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2018年5月29日 (火)

ボルトンとポンペオの温度差につけ込んだ北朝鮮

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昨日から私は、なぜ北はあのような米国を怒らせて会談中止と言わせるようなことをしたのか、考えていました。 

ひとつの理由として考えられるのは、正恩がネゴシエーターとしては未熟なことです。 

彼の親父のしたたかさにを知る者にとって、キム・ゲグァン(金桂官)第1外務次官とチェ・ソンヒ(崔善姫)外務次官に、今この時期にあんな罵倒語を言わせて会談離脱を匂わせてはダメです。 

結果はご承知のように、トランプ中止書簡の翌日には腰砕けになってしまったわけで、その理由にこの両名の暴言が上げられる始末です。 

では、このふたりが言っていたことを、もう一回確認しておきましょう。 

5ae49699e52d4c5db4a349a8ef185d7f金桂官(キム・ゲグァン)外務次官

まず、キム・ゲグァンから。
 

「ボルトンをはじめ、ホワイトハウスと国務省の高位官僚は『先に核放棄、後に補償』方式を触れ回りながら、リビア核放棄方式だの『完全かつ検証可能で不可逆的な非核化』だの、『ミサイルの生化学武器の完全放棄』だのという主張を厚かましく繰り返している」
「米国が圧力ばかりかけるのでは米朝首脳会談に応じるか否か、 再検討せざるを得ない」

 非難対象はボルトンの言った「リビア方式」だとわかります。 

次ぎにチェ・ソンヒです。 

「「北朝鮮の崔善姫外務次官は24日、ペンス米副大統領が米メディアに「北朝鮮がリビアの轍(てつ)を踏むことになる」と語り、合意に応じなければ体制転換もあり得ると示唆したと批判。
米国がわれわれと会談場で会うか、『核対核の対決』で会うかは、全面的に米国の決心と行動に懸かっている」と述べ、米国をけん制していた」
 

ほぼ同じ内溶で個人名がペンスに変わっただけです。 

Dzct7rpvqaalid3_2ポンペオ国務長官とボルトン補佐官

訪北したポンペオに対しては、逆に丁寧な言葉遣いで褒めていることと対照的です。 

このように相手陣営の一部を褒めそやし、一部を激しく非難する場合、その理由は米国側交渉団の分断にあると考えられます。 

北にとって、ボルトンが主張している「リビア方式」だけは呑めない、もっと段階的な非核化で落とせないかと言っていることになります。 

この「リビア方式」は、「完全・検証可能・不可逆的非核化」(CVID)と完全にイコールではないことにご注意下さい。 

あくまでもCVIDは「リビア方式」の一部なのです。 

リビアで米国が実施したのはCVIDだけではなく、他の大量破壊兵器、非人道兵器の永久放棄、テロに対しても謝罪と賠償も求めています。 

整理しておきます。 

・CVID・・・完全・検証可能・不可逆的非核化
・リビア方式・・・CVID+化学・生物兵器の廃棄+テロの放棄と賠償
 

ボルトンが目指すものは、ただの「完全非核化」ではなく、核兵器の原料・製造施設・配備基地といったすそ野、そしてそれに関わった約6千名といわれる人的資源である核専門家の国外退去まで含んでいます。 

核専門家や核原料・製造施設を残せば、必ずまた作るという経験則に則っています。

またテロの放棄として、日本人拉致についても米朝会談で取り上げると言い続けているのがボルトンです。

家族会と6回も面談し、強い義憤をもらしていた心優しき強面こそこの人物でした。

では、このボルトン路線で、ホワイトハウスが一致しているかといえば、おそらく違うでしょう。 

Photoサラ・サンダース報道官  思わずごめんなさいと言ってしまう怖さ 

ボルトン氏の主張するリビア方式についてのサラ・サンダース報道官の発言です。

「自分はいかなる議論においてもその部分は見ていない、従ってそれ(リ ビア方式)が我々の目指す解決のモデルだという認識はない」
 

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ポンペオの立場は明確には分かりませんが、微妙にボルトンと異なっていることが予想されます。 

