北海道全域停電はどうして起きたのか
北海道地震にあわれた道民のみなさまに、心からお見舞い申し上げます。
今回の北海道地震において特徴的なことは、約300万戸に近い広域停電が発生したことです。
「経済産業省は6日、北海道内のほぼ全世帯にあたる295万戸で起きた停電について、午後9時時点で、7日朝までに約120万戸分に相当する150万キロ・ワット規模の電力供給を確保できるとの見通しを明らかにした。
北海道電力が発電所の再稼働を進め、6日午後4時時点で、札幌市や旭川市など28市町村で約33万戸の停電が解消したとしており、その後、さらに復旧が進んでいる」(読売9月7日)
https://news.nifty.com/article/economy/stock/12213-20180906-50097/
上の写真は地震の影響で停電した6日午前の札幌市内です。中央がさっぽろテレビ塔です。
大地震が来たから停電はあたりまえだと思わないで下さい。
私も経験した2011年3月の東日本大震災においてすら、東電エリア全域の停電は起きませんでしたから、いかに異常なものか分かると思います。
「電力各社でつくる電気事業連合会も「エリア全域での停電は近年では聞いたことがない」としている」(日経9月6日)https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35045160W8A900C1000000/
やや専門的な説明になりますが、北海道は北電管内すべてでブラックアウト(停電)していますが、これは道内を一括して周波数管理をしている構造があるからです。
電力は「生もの」なために備蓄できません。そのために常に供給と需要を合致させておかねばならないのですが、北電は道内をワンセットでやっています。
そのために主力の発電所がやられると、地震とは関係のない地域まで一気に停電してしまうことになります。
今回は165万キロワットを発電していた苫東厚真火力発電所が、こともあろうに震源地の近くにあったために大きく損壊し、道内全域停電にまで発展しました。
この苫東厚真火力発電所の3基が停止したことで道内の半分の電力供給が奪われてしまい、一気に需給バランスが釣り合わなくなりました。
すると発生するのが周波数の乱れです。その結果、他の無事だった発電所まで停止に追い込まれてしまいました。
北海道新聞
これを放置すると周波数の狂った電気を送電してしまい、発電用タービンが故障し、需要用側の電子機器なども破壊する恐れがあるからです。
さらに悪いことには、他の電力会社から電力融通しようにも、北海道と本州各社と結ぶ送電線が停電でダウンしてしまい、救援すら受けられない状況になってしまいました。
さて以上が直接の原因ですが、遠因は火力に強依存する体質にあります。
北海道電力の電源構成は、発電量ベースで石炭52%、石油23%の計75%を火力でおぎなうという、極端な偏重構造となっています。
再エネは19%ていどありますが、再エネは自然条件によって発電量がバラつくために、火力が常にバックアップしています。
さもないと、強風が来ると大量に電気が出来てしまう反面、凪だと発電ゼロとなってしまい、周波数が安定しないからです。
そのデコボコを埋めていたのが火力だったのですが、その火力が止まったために、再エネも止まらざるをえなかったわけです。
再エネだけにしろという人がたまにいますが、そんなことは火力あっての再エネという舞台裏を知らない人です。
北海道電力HP
原発の場合、そんなことは心配ありませんから、今回泊原発が動いていたら、泊だけで苫東を凌ぐ北電最大の207万キロワットの発電能力がありますから、停電は起こらなかったでしょう。
では、北海道電力のエネルギー構成をみてみましょう。
黄色が原子力ですが、北電は全国でも関西電力に並ぶ44%と高い依存率を持っていました。
これが一気にゼロとなったのですから、北電は4割もの電力供給源を失ったことになります。
下のグラフが、震災前と後を比較したエネルギー構成比率です。日本全体でいかに大きな電源が失われたままだというのがわかるでしょう。
しかも、再エネは文字度りの風頼りの風来坊で頼りにならず、結局のところ日本の社会と経済の屋台骨は火力が一手に引き受けることになってしまっています。
そして北電の場合、その火力発電所も、今回被害を受けた苫東厚真など新品なほうで、北電の他の火力発電所は中古品に等しいものでした。
いちばん古い苫小牧など1973年建設ですから、あと5年で齢半世紀です。
北電に限らず、全国の火力は老朽化が激しく、電力マンの現場力でやっと維持できているような状況が続いています。
このような現状の薄氷の危うさが明らかになったのが、今回の北海道地震に伴う全域停電だったのです。
改めて思いましたが、反原発や再稼働阻止を叫ぶのはけっこうですが、このような大災害時に起きる停電リスクについて言及しないのはおかしいのではありませんか。
今回の北海道地震が真冬に起きたなら、石油を運ぶインフラも同時に破壊されてしまっていますから、電気もつかず、ストーブも炊けずに多くの凍死者を出した可能性があるからです。
ゾッとします。
今までなんとかなったからいいやではなく、数十年に一度どころか、100年に一度の大災害が日常的に来るのが今のわが日本なのです。
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コメント
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自宅はなんとか昨日のうちに電気復旧してくれましたが、断水が続いていて不便な状況です。
昨日は出張で稚内へ移動したのですが、ホテルが宿泊不可で、翌日の仕事を延期として急遽帰ってきました。
途中、風力発電の風車を見かけたのですが、風がふいているにも関わらず回っていませんでした。
肝心な災害発生時に発電しない発電方法に、呆れ返らずにはいられませんでした。
投稿: エントランス | 2018年9月 7日 (金) 06時36分
北海道の皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。
特に搾ったばかりの生乳を捨てている映像には胸が締め付けられました。
電源は余裕をもった供給体制が不可欠で、原子力発電所の可能性を追求していく事が大事だと考えます。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2018年9月 7日 (金) 06時50分
被災された皆様にお見舞い申し上げます!
