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2018年6月26日 (火)

ポンペオが北との交渉責任者とされた理由とは

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興味深い記事が「タイム」誌にありましたので、ご紹介しておきます。http://time.com/5320779/north-korea-united-states-timeline/ 

(仮訳)米国防総省高官は、北朝鮮に対して、シンガポールの歴史的首脳会議で署名された二国間協定を実施するための米国からの「具体的な尋問」のタイムラインが間もなく発表される、とロイター通信は報じている。
ロイター通信に対し、匿名を要求した当局者は、「誠意を持って行動するかどうかはすぐにわかる」と述べた。
具体的な尋問があり、北朝鮮に首脳で決めた協定の実施がどのようになるかというコンセプトを提示するための具体的なタイムラインがある」と述べた。
タイムラインの詳細は明らかにされていないが、当局者は、タイムラインが北朝鮮のコミットメントの水準を決定するのに十分だと示唆した」

PhotoAFP/Getty Images

お待たせしました。米国国務省高官によれば、シンガポール会談を受けて、北と米国との“specific asks”のタイムラインを、そろそろ発表するとのことです。 

“specific asks”とは「特定の質問」ですが、もっと強いニュアンスの「お聞きしたいことがある」ていどの意味があるようなので「尋問」としました。 

これでやっと、シンガポール会談の本当の内容が分かることになります。 

合意文書はわずか1ページ半の極めて短いもので、何の具体策もなかったために厳しい批判を受けました。 

私も一種の謎解きのようなつもりで、自分なりの解釈をしてみました。世評とは真逆だったために、「お花畑」とか「見たいように見る」とか散々でしたが(笑)。
関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/post-7896.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/post-a36b.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/post-2.html

やっと篠原英朗氏や藤原厳喜氏などがおおむね似た分析を出しくれたので、内心ホっとしております。 

しかし圧倒的少数派で、シンガポール会談・正恩大勝利説が横行しています。 

要は、会談内容に秘密が多すぎてわからないのです。 

肝心要の、果たして米国は北が本気で非核化をする気があるのか否かの見極めができたのかどうかが謎でした。 

そこがあいまいなまま米韓合同演習を凍結してしまったために、「安全の保証」を与えるのは早計ではないのかという危惧が生まれました。 

しかも日本のメディアが、「体制の保証」(guarantee of organization)と「安全の保証」 (security guarantees )を取り違えて報じたために、なんだもう北の「体制の保証」をしちゃったのか、という誤解まで生まれました。

今でも、この「誤訳」を前提にして論じている記事は多くあります。それにしてもひどい誤訳というか、はっきり言って印象操作です。

この合意文書で米国が「体制保証」、といったら、つまりは北の金王朝を丸ごと容認するということになります。

一方、「安全の保証」は、神保謙氏によればこのような意味です。

「一般的に「安全の保証」には①北朝鮮を攻撃する意図の否定(不可侵の意思表明)(eg.「第4回6カ国協議共同声明」など)、②北朝鮮を攻撃する能力の制限(米韓演習の規模縮小・中止・在韓米軍の態勢変更等)、③これら措置の制度化(朝鮮戦争終結、平和協定の締結、関係正常化)などが考えられてきた」
神保謙『米朝交渉の舞台裏-非対称な非核化と安全の保証の取引-』キャノングローバル研究所)
http://www.canon-igs.org/column/security/20180621_5108.html

まともに自分の頭で考えないリベラル派の中には、「米国はもう北の体制を保証するって言っちゃったのに、アベだけまだ圧力一辺倒か。雪解けの流れの蚊帳の外だ」なんて言っている人が出ましたっけね。

神保謙氏はこのような状態を「非対称な非核化と安全の保証の取引」と呼んでいます。

「おそらくこの時点で言えることは、北朝鮮が「戦略的転換」を果たしたとすれば、その転換を交渉を通じて十分に支援し、北朝鮮にとって有益で不可逆的なプロセスとして確立することが重要である。
しかし仮に北朝鮮が現段階でも核兵器を手放す意図がないのであれば、早期にその意図を交渉のなかで見極めて確定判断し、米国および関係国のより厳しい「最大限の圧力」へと回帰することが肝要であろう。
もっとも避けるべきは、曖昧な合意のもとで交渉を継続させ「事実上の核保有」を既成事実化することである
(前掲)

Photo_2http://www.bbc.com/japanese/44049754

さて米国側の主役は、トランプからポンペオに移りました。ボルトンも交渉役として指名されていますが、彼は補助的位置だと思われます。

というのは、ポンペオは既に2回も平壌を秘密訪問し、正恩と直接会談している唯一の米国側の人物だからです。 

だからこそ、トランプは名指しでポンペオを指名したのであって、彼が鍵を握っているのです。 

この2回の秘密会談の内容が知りたいものです。おそらくここでポンペオは正恩に直接かなり突っ込んだことを言っているはずだからです。 

2017年7月安全保障フォーラムにおいて、ポンペオ(当時CIA長官)はこう発言しています。 

「北朝鮮の核とキム委員長が分離されることを望む、北朝鮮の人々は彼が追放されるのを見たがっている」 

この発言は、北の核の指令ボタンから正恩を放すこと、すなわち「消去」するか、亡命させることを意味すると考えられています。 

正恩もこの発言を知っていて、ポンペオとの会談冒頭で、このことに触れたそうですが、その時の彼の答えがふるっています。 

「私はまだあなたを殺そうとおもっている」 (言うか、フツー)