それは訪北して拘束者を解放した後に、このようなことを述べているからです。

「ポンペオ長官は11日(現地時間)、ワシントンで韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と会談した後、共同会見でこのように明らかにした。
  ポンペオ長官は「金正恩(キム・ジョンウン)委員長が正しい道を選択すれば、北朝鮮には平和と繁栄で満たされた未来があるだろう」と強調した。これは米朝首脳会談の開催を控えて、北朝鮮が核さえ放棄すれば米国の積極的な経済支援が保証されるという点を具体的に表現したものであり、注目される。
  特にポンペオ長官が最近、訪朝して金正恩委員長と2回目の会談をしたという点で、北朝鮮の非核化と米国の北朝鮮体制保証および経済支援などをめぐり金委員長とビッグディールがあったのではという見方も出ている。ただ、ポンペオ長官は「北朝鮮が核を保有しないということを保証するには強力な検証プログラムが要求されるだろう」と述べた」(中央日報5月12日)

http://japanese.joins.com/article/323/241323.html

う~ん、微妙ですね。「キム氏が正しい道を選べば、繁栄を手にするだろう」と言う意味は、非核化をしさえすれば経済制裁は解除し、支援もしようと言うことになります。 

検証した後という条件はつけていますが、正恩に甘い幻想を持たせることを言った可能性も捨てきれません。 

この微妙な亀裂、というより温度差につけ込んだのが北でした。 

だからキム・ゲグァンが、 「我々はボルトン氏への嫌悪感を隠しはしない」と言ったのです。 

そして、得意の瀬戸際戦術で会談離脱を示唆して自爆したわけですが、その背景にあるもう一つの要因が、5月16日に訪中した北の経済視察団員と習との会談です。

152656503241_20180517中国を訪問した北朝鮮労働党親善参加団一行が16日、北京人民大会堂で習近平・中国国家主席(前列中央)と共に記念写真を撮っている/聯合ニュース 

「朝鮮労働党中央委副委員長であるパク団長は習主席に、両国の最高指導者の重要な共同認識の実行▽中国の経済建設と改革・開放の経験を学習▽経済発展にまず力量を集中する新しい戦略路線の貫徹に積極的役割▽朝中友情のための新しい貢献が訪問の目的だと明らかにしたと「中央テレビ」は伝えた。これに対し習主席は参加団に「朝鮮の経済発展と民生改善を支持し、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が党と人民を国家情勢に符合する発展経路に導くことを支持する」と答えた」(中央日報5月17日)
http://japan.hani.co.kr/arti/international/30611.html

この訪中団には、北の全ての「道」(県)と市の代表が参加し、「中国の経済 建設と改革開放の経験に学び、経済発展に役立てたい」(新華社5月17日)との談話を発表しました。

今回、北の開放・改革経済へのシフトは本気です。経済は既に底を打っており、対中貿易も激減している中、中国の支援を受けつつ経済を建て直すしか方法はないからです。

このように見てくると、北の妙な空威張りの背景に、正恩の2回の訪朝、そして今回の経済使節団の訪中があることは間違いないでしょう。

冒頭の自問である「なぜ正恩は米国を怒らせることをしたのか?」という問いに答えれば、中国の経済支援が明確になり、しかも政治的にもバックアップしてくれると踏んだからです。

ただしその北の期待に、中国か十全に答えられるか否かは、米中貿易戦争の真っ最中ですから、微妙です。

中国はこの米朝交渉は引っ張れば引っ張るほど、南シナ海などてやりたい放題が出来ると読んでいますが、 経済制裁をかけないとZTeへの制裁が解除されないことになるからです。 

とまれ正恩の青さから、つい図に乗ってしまってトランプの盟友のペンス副大統領まで誹謗し、会談を流してもよいなどと口をすべらしたことは痛恨の失敗でした。 

この発言が伝えられた5月23日夜にトランプに電話をして、会談中止を進言したのは、他ならぬボルトンだったようです

一方、ポンペオはこれを「交渉妨害だ」として不満を漏らし、翌日、韓国康京和外相への電話して「北朝鮮との交渉を継続する明確な意志」(韓国側発表)を伝えたそうです。

この微妙なひびをトランプがどう埋めて行くのか注目です。

■写真 ヒマラヤの青いケシ

 