昨日の夕方辺りから、やたら北電が悪い!行政と政府が悪い!ってな言説がネット上で目立ってました。
酷いのになると、国民の災害危機に備えるためには高い戦闘機買ってる場合じゃ無いなんてトンチンカンなのも。何の関係があるのやら大桃さん・・・若い頃ファンだったんだけど。
いやいや、外部電源喪失したといかにも「危機一髪」みたいに批判する方々、泊原発が動いていれば逆に問題無かったのよ!
エントランスさんって北海道でしたか。ご無事でなにより!
私も数年前に札幌から宗谷岬まで久々にレンタカードライブしたりしましたが、もうサロベツや宗谷丘陵のやたら増えた風力発電の稼働率の悪いこと。壊れた発電機を地面に降ろしてメンテも出来ずに長期間放置されたのかサビだらけ(某欧州メーカー製)なんてのも何機もありました。
あと、90年代と違って廃業した牧場のサイロや牛舎の廃墟が多いのが印象的でした。。
道民の信頼厚いセイコーマートが頑張っているようですね。いわゆる大手コンビニとは違う北海道ならではの店舗形態が助かってるようで・・・。
東日本大震災の時なんか、直接被害が無くてもこちらのコンビニは主に宮城からの物流が止まって1週間死んでましたからね。。
北海さん、見ておられたら・・・無事ですか?酪農、大丈夫ですか?
現代の生活では電気が無いとどうにもならんことが多すぎますが、酪農なんか直撃じゃないですか!大変心配しております。
まだ胆振では土砂災害で行方不明の方が多くおられます。一人でも多く「生きていてくれ!」と祈るばかりです。。
投稿: 山形 | 2018年9月 7日 (金) 07時44分
北海道の皆様は、これから来る冬に向けて大変だと思います。
この土日ではまた大雨になるとも聞いていますので、さぞ不安かと思いますが、希望を捨てないで下さい。
うちの会社も昨日は色々大変でした。
取引先を挟んで、うちの会社とも関係のある企業が北海道にありまして、停電になると生産ラインがどうたら、ラインを止めないように仕事を振り向けて……等。
東日本大震災の後で日本TCGFが立ち上がり(違っていたらごめんなさい)災害時の物資調達に関する話も色々と準備されてきました。
今ではソレから一歩進んで、日本でもBCP(事業継続計画)が話されるようにもなりました。
しかし、それも肝心の電力があってこその話。
北海道で電気が無いと聞くと、北の国からの「電気が無ければ暮らせませんよ!」という純の台詞を思い出してしまう。
だからといって、政府は安易なソーラー発電とかに頼らないように、しっかりと考えてほしいですね。
投稿: 青竹ふみ | 2018年9月 7日 (金) 07時50分
>今までなんとかなったからいいやではなく、数十年に一度どころか、100年に一度の大災害が日常的に来るのが今のわが日本なのです。
九条教の方々にも聞かせてあげたい言葉です。もっとも、かれらは聞く耳を持たないかもしれませんが。
投稿: タカ派さん | 2018年9月 7日 (金) 08時28分
札幌に独りで暮らしている母親の所も、今朝3時頃電気が復旧したようです。また、茨城県に住む兄がちょうど函館に出張に行っていましたが、昨夜17時半頃函館発のフェリーで青森へ。八戸の宿が取れたとのことで、南下し、日付けが変わる前に宿に着いたそうです。今日は八戸から新幹線で帰るとのこと。
ニュース等でフェリーの事、伝えてるところありましたか?私は全く見かけず、兄からのメールで、「あ、その方法があるか」と思った次第です。まぁ、フェリーに乗ることができる場所は限られますが、何だか鉄道と飛行機ばかりで、フェリーは全く無視のような?
