汚吏の巣窟だった文科省
まぁ、次から次に出てくる、出てくるもんですな。もちろん文科省の腐敗です。
文科省が、汚吏どもの巣窟だったことが分かってしまいました。
「文部科学省の腐敗が止まらない。私立大学の支援事業をめぐり、前科学技術・学術政策局長が、息子の裏口入学を賄賂とした汚職事件で逮捕・起訴されたのに続き、同省前国際統括官(局長級)も、収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕された。
墜ちた「エース」級幹部の共通点として、「霞が関ブローカー」と呼ばれる医療コンサルティング会社の元役員=贈賄容疑で逮捕=の存在がある」(産経7月28日)
1型は、天下り斡旋です。
特定の利権を握った官僚が利権を与えて、その見返りとして受け入れ先に天下ってしまうのですから、そうは言われないのがかえって不思議ですが、立派な贈収賄です。
典型的な事例は、2017年1月、文科省高等教育局長の吉田大輔氏が早大教授へ天下りしており、それを事務次官が組織ぐるみで関与していたことが発覚しました。
で、時の事務次官が再就職斡旋禁止規則違反を問われて退任に追い込まれれたわけですが、ご承知のように、この事務次官は前川喜平氏といいましたから、氏を記念して1型を「前川型」と呼ぶことにします。
https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_pol_doubt20170120j-09-w500
天下り自体はありえることです。ひとりの官僚が、長年蓄積してきた知見を退職後に次の職場で活かすことはよくある話で、 別にそのこと自体は、悪いことではありません。
ところが、そこに官僚が「お土産」を持っていく見返りとしてその天下りポストを約束されたとなると、自ずと話は別です。
これはただの国家公務員規則違反という次元ではなくなり、これひょっとして収賄とちゃうのということになります。
このすり替えをよく官僚はします。前川斡旋事件でも、なーんだただの天下りでしょう、と思ってしまいがちですが、実は天下りすることと引き換えに何を「お土産」に持って行ったのでしょうか。
この前川事件の場合、ただの天下りではなく、ポストにありつくために官僚時代のコネを使って補助金をえられるように便宜供与をしたのでした。
それが私学支援金でした。
早大のHPには堂々と前局長を教授とした理由を、「国の高等教育政策の動向の調査研究、文科省の各種事業に関する連絡調整などへの関与をする」と悪びれずに書いています。
「文科省との連絡調整への関与と助言」ということは、文科省が出す何らかの補助金を獲得するために、局長が元部下を動かしてくれるんじゃないかな、そうさ、絶対にそうしてくれるはずだ、ということですから、下心丸見えです。
文科省高等教育局は、大学の設置許可や私学への助成金を差配するセクション、一方早大は文科省助成金の受託大手ですから、誰が何に何を期待して天下りポストを用意したのか、わかりすぎるほど分かってしまいます。
しかも、このような局長クラスの大物官僚が天下る場合、当人同士ということはまずありません。
送り出す文科省は前川事務次官が指図して人事課が裏業務として動きましたし、早大側も総長まで含めた組織ぐるみで迎え入れています。
前川事件では明らかになりませんでしたが、後述する「霞が関ブローカー」の出番は、このマッチング情報を持ち歩くことです。
ここでこの大学や企業がこういうカネを欲しがっているという情報を文科省に持ち込み、文科省はこういう人を出したがっていて、こいつの権限はこうだった、という情報を逆の側に仲介し稼ぐのです。
早大総長は「斡旋禁止規則に詳しくなかった」などととぼけたことを言っていますが、組織ぐるみの贈収賄をなんとも思わないような構造が、文科省にも天下り先にも共にあったということになります。
ちなみに前川前事務次官は、問題視されると、調査委員会に対して証拠隠滅や口裏合わせをした悪質行為もバレています。
さらには週に4回に及んだ「貧困調査」の悪癖までが明らかになるに至って、職を失うことになりました。