そしてふたりして大笑いしたとのことですが、目は笑っていなかったでしょうな。 

この会談でポンペオが間違いなく切り出したと思われるカードは、金王家の秘密口座の件です。 

推定で4兆円とも5兆円とも言われる膨大な隠し財産は、すべて海外の金融機関に置いてあり、ことごとく米国は凍結してしまっています。 

ですから、正恩は将軍や高官たちに配るカネがない状態に追い込まれています。これは独裁者にとって死を意味します。

裏を取りようがない情報ですが、 シンガポールを訪問するに際して、正恩は社会保衛部(公安警察)に対して膨大な軍人名が記された監視リストを手渡したとされています。

市民以上に軍人に対しての密告が奨励されているといいます。

彼ら被監視軍人は、携帯を没収されて外部との連絡が不可能にされ、北の全部隊は、シンガポール滞在中に訓練はおろか、兵舎からの外出も禁じられたと伝えられます。

デイリーNK(6月24日)によれば、「軍の指揮官らは上級部隊の政治部の部屋に集められ、監視下に置かれたとのことだ。トイレやタバコを吸いに行くのも制限され、食事中の私語さえ禁じられる厳しさだったという」ことです。
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12240-046900/

これらの措置は、正恩にとって、前門のトランプと話し合うために後門の「国内の敵」に備えねばならなかったものと見られています。

この正恩の置かれた状況を熟知した上でポンペオは、正恩に対して斬首作戦と秘密口座凍結という二つの手段で、首を絞めていることになります。 

Photo_3ジーナ・ハスペルCIA長官

この正恩の秘密口座の鍵を今管理しているのは、ポンペオの腹心だったジーナ・ハスペルです。
 

この女性は、CIAのダーティな工作を一手に担ってきた人ですが、ググるとゾッとすることばかりやってきた御仁ですね。笑うとかえってコワイ(笑い)。 

ポンペオは独裁者をカネと斬首作戦で締め上げたところで、「トランプ大統領はキミにグッドニュースをしたがっていると思うよ。一回会ってみたら」とささやいたのかもしれません。

私は、もし米朝密約があるなら、シンガポール会談ではなく、このポンペオ訪朝時になされた秘密口座凍結解除に関わることだと思っています。 

シンガポール会談の後、北は正恩の訪中をのぞいて、奇妙な沈黙に入っています。

このような沈黙は遅滞行為とみなされているのは自明で、米国は北に対して冒頭記事のように「もう待てない。具体的な工程表をだすように」と言っているようです。

いずれにしても、数週間以内に米国が北の非核化のコミットメントについての「尋問」の内容がわかるはずです。楽しみにしていましょう。

■タイトルを入れ忘れていました(汗)。

 

 

 

 

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コメント

キャノンは信用出来んな。

宮家、神保、何を言ってるのかさっぱりわからん。

キャノンは外資ですよ。
自社の利益の為に世論を工作する目的がミエミエなんですけど

午前美氏。キャノンがクローバル企業だからグローバリスト、そのシンクタンクもグローバリズムへの誘導装置なわけですね。分かりやすい価値観だこと(苦笑)。

わたしが色眼鏡をかけて見る研究所は国家が背景にあるようなところ、かつての旧ソ連共産党マルクス・レーニン主義研究所や、中国社会科学院くらいなもんです。
いや、それすら是々非々ですよ。
馬鹿もいれば、たいしたものもいるのは、どこの世界も一緒。
肩書だけで、言説を斬るとは呆れます。

では神保さんの肩書は、本職のほうの慶応大学准教授としますか。私は掲載媒体がキャノングローバル研だったので、そちらを出したまでです。

記事と関係ないコメントはお止め下さいね。

> やっと篠原英朗氏や藤原厳喜氏などがおおむね似た分析を出しくれたので、内心ホっとしております。

> しかし圧倒的少数派で、シンガポール会談・正恩大勝利説が横行しています。

 私は ありんくりんさんの見方を支持しております。ありんくりんさんがもし間違えていても罪に問われることはありません。読者にすみませんと言っただけで赦されます。マスコミは予測が違っていたら読者などにすみませんを言うでしょうか? 間違えてすみませんぐらいは言ってもらいたいな。

 マスコミ以上に鋭い分析をされるありんくりんさんに対し敬意を表します。もしかするとマスコミの世界で活躍できるようになるのかもしれません。そうなるといいのですが、お好きな農業、養鶏、写真などができなくなりますね。


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