しかし本当にこれが真冬だったら、、と考えると恐ろしいです。私の所に呼び寄せるにしても、飛行機が飛んでいないので脱出さえできない。早く泊原発を再開して欲しいです。
そして、厚真町のあのもの凄い数の土砂崩れを見たら、ソーラーパネルなんてあっという間に使えなくなってしまうのだろうなぁと思いました。
投稿: 白うさぎ | 2018年9月 7日 (金) 08時38分
今朝の朝日系ワイドショーによれば、泊原発は現在、定期点検で止まっているそうです。はて、定検で6年も止まっているのでしたっけ?。そして、朝日の玉川徹氏と長島一茂氏のコメントが“面白かった”です。
「発電所一か所で北海道の半分の電力を担っている状態こそおかしい」とし、「6年間もこのような状態を放置した北電は無責任」だそうです。
さらに、太陽光の普及や蓄電池の開発はどうなっているんだ?となり、「安価な蓄電池が出来て、自然エネルギーが普及すると、原発など自分達の電力が売れなくなるので電力会社が困る」そうで、蓄電池の開発を妨げているのは電力会社、ということのようでした。
思わず吹き出しそうな話を、目を釣り上げてやっていました。こんなホラ話を堂々とやっているTVに未来はありません。
安価な蓄電池が出来て、家庭用の電力が貯められたら、確かに一般住宅は太陽光パネル何枚かで十分です。ですがね〜
サラリーマンの頃、開発現場を見たことがありますが、革命的な何かが起こらない限り・・・ですね。夢物語を語るのはいいのですが。当時、原理的に無理な話のように感じました。
投稿: 九州M | 2018年9月 7日 (金) 11時12分
管理人様お久しぶりです。
何とか電気も回復しネットも可能になりました。
山形さんお気遣いありがとうございます。
無事ですよ~~
私は十勝なので地震の直接の被害はありませんが、停電になり地震発生時から約11時間後の7日午前2時頃復旧しました。帯広市などは場所によって復旧と言ったところで、全世帯復旧にはまだ時間が掛かりそうです。
この想定外の道内全域の停電は、様々な影響を与えております。
影響は人それぞれの環境で違いますが、私の場合停電中自家用の発電機を稼働させていましたが、発電機の燃料確保に苦労する事になりました。
(十勝沖地震の経験から発電機2.4kw1台と1.4kw1台の合わせて2台と燃料30ℓは備蓄していましたので、自家用としては十分だったのですが、職場に1台持込業務中作動させていたら燃料が心細くなってきました)
スタンドも停電で閉店、一部発電機により稼働させていても、スタンドの地下タンク分のみなので20ℓ制限や2,000円分のみとかになり、在庫がなくなれば閉店。
(卸元の基地からタンクローリーに積み込むためのポンプが停電により稼働しない為)
心細くはなりましたが、結果として何とか備蓄分で間に合わせる事が出来ました。でもこの経験で今後は備蓄量を増やす事を考え中です。
テレビではコンビニやスーパーマーケット、ホームセンターなどでの行列を盛んに放送していますが、一般の方の危機感の無さに驚いています。
非常食(30食)ミネラルウォーター(20~30ℓ)、トイレットペーパーやティッシュペーパー等はは常に備蓄し先入れ先出しで使っています。
いつ何が起こるか分からない(想定外は聞き飽きた)時代に、自分の身を守るのは自分の責任であり、政府が!行政が!JAが!と言ったところで急ぎには間に合いません。人に頼るより先に自分で可能な限り準備しておく必要があると思います。
酪農の関係ですが、大規模酪農家では発電機を持っており搾乳や搾乳機器の洗浄などは通常通り行っており影響は限定的ですが、中小の酪農家ではその設備が無く、発電機の貸し借り(シエア)しながら乗り切った状況です。どうしても対応出来なかった所は廃棄乳も発生しました。
ただ、発電機をつなぐには商用電源から自家発電に切り替える「切替配電盤」が必要になり、これは急ぎで設置できませんので、事前に設置しておく必要があります。
使用電気容量によって40~50万円から大規模になると200万円以上となりますので、万が一の時の為に投資するかどうかは酪農家の判断です。
私が現役時代に上記金額の30%酪農家負担で切替配電盤の設置を推進しましたが、67%の酪農家しか設置しませんでした。(私の力不足です・・・)
誰かが以前「都民ファースト」や今話題の体操界での「選手ファースト」という事を言ってますが、酪農家である以上「乳牛(牛)ファースト」で経営して欲しいな~
「停電で搾乳出来ない」は酪農家の怠慢だと考えています。
事前に考え得る準備可能なものは、平常時「無駄」だとしても「いざ」と言う時、牛に迷惑を掛けない事を優先にして欲しいと思います。
コメントにもありますが、今回の災害は不幸な出来事ではありますが、真冬で無かったのが唯一の救いです。
-20℃や-25℃で積雪が1m以上もある中での発生では助かる命も助からなくなってしまいますし、救助活動もかなり制限されると思います。
個人的な事ですが、「厚真町」に息子が住んでいますが、家族全員無事との連絡があり安心しているところです。(停電・断水)は継続中ですが無事で何より・・・
この日曜日にでも行こうかな?と考えています。
コメント長くなり申し訳ありません。
投稿: 北海 | 2018年9月 7日 (金) 12時10分
貴ブログは正しい内容です。電気は貯蔵することが困難なので、需要(負荷)と供給(発電)が瞬時でも一致している(同時同量といいます)ことが大原則です。供給が不足すると周波数が低下し、送配電系統の継電器(一種のブレーカー)が動作し負荷を切断します。切断しないと変圧トランスが加熱し火災となり、停電の被害が長期化します。以上は送配電工学の基本ですので、今回の北海道の停電は、電力関係の技術者は当然かつ想定内と思っています。2003年に発生した北米大停電も基本同じ現象です。
供給に余裕を持たせるため原発の再稼動は早急に必要です。原発は原理的に瞬時の出力調整が困難だから一定出力で定常運転させる。火力・水力は出力調整が容易だから、周波数(=同時同量)の調整に利用するのがよいのです。大規模な風力・太陽光は出力が不安定で瞬時に周波数を乱すから、実は電力会社は嫌っています。今は2%位だから火力・水力で押さえ込み調整できますが、数十%なれば停電の危険性が今より増加することになります。停電すれば死者が出る現在、専門家はこれを危惧しています。これは風力・太陽光が普及しすぎると必ず問題化します。ドイツは脱原発し風力・太陽光を推進してますが、フランスから原発の電気を買っていますね。陸続きは送電線が設置できるので有利ですね。
投稿: 一読者 | 2018年9月 7日 (金) 12時21分
エントランスさん、北海さん、ご無事でなによりです。熊本のようにこの後またという可能性もあり雨予報もあり、被害が最小限に抑えられることを祈ります。
北海さんコメントの「いざ」という時に足に迷惑をかけないように、という一文に頭が下がります。
記事本題のブラックアウトについて、
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO32131290S8A620C1L41000
泊原発の再稼働(定期点検ではなく再稼働審査が活断層絡みで長引いているはず)を今後前向きに進めるのか、それとも活断層が無いことを証明する地獄をずーっと続けて止めるのか。ゼロリスクの為に天災由来の被害を細かく積み上げる愚について、交通事故や飛行機事故の確率なんかと比べるだけでなく生活感で感じて論じられる位、ここ数年日本は雨風地震にやられてきました。年内無理そうなんて言わずに現実的な数字を元に進めてほしいです。
共産党小池氏が、泊原発の非常用電源について不勉強なツイートを飛ばして反撃されていました。
泊には古い使用済み燃料棒がプールに保管されているだけで、炉に燃料はありません。プールを冷やす電力がブラックアウトすれば非常用電源を使うのが当然です。
そのシステムがキチンと働いている事を危険だと言い募る彼等の日々の運動の成果が、今回の全道停電です。
九州Mさんお書きの玉川氏だってずっと「火力で足りるからいいじゃない」って言いふらしてましたよね。どの口で言うかです。
投稿: ふゆみ | 2018年9月 7日 (金) 14時47分
北海さん、無事でなにより。。
正に「備えあれば」ですね!
むしろそれだけの割合で自家発電を装備していたというのに驚いています!大規模集約化の恩恵でもありますね。
搾乳できなきゃベコが死んでしまいますから。。
こちらからは防災ヘリが昨日の午前中には丘珠へ急派されて直ちに救難活動開始。
機動隊の先遣救助隊が昨日の午後に出発し、仙台からフェリーで苫小牧へ。午前中には活動開始。
東北電力山形支店からは電源車や高所作業車11台が秋田まで自走して新日本海フェリーで早朝には小樽に到着。
D-MATは昨日遅くには編成完了、何らかの空路(熊本の時は松島基地から近県のチームと供に迎えに来た空自の輸送機でした)で向かって活動開始しているはずです。
停電と断水は本当に最悪ですし、しばらくは物流の混乱が続くかと思いますが、直接被害の無かった所はちょっとだけ我慢すれば乗り越えられます!頑張って下さい。
また、残念ながらお亡くなりになった方々にはご冥福をお祈りいたします。
投稿: 山形 | 2018年9月 7日 (金) 15時17分
ああっ、すみません!せっかくの名言を誤記してます私
>足ではなく牛です!
投稿: ふゆみ | 2018年9月 7日 (金) 15時54分
管理人さん、皆様こんにちは
私の住んでる所も北海さん同様、午前2時頃電気が復旧し、ネットもようやく繋がりました。
丸一日電気が使えないのは初めてでしたので、改めて電気の大切さを身にしみました。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
投稿: なまら | 2018年9月 7日 (金) 16時45分
ところで一体なぜ左派の人たちはこんなにも原発を嫌うようになったのだろう。もともとは左派のほうが原子力の平和利用をたたえていたのに
投稿: ななし | 2018年9月 7日 (金) 17時56分
送電系統が打撃を受けて、全火力が停止する事態で、
原子力発電所が稼働し続けられるなんて「ご都合主義」を今頃唱えている人がいるらしいが大丈夫か?
大型商用原子炉は負荷が安定して初めて運転できるわけで
送電系統が地震で破綻したら、開閉器がバンバンいって自動閉鎖、緊急停止だよ。
震度2で泊原発の外部電源が失われたことはどう考えているのやら…
投稿: イルマティック | 2018年9月 7日 (金) 18時52分
夜中の3時に火力が余力なしのフル稼働していた状況が元凶です。同時同量というのは足し算で足りてれば済むものでは無いのです。一読者さんが丁寧にお書きくださっている通りだと思います。
投稿: ふゆみ | 2018年9月 7日 (金) 19時16分
今回泊原発で喪失した「外部電源」は「停電した電力網」そのものであって、現地の震度は関係ないんですけど
もしかして原発の敷地の外側に独立した専用発電施設があって、それが地震で停止したとでも思っていらっしゃるのでしょうか?
投稿: 須山 | 2018年9月 7日 (金) 21時55分
イルマティックさんへ
興奮せずに、起こったことの事実関係を一つづつ整理しましょう。
1、系統とは、発電所から出た電気を送る送電線や変電所の総体(網目構造)を指します。
2、地震で壊れたのは苫小東厚真の火力発電所です。
3、送電線や変電所が壊れて、打撃を受けたのではありません。
4、発電量が一気に半減し、北電系統内の発電(供給)と負荷(需要)のバランスが大きく崩れました。
5、通常、系統を部分的に切り離して負荷を強制的に減らそうとします。この場合部分的な停電は起きます。
6、あまりの負荷の激減の為に(恐らく)、系統の切り離しができず発電側の周波数が乱れました。系統制御の問題があったかも?
※東日本震災の時は東電も東北電力でも、この系統制御がうまくいってブラックアウトを防ぎました。
7、周波数が乱れるとは、発電機のタービンの回転が乱れます。
8、発電側の防御(タービン破損等を防ぐ)の為発電所が緊急停止します。
9、これが、ドミノ倒しのように、北電内のすべての発電所が(自動的に)緊急停止しました。このことをブラックアウトと呼んでいます。
10、そして、北電全域で停電になったのです。
11、泊原発は運転していませんから。他の発電所(外部電源)から送電を受けていました。
12、北電全域停電ですので当然泊原発にも送電されません。そのことを“外部電源喪失”と呼ぶ人がいたのです。停電のことです。
13、泊原発で壊れたものはありません。周辺の系統=送電線も問題ありません。
14、震度2ごときで壊れるような物は、どの発電所にもありません。
15、ちなみに、“負荷が安定して初めて運転できる”のではなく、発電所は負荷に合わせて運転します。原発は負荷のベースを担い、火力で負荷の変動に合わせて発電量を微調整します。
16、福島の事故は①自分で発電出来ず②送電線が壊れ、外からも送電できず=外部電源喪失③非常電源(ディーゼル発電)も津波で使えなかった=全電源喪失為になり、事故になったのです。
ご承知のように、泊原発は③の非常電源が稼働しており、問題は起きていません。
ブラックアウトは日本で初めてのことです。多くの原発が停止し、そのリスクは当初より言われていました。が、現実に起きてしまいました。ある意味、電力の最悪の事故です。真面目に電気のことを考えてもらえる機会になれば、と思います。
投稿: 九州M | 2018年9月 7日 (金) 21時59分
若いころ仕事で北海道にもよく行きました。一緒に苦労した友人たちもいます。その友人たちとも連絡が取れません。北海道でも部分的な地震はありましたが、今回のような全域にまたがる災害は初めてです。今は一日も早く元の日常を取り戻すよう祈念するばかりです。
投稿: karakuchi | 2018年9月 7日 (金) 22時07分
因みに今回ほくでんの送電線自体に被害がでたのは次の通りです。
http://www.hepco.co.jp/pdf/18090704.pdf
幹線=275kV 線187kV以下
南早来線1号線 275kV:今回被害のあった震源地周辺に在る苫東火力発電からすぐ近くの南早来変電所までを結ぶ幹線(並列して結んでいるもう1系統の2号線は無傷)
岩知志線 66kV:南早来変電所から震源地近くを通り日高地方の水力発電所周辺まで結ぶ線
石北線 66kV:オホーツク方面の遠軽周辺
です。
他にも送電線周辺の山が崩れている石狩と十勝を結ぶ幹線が1系統ありますが、直接被害を被ったのは上記の3系統で、オホーツク方面の遠軽を除くと何れも震源地近くです。
それ以外の送電線は大丈夫でした。
https://pbs.twimg.com/media/DmaKmxgUUAEQKUU?format=jpg
改めて整理しますと泊原発の外部電源が断たれたのは原発に繋がる送電線がやられた訳では無く、道内全体の電力が無くなったからです。
送電線があらゆる所でやられると確かに開閉所の働きにより送電が止まり、電力の供給が断たれますが、そうならない為に網の目の様に多重なネットワーク状の送電線網があり、送電を制御します。
(北海道電力の場合、人口分布及び発電所配置の関係上、どちらかと言えばハブ型になっており、ある程度多重になっているものの、他の電力会社に比べると弱いです。)
今回の被害状況で仮に泊原発が動いていたなら、今回のブラックアウトが起こらなかった可能性は、絶対とは言えませんが十分に考えられます。
反原発の方が「泊の方が震度6だったらどうするんだ」と仰っていましたが、その場合、泊原発が自動停止しても今回痛手を負った苫東火力発電が無傷なので、そちらでカバーするまでです。
因みに今回北海道電力が急遽臨時で再稼働した火力発電所は石炭を燃料にするタイプですので、燃やした石炭灰からある程度の放射性物質が放出されると思われます。
来年廃止予定のかなり古い発電所なのでフィルターなんかはどんな感じなんでしょうかね?
投稿: 三毛猫 | 2018年9月 8日 (土) 00時22分
忘れてました。
この度地震で亡くなられた方にご冥福をお祈りいたすと共に、被災された多くの方々にお見舞い申し上げます。
また被災地で救助、復旧活動に携わっている方々に感謝申し上げます。
投稿: 三毛猫 | 2018年9月 8日 (土) 00時44分
管理人様
コメントの間隔が開き申し訳ありません。
昨日コメントを書き込んだ後、固定電話(光)が不通になりネットを開くことが出来ませんでしたが、先ほど回復しネットを再開する事が出来るようになりました。
北海道の状況ですが、電気はおおむね回復しました。
断水は「厚真町」及び隣町の「安平町」は全域、その他札幌をはじめ数市町村で一部のみ断水のようです。
厚真町近辺では、道路の損壊が激しく通行止めの所もかなりあるようで、週末息子の所へ行こうと考えていましたが、たどり着けないようなので諦めました。
ただ、携帯は常時つながるので連絡は可能となっています。
また、昨日のコメントで書いた「ガソリン・軽油」の関係ですが、停電解消により「卸元」からのタンクローリーも動き出し。レギュラーガソリンはほとんどのスタンドに届いたようです。軽油は明日以降になると聞いていますので、週明けには平常に戻る見込みです。
今回の停電の原因は管理人様やコメントされている方の仰っている通りだと思いますが、私のような電気の素人で一般市民にしてみれば、原因はともかく起こった現象にいかに対応するか・・・しかできません。
それと二度と同じことを繰り返さないで欲しいと思っています。
北電社長の会見で「このような事は想定して訓練していた」と話していましたが、この言葉を信じるなら訓練が生かされなかったか・・としか言いようがありません。
深読みすれば解釈は色々あろうかと思いますが、結果だけ見れば役に立たなかったという事でしょうね。
役に立たない訓練をする意味を北電には考えて欲しいです。
的外れなコメント申し訳ありません。
管理人様・山形さま・ふゆみさまはじめコメントされた方の北海道に対するお見舞いのお言葉に感謝申し上げます。
投稿: 北海 | 2018年9月 8日 (土) 19時16分
「物流の正常化時期」について調べていたら、たまたま、こちらにたどり着きました。ちなみに自分のところは7日の9:30頃復旧しました。
須山様、 karakuchi様をはじめ皆様とても分かりやすい解説ありがとうございました。
今後、国や北電がどのような方向に舵をきるかわかりませんが、いずれにせよ、東日本大震災以来、先送りにしていたエネルギー問題について、真剣に向き合わなければならない時がきたようですね。
新しい発電所の建設をするとしても、数年から十数年という時間が必要になる。となると、遠い将来はともかく、喫緊は泊再稼働しか選択肢はないと思うのですが。
現状では稼働していても、していなくても、リスクはほとんど変わらないですし。
投稿: くまっこ | 2018年9月 9日 (日) 19時05分
イルマティックさんの件について九州Mさんがコメントされています。その中で9まではその通りですが、イルマティックさんはその為の需給のアンバランスで、泊も止まりますと仰っているのでは?送電系統と書いていらっしゃいますが、発電も含めたモノかと。
変動に対して対応できない原発が残っていても、所詮は止まると言う事でしょう。先ほどの私の質問と同じ意味だと思います。
例えば泊で200万KW発電していて北電全体で350万KW必要としますと、比較的新しく大型で、つまり効率が良く安い石炭が使える厚真で残りの相当な量を発電させる事が経済合理性に適っていますよね。150万KWなら厚真だけでも賄えるのですし。そうすると他の火力は殆どが休止でしょう。瞬時の発電量アップが可能なのは運転していてこそです。従って厚真の全停止を他の火力で瞬時にカバーする事は出来ませんよね?厚真をバックアップするには、稼働中の他の火力の余剰分が厚真の発電量だけ必要なのですから。他の言い方をすれば、厚真を除いた運転中の他の発電所の合計発電量を超えて発電は出来ません。しかしそうしますと平均稼働率は、上表の6発電所で考えた場合、60%にもなりません。コストの高い重油焚きもありますから、北電はこの選択を出来なかったのでしょう。
更に、瞬時とは言っても細かい変動には追随できても、大きな変動に追随出来るのでしょうか?電力を余分にも供給しているから間に合っていそうです。車でも細かなアクセルワークには瞬時に追随していますが、いきなりのフルスロットルでは何秒も掛かります。大きなタービンでは尚更です。止まる方は瞬時、回っている方は数十秒?で、しかも既に足りない状態ですから、止まらざるを得ないと思います。
逆に原発が瞬時に止まった時、失った発電量が少なくてそれと同量の余裕を運転中の火力が持っていれば、瞬時に対応できそうです。原発の発電量が大きいと、やはりタイムラグが発生して、対応不能になりそうです。如何でしょうか。
投稿: matu | 2018年9月13日 (木) 02時50分
MATUさんねえ。
何を読んでいるんでしょうか?