https://www.sankei.com/affairs/news/180729/afr1807290005-n1.html
2型は、同じ贈収賄でも実に古典的、かつストレートで、いかにもいかにも汚吏がやりそうなことです。
それはズバリ、業者からの過剰接待です。
この意地汚さは、かつての大蔵省時代のノーパンしゃぶしゃぶ事件を思わせますので、2型は「しゃぶしゃぶ型」とでも称しますか。
「川端容疑者はJAXAに出向中の平成27年8月~29年3月、谷口容疑者が役員を務めていた医療コンサル会社に便宜を図るなどした見返りに、東京都内の飲食店などで複数回にわたり計約140万円相当の飲食接待を受けた疑いがある」(産経7月29日)
飲食店と言ってもラーメン屋ではなく、高級クラブや高級風俗店だったようです。やれやれ。
この川端に贈賄したのが、霞が関を根城とするブローカーの谷口浩司です。この男がハブとなって多くの収賄をしています。
谷口はJAXAが、「災害発生時に複数の人工衛星を活用した緊急対策を実施。観測衛星の画像データを自治体などに提供したり、超高速インターネット衛星を利用して通信環境を支援したりしている」(産経7月29日)ことに眼をつけ、電気通信工事会社に斡旋しようとしました。
この「しゃぶしゃぶ」の接待費の大半は、このアイシン共聴開発の日高社長が負担していました。
しかも川端だけではすまず、これにも事務次官が同席していたことが判明しています。
「(川端の)他にも、局長級を含めた複数の同省幹部を飲食接待していたことが29日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部はこれらの幹部からも任意で事情聴取。谷口容疑者が幅広く接待して人脈を広げていたとみて実態を調べている。(略)
特捜部が26日に行った文科省への家宅捜索は、川端容疑者の所属部署だけでなく、ほかの部署も対象になったもようだ」
(産経7月29日)
詳細は特捜部の操作が進まないとわかりませんが、これもまた事務次官クラスまで含む大規模な贈収賄であったと思われます。
3型も、この霞が関ブローカーの谷口が絡んでいます。この3型は「裏口入学型」とでも呼びましょう。
谷口は、佐野太科学技術・学術局長が自分の息子を東京医科大に裏口入学させたいと望んでいることに眼をつけ、東京医科大の学長・理事長に話をつけて、その見返りに助成金を貰えるように「指導」する便宜を図ってもらっていたようです。
しかもこの過剰接待には、事務次官までもがお相伴していたというのですから失笑します。
この事務次官の前任は前川氏ですから、二代続けて何をやっているんでしょうね。いや、たかだか2代どころじゃないのかもしれませんが。
「関係者によると、谷口容疑者は、東京医科大が支援事業に選定されるよう便宜を図る依頼を受け、見返りに息子を合格させてもらったとして受託収賄罪で起訴された同省前科学技術・学術政策局長の佐野太(ふとし)被告(59)に対しても飲食接待を重ねていたほか、別の局長級を含めた複数の同省幹部や同省OBらにも飲食費を提供するなどしていたという」(産経7月29日)
この霞が関ブローカー谷口は、文科省だけでなく他の省庁にも及んでいるとされ、特に文科省には長期間に渡って出入りしていたとされています。
谷口の妻の暴露によれば、谷口はかつては民主党羽田雄一郎議員の政策顧問であり、裏口入学の実際の紹介者は立憲民主の吉田統彦議員だそうですが、裏をとりようもありませんから、ライトサイドの皆さん大騒ぎしないで下さいね。
このブログには未確認情報がたくさん記されていますが、すべてを丸飲みする気に私はなれませんが、まぁ野党議員がなにかしらの形でかんでいたことはありえることかもしれません。
それこそ民進党系諸雑派の皆さんは、得意の「追及チーム」を作って徹底解明をされたらいかがでしょうか。
谷口浩司のホームページhttp://kojitaniguchi.com/