 

 

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コメント

トランプ帝は28日朝ツイッターに
「アメリカの代表団が米朝首脳会談に向けた調整のため、北朝鮮に到着した」
と書き込んだ様です。

アメリカ政府の代表団は29日まで協議する見通しらしいです。

この協議は正式書簡に対する返事を貰う為と推察しています。
返事は正式書簡に対してですから正式書簡での返答が必要でしょう。

トランプ帝は機を見るに敏ですね。

「危険な兵器の完全破棄」「拉致と言う犯罪の解決」
この二つを強く求めている事でしょう。

見返りは「金一族の身の安全」「北朝鮮と言う国の維持」
この二つでしょう。

「金一族の身の安全」は「金一族の象徴化」が最後の望みだったのでしょう。

訪中団は、北の全ての「道」(県)と市の代表が参加したそうですが、
「金一族の象徴化」への布石の一つでも有った様に思えます。

「拉致と言う犯罪の解決」をする場合責任を取らせる必要が有るので、
「金一族の象徴化」は、難しいと思います。
日本の場合は戦争責任だけでしたからね。

なので「金一族の象徴化」を求めての「あの挑発」だったのかも知れません。

「危険な兵器の完全破棄」や「拉致と言う犯罪の解決」を
有耶無耶に出来なく成った時の「最後の望み」が
「金一族の象徴化」だったのでしょう。

※「金一族の象徴化」の件は妄想レベルなので強く主張はしません。

>このボルトン路線で、ホワイトハウスが一致しているかといえば、おそらく違うでしょう。

勿論、ホワイトハウスの足並みが揃って無いのは事実でしょうし、
本来の落とし所も違うのかも知れません。

ただ、ボルトン氏とポンペオ氏はトランプ帝の意に沿っての行動かも知れません。

ボルトン路線は威し役、ポンペオ氏は懐柔役の可能性も有りそうです。
説得などで良く使われる手口だそうですね。

なので、私にはどちらなのか判りません。

あくまで印象ですが、アメリカ政府内の微妙な温度差って、わざとやっているとかはないのでしょうか?
北朝鮮という、およそ現代国家としての信用が全く無い輩を相手に、最初から択一(最終的な目標は既に決定されているでしょうが)しか示さないでの交渉は難しいので、いわゆるグッドポリス・バッドポリスをやっているのではないかと勘繰る自分がいます(;´д`)

私は、ジョンウン君はただのチビロケじゃないと思い
ますわ。日本のマスゴミは既に独自取材の力も無いし、
サラリーマン解説(分析)者しかおりませんから、毒に
も薬にもならないニュース報道しか出来ていません。
独裁者の凄みというようなモノは、テンで知りません。
独裁者の脅迫が家族にまで及ぶ人間の心理を知り
ません。

彼はトランプ親ビンの仕掛けにハマって折れたように
見せて時間稼ぎをしているだけで、着々とICBMの実用
化は進んでおり「今に今に見てろや!一気に形勢逆転
させたる」「一発打てば、トラさん白目ヒン剥いてブッ
倒れるぞー、ハイホー!」「まっ、後少しの辛抱だから
して・・」

超ロフティング軌道で大気圏再突入してハワイ沖の遥
か公海にボチャン! 「んにゃ、核は放棄するんだよ、
タダの宇宙開発さ、日本のハヤブサも同じことだろ?」
「すぐ制裁解除しろ! 経済援助せんかい! 核は段階
的に廃棄するって言ってんだろ、ああ~ん?」

トランプ親ビン「ゲっ、しゃーねーな」「オバマやクリン
トンがいけねーんだ、こりゃ時間が足らねーっての」

私はズルズルが一番怖いです。親ビンに神の御加護を・・

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