一見、丁寧で真剣そうに見えなくもないですけど、
九州Mさんの10以下とかって、例えば13とかは無視ですか。あなたがどういう結果に持っていきたいのか知りませんけど都合のよい抜き出ししかしてませんね。完全に尻尾が見えてます。
送電網が活きてるんなら運転中の原発は回し続けるに決まってるでしょうに。
どうしても「震度2で受電できなくなった原発」を批判したくて、延々とグダグダ書いてるだけですね。それならハッキリと言いなさいな。原発反対!と。
今あなたがやってるのは、いわゆる「反対のための反対!」を上品ぶってるだけです。
投稿: 山形 | 2018年9月13日 (木) 08時44分
あちゃー、イルマティックさんのコメントに10以下の部分は関係ないと思いますよ。
管理人さんも
>苫東厚真火力発電所の3基が停止したことで道内の半分の電力供給が奪われてしまい、一気に需給バランスが釣り合わなくなりました。
すると発生するのが周波数の乱れです。その結果、他の無事だった発電所まで停止に追い込まれてしまいました。
と、書いてらっしゃいますよね。夜間電力が泊プラス変同調整用程度の石油火力で足りる、つまり厚真を使わずに済んだなら山形さんが言う通りでしょう。それが出来るなら、泊が稼働していた時はそうしていたでしょうから、汚い言葉ではなく実績でも示して貰えれば。
但し、原発を使っていれば起きなかったと言う仮定は、ああなった厚真と併用していてもと考えての上記コメントです。コストダウンの為には厚真の使用が必須でしょうし。
通常は排ガスの無い原発の有用性を認めても、出来ない事は出来ないんです。それはどんな発電方法でも一緒でしょう。
何方か宜しくお願いします。
投稿: matu | 2018年9月14日 (金) 00時58分
>matuさん
イルマティックさんに応えた九州Mさんのコメントは
・10までは送電系統のダメージや全火力等についてのコメントに対しての全域停電までの流れについて
・11からは“震度2で泊原発の外部電源が失われたことはどう考えているのやら…”に対して泊原発の実状について
の説明をされてるので、無関係ということはないと思います。
九州Mさんや多くのコメント欄の皆さんはイルマティックが「今回の地震で泊原発が動いていても」という想定してコメントされたと思った(真意はその後御本
人の反応がないので推察するしかありませんけど)ので、九州Mさんや他の多くのコメントされてる方々は泊が稼働してた場合苫東厚真の負担率が減ることや泊
原発は震度2でどうこうなった訳ではないいうことを言っておられるのではないでしょうか?
投稿: 須山 | 2018年9月14日 (金) 13時39分
上の文中一ヶ所イルマティックさんを呼び捨てにしてしまいました
失礼をお詫びいたします
投稿: 須山 | 2018年9月14日 (金) 13時41分
matuさん
何か勘違いされているか分かりませんが、何がなんでも電力消費量に合う発電量をキープしないといけないという訳ではありません。
貴方は発電量が落ちれば周波数の乱れを制御する為に、如何にして他の発電所の発電量を上げるかを主張していますが、確かに他の発電所は出力調整を担いますが、同時に通常は発電量に見合う様に消費量を落とします。
消費量を落とすという事はつまり変電所で送電を切り離し、地区一帯を大規模に停電させます。
ブラックアウトはこのようにして回避します。
一時的に停電しても、ブラックアウトを回避出来ればその後の復旧も段違いに早くなります。
また、貴方が主張する
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>例えば泊で200万KW発電していて北電全体で350万KW必要としますと、比較的新しく大型で、つまり効率が良く安い石炭が使える厚真で残りの相当な量を発電させる事が経済合理性に適っていますよね。150万KWなら厚真だけでも賄えるのですし。そうすると他の火力は殆どが休止でしょう。瞬時の発電量アップが可能なのは運転していてこそです。従って厚真の全停止を他の火力で瞬時にカバーする事は出来ませんよね?