現時点では特捜の調査待ちですが、1型の「前川型」、2型の「しゃぶしゃぶ型」、3型の「裏口入学型」も、更に広範に、しかも文科省上層部にまで腐敗が及んでいると思うのが妥当でしょう。
また、先日来騒がれている日本ボクシング協会の会長パワハラ問題も、監督官庁の文科省傘下のスポーツ庁は、内部告発状に300名超が名乗り出るまで、一体何をしていたのでしょうか。
日大アメフト事件で、管轄官庁の文科省は何をしていたのでしょうか。
はたまた、この災害とまで言われる酷暑の真夏に高校野球全国大会を、私企業の朝日がやることを、指をくわえてながめているつもりなのでしょうか。
いや全国の小学校でクーラーの設置半数に及ばないことを、自治体の責任にだけしてよいでしょうか。
このように文科省が、子供のためにまじめに仕事に取り組んでいるとはとうてい思えません。
となると私としては、4型としてまともに仕事をしない不作為を入れたくなります。
モリカケでは、総務省が調査に赴いた加計学園で、学園の車に乗ったのが「忖度」の証拠だとグジグジと報じていたようなメディアが、今回はなぜか静かなものです。
これも前川氏を、あまりに「英雄」として持ち上げすぎたためなのでしょうか。
いずれにしてもこんな腐りきった官庁は、一刻も早く統廃合のジャンク・ポスト行きにしたほうがいいと思います。
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文部省案件だとは思うのですが、モリカケにはあれだけ血眼になって安倍政権を叩いた野党とマスコミが、何故この文部省スキャンダルには冷淡なのだろうか?同じ官僚の不手際なんで、政府の」監督責任が~!とかやれば良いのに。ここらへんのダブスタ感がたまらなく嫌です。最近のマスコミと野党。
投稿: 一宮崎人 | 2018年8月 2日 (木) 15時37分
「文科省汚職、マスコミの追及が手緩いのは前川喜平さんのおかげである」
https://ironna.jp/article/10340
こちらでも「裏口入学疑惑」と「接待疑惑」で起訴ないし逮捕されている文科省幹部を「霞が関ブローカー」と断じています。その霞が関ブローカーの親分格の一人が前川喜平氏なわけで、私怨で反安倍になったのではないかと思われるような人物を奉ったツケがマスコミと野党にきているのでしょう。
【裏口入学】立憲民主党の議員が関与と分かった途端に報道が止まる
http://netgeek.biz/archives/123608
野党の皆様、お得意の疑惑追及のチームの出番ですよ!国民目線にたってマスコミとともに徹底的に疑惑を追及してください。これは悪魔の証明ではないでしょ?
投稿: クラッシャー | 2018年8月 2日 (木) 16時18分
文科省が私立の学校に補助金を出せる制度が文科省の汚職の発生原因だと思います。文科省が私立の学校の設立に関与する際には設立基準だけ示しておけばいいのではないのか。設立後に私立の学校が運営できるかどうかは、基本的に学校の経営者の責任だとすべきでしょう。
現行の制度のままでは、文科省の天下りは収まりそうにありませんね。
文科省の許認可権も見直しが必要だと思います。森友学園で文科省が果たした役割はいったい何だったのでしょうか?
投稿: ueyonabaru | 2018年8月 2日 (木) 18時56分
久々のコメントで失礼いたします。
ueyonabaruさんのコメントと同様ではありますが、「許認可権と補助金制度をあわせもつ」以上、今後も不正や汚職は出てくると思います。驚嘆するほどに「古典的」な不正行為を未だに行っているこの現状から察するに文化省の腐敗は相当酷いものと思われます。極端に言えば「文化省は廃止」でもいいのではなかろうか、と。それに代わる機関など具体的なものは言及できませんが、財務省の一件もありますので、これを機に「省庁の在り方」自体を根本的に考える必要はあるかと思っております。
投稿: 宜野湾くれない丸 | 2018年8月 2日 (木) 21時02分
上記「文化省」→「文科省」でした。訂正します。
投稿: 宜野湾くれない丸 | 2018年8月 2日 (木) 21時04分