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2018年7月21日 (土)

熱中症の危険下で高校野球大会をするな

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とうとうこの私もやってしまいました。熱中症です。 

昨日、仕事の段取りが悪くて、よりによって11時すぎの炎天下での野外肉体労働をやらかすというハメに。 

こういうハードな仕事は、朝6時台の涼しい時間帯に済ませなきゃならないんですよ。 

沖縄のお百姓に「アサブシ、ユウブシ」(朝星夕星)という言葉があるそうですが、あれは真っ昼間に農作業すると倒れること必至だからで、涼しい時間帯に片づけてしまうという意味です。

決して朝星がでる頃から夕星がでるまでズッと働きっぱなしということじゃありません。しっかり昼間は昼寝しますしね。 

それをよりによって私は、34度の直射日光下でやらかすというお粗末の一席。 

あ、そうそうよく気温34度なんて気象庁が発表している数値は、百葉箱の測定ですからね。 

野外の直射日光の下や、地表からの輻射がある道路、広場などではプラス3度、時にはそれ以上になっていますので、ご注意。 

いやー、死にましたね。

仕事の区切りに近づいた1時間過ぎには、汗が滝のように流れたあたりまでは想定内としても、やがて目の前が暗くなり、立つことも怪しくなって、終いには軽い吐き気が来た時には、うわ、やっちまったと内心悲鳴を上げていました。 

ウゲっと吐き気が上がってきて、暑いのに逆に寒くなるのです。典型的熱中症じゃないか、これは! 

私はかつて沖縄で農業をやっていた頃に一度熱中症をやっています。その時にも暑さを通り越してゾクゾク来たことをよく覚えています。

ちなみに、その時は汗も乾いていたような覚えがあります。 

熱中症って、ある一線を超えると視床下部が司っている体温調整機能がバカになってしまっていますから、かえって寒くなったり、汗がでなくなるんですよ。 

まぁ、私の場合直ちに仕事を放り捨てて、風呂場に飛び込み水をザーザーかけ流しにしました。ともかく冷やすしかないんです。 

その後に空調と扇風機をガンガンつけて、マグクールという水につけると氷嚢になるものを首に巻いておとなしくしていました。 

なんとか今は頭痛が残るていどで正常に戻っていますが、こんな熱中症からの帰還をやらかした後は、甲子園を目指す高校球児の諸君が気の毒でたまりません。 

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熱中症をやらかした私にとって、朝日のこんな偽善的な記事(7月14日)を読むと胸糞が悪くなります。
https://www.asahi.com/articles/ASL7G5H4GL7GUTQP03W.html 

「毎年、熱中症でみなさんと同年代の部員が亡くなったり、意識不明になったりしています。
今年も事故が起きました。12日に、
大津市の中学校で、男子ソフトテニス部の2年生が、熱中症で救急搬送されました。(略)
日本スポーツ協会はこのWBGTが25~28度になると「積極的に水分、塩分を補給する」、28~31度だと「激しい運動や持久走は中止」という指標を出しています。そうした状況では練習には細心の注意が必要なのですが、正しい知識を持たず、認識が甘い先生がいるのが事実です。
これからの時期、給水が少なかったり、過度な持久走が課されたり、そうしたことについての意見が言えない雰囲気があるなら、それは先生の間違いです。
「それは無理」と感じた時、「もうダメだ」と体に異変を感じた時、仲間の様子がおかしい時、自分や仲間を守るために、声を上げましょう。とても勇気がいることです。でも、みなさんの方が正しい場合がきっとあります」

 ここで朝日の編集委員が言っているWBGT評価というのは、下図の日本体育協会が定めた「熱中症予防のための運動指針」というものです。 

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 朝日さん、おいおいです。あなたの会社は主催者です。「声をあげることが勇気がいる」状況を作ったのは、他ならぬあなた方なのです。

朝日に言われないまでも、甲子園がある大阪では8月に入って、連日「運動は絶対禁止」の35度を連日超えており、30度を割った日は1日もありません。
https://weather.goo.ne.jp/past/772/20170800/ 

つまり、こんな時期にやるなということです。

結果、主催者の高野連と朝日新聞は、「運動絶対禁止」、ないしは「厳重警戒」下に、多くの高校球児と観客をさらしています。

それを「教育の一環」という美名で放置し続けてきました。

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忘れかかっているらしいので、朝日と高野連のために高野連規約をみておきます。