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残念ながらこの様な運用は普通あり得ません。
電力とはベース電源を担う出力の大きい発電所(主に原発や石炭火発)と、出力調整が容易で今回の緊急事態時や電力需要の変動に対応する、電力の調整を担う発電所(主に石油火発や揚水式水力)があります。
この二つを組み合わせて運用します。
出力が大きく需要も賄えて効率的だからといって、出力調整に向いていないベース電源担当の発電所のみで運用することは、逆に効率的でありません。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&source=web&rct=j&url=http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/mitoshi/005/pdf/005_05.pdf&ved=2ahUKEwjPuIK3u7rdAhWEi7wKHaFjClsQFjAAegQIBBAB&usg=AOvVaw2vZW56_BlL1MFqv0E6E8h1
余談ですが、太陽光や風力はオマケ程度に過ぎません。しかもそのオマケは不安定な電源で御天道様の気分次第で簡単に止まります。ですのでオマケが大きくなればなるほど、それをカバーするベース電源は減らせるどころか逆に増やさねばなりません。
話を戻します。
今回の地震では地震発生直後に北海道のベース電源を担っている苫東火力発電所が停止しました。
更に、本来ならベース電源の負担を二分する泊原発が稼働しているはずでしたが、ご存知の通り稼働しておりませんでした。
これにより過度な負担がかかりブラックアウトに到りました。
しかし、それでも地震発生と同時にブラックアウトになった訳ではありません。
苫東の1・2・4号機の内、2と4号機(計130万kWh)が地震により緊急停止し出力を失いましたが、直ちに電力消費量の調整(送電切り離しによる停電)を行ないブラックアウトには到っておりません。
約20分後に1号機(35万kWh)が原因不明の停止(後にボイラーの損傷が判明)により苫東発電所の全電力(165万kWh)を失いました。
詳しい経緯は先ずこちらをご覧下さい。
https://mobile.twitter.com/pasuteruXX22/status/1039651743527628807
当時の北海道電力管内の消費量は295万kWhです。その内苫東発電所がカバーしていた電力は全体の半分以上の165万kWhです。
全電力の半分以上という段違いに割合の大きい発電力を失い、周波数の乱れを制御出来ず、他の発電所を停止せざるを得ずブラックアウトに到りました。
しかし、事実として地震発生後もブラックアウトに到らず20分間持ちこたえていました。
因みに地震発生後、直ぐにブラックアウトにならず持ちこたえた時間を利用して本州から電力の融通(60万kWh)を受けようとしましたが、持ちこたえていた1号機の脱落で大半が停電、これによりに七飯にある融通施設が停電し、本州からの受給不可能になってしまいました。
最終的に全道ブラックアウトに陥ったのは地震発生約5時間半後の午前8:30分です。
ここで改めて、話の大本であるイルマティックさんの「仮に泊原発が稼働していたら停止せずにいられたかどうか」ですが、
あくまで仮の話に成りますが、前提として今回の地震による泊原発の被害は皆無です。送電線の被害も極めて限定的で、送電網に支障はありません。
泊原発の200万kWhが動いていたら当然苫東発電所の負担は低くなるので、調整する負担や停電させる範囲も少なくなります。
地震発生当時の北海道の電力消費量は約290万kWhでした。泊(200万kWh)が稼働中であれば苫東(160万kWh)はおそらくフル稼働していませんので、苫東の脱落による周波数調整は、遥かに軽微だったと推測できます。
ベースがしっかりしていれば、残りの調整を担う火力発電所も停止する可能性も低かったでしょう。
時間も稼げるので本州からの融通も成功していたでしょう。
もしかしたら夜間に行なっている揚水式水力発電所の揚水作業に伴う電力消費をストップするだけで、かなりの電力消費量を落とすことが出来るので、系統切り離し停電による調整も小規模に抑えられていた可能性も十分に考えられます。
投稿: 三毛猫 | 2018年9月14日 (金) 21時49分
長文の分かりやすいご説明を有難うございます。
>出力調整に向いていないベース電源担当の発電所のみで運用することは、逆に効率的でありません
とありますが、「のみで」とは書いていません。「厚真で残りの相当な量」です。夜間の変動分を調整する程度が他の火力の分担かと思っていました。
管理人さんの「ブラックアウトと・・・」「北海道の全域停電は・・・」「今回の北海道・・・」の3本の記事を読みましたが、今回書いて頂いた「電力消費量の調整(送電切り離しによる停電)」が書かれていた記憶が無くて、出力アップだけでの対応ならばどうなんだろうと考えて質問した次第です。
たまたま今朝の産経の解説で「強制停電」がある事を知り、その手が出来るなら泊のプラスでブラックアウトは防げたと思うようになっています。単なる停電であれば、他の火発を立ち上げれば解消しますよね。今の20%の節電要請も無かったでしょうし。
あら?今気付いたのですが、これが昼間ですと厚真も結構フルで稼働させていませんか?そうなった時に今回のような強制停電の失敗があると、やっぱりかな?
供給のマイナスはどれくらい許容されるんだろ?
素人の疑問は止まりませんね。無視して下さい。
新規火力の投入や、連係線の強化でブラックアウトの確率は下がるでしょうが、しないように北電は褌をしっかり絞めて貰いたいものです。
大変お世話様でした。
投稿: matu | 2018年9月15日 (土) 02時17分
皆様ご苦労さまでした。これでこの討論を終了いたします。
投稿: 管理人 | 2018年9月15日 (土) 03時31分