にしてなんの担保もなく、具体性のかけらもないまま 抽象的に「朝鮮半島の完全な非核化を」と言われても困ります。

ムンは、本気でまとめたいなら、ここぞと正恩に、その時期・方法・範囲などの明確化を迫るべきでしたが、このふたりは二人三脚ですから、ま、望むべくもありませんが。

それにしても、正恩から、「トランプチームのクォーターバックを潰してこい」と言われ、そのとおりやると、今度は「潰せといったのは、思い切り当たってこいという意味だ。バカヤロー」と罵られるとは、キム・ゲグァン惨め!

ああ、どこかの大学のアメフトチームみたいですな。

米国が流したんだからお土産を持っていくのは米国のほうだ、などと言う外交官出身評論家もいるようですが、正反対だと思いますよ。

それにしても、正恩やムンを天高く持ち上げて、「外交天才」だの「トランプを引きづりまわしている」だのと言っていた人たちは、今なんて言っているのでしょう。

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コメント

昨日も書いたように今のトランプの最大の弱点は限られた任期だと思うのですが、2期目は難しいとされる現状、任期の間にCVIDを完成させることはできると思いますか?

トランプの対北外交の成果は彼が良い意味で「反民主共和エスタブリッシュメント」だから成り立つものだと思います。

弱点というより不安材料の方が合ってますかね

中華三振さん、たしかに大阪夏の陣ではありませんが、若さが売りの正恩・秀頼と、もう老い先がないかもねというトランプ・家康の闘争という側面もあります。
あそこで、家康が後世にタヌキ親父という悪名を覚悟で、一気に豊臣を滅亡に追い込んだのは、家康のその年齢にありました。

だから、逆にトランプからすれば、ダラダラといつ終わるのか分からないような、北や中韓がいう「段階的・同時並行的非核化」には乗れないのです。
おそらく驚くほど短期間での完全非核化を構想しているはずです。
リビア方式という呼称をやめたのも、カダフィの死を連想させたからです。それからも体制保証することは確実です。

あとはその内容ですが、非核化は妥協しませんが、「体制保証」は一定の妥協をすると思います。
それも北に飲みやすくしてやるためで、トゲを抜いてやったのです。

おっしゃるように、彼が反ワシントン・エスタブリッシュメントではないというのが、彼の強みです。
今回の彼がとったポーカー型というか、マッドマン・セオリーは、オバマなどやりたくてもキャラ的に出来なかったでしょうから。

この反エスタブリシケメントは、彼の年齢といっしょで、禍福はあざなえる縄の如しで、各省庁の幹部人事が未だ未定なような足かせであり、一方型にはまらないスゴサでも悪わけです。
北に対しては、どちらかというと後者の良さのほうが出ていますね。
国務省に任せていては、グズグズであったと思います。

今回の会談後の文王の結果発表は板門店宣言と何ら変りません。

北朝鮮からの会談申し込みだと言う事を考えると、
北朝鮮の要求は全て却下されたと思えます。

憶測では「統一国家宣言をしよう」だったと思っています。
文王は「時期的に巻き添えを食う可能性が高い」と判断したので拒否したのでしょう。
他には「米国との仲を取り持ってくれ」も有ったかも知れません。
韓国はトランプ書簡の後で「仲介役は降りる」と発言しています。
なので、これも断ったのでしょう。

結果「板門店宣言の再確認宣言」が精一杯だったのでしょう。

「ソウルを火の海に」
「半島が島国に」
ぐらいの遣り取りは有ったかも知れませんね。

文王はぎりぎりの所で逃げるのに成功した様です。
※北朝鮮、米国双方からの直接的な軍事的脅威からだけで、
トランプ帝の猜疑心は一向に拭えて無いので文政権が危ないのはそのままです。

まあ、何をしようとトランプ帝の決意に変りは無いと思っています。

月影さん。すまん、今の状況で「統一国家宣言」ってのはないとおもうぞ。
そいつが出てくるのは、よほど状況か煮詰まってきて、最後のカードだと思うよ。

というのは、その「統一国家」の前提が、北の体制保証、つまり在韓米軍の撤退だからだ。
これがないところで「統一国家」を言ってもせんないことくらい北は分かっている。

今回、それがでるかどうか次第だが、秘密プロトコルというてもあるしね。
テロリスト(テロ支援国家)とは交渉しない以上、そちらのほうがありえると思うよ。

トランプの腹は出来ているとおもうが、誰にもわからん。

管理人へ

わざわざの回答、有難う御座います。

状況の認識の相違でしょうか。

私は、北朝鮮は今最悪の状況で、
それを北朝鮮も認識していると思っています。

理由は北の高官の「戦争か対話か選べ」発言に、
トランプ氏が「正式書簡」で「対話は止める」と書いて送ったからです。

勿論、私の認識がそもそも間違っているのかも知れません。

管理人さんへ

管理人へ
上記に「さん」付けしないで
間違って送信を押してしまいました。

呼び捨てにする気は毛頭有りません。

申し訳有りませんでした。

月影さん。ご丁寧に痛み入ります。
あなたと、北の情勢認識はそう大きくは変わらないと思いますよ。

長くなりそうなので、明日記事にします。

どうも、習のところに再度駆け込んでみたり、慌てて南北会談してみたり、正恩は女性の意見に振り回されてるんじゃないかと思えてきました。
側近を始末し過ぎて、妹と奥さんくらいしか相談相手がいないんじゃないでしょうか?

裏切り上手(どう上手かはさておき)の韓国という国は、相手側に付けておいてグダグダとこまめに裏切らせると、すごい働きをするのだなあ、と実感します。確かにオバマ氏には絶対できない駆け引きですね。

管理人さんへ

管理人へ
上記に「さん」付けしないで
間違って送信を押してしまいました。

呼び捨てにする気は毛頭有りません。

申し訳有りませんでした。

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