「第2条 学生野球は、教育の一環であり、平和で民主的な人類社会の形成者として必要な資質を備えた人間の育成を目的とする」

「教育の一環」というなら、生徒の身体を少しは心配したらどうですか。

こんな過酷極まる気象条件で競わせた上に、エース級投手はほとんどの高校がひとりしかいません。

しかも完投が強いられます。準決勝、決勝ともなれば、連日連投を強いられるというプロなら絶対にありえないスケジュールが組まれています。

プロがしないのは、こんな無謀な連投をやったら、投手が二度と野球ができない肩になるからです。

せめてもの改善は2013年からの準々決勝と準決勝の間に休養日を入れたことくらいですから、「教育の一環」という規約が泣きます。

これでいかに多くの高校球児が、一生使い物にならない肩になったのか、野球ができない身体になってしまったのか、高野連と朝日は調査してみるといいと思います。

全国高校野球大会を止めろなどという気は毛頭ありません。長く残すべき、日本の誇るべきスポーツ競技大会です。

だからこそ、なぜ真夏の炎天下、年間最も暑い8月にするのかを問うています。秋にできない理由でもあるのでしょうか。

日本が一番暑い時によりによってやることはありません。8こう書くと、年配者の人には、オレたちだって歯をくいしばって真夏にやったんだという人もいるでしょうが、あなたの若い頃とは気象条件が違うのです。

中には所沢市長のように、「教室にクーラーをいれないのが教育だ」なんてバカ言っている人もいるようです。

下は大阪7、8月の気温の推移グラフです。

夏の甲子園で優勝した元報徳学園のエース金村義明さんは、「僕が投げている時よりはるかに暑い。今だと僕死んでますよ」と断言した」(スポーツ報知7月20日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180720-00000270-sph-ent

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あるいはドームならまだしも、屋根もない甲子園球場で、未成年者の生徒に競わせるのが非常識だと言っているのです。

現に、2011年には出場選手が次々に熱中症で倒れ、没収試合となるケースが発生しています。

しかも球児だけではありません、勝ち進めば進むほどバスを連ねて応援に来る応援団の生徒たちも膨大な数に登ります。

それが全国各地で甲子園を目指して、連日繰り広げられているのです。

いかに多くの子供たちの身体が危機にさらされているか、思いを致して下さい。

 

 

 

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コメント

危なかったですね!やれやれです。

なんですう、朝日の偽善者っぷりは・・・毎度のことながら呆れます。
昨日の県大会3回戦(余裕の37℃でした)、某高校のエースが立ち上がり順調だったのに、3回の途中から急に動きが悪くなりポカポカ打たれ出して、次の4回・・・某スポ根漫画のようにマウンドでバッタリ倒れて救急搬送という場面が本当にありました!

秋は新人戦で選抜予選でもある地方大会と国体なんてものがあるから、ちょっと無理ですね。
野球に限らずインターハイとかも問題になってますけど、また別の意味で1月にやる(3年生も出る)サッカー選手権なんて、今や優秀なのはクラブチーム行っちゃいますし、存在自体が問われてます。あれは読売か。

 とうとう熱中症やってしまわれましたか。
お見舞い申し上げます。
あまりご無理なさらないようにご自愛下さい、と言っても、仕事は待ってくれないですからね。

なにやら今日本で一番涼しい場所はむしろ沖縄なんだとか。
本土の皆さん、くれぐれも無理をなさらないようにお願いします。

高校野球の応援に何度か行ったことがありますが、あの暑さは沖縄の暑さとは別のものに感じましたね。(その分、かち割り氷のうまさは格別ですが)

件の朝日の記事を読んで、私も朝日の偽善的で身勝手な二重基準を改めて感じた一人です。
率先して改善するならともかくも、言うだけ言って「言いっぱなし」が平常運転がかの社のだと理解してますが、ホントにかっこ悪い新聞社です。

熱中症こわいですね。
気が付いた時には一人では対処できないらしいですから。

以前は大阪に住んでいたので甲子園にも何度か行きましたが、
あの頃でも炎天下の応援は結構きつかった記憶があります。
山路さんおっしゃる通りかち割り氷は必須アイテムでした。(笑)
いっそのこと午前中二試合、ナイトゲーム二試合とかにできないもんですかね。

朝日の言いっぷりには今更驚きもしませんが、
お前が言うなと言いたくなります。

ずいぶん前ですが、元公式審判員だった方から雑談で直接聞いた話ですけど、
甲子園に集められる審判はみんな本当に上手い!
でももし長引いて第4試合がナイターになると・・・「電気代いくらすると思ってるんだ!」と、審判が上のお偉いさん(主催者側)から怒られる(下手すりゃ次回から呼ばれない)ので大変だったとか・・・。

たしか先日遂に完結したらしい漫画「ドカベン」でも、審判がそれで困ってるシーンがありましたね。。明訓vsBT学園の時でしたっけ。古い話ですいません。
当時は「練習中に水飲むな!」「とにかく走れ!」「炭酸飲料禁止」なんて非科学的なことが当たり前で、「破ると顧問や先輩による制裁(今なら即裁判ものの体罰)」なんかしょっちゅうでしたからね!
日教組とやらはそれに加担して言うことを聞かない生徒には、肉体的・精神的リンチでガキをシゴくトンデモ教師を高く評価してましたしね。。なんという軍国主義だ(笑)
たくさん見て来ましたし、散々体験もしました。

あの金村が「夏の甲子園は残してほしいけど」と前置きしながら、当時とは暑さが違う!「今なら死んでた」というのは実に説得力がありますね!!
実際に全国中継で見守られる中で死人でも出ないと主催者や高野連は変わらないのかもしれませんね。

ちなみにその81年頃にたぶんベースボールマガジンだったか(記憶が曖昧ですいません)が甲子園出場校全校アンケートしたら、部活動中に「いつでも自由に水を飲んでいい」というのは、当時極めて先進的な指導者を招いた私立の「星稜高校」だけでしたね。
その頃から普及しはじめた「ゲータレード」「XL-1」「ポカリスエット」「スポーツドリンクタケダ」等々のスポーツドリンクを各種集めて名物の「商品テスト」をやったのは「暮らしの手帖」。
結論は糖分多すぎ(これは当たってる)、塩も多すぎ。
だから「普通の水道水が一番」でした。
学生に走らせてテストしたりしてたけど、逆に今考えると「無知って恐いわ!」です。

ポカリスエットの大塚製薬は、現在OS-1がバカ売れしてるわけですけど・・・たしかにポカリと違って不味いのと、「医療用食品」扱いのためにその辺のコンビニで売ってない上にバカみたく高いんですよねえ。原価いくらだよ!?

なるほど電気代という大きな問題があるわけですか。
それにしてもこの殺人的な暑さの下でプレーをさせるのは
もうそろそろ考えるべきだと思いますね。

我々の時代も勿論運動中の水は厳禁でしたね。
よく死ななかったもんだと思います。
それにうさぎ跳びもいやというほどやらされましたし。
今から考えれば非科学的もいいところですが、
それが正しいと信じ込んでましたから。

皆様こんにちは

北国に住む私からすれば連日35℃以上なんて想像絶する
暑さです。
皆様、体調崩さないようにご自愛ください。

お見舞い申し上げます、大事に至らず良かったですね。

屋内でも熱中症になる暑さが続いてますから、うちでは我慢せずエアコンは稼働させてます。
命を考えたら電気代なんて安いもんですね。

今の時期、風呂上がりのビールも良くないそうで、アルコールは控えて水分補給には注意しましょう。


高校野球、西東京大会も佳境に入ってきました。今年はロクに雨が降っていないので地面が固く、ボールの弾み方が凄いです。

全国大会くらいはドーム球場で開催できるといいですね。

先ずはお見舞い申し上げます。
さて、朝日の編集委員氏は件の記事についてTwitterで総ツッコミを受け、「周囲の見守りが徹底しているうえ、各選手の水分補給の状況をチェックするシステムもしっかりしており、大きな事故が起こらない対策ができています」
https://togetter.com/li/1247646
と反論しているようですが、地方大会で既に搬送者がいるようでは説得力がありません。
今年は無理でも今後はドーム球場での開催や時期の変更は考えるべきだと思います。
時期について秋開催は難しいと言う意見は実情としては納得できないでもないのですが、国体については甲子園直後と言っていい時期になんで高校野球というカテゴリーを対象にしてること自体既に無理をしてる気がします。
余談ですが高校生が全国規模で競う甲子園でやらない○○甲子園って結構ありますね。
いっそのこと京セラドーム等でやるようになったら「硬式野球甲子園」にしちゃうのはどうでしょう?(本末転倒の暴言)

すみません、途中おかしな文になってしまいました。
「なんで高校野球というカテゴリーを対象にしてること自体既に無理をしてる気がします。」→×
「(「なんで」を削除)高校野球というカテゴリーを対象にしてること自体既に無理をしてる気がします。」→○
でお願いします

楽団なんかは休みなく吹いてますしエールで声を張り上げるのも体力を消耗します。応援を部活の晴れ舞台と位置づけているので彼等彼女等も熱中症覚悟でスタンドに入っています。
キツいですよね…ほんとナイターが無理ならドームか涼しい地域の球場に移転する事を検討すべきだと思います。
変えられないのは大人の事情によることばかりです。
阪神地区の暑さは、山を背にした瀬戸内

瀬戸内のねっとりした、空気熱く空が低い感じの、頭痛がするような暑さです。そんな中で4試合リスクを取り続ける事を強いてるんですよね。
途中送信失礼しました(汗)

まずは、高野連を解体して、高体連と統一することですね。
既得権益が強くて何も改革ができない。

管理人さん、大事に至らなくて良かったです。
自分も熱中症の経験はありますが、吐くものが無いのに吐き気だけが延々と続くのは地獄ですよね。

ところで、朝日新聞の新人記者は、まず最初に高校野球の取材をさせられるそうですね。
郷土愛と甲子園を結び付けて美談を書く練習をして、自社イベントを批判できない教育につなげていくのだそうですよ。
噂ですけどね。

なお、朝日も一応は熱中症対策をしているというポーズをする為に、19日に朝日新聞・高野連の連名で、各県の高野連に熱中症対策を徹底するよう指示を出したそうですよ。
まあ、甲子園決勝戦の開始が朝や夕方ではなく昼真の時点で、何が対策だよと思いますが。

また、朝日新聞デジタルには
>スポーツの熱中症を防ぐには 給水や休憩、計画的に(2018年7月9日)
こんな記事もありました。
この中で、元巨人の仁志氏が(以下引用)

>日本の文化として「甲子園」と言ったら、みんなが一発で分かる。甲子園でやらないとたぶんファンは物足りなさを感じてしまう。
ああいう大会は雨でスケジュールが延びるのが一番困るから、それも含めて屋根があった方がいいとは思います。
ただし、なかなか変えにくい。相当な反発もありうるので、その辺は難しいところです。
(ここまで)

と言っています。
海外においても漫画やアニメの影響で「甲子園」で話が通じるくらい、アマチュアの大会としては例外的に認知度も高い。
もはやここまで来てしまうと、政府が「教育に悪い」と言って変えさせるか、あるいは高校野球関係で留学生が倒れるなどして海外からバッシングされない限り、変わらないんじゃないでしょうか。
秋開催ってのは、秋季大会や、プロ野球のペナントレース、大学の推薦入試の日程等々、選手も応援も手が足りないので難しいかもしれませんね。
暑さ対策なら、京セラドーム大阪での開催の方が良いですよね、ホント。

>須山さん
「東京○○」みたいに実際の所在地と違う名前を付けることが有るんだから、京セラドーム甲子園にしちゃえばOKですよ(笑)


>管理人さん
>これでいかに多くの高校球児が、一生使い物にならない肩になったのか、野球ができない身体になってしまったのか、高野連と朝日は調査してみるといいと思います。

夏の暑さとは関係ないですが、かつてこんなことを言った選手が居ましたね。
「腕が壊れても最後までマウンドにいたかった。人生最後の試合になってもいいと思いました」
花巻東のエース・菊池雄星に、このセリフを言わせたものがなんなのか。
教育にせよ、郷土愛にせよ、あるいは甲子園という聖地の魔力にせよ。
これが美談となって「野球人生がなくなってもいい」と言う選手がこれからも現れるのだろうと思うと、複雑な気分です。

香菜子先生と申します。教員をしています。

酷暑の炎天下の中で何時間もスポーツをさせるなんて児童虐待に見えて仕方がありません。青春を賭けて何かに一生懸命に取り組むこと自体は素晴らしいこと。でもそれが身体の危険、命の危険につながっては元も子もありません